JP2005206794A - Cip洗浄剤組成物およびそれを用いた洗浄方法 - Google Patents

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Satoru Ishihara
悟 石原
Tsunenori Chiba
経範 千葉
Masahiro Nishizawa
正浩 西澤
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Abstract

【課題】食品、飲料等の製造設備に付着したフレーバー、特にパッキン等に付着したフレーバーを効率よく除去するとともに、低泡性で、さらに酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで実施し得るCIP洗浄剤組成物およびそれを用いた洗浄方法の提供。
【解決手段】それぞれ、特定の一般式で表される脂肪酸、エーテルカルボン酸、ジグリセライドまたはトリグリセライドおよび脂肪酸エステルの群から選択される一種または複数種を0.005〜30.0重量パーセントあるいはこれに無機酸および/または有機酸を0.01重量パーセント以上含有して構成され、さらに必要に応じて可溶化剤を0.005〜30重量パーセント(いずれも純分換算)含有して構成される。
【選択図】なし

Description

本発明は各種飲料あるいは食品の製造設備に付着したフレーバー、特に、パッキン等に付着したフレーバーを効率良く除去する低泡性のCIP(定置洗浄)洗浄剤組成物に係り、さらに、この洗浄剤組成物に各種酸を含有せしめることにより、酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで実施し得る低泡性のCIP洗浄剤組成物に関する。
近年、嗜好の多様化に伴い、各種フレーバーを用いた飲料や食品(以下、「飲料等」という)が多く製造されている。しかし、この種の飲料等はフレーバー臭を有するため、このフレーバー臭が製造設備、特にパッキン等に強固に付着してしまい、フレーバー臭の脱臭が大きな問題となっている。
フレーバー臭の脱臭技術として、従来、酸性ないしはアルカリ性洗浄剤を用いて、脱臭、洗浄を繰り返し行う方法、あるいは上述繰り返し脱臭、洗浄の後、次亜塩素酸ソーダ、過酢酸、過炭酸塩等の酸化剤やお茶エキス等を循環接触させて脱臭処理を行う方法等が採用されている。しかし、このような洗浄ないしは脱臭処理を行ってもなお、充分な脱臭効果が見られない。
さらに、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等、特定された非イオン界面活性剤を主成分として含有するCIP洗浄用脱臭剤組成物も知られている(特開2003−49193)。この組成物は製造設備への損傷が少なく、低泡で、かつ脱臭性能をも有するが、脱臭効果は弱い。
特開2003−49193号公報
本発明において、解決しようとする問題点は各種飲料あるいは食品の製造設備に付着したフレーバー、特に、パッキン等に付着したフレーバーを効率良く除去する低泡性のCIP(定置洗浄)洗浄剤組成物を得ることにある。
さらに、本発明において、解決しようとする問題点は上述洗浄剤に各種酸を含有せしめることにより、酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで実施し得るCIP(定置洗浄)洗浄剤組成物を得ることにある。そして、これらのCIP(定置洗浄)洗浄剤組成物を用いて酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで行う洗浄方法の提供にある。
本発明のCIP洗浄剤組成物(以下、洗浄剤組成物と略すこともある。)はA成分として、下記の式(1)に示す脂肪酸、式(2)に示すエーテルカルボン酸、式(3)に示すジグリセライドまたはトリグリセライドおよび式(4)に示す脂肪酸エステルの群から選択された一種または複数種を純分換算で0.005〜30.0重量%含有することを特徴とし、あるいはこの組成物にさらにB成分として有機酸および/または無機酸を0.01重量%以上、および/またはC成分として可溶化剤を含有することを特徴とする。
Figure 2005206794
Figure 2005206794
Figure 2005206794
Figure 2005206794
上記式中、RはC〜C21のアルキル基もしくはアルケニル基、またはC〜C19のアルキルアリル基もしくはアルケニルアリル基を表し、Eはエチレン基を表し、nは0〜10の整数を表し、mは1または2を表し、R、RおよびRはそれぞれ、水素原子、またはC〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表すが、R、RおよびRの少なくとも2つは、C〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表す。RはC〜C21のアルキル基またはアルケニル基であり、RはC〜C22のアルキル基またはアルケニル基である。
本発明の洗浄剤組成物は上記式(1)、(2)、(3)および(4)のうちの一種または複数種を純分換算で0.005〜30.0重量%含むことにより、各種飲料あるいは食品の製造設備に付着したフレーバー、特に、パッキン等に付着したフレーバーを効率良く除去する。さらに抑泡性にも優れている。
さらに、本発明は上述洗浄剤組成物に各種酸を含有せしめることにより、泡の発生を抑えながら、酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで実施することができる。
以下、本発明を具体的に詳述する。
本発明に用いられるA成分としての上記式(1)、式(2)、式(3)あるいは式(4)の化合物は洗浄の際、フレーバーを良好に除去する脱臭効果を有する。以下、式(1)〜(4)の化合物について各々説明する。
Figure 2005206794
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Figure 2005206794
Figure 2005206794
上記式中、RはC〜C21のアルキル基もしくはアルケニル基、またはC〜C19のアルキルアリル基もしくはアルケニルアリル基を表し、Eはエチレン基を表し、nは0〜10の整数を表し、mは1または2を表し、R、RおよびRはそれぞれ、水素原子、またはC〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表すが、R、RおよびRの少なくとも2つは、C〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表す。RはC〜C21のアルキル基またはアルケニル基であり、RはC〜C22のアルキル基またはアルケニル基である。
このうち、式(1)の脂肪酸の具体例としては、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ウンデシレン酸、等が挙げられる。これらは単独で、または二種以上を併用して用いられる。
さらに、本発明に用いられる式(2)のエーテルカルボン酸の具体例としては、ポリオキシエチレン(n=0〜10)オクチルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(n=0〜10)デシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(n=0〜10)ラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(n=0〜10)ミリスチルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(n=0〜10)オレイルエーテル酢酸等が挙げられる。これらもまた、単独で、あるいは二種以上を併用することもできる。
さらに、本発明に用いられる式(3)のジグリセライドとしては食料調理油が挙げられ、上述(3)のトリグリセライドの具体例としては、コーン油、サフラワー油、ヒマワリ油、オリーブ油、綿実油、米油、菜種油、パーム油、落花生油、ヤシ油、大豆油等が挙げられる。これらもまた、単独で、あるいは二種以上を併用して用いられる。
さらに、本発明に用いられる上記式(4)の脂肪酸エステルの具体例としては、オレイン酸エチルエステル、オレイン酸オレイルエステル、ミリスチン酸イソプロピルエステル、パルミチン酸イソプロピルエステル等が挙げられる。これらもまた、単独で、あるいは二種以上を併用して用いられる。
上記式(1)、式(2)、式(3)ないし式(4)の化合物の洗浄剤組成物中における含有量は純分換算で0.005〜30.0重量%、好ましくは0.01〜5.0重量%、さらに好ましくは0.05〜2.0重量%である。0.005重量%よりも少ない使用量ではフレーバーが充分に除去されず、また、30.0重量%よりも多い使用量ではそれ以上のフレーバー除去効果は期待できない。
さらに、本発明は上記式(1)、式(2)、式(3)ないし式(4)の化合物をそれぞれ所定量含有する上述洗浄剤組成物にB成分としての無機酸および/または有機酸を純分換算で0.01重量%以上、好ましくは0.01〜10重量%含有せしめ、これにより酸洗浄と脱臭の工程をワンステップで行うことができる。含有量が0.01重量%よりも少ない量では酸洗浄効果が得られず、また、10重量%よりも多い使用量ではそれ以上の洗浄効果は期待できない。
ここで用いられる無機酸としてはスルファミン酸、燐酸、硝酸、硫酸、塩酸等が挙げられ、また、有機酸(ただし、高級脂肪酸は除く。)としてはギ酸、酢酸、ヒドロキシ酢酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、アジピン酸、琥珀酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、ヘプトン酸等が挙げられる。これらもまた、単独で、あるいは併用して用いられる。
なお、本発明は上記式(1)、(2)、(3)および(4)のうちの一種または複数種を含有する洗浄剤組成物に、あるいはこれに無機酸および/または有機酸を含有する洗浄剤組成物に可溶化剤を含有せしめることもできる。このC成分としての可溶化剤は洗浄剤組成物中で各成分を可溶化させる物質であって、脱臭性をわずかに向上させる効果も併せ持つ。これら物質として、具体的にはアニオン界面活性剤、溶剤、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、メタキシレンスルホン酸、クメンスルホン酸およびこれら酸のアルカリ塩等が挙げられる。アニオン活性剤としては、具体的にはアルキル硫酸塩、アルファオレフインスルホン酸塩、アルキル燐酸エステル塩、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、N−ラウロイルサルコシン塩、オレオイルサルコシン塩、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドエーテル硫酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩等が挙げられる。また、溶剤としては、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチルセルソルブ等が挙げられる。
これら可溶化剤の洗浄液中における含有量は純分換算で0.005〜30.0重量%である。0.005重量%よりも少ない含有量では可溶化が充分に達成されず、また、 30.0重量%よりも多い量ではそれ以上の可溶化は期待されず、不経済である。
そして、上記洗浄剤組成物は、必要に応じて酸成分とともに、水道水に添加して、pHが酸性の希釈洗浄液が調製される。この希釈洗浄液を循環接触させることによって、従来、複数の工程で行われていた酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで行う洗浄方法を提供できる。
このほか、上記希釈洗浄液をスポンジ、たわし、ブラシ等を用いた手洗いによる各種食品・飲料等の製造工程に用いられる機械器具の分解された部品の洗浄に用いることもできる。また、高圧洗浄機用としても用いることができる。
上記洗浄方法において、希釈洗浄液中において、上記A成分の含有量が、100mg/1000ml以上であることが好ましい。臭いの強さや種類並びに作業形態に応じて、適宜、この濃度が100mg/1000ml以上となるように希釈洗浄液を調製することが好ましく、経済性の点から100〜5000mg/1000mlの範囲とすることが特に好ましい。
表1に示される試料No.1〜23(本発明試料)を調製した。表1中、式(1)の脂肪酸としてのオレイン酸は日本油脂(株)製、リノール酸は関東化学(株)製、カプリン酸は協和発酵工業(株)製のものを用いた。また、式(2)のエーテルカルボン酸としてのポリオキシエチレン(3.0)オレイルエーテル酢酸は三洋化成工業(株)製「ビユーライトOCA30NH」、ポリオキシエチレン(4.0)ラウリルエーテル酢酸は三洋化成工業(株)製「ビユーライトLCA40NH」、ポリオキシエチレン(5.0)ミリスチルエーテル酢酸はビユーライトMCA−50NHを用いた。さらに、式(3)のトリグリセライドとしてのヒマワリ油は昭和産業(株)製「食用ひまわり油」、オリーブ油は昭和産業(株)製「オリテラピュアオリーブオイル」を用いた。また、式(3)のジグリセライドとしては、市販されている食料調理油を用いた。この食料調理油はジグリセライド(ジアシルグリセロール)を約80%含む。さらに式(4)の脂肪酸エステルとしては、オレイン酸エチルエステルを用いた。
表1において、脱臭試験に供される着香テストピースは次のようにして調製した。まず、EPDMパッキン(日阪製作所EX15PKG)を長さ40mmに裁断し、次いで、この裁断片をアップル飲料またはスポーツ飲料にそれぞれ全浸漬し、95℃の温度で8時間加熱した。その後、裁断片を取り出し、60℃の温度の流水で5分間濯いだ後、室温で乾燥し、着香テストピースを調製した。
得られた着香テストピースを表1に示される試料No.1〜23の各試料200mlに1本づつ投入し、70℃の温度で保温しながら20分間攪拌した。その後、着香テストピースを取り出し、60℃の温度の流水で20分間濯いだ後、室温で乾燥し、フレーバー臭の臭気判定を行った。
臭気判定は10名のパネラーによる臭気テストに基づき、各テストピースのフレーバー臭を5段階評価した。臭気の評価基準は1:フレーバー臭なし、2:僅かにフレーバー臭あり、3:ややフレーバー臭あり、4:フレーバー臭強い、5:フレーバー臭著しいとし、評価基準2.5以下を良好とした。結果を表1に示す。
さらに、表1の試料No.1〜23の各試料50mlを100ml容積のネスラー管に採取し、70℃の温度で上下に激しく振とうした後、直ちに70℃の恒温水槽に移し、5分後の発泡量を測定した。評価基準は○印:発泡量が0〜9ml、△印:発泡量が10〜20ml、×印:発泡量が20ml以上とし、評価基準が○印および△印を抑泡効果良好とした。結果を表1に示す。
Figure 2005206794
表1から、式(1)、式(2)、式(3)または式(4)の化合物を単独で、または組み合わせて、0.005〜30.0重量%含む試料No.1〜23はいずれもアップル飲料Aあるいはスポーツ飲料Bの着香テストピースに対して良好な脱臭効果を示し、かつ低泡性であることがわかる。
表2に示される試料No.24〜33(本発明試料)を調製した。表2中、式(1)の脂肪酸としてのオレイン酸、リノール酸は実施例1と同様であり、カプリル酸およびカプリン酸は協和発酵工業(株)製のものを用いた。さらに、式(2)のエーテルカルボン酸、式(3)のジグリセライドまたはトリグリセライドおよび式(4)のオレイン酸エチルエステルも実施例1と同様である。また、無機酸としての75%燐酸は東ソー(株)製のもの、67.5%硝酸は旭化成(株)製のもの、スルファミン酸は日産化学工業(株)製「スルファミン酸」を用い、有機酸としてのヒドロキシ酢酸は大塚化学(株)製「グリコール酸」、クエン酸は扶桑化学(株)製「クエン酸(結晶)」、リンゴ酸は扶桑化学(株)製「DL−リンゴ酸」を用いた。また、表2における脱臭性試験および抑泡性試験は実施例1と同様に行った。
さらにまた、表2の試料No.24〜33について、酸洗浄効果試験として炭酸カルシウム溶解性試験を次のようにして行った。200ml容積のコニカルビーカーに、沈降性炭酸カルシウムを5.00g採り、これに各試料を100ml加えた。5分間20℃で一定攪拌後10分間静置し、上澄み液50mlを濾過した。濾液中のカルシウム量をEDTA標準溶液およびNN指示薬で滴定した。評価基準は○印:試料液1000ml当たりの炭酸カルシウム溶解量が100mg以上、△印:試料液1000ml当たりの炭酸カルシウム溶解量が5mg〜100mg、×印:試料液1000ml当たりの炭酸カルシウム溶解量5mg未満とし、評価基準が○印および△印を良好とした。
Figure 2005206794
表2から試料No.24〜33はいずれも、実施例1と同様、アップル飲料の着香テストピースに対して良好な脱臭効果を示し、かつ低泡性であることがわかる。さらに、これら試料はいずれも無機酸や有機酸を0.01重量%以上含み、このため、良好な炭酸カルシウム溶解性を示し、酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで実施し得ることもわかる。したがって、本発明にかかる洗浄剤組成物は食品工場等、CIP設備のパッキン等に付着したフレーバー除去洗浄に好適である。
表3に示される試料No.34〜53(本発明試料)を調製した。表3中、式(1)の脂肪酸、式(2)のエーテルカルボン酸、式(3)のジグリセライドまたはトリグリセライド、式(4)の脂肪酸エステル、無機酸および有機酸はいずれも実施例2と同様である。また、可溶化剤としてのポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩は東邦化学(株)製「フォスファノールRA600」、アルファオレフインスルホン酸塩はライオン(株)製「リポランLB−840」、メタキシレンスルホン酸ナトリウムは帝国化学(株)製「テイカトックスN1140」、パラトルエンスルホン酸ナトリウムは、協和発酵(株)製、ヘキシレングリコールはダウケミカル社製、エタノールは小宗化学社製試薬一級を用いた。
表3中、脱臭性試験、抑泡性試験およびカルシウム溶解性試験は実施例2と同様にして行った。さらに、溶液安定性試験は200ml容積のコニカルビーカーに試料No.34〜53の試料100ml加え、スターラーで強く攪拌させて行った。評価基準は○印:乳化性良好、△印:分散する、×印:攪拌時でも分離した、であって、○印、および△印を良好とした。
Figure 2005206794
表3から、本発明にかかる試料No.34〜53はいずれも脱臭性、抑泡性、カルシウム溶解性に優れることはもちろんのこと、溶液性安定性にも優れていることがわかる。
比較例
表4に示される試料No.54〜70(比較例試料)を調製した。これら各試料について上述と同様にして脱臭性試験、抑泡性試験、およびカルシウム溶解性試験を行い、さらに試料No.54〜61、69および70については上述各試験に加えて溶液安定性も上述と同様にして行った。試験結果を表4に示す。
Figure 2005206794
表4から次のことがわかる。式(1)のオレイン酸量が0.001重量%の試料No.54、式(2)のエーテルカルボン酸、式(3)のトリグリセライド量がそれぞれ0.001重量%の試料No.56、58、69、70では、脱臭性試験結果は4.4、4.7、4.5、4.3と低く、フレーバー臭が相当に強い。また、試料No.55、57および59は式(1)、(2)ないしは(3)をそれぞれ40.0%、無機酸ないしは有機酸を0.2%含み、さらに可溶化剤をも含むので、各種試験結果について良好な数値を示すが、式(1)、式(2)および式(3)はそれぞれ30.0%以下でも良好な数値を示し、40%にする必要がない。
さらに、試料No.62〜68は式(1)、(2)、(3)および(4)のいずれをも含んでいないので、当然脱臭性試験結果は劣っている。このうち、試料No.62〜64、69および70は酸を含み、脱臭性は劣るものの、抑泡性ならびにカルシウムの溶解性については良好な結果を示している。これに対して、酸に代えて酸化剤を含む試料No.65〜68は抑泡性試験のみ良好な結果を示すが、脱臭性ならびにカルシウム溶解性の両方とも劣った値を示している。
本発明の洗浄剤組成物は上記式(1)、式(2)、式(3)ないしは式(4)の化合物を所定量含有することにより、各種飲料あるいは食品の製造設備に付着したフレーバーを効率よく除去し、CIP洗浄剤組成物として各種食品製造設備の洗浄に利用される。
さらに、本発明の洗浄剤組成物は上述の洗浄液に各種有機酸または無機酸を含有させることにより、泡の発生を抑えながら酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで行うことができ、上述と同様、CIP洗浄剤組成物として各種食品製造設備の洗浄に利用される。

Claims (10)

  1. A成分として、下記の式(1)の脂肪酸、式(2)のエーテルカルボン酸、式(3)のジグリセライドまたはトリグリセライドおよび式(4)の脂肪酸エステルの群から選択される一種または複数種を純分換算で0.005〜30.0重量パーセント含有することを特徴とするCIP洗浄剤組成物。
    Figure 2005206794
    Figure 2005206794
    Figure 2005206794
    Figure 2005206794
    式中、RはC〜C21のアルキル基もしくはアルケニル基、またはC〜C19のアルキルアリル基もしくはアルケニルアリル基を表し、Eはエチレン基を表し、nは0〜10の整数を表し、mは1または2を表し、R、RおよびRはそれぞれ、水素原子、またはC〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表すが、R、RおよびRの少なくとも2つは、C〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表す。RはC〜C21のアルキル基またはアルケニル基であり、RはC〜C22のアルキル基またはアルケニル基である。
  2. A成分として、下記の式(1)の脂肪酸、式(2)のエーテルカルボン酸、式(3)のジグリセライドまたはトリグリセライドおよび式(4)の脂肪酸エステルの群から選択される一種または複数種を0.005〜30.0重量パーセントおよびB成分として、無機酸および/または有機酸を0.01重量パーセント以上(いずれも純分換算)含有することを特徴とするCIP洗浄剤組成物。
    Figure 2005206794
    Figure 2005206794
    Figure 2005206794
    Figure 2005206794
    式中、RはC〜C21のアルキル基もしくはアルケニル基、またはC〜C19のアルキルアリル基もしくはアルケニルアリル基を表し、Eはエチレン基を表し、nは0〜10の整数を表し、mは1または2を表し、R、RおよびRはそれぞれ、水素原子、またはC〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表すが、R、RおよびRの少なくとも2つは、C〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表す。RはC〜C21のアルキル基またはアルケニル基であり、RはC〜C22のアルキル基またはアルケニル基である。
  3. さらにC成分として、可溶化剤を純分換算で0.005〜30重量パーセント含有する請求項1または2に記載のCIP洗浄剤組成物。
  4. C成分としての可溶化剤がアニオン界面活性剤の酸タイプおよびそのアルカリ塩、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、メタキシレンスルホン酸、クメンスルホン酸およびこれらのアルカリ塩および溶剤の群から選択される一種または複数種を含有することを特徴とする請求項3に記載のCIP洗浄剤組成物。
  5. A成分としての上記式(1)の脂肪酸がカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、およびウンデシレン酸の群から選択される一種または複数種を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のCIP洗浄剤組成物。
  6. A成分としての上記式2において、式(2)のエーテルカルボン酸がポリオキシエチレンオクチルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンデシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル酢酸およびポリオキシエチレンオレイルエーテル酢酸の群から選択される一種または複数種を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のCIP洗浄剤組成物。
  7. A成分としての上記式(3)のジグリセライドが食料調理油から選択され、上記式(3)のトリグリセライドがコーン油、サフラワー油、ヒマワリ油、オリーブ油、綿実油、米油、菜種油、パーム油、落花生油、ヤシ油および大豆油の群から選択される一種または複数種を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のCIP洗浄剤組成物。
  8. A成分としての上記式(4)の脂肪酸エステルがオレイン酸エチルエステル、オレイン酸オレイルエステル、ミリスチン酸イソプロピルエステルおよびパルミチン酸イソプロピルエステルの群から選択される一種または複数種を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のCIP洗浄剤組成物。
  9. 上記請求項1〜8のいずれか一項に記載のCIP洗浄剤組成物を用いて、pHが酸性の希釈洗浄液を調製し、酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで行うことを特徴とする洗浄方法。
  10. 上記希釈洗浄液中におけるA成分の含有量が100mg/1000ml以上であることを特徴とする請求項9に記載の洗浄方法。
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