JP2007074818A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1のインバータ4と昇圧コンバータ2とが駆動状態で第2のインバータ5が回生状態であるときに、第1のインバータ4が矩形波出力動作に移行した場合、
第2のインバータ5のパルス電流がゼロとなる期間の中心と、昇圧コンバータ2のパルス電流出力期間の中心とが一致するように、インバータのキャリア信号と昇圧コンバータのキャリア信号との位相差を調整する。
【選択図】 図10
Description
このような電力変換装置にあっては、一方のインバータがPWM方式による駆動から矩形波方式による駆動へ移行した場合、もう一方のインバータからのパルス電流と昇圧コンバータからのパルス電流が強めあうような位相関係になる(後述する実施の形態で更に詳しく説明する)ため、DCリンクコンデンサの電流が増大し、そのために容量の大きなコンデンサが必要になるといった課題や、DCリンクコンデンサの容量が小さな場合はインバータの入力電圧の変動が大きくなり、負荷であるモータ駆動電流を安定化させることができないといった課題があった。
このように、昇圧コンバータが非昇圧動作モードに移行した場合、両モータで同時に駆動あるいは回生する場合、両インバータのキャリア信号の位相差を0度あるいは180度に設定していると、DCリンクコンデンサの電流が増大し(後述する実施の形態で更に詳しく説明する)、そのために容量の大きなコンデンサが必要になるといった課題や、DCリンクコンデンサの容量が小さな場合はインバータの入力電圧の変動が大きくなりモータ駆動電流を安定化させることができないといった課題があった。
複数のインバータの一部が、キャリア信号の周期によるパルス出力動作から電圧指令信号の周期によるパルス出力を含む矩形波出力動作に移行した場合、昇圧コンバータのPWMキャリア信号とインバータのPWMキャリア信号との位相差を調整することにより、複数のインバータの残部と昇圧コンバータとからDCリンクコンデンサに流入するパルス電流和の実効値を抑制するようにしたものである。
昇圧コンバータが、その入出力端子間を常時通電状態とする非昇圧動作に移行した場合、複数のインバータの一部のPWMキャリア信号と複数のインバータの残部のPWMキャリア信号との位相差を調整することにより、複数のインバータからDCリンクコンデンサに流入するパルス電流和の実効値を抑制するようにしたものである。
図1は、本発明の実施の形態1による電力変換装置の構成を示す図である。直流電源であるバッテリ1の高電圧端子と昇圧コンバータ2の端子DCbhとが接続され、低電圧端子と昇圧コンバータ2の端子DCblとが接続されている。DCリンクコンデンサ3の一方の端子は、昇圧コンバータ2の端子DCpと第1のインバータ4の直流電圧端子INV1pと第2のインバータ5の端子INV2pとに接続され、もう一方の端子は、昇圧コンバータ2の端子DCnと第1のインバータ4の直流電圧端子INV1nと第2のインバータ5の端子INV2nとに接続されている。
負荷である第1のモータジェネレータ6は、発電機あるいは駆動モータとして動作し、その第1のモータジェネレータ6の3相ケーブルは、第1のインバータ4の交流端子INV1u、INV1v、INV1wにそれぞれ接続され、第2のモータジェネレータ7の3相ケーブルは、第2のインバータ5の交流端子INV2u、INV2v、INV2wにそれぞれ接続されている。
昇圧コンバータ2および第1のインバータ4、第2のインバータ5は、それぞれ、制御ユニット8により形成されるゲート信号により動作し、それぞれ、直流電圧の昇圧と、交流電力の授受(駆動および再生)を行う。
なお、インバータ4、5のキャリア信号のゼロ−ピーク値と基本波信号の振幅値との比(基本波振幅値/インバータキャリアゼロ−ピーク値)を変調率と呼ぶ。また、相電流と基本波信号との位相差をφとした場合のcosφを力率と呼ぶ。
図のように、ゲート信号に基づいた電圧がそれぞれの交流電圧端子に印加され、モータジェネレータ6、7の電流が制御される。その結果として、インバータ4、5の直流電圧端子に流入する電流は、図のように直流状の電流となる。
上記の矩形波方式(図5)と比較すると、ゲート信号が1パルスから3パルスになっていることがわかる。この矩形波方式は、モータジェネレータ6、7への平均的な印加電圧を低下させ、電流を上記矩形波方式よりも抑えたい場合に有効である。インバータ4、5の直流電圧端子に流入する電流は、上記矩形波方式と比較すると若干乱れは生じているが、直流状の電流となる。
本願明細書においては、PWM動作のキャリア信号周期よりも長い、電圧指令信号(基本波信号)周期による矩形波パルス出力を含む、従って、図5、図6の場合を含む動作を、矩形波方式による動作、または、矩形波出力動作と定義する。
そして、電圧指示信号を大きくすると、低電圧側スイッチ素子のオン時間が長くなり、直流端子DCp−DCn間電圧が大きくなる。スイッチ素子がオンオフすることにより、チョークコイルLへのエネルギ蓄積および放出を繰り返し、エネルギをバッテリ1からインバータ4、5へ、またはインバータ4、5からバッテリ1へと移行する。図に示したように、直流電圧端子DCp、DCnに流れる電流はパルス状になる。
また、昇圧コンバータ2の駆動状態というのは、バッテリ1からDCリンクコンデンサ3へエネルギが移行している状態であり、回生状態はその逆である。
また、後述するように(図10(b))、昇圧コンバータ2からの電流のゼロ電流期間の中心(キャリアの谷)とインバータ5からの電流のゼロ電流期間の中心(キャリアの山谷)とが一致するような位相の関係としている。
また、後述するように(図10(c))、昇圧コンバータ2からの電流のパルス電流出力期間の中心(キャリアの山)とインバータ5からの電流のゼロ電流期間の中心(キャリアの山谷)が一致するような位相の関係としている。
また、後述するように(図11(b))、第1のインバータ4からの電流のゼロ電流期間の中心(キャリアの山谷)と第2のインバータ5からの電流のパルス電流出力期間の中心(キャリアの中心)とが一致するような位相の関係としている。
図中、第1、第2のインバータ4、5、昇圧コンバータ2のキャリア信号、基本波信号、電圧指示信号、およびそれぞれのDCリンク部への入力電流、DCリンクコンデンサの電流を示している。
この状態で、第1のインバータ4が矩形波方式に移行すると、同図(b)に示すように、3者のパルス電流が打ち消し合うという関係が成立しなくなり、DCリンクコンデンサ3の電流実効値は大きくなってしまう。この状態で、キャリア信号をモードBに切り替えると、第2のインバータ5、昇圧コンバータ2のパルス電流が交互に発生し、第1のインバータ4の直流的な電流を打ち消すような関係となるため、DCリンクコンデンサ3の電流実効値は小さくなる(同図(c))。
図11に、モードAで第1、第2のインバータ4、5はPWM方式で駆動、昇圧コンバータ2は高電圧側スイッチ素子を常時オン(キャリア信号は関係ない状態)とする動作状態の場合(図中(a))、および、その状態でモードCで第1、第2のインバータ4、5を駆動した場合(図中(b))の動作波形を示す。図中、第1、第2のインバータ4、5のキャリア信号、基本波信号、およびそれぞれのDCリンク部への入力電流、DCリンクコンデンサ3の電流を示している。
先ず、表2に示すように、各機種の状態の種別を記号化する。
次に、インバータおよび昇圧コンバータの駆動または回生の動作の状態は、表2(b)に示すように、駆動を「1」、回生を「0」で表現し、第1、第2のインバータおよび昇圧コンバータの動作の状態を、それぞれ「a」、「b」および「c」で表現するものとする。
更に、昇圧コンバータの高電圧側スイッチ素子が常時オン状態であるか否かの判断は、昇圧コンバータの昇圧比αが1以下であるか、1より大であるかで判断するものとする。
次に、a,bそれぞれとそれぞれを反転した(1→0、または、0→1)ものとを乗算して加算したステップS4に示す加算値が0か否かを判断する。ステップS4でNOの場合、両インバータのいずれか一方が駆動、他方が回生の動作状態にあることに相当し、従来通り、モードAを選択する(ステップS5)。
ステップS4でYESの場合、両インバータが共に駆動、または回生の動作状態にあることに相当し、先の図11(b)に該当し、モードCを選択する(ステップS6)。
次に、A,Bそれぞれとそれぞれを反転した(1→0、または、0→1)ものとを乗算して加算したステップS8に示す加算値が1か否かを判断する。ステップS8でNOの場合、両インバータが共にPWM方式か矩形波方式であることに相当し、従来通り、モードAを選択する(ステップS9)。
ステップS8でYESの場合、両インバータのいずれか一方がPWM方式、他方が矩形波方式である場合、ステップS10で、両インバータの動作の状態a,bを入力する。
ステップS11でYESの場合、即ち、両インバータのいずれか一方が駆動、他方が回生の動作状態にある場合、ステップS13で第1のインバータの変調率の状態Aを入力する。
そして、ステップS14で、Aが1か否かを判断し、NOの場合、即ち、第1のインバータが変調率≦1、従って、PWM方式、第2のインバータが矩形波方式の場合、ステップS15で昇圧コンバータの動作の状態cを入力し、更に、ステップS16で、b=cか否かを判断する。ステップS16で、YESであれば、即ち、矩形波方式の第2のインバータと昇圧コンバータとが共に駆動または回生の動作状態にある場合は、先の図10(c)と同等のケースに該当し、モードBを選択する(ステップS17)。
ステップS16またはS19で、NOの場合、従って、矩形波方式のインバータと昇圧コンバータとの動作の状態が異なる場合は、従来と同様であり、モードAを選択する(ステップS21)。
本発明における実施の形態2は、先の形態1と比べると昇圧コンバータの構成が異なる。図13に昇圧コンバータの構成を示す。この昇圧コンバータ2は、2フェーズ昇圧コンバータと呼ばれる。図2に示した昇圧コンバータにスイッチ素子SH2とSL2の直列体とその直列体の接続点に接続されたチョークコイルL2とで構成される第2のコンバータ部が追加された構成となっている。
チョークコイルL2の他方は電圧端子DCbhに接続され、スイッチ素子の直列体は、同様に電圧端子DCpおよびDCnに接続されている。
そして、第1のコンバータ部と第2のコンバータ部とは、制御ユニット8からのゲート信号により位相が180度ずれた状態で交互に動作する。電圧端子DCp、DCnに流れる電流は、各コンバータ部を駆動するゲート信号パルスの周波数の2倍の周波数のパルス電流となる。
一方、モードA、モードBのキャリア信号の関係は形態1と異なる。詳細は省略するが、特許文献2にも紹介されているように、2つのコンバータ部間のパルス電流の干渉を避ける目的で、昇圧コンバータの昇圧比(バッテリ電圧とDCリンク部の電圧の比)が2以上と2より小さな場合とでキャリア信号の関係を異ならせている。
図14に昇圧比が2以上の場合、図15に昇圧比が2未満の場合についてキャリア信号の関係を示す。
昇圧比が2以上の場合(図14(a))、第1のコンバータのキャリア信号は、インバータのキャリア信号との位相差を90度とし、第2のコンバータのキャリア信号は、インバータのキャリア信号との位相差を270度としている。
昇圧比が2未満の場合(図15(a))、第1のコンバータのキャリア信号は、インバータのキャリア信号との位相差を0度とし、第2のコンバータのキャリア信号は、インバータのキャリア信号との位相差を180度としている。
昇圧比が2以上の場合(図14(b))、第1のコンバータのキャリア信号は、インバータのキャリア信号との位相差を0度とし、第2のコンバータのキャリア信号は、インバータのキャリア信号との位相差を180度としている。
昇圧比が2未満の場合(図15(b))、第1のコンバータのキャリア信号は、インバータのキャリア信号との位相差を90度とし、第2のコンバータのキャリア信号は、インバータのキャリア信号との位相差を270度としている。
図16に、モードAで第1、第2のインバータ4、5をPWM、昇圧コンバータ2をPWMで動作させた場合(モードAの動作領域をモードAで動作する場合(a))、モードAで第1のインバータ4を矩形波、第2のインバータ5をPWM、昇圧コンバータ2をPWMで動作させた場合(モードBの動作領域をモードAで動作する場合(b))、モードBで第1のインバータ4を矩形波、第2のインバータ5をPWM、昇圧コンバータ2をPWMで動作させた場合(モードBの動作領域をモードBで動作する場合(c))の動作波形を示す。
図中、第1、第2のインバータ4、5、昇圧コンバータ2のキャリア信号、基本波信号、電圧指示信号、およびそれぞれのDCリンク部への入力電流、DCリンクコンデンサの電流を示している。
この状態で、第1のインバータ4が矩形波方式に移行すると、同図(b)に示すように、3者のパルス電流が打ち消し合うという関係が成立しなくなり、DCリンクコンデンサ3の電流実効値は大きくなってしまう。この状態で、キャリア信号をモードBに切り替えると、第2のインバータ5、昇圧コンバータ2のパルス電流が交互に発生し、第1のインバータ4の直流的な電流を打ち消すような関係となるため、DCリンクコンデンサ3の電流実効値は小さくなる(同図(c))。
図17に、モードAで第1、第2のインバータ4、5をPWM、昇圧コンバータ2をPWMで動作させた場合(モードAの動作領域をモードAで動作する場合(a))、モードAで第1のインバータ4を矩形波、第2のインバータ5をPWM、昇圧コンバータ2をPWMで動作させた場合(モードBの動作領域をモードAで動作する場合(b))、モードBで第1のインバータ4を矩形波、第2のインバータ5をPWM、昇圧コンバータ2をPWMで動作させた場合(モードBの動作領域をモードBで動作する場合(c))の動作波形を示す。
図中、第1、第2のインバータ4、5、昇圧コンバータ2のキャリア信号、基本波信号、電圧指示信号、およびそれぞれのDCリンク部への入力電流、DCリンクコンデンサの電流を示している。
この状態で、第1のインバータ4が矩形波方式に移行すると、同図(b)に示すように、3者のパルス電流が打ち消し合うという関係が成立しなくなり、DCリンクコンデンサ3の電流実効値は大きくなってしまう。この状態で、キャリア信号をモードBに切り替えると、第2のインバータ5、昇圧コンバータ2のパルス電流が交互に発生し、第1のインバータ4の直流的な電流を打ち消すような関係となるため、DCリンクコンデンサ3の電流実効値は小さくなる(同図(c))。
先の形態例では、インバータのキャリア信号と昇圧コンバータのキャリア信号の形状は、共に、三角波形状の場合について述べた。本実施の形態3においては、インバータのキャリア信号の形状はそのままで、昇圧コンバータのキャリア信号の形状をのこぎり波形状とした場合について述べる。電力変換装置の構成は実施の形態1と同様である。
図18に両キャリア信号の形状を示す。実施の形態1と同様に、昇圧コンバータのキャリア信号の周波数は、インバータのキャリア信号の周波数の2倍となっている。インバータのキャリア信号1周期を100ステップとし、両キャリア信号の位相差をこのステップ数で表現する。
しかし、本実施の形態のように、昇圧コンバータのキャリア信号がのこぎり波形状の場合、昇圧比(昇圧コンバータの電圧指令値)に依存して両パルス電流のタイミングにずれが生じるため、両キャリア信号の位相差を調節する必要がある。
図には、昇圧コンバータ2の昇圧比が1.5と2.5、第1のインバータ4の変調率が無限大(矩形波1パルス)、1.5、1、第2のインバータ5の変調率が0.2〜1の条件の計算結果が示されている。第1のインバータ4の力率は1、第2のインバータ5の力率は−1である。
図より、昇圧比2.5、第1のインバータ4の変調率1、第2のインバータ5の変調率0.2〜0.3の条件を除くと、昇圧比2.5の場合の最適位相は、第2のインバータ5の変調率に依らず10ステップとなり、昇圧比1.5の場合は16ステップとなることがわかる。他の条件も調べてみると同様なことが言えて、ほぼ全範囲の変調率条件において、図20に示すような昇圧比と最適な位相差との関係が存在する。
よって、本実施の形態3では、制御ユニット8において、昇圧比の条件に応じて、昇圧コンバータのキャリア信号とインバータのキャリア信号との位相差を調節している。
また、モードAの動作モードにおいては、両キャリアの最適な位相を見つけて動作させるか、インバータのキャリア信号の周波数と昇圧コンバータのキャリア信号の周波数とをほんの少しずらして、非同期で動作させている。非同期で動作させることにより、DCリンクコンデンサ3の電流は、同期させ位相を変化させた場合の最大値と最小値の中間的な値となる。
4 第1のインバータ、5 第2のインバータ、6 第1のモータジェネレータ、
7 第2のモータジェネレータ、8 制御ユニット。
Claims (10)
- スイッチ素子のPWM動作で直流電源の電圧を昇圧する昇圧コンバータ、この昇圧コンバータの昇圧側端子に接続されたDCリンクコンデンサ、およびこのDCリンクコンデンサに接続されスイッチ素子のPWM動作でそれぞれの負荷との間で交流電力の授受(駆動および回生)を行う複数のインバータを備え、上記昇圧コンバータのPWMキャリア信号と上記インバータのPWMキャリア信号とを同期させて運転する電力変換装置において、
上記複数のインバータの一部が、上記キャリア信号の周期によるパルス出力動作から電圧指令信号の周期によるパルス出力を含む矩形波出力動作に移行した場合、上記昇圧コンバータのPWMキャリア信号と上記インバータのPWMキャリア信号との位相差を調整することにより、上記複数のインバータの残部と上記昇圧コンバータとから上記DCリンクコンデンサに流入するパルス電流和の実効値を抑制するようにしたことを特徴とする電力変換装置。 - 上記インバータにおける上記矩形波出力動作への移行は、(上記電圧指令信号振幅値/上記キャリア信号ゼローピーク値)を変調率αと定義したとき、α>1の条件で判定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
- 上記昇圧コンバータのPWMキャリア信号の周波数を、上記インバータのPWMキャリア信号の周波数の2倍としたことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
- 上記複数のインバータの内の少なくとも2台のインバータのいずれか一方が駆動状態でいずれか他方が回生状態であるときに上記2台のインバータの一方が上記矩形波出力動作に移行した場合であって当該矩形波出力動作に移行したインバータと上記昇圧コンバータとが共に上記駆動または回生状態の場合、
上記パルス出力動作を行うインバータのパルス電流がゼロとなる期間の中心と、上記昇圧コンバータのパルス電流出力期間の中心とが一致するように上記位相差を調整するようにしたことを特徴とする請求項3記載の電力変換装置。 - 上記昇圧コンバータおよび上記インバータのPWMキャリア信号が共に三角波の場合、上記昇圧コンバータのPWMキャリア信号におけるパルス電流出力期間の中心と一致する頂点と、上記インバータのPWMキャリア信号の山谷頂点とが一致するように上記位相差を調整するようにしたことを特徴とする請求項4記載の電力変換装置。
- 上記インバータのPWMキャリア信号が三角波で上記昇圧コンバータのPWMキャリア信号がのこぎり波状である場合、予め、上記昇圧コンバータの昇圧比と上記DCリンクコンデンサに流入するパルス電流和の実効値が最小となる上記昇圧コンバータのPWMキャリア信号と上記インバータのPWMキャリア信号との位相差との関係特性を求めておき、上記関係特性を適用し実際の上記昇圧比に基づき上記位相差を求めるようにしたことを特徴とする請求項3記載の電力変換装置。
- 上記昇圧コンバータおよび上記インバータのPWMキャリア信号が共に三角波であり、
上記昇圧コンバータは、互いに並列接続され、上記インバータのPWMキャリア信号と同一の周波数で互いに180度位相をずらしたPWMキャリア信号で動作する第1と第2のコンバータ部から構成される2フェーズ昇圧コンバータであり、
上記複数のインバータの内の少なくとも2台のインバータのいずれか一方が駆動状態でいずれか他方が回生状態であるときに上記2台のインバータの一方が上記矩形波出力動作に移行した場合であって当該矩形波出力動作に移行したインバータと上記昇圧コンバータとが共に上記駆動または回生状態の場合で、かつ上記昇圧コンバータの昇圧比β≧2の場合、
上記第1のコンバータ部のPWMキャリア信号と上記インバータのPWMキャリア信号との位相差を0度とし、上記第2のコンバータ部のPWMキャリア信号と上記インバータのPWMキャリア信号との位相差を180度としたことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。 - 上記昇圧コンバータおよび上記インバータのPWMキャリア信号が共に三角波であり、
上記昇圧コンバータは、互いに並列接続され、上記インバータのPWMキャリア信号と同一の周波数で互いに180度位相をずらしたPWMキャリア信号で動作する第1と第2のコンバータ部から構成される2フェーズ昇圧コンバータであり、
上記複数のインバータの内の少なくとも2台のインバータのいずれか一方が駆動状態でいずれか他方が回生状態であるときに上記インバータの一方が上記矩形波出力動作に移行した場合であって当該矩形波出力動作に移行したインバータと上記昇圧コンバータとが共に上記駆動または回生状態の場合で、かつ上記昇圧コンバータの昇圧比β<2の場合、
上記第1のコンバータ部のPWMキャリア信号と上記インバータのPWMキャリア信号との位相差を90度とし、上記第2のコンバータ部のPWMキャリア信号と上記インバータのPWMキャリア信号との位相差を270度としたことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。 - スイッチ素子のPWM動作で直流電源の電圧を昇圧する昇圧コンバータ、この昇圧コンバータの昇圧側端子に接続されたDCリンクコンデンサ、およびこのDCリンクコンデンサに接続されスイッチ素子のPWM動作でそれぞれの負荷との間で交流電力の授受(駆動および回生)を行う複数のインバータを備え、上記昇圧コンバータのPWMキャリア信号と上記インバータのPWMキャリア信号とを同期させて運転する電力変換装置において、
上記昇圧コンバータが、その入出力端子間を常時通電状態とする非昇圧動作に移行した場合、上記複数のインバータの一部のPWMキャリア信号と上記複数のインバータの残部のPWMキャリア信号との位相差を調整することにより、上記複数のインバータから上記DCリンクコンデンサに流入するパルス電流和の実効値を抑制するようにしたことを特徴とする電力変換装置。 - 上記複数のインバータの内の少なくとも2台のインバータが共に上記駆動または回生状態であって、上記2台のインバータのPWMキャリア信号の周波数が同一の場合、上記2台のインバータの一方のPWMキャリア信号と他方のPWMキャリア信号との位相差を90度としたことを特徴とする請求項9記載の電力変換装置。
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