JP2002014220A - 赤色フィルタ層を有する色フィルタアレイおよびその製造方法 - Google Patents
赤色フィルタ層を有する色フィルタアレイおよびその製造方法Info
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Abstract
れた色フィルタアレイを与え得る感光性樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 基体上に赤色フィルタ層を有してなり、
該赤色フィルタ層は波長500〜600nmに吸収極大
を有するキサンテン系色素および波長400〜550n
mに吸収極大を有するピラゾロンアゾ系色素を含有し、
透過率が波長535nmで1%以下であり波長650n
mで90%以上であることを特徴とする色フィルタアレ
イ。赤色フィルタ層は波長400〜500nmに吸収極
大を有するピリドンアゾ系色素を含有していてもよい。
ポジ型またはネガ型感光性樹脂組成物をパターンニング
して赤色フィルタ層を形成する工程により形成すること
ができる。この色フィルタアレイは、電荷結合素子の前
面側に配置されて固体撮像素子に用いられる。液晶表示
素子にも用いられる。
Description
晶表示素子をカラー化するために用いられる色フィルタ
アレイおよびその製造方法に関する。
するために素子上に形成される色フィルタアレイとし
て、基体(1)上の同一平面に隣接して形成された赤色
フィルタ層(R)、緑色フィルタ層(G)および青色フ
ィルタ層(B)からなる色フィルタアレイ(2)が知ら
れている(図1)。かかる色フィルタアレイ(2)にお
いて各フィルタ層(R、G、B)は帯状のパターン(図
2)や、格子状(モザイク状)のパターン(図3)で形
成されている。
は種々の方法が提案されている。中でも色素を含有する
感光性樹脂組成物を露光し、現像することによってパタ
ーンニングする工程を所要の回数だけ繰返しおこなう、
いわゆるカラーレジスト法は、広く実用化されている方
法である。カラーレジスト法に用いられる感光性樹脂組
成物としては、色素として顔料を用いたものが広く普及
している。しかし、顔料は粒状であり、現像液に溶解し
ないために現像残渣が生じるという問題があり、微細な
パターンの形成には不向きであった。
ことができる感光性樹脂組成物として、色素として染料
を用いた感光性樹脂組成物も知られている。例えば特開
平6−75375号公報には染料を含有するネガ型感光
性樹脂組成物が記載されており、特公平7−11148
5号公報にはポジ型感光性樹脂組成物に用いられる溶剤
に可溶な染料を乾燥重量比で10〜50%含有するポジ
型感光性樹脂組成物が記載されている。
られる色素には、色フィルタアレイを製造するために以
下の2つの性能が求められている。 (1)良好な分光特性、即ち所定の可視波長範囲におい
て十分な吸収を示し、それ以外の可視波長範囲において
は不要な吸収がないこと (2)良好な耐光性、即ち通常の使用状態で染料の褪色
による所謂焼付を起こさないこと
用いられている染料には、上記の2つの性能を全て満足
するものはなかった。例えば色フィルターの赤色フィル
タ層には分光特性のうえで波長450nmや535nm
における透過率が小さく、波長650nmにおける透過
率が大きいことが望ましいが、従来の染料では、波長5
35nmにおける透過率を小さくしようとすると、波長
650nmにおける透過率までもが小さくなって分光特
性が劣るものとなっていた。
公報に記載の色フィルタについて説明すれば、同公報に
はピラゾロンアゾ系色素(シー・アイ・ソルベント・レ
ッド8)を含有する感光性樹脂組成物が記載されてい
る。これらの色素は何れも耐光性に優れたものである。
しかし、得られる赤色フィルタ層の波長650nmにお
ける透過率を大きくしようとすると535nmにおける
透過率が大きくなり易いため、かかる感光性樹脂組成物
を用いて形成された赤色フィルタ層を有する色フィルタ
は、その機能が必ずしも満足できるものであるとはいえ
なかった。実際、同公報によれば、該感光性樹脂組成物
を用いて厚み2μmに形成された赤色フィルタ層の透過
率は波長450nmにおいて5%、波長535nmにお
いて0.6%、650nmにおいて85%である。
性を示す色素を用いればよいが、このような色素は一般
に耐光性が十分満足できるものであるとは言えず、実用
的な赤色フィルタ層を有する色フィルタアレイを製造す
ることは困難であった。
は、良好な分光特性および良好な耐光性を備えた色フィ
ルタアレイを開発するべく鋭意検討した結果、特定の色
素を少なくとも2種類用いることにより、良好な分光特
性と良好な耐光性とを同時に満足する赤色フィルタ層を
備えた色フィルタアレイを得ることができることを見出
し、本発明に至った。
体上に赤色フィルタ層を有してなり、該赤色フィルタ層
は波長500〜600nmに吸収極大を有するキサンテ
ン系色素(以下、「色素(I)」と称する。)および波
長400〜550nmに吸収極大を有するピラゾロンア
ゾ系色素(以下、「色素(II)」と称する。)を含有
し、透過率が波長535nmで1%以下であり波長65
0nmで90%以上であることを特徴とする色フィルタ
アレイを提供するものである。
体としては、例えばシリコンウエハー、透明な無機ガラ
ス板などが挙げられる。シリコンウエハーは電荷結合素
子が形成されていてもよい。
上に赤色フィルタ層を有している。赤色フィルタ層は、
波長500〜600nmに吸収極大を有する色素(I)
および波長400〜550nmに吸収極大を有する色素
(II)を含有する。ここで色素(I)としては、例えば
一般式(I) 〔式中、R10、R11、R12、R13はそれぞれ独立に水素
原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し、R14、R
15、R16はそれぞれ独立にスルホン酸基または一般式
(1) R17HNSO2− (1) (式中、R17は炭素数2〜20のアルキル基、アルキル
鎖の炭素数が2〜12のシクロヘキシルアルキル基、ア
ルキル鎖の炭素数が1〜4のアルキルシクロヘキシル
基、炭素数2〜12のアルコキシル基で置換された炭素
数2〜12のアルキル基、一般式(1−1) R180−CO−O−R181− (1−1) (式中、R180は炭素数2〜12のアルキル基を示し、
R181は炭素数2〜12のアルキレン基を示す。)で示
されるアルキルカルボキシルアルキル基または一般式
(1−2) R190−O−CO−R191− (1−2) (式中、R190は炭素数2〜12のアルキル基を示し、
R191は炭素数2〜12のアルキレン基を示す。)で示
されるアルキルオキシカルボニルアルキル基、炭素数1
〜20のアルキル基で置換されたフェニル基またはフェ
ニル基で置換された炭素数1〜20のアルキル基を示
す。)で示される置換基を示す。〕で示される化合物ま
たはその塩が挙げられる。
換基R30、R31、R32、R33として示される炭素数1〜
3のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル
基などが例示される。置換基R17における炭素数2〜2
0のアルキル基としてはエチル基、プロピル基、n−ヘ
キシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル
基、2−エチルヘキシル基、1,3−ジメチルブチル
基、1−メチルブチル基、1,5−ジメチルヘキシル
基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基などが、ア
ルキル鎖の炭素数が2〜12のシクロヘキシルアルキル
基としてはシクロヘキシルエチル基、3−シクロヘキシ
ルプロピル基、8−シクロヘキシルオクチル基などが、
アルキル鎖の炭素数が1〜4のアルキルシクロヘキシル
基としては2−エチルシクロヘキシル基、2−プロピル
シクロヘキシル基、2−(n−ブチル)シクロヘキシル
基などが、炭素数2〜12のアルコキシル基で置換され
た炭素数2〜12のアルキル基としては3−エトキシ−
n−プロピル基、プロポキシプロピル基、4−プロポキ
シ−n−ブチル基、3−メチル−n−ヘキシルオキシエ
チル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基
などが、炭素数1〜20のアルキル基で置換されたフェ
ニル基としてはo−イソプロピルフェニル基などが、フ
ェニル基で置換された炭素数1〜20のアルキル基とし
てはDL−1−フェニルエチル基、ベンジル基、3−フ
ェニル−n−ブチル基などがそれぞれ例示される。置換
基R180、R190における炭素数2〜12のアルキル基と
してはエチル基、プロピル基、n−ヘキシル基、n−ノ
ニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、2−エチルヘ
キシル基、1,3−ジメチルブチル基、1−メチルブチ
ル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1,1,3,3−
テトラメチルブチル基などが例示される。置換基
R181、R191における炭素数2〜12のアルキレン基と
してはジメチレン基、ヘキサメチレン基などが例示され
る。
合物であってもよいし、一般式(I)で示される化合物
の塩であってもよい。かかる塩としては、例えばナトリ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属とのアルカリ金属
塩、トリエチルアミン、1−アミノ−3−フェニルブタ
ンなどのアミンなどが挙げられる。かかる塩は、一般式
(I)で示される化合物の置換基R14、R15、R16がス
ルホン酸基である場合には、該スルホン酸基で塩を形成
する。
合物またはその塩を単独で用いてもよいし、2種以上を
混合して用いてもよい。かかる色素(I)としては例え
ばシー・アイ・アシッド・レッド289(C.I.Acid Red
289)などが挙げられる。
基を示し、R20、R23、R24、R25はそれぞれ独立に水
素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、ス
ルホン酸基、炭素数1〜4のアルキル基またはニトロ基
を示す。〕で示される化合物またはその塩が挙げられ
る。
換基R20、R23、R24、R25として示されるハロゲン原
子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子などが、炭
素数1〜4のアルキル基としてはメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基などが、炭素数1〜4のアルコキ
シル基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基などがそれぞれ例示される。
合物であってもよいし、該化合物の塩であってもよい。
塩としては、例えばナトリウム、カリウムなどのアルカ
リ金属とのアルカリ金属塩、トリエチルアミン、2−エ
チルヘキシルアミン、1−アミノ−3−フェニルブタン
などのアミンとのアミン塩などが挙げられる。かかる塩
は、一般式(II)で示される化合物の置換基R23、
R24、R25、R26がスルホン酸基である場合には、通
常、該スルホン酸基で塩を形成する。かかる色素(II)
は、クロム原子に配位して錯体を形成していてもよい。
クロム原子と錯体を形成することにより、耐光性がより
向上する。
イ・アシッド・イエロー17(C.I.Acid Yellow 1
7)、シー・アイ・ソルベント・オレンジ56(C.I.So
lvent Orange 56)、シー・アイ・ソルベント・イエロ
ー82(C.I.Solvent Yellow 82)などが挙げられ、これ
らはそれぞれ単独または2種以上を混合して用いられ
る。
層における色素(I)の含有量および色素(II)の含有
量は、赤色フィルタ層の透過率が波長535nmで1%
以下となり波長650nmで90%以上となるように調
整され、具体的には色素(I)の含有量および色素(I
I)の含有量の含有量の合計量100重量部あたりの色
素(I)の含有量が通常20〜60重量部程度であり、
色素(II)の含有量が通常80〜40重量部程度とすれ
ばよい。色素(I)の含有量が20重量部未満であると
耐光性が不十分となったり、赤色の光に対する分光特性
が不十分となる傾向にあり、60重量部を超えると赤色
の光に対する分光特性が不十分となる傾向にある。色素
(II)の含有量が40重量部未満であると耐光性が不十
分となったり、赤色の光に対する分光特性が不十分とな
る傾向にあり、80重量部を超えるとi線の吸収が大き
くなって露光によりパターンを形成し難くなる傾向にあ
る。
層は、調色、即ち分光特性の調製などを目的として他の
色素を含有していてもよく、例えば波長400〜500
nmに吸収極大を有するピリドンアゾ系色素(以下、
「色素(III)」と称する。)を含有していてもよい。
I) 〔式中、R30は炭素数2〜10のアルキル基を示し、R
31、R32、R34はそれぞれ独立に水素原子、メチル基、
ヒドロキシル基またはシアノ基を示し、R33は炭素数1
〜4のアルキル基を示す。〕で示される化合物が挙げら
れる。かかる色素(III)を含有することにより、赤色
フィルタ層の分光特性をより改良して、透過率を波長4
50nmで5%以下とすることができる。
て、置換基R30で示される炭素数2〜10のアルキル基
としてはエチル基、プロピル基、n−ヘキシル基、n−
ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、2−エチル
ヘキシル基、1,3−ジメチルブチル基、1−メチルブ
チル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1,1,3,3
−テトラメチルブチル基などが、R33で示される炭素数
1〜4のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基などがそれぞれ例示される。
合物を単独で用いてもよいし、2種以上を組合わせて用
いてもよい。かかる色素(III)としては、例えばシー
・アイ・ソルベント・イエロー162(C.I.Solvent Ye
llow 162)などが挙げられる。
層における色素(III)の含有量は、色素(I)の含有
量および色素(II)の含有量の合計量100重量部あた
り10〜40重量部である。色素(III)の含有量が1
0重量部未満であっても40重量部を超えても赤色の光
に対する分光特性が不十分となる傾向にある。
ーレジスト法により製造することができ、例えば色素を
含有する感光性樹脂組成物をパターンニングして赤色フ
ィルタ層を形成する工程を有する製造方法により製造す
ることができる。ここで、感光性樹脂組成物は色素
(I)および色素(II)を含有し、かかる感光性樹脂組
成物における色素(I)および色素(II)の含有量はそ
れぞれ目的とする赤色フィルタ層におけると同様であ
る。パターンニング後の赤色フィルタ層の透過率は波長
535nmで1%以下であり波長650nmで90%以
上である。また、目的とする赤色フィルタ層が色素(II
I)を含有する場合には、感光性樹脂組成物はさらに色
素(III)を含有し、その含有量は目的とする赤色フィ
ルタ層と同様であり、パターンニング後の赤色フィルタ
層の透過率は波長450nmで5%以下である。
成物であってもよいし、ネガ型感光性樹脂組成物であっ
てもよい。
物である場合、該組成物は、例えば上記色素並びに感光
剤およびアルカリ可溶性樹脂を含有する。
に用いられると同様の感光剤を用いることができ、例え
ばフェノール化合物とo−ナフトキノンジアジドスルホ
ン酸化合物とのエステルなどを用いることができる。フ
ェノール化合物としては化学式(10) で示される化合物などが、o−ナフトキノンジアジドス
ルホン酸化合物としてはo−ナフトキシノンジアジド−
5−スルホン酸、o−ナフトキシノンジアジド−4−ス
ルホン酸などがそれぞれ例示される。
像液に溶解し得る樹脂であり、通常の感光性樹脂組成物
に用いられると同様のアルカリ可溶性樹脂を用いること
ができる。かかるアルカリ可溶性樹脂としては、例えば
p−クレゾールのノボラック樹脂、p−クレゾールとm
−クレゾールとのノボラック樹脂、一般式(20) で示される構造を有するノボラック樹脂などのノボラッ
ク樹脂、ポリビニルフェノール、スチレンとビニルフェ
ノールとの共重合体などが挙げられる。アルカリ可溶性
樹脂としては、ノボラック樹脂が好ましく用いられる。
光剤およびアルカリ可溶性樹脂の含有量は、色素、感光
剤およびアルカリ可溶性樹脂の合計量100重量部に対
する色素の含有量が通常25〜55重量部であり、感光
剤の含有量が通常25〜55重量部であり、アルカリ可
溶性樹脂の含有量が通常3〜50重量部である。
していてもよい。硬化剤を含有することにより、感光性
樹脂組成物を用いて形成されたパターンの機械的強度を
高めることができる。硬化剤としては通常、加熱される
ことにより硬化させる加熱硬化剤が用いられる。加熱硬
化剤としては、一般式(30) 〔式中、Q1、Q2、Q3、Q4はそれぞれ独立に水素原
子、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基または炭素数
1〜4のアルコキシル基で置換された炭素数1〜4のア
ルキル基を示し、Zはフェニル基または一般式(31) Q5Q6N− (31) (式中、Q5、Q6はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1
〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜4のアルコキ
シル基で置換された炭素数1〜4のアルキル基を示
す。)で示される置換基を示す。ただし、Q1〜Q6のう
ちの少なくとも1つは炭素数1〜4のヒドロキシアルキ
ル基または炭素数1〜4のアルコキシル基で置換された
炭素数1〜4のアルキル基である。〕で示される化合物
が例示される。かかる化合物において炭素数1〜4のヒ
ドロキシアルキル基としてはヒドロキシメチル基、ヒド
ロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブ
チル基などが、炭素数1〜4のアルコキシル基で置換さ
れた炭素数1〜4のアルキル基としてはメトキシメチル
基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシ
ブチル基がそれぞれ例示される。かかる一般式(30)
で示される化合物としてはヘキサメトキシメチルメラミ
ンなどが挙げられる。
る硬化剤としては、以下の化学式(32)〜(37) で示される化合物も挙げられる。
感光剤およびアルカリ可溶性樹脂の合計量100重量部
に対して通常10重量部以上35重量部以下である。
って希釈されて用いられる。溶剤は、用いる色素
(I)、色素(II)、色素(III)感光剤、アルカリ可
溶性樹脂および硬化剤の溶解度、中でも色素(I)、色
素(II)、色素(III)の溶解度に応じて適宜選択され
て用いられるが、例えばメチルセルソルブ、エチルセル
ソルブ、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソル
ブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、N−メチルピ
ロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシ
ド、N,N’−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサ
ン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸プロピレングリ
コールモノエチルエーテル、酢酸エチル、ピルビン酸エ
チル、乳酸エチルなどを用いることができる。これらの
溶剤はそれぞれ単独または2種以上を混合して用いられ
る。溶剤の使用量は色素、感光剤、アルカリ可溶性樹脂
および硬化剤の合計量100重量部に対して通常は18
0〜400重量部程度である。
物である場合、該組成物は、例えば上記色素並びに光酸
発生剤、硬化剤およびアルカリ可溶性樹脂を含有する。
脂組成物に用いられると同様の光酸発生剤を用いること
ができ、一般式(40) (式中、Q7は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Q8は
炭素数1〜3のアルキル基で置換されたフェニル基また
は炭素数1〜3のアルコキシル基で置換されたフェニル
基を示す。)で示される化合物などが例示される。
ル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基などが例
示される。Q8として示される炭素数1〜3のアルキル
基で置換されたフェニル基としてはo−イソプロピルフ
ェニル基などが、炭素数1〜3のアルコキシル基で置換
されたフェニル基としてはp−メトキシフェニル基、p
−エトキシフェニル基、p−プロポキシフェニル基など
がそれぞれ例示される。
〜(47) で示される化合物を用いることもできる。
成物に用いられると同様に、加熱さることにより硬化さ
せる加熱硬化剤が用いられ、感光性樹脂組成物がポジ型
感光性樹脂組成物である場合に例示したと同様の加熱硬
化剤を用いることができる。
型感光性樹脂組成物に用いられると同様に、ポジ型感光
性樹脂組成物である場合に例示したと同様のアルカリ可
溶性樹脂を用いることができる。
酸発生剤、硬化剤およびアルカリ可溶性樹脂の含有量
は、色素、光酸発生剤、硬化剤およびアルカリ可溶性樹
脂の合計量100重量部に対する色素の含有量が通常1
5〜40重量部程度であり、光酸発生剤の含有量が通常
0.3〜5重量部程度であり、硬化剤の使用量が通常1
0〜25重量部程度であり、アルカリ可溶性樹脂の含有
量が通常20〜75重量部程度である。
って希釈されて用いられる。溶剤は、用いる色素
(I)、色素(II)、色素(III)感光剤、アルカリ可
溶性樹脂および硬化剤の溶解度、中でも色素(I)、色
素(II)、色素(III)の溶解度に応じて適宜選択され
て用いられ、感光性樹脂組成物がポジ型感光性樹脂組成
物である場合において例示したと同様の溶剤を用いるこ
とができる。溶剤の使用量は、色素、光酸発生剤、硬化
剤およびアルカリ可溶性樹脂の合計量100重量部に対
して通常は180〜400重量部程度である。
素(I)および色素(II)を用いているので、長期間保
管しても析出物が殆ど発生せず、そのため基材に塗布し
てもムラが殆ど生じないので、例えば厚みが0.5〜2
μm程度で一辺の長さが2〜20μm程度のパターンの
赤色フィルタ層を有する色フィルタアレイを容易に得る
ことができる。
上記感光性樹脂組成物からなる被膜を設け、該被膜を露
光してのち現像すればよい。基体の上に被膜を設けるに
は、感光性樹脂組成物を希釈した溶液を基体上に塗布す
ればよい。塗布は通常、スピンコート法により行われ
る。塗布後、例えば80〜130℃程度に加熱して溶剤
を揮発させれば、感光性樹脂組成物からなる被膜を得る
ことができる。
的とするパターンに応じたパターンからなるマスクパタ
ーンが用いられ、該マスクパターンを介して光線を照射
すればよい。露光に用いられる光線としては、例えばg
線、i線などを用いることができ、g線ステッパー、i
線ステッパーなどの露光機を用いて露光すればよい。用
いた感光性樹脂組成物がネガ型感光性樹脂組成物である
場合には、露光後に加熱する。また、用いた感光性樹脂
組成物がポジ型感光性樹脂組成物である場合には、露光
後に加熱してもよいし、加熱しなくともよい。加熱する
場合の加熱温度は、例えば80〜150℃である。
性樹脂組成物を用いたと同様に、被膜が設けられた基体
を現像液に浸漬すればよい。現像液としては、通常の感
光性樹脂組成物を用いてパターンを形成する場合と同様
の現像液を用いることができる。現像液から基体を引き
上げ、次いで水洗して現像液を除去することにより、目
的とするパターンで赤色フィルタ層が形成された色フィ
ルタアレイを得ることができる。
物である場合には、次いで紫外線を照射してもよい。紫
外線を照射することにより、残存する感光剤を分解する
ことができる。また、加熱硬化剤を含有する場合には、
水洗後加熱する。加熱により、形成された赤色フィルタ
層の機械的強度を向上することができる。加熱温度は通
常160℃以上220℃以下程度であり、通常は色素の
分解温度以下である。
物である場合には、水洗後加熱してもよい。加熱するこ
とにより形成された赤色フィルタ層の機械的強度を向上
することができる。加熱温度は通常160℃以上220
℃以下程度であり、通常は色素の分解温度以下である。
タ層が形成されるが、他の色のフィルタ層、即ち緑色フ
ィルタ層、青色フィルタ層は赤色フィルタ層が形成され
た後の基体の同一平面上に通常と同様の方法で形成すれ
ばよい。感光性樹脂組成物がポジ型感光性樹脂組成物で
ある場合には、感光性樹脂組成物として硬化剤を含有す
るものを用い、現像後に加熱することは、形成された赤
色フィルタ層の強度を向上するので好ましい。また、他
の色のフィルタ層を予め基体上に形成しておいてから、
赤色フィルタ層を形成してもよい。
て形成された赤色フィルタ層、緑色フィルタ層および青
色フィルタ層からなる色フィルタアレイを得ることがで
きる。かかる色フィルタアレイは、固体撮像素子、液晶
表示素子などをカラー化することができ、例えばこの色
フィルタアレイが電荷結合素子の前面側に配置されてな
る固体撮像素子によれば、色再現性、特に赤色の色再現
性に優れたカラー画像を得ることができる。
に対する分光特性に優れ、耐光性にも優れた赤色フィル
タ層を有している。また、色素として染料を用いている
ので、その製造に用いる感光性樹脂組成物に析出物の発
生が少なく、保存安定性に優れており、異物が少なく均
質な厚みの赤色フィルタ層を容易に得ることができる。
そして、この色フィルタアレイは、液晶表示素子や、電
荷結合素子を用いた固体撮像素子に好適に用いることが
できる。
するが、本発明はこれら実施例により限定されるもので
はない。
・アイ・ソルベント・オレンジ56(C.I.Solvent Oran
ge 56)3重量部、色素(II)としてシー・アイ・ソル
ベント・イエロー82(C.I.Solvent Yellow 82)2重
量部、色素(III)としてシー・アイ・ソルベント・イ
エロー162(C.I.Solvent Yellow 162)2重量部、感
光剤として化学式(10)で示されるフェノール化合物
とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエス
テル(10重量部)、アルカリ可溶性樹脂としてp−ク
レゾールのノボラック樹脂(ポリスチレン換算の分子量
は6000)2重量部、硬化剤としてヘキサメトキシメ
チルメラミン(7重量部)および溶剤として乳酸エチル
(70重量部)を混合したのち、孔径0.1μmのメン
ブランフィルターで濾過してポジ型感光性樹脂組成物を
得た。
コンウエハー)上にスピンコート法により塗布し、10
0℃で1分間加熱し乳酸エチルを揮発させて被膜を形成
した。次いで露光機〔「Nikon NSR i7A」
(ニコン(株)製))を用いてマスクパターンを介してi
線を照射して露光したのち、現像液〔「SOPD」(住
友化学工業(株)製)、23℃〕に1分間浸漬して現像し
た。現像後、水洗し、乾燥後、紫外線を照射し、180
℃に3分間加熱して、線幅1.0μmで厚みが1.5μ
mの帯状のパターンで形成された赤色フィルタ層を有す
る色フィルタアレイを得た(図4)。
記と同様に操作して、線幅が2.0μmで厚みが1.5
μmのモザイク状のパターンで形成された赤色フィルタ
層を有する色フィルタアレイを得た(図5)。
露光することなく現像する以外は上記と同様に操作し
て、全面に亙って厚み1.5μmで形成された赤色フィ
ルタ層を得た。
重量部)、色素(II)としてシー・アイ・ソルベント・
オレンジ56(C.I.Solvent Orange 56)3重量部、色
素(II)としてシー・アイ・ソルベント・イエロー82
(C.I.SolventYellow 82)2重量部、色素(III)とし
てシー・アイ・ソルベント・イエロー162(C.I.Solve
nt Yellow 162)2重量部、酸発生剤として化学式(5
1) で示される化合物(0.5重量部)、アルカリ可溶性樹
脂としてp−クレゾールのノボラック樹脂(ポリスチレ
ン換算の分子量は5000)14.5重量部、硬化剤と
してヘキサメトキシメチルメラミン(4重量部)および
溶剤として乳酸エチル(70重量部)を混合したのち、
孔径0.1μmのメンブランフィルターで濾過してネガ
型感光性樹脂組成物を得た。
コンウエハー)上にスピンコート法により塗布し、10
0℃で1分間加熱し乳酸エチルを揮発させて被膜を形成
した。次いで露光機〔「Nikon NSR i7A」
(ニコン(株)製))を用いてマスクパターンを介してi
線を照射して露光したのち、120℃で1分間加熱し、
次いで現像液〔「SOPD」(住友化学工業(株)製)、
23℃〕に1分間浸漬して現像した。現像後、水洗し、
乾燥後、180℃に3分間加熱して、線幅1.0μmで
厚みが1.5μmの帯状のパターンで形成された赤色フ
ィルタ層を得た。
記と同様に操作して、線幅が2.0μmで厚みが1.5
μmのモザイク状のパターンで形成された赤色フィルタ
層を有する色フィルタアレイを得た。
い、マスクパターンを用いることなく露光する以外は実
施例1と同様に操作して、全面に亙って厚み1.5μm
で形成された赤色フィルタ層を有する色フィルタアレイ
を得た。
緑色フィルタ層形成用感光性樹脂組成物および青色フィ
ルタ層形成用感光性樹脂組成物をそれぞれ調整した。
(4)、センサー(5)、Vレジスター(6)、遮光膜
(7)およびパッシベーション膜(8)からなる電荷結
合素子が形成されたシリコンウエハー上に上記で調整し
た赤色フィルタ形成用感光性樹脂組成物をスピンコート
して塗布したのち、100℃のベークプレート上で溶剤
を揮発させた。
n NSR2205 i12D」(ニコン(株)製)〕で
レチクルを介して波長365nmの紫外線光(2000
mJ/cm2)を照射した。次いで、現像液(1000
cm3あたりテトラメチルアンモニウムハイドロオキサ
イドを3g含有する水溶液)で露光部分を現像、除去し
た後、純水で水洗した。次いで、低圧水銀灯を用いて紫
外線(3000mJ/cm2)を前面に亘って照射し、
180℃のベークプレート上で10分間加熱して赤色フ
ィルタ層を形成した(図6(a))。
性樹脂組成物に代えて、上記で調整した色フィルタ層形
成用の感光性樹脂組成物を用いる以外は上記と同様に操
作して、青色フィルタ層を形成した(図6(b))。
成用の感光性樹脂組成物を用いる以外は上記と同様に操
作して、緑色フィルタ層を形成し、色フィルタアレイを
得た(図6(c)、(d))。
マイクロレンズを形成して、固体撮像素子を得た。この
固体撮像素子の色フィルタアレイにおける赤色フィルタ
層の厚みは1.7μmであった。この固体撮像素子の色
フィルタアレイは、良好な分光特性を示していた(図6
(e))。
亙って赤色フィルタ層(厚み1.7μm)を形成した。
2) で示される化合物(4重量部)を用いる以外は実施例1
と同様に操作してポジ型感光性樹脂組成物を得、線幅
1.0μmで厚みが1.5μmの帯状のパターンで形成
された赤色フィルタ層を有する色フィルタアレイを得、
線幅が2.0μmで厚みが1.5μmのモザイク状のパ
ターンで形成された赤色フィルタ層を有する色フィルタ
アレイを得、全面に亙って厚み1.5μmで形成された
赤色フィルタ層を有する色フィルタアレイを得た。
た赤色フィルタ層を有する色フィルタアレイの450n
m、535nm、650nmの波長における光線透過率
を測定した。その結果を表1に示す。 (2)耐光性 上記各実施例および比較例で得た全面に亙って形成され
た赤色フィルタ層を有する色フィルタアレイの前方に紫
外線カットフィルター〔「COLORED OPTIC
AL GLASS L38」(ホヤ(株)製)〕を配置し
て100万ルクス・時間の光を照射した。光源として
は、「サンテスタ−XF−180CPS」(島津製作所
(株)製)を用いた。光照射後の色フィルタアレイの波長
450nm、535nm、650nmにおける光線透過
率を求めた。その結果を表2に示す。
ィルタ層および青色フィルタ層が設けられた色フィルタ
アレイの断面を示す模式図である。
タ層および青色フィルタ層が設けられた色フィルタアレ
イの平面模式図である。
フィルタ層および青色フィルタ層が設けられた色フィル
タアレイの平面模式図である。
である。
である。
Claims (11)
- 【請求項1】基体上に赤色フィルタ層を有してなり、該
赤色フィルタ層は波長500〜600nmに吸収極大を
有するキサンテン系色素および波長400〜550nm
に吸収極大を有するピラゾロンアゾ系色素を含有し、透
過率が波長535nmで1%以下であり波長650nm
で90%以上であることを特徴とする色フィルタアレ
イ。 - 【請求項2】赤色フィルタ層が、波長400〜500n
mに吸収極大を有するピリドンアゾ系色素を含有し、透
過率が波長450nmで5%以下である請求項1に記載
の色フィルタアレイ。 - 【請求項3】色素を含有する感光性樹脂組成物をパター
ンニングして赤色フィルタ層を形成する工程を有し、感
光性樹脂組成物が波長500〜600nmに吸収極大を
有するキサンテン系色素および波長400〜550nm
に吸収極大を有するピラゾロンアゾ系色素を含有し、パ
ターンニング後の赤色フィルタ層の透過率が波長535
nmで1%以下であり波長650nmで90%以上であ
ることを特徴とする色フィルタアレイの製造方法。 - 【請求項4】感光性樹脂組成物が波長400〜500n
mに吸収極大を有するピリドンアゾ系色素を含有し、パ
ターンニング後の赤色フィルタ層の透過率が波長450
nmで5%以下である請求項3に記載の製造方法。 - 【請求項5】波長500〜600nmに吸収極大を有す
るキサンテン系色素および波長400〜550nmに吸
収極大を有するピラゾロンアゾ系色素を含有することを
特徴とする感光性樹脂組成物。 - 【請求項6】キサンテン系色素の含有量およびピラゾロ
ンアゾ系色素の含有量の合計量100重量部あたりのキ
サンテン系色素の含有量が20〜60重量部である請求
項5に記載の感光性樹脂組成物。 - 【請求項7】波長400〜500nmに吸収極大を有す
るピリドンアゾ系色素を含有する請求項5に記載の感光
性樹脂組成物。 - 【請求項8】波長400〜500nmに吸収極大を有す
るピリドンアゾ系色素を含有し、キサンテン系色素の含
有量およびピラゾロンアゾ系色素の含有量の合計量10
0重量部あたりのキサンテン系色素の含有量が20〜6
0重量部でありピリドンアゾ系色素の含有量が10〜4
0重量部である請求項7に記載の感光性樹脂組成物。 - 【請求項9】感光剤およびアルカリ可溶性樹脂を含有
し、色素、感光剤およびアルカリ可溶性樹脂の合計量1
00重量部に対する色素の含有量が25〜55重量部で
あり、感光剤の含有量が25〜55重量部であり、アル
カリ可溶性樹脂の含有量が3〜50重量部である請求項
6または請求項8に記載の感光性樹脂組成物。 - 【請求項10】硬化剤を含有しその含有量が色素、感光
剤およびアルカリ可溶性樹脂の合計量100重量部に対
して35重量部以下である請求項9に記載の感光性樹脂
組成物。 - 【請求項11】光酸発生剤、硬化剤およびアルカリ可溶
性樹脂を含有し、色素、光酸発生剤、硬化剤およびアル
カリ可溶性樹脂の合計量100重量部に対する色素の含
有量が15〜40重量部であり、光酸発生剤の含有量が
0.3〜5重量部であり、硬化剤の使用量が10〜25
重量部であり、アルカリ可溶性樹脂の含有量が20〜7
5重量部である請求項6または請求項8に記載の感光性
樹脂組成物。
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