研磨とは? わかりやすく解説

けん‐ま【研磨/研摩】

読み方:けんま

[名](スル)

物の表面滑らかにするために、とぎみがくこと。「レンズを—する」

知識技術などをより高度なものにするために努力すること。「心身を—する」


ラッピング(研磨)

ラッピングは、ラップ呼ばれる平面台上工作物を置き、ラップ工作物下面間に、砥粒としてラップ剤を挟み工作物に上から圧力加え摺動させて行う研磨方法である。
  ラッピングでは、通常の研削工程比べ加工能率は低いが、平滑表面得られるため仕上げ加工として用いられるラップ仕上げ操作が簡単で、精度の高い加工が可能であり、各種ゲージ類や軸受けローラ電子部品などの加工用いられる
  ラップには組織緻密な鋳鉄良く用いられるが、鉛やすずなどの金属軽合金工作物対するラッピングでは使用されている。ラップ剤はダイヤモンド炭化けい素アルミナなどの砥粒である。
  ラップ剤に工作液を加えラップ加工を行う場合湿式ラッピングラップラップ剤を埋め込み加工する場合乾式ラッピングがある。
  湿式ラッピング場合工作液は石油一般的でこれに機械油などを加え場合もある。
  湿式ラッピングでは砥粒工作液中を動きながら研磨を行うため、加工量が大きく熱の発生小さい。しかし研磨面には不規則なラップ痕が残り、無光沢仕上げとなる。
  乾式ラッピングは、ラップ埋め込まれ砥粒工作物対し滑りながら研磨を行うので、加工量は少ないが光沢のある仕上げとなる。

ラッピング

適している分野・使用事例

面粗さ精度要求される平面の研磨。

用語解説

鋳鉄
炭素2%以上含む、-炭素合金ケイ素マンガン、りん、硫黄含み流れ性が良いため鋳造用いられる
アルミナ
酸化アルミニウム(Al203)。ビッカース硬さがHV2000程度高く研削砥石砥粒のほか工具へのコーティング材としても用いられる
※本用語集は、索引元の東大阪市製造業支援サイト「東大阪市技術交流プラザ」において、平成16年度委託事業で構築したコンテンツです。

研磨

ガラス所定寸法仕上げるためや、表面平滑化のためにおこなう加工方法
研磨液ととして酸化セリウム使われる

研磨

表面処理一種。傷を取ったり、つやを出すために、表面を磨く処理のこと。ステンレスと言う素材特性本当に活かすためには、塗装などを行なうことができない。そのため、表面加工としての研磨は非常に重要なポイントとなる。

研磨

研磨

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/19 23:11 UTC 版)

研磨(けんま、研摩、英: Polishing)とは、機械的エネルギーを用いて行う加工である機械加工の一種である。砥粒と呼ばれる細かい粒子を被加工材にのせ、その上から工具を高い圧力で押し込み、断続的に多数回こする事によって表面部分を削り、平滑にしていく加工法である[1]

特徴

研磨は工具に一定の圧力を与えて加工を行っており、このような方式を圧力転写方式という。圧力転写方式は一度加工をすると被加工材の形状の修正が困難であるという欠点がある一方で、一般的な加工法に比べ仕上げ面の粗さや加工品質に優れている。また、圧力転写方式は被加工材に工具が追随して動くため、振動や高温による工具の変化といった外乱の影響を受けづらいという利点もある[2]。一般的に研磨加工は、使用する砥粒と工具の有無によって固定砥粒加工法、遊離砥粒加工法、自由砥粒加工法に分類される[3]

各加工法の特徴 [4]
固定砥粒加工法
砥粒と工具が一体となった砥石や研磨ベルトなどを被加工材に直接押し付け、加工を行う。制御がしやすい、作業環境に優れるといった長所があるが、目づまり(砥粒間に切り屑が詰まる)現象が起こりやすいという問題点がある。代表的な加工法として超仕上げ(superfinishing)、ホーニング(honing)、ベルト研削(belt grinding)、テープ研削(tape finishing)などが上げられる。
遊離砥粒加工法
砥粒と工具が分離している、研磨加工で最も一般的な加工法である。目づまり現象も起きにくく、加工面を精度良く仕上げることができるが、加工速度が遅いという欠点がある。砥粒の種類によって粗研磨のラッピング(lapping)と仕上げ研磨のポリシング(polishing)に分けられる。
自由砥粒加工法
工具を必要とせず、砥粒を吹き付けるといった方法で加工を行う。表面処理やバリ取りに適しているが、寸法や形状の精度が悪い。代表的な加工法として噴射加工(blasting)、バレル研磨(barrel finishing)、粘弾性流動研磨(viscoelastic abrasive flow polishing)などが上げられる。

脚注

  1. ^ 『生産加工入門』pp.70
  2. ^ 『生産加工入門』pp.71-72
  3. ^ 『生産加工入門』pp.80
  4. ^ 『生産加工入門』pp.86-88

参考文献

  • 谷泰弘 村田順二『生産加工入門』数理工学社,2004,ISBN 9784864810128
  • 社団法人日本材料学会『機械設計法』,2001,ISBN 4901381016

関連項目


研磨

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 05:55 UTC 版)

とんぼ玉」の記事における「研磨」の解説

ガラス塊を研磨して成形する

※この「研磨」の解説は、「とんぼ玉」の解説の一部です。
「研磨」を含む「とんぼ玉」の記事については、「とんぼ玉」の概要を参照ください。

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研磨

出典:『Wiktionary』 (2021/08/22 05:32 UTC 版)

この単語漢字
けん
第三学年

常用漢字
音読み 音読み

名詞

(けんま)

  1. 研いで磨くこと[1]
  2. 心身鍛えること[1]
  3. 深く研究すること[1]

動詞

活用


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