JPWO2004004401A1 - 無線通信機及び共通制御チャネルの受信方法 - Google Patents
無線通信機及び共通制御チャネルの受信方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2004004401A1 JPWO2004004401A1 JP2004517219A JP2004517219A JPWO2004004401A1 JP WO2004004401 A1 JPWO2004004401 A1 JP WO2004004401A1 JP 2004517219 A JP2004517219 A JP 2004517219A JP 2004517219 A JP2004517219 A JP 2004517219A JP WO2004004401 A1 JPWO2004004401 A1 JP WO2004004401A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cell
- common control
- control channel
- unit
- channel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 33
- 230000004044 response Effects 0.000 claims abstract description 62
- 108091006146 Channels Proteins 0.000 description 152
- 230000008569 process Effects 0.000 description 18
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 11
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 6
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 5
- 230000004913 activation Effects 0.000 description 4
- 230000008859 change Effects 0.000 description 4
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 2
- 230000006870 function Effects 0.000 description 2
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04W—WIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
- H04W36/00—Hand-off or reselection arrangements
- H04W36/16—Performing reselection for specific purposes
- H04W36/18—Performing reselection for specific purposes for allowing seamless reselection, e.g. soft reselection
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04W—WIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
- H04W88/00—Devices specially adapted for wireless communication networks, e.g. terminals, base stations or access point devices
- H04W88/02—Terminal devices
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04W—WIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
- H04W88/00—Devices specially adapted for wireless communication networks, e.g. terminals, base stations or access point devices
- H04W88/02—Terminal devices
- H04W88/06—Terminal devices adapted for operation in multiple networks or having at least two operational modes, e.g. multi-mode terminals
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Abstract
この発明に係る無線通信機は、第1セルと第2セルに要求メッセージを送信する送信部、前記第1セルから送信される第1共通制御チャネルを復調する第1コンバイナ部、前記第2セルから送信される第2共通制御チャネルを復調する第2コンバイナ部、前記第1コンバイナ部及び前記第2コンバイナ部を起動し、前記第1共通制御チャネル及び前記第2共通制御チャネルを同時に復調可能な状態に制御するベースバンド制御部、前記第1共通制御チャネル又は前記第2共通制御チャネルに含まれる、前記要求メッセージに対する応答メッセージを受信する無線通信制御部を備える。これにより、セル切り替えが頻繁に発生するハンドオーバーエリアにおいても、共通制御チャネルに含まれる応答メッセージを確実に受信することができ、通信の安定性向上を図ることができる。
Description
この発明は、CDMA通信方式における移動局に関し、特にハンドオーバエリアでの共通制御チャネルの受信方法に関する。
従来の移動局(無線通信機)では、3GPP(3rd Generation Partnership Project)TS25.331 10.3.3.27 Physical channel capabilityに記載されたMax no of S−CCPCH RL(=1)に示されているとおり、基地局が送信する共通制御チャネルである物理チャネルSCCPCHを単一の無線リンク(Radio Link,RL)で受信する。このような移動局の受信部のブロック図を図9に示す。
図において、101は基地局からの高周波信号を受信しデジタル信号へ変換する無線部であり、102は無線部101からのデジタル信号を復調するベースバンド復調部である。ベースバンド復調部102は、無線部101からのデジタル信号を基地局からの受信パス毎に逆拡散を行うフィンガー部103、104、及び受信パス毎に逆拡散された信号をレイク(RAKE)合成するコンバイナ部105、106を含み構成される。フィンガー部103、104は、それぞれ受信パス毎に設けられた複数のフィンガー1031、1032、・・・、103m(mは整数)と、1041、1042、・・・、104n(nは整数)から構成される。フィンガー部103とコンバイナ部105は、報知情報を含む物理チャネル(PCCPCH)の復調に用い、フィンガー部104とコンバイナ部106は、制御情報又はデータを含む共通制御チャネル(SCCPCH)又は個別チャネル(DPCH)の復調に用いられる。コンバイナ部105、106には、復調するチャネルのフレーム構成に従ったパラメータが設定される。個別チャネルは、移動局が通信可能な複数の基地局から同じ信号が送信されるので、一つのコンバイナ部106で複数の基地局からの個別チャネルを復調できる。一方、共通制御チャネルについては、各基地局が固有のデータを送信しておりそれぞれの信号が異なるため、移動局は単一セルからの共通制御チャネルしか受信できない。107は、ベースバンド復調部102に接続された通信路符号化部であり、コンバイナ部105及び106で復調された信号の物理フォーマットを変換する物理フォーマット変換部108a、108bを含む。109は、通信路符号化部から信号を入力し、報知情報、制御情報、データ等を受信するとともに、ベースバンド復調部102を制御する無線通信制御部である。
次に、このような従来の移動局が、ハンドオーバーエリアにおいて共通制御チャネルによる通信を行う場合の制御手順を図10を用い説明する。図10は、従来の移動局(UE)を含む通信ネットワークの構成図であり、111は移動局、112及び113はこの移動局111と通信を行う基地局(NodeB)、114は基地局112及び113を制御する無線制御装置(RNC)、115は通信システム全体の呼制御、サービス制御等を統率するコアネットワーク(CN)である。基地局112はセル1Aを、基地局113はセル2Bを管理している。また、116、117及び118は、移動局111と基地局112及び113との間で通信される共通制御チャネルの信号の流れを示しており、116は移動局111から基地局112へ、117は移動局111から基地局113へ、118は基地局112から移動局111への信号である。
まず、移動局111が、通信中のセル1A(すなわち基地局112)に対し、通話品質劣化等の要因により、再接続要求メッセージを信号116で送信する。このとき、ベースバンド復調部102では、コンバイナ部106にセル1Aからの共通制御チャネル用のパラメータが設定され、セル1Aからの共通制御チャネルを復調できる状態で起動される。前記セル1Aに対する再接続要求メッセージに対する応答メッセージがセル1Aから送信される前に、受信レベル変動や物理的なセル間の移動により移動局111がセル1Aからセル2Bにセル切り替えを行うと、移動局111はセル1Aに送信したものと同様の再接続要求メッセージをセル2B(すなわち基地局113)に対し信号117で送信する。このとき、ベースバンド復調部102では、コンバイナ部106が一旦終了される。そして、セル2Bからの共通制御チャネル用のパラメータが設定され、セル2Bからの共通制御チャネルを復調できる状態で再起動される。
再接続要求メッセージなど要求メッセージに対するネットワーク側の応答は、その処理負荷等により大幅に遅延して送信される場合がある。従来の移動局は上記のように制御されるため、セル1Aからセル2Bへのセル切り替え後、ようやくセル1Aからの応答が信号118で送信されても、前述のとおり単一セル(この場合はセル2B)からの共通制御チャネルしか受信できないため、この応答メッセージを受信できない。ハンドオーバエリアではよくあることであるが、セル2Bから応答メッセージが送信される前に移動局がさらにセル2Bから別のセルへセル切り替えを行うと、同様に制御されるため、遅延して送信されたセル2Bからの応答メッセージも受信することができない。このようなことが繰り返されるうちに、要求メッセージに対する応答が得られないまま所定時間の経過によるタイムアウトが発生し、通話断等の通信不具合が発生する。
このように、従来の移動局においては、ネットワーク側の処理遅延等により要求メッセージに対する共通制御チャネルでの応答が遅れると、通話断などの通信不具合が発生しやすく、通信が安定しないという問題があった。
図において、101は基地局からの高周波信号を受信しデジタル信号へ変換する無線部であり、102は無線部101からのデジタル信号を復調するベースバンド復調部である。ベースバンド復調部102は、無線部101からのデジタル信号を基地局からの受信パス毎に逆拡散を行うフィンガー部103、104、及び受信パス毎に逆拡散された信号をレイク(RAKE)合成するコンバイナ部105、106を含み構成される。フィンガー部103、104は、それぞれ受信パス毎に設けられた複数のフィンガー1031、1032、・・・、103m(mは整数)と、1041、1042、・・・、104n(nは整数)から構成される。フィンガー部103とコンバイナ部105は、報知情報を含む物理チャネル(PCCPCH)の復調に用い、フィンガー部104とコンバイナ部106は、制御情報又はデータを含む共通制御チャネル(SCCPCH)又は個別チャネル(DPCH)の復調に用いられる。コンバイナ部105、106には、復調するチャネルのフレーム構成に従ったパラメータが設定される。個別チャネルは、移動局が通信可能な複数の基地局から同じ信号が送信されるので、一つのコンバイナ部106で複数の基地局からの個別チャネルを復調できる。一方、共通制御チャネルについては、各基地局が固有のデータを送信しておりそれぞれの信号が異なるため、移動局は単一セルからの共通制御チャネルしか受信できない。107は、ベースバンド復調部102に接続された通信路符号化部であり、コンバイナ部105及び106で復調された信号の物理フォーマットを変換する物理フォーマット変換部108a、108bを含む。109は、通信路符号化部から信号を入力し、報知情報、制御情報、データ等を受信するとともに、ベースバンド復調部102を制御する無線通信制御部である。
次に、このような従来の移動局が、ハンドオーバーエリアにおいて共通制御チャネルによる通信を行う場合の制御手順を図10を用い説明する。図10は、従来の移動局(UE)を含む通信ネットワークの構成図であり、111は移動局、112及び113はこの移動局111と通信を行う基地局(NodeB)、114は基地局112及び113を制御する無線制御装置(RNC)、115は通信システム全体の呼制御、サービス制御等を統率するコアネットワーク(CN)である。基地局112はセル1Aを、基地局113はセル2Bを管理している。また、116、117及び118は、移動局111と基地局112及び113との間で通信される共通制御チャネルの信号の流れを示しており、116は移動局111から基地局112へ、117は移動局111から基地局113へ、118は基地局112から移動局111への信号である。
まず、移動局111が、通信中のセル1A(すなわち基地局112)に対し、通話品質劣化等の要因により、再接続要求メッセージを信号116で送信する。このとき、ベースバンド復調部102では、コンバイナ部106にセル1Aからの共通制御チャネル用のパラメータが設定され、セル1Aからの共通制御チャネルを復調できる状態で起動される。前記セル1Aに対する再接続要求メッセージに対する応答メッセージがセル1Aから送信される前に、受信レベル変動や物理的なセル間の移動により移動局111がセル1Aからセル2Bにセル切り替えを行うと、移動局111はセル1Aに送信したものと同様の再接続要求メッセージをセル2B(すなわち基地局113)に対し信号117で送信する。このとき、ベースバンド復調部102では、コンバイナ部106が一旦終了される。そして、セル2Bからの共通制御チャネル用のパラメータが設定され、セル2Bからの共通制御チャネルを復調できる状態で再起動される。
再接続要求メッセージなど要求メッセージに対するネットワーク側の応答は、その処理負荷等により大幅に遅延して送信される場合がある。従来の移動局は上記のように制御されるため、セル1Aからセル2Bへのセル切り替え後、ようやくセル1Aからの応答が信号118で送信されても、前述のとおり単一セル(この場合はセル2B)からの共通制御チャネルしか受信できないため、この応答メッセージを受信できない。ハンドオーバエリアではよくあることであるが、セル2Bから応答メッセージが送信される前に移動局がさらにセル2Bから別のセルへセル切り替えを行うと、同様に制御されるため、遅延して送信されたセル2Bからの応答メッセージも受信することができない。このようなことが繰り返されるうちに、要求メッセージに対する応答が得られないまま所定時間の経過によるタイムアウトが発生し、通話断等の通信不具合が発生する。
このように、従来の移動局においては、ネットワーク側の処理遅延等により要求メッセージに対する共通制御チャネルでの応答が遅れると、通話断などの通信不具合が発生しやすく、通信が安定しないという問題があった。
そこで、この発明の目的は、ネットワーク側の処理遅延によらず、共通制御チャネルでの応答メッセージを受信することができる無線通信機及び共通制御チャネルの受信方法を提供することである。
この発明の無線通信機は、第1セルと第2セルに要求メッセージを送信する送信部、前記第1セルから送信される第1共通制御チャネルを復調する第1コンバイナ部、前記第2セルから送信される第2共通制御チャネルを復調する第2コンバイナ部、前記第1コンバイナ部及び前記第2コンバイナ部を起動し、前記第1共通制御チャネル及び前記第2共通制御チャネルを同時に復調可能な状態に制御するベースバンド制御部、前記第1共通制御チャネル又は前記第2共通制御チャネルに含まれる、前記要求メッセージに対する応答メッセージを受信する無線通信制御部を備えるものである。また、前記ベースバンド制御部は、前記無線通信制御部が前記第1セルから応答メッセージを受信する前にセル切り替え指示をした場合、前記第1コンバイナ部と前記第2コンバイナ部を共に起動させるものである。
以上の構成により、セル切り替えが頻繁に発生するハンドオーバーエリアにおいても、共通制御チャネルに含まれる応答メッセージを確実に受信することができ、通信の安定性向上を図ることができる。
また、前記要求メッセージは個別チャネルの再接続を要求するものであり、前記応答メッセージは再接続する個別チャネルを指示するものである。これにより、個別チャネル再接続の成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
また、前記要求メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを要求するものであり、前記応答メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを許可するものである。これにより、個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替え成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
また、前記要求メッセージは共通制御チャネルで通信中にセル切り替えを行う場合にセル再選択を要求するものであり、前記応答メッセージはセル再選択を許可するものである。これにより、セル再選択成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
また、この発明の無線通信機は、第1セルと第2セルに要求メッセージを送信する送信部、前記第1セルから送信される第1共通制御チャネル又は報知情報を含む物理チャネルを復調可能に時分割で設定される第1コンバイナ部、前記第2セルから送信される第2共通制御チャネルを復調可能に設定される第2コンバイナ部、前記第1コンバイナ部及び前記第2コンバイナ部を設定し、前記第1共通制御チャネル及び前記第2共通制御チャネルを同時に復調可能な状態に制御するベースバンド制御部、前記第1共通制御チャネル又は前記第2共通制御チャネルに含まれる前記要求メッセージに対する応答メッセージを受信する無線通信制御部を備えるものである。また、前記ベースバンド制御部は、前記無線通信制御部が前記第1セルから応答メッセージを受信する前にセル切り替え指示をした場合、前記第1共通制御チャネル及び前記第2共通制御チャネルを同時に復調可能な状態に制御するものである。さらにまた、前記ベースバンド制御部は、前記報知情報を含む物理チャネルと前記第1共通制御チャネルを同時に受信する場合、前記第1コンバイナ部を前記報知情報を含む物理チャネルを復調可能に設定するものである。
以上の構成により、コンバイナ部を増設せずに、セル切り替えが頻繁に発生するハンドオーバーエリアにおいても、共通制御チャネルに含まれる応答メッセージを確実に受信することができ、回路の大型化を防ぐとともに通信の安定性向上を図ることができる。
また、前記要求メッセージは個別チャネルの再接続を要求するものであり、前記応答メッセージは再接続する個別チャネルを指示するものである。これにより、個別チャネル再接続の成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
また、前記要求メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを要求するものであり、前記応答メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを許可するものである。これにより、個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替え成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
また、前記要求メッセージは共通制御チャネルで通信中にセル切り替えを行う場合にセル再選択を要求するものであり、前記応答メッセージはセル再選択を許可するものである。これにより、セル再選択成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
さらに、この発明の共通制御チャネルの受信方法は、第1セルから送信される第1共通制御チャネルを復調可能に第1コンバイナ部を設定する第1ステップ、前記第1セルに要求メッセージを送信する第2ステップ、通信するセルを前記第1セルから第2セルへ切り替える第3ステップ、前記第2セルから送信される第2共通制御チャネルを復調可能に第2コンバイナ部を設定する第4ステップ、前記第2セルに要求メッセージを送信する第5ステップ、前記第2ステップ後、前記要求メッセージに対する応答メッセージを前記第1セルから受信する前に前記第3ステップを実行した場合に、前記第1コンバイナ部と前記第2コンバイナ部を共に動作させ第1又は第2共通制御チャネルに含まれる応答メッセージを受信する第6ステップを含むものである。
これにより、セル切り替えが頻繁に発生するハンドオーバーエリアにおいても、共通制御チャネルに含まれる応答メッセージを確実に受信することができ、通信の安定性向上を図ることができる。
この発明の無線通信機は、第1セルと第2セルに要求メッセージを送信する送信部、前記第1セルから送信される第1共通制御チャネルを復調する第1コンバイナ部、前記第2セルから送信される第2共通制御チャネルを復調する第2コンバイナ部、前記第1コンバイナ部及び前記第2コンバイナ部を起動し、前記第1共通制御チャネル及び前記第2共通制御チャネルを同時に復調可能な状態に制御するベースバンド制御部、前記第1共通制御チャネル又は前記第2共通制御チャネルに含まれる、前記要求メッセージに対する応答メッセージを受信する無線通信制御部を備えるものである。また、前記ベースバンド制御部は、前記無線通信制御部が前記第1セルから応答メッセージを受信する前にセル切り替え指示をした場合、前記第1コンバイナ部と前記第2コンバイナ部を共に起動させるものである。
以上の構成により、セル切り替えが頻繁に発生するハンドオーバーエリアにおいても、共通制御チャネルに含まれる応答メッセージを確実に受信することができ、通信の安定性向上を図ることができる。
また、前記要求メッセージは個別チャネルの再接続を要求するものであり、前記応答メッセージは再接続する個別チャネルを指示するものである。これにより、個別チャネル再接続の成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
また、前記要求メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを要求するものであり、前記応答メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを許可するものである。これにより、個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替え成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
また、前記要求メッセージは共通制御チャネルで通信中にセル切り替えを行う場合にセル再選択を要求するものであり、前記応答メッセージはセル再選択を許可するものである。これにより、セル再選択成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
また、この発明の無線通信機は、第1セルと第2セルに要求メッセージを送信する送信部、前記第1セルから送信される第1共通制御チャネル又は報知情報を含む物理チャネルを復調可能に時分割で設定される第1コンバイナ部、前記第2セルから送信される第2共通制御チャネルを復調可能に設定される第2コンバイナ部、前記第1コンバイナ部及び前記第2コンバイナ部を設定し、前記第1共通制御チャネル及び前記第2共通制御チャネルを同時に復調可能な状態に制御するベースバンド制御部、前記第1共通制御チャネル又は前記第2共通制御チャネルに含まれる前記要求メッセージに対する応答メッセージを受信する無線通信制御部を備えるものである。また、前記ベースバンド制御部は、前記無線通信制御部が前記第1セルから応答メッセージを受信する前にセル切り替え指示をした場合、前記第1共通制御チャネル及び前記第2共通制御チャネルを同時に復調可能な状態に制御するものである。さらにまた、前記ベースバンド制御部は、前記報知情報を含む物理チャネルと前記第1共通制御チャネルを同時に受信する場合、前記第1コンバイナ部を前記報知情報を含む物理チャネルを復調可能に設定するものである。
以上の構成により、コンバイナ部を増設せずに、セル切り替えが頻繁に発生するハンドオーバーエリアにおいても、共通制御チャネルに含まれる応答メッセージを確実に受信することができ、回路の大型化を防ぐとともに通信の安定性向上を図ることができる。
また、前記要求メッセージは個別チャネルの再接続を要求するものであり、前記応答メッセージは再接続する個別チャネルを指示するものである。これにより、個別チャネル再接続の成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
また、前記要求メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを要求するものであり、前記応答メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを許可するものである。これにより、個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替え成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
また、前記要求メッセージは共通制御チャネルで通信中にセル切り替えを行う場合にセル再選択を要求するものであり、前記応答メッセージはセル再選択を許可するものである。これにより、セル再選択成功率が向上し、通信の安定化が図れる。
さらに、この発明の共通制御チャネルの受信方法は、第1セルから送信される第1共通制御チャネルを復調可能に第1コンバイナ部を設定する第1ステップ、前記第1セルに要求メッセージを送信する第2ステップ、通信するセルを前記第1セルから第2セルへ切り替える第3ステップ、前記第2セルから送信される第2共通制御チャネルを復調可能に第2コンバイナ部を設定する第4ステップ、前記第2セルに要求メッセージを送信する第5ステップ、前記第2ステップ後、前記要求メッセージに対する応答メッセージを前記第1セルから受信する前に前記第3ステップを実行した場合に、前記第1コンバイナ部と前記第2コンバイナ部を共に動作させ第1又は第2共通制御チャネルに含まれる応答メッセージを受信する第6ステップを含むものである。
これにより、セル切り替えが頻繁に発生するハンドオーバーエリアにおいても、共通制御チャネルに含まれる応答メッセージを確実に受信することができ、通信の安定性向上を図ることができる。
図1は、この発明の一実施例である無線通信機の機能ブロック図である。
図2は、この発明の実施の形態1に係る受信部の詳細構成図である。
図3は、この発明の無線通信機を含む通信ネットワーク構成図である。
図4は、この発明の実施の形態1に係る無線通信制御部の制御を示すフローチャートである。
図5は、この発明の実施の形態1に係る無線通信制御部の制御を示すフローチャートである。
図6は、この発明の実施の形態1に係るベースバンド制御部の制御を示すフローチャートである。
図7は、この発明の実施の形態1に係るベースバンド制御部の制御を示すフローチャートである。
図8は、この発明の実施の形態2に係る受信部の詳細構成図である。
図9は、従来の無線通信機の受信部の詳細構成図である。
図10は、従来の無線通信機を含む通信ネットワーク図である。
図2は、この発明の実施の形態1に係る受信部の詳細構成図である。
図3は、この発明の無線通信機を含む通信ネットワーク構成図である。
図4は、この発明の実施の形態1に係る無線通信制御部の制御を示すフローチャートである。
図5は、この発明の実施の形態1に係る無線通信制御部の制御を示すフローチャートである。
図6は、この発明の実施の形態1に係るベースバンド制御部の制御を示すフローチャートである。
図7は、この発明の実施の形態1に係るベースバンド制御部の制御を示すフローチャートである。
図8は、この発明の実施の形態2に係る受信部の詳細構成図である。
図9は、従来の無線通信機の受信部の詳細構成図である。
図10は、従来の無線通信機を含む通信ネットワーク図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための最良の形態について、添付の図面に従ってこれを説明する。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を説明する。図1は、この発明の一実施例である無線通信機(移動局)の機能ブロック図である。図において、1は基地局との間で高周波信号を送受信するアンテナ、2はダウンコンバータ21とアップコンバータ22を含む無線部である。ダウンコンバータ21は、基地局から受信した高周波信号をダウンコンバートしデジタル信号を出力する。アップコンバータ22は、変調されたデジタル信号を高周波帯域までアップコンバートする。
3はベースバンド復調を行うベースバンド復調部31とベースバント変調を行うベースバンド変調部32、及びこれらを無線通信制御部5からの制御に基づき制御するベースバンド制御部33を含むベースバンド変復調部である。ベースバンド制御部33は、後述する最新使用コンバイナ部を記憶するメモリを有する。ベースバンド復調部31は、この発明を実現するための特徴を有する構成をもつ。詳細は図2を用いて後述する。
4は通信路符号化部であり、復号化部41、符号化部42を含み構成される。無線通信制御部5は、無線通信のためのプロトコル制御、無線部2とベースバンド変復調部3と通信路復号化部4の制御、及び端末インタフェース部6との通信を行う。端末インタフェース部6は、カメラ、ビデオ、LCD、操作部などのユーザインタフェースモジュール7のインタフェース機能を有するものであり、データフォーマット変換部61、端末インタフェース制御部62、音声符号化/復号化部63、及び各モジュールインタフェース部64を含む。
次に図2を用いて、この発明を実現するための主要な機能を備えるベースバンド復調部31の詳細構成を説明する。図1と同じ符号のものは同じ構成を示す。図において、ベースバンド復調部31は、無線部2からのデジタル信号を基地局からの受信パス毎に逆拡散を行うフィンガー部34、35、及び受信パス毎に逆拡散された信号をレイク(RAKE)合成するコンバイナ部36、37、38を含み構成される。フィンガー部34、35は、それぞれ受信パス毎に設けられた複数のフィンガー341、342、・・・、34m(mは整数)と、351、352、・・・、35n(nは整数)から構成される。フィンガー部34とコンバイナ部36は、報知情報を含む物理チャネル(PCCPCH)の復調に用いる。フィンガー部35のうち、フィンガー351、352はコンバイナ部37と接続され、フィンガー353、354、・・・、35nはコンバイナ部38と接続されている。しかし、このフィンガーの割り当ては固定的ではなく、各セルの受信パスの数、レベルに従い、各コンバイナ部37、38に接続するフィンガーを動的に変更する。この制御はベースバンド制御部が行う。各コンバイナ部37、38は、ともに共通制御チャネル(SCCPCH)又は個別チャネル(DPCH)の復調に用いられる。また、コンバイナ部36、37、38には、それぞれ復調するチャネルのフレーム構成に従ったパラメータがベースバンド制御部33により設定される。通信路符号化部4は、コンバイナ部36、37、38で復調された信号の物理フォーマットを変換する物理フォーマット変換部41a、41bを含む。
報知情報を含む物理チャネル(PCCPCH)は、システム情報、セル情報等を得るために、通常、常時受信可能な状態になるようコンバイナ部36が専用で動作している。共通制御チャネル(SCCPCH)は、基地局からユーザ共通に送信される物理チャネルであり、制御情報、ショートパケットの伝送に用いられる。個別チャネル(DPCH)は、ユーザ毎に割り当てられる物理チャネルであり、音声、パケット等のデータ伝送に用いられる。共通制御チャネルと個別チャネルを同時に受信することはない。個別チャネル(DPCH)は、移動局が通信可能な複数の基地局から同じ信号が送信される。一方、共通制御チャネル(SCCPCH)は、セル毎に異なり、コンバイナ部に設定するパラメータもセル毎に異なる。本構成によれば、各セル固有のデータである2つの共通制御チャネルを、コンバイナ部37、38で同時に復調することができるので、移動局は2つのセルからの共通制御チャネルを同時に受信待ち受けをすることができる。
以下、上記の構成を備えた移動局の動作の一例を説明する。図3は、通信中の移動局が再接続要求を行う場合の信号の流れを含む、通信ネットワーク構成図である。301は移動局(UE)、302及び303はこの移動局301と通信を行う基地局(NodeB)、304は基地局302及び303を制御する無線制御装置(RNC)、305は通信システム全体の呼制御、サービス制御等を統率するコアネットワーク(CN)である。基地局302はセル1Aを、基地局303はセル2Bを管理している。また、306、307、308及び309は、移動局301と基地局302及び303との間で通信される共通制御チャネルの信号の流れを示しており、306は移動局301から基地局302へ、307は移動局301から基地局303へ、308は基地局302から移動局301へ、309は基地局303から移動局301への信号である。
図4〜図7は、図3の通信ネットワークにおいて、移動局301が再接続要求を行う場合に行われる制御手順を示すフローチャートである。図4、図5は、主に移動局301の無線通信制御部5の制御手順を示し、図6、図7は、前記無線通信制御部5の制御に応じたベースバンド制御部33の制御手順を示す。
図4において、移動局301は基地局302のセル1Aと個別チャネルで通信状態にある(ステップS401)。ステップS402において、通信品質の劣化が発生すると、移動局301の無線通信制御部5はベースバンド制御部33に対し、個別チャネルの終了、すなわち個別チャネル用に動作中のコンバイナ部37及び38の停止と(ステップS403)、セル1Aの報知情報の取得を指示する(ステップS404)。このとき、通信は瞬断状態となる。さらに、無線通信制御部5はベースバンド制御部33に対し、共通制御チャネルの起動、すなわちセルAからの共通制御チャネル用のコンバイナ部を起動するよう指示する(ステップS405)。
図6のステップS601において、上記ステップS405の共通制御チャネルの起動要求が発生すると、ベースバンド制御部33は、ステップS602でコンバイナ部37、38のうち、共通制御チャネル用として使用した最新のコンバイナ部を判断する。ここでは、最新使用のコンバイナ部がまだ記憶されていないので、ステップS603へ進みコンバイナ部37をセル1Aの共通制御チャネル用として起動し、コンバイナ部37を最新使用コンバイナ部として記憶する(ステップS604)。そして、セル1Aの共通制御チャネル通信中(受信可能状態)となる(ステップS611)。
図4へ戻り、上記制御によって移動局301はセル1Aからの共通制御チャネルを受信可能な状態にある(ステップS406)。ステップS407において、移動局301は、セル1Aに対し個別チャネルの再接続を要求する要求メッセージを信号306で送信する。このとき、再接続要求再送タイマと再接続指示待ちタイマを起動させる。また、ステップS408で、周辺セルからの信号レベルの測定を行う。この結果、現状セルであるセル1Aからの信号より他セル(セル2B)からの信号のレベルが高くなるレベル変動が検知されると、ステップS501(図5)のセル切り替え処理へ進む。ステップS410において、前記再送タイマが満了するとステップS406へ戻り、ステップS407で再び再接続要求メッセージ送信する。ステップS411において、再接続を指示する応答メッセージ(信号308)を受信する前に前記待ちタイマが満了すると再接続失敗となり異常処理がなされる(ステップS413)。ステップS409でレベル変動が検知されず、ステップS410、S411で各タイマが満了しないうちに、ステップS412でセル1Aから再接続指示を行う応答メツセージ(信号308)を受信した場合、ステップS512(図5)へ進み、後述する処理手順で個別チャネルへの接続処理を行い、通信が再開される。ステップS412において、再接続指示を受信しない場合は、ステップS408へ戻る。
図5において、前記ステップS409でレベル変動が検知され、セル切り替え処理を行う場合の制御手順を説明する。ステップS501でセル切り替え処理が始まると、無線通信制御部5はベースバンド制御部33に対し、共通制御チャネルの終了、すなわちセル1Aの共通制御チャネル用に動作中のコンバイナ部の停止と(ステップS502)、セル2Bの報知情報の取得を指示する(ステップS503)。さらに、セルBからの共通制御チャネル用のコンバイナ部を起動するよう指示する(ステップS504)。
図7のステップS701において、上記ステップS502の共通制御チャネル(セル1A)の終了要求が発生すると、ベースバンド制御部33は、ステップS702でセル1A用に動作中のコンバイナ部37を終了させず、保護するタイマをセットする。このタイマにセットする時間は予想される応答メッセージの再大遅延時間より長くなるように設定する。そして、コンバイナ部37は現在の状態、すなわちセル1Aからの共通制御チャネル受信可能状態をタイマ満了まで維持する(ステップS703)。
また、図6のステップS601において、上記ステップS504の共通制御チャネル(セル2B)の起動要求が発生すると、ベースバンド制御部33は、ステップS602で最新使用コンバイナ部を判断する。ここでは、前述のとおりコンバイナ部37が最新使用コンバイナ部として記憶されているので、ステップS605へ進みコンバイナ部38が動作中であれば停止させ、改めてコンバイナ部38をセル2Bの共通制御チャネル用として起動する(ステップS606)。そして、コンバイナ部38を最新使用コンバイナ部として記憶し(ステップS607)、セル1A、セル2B両方の共通制御チャネル通信中となる(ステップS611)。
図5へ戻り、上記制御によって移動局301はセル1Aからの共通制御チャネルと、セル2Bからの共通制御チャネルの両方を受信可能な状態にある(ステップS505)。ステップS506において、移動局301は、セル切り替え先のセル2Bに対し個別チャネルの再接続を要求する要求メッセージを信号307で送信する。このとき、再接続要求再送タイマと再接続指示待ちタイマを起動させる。また、ステップS507で、周辺セルからの信号レベルの測定を行う。この結果、現状セルであるセル2Bからの信号より他セルからの信号のレベルが高くなるレベル変動が検知されると、さらにセル切り替え処理(ステップS501)へ進み同様の制御を繰り返す。ステップS509において、前記再送タイマが満了するとステップS505へ戻り、ステップS506で再び再接続要求メッセージを送信する。ステップS510において、再接続を指示する応答メッセージを受信する前に前記待ちタイマが満了すると再接続失敗となり異常処理がなされる(ステップS515)。ステップS508でレベル変動が検知されず、ステップS509、S510で各タイマが満了しないうちに、ステップS511で遅延したセル1Aからの応答メッセージ(再接続指示、信号308)又はセル2Bからの応答メッセージ(再接続指示、信号309)を受信した場合、無線通信制御部5は、ベースバンド制御部33に対し、共通制御チャネルの終了と(ステップS512)、個別チャネルの起動を指示する(ステップS513)。これにより個別チャネルへの再接続処理が完了し、通信が再開される(ステップS514)。ステップS511において、再接続指示を受信しない場合は、ステップS507へ戻る。
図6のステップS601において、上記ステップS508でレベル変動が検知され、ステップS501に戻ってさらにセル切り替え処理を行う場合にステップS504で共通制御チャネル起動要求が発生すると、ベースバンド制御部33は最新使用コンバイナ部を判断する(ステップS602)。ここでは、コンバイナ部38が最新使用コンバイナ部として記憶されているので、ステップS608へ進みコンバイナ部37が動作中であれば停止させ、改めてコンバイナ部37を切り替え先のセルの共通制御チャネル用として起動する(ステップS609)。そして、コンバイナ部37を最新使用コンバイナ部として記憶し(ステップS610)、セル2B、切り替え先セルの両方の共通制御チャネル通信中となる(ステップS611)。
また、図7のステップS701において、上記ステップS512の共通制御チャネル(セル1A、セル2Bとも)の終了要求が発生すると、前述のステップS502の場合と同様に、ベースバンド制御部33は、ステップS702で動作中のコンバイナ部37及び38を終了させず、保護するタイマをセットする。そして、コンバイナ部37、38の現在の状態を維持する(ステップS703)。しかし、その後上記ステップS513の個別チャネル起動要求が発生すると(ステップS704)、動作中のコンバイナ部37及び38を停止させ(ステップS705)、改めてコンバイナ部37又は38(又は両方)を個別チャネル用に起動させる(ステップS706)。そして、個別チャネル通信状態とする(ステップS707)。
さらに、図7において、共通制御チャネル保護タイマが満了した場合は(ステップS708)、タイマをセットしたコンバイナ部を停止させ、共通制御チャネルを受信しないチャネルクローズ状態とする(ステップS710)。保護タイマにセットする時間は、前述のとおり予想される応答メッセージの再大遅延時間より長くなるように設定するので、本制御手順によりチャネルクローズ状態となるのは、共通制御チャネルでの応答メッセージ待ち状態になく、通信を終了する場合である。
以上の制御手順によれば、移動局は、再接続要求を送信した後、応答メッセージを受信する前にセル切り替え処理が発生した場合に、セル切り替え前とセル切り替え後の2つのセルからの共通制御チャネルを受信可能となる。したがった、ネットワーク側の原因で応答メッセージが遅延しても、先に応答があったセルからの応答メッセージを受信することで通信断となる不具合を回避でき、セル切り替えが頻繁に起こり易いハンドオーバエリアで、安定した通信継続が可能となる。
また、上記ステップS502、S504においては、無線通信制御部5がコンバイナ部37をセル1A共通制御チャネル受信可能状態に維持したまま、コンバイナ部38をセル2B共通制御チャネル用に起動させるよう制御してもよい。しかし、本実施の形態1によれば、上位プロトコルである無線通信制御部5の制御を従来から変更せずに、物理レイヤの変更のみで対応できるため、移動局の設計が容易になる。
尚、上記実施の形態1では、再接続要求時の制御手順を示したが、セル切り替えが起こり易い状態で共通制御チャネルによる応答メッセージを必要とする他制御の場合にも同様の効果が得られる。例えば、個別チャネルでのパケット通信中に伝送量が少なくなり、共通制御チャネルでの通信に切り替える場合、移動局は通信中のセルへセルアップデート信号を送信し、その応答メッセージを共通制御チャネルで受信する必要がある。この場合も、実施の形態1の移動局が同様の制御を行うことで、セル切り替えが起こり易いハンドオーバエリアにおいても遅延した応答メッセージを受信可能となり、個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替え成功率が向上する。
また例えば、共通制御チャネルでショートパケットを通信中にセル切り替えが発生した場合も、切り替え先のセルに対しセルアップデート信号を送信し、その応答メッセージを共通制御チャネルで受信する必要がある。このとき、この応答メッセージを受信する前にさらにセル切り替えが発生すると、次のセルへセルアップデート信号を送信し、その応答メッセージを共通制御チャネルで待つという手順を繰り返すことになる。この場合も、実施の形態1のようにセル切り替え前とセル切り替え後の両方のセルからの応答メッセージを受信可能とすることで、通信断を起こさずセル再選択の成功率が向上する。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を説明する。本実施の形態2に係る無線通信機(移動局)の機能ブロック図は図1に示すものと同じであり、図8を用いて、特徴となる構成を有するベースバンド復調部31の詳細構成を説明する。図において、図1と同じ符号のものは同じ構成を示す。ベースバンド復調部31は、無線部2からのデジタル信号を基地局からの受信パス毎に逆拡散を行うフィンガー部34、35、及び受信パス毎に逆拡散された信号をレイク(RAKE)合成するコンバイナ部36、39を含み構成される。フィンガー部34、35は、それぞれ受信パス毎に設けられた複数のフィンガー341、342、・・・、34m(mは整数)と、351、352、・・・、35n(nは整数)から構成される。フィンガー部34とコンバイナ部36は、報知情報を含む物理チャネル(PCCPCH)又は、共通制御チャネル(SCCPCH)の復調に用いられる。フィンガー部35とコンバイナ部39は、共通制御チャネル(SCCPCH)又は個別チャネル(DPCH)の復調に用いられる。また、コンバイナ部36、39には、それぞれ復調するチャネルのフレーム構成に従ったパラメータがベースバンド制御部33により設定される。通信路符号化部4は、コンバイナ部36で復調された報知情報を含む信号の物理フォーマットを変換する物理フォーマット変換部41aと、コンバイナ部36で復調された共通制御チャネル、コンバイナ部39で復調された共通制御チャネル又は個別チャネルの物理フォーマットを変換する物理フォーマット変換部41bを含む。
報知情報を含む物理チャネル(PCCPCH)は、システム情報、セル情報等を固定レートで送信している。報知情報は基本的に常時受信可能状態である必要があるが、必ずしもすべての時間に情報が送信されているわけではない。そこで、実施の形態1と同様に、共通制御チャネルでの応答メッセージ待ちの状態でセル切り替えが発生した場合に、報知情報用に動作中のコンバイナ部36を終了させ、セル切り替え前の共通制御チャネル用として再起動する。このとき、コンバイナ部39は、セル切り替え後の共通制御チャネル用として起動する。コンバイナ部36をセル切り替え後の共通制御チャネル用として再起動し、コンバイナ部39をセル切り替え前の共通制御チャネル用として起動してもよい。そして、コンバイナ部36、39のいずれかにおいて応答メッセージを受信した後は、すみやかに両コンバイナ部を終了させ、コンバイナ部36を報知情報用に再起動する。コンバイナ部39は、応答メッセージの内容に従い再起動する。
ただし、報知情報を含む物理チャネルの受信と共通制御チャネルの受信が重なる場合(例えば3秒周期で20m秒重なる等)があるシステムでは、重なる部分で報知情報を優先して受信するようコンバイナ部36を制御する。
以上のように制御することにより、各セル固有のデータである2つの共通制御チャネルを、コンバイナ部36、39で同時に復調することができるので、移動局はセル切り替え前とセル切り替え後の2つのセルからの共通制御チャネルを受信可能となる。したがって、ネットワーク側の原因で応答メッセージが遅延しても、先に応答があったセルからの応答メッセージを受信することで通信断となる不具合を回避でき、セル切り替えが頻繁に起こり易いハンドオーバエリアで、安定した通信継続が可能となる。
また、1つのコンバイナ部を報知情報用と共通制御チャネル用に時分割で切り替え使用することにより、コンバイナ部の数を増やさず上記効果を得ることができる。報知情報と共通制御チャネルの受信が重なる部分で報知情報を優先して受信するよう制御する場合でも、重なる部分に応答メッセージが受信される可能性は低いので、上記の効果が期待できる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を説明する。図1は、この発明の一実施例である無線通信機(移動局)の機能ブロック図である。図において、1は基地局との間で高周波信号を送受信するアンテナ、2はダウンコンバータ21とアップコンバータ22を含む無線部である。ダウンコンバータ21は、基地局から受信した高周波信号をダウンコンバートしデジタル信号を出力する。アップコンバータ22は、変調されたデジタル信号を高周波帯域までアップコンバートする。
3はベースバンド復調を行うベースバンド復調部31とベースバント変調を行うベースバンド変調部32、及びこれらを無線通信制御部5からの制御に基づき制御するベースバンド制御部33を含むベースバンド変復調部である。ベースバンド制御部33は、後述する最新使用コンバイナ部を記憶するメモリを有する。ベースバンド復調部31は、この発明を実現するための特徴を有する構成をもつ。詳細は図2を用いて後述する。
4は通信路符号化部であり、復号化部41、符号化部42を含み構成される。無線通信制御部5は、無線通信のためのプロトコル制御、無線部2とベースバンド変復調部3と通信路復号化部4の制御、及び端末インタフェース部6との通信を行う。端末インタフェース部6は、カメラ、ビデオ、LCD、操作部などのユーザインタフェースモジュール7のインタフェース機能を有するものであり、データフォーマット変換部61、端末インタフェース制御部62、音声符号化/復号化部63、及び各モジュールインタフェース部64を含む。
次に図2を用いて、この発明を実現するための主要な機能を備えるベースバンド復調部31の詳細構成を説明する。図1と同じ符号のものは同じ構成を示す。図において、ベースバンド復調部31は、無線部2からのデジタル信号を基地局からの受信パス毎に逆拡散を行うフィンガー部34、35、及び受信パス毎に逆拡散された信号をレイク(RAKE)合成するコンバイナ部36、37、38を含み構成される。フィンガー部34、35は、それぞれ受信パス毎に設けられた複数のフィンガー341、342、・・・、34m(mは整数)と、351、352、・・・、35n(nは整数)から構成される。フィンガー部34とコンバイナ部36は、報知情報を含む物理チャネル(PCCPCH)の復調に用いる。フィンガー部35のうち、フィンガー351、352はコンバイナ部37と接続され、フィンガー353、354、・・・、35nはコンバイナ部38と接続されている。しかし、このフィンガーの割り当ては固定的ではなく、各セルの受信パスの数、レベルに従い、各コンバイナ部37、38に接続するフィンガーを動的に変更する。この制御はベースバンド制御部が行う。各コンバイナ部37、38は、ともに共通制御チャネル(SCCPCH)又は個別チャネル(DPCH)の復調に用いられる。また、コンバイナ部36、37、38には、それぞれ復調するチャネルのフレーム構成に従ったパラメータがベースバンド制御部33により設定される。通信路符号化部4は、コンバイナ部36、37、38で復調された信号の物理フォーマットを変換する物理フォーマット変換部41a、41bを含む。
報知情報を含む物理チャネル(PCCPCH)は、システム情報、セル情報等を得るために、通常、常時受信可能な状態になるようコンバイナ部36が専用で動作している。共通制御チャネル(SCCPCH)は、基地局からユーザ共通に送信される物理チャネルであり、制御情報、ショートパケットの伝送に用いられる。個別チャネル(DPCH)は、ユーザ毎に割り当てられる物理チャネルであり、音声、パケット等のデータ伝送に用いられる。共通制御チャネルと個別チャネルを同時に受信することはない。個別チャネル(DPCH)は、移動局が通信可能な複数の基地局から同じ信号が送信される。一方、共通制御チャネル(SCCPCH)は、セル毎に異なり、コンバイナ部に設定するパラメータもセル毎に異なる。本構成によれば、各セル固有のデータである2つの共通制御チャネルを、コンバイナ部37、38で同時に復調することができるので、移動局は2つのセルからの共通制御チャネルを同時に受信待ち受けをすることができる。
以下、上記の構成を備えた移動局の動作の一例を説明する。図3は、通信中の移動局が再接続要求を行う場合の信号の流れを含む、通信ネットワーク構成図である。301は移動局(UE)、302及び303はこの移動局301と通信を行う基地局(NodeB)、304は基地局302及び303を制御する無線制御装置(RNC)、305は通信システム全体の呼制御、サービス制御等を統率するコアネットワーク(CN)である。基地局302はセル1Aを、基地局303はセル2Bを管理している。また、306、307、308及び309は、移動局301と基地局302及び303との間で通信される共通制御チャネルの信号の流れを示しており、306は移動局301から基地局302へ、307は移動局301から基地局303へ、308は基地局302から移動局301へ、309は基地局303から移動局301への信号である。
図4〜図7は、図3の通信ネットワークにおいて、移動局301が再接続要求を行う場合に行われる制御手順を示すフローチャートである。図4、図5は、主に移動局301の無線通信制御部5の制御手順を示し、図6、図7は、前記無線通信制御部5の制御に応じたベースバンド制御部33の制御手順を示す。
図4において、移動局301は基地局302のセル1Aと個別チャネルで通信状態にある(ステップS401)。ステップS402において、通信品質の劣化が発生すると、移動局301の無線通信制御部5はベースバンド制御部33に対し、個別チャネルの終了、すなわち個別チャネル用に動作中のコンバイナ部37及び38の停止と(ステップS403)、セル1Aの報知情報の取得を指示する(ステップS404)。このとき、通信は瞬断状態となる。さらに、無線通信制御部5はベースバンド制御部33に対し、共通制御チャネルの起動、すなわちセルAからの共通制御チャネル用のコンバイナ部を起動するよう指示する(ステップS405)。
図6のステップS601において、上記ステップS405の共通制御チャネルの起動要求が発生すると、ベースバンド制御部33は、ステップS602でコンバイナ部37、38のうち、共通制御チャネル用として使用した最新のコンバイナ部を判断する。ここでは、最新使用のコンバイナ部がまだ記憶されていないので、ステップS603へ進みコンバイナ部37をセル1Aの共通制御チャネル用として起動し、コンバイナ部37を最新使用コンバイナ部として記憶する(ステップS604)。そして、セル1Aの共通制御チャネル通信中(受信可能状態)となる(ステップS611)。
図4へ戻り、上記制御によって移動局301はセル1Aからの共通制御チャネルを受信可能な状態にある(ステップS406)。ステップS407において、移動局301は、セル1Aに対し個別チャネルの再接続を要求する要求メッセージを信号306で送信する。このとき、再接続要求再送タイマと再接続指示待ちタイマを起動させる。また、ステップS408で、周辺セルからの信号レベルの測定を行う。この結果、現状セルであるセル1Aからの信号より他セル(セル2B)からの信号のレベルが高くなるレベル変動が検知されると、ステップS501(図5)のセル切り替え処理へ進む。ステップS410において、前記再送タイマが満了するとステップS406へ戻り、ステップS407で再び再接続要求メッセージ送信する。ステップS411において、再接続を指示する応答メッセージ(信号308)を受信する前に前記待ちタイマが満了すると再接続失敗となり異常処理がなされる(ステップS413)。ステップS409でレベル変動が検知されず、ステップS410、S411で各タイマが満了しないうちに、ステップS412でセル1Aから再接続指示を行う応答メツセージ(信号308)を受信した場合、ステップS512(図5)へ進み、後述する処理手順で個別チャネルへの接続処理を行い、通信が再開される。ステップS412において、再接続指示を受信しない場合は、ステップS408へ戻る。
図5において、前記ステップS409でレベル変動が検知され、セル切り替え処理を行う場合の制御手順を説明する。ステップS501でセル切り替え処理が始まると、無線通信制御部5はベースバンド制御部33に対し、共通制御チャネルの終了、すなわちセル1Aの共通制御チャネル用に動作中のコンバイナ部の停止と(ステップS502)、セル2Bの報知情報の取得を指示する(ステップS503)。さらに、セルBからの共通制御チャネル用のコンバイナ部を起動するよう指示する(ステップS504)。
図7のステップS701において、上記ステップS502の共通制御チャネル(セル1A)の終了要求が発生すると、ベースバンド制御部33は、ステップS702でセル1A用に動作中のコンバイナ部37を終了させず、保護するタイマをセットする。このタイマにセットする時間は予想される応答メッセージの再大遅延時間より長くなるように設定する。そして、コンバイナ部37は現在の状態、すなわちセル1Aからの共通制御チャネル受信可能状態をタイマ満了まで維持する(ステップS703)。
また、図6のステップS601において、上記ステップS504の共通制御チャネル(セル2B)の起動要求が発生すると、ベースバンド制御部33は、ステップS602で最新使用コンバイナ部を判断する。ここでは、前述のとおりコンバイナ部37が最新使用コンバイナ部として記憶されているので、ステップS605へ進みコンバイナ部38が動作中であれば停止させ、改めてコンバイナ部38をセル2Bの共通制御チャネル用として起動する(ステップS606)。そして、コンバイナ部38を最新使用コンバイナ部として記憶し(ステップS607)、セル1A、セル2B両方の共通制御チャネル通信中となる(ステップS611)。
図5へ戻り、上記制御によって移動局301はセル1Aからの共通制御チャネルと、セル2Bからの共通制御チャネルの両方を受信可能な状態にある(ステップS505)。ステップS506において、移動局301は、セル切り替え先のセル2Bに対し個別チャネルの再接続を要求する要求メッセージを信号307で送信する。このとき、再接続要求再送タイマと再接続指示待ちタイマを起動させる。また、ステップS507で、周辺セルからの信号レベルの測定を行う。この結果、現状セルであるセル2Bからの信号より他セルからの信号のレベルが高くなるレベル変動が検知されると、さらにセル切り替え処理(ステップS501)へ進み同様の制御を繰り返す。ステップS509において、前記再送タイマが満了するとステップS505へ戻り、ステップS506で再び再接続要求メッセージを送信する。ステップS510において、再接続を指示する応答メッセージを受信する前に前記待ちタイマが満了すると再接続失敗となり異常処理がなされる(ステップS515)。ステップS508でレベル変動が検知されず、ステップS509、S510で各タイマが満了しないうちに、ステップS511で遅延したセル1Aからの応答メッセージ(再接続指示、信号308)又はセル2Bからの応答メッセージ(再接続指示、信号309)を受信した場合、無線通信制御部5は、ベースバンド制御部33に対し、共通制御チャネルの終了と(ステップS512)、個別チャネルの起動を指示する(ステップS513)。これにより個別チャネルへの再接続処理が完了し、通信が再開される(ステップS514)。ステップS511において、再接続指示を受信しない場合は、ステップS507へ戻る。
図6のステップS601において、上記ステップS508でレベル変動が検知され、ステップS501に戻ってさらにセル切り替え処理を行う場合にステップS504で共通制御チャネル起動要求が発生すると、ベースバンド制御部33は最新使用コンバイナ部を判断する(ステップS602)。ここでは、コンバイナ部38が最新使用コンバイナ部として記憶されているので、ステップS608へ進みコンバイナ部37が動作中であれば停止させ、改めてコンバイナ部37を切り替え先のセルの共通制御チャネル用として起動する(ステップS609)。そして、コンバイナ部37を最新使用コンバイナ部として記憶し(ステップS610)、セル2B、切り替え先セルの両方の共通制御チャネル通信中となる(ステップS611)。
また、図7のステップS701において、上記ステップS512の共通制御チャネル(セル1A、セル2Bとも)の終了要求が発生すると、前述のステップS502の場合と同様に、ベースバンド制御部33は、ステップS702で動作中のコンバイナ部37及び38を終了させず、保護するタイマをセットする。そして、コンバイナ部37、38の現在の状態を維持する(ステップS703)。しかし、その後上記ステップS513の個別チャネル起動要求が発生すると(ステップS704)、動作中のコンバイナ部37及び38を停止させ(ステップS705)、改めてコンバイナ部37又は38(又は両方)を個別チャネル用に起動させる(ステップS706)。そして、個別チャネル通信状態とする(ステップS707)。
さらに、図7において、共通制御チャネル保護タイマが満了した場合は(ステップS708)、タイマをセットしたコンバイナ部を停止させ、共通制御チャネルを受信しないチャネルクローズ状態とする(ステップS710)。保護タイマにセットする時間は、前述のとおり予想される応答メッセージの再大遅延時間より長くなるように設定するので、本制御手順によりチャネルクローズ状態となるのは、共通制御チャネルでの応答メッセージ待ち状態になく、通信を終了する場合である。
以上の制御手順によれば、移動局は、再接続要求を送信した後、応答メッセージを受信する前にセル切り替え処理が発生した場合に、セル切り替え前とセル切り替え後の2つのセルからの共通制御チャネルを受信可能となる。したがった、ネットワーク側の原因で応答メッセージが遅延しても、先に応答があったセルからの応答メッセージを受信することで通信断となる不具合を回避でき、セル切り替えが頻繁に起こり易いハンドオーバエリアで、安定した通信継続が可能となる。
また、上記ステップS502、S504においては、無線通信制御部5がコンバイナ部37をセル1A共通制御チャネル受信可能状態に維持したまま、コンバイナ部38をセル2B共通制御チャネル用に起動させるよう制御してもよい。しかし、本実施の形態1によれば、上位プロトコルである無線通信制御部5の制御を従来から変更せずに、物理レイヤの変更のみで対応できるため、移動局の設計が容易になる。
尚、上記実施の形態1では、再接続要求時の制御手順を示したが、セル切り替えが起こり易い状態で共通制御チャネルによる応答メッセージを必要とする他制御の場合にも同様の効果が得られる。例えば、個別チャネルでのパケット通信中に伝送量が少なくなり、共通制御チャネルでの通信に切り替える場合、移動局は通信中のセルへセルアップデート信号を送信し、その応答メッセージを共通制御チャネルで受信する必要がある。この場合も、実施の形態1の移動局が同様の制御を行うことで、セル切り替えが起こり易いハンドオーバエリアにおいても遅延した応答メッセージを受信可能となり、個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替え成功率が向上する。
また例えば、共通制御チャネルでショートパケットを通信中にセル切り替えが発生した場合も、切り替え先のセルに対しセルアップデート信号を送信し、その応答メッセージを共通制御チャネルで受信する必要がある。このとき、この応答メッセージを受信する前にさらにセル切り替えが発生すると、次のセルへセルアップデート信号を送信し、その応答メッセージを共通制御チャネルで待つという手順を繰り返すことになる。この場合も、実施の形態1のようにセル切り替え前とセル切り替え後の両方のセルからの応答メッセージを受信可能とすることで、通信断を起こさずセル再選択の成功率が向上する。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を説明する。本実施の形態2に係る無線通信機(移動局)の機能ブロック図は図1に示すものと同じであり、図8を用いて、特徴となる構成を有するベースバンド復調部31の詳細構成を説明する。図において、図1と同じ符号のものは同じ構成を示す。ベースバンド復調部31は、無線部2からのデジタル信号を基地局からの受信パス毎に逆拡散を行うフィンガー部34、35、及び受信パス毎に逆拡散された信号をレイク(RAKE)合成するコンバイナ部36、39を含み構成される。フィンガー部34、35は、それぞれ受信パス毎に設けられた複数のフィンガー341、342、・・・、34m(mは整数)と、351、352、・・・、35n(nは整数)から構成される。フィンガー部34とコンバイナ部36は、報知情報を含む物理チャネル(PCCPCH)又は、共通制御チャネル(SCCPCH)の復調に用いられる。フィンガー部35とコンバイナ部39は、共通制御チャネル(SCCPCH)又は個別チャネル(DPCH)の復調に用いられる。また、コンバイナ部36、39には、それぞれ復調するチャネルのフレーム構成に従ったパラメータがベースバンド制御部33により設定される。通信路符号化部4は、コンバイナ部36で復調された報知情報を含む信号の物理フォーマットを変換する物理フォーマット変換部41aと、コンバイナ部36で復調された共通制御チャネル、コンバイナ部39で復調された共通制御チャネル又は個別チャネルの物理フォーマットを変換する物理フォーマット変換部41bを含む。
報知情報を含む物理チャネル(PCCPCH)は、システム情報、セル情報等を固定レートで送信している。報知情報は基本的に常時受信可能状態である必要があるが、必ずしもすべての時間に情報が送信されているわけではない。そこで、実施の形態1と同様に、共通制御チャネルでの応答メッセージ待ちの状態でセル切り替えが発生した場合に、報知情報用に動作中のコンバイナ部36を終了させ、セル切り替え前の共通制御チャネル用として再起動する。このとき、コンバイナ部39は、セル切り替え後の共通制御チャネル用として起動する。コンバイナ部36をセル切り替え後の共通制御チャネル用として再起動し、コンバイナ部39をセル切り替え前の共通制御チャネル用として起動してもよい。そして、コンバイナ部36、39のいずれかにおいて応答メッセージを受信した後は、すみやかに両コンバイナ部を終了させ、コンバイナ部36を報知情報用に再起動する。コンバイナ部39は、応答メッセージの内容に従い再起動する。
ただし、報知情報を含む物理チャネルの受信と共通制御チャネルの受信が重なる場合(例えば3秒周期で20m秒重なる等)があるシステムでは、重なる部分で報知情報を優先して受信するようコンバイナ部36を制御する。
以上のように制御することにより、各セル固有のデータである2つの共通制御チャネルを、コンバイナ部36、39で同時に復調することができるので、移動局はセル切り替え前とセル切り替え後の2つのセルからの共通制御チャネルを受信可能となる。したがって、ネットワーク側の原因で応答メッセージが遅延しても、先に応答があったセルからの応答メッセージを受信することで通信断となる不具合を回避でき、セル切り替えが頻繁に起こり易いハンドオーバエリアで、安定した通信継続が可能となる。
また、1つのコンバイナ部を報知情報用と共通制御チャネル用に時分割で切り替え使用することにより、コンバイナ部の数を増やさず上記効果を得ることができる。報知情報と共通制御チャネルの受信が重なる部分で報知情報を優先して受信するよう制御する場合でも、重なる部分に応答メッセージが受信される可能性は低いので、上記の効果が期待できる。
Claims (12)
- 第1セルと第2セルに要求メッセージを送信する送信部、
前記第1セルから送信される第1共通制御チャネルを復調する第1コンバイナ部、
前記第2セルから送信される第2共通制御チャネルを復調する第2コンバイナ部、
前記第1コンバイナ部及び前記第2コンバイナ部を起動し、前記第1共通制御チャネル及び前記第2共通制御チャネルを同時に復調可能な状態に制御するベースバンド制御部、
前記第1共通制御チャネル又は前記第2共通制御チャネルに含まれる、前記要求メッセージに対する応答メッセージを受信する無線通信制御部を備えたことを特徴とする無線通信機。 - 前記ベースバンド制御部は、前記無線通信制御部が前記第1セルから応答メッセージを受信する前にセル切り替え指示をした場合、前記第1コンバイナ部と前記第2コンバイナ部を共に起動させることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の無線通信機。
- 前記要求メッセージは個別チャネルの再接続を要求するものであり、前記応答メッセージは再接続する個別チャネルを指示するものであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の無線通信機。
- 前記要求メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを要求するものであり、前記応答メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを許可するものであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の無線通信機。
- 前記要求メッセージは共通制御チャネルで通信中にセル切り替えを行う場合にセル再選択を要求するものであり、前記応答メッセージはセル再選択を許可するものであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の無線通信機。
- 第1セルと第2セルに要求メッセージを送信する送信部、
前記第1セルから送信される第1共通制御チャネル又は報知情報を含む物理チャネルを復調可能に時分割で設定される第1コンバイナ部、
前記第2セルから送信される第2共通制御チャネルを復調可能に設定される第2コンバイナ部、
前記第1コンバイナ部及び前記第2コンバイナ部を設定し、前記第1共通制御チャネル及び前記第2共通制御チャネルを同時に復調可能な状態に制御するベースバンド制御部、
前記第1共通制御チャネル又は前記第2共通制御チャネルに含まれる前記要求メッセージに対する応答メッセージを受信する無線通信制御部を備えたことを特徴とする無線通信機。 - 前記ベースバンド制御部は、前記無線通信制御部が前記第1セルから応答メッセージを受信する前にセル切り替え指示をした場合、前記第1共通制御チャネル及び前記第2共通制御チャネルを同時に復調可能な状態に制御することを特徴とする請求の範囲第6項に記載の無線通信機。
- 前記ベースバンド制御部は、前記報知情報を含む物理チャネルと前記第1共通制御チャネルを同時に受信する場合、前記第1コンバイナ部を前記報知情報を含む物理チャネルを復調可能に設定することを特徴とする請求の範囲第6項に記載の無線通信機。
- 前記要求メッセージは個別チャネルの再接続を要求するものであり、前記応答メッセージは再接続する個別チャネルを指示するものであることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の無線通信機。
- 前記要求メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを要求するものであり、前記応答メッセージは個別チャネルから共通制御チャネルへの切り替えを許可するものであることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の無線通信機。
- 前記要求メッセージは共通制御チャネルで通信中にセル切り替えを行う場合にセル再選択を要求するものであり、前記応答メッセージはセル再選択を許可するものであることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の無線通信機。
- 第1セルから送信される第1共通制御チャネルを復調可能に第1コンバイナ部を設定する第1ステップ、
前記第1セルに要求メッセージを送信する第2ステップ、
通信するセルを前記第1セルから第2セルへ切り替える第3ステップ、
前記第2セルから送信される第2共通制御チャネルを復調可能に第2コンバイナ部を設定する第4ステップ、
前記第2セルに要求メッセージを送信する第5ステップ、
前記第2ステップ後、前記要求メッセージに対する応答メッセージを前記第1セルから受信する前に前記第3ステップを実行した場合に、前記第1コンバイナ部と前記第2コンバイナ部を共に動作させ第1又は第2共通制御チャネルに含まれる応答メッセージを受信する第6ステップを含む共通制御チャネルの受信方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2002/006593 WO2004004401A1 (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 無線通信機及び共通制御チャネルの受信方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2004004401A1 true JPWO2004004401A1 (ja) | 2005-11-04 |
Family
ID=29808169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004517219A Pending JPWO2004004401A1 (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 無線通信機及び共通制御チャネルの受信方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20050124343A1 (ja) |
EP (1) | EP1519602A1 (ja) |
JP (1) | JPWO2004004401A1 (ja) |
CN (1) | CN1625913A (ja) |
WO (1) | WO2004004401A1 (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8160020B2 (en) | 2001-06-25 | 2012-04-17 | Airvana Network Solutions, Inc. | Radio network control |
US8195187B2 (en) | 2001-06-25 | 2012-06-05 | Airvana Network Solutions, Inc. | Radio network control |
CA2454580A1 (en) | 2001-08-14 | 2003-02-27 | Flarion Technologies, Inc. | Method and apparatus for wireless network connectivity |
US8099504B2 (en) | 2005-06-24 | 2012-01-17 | Airvana Network Solutions, Inc. | Preserving sessions in a wireless network |
US20060291420A1 (en) * | 2005-06-27 | 2006-12-28 | Dennis Ng | Network-initiated dormant handoffs |
US7751835B2 (en) * | 2005-10-04 | 2010-07-06 | Airvana, Inc. | Non-circular paging areas |
US8094630B2 (en) * | 2005-12-16 | 2012-01-10 | Airvana Network Solutions, Inc. | Radio frequency dragging prevention |
US8619702B2 (en) * | 2005-12-16 | 2013-12-31 | Ericsson Evdo Inc. | Radio network control |
US8145221B2 (en) | 2005-12-16 | 2012-03-27 | Airvana Network Solutions, Inc. | Radio network communication |
US8085696B2 (en) | 2006-07-14 | 2011-12-27 | Airvana Networks Solutions, Inc. | Dynamic modification of route update protocols |
US8843638B2 (en) | 2007-12-13 | 2014-09-23 | Ericsson Evdo Inc. | Handing off active connections |
US8107961B1 (en) * | 2008-07-01 | 2012-01-31 | Sprint Spectrum L.P. | Method and system for optimizing frequency allocation during handoff |
WO2014120916A1 (en) | 2013-02-01 | 2014-08-07 | Bristol-Myers Squibb Company | Pegylated domain antibodies monovalent for cd28 binding and methods of use |
JP2019503609A (ja) * | 2015-12-01 | 2019-02-07 | ノキア ソリューションズ アンド ネットワークス オサケユキチュア | 同期情報の送信 |
KR102637730B1 (ko) * | 2018-12-24 | 2024-02-19 | 삼성전자주식회사 | 다중 수신 다중 sim을 위한 장치 및 방법 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5208804A (en) * | 1990-10-30 | 1993-05-04 | Motorola, Inc. | Flexible-bandwidth radio |
US5602834A (en) * | 1990-12-07 | 1997-02-11 | Qualcomm Incorporated | Linear coverage area antenna system for a CDMA communication system |
US5784419A (en) * | 1996-10-04 | 1998-07-21 | Motorola, Inc. | Efficient digital filter and method using coefficient precombing |
EP0951153A4 (en) * | 1997-09-19 | 2005-06-01 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | MOBILE COMMUNICATION EQUIPMENT |
JP3634641B2 (ja) * | 1998-10-20 | 2005-03-30 | 富士通株式会社 | Cdma方式移動通信システム |
JP3267569B2 (ja) * | 1998-11-27 | 2002-03-18 | 日本電気株式会社 | サーチャ制御方法とサーチャ制御装置及び無線通信装置 |
CN1240198C (zh) * | 1998-12-07 | 2006-02-01 | 三星电子株式会社 | 在码分多址移动通信系统中用于选通发送的设备和方法 |
US6895058B2 (en) * | 2000-01-17 | 2005-05-17 | Qualcomm Incorporated | Dual paging channel receiver for a wireless communications system |
EP1134992B1 (en) * | 2000-03-14 | 2006-05-24 | Lucent Technologies Inc. | Method and mobile network to minimise the RACH transmit power |
JP2001285913A (ja) * | 2000-03-30 | 2001-10-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 移動局装置および無線通信方法 |
US20020172166A1 (en) * | 2001-03-22 | 2002-11-21 | Huseyin Arslan | Communications system and method for measuring short-term and long-term channel characteristics |
JP2005108643A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Sanyo Electric Co Ltd | 有機el棒及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-06-28 EP EP02741363A patent/EP1519602A1/en not_active Withdrawn
- 2002-06-28 WO PCT/JP2002/006593 patent/WO2004004401A1/ja not_active Application Discontinuation
- 2002-06-28 CN CNA028288823A patent/CN1625913A/zh active Pending
- 2002-06-28 US US10/507,371 patent/US20050124343A1/en not_active Abandoned
- 2002-06-28 JP JP2004517219A patent/JPWO2004004401A1/ja active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1519602A1 (en) | 2005-03-30 |
CN1625913A (zh) | 2005-06-08 |
WO2004004401A1 (ja) | 2004-01-08 |
US20050124343A1 (en) | 2005-06-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4625034B2 (ja) | Cell_dchへの直接移行 | |
JP4276264B2 (ja) | モニタ状態からデュプレックス接続状態に遷移する遷移状態を有する無線送受信装置および方法 | |
CA2622120C (en) | Mobile communications cell changing procedure | |
RU2496264C2 (ru) | Конфигурация улучшений смены обслуживающей соты hs-dsch | |
EP2014121B1 (en) | A method of operation in a dual carrier communication system | |
JP2003189347A (ja) | ワイヤレス通信システム中で以前の基地局と新しい基地局との間をスイッチングする方法 | |
JP2011030225A (ja) | 周波数分割二重および時間分割二重通信システム間のソフトハンドオフを実行するためのシステムおよび方法 | |
JPWO2004004401A1 (ja) | 無線通信機及び共通制御チャネルの受信方法 | |
JP5375836B2 (ja) | 基地局装置、移動局装置、通知システム、基地局装置の制御方法、移動局装置の制御方法、及びプログラム | |
CN101543130A (zh) | 在移动通信系统中进行切换之时选择接入方法 | |
EP2858263B1 (en) | Configuration method of multiflow transmission, base station, radio network controller and user equipment | |
JPH1127716A (ja) | 移動体通信システムにおけるハンドオフ制御方法 | |
WO2021203252A1 (zh) | 非激活态下的数据发送、接收方法及装置、用户设备 | |
KR20040061790A (ko) | Ev-do 시스템의 핸드오프 실패를 복구하는 방법 및시스템 | |
RU2488979C2 (ru) | Время активации для смены обслуживающей соты для высокоскоростного канала на основе целевой соты | |
JP6864106B2 (ja) | デュアルプロトコルスタックユーザ機器と、無線アクセス電気通信ネットワークの2つのベースバンドユニットとの間のデュアルコネクティビティのための、方法およびデバイス | |
AU2005264695A1 (en) | Method and system for determining a power level for communication in a wireless network | |
KR101070571B1 (ko) | 이동국에 할당되는 무선 자원들을 제어하기 위한 방법 및 무선 통신 시스템 | |
US7421280B2 (en) | Wireless network and wireless access terminals using enhanced SYNC—ID parameter | |
JP5845786B2 (ja) | 送信電力制御方法及び無線基地局装置 | |
JP2001103529A (ja) | 通信端末装置及び送信局選択方法 | |
CN108668326B (zh) | 虚拟漫游方法及装置 | |
JP4660540B2 (ja) | 非同期網と同期網との間のサービス切替のための移動通信システム及びその方法 | |
WO2014094290A1 (zh) | 无线链路控制方法,基站及用户设备 | |
JP4613646B2 (ja) | 携帯端末及び携帯端末におけるアンテナ切換制御方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071011 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080304 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080909 |