オーバーステア【oversteer】
オーバーステア
定常円旋回中、車速を上げたとき、旋回半径が小さくなっていく旋回特性をいう。OSと略称する。後輪のスリップ角が前輪のそれより大で、スタビリティファクターKが負の特性である。外乱によってヨー運動が起こったとき、さらに回頭モーメントが働き、ヨー運動を自ら助長する。系として不安定で、オーバーステアのクルマには限界速度が存在し、この車速を超えるとクルマの進路を制御できなくなる。RR車の場合、後軸への荷重配分が大きいことと、駆動力によるコーナリングフォースの減少から、基本的にオーバーステアの傾向をもつ。FR車は、一般に弱アンダーステアの基本特性であるが、強い駆動力をかければリバースステアとなる。オーバーは過剰の意味がある。
反対語 アンダーステア参照 限界速度(操縦安定性)、スタビリティファクター、ステア特性、ニュートラルステア、リバースステア
オーバーステア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/04 05:16 UTC 版)
オーバーステア(英語: Oversteer)またはオーバーステア傾向とは、通常レベルの直進安定性を持った自動車が、定常円旋回で一定の舵角のまま駆動力(速度)を上げていった際、後輪の接地摩擦力が遠心力に負け(後輪のスリップ角が前輪のスリップ角よりも大きくなり)、車両が円の内側に巻き込まれる挙動を示すシャーシ特性を指す。特にモータースポーツではルース (loose) とも呼ばれる。
オーバーステア傾向の車両は速度が上がり、運動エネルギーが大きい状態でスピンに陥りやすくなる。そのため一般向けの自動車では、運転者の対処が難しいオーバーステア傾向を避け、弱アンダーステア傾向に設計されている。
オーバーステアになり、特定のRの旋回目標を越える度合いになった場合、コーナーの向きと反対側にハンドルを切るカウンターステアを用いて軌跡の修正(スピン回避)を行なう必要がある。
関連項目
参考リンク
- アンダーステア、オーバーステアとはどういうことですか? - JAFクルマなんでも質問箱
- オーバーステアのページへのリンク