JP2008265421A - 列車位置検知システム - Google Patents

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広幸 小林
Takahiro Shirota
孝広 代田
Yoshihiro Koizumi
善裕 小泉
Minoru Mori
稔 森
Akihiro Omae
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Abstract

【課題】この発明の課題は、列車の位置を正確に検知する列車位置検出システムを提供することである。
【解決手段】電線からパンタグラフを介して電力が供給される列車における前記列車の位置を検知するシステムであって、前記パンタグラフ上に設けられ、前記列車の走行中に前記列車と前記電線間の距離変化に追従して動き、垂直方向加速度を検知する加速度センサと、加速度センサが検知した加速度の大きさと規定値とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記電線の支持点を検知する検知手段と、前記列車が走行する所定区間における前記支持点の位置情報を予め記憶している記憶手段と、前記検知手段により検知された支持点の数及び前記記憶手段に記録された前記位置情報に基づいて前記列車の位置を計算する計算手段とを有する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、列車の位置を正確に計測する列車位置検知システムに関する。
列車が正確に運行していることを把握し、列車が遅延した際には、どの位置を走行しているのかを正確に把握することで、乱れたダイヤの正常化および利用客に対して適切な対応をとることができる。そのため、列車を制御する上では、列車の詳細な位置、速度が計測できれば、より正確な制御が可能となる。
従来、列車の位置検出は、列車にGPS(Global Positioning System 衛星測位システム)受信機を搭載し、衛星がGPS情報を受信することで位置を検出する方法がある。また、線路にATS(Automatic Train Stop 自動列車停車装置)等を設置することで、ATSの設置位置を基準位置として、列車の車輪の回転数から走行距離を判断し、列車の位置を検出する方法も用いられている。また、距離センサによって列車の走行距離を、方位センサによって列車の走行方位を時系列的に観測し、列車の走行位置を推測する推測航法も用いられている。
特許文献1には、列車最前部に推測航法演算装置が設置され、列車最前部と列車最後部にはGPS受信機が搭載されている。推測航法演算装置は、それぞれのGPS受信機で受信したGPS情報から得られる位置情報から列車の軌跡を算出し、記憶部が記憶する。そして、列車最前部と列車最後部に搭載されたいずれかのGPS受信機が通信不能となった場合には、記憶部が記憶している列車の軌跡に基づいて、推測航法演算装置は、通信不能となったGPS受信機が搭載された位置情報を補正する構成が開示されている。
特許文献2には、衛星からGPS情報から受信する受信手段と、緯度、経度と、既知である線路の曲率と、線路長とを関係付けたデータベースを記憶する記憶手段と、情報処理手段とを有し、情報処理手段は、GPS情報を受信したときに受信信頼度を演算し、信頼度が高ければ、GPS情報により列車走行位置を特定し、それ以外の場合は、車軸の回転数等から曲率を算出し、記憶手段で記憶している曲率と比較し、列車走行位置を特定する構成が開示されている。
特開平7−294622号公報 特開2003−394825号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2は、GPS情報や電波強度による位置検知を用いており、列車に搭載されたGPS受信機は、常に衛星や電波を捉えている必要がある。そのため、列車がトンネルを通過する場合または地下鉄では、位置を検知することは困難である。また、いずれの場合も、衛星によるGPS情報が得られない場合は、演算によって位置を算出しているが、測定区間の累積加算により位置を検知しているため累積誤差が生じる可能性がある。
また、衛星からのGPS情報を用いないATS等の補助装置を線路側に設ける方法では、設備を線路側につけるコストの問題がある。ATS等の補助装置は、常に列車の位置を検知するための用途ではない。さらに、レールおよび列車の車輪は、金属製である。そのため、車輪が磨耗し、車輪径が変化することや、車輪が空転することが起こり得る。そのため、ATSを用いた方法では、列車の車輪の回転数から走行距離を判断し、列車の位置、または速度を検知するのは必ずしも正確とはいえない。
この発明の目的は、列車の位置を正確に検知する列車位置検出システムを提供することである。
電線からパンタグラフを介して電力が供給される列車における前記列車の位置を検知するシステムであって、前記パンタグラフ上に設けられ、前記列車の走行中に前記列車と前記電線間の距離変化に追従して動き、垂直方向加速度を検知する加速度センサと、加速度センサが検知した加速度の大きさと規定値とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記電線の支持点を検知する検知手段と、前記列車が走行する所定区間における前記支持点の位置情報を予め記憶している記憶手段と、前記検知手段により検知された支持点の数及び前記記憶手段に記録された前記位置情報に基づいて前記列車の位置を計算する計算手段とを有する。
本発明により、線路側に専用設備を設けないため、安全性が高く設備投資を低減し、正確な列車の位置が検知できる。
以下、図面を参照して、この発明の第1実施例に係る列車位置検知システムについて説明する。図1は、本発明が適用される列車の構造を示す外観図である。列車1は、レール2に沿って走行する。またレール2に沿って、電線3が中空に敷かれている。電線3は、任意の間隔で設置された支持点4によってある程度の張力を有して固定されている。駅と駅との間では、複数の支持点4が設けられている。
列車1の屋根には、パンタグラフ11が設けられている。パンタグラフ11は、列車1の走行の動力として、電線3から電力を受け取っている。図2を用いて、パンタグラフ11の構造について説明する。図2(a)は、パンタグラフ11を列車1の側面側から見た図である。また、図2(b)は、パンタグラフ11を列車1の正面側から見た図である。パンタグラフ11は、主として枠111、ダンパー112、すり板体113で構成されている。枠111は、すり板体113を電線3に接触する位置に上下移動させるものである。枠111は、折りたたんだ状態からリンク機構とばねや空気シリンダによってすり板体113を上昇させる。パンタグラフ11を構成する枠111は、例えば図2(a)に示すように、側面形状が菱形のものである。
すり板体113は、枠111の上部に設置されている。そして、すり板体113は、電線3と接触する位置まで枠111によって上昇される。すり板体113は、図2(a)に示すように、1つのパンタグラフ11に例えば2つ設けられている。すり板体113には、電線3と接触する部分としてすり板が設けられている。すり板体の材料は、磨耗しにくく電気伝導性の良いカーボン系が用いられる。すり板体113は、電線3と高速で接触しながら電力を受け取るものである。
ダンパー112は、すり板体113が自由に上下運動できるように、枠111とすり板体113の間に設けられている。またダンパー112は、上下動を緩和する弾性体(例えば復元バネ)を有している。すり板体113は、電線3と常に接触するように押し付けられている。列車1が高速で走行しているときに生じる上下動に対しても、すり板体113を電線3から離れないようにダンパー112が列車1の上下動に追従して上下動する。つまりダンパー112は、電線3と接触するすり板体113の平行や円滑な上下動を保ち、すり板体113への電線3に対する追従性を向上させる。
支持点4は、電線3を固定するものであるため、電線3とは異なり突き出た硬点である。そのため、列車1の走行に伴って、パンタグラフ11が、すり板体113を電線に対して押し付けた状態で支持点4に差し掛かったとき、支持点4は、パンタグラフ11を押し付ける。ダンパー112は、支持点4による押し付けに追従して縮む。パンタグラフ11が支持点4を通過すると、縮んだダンパー112は元の高さまですり板体113を上方向に押し戻す。
ダンパー112には、センサ114が設けられている。ダンパー114に設けられるセンサ114としては、例えば3次元加速度センサ(またはジャイロセンサ)もしくはストロークセンサである。センサ114が例えば加速センサの場合、パンタグラフ11が支持点4を通過してダンパー112が伸縮すると、センサ114は追従して移動し、すり板体113の垂直方向加速度を検知する。またセンサ114がストロークセンサの場合、ダンパーの伸縮のストロークが検知される。
例えば、A駅からB駅の間に、電線3を支える支持点4が8箇所設けられているとする。支持点4の設置位置は固定である。図3は、列車1がA駅からB駅間を走行する際にセンサ114が検知したデータを示す図である。図3の横軸は、駅Aから駅B間における支持点4の位置を示している。縦軸は、センサ114が検知した加速度またはストロークデータを示している。本実施例のように、パンタグラフ11のダンパー112にセンサ114を設けることで、列車1の上下動に追従してセンサ114がストロークデータを検知することもある。センサ114はパンタグラフ11が支持点4を通過するときには、支持点4がない電線の直線部を通過しているときよりも突出した加速度またはストロークデータを検知することとなる。
次に、センサ114が取得したデータに基づいて、列車1の位置を検知する列車位置検知システムについて説明する。図4は本発明による列車位置検知システムの第1実施例を示すブロック図である。本例では、センサ114として加速センサを用いた場合を説明する。
本実施例に係る列車位置検知システムは、センサ114、データロガー100、処理装置101、記憶装置102を有している。データロガー100は、センサ114が取得した加速度をデジタル値に変換し、時間ごとのデータに変換する。記憶手段としての記憶装置102には、駅と駅の間に存在する支持点4の数と、それぞれの支持点4が駅からどの位置に存在するのかを示す情報が予め記録されている。また記憶装置102は、各支持点4をパンタグラフ11が通過する際に、センサ114が検知した加速度データの過去の履歴などのデータを記憶する。
処理装置101は、計算部1011、比較部1012、判断部1013を有している。計算部1011は、データロガー100を介して得られる加速度を3次元に分解する。比較部1012は、センサ114が検知した垂直方向加速度の大きさと規定値とを比較する。判断部1013は、その比較結果に基づいてパンタグタフ11が支持点4を通過したか否かを判断する。
ここで、図3のように列車1が駅Aと駅B間を走行する場合を例として本実施例の動作を説明する。
はじめに、列車1が駅Aを出発し、センサ114が垂直方向の加速度を検知すると、処理装置101の比較部1012は、検知した加速度の大きさと規定値とを比較する。この規定値は記憶装置102に記憶されている値である。また規定値は、パンタグラフ11が支持点4を通過するときにセンサ114が検知する加速度の大きさ、または加速度を3次元分解したパターンである。判断部1013が、センサ114が検知した加速度が規定値以上であり、加速度の3次元分解したパターンも所定範囲で照合すると判断すると、パンタグラフ11が支持点4を通過したと判断する。
記憶装置102は、駅Aと駅B間の位置情報が予め記憶されている。判断部1013は、パンタグラフ11が支持点4を通過したと判断すると、列車1が駅Aから1つ目の支持点4の位置を走行している旨を示す情報を出力する。そして、判断部1013は、記憶装置102に対して、駅Aから1つ目の支持点4を通過したことを記憶させる。
次に、センサ114が垂直方向の加速度を検知して、再び判断部1013が、パンタグラフ11が支持点4を通過したと判断すると、判断部1013は、記憶装置102から列車1が駅Aと駅B間で駅Aから1つ目の支持点4を通過した旨の情報を読み出し、列車1が駅Aから2つ目の支持点4の位置を通過した旨を示す情報を出力する。そして判断部1013は、記憶装置102に対して、駅Aから2つ目の支持点4を通過した旨を示す情報を記憶させる。
センサ114は、上記したように例えば3次元加速度センサであり、列車1が支持点4を通過していないときであっても、進行方向に対して加速度を計測する。そのため、列車1が駅Bに到着し、センサ114がおおよそゼロの加速度を検知し、列車1の車輪の回転が停止したとき、判断部1013は駅Aと駅B間の列車位置検知は終了したと判断する。
電線3を支える支持点4の設置位置は既知情報である。そのため本実施例により、支持点4を列車が通過したことが分かれば、どの区間のどの支持点4の位置を列車1が走行しているのか正確に特定することができる。
また計算部1011は、センサ114が検知した進行方向加速度から、列車の速度を算出する。列車1の先頭車両および後部車両のパンタグラフ11にセンサ114を設けることで、各センサ114が支持部4を通過する時刻を用いて、さらに正確な速度を算出することができる。つまり、車輪の空転等が影響し実際の列車1の速度は、速度メータに示される速度とは異なるが、本実施例によれば正確な速度を算出できる。
また、列車1の先頭車両および後部車両のパンタグラフ11にセンサ114を設けることで、列車1の先頭車両は特定の支持点4を通過したが、列車1の後部車両が特定の支持点4を通過していないことも判断部1013は判定できる。列車1のすべての車両が支持点4を通過していない旨の情報も得られる。そのため、ダイヤの乱れが生じた場合、列車1がどの位置を通過したのか、どの位置を抜けきっていないのかを正確に判断することができる。
記憶装置102は、パンタグラフ11が支持点4を通過するときに、センサ114が検知する加速度の大きさ、または加速度を3次元分解したパターンを記憶している。そして、判断部1013が、センサ114が検知した加速度と記憶装置102に記憶している加速度のパターンとを照合して、パンタグラフ11が支持点4を通過したかを判断している。さらに、支持点4以外の電線3のたるみや揺らぎによってセンサ114が特徴的な加速度パターンを検知する特定ポイントを、実際の駅と駅の区間の各位置に対応付けて予め記憶装置102に記憶させてもよい。この場合、実際の走行中に検知した特徴的な加速度パターンに基づいて列車位置を特定できる。このようにして、支持点4以外の箇所でも列車1の位置検知が可能となるため、位置検知ポイントが増えるに従い、正確な列車1の位置を検知することができる。
さらに、駅Aと駅B間に例えばカーブのレール2がある場合、支持点4以外でも、どの位置で、どのような加速度パターンかを対応付けて記憶装置102に記憶させることができる。列車1がカーブを通過する際には、センサ114が列車進行方向に直交する横方向の加速度を検知するので、列車1が支持点4または直線を通過する場合にセンサ114が取得する加速度パターンとは異なる加速度パターンが得られる。このような横方向加速度パターンを用いても列車位置を検出できる。このように、支持点4以外の箇所でも列車1の位置検知が可能となり、位置検知ポイントが増えるに従い、正確な列車1の位置を検知することができる。
尚、センサ114が電線3の支持点4で加速度を取得し、判断部1013が列車の通過した位置を特定したとき、センサ114は、加速度を取得した電線3の支持点4で初期化される。このため、センサ114の誤差が蓄積されず、センサ114の測定精度が落ちるのを防ぐことができる。
次に、図5に示すフローチャートを用いて、上記説明した本実施例に係る列車位置検知システムによる位置情報を取得する方法について説明する。ここで、列車1が駅Aと駅B間を走行すると仮定し、センサ114は3次元加速度センサとする。そして駅Aと駅B間には、8つの支持点4が設置されていると仮定する。
はじめに、列車1が駅Aを出発し、センサ114が縦方向加速度を計測する(ステップS100)。処理装置101の比較部1011は、検知した縦方向加速度の大きさと規定値を比較する(ステップS101)。
検知した加速度の大きさが規定値以上である場合(ステップS101、YES)、処理装置101の判断部1013は、電線3の支持点4を通過したと判断する(ステップS103)。そして判断部1013は、センサ114を初期化し、加速度センサ114は、加速度の測定を継続する(ステップS100)。
処理装置101の計算部1011は、センサ114が検知した進行方向加速度を積分して速度を算出し、更に速度を積分して距離を算出する(ステップS102)。また計算部1011は、算出した距離を累積して、駅Aからの距離(位置)を計算する(ステップS104)。
ステップS105で計算部1011は、先ず記憶装置102に記録されている列車1がどの支持点4まで通過したかを示す情報に基づいて位置を計算する。このように計算部1011は、支持点4を基準として位置を計算しているため、加速度から距離を算出する場合の累積誤差を抑制し、測定精度を向上させることができる。比較部1012は、計算部1011が算出した位置と、記憶装置102に予め記憶されている駅Aから1つ目の支持点4までの距離との比較(マッチング)を行う。比較部1012は、計算部1011が算出した位置が、記憶装置102に予め記憶されている駅Aから1つ目の支持点4までの距離の所定範囲に入っていれば、センサ114が規定値以上の加速度を出力した位置が、支持点4であると確認することができる。
判断部1013は、列車1の正確な通過位置を取得できるため、予め記憶装置102に各支持点4の位置と、列車1のダイヤで決められた通過時間とを対応付けて記録することで、列車1の運行が正常かどうかも判断することができる。ステップS106で判断部1013は、列車1が通過した位置の情報および列車1の運行が正常かどうかの情報を表示部(図示されず)に表示する。
また、例えば地下鉄の場合は、電線3が設置できないため、パンタグラフ11は設けられていない。しかし、レール2と平行にサードレールが設けられ、列車1には、サードレールから電力を受けるためのパンタグラフ11と同様の機構が列車1の下部に設けられている。サードレールには、電線3に設けられた支持点4と同様に、サードレールを支持するための支持点が設けられている。そのため、地下鉄等のパンタグラフ11が設けられていない列車でも、上記説明した場合と同様に位置検出が可能である。またセンサ114は列車1に設けているが、支持点4に設けても同様である。
次に本発明の第2実施例を説明する。
第2実施例では、上記実施例のようにパンタグラフ上の加速センサ114から得られる加速情報に基づき列車位置を判断すると共に、車輪に設けられた加速センサによりレールの継ぎ目56を検知し、この継ぎ目56に基づき列車位置を判断する。パンタグラフ上の加速センサと、車輪上の加速センサの両方の加速情報に基づいて列車位置を判断するので、列車位置検出精度が向上される。
図6は第2実施例に係る列車の台車の構造を示す図である。
列車1はレール2からの振動、車輪6とレールとの左右方向のすべり、駆動系の振動、
風圧などによって、様々な方向から走行中に振動を受ける。列車1には、これらの振動を抑制するために、台車5が設けられている。台車5は、図示しない駆動装置および制動装置、車輪53、車軸54を有している。台車5には、レール2および図示しない駆動装置からの振動を抑制するために、車輪53および車軸54が、1次緩衝装置(サスペンション)52を介して設けられている。また台車5は、2次緩衝装置51を介して列車1に設けられている。2次緩衝装置51も、車体での乗り心地を良くするためのものである。
ここで、車軸54にはセンサ55が設けられている。車軸54に設けられるセンサ55としては、例えば3次元加速度センサまたはジャイロセンサが用いられる。車輪54がレール2とレール2の継ぎ目56を通過するとき、車軸54に設けられたセンサ55は車軸54の上下運動に追従して移動し、車軸54の加速度を検知する。センサ55は、車輪53がレール2とレール2の継ぎ目56を通過するとき、継ぎ目56以外を走行しているときよりも突出した縦(垂直)方向の加速度またはストロークデータを検知することとなる。この加速度に基づいてレールの継ぎ目56が検出される。レール2の継ぎ目56の箇所は、レール2を取り替えない限り固定である。
尚、レールの継ぎ目56を検出するためのセンサとしては、ストロークセンサを用いることもできる。ストロークセンサは一次サスペンション52に設けられ、一次サスペンション52の伸縮のストロークを検知する。この場合継ぎ目56の検出は、ストロークの大きさ、またはストロークを2回微分して得られる加速度の大きさに基づいて行われる。
図7は、第2実施例に係る位置検知システムの構成を示すブロック図である。この位置検知システムは、図4に示した位置検知システムの第1実施例と同様な構成であるが、車輪に設けられたセンサ55が追加されている。
第2実施例に係る位置検知システムは、パンタグラフ上の加速センサ114から得られる加速情報に基づき列車位置を算出する処理と並行して、車輪に設けられた加速センサ55から得られる加速情報に基づき列車位置を算出する。両センサから得られる加速情報に基づいて算出される列車位置情報を用いて、列車位置をより正確に判断する。
パンタグラフ上に設けられたセンサ114の加速データに基づく位置検知処理は、上記第1実施例と同様である。ここでは、車輪に設けられたセンサ55の加速データに基づく位置検知処理について主に説明する。
計算部1011は、センサ55からデータロガー100を介して得られる加速度データを3次元に分解する。また計算部1011は、センサ55が検知した列車進行方向加速度から、列車速度及び移動距離を算出する。比較部1012は、センサ55が検知した車輪53の縦方向加速度の大きさと規定値とを比較する。判断部1013は比較部1012の比較結果を基に、車輪53がレール2の継ぎ目56を通過したか否かを判断する。記憶装置102には、列車が駅を出発してからいくつ継ぎ目56を通過したかの情報が記憶される。
図8A及び8Bは第2実施例の動作を示すフローチャートである。
図8A及び8Bの処理動作は並行して行われる。ここでは、鉄道にロングレールが設置され、レール継ぎ目56の間隔が電線の支持点4の間隔より遥かに長い場合について説明する。
はじめに、列車1が駅Aを出発し、センサ55が加速度を計測する(ステップS200)。処理装置101の比較部1011は、計測された加速度の大きさと規定値とを比較する(ステップS201)。
検知した加速度(縦方向の加速度)の大きさが規定値以上である場合(ステップS201、YES)、処理装置101の判断部1013は、レール2の継ぎ目56であると判断し(ステップS203)、判断結果を記憶装置102に記録する。つまり、記憶装置102には列車が駅を出発してからいくつ継ぎ目56を通過したかの情報が記憶される。判断部1013は加速度センサ55を初期化し、加速度センサ55は加速度の測定を継続する(ステップS200)。
処理装置101の計算部1011は、センサ55が検知した列車進行方向加速度を積分して速度を算出し、更に速度を積分して距離を算出する(ステップS202)。そして計算部1011は、算出した距離を累積して、駅Aからの距離(位置)を計算する(ステップS204)。
ステップS205で計算部1011は、先ず記憶装置102に記録されている列車1がどのレール2の継ぎ目56まで通過したかを示す情報に基づいて位置を計算する。このように計算部1011は、レール2の継ぎ目56を基準として位置を計算しているため、ステップS204のように加速度から距離を算出する場合の累積誤差を抑制し、測定精度を向上させることができる。比較部1012は、計算部1011が算出した位置と、記憶装置102に予め記憶されている駅Aから1つ目のレール2の継ぎ目56までの距離とを比較する(ステップS205)。比較部1012は、計算部1011が算出した位置が、記憶装置102に予め記憶されている駅Aから1つ目のレール2の継ぎ目56までの距離の所定範囲に入っていれば、センサ55が規定値以上の加速度を出力した位置が、レール2の継ぎ目56であると確認できる。
その後、フローは図8Bのステップ301に移行する。図8Bは図5の第1実施例に係る位置検知フローチャートと同様であるが、ステップS105がステップS301に変更されている。以下、図5と同一ステップの説明は割愛し、ステップS301以降の処理動作についてのみ説明する。
ステップS301では、検知した支持点4の数及び継ぎ目56の数に基づいて位置を求める。例えば、レールの継ぎ目56が検出される毎に、計算部1011は列車位置をステップS205で求めた継ぎ目56の数に対応する距離(位置)に更新する。また計算部1011は、電線の支持点4が検出される毎に、マッチング処理結果(ここでは現在検出した支持点から直前に検出した継ぎ目56までの距離)を上記継ぎ目56の数に対応する距離(位置)に加算する。これにより、列車の位置が継ぎ目56毎に正確な値に補正(更新)され、支持点毎に列車1が通過した位置を確認できる。
ステップS106では前述したように、列車1が通過した位置および列車1の運行が正常かどうかの情報が表示される。
尚、この発明は前述した実施例の形態に限定されるものではなく、現在または将来の実施段階では、その時点で利用可能な技術に基づき、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明の一実施形態に係る列車の外観を示す図。 本発明の一実施形態に係る列車のパンタグラフの外観を示す図。 本発明の一実施形態に係るセンサによる測定データを示す図。 本発明の一実施形態に係る列車位置検知システムを示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る列車位置検知システムによる位置検知を説明するフローチャート。 本発明の第2の実施形態に係る列車の車輪の外観を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る列車位置検知システムを示すブロック図。 本発明の第2の実施形態に係る列車位置検知システムによる位置検知を説明するフローチャート。 本発明の第2の実施形態に係る列車位置検知システムによる位置検知を説明するフローチャート。
符号の説明
1…列車、2…レール、3…電線、4…支持点、5…台車、11…パンタグラフ、114…センサ。

Claims (7)

  1. 電線からパンタグラフを介して電力が供給される列車における前記列車の位置を検知するシステムであって、
    前記パンタグラフ上に設けられ、前記列車の走行中に前記列車と前記電線間の距離変化に追従して動き、垂直方向加速度を検知する加速度センサと、
    加速度センサが検知した加速度の大きさと規定値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記電線の支持点を検知する検知手段と、
    前記列車が走行する所定区間における前記支持点の位置情報を予め記憶している記憶手段と、
    前記検知手段により検知された支持点の数及び前記記憶手段に記録された前記位置情報に基づいて前記列車の位置を計算する計算手段と、
    を有することを特徴とする列車位置検知システム。
  2. 前記加速度センサは、前記列車の複数のパンタグラグにそれぞれ設けられ、
    前記加速度センサが設けられた前記複数のパンタグラフが前記支持点を通過した時刻に基づいて、前記列車の速度及び加速度を求める手段を更に有することを特徴とする請求項1記載の列車位置検知システム。
  3. 前記垂直方向加速度に基づいて、前記電線のたるみパターンを計測する計測手段と、
    予め求めた前記電線のたるみパターンと、前記計測手段により計測した前記電線のたるみパターンとの比較に基づいて、前記列車の位置を判断する判断手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項1記載の列車位置検知システム。
  4. 前記列車の進行方向に直交する横方向の加速度を検知する第2加速度センサと、
    前記横方向加速度からレールの曲がりパターンを計測する計測手段と、
    予め求めた前記レールの曲がりパターンと、前記計測手段により計測した曲がりパターンとの比較に基づいて、前記列車の位置を判断する判断手段と、
    前記列車の進行方向加速度を検知する第3加速度センサと、
    前記第3加速度センサにより検知された前記進行方向加速度から前記列車の位置を算出する算出手段とを更に具備し、
    前記算出手段、前記判断手段、及び前記計算手段のうち少なくとも1つの手段を用いて、前記列車の位置を求めることを特徴とする請求項1記載の列車位置検知システム。
  5. 列車に設けられた車輪の垂直方向加速度を検知する第2加速度センサと、
    加速度センサが検知した加速度の大きさと規定値とを比較する第2比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、レールの継ぎ目を検知する第2検知手段と、
    レールの所定区間におけるレールとレールの継ぎ目の位置情報を予め記憶している第2記憶手段と、
    前記第2検知手段により検知された継ぎ目の数及び前記記憶手段に記録された前記位置情報に基づいて前記列車の位置を演算する演算手段と、
    前記第2検知手段が前記継ぎ目を検知する毎に、前記計算手段により計算された前記列車の位置を、前記演算手段により演算された前記列車の位置に補正する手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項1記載の列車位置検知システム。
  6. 電線からパンタグラフを介して電力が供給される列車における前記列車の位置を検知するシステムであって、
    走行中に前記パンタグラフが前記電線に常に接触するよう前記パンタグラフ上に設けられたダンパーの伸縮のストロークを検知するストロークセンサと、
    前記ストロークセンサが検知したストロークと規定値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記電線の支持点を検知する検知手段と、
    鉄道の所定区間における前記支持点の位置情報を予め記憶している記憶手段と、
    前記検知手段により検知された支持点の数及び前記記憶手段に記録された前記位置情報に基づいて前記列車の位置を計算する計算手段と、
    を有することを特徴とする列車位置検知システム。
  7. 電線からパンタグラフを介して電力が供給される列車における前記列車の位置を検知する方法であって、
    前記パンタグラフ上に設けられ、前記列車の走行中に前記列車と前記電線間の距離変化に追従して動き、垂直方向加速度を検知する工程と、
    前記検知された加速度の大きさと規定値とを比較する工程と、
    前記比較工程の比較結果に基づいて、前記電線の支持点を検知する工程と、
    前記列車が走行する所定区間における前記支持点の位置情報を予め記憶する工程と、
    前記検知された支持点の数及び前記予め記録された位置情報に基づいて、前記列車の位置を計算する工程と、
    を有することを特徴とする列車位置検知方法。
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