でんぱ‐しょうがい〔‐シヤウガイ〕【電波障害】
電波障害
電波障害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 05:12 UTC 版)
茨城県かすみがうら市で視聴されるテレビは東京タワーからの電波を受信していたが、東京スカイツリーからの電波と干渉してしまって電波が受信しづらくなってしまう地域があるため、東京スカイツリーによる電波障害を市民に注意喚起していた。 前述の通り、東京タワーから東京スカイツリーへの移転により電波障害は発生しにくいと考えられており、在京テレビ6社の切り替えは2013年(平成25年)1月頃を予定していた が2012年(平成24年)7月から10月の間に、深夜、東京タワーからの送信を止め、東京スカイツリーから送信する試験電波による視聴者参加のモニター調査を行った結果、集合住宅で10.5パーセント、戸建住宅で11パーセントの世帯が電波を正しく受信できないことが分かった。原因としてアンテナの向きの問題や室内アンテナの使用、強電界エリアにおいて設置されている受信ブースターによって電波が増幅され強すぎることで正しく受信できない問題等が挙げられた。受信障害は地域的な偏在ではなく、設置状況に応じて点状に散在しており、試算では関東1都6県約1500万世帯・事業所のうち約16万件に影響すると判明し、予想以上の受信障害への対策のために機能移転が遅れる見通しであると、NHK会長松本正之は2012年(平成24年)11月1日の記者会見で明らかにした。 このため2012年(平成24年)12月22日から、東京スカイツリーからの電波の受信確認を促す『東京スカイツリー受信確認テスト』の放送を在京テレビ6社で開始、問題がある場合には東京スカイツリー移行推進センターに相談するよう呼びかけ、計100億円を負担して各家庭のアンテナ調整や交換など受信障害回避の対策を行うこととなった。また、当該在京テレビ6社以外の放送局(テレ玉、チバテレ、tvk、放送大学等)の受信に影響が出た場合にも移行推進センターで対応している。この問題により機能移転は2013年(平成25年)5月1日に変更するとし、その後同年5月末頃へと変更された。 その後、受信確認テストを繰り返した結果、視聴者からの相談件数が減少し対応工事のめどがついたことから総務省と協議を行い、2013年(平成25年)5月24日に、総務大臣新藤義孝が今後の試験放送で受信障害が急増しないことや、各局が移転後も受信対策に万全を期すことを条件として同年5月31日にスカイツリーへの移転を容認する、と表明し、在京テレビ6社も正式に同日の移転を行うと発表 した。そして、同年5月31日9時にスカイツリーからの放送に移行した。 なお、同年3月31日時点で16万4251件の相談があり7万1516件に対策が必要な事が判明し、同年5月28日までの要対策件数は12万5400世帯であった。さらに、同年5月31日9時の完全移行後、スカイツリーの地元である墨田・台東・江戸川3区のケーブルテレビを受信している約2200世帯で、古くなった端子やケーブルにスカイツリーからの強い電波が干渉したことが原因で、画面が乱れたり何も映らないなどの受信障害が発生した。また、同日9時から22時までに受信相談コールセンターに1万7792件の相談(うち対策工事が必要な相談が7664件)があり、同年5月31日から同年6月4日までの間で新たに2万7647件の受信障害が判明したことが発表されている。
※この「電波障害」の解説は、「東京スカイツリー」の解説の一部です。
「電波障害」を含む「東京スカイツリー」の記事については、「東京スカイツリー」の概要を参照ください。
「電波障害」の例文・使い方・用例・文例
- 電波障害のページへのリンク