JP2003202727A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の現像器の切り換えを短時間で可能と
し、動作の安定と画質の向上を両立させる。 【解決手段】 感光体ドラムに複数の現像器を切り換え
対向させてトナー現像し、該トナー像を転写材に転写し
て画像を形成する画像形成装置において、現像モータ31
と、現像モータ31からの駆動力を伝達するギア列32，5
1，52，34，35と、現像器側に設けられ、前記ギア35と
接続、離脱可能なギア42Ｙとを有し、ギア列51，52にガ
タを設け、現像モータ31又はギア42Ｙ側が駆動したとき
前記ガタが詰まるまで他方側へ駆動力を伝達しない空走
部を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は複数の現像手段を有
する画像形成装置において、現像手段を順次切り換えて
カラー画像記録が可能な画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】複写機、プリンタ等のカラー画像形成装
置には、トナーを供給する複数の色現像器を順次切り換
えて感光体ドラムに当接させ、感光体上の潜像を現像し
て各色を重ね合わせ、最終的なカラー画像を出力するも
のがある。

【０００３】上記のようなカラー画像形成装置は色現像
器内のトナー供給ローラなどの駆動を行うために画像形
成装置本体側にモータなどの駆動源を持ち、ギア列を介
して駆動力を伝えている。そして、色現像器の切り換え
時には本体側と色現像器側のギア等の駆動伝達手段が結
合できるように、駆動源をフリー状態にするか結合可能
な方向に駆動をかけていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においてトナー供給ローラの駆動源がパルスモータ
であった場合、色現像器の現像位置進入時に駆動源をフ
リー状態や現像状態とは逆の方向に回転させると脱調を
起こす場合があるため、進入終了後、現像を開始する前
に一定時間静止（ホールド）状態を保持する必要があっ
た。

【０００５】しかし、近年では画像形成速度の高速化が
求められている。またカラー画像を乱さないためには、
前記色現像器の切り換えに際し、感光体ドラム上の潜像
を現像する充分前に現像器を当接させ、かつ現像終了後
ゆっくり離間させることが望ましい。そのため、前述の
ように色現像器の切り換えに際して静止（ホールド）状
態の保持時間を充分とることが困難となっている。

【０００６】またパルスモータ以外のたとえばＤＣブラ
シレスモータなどでは回転の指示を出してから実際に所
定の速度に安定するまでの時間がばらつくなどするた
め、やはり時間の短縮は難しい等の問題があった。

【０００７】本発明は上記課題を解決するものであり、
その目的は、複数の現像手段の切り換えを短時間で可能
とし、動作の安定と画質の向上を両立させた画像形成装
置を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、電子写真感光体に複数
の現像手段を切り換え対向させてトナー現像し、該トナ
ー像を転写材に転写して画像を形成する画像形成装置に
おいて、駆動源と、前記駆動源からの駆動力を伝達する
駆動伝達手段と、前記現像手段側に設けられ、前記駆動
伝達手段と接続、離脱可能な駆動受部と、を有し、前記
伝達伝達手段にガタを設け、前記駆動源又は前記駆動受
部側が駆動したとき前記ガタが詰まるまで他方側へ駆動
力を伝達しない空走部を設けたことを特徴とする。

【０００９】上記構成にあっては、現像手段の現像位置
進入時に駆動源を静止(ホールド)状態にしておいてもガ
タによって現像手段が進入可能となり、現像手段を切り
換え中の時間を静止状態保持の時間にあてることが可能
となり、従来必要であった進入終了後の静止状態の時間
を全廃あるいは短くすることができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】〔第１実施形態〕図１は本発明を
実施した電子写真画像形成装置で、４色フルカラーのレ
ーザービームプリンタの概略構成を示す縦断面説明図で
ある。

【００１１】｛カラー画像形成装置の画像形成動作概
略｝中間転写ベルト５ａの回転と同期して電子写真感光
体である感光体ドラム１を図１の矢印方向（反時計回
り）に回転させ、この感光体ドラム１表面を帯電装置２
によって均一に帯電するとともに、露光手段３によって
イエロー画像の光照射を行い、感光体ドラム１上にイエ
ローの静電潜像を形成する。この静電潜像形成と同時に
現像装置４を駆動して現像手段としてのイエロー現像器
４Ｙを現像位置に配置し、感光体ドラム１上の静電潜像
にイエロートナーが付着するように感光体ドラム１の帯
電極性と同極性でほぼ同電位の電圧を印加して静電潜像
にイエロートナーを付着させて現像する。その後、中間
転写ユニット５の押えローラ（一次転写ローラ）５ｊに
トナーと逆極性の電圧を印加して感光体ドラム１上のイ
エローのトナー像を中間転写ベルト５ａ上に一次転写す
る。

【００１２】上述のようにしてイエロートナー像の一次
転写が終了すると、次の現像器が図１の時計回り方向に
回転移動してきて、感光体ドラム１に対向する現像位置
に位置決めされ、イエローの場合と同様にしてマゼン
タ、シアン、そしてブラックの各色について、静電潜像
の形成、各色現像器４Ｍ，４Ｃ，４ＢＫによる現像、一
次転写を順次行い、中間転写ベルト５ａ上に４色のトナ
ー像を重ね合わせる。なお、現像器の切り換え時は図示
しない駆動機構によって感光体ドラム１から現像装置４
を離間させて切り換え、切り換え終了後に再び当接を行
う。

【００１３】この間、二次転写ローラ11は、中間転写ベ
ルト５ａとは非接触状態にある。この時、クリーニング
ユニットとしての帯電ローラ５ｆも中間転写ベルト５ａ
とは非接触状態に位置する。

【００１４】そして、中間転写ベルト５ａ上に４色のト
ナー像形成完了後、二次転写ローラ11が中間転写ベルト
５ａに圧接され（図１の状態）、更に中間転写ベルト５
ａの回転と同期して、制御部17からの信号により転写材
カセット19から給送手段であるピックアップローラ18や
搬送ローラ20で給送されてレジストローラ対７近辺の所
定の位置で待機していた転写材Ｓが中間転写ベルト５ａ
と二次転写ローラ11のニップ部に送り出される。

【００１５】ここで、レジストローラ対７の直前には転
写材Ｓの先端を検知してレジストローラ対７の回転駆動
力を遮断し、転写材Ｓを所定の位置で待機させるレジ前
センサ14が設けられている。

【００１６】更に、二次転写ローラ11にはトナーと逆極
性の電圧が印加されており、中間転写ベルト５ａ上のト
ナー像は、一括して搬送されてきた転写材Ｓの表面に二
次転写していく。

【００１７】このようにして、二次転写された転写材Ｓ
は搬送ベルトユニット12を経由して定着器８に至り、こ
こで複数色のトナー像の定着を行った後、排出ローラ対
13によって排出ガイド15に沿って搬送され、排出ローラ
対９によってカラー画像形成装置Ａ上部の排出トレイ10
に排出され、画像形成を完了する。

【００１８】一方、二次転写後にクリーニング用帯電ロ
ーラ５ｆが中間転写ベルト５ａに圧接され、中間転写ベ
ルト５ａ上に残った残留トナーに転写時と逆の電荷を与
える。

【００１９】逆の電荷を付与された残留トナーは、感光
体ドラム１に静電気的に付着され、その後感光体ドラム
用のクリーニングブレード６により回収されるものであ
る。

【００２０】回収された残留トナーは、廃トナーとして
後述する搬送する搬送経路をたどり、廃トナー容器16に
回収され蓄積される。

【００２１】｛現像装置｝現像装置４は、感光体ドラム
１上の静電潜像を可視像化するために、イエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラックの各色現像を可能とする４個の
各現像器４Ｙ，４Ｍ，４Ｃ，４Ｂｋから構成される。

【００２２】各現像器４Ｙ，４Ｍ，４Ｃ，４Ｂｋは、図
１に示すように、軸を中心として回転するロータリーユ
ニット40にそれぞれ着脱可能に保持され、画像形成に際
しては、各現像器４Ｙ，４Ｍ，４Ｃ，４Ｂｋがロータリ
ーユニット40に保持された状態で軸を中心に回転移動
し、所定の現像器が感光体ドラム１に対向した位置に止
り、更に後述するトナー担持体である現像ローラ41Ｙ，
41Ｍ，41Ｃ，41Ｂｋが感光体ドラム１に対し接触するよ
うに位置決めされた後、感光体ドラム１の静電潜像に対
応して可視像を形成する。

【００２３】カラー画像形成時には、中間転写ベルト５
ａの１回転毎にロータリーユニット40が１回転し、イエ
ロー現像器４Ｙ、マゼンタ現像器４Ｍ、シアン現像器４
Ｃ、次いでブラック現像器４Ｂｋの順で現像工程がなさ
れる。

【００２４】各色現像器４Ｙ，４Ｍ，４Ｃ，４Ｂｋは収
納されるトナーの色が異なるが、構成は同一である。現
像器４Ｙ，４Ｍ，４Ｃ，４Ｂｋはそれぞれ粉体収納容器
本体であるトナー容器内のトナーを図示しないトナー撹
拌部材等によって現像ローラ41Ｙ，41Ｍ，41Ｃ，41Ｂｋ
へ送り込み、該ローラの外周にトナーを薄層塗布し、且
つトナーへ電荷を付与（摩擦帯電）する。

【００２５】そして潜像が形成された感光体ドラム１と
対向した現像ローラ41Ｙ，41Ｍ，41Ｃ，41Ｂｋに現像バ
イアスを印加することにより、潜像に応じて感光体ドラ
ム１上にトナ−現像を行うものである。マゼンタ現像器
４Ｍ、シアン現像器４Ｃ、ブラック現像器４Ｂｋについ
ても上記同様なメカニズムでトナー現像が行われる。

【００２６】また各現像器４Ｙ，４Ｍ，４Ｃ，４Ｂｋの
各現像ローラ41Ｙ，41Ｍ，41Ｃ，41Ｂｋは、各現像器が
現像位置に回転移動されたときプリンタ本体に設けられ
た各色現像用高圧電源及び駆動（図示せず）と接続され
ており、各色現像毎に順次選択的に電圧が印加され駆動
が接続される。

【００２７】｛現像ロータリー回転駆動構成｝次に現像
に際して各現像器を切り換える場合のロータリー回転駆
動構成について、従来例との比較で説明する。なお、こ
こではイエロー現像器を切り換える場合で説明するが、
他の現像器の場合も同様である。

【００２８】図２は色現像器の現像ローラ駆動系の従来
例を示す説明図であり、画像形成装置本体側に設置され
た駆動源である現像モータ31から駆動伝達手段を構成す
るギア32，33，34，35を介してイエロー現像器４Ｙに設
けられた駆動受部であるギア42Ｙを駆動し、現像ローラ
41Ｙを駆動する。ギア42Ｙは図中下側からギア35とかみ
合うように進入し、現像終了後は図中上方に脱出するた
め、現像時には図中の矢印で示す方向に回転している各
ギアを逆方向に回転させることとなる。

【００２９】図３は本実施形態の色現像器の現像ローラ
駆動系を示す説明図であり、図２における駆動伝達手段
の一部を構成するギア33がギア51とギヤ52に２体化され
ており、現像中はギア51の突起53とギア52の突起54がか
み合うことで従来例と同様に現像ローラ41Ｙに駆動を伝
達する。

【００３０】図４はギア51と52の構成を示す斜視説明図
であり、ギア51と52の間には付勢手段としてのバネ57が
かけられており、突起54が突起53から離れ、突起55に接
近する方向に付勢されている。

【００３１】前記ギア51とギア52の関係は、ギア52が回
転して突起54がギア51の突起55と当接する位置と、突起
54がギア51の突起53と当接する位置は離れており、駆動
伝達経路にガタを有している。すなわち、図３に示すよ
うに、突起54が突起53に当接した状態から突起54が突起
55方向へ回転した場合、前記ガタが詰まって突起54が突
起55に当接するまでは駆動力が伝達されない空走部を有
している。

【００３２】｛現像器切り換え動作｝次に図５〜図９を
参照して現像器の切り換え動作について説明する。

【００３３】図５は色現像器が現像位置に進入する前の
状態を示しており、このときモータ31は停止しておりホ
ールド状態となっている。また、ギア51とギア52は前述
したバネ57によって図５で示すようにに突起54と突起55
が接触する状態となっている。

【００３４】図６は色現像器が回転し、イエロー現像器
のギア42Ｙがギア35とかみ合いだした状態（接続状態）
の説明図である。この状態ではギア42Ｙの進入によって
画像形成装置側のギア35が回されるが、ギア52の突起54
が突起53に当接するまではギア52からギア51に回転力は
伝達されず、モータ31を回すことがない。このため、モ
ータ31が静止（ホールド）していてもギア42Ｙの進入が
可能である。なお、前記モータ31は回転精度を高めるた
めにパルスモータが用いられている。

【００３５】ギア42Ｙの進入終了後は、図７に示すよう
に、モータ31が回転を開始し、ギア51が回転することで
突起53が突起54に接触し、図３に示す状態となって現像
ローラ41Ｙを駆動して現像を行う。

【００３６】現像終了後は、図８に示すように、モータ
31を逆回転させて突起53と突起54の間に隙間をつくり、
その後に現像器４Ｙを回転させて脱出（離脱）を開始す
る。この脱出する際もギア42Ｙによってギア35が回され
るが、前記のように突起53と54の間が開いているため、
モータ31に直接その回転が伝わることがない。

【００３７】ギア42Ｙのギア35とのかみ合いからの脱出
終了後にモータ31を停止させると、図９に示すように、
バネ57（図４参照）の付勢によってギア52が回されて突
起53と54の間が再び開き、図５の状態に戻って次の色現
像器の進入に備える状態となる。以下、同様の繰り返し
によって現像器の切り換えが行われる。

【００３８】一方、従来例では色現像器の進入前と進入
終了まではモータ31の励磁を切るか、あるいは逆転状態
にして、ギア42Ｙの進入が可能な状態にする必要がある
が、モータ31が正常に正転を開始するためには一定時間
（数百msec）ホールド状態にする必要があり、そのため
進入が完了してもすぐに正転することができない。しか
しながら、本実施形態においては色現像器の進入完了前
にホールド状態となっているため、進入終了後すぐに正
転を開始することが可能である。

【００３９】以上のモータ31の回転状態を表にすると、
図10に示すようになり、図10中のＡの時間だけ従来例の
場合に比べて本実施形態の方が現像終了から次ぎの現像
のための正転開始までの時間を短縮可能となっている。

【００４０】上記短縮された時間を、例えばより早めに
感光体ドラムに現像ローラを当接させることに用いれ
ば、当接のショックによる画像不良を画像領域外に出す
ことで、画質の向上を図ることができ、しかもモータ31
の正常動作に必要なホールド時間を維持することが可能
である。

【００４１】

【発明の効果】本発明は前述したように、複数の現像手
段の切り換えという全体のタイミングにより定められた
時間内で時間の余裕を生み出し、動作の安定と画質の向
上を両立させた画像形成装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施した電子写真方式のカラー画像形
成装置の縦断面図である。

【図２】現像ローラ駆動ギア列の従来例を示す図であ
る。

【図３】現像ローラ駆動ギア列の現像中の状態を示す図
である。

【図４】現像ローラ駆動ギア列の分割ギアの詳細を示す
斜視図である。

【図５】現像ローラ駆動ギア列の色現像器の進入直前の
状態を示す図である。

【図６】現像ローラ駆動ギア列の色現像器の進入中の状
態を示す図である。

【図７】現像ローラ駆動ギア列の色現像器の進入完了時
の状態を示す図である。

【図８】現像ローラ駆動ギア列の色現像器の脱出中の状
態を示す図である。

【図９】現像ローラ駆動ギア列の色現像器の脱出完了時
の状態を示す図である。

【図１０】従来例と比較して現像器を切り換える時間動
作タイミングを示す説明図である。

【符号の説明】

Ａ …カラー画像形成装置 Ｓ …転写材 １ …感光体ドラム ２ …帯電装置 ３ …露光手段 ４ …現像装置 ４Ｙ，４Ｍ，４Ｃ，４ＢＫ …現像器 ５ …中間転写ユニット ５ａ …中間転写ベルト ５ｆ …クリーニング用帯電ローラ ５ｊ …一次転写ローラ ６ …クリーニングブレード ７ …レジストローラ対 ８ …定着器 ９ …排出ローラ対 10 …排出トレイ 11 …二次転写ローラ 12 …搬送ベルトユニット 13 …排出ローラ対 14 …レジ前センサ 15 …排出ガイド 16 …廃トナー容器 17 …制御部 18 …ピックアップローラ 19 …転写材カセット 20 …搬送ローラ 31 …現像モータ 32，33，34，35 …ギア 40 …ロータリーユニット 41Ｙ，41Ｍ，41Ｃ，41Ｂｋ …現像ローラ 42Ｙ …ギア 51，52 …ギア 53，54，55 …突起 57 …コイルバネ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子写真感光体に複数の現像手段を切り
   換え対向させてトナー現像し、該トナー像を転写材に転
   写して画像を形成する画像形成装置において、 駆動源と、 前記駆動源からの駆動力を伝達する駆動伝達手段と、 前記現像手段側に設けられ、前記駆動伝達手段と接続、
   離脱可能な駆動受部と、 を有し、 前記駆動伝達手段にガタを設け、前記駆動源又は前記駆
   動受部側が駆動したとき前記ガタが詰まるまで他方側へ
   駆動力を伝達しない空走部を設けたことを特徴とする画
   像形成装置。
2. 【請求項２】 前記ガタを一定方向に寄せるための付勢
   手段を設けたことを特徴とする請求項１記載の画像形成
   装置。
3. 【請求項３】 前記駆動源はパルスモータであることを
   特徴とする請求項１記載の画像形成装置。
4. 【請求項４】 前記駆動伝達手段に前記駆動受部が接続
   又は離脱する際に前記駆動伝達手段に伝わる駆動は現像
   時の前記駆動源の駆動方向と反対であることを特徴とす
   る請求項１記載の画像形成装置。