官公庁におけるポンチ絵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 14:21 UTC 版)
補助申請書などの公文書において、事業や計画の概要をダイヤグラム的に図示することで公文書の内容を補足した図面を正式な申請書や調書ではない非公式・非定型の「落書き」との意味合いでポンチ絵と称した。21世紀においても科学研究費助成事業をはじめとした競争的資金の申請においては、ポンチ絵の提出が盛んに求められており、ポンチ絵の出来栄えが申請の可否に大きく影響することも少なくない。 また、1990年代以降、官公庁においても急速にオフィス・オートメーションが普及すると、プレゼンテーションソフトウェアを使用して事業などの内容を図表化・図示化した資料のこともポンチ絵と称するようになった。従来の公文書よりも分かりやすいものとして組織内の説明や審議会などの配布資料にも不可欠となり、中央省庁の官僚にとってポンチ絵の作成は基礎的かつ必須の技能となっている。 公文書は官僚制の帰結としてしばしば多義的・あいまいであったり、真意を覆い隠すための冗長な表現があったり、行間を読まなければ真意が分からないことが多いが、ポンチ絵も例外ではなく、理解を助けるための図表であるはずが複雑に組み合わされたテキストボックスや矢印により極めて晦渋な図となっていることも少なくない。
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