ハイボールのアルコール度数と適量ガイド。初心者必見です!
市販のハイボールは7%前後、手作りのハイボールは調整次第。初心者向けにハイボールのアルコール度数、適量の見極め方、おいしい作り方を解説。ハイボールの魅力を徹底解剖します。
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目次
ハイボールはアルコール度数が低めなので初心者にもおすすめ
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爽快で飲みやすいウイスキーのハイボールは、初心者にもおすすめできる飲み方。まずハイボールとはどんな飲み物なのか確認していきます。
ハイボールとは?
ハイボールは、ウイスキーを炭酸水やソーダで割ったカクテルの一種。爽快な飲み口で食事に合わせやすいため、居酒屋さんや家飲みなどの定番メニューとして、世代を問わず親しまれています。
ハイボールがいつ生まれたのかは明確にはわかっていませんが、ハイボールは本来、スピリッツ(蒸溜酒)やリキュールなどアルコール度数の高いお酒をノンアルコール飲料で割った飲み物全般を指します。このような飲み方が生まれた理由は、やはり飲みやすくするためではないかと考えられます。
ウイスキーの代表的な飲み方には、そのまま飲むストレートや、氷の入ったグラスに注いで飲むオン・ザ・ロックなどがあります。ウイスキーの本場スコットランドでは、ストレートや、スポイトなどで水を1滴ずつ加えてたのしむワンドロップ、ウイスキーと常温の水を1:1に割るトワイスアップで飲むことが多いようです。
とはいえ、ウイスキーはアルコール度数が高いうえに、香りや刺激が強くて、飲み慣れないうちは敬遠されることも。そこでソーダで割ったハイボールをはじめ、ウイスキーをさまざまなノンアルコール飲料で割る飲み方が登場したといわれています。
なお、日本でハイボールといえば、一般的に「ウイスキーの炭酸割り」が定着しています。ただそうはいっても、日本にウイスキー以外のハイボールがないわけではありません。焼酎を炭酸水で割った焼酎ハイボール(酎ハイ)なども、多くの人に親しまれています。
ちなみに海外では「ハイボール(High Ball)」とオーダーしても通じないことが多く、「whisky with soda」や「whisky and soda」というのが一般的。前述のとおり、ハイボールは本来アルコール度数の高いお酒をノンアルコール飲料で割る飲み方全般を指すので、希望する飲み方を明確に伝える必要があります。
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ハイボールの名前の由来
ハイボールの名前の由来は諸説ありますが、よく知られているのは、以下の2つのようです。
ボール式信号説
19世紀アメリカの鉄道員に由来する説。当時はボール式信号機が主流で、ボールを上げ下げすることで、列車に進行と停止のサインを送っていました。
ウイスキーのソーダ割りが大好きな鉄道員が、ボールが上がる(=High Ball)たびに、飲み干していたという説と、ボールが上がるたびに「ハイボール」と叫んでいたという説があります。
ゴルフ場説
スコットランドのゴルフ場でウイスキーのソーダ割りを飲んでいるところに、高く打ち上げられたゴルフボールが飛び込んできて、「ハイボール」と呼ばれるようになったという説です。
日本でのウイスキー人気とハイボールブームの変遷
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日本でウイスキーが本格的に普及し始めたのは、第二次世界大戦後の高度経済成長期のこと。戦後の急速な経済発展とともにライフスタイルが変化し、ウイスキーをはじめとした洋酒への関心が一気に高まっていったといわれています。
1946年にサントリーウイスキー「トリス」が発売されると、気軽にトリスを飲める「トリスバー」が各地に出現し、1950~60年代くらいにかけて店舗数が増加していきました。
この、サントリーのトリスバーが夏の飲み方として提案したのが、ウイスキーを炭酸水で割って飲むハイボール。トリスハイボールが流行したことで、日本にウイスキー文化が浸透していきました。
ところが、1990年代初頭にバブルが弾けたころから、瞬く間にウイスキーのニーズは激減し、ウイスキー業界は20年にもおよぶ長い低迷期に入りました。
この低迷期に終止符を打つきっかけを作ったのが、サントリーが2000年代に仕掛けた若者向けのプロモーション「ハイボール復活プロジェクト」であるといわれています。
「ウイスキーが、お好きでしょ」というキャッチコピーが印象的な、「角ハイボール」のCMを思い浮かべる人も多いはず。
さらに、2014年に放送されたNHK連続テレビ小説「マッサン」ブームが追い風となって、これまでにないほど国産ウイスキーに注目が集まりました。このマッサン効果に国際的評価も加わり、今や日本のウイスキーは品薄になるほど世界的にも人気となっています。
いまやハイボールは家飲みや飲食店での一杯として定着し、年齢や性別に関わらず、幅広い人に愛されています。
おいしいハイボールの作り方
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ハイボールのアルコール度数を紹介する前に、おいしいハイボールの作り方をおさらいします。
ハイボールの作り方~ウイスキーと割り材の割合は1:3~4が目安
ハイボールは、一般的にウイスキー1に対して割り材3~4の割合を目安にすると、おいしい1杯が作れるといわれています。ここでは、基本のハイボールと、ジンジャーハイボールの2つの作り方の手順を紹介します。
基本のハイボール
1. ロンググラスのふちまで氷を入れて、マドラーなどでクルクルと混ぜ、グラスを冷やします。氷は溶けにくい市販の氷が最適。
2. 適量のウイスキーを注いだら、再びよく混ぜてウイスキーを冷やします。おいしさのポイントは冷たさなので、氷がグラスのふちよりも減れば追加します。
3. ウイスキーの3~4倍量の炭酸水を注ぎます。氷に当てると炭酸が抜けやすくなるため、グラスを傾けて、グラスの内側に沿わせるようにゆっくり注ぐのがコツ。なお、炭酸水はあらかじめよく冷やしておきます。
4. 下から上に向かって静かに1回混ぜたら完成です。
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ジンジャーハイボール(ジンジャーハイ)
1~2までは基本のハイボールと同じ手順です。
3. 冷たいジンジャーエールを、ウイスキーの3~4倍くらいを目安に加えます。やはり、氷に当てないように、ゆっくりと注ぎ入れるのがおいしく作るポイント。
4. 下から上に1回混ぜ、お好みですりおろした生姜を加えたら完成です。
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ハイボールに使うウイスキーの量はお好みでOK
おいしいハイボールの黄金比は1:3~4といわれていますが、ウイスキーの量に決まりはありません。グラスの1/4~1/5くらいまでウイスキーを注ぎ、3~4倍量の炭酸水やジンジャーエールを加えれば、自宅でもおいしいハイボールが作れます。
家庭で作る場合は目分量でもOKですが、カクテル用の計量器「メジャーカップ」や「計量カップ」で量りながら作れば、よりお店の味に近づけられるかもしれません。
なお、最初のうちは1:3~4の割合で作ることをおすすめしますが、飲み慣れてきたら割り材の量を増減させて、自分好みの割合を見つけてみてください。
ハイボールのアルコール度数はどれくらい?
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ハイボール1杯のアルコール度数は、ウイスキーに加える割り材の分量によって、高くなったり低くなったりします。実際のところハイボールのアルコール度数はどのくらいなのか、自宅で作る場合と、居酒屋さんのハイボール、市販のハイボールの度数を確認していきます。
自宅で作るハイボールのアルコール度数
ウイスキーそのもののアルコール度数は、銘柄によって異なりますが、40~43%くらいが一般的。ウイスキーと炭酸水(またはジンジャーエール)の割合別に、ハイボールのおおよそのアルコール度数を見ていきます。
◇ウイスキー1に対して割り材3~4で作る場合、アルコール度数は8~11%程度。
◇ウイスキーと割り材が1:2の場合、アルコール度数は14%前後。
◇ウイスキーと割り材が1:5の場合、アルコール度数は7%前後。
◇ウイスキーと割り材が1:7の場合、アルコール度数は5%強。
なお、ハイボールのアルコール度数は、「ウイスキーの量×アルコール度数」+「割り材の量×アルコール度数(ノンアルコールは0%)」÷「総量」で算出できます。
※氷が溶けた分は除外しています。
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居酒屋さんのハイボールのアルコール度数
大手居酒屋チェーンなどでは、ハイボールのウイスキー量は約30ミリリットルに設定されていることが多いようです。30ミリリットルは、ストレートやロックで飲むときのシングルの量にあたります。
ハイボール用のグラスは300ミリリットル容量のものが一般的で、氷を除いた液体の量はおよそ150ミリリットルといわれています。つまり、居酒屋さんではウイスキーと炭酸水が1:4くらいの割合で作られていることになります。
40~43%のウイスキーを4倍量の炭酸水で割るとすると、アルコール度数はウイスキーの1/4にまで下がり8~9%程度となります。
もちろん、ベースとなるウイスキーのアルコール度数や、炭酸水との比率によって変わります。
市販のハイボール缶のアルコール度数
市販のハイボール缶のアルコール度数も紹介します。
サントリー:「ジムビーム ハイボール缶」の度数
さわやかな飲み口の「ジムビーム ハイボール缶」のアルコール度数は5%とやや低めです。
サントリー:「角ハイボール缶」の度数
すっきり爽快な味わいの「角ハイボール缶」のアルコール度数は7%。より本格的な味わいを追求した「角ハイボール缶<濃いめ>」のアルコール度数は9%です。
ニッカ:「ブラックニッカ クリアハイボール」の度数
ブラックニッカを「ウィルキンソン タンサン」で割った、鮮やかなキレが特徴の「ブラックニッカ クリアハイボール」のアルコール度数は9%です。
ハイボールのアルコール度数をほかのアルコール飲料と比較
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手作りと市販のハイボールの、おおよそのアルコール度数がわかったところで、さまざまなお酒のアルコール度数と比較してみます。
市販のお酒の、平均的なアルコール度数を低い順から紹介します。
◇発泡酒:約4~5%
◇ビール:5%前後 ※高アルコールビール約は6~9%。
◇缶チューハイ:約3~9%
◇ハイボール缶:約7%
◇ワイン:約13%
◇日本酒:約13~15% ※原酒は約16~20%。
◇焼酎:25%前後 ※低アルコール焼酎は12%前後。
◇泡盛: 30%前後 ※古酒などでは40%を超えるものも。
◇ウォッカ:40%前後 ※もっとも度数の高いスピリタスは約96%。
◇ウイスキー:約40~43%
◇ブランデー:約40~45%
◇ジン、ラム:約40~50%
◇テキーラ:約35~55%
度数だけではわからない、ハイボールの適量は?
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ハイボールはアルコール度数が低めといっても、飲みすぎは禁物です。ここでは、適量を守ってハイボールをたのしむために、1日の飲酒量の目安や、適量を知るのに役立つ計算方法を紹介します。
推奨されている1日の飲酒量の目安
厚生労働省が推進する「健康日本21」では、「節度ある適度な飲酒」を1日平均純アルコールで20グラム程度と定義しています。
これは、ビール中瓶1本(500ミリリットル)、日本酒1合(180ミリリットル)、アルコール度数7%のチューハイやハイボール(350ミリリットル缶)1本、ウイスキーダブル(60ミリリットル)1杯に相当します。
ただし、これはあくまで1日の飲酒量の目安であり、毎日この量までなら飲んでよいというわけではありません。健康的な飲酒ライフをたのしむには、休肝日を設けつつ基準量以下に抑えることが大切です。
また、1日20グラム程度は成人男性の目安で、平均的に男性よりも体が小さい女性はアルコールを分解しにくいため、これよりも少なくする必要があります。
なお、「健康日本21」では、男性の1/2~2/3程度にすることを推奨しています。性別にかかわらずお酒に弱い人や高齢者なども、飲みすぎないように気をつけてください。
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ハイボールの適量
ハイボールの適量を守るには、1日20グラムに相当する飲酒量を把握しておくことも大事。以下の計算式で適量の目安を確認していきます。
ハイボールの純アルコール量の計算方法
純アルコール量は以下の計算式で算出できます。
純アルコール量(グラム)=お酒の総量(ミリリットル) × アルコール度数(%を少数に直す)×0.8(アルコールの比重)
7%のハイボールを350ミリリットル飲んだとすると、
350×0.07×0.8=19.6
純アルコール量は19.6グラムとなり、目安の20グラム以内に収まっています。ただし、女性やお酒に弱い人などは、これよりも少ない量が望ましいといえます。
ハイボールを飲んだときの血中アルコール濃度の計算方法
血中アルコール濃度により、酔いの程度を知ることができます。
血中アルコール濃度(%)= (飲酒量(ミリリットル) × アルコール度数(%)) ÷ (833 × 体重(キログラム))
体重60キログラムの人が、7%のハイボールを350ミリリットル飲んだとすると、
350×0.07÷833×60=約0.05(小数点第3位以下四捨五入)
血中アルコール濃度は0.05%以上となります。
酔いの程度は、血中アルコール濃度が0.02~0.04%で爽快期、0.05~0.10%でほろ酔い期にあたり、これ以上になると酩酊期に入ります。お酒はほろ酔いまでに抑えて、たのしく飲むことをおすすめします。
ウイスキーを炭酸水などで割るハイボールは、アルコール度数が低めで飲みやすいので年代問わず人気なのも頷けます。スッキリ爽快な飲み口で、ついゴクゴクと飲んでしまいがちですが、適量を意識して、ほろ酔い程度でたのしみたいですね。