海中への適応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/22 04:03 UTC 版)
海中に住み場所を選んだため、それに適応した作りとして別種のアリに比べると多い剛毛が手脚に生えており、これを表面張力によって海水を身体から弾きながら、アメンボのように水上を泳げるようになっている。そのスピードは1秒間に50cmも移動すると云われる[誰によって?]。 海中に潜った際にも短時間なら陸上同様の活動ができる。水中を潜って歩く際には体毛に空気を纏い、それによって呼吸しながら水中での活動を可能にしている。満潮時に巣に戻れなかった場合には仮死状態となり、数時間はそのままで再び潮が引くのを待って潮が完全に引くと、行動を再開する。 巣はマングローブの砂浜に直接掘られ、地下では普通のアリの巣のように、いくつかの広いスペースが枝状に拡がった造りになっている。満潮時には巣は浸水してしまうが、いくつかの区切られた部屋には粘土質の土と内部に入った空気の浸透圧の関係によって浸水しない箇所があり、そういった場所にエサを保管したり、幼虫を育てるようにしているほか、巣の中のアリたちもそうした浸水しない箇所に待避する。逃げ遅れたり、巣が壊された場合には前述の仮死状態になって凌いだ後、再び巣の補修と増築を行う。 こういった特異な生態になった背景には、海に住んでそこの豊富なエサを得る目的と、陸上に住むブルドックアリのような別種の強力なアリとの競合を避けるため、海へ生活の場を選んだといわれる[誰によって?]。
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