JPS59186942A - 粗製1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸又はその塩の精製法 - Google Patents

粗製1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸又はその塩の精製法

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JPS59186942A
JPS59186942A JP5994583A JP5994583A JPS59186942A JP S59186942 A JPS59186942 A JP S59186942A JP 5994583 A JP5994583 A JP 5994583A JP 5994583 A JP5994583 A JP 5994583A JP S59186942 A JPS59186942 A JP S59186942A
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菅沼 弘之
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、粗製1.4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸
(以下、DHNAと略す)の精製法に関する。更に詳し
くは、■、4−ジヒドロキシナフタリンと炭酸ガスとを
アルカリ性アルカリ金属化合物の存在下、炭酸ガス加圧
下で反応(コルベ・シュミット反応)させて得られる粗
製1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸又はその塩の
精製法に関する。
DHNAの製造方法としては、一般にいわゆるコルベ・
シュミット反応で製造される。例えば、1,4−ジヒド
ロキシナフタリン(1,4−ナフトハイドロキノン、以
下、NHQと略す)の金属塩と炭酸ガスにより製造する
方法(Russing+J、 Prakt、 Chem
、 〔2) 6230  (1900) )及びNHQ
と微粒子状の無水炭酸カリウムとを非水系有機媒体中に
分散させ、炭酸ガス加圧下でカルボキシル化してDHN
Aを製造する方法(園田ら(特開昭57−126443
及び特開昭57−128655))が開示されている。
さらに、本発明者らはNHQをアルカリ金属化合物及び
水の存在下炭酸ガス加圧下で、反応させる方法(特願昭
58−13651 ”)を提案した。
しかしながら、これらの方法により得られる粗製DHN
Aには、副反応による副生成物と場合により原料NHQ
及びNHQ中の不純物等が4〜8%含まれる。従って、
高純度のDHNAを得るためには精製する必要がある。
本発明者等は、これら上記の方法で得られる粗製DHN
Aを精製する方法について検討した。先ず、従来一般的
に行われている有機溶媒(例えばメタノール等のアルコ
ールとベンゼン等の芳香族炭化水素の混合溶媒)による
再結晶法では、純度が1〜2%しか向上せず、DHNA
の回収率も良くなかった。次に、粗製DHNAをアルカ
リ土類金属溶解した後、活性炭で処理し濾過し、その濾
液を酸析してD HN Aを晶出させたが、得られたD
 HN Aの純度は向上しなかった。
本発明者らは、これら従来一般的に行なわれている精製
法の欠点を克服するべく、さらに鋭意研究した結果、粗
製DHNAのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩の水溶
液を水と相溶性がないケトン類又はエステル類を溶媒と
して用いて処理すると、粗製DHNA中のNHQ及び反
応中に生成した副生成物のみが選択的に溶媒に抽出され
、D HN A塩を含む水層を分離し、必要により酸析
することにより高純度のDHNAが高収率で得られるこ
とを見出し、本発明を完成した。
本発明は、NHQと炭酸ガスとをアルカリ性アルカリ金
属化合物の存在下、炭酸ガス加圧下で反応(いわゆるコ
ルベ・シュミット反応)させて得られる粗製DHNA又
はその塩を精製するに当り、該DHNAのアルカリ金属
塩又はアンモニウム塩の水溶液を還元剤の存在下又は不
存在下、ケトン類又はエステル類を用いて処理すること
を特徴とする粗製DHNA又はその塩の精製法に存する
本発明に供する粗製DHNAは、NHQから、いわゆる
コルベ・シュミット反応及びその改良法によって製造さ
れる。例えば、前述のRussing及び園田らの方法
が挙げられる。その他、本廃明者らの開発した次の方法
がある。
即ち、Ni1(lをアルカリ性アルカリ金属化合物及び
水の存在下、炭酸ガス加圧下で反応させることからなる
DHNAの製造方法である。この場合の反応条件は、反
応圧力が1〜50kg/ c+a G、反応温度が10
0〜200°01反応時間が30〜120分、アルカリ
金属化合物の使用量がNHQに対して等モル倍以上、好
ましくは2〜20モル倍、水の量がN HQに対して2
重量倍以上、好ましくは4〜20重量倍で行なわれる。
該方法は、好ましくは亜ニチオン酸すl・リウムなどの
亜ニチオン酸塩;亜硫酸す) IJウムなどの亜硫酸塩
等の還元剤の存在下で行なわれる。還元剤は、一般に0
.01%以上好ましくは0.05〜2%の水溶液として
用いる。該アルカリ性アルカリ金属化合物としては、一
般に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム
、重炭酸カリウムなどの炭酸塩が有利に用いられる。こ
の方法の場合、反応生成物は晶出するNHQ及び重炭酸
塩をデカンテーション又は濾過等の常法によって分離す
ることにより、粗製DHNAのアルカリ金属塩の水溶液
として得られるので、要すればそのまま本発明の方法に
供することができるので好都合である。
粗製DHNAを用いる場合は、粗製DHNAをアルカリ
性水溶液に溶解する。
しかして、得られる粗製DHNAのアルカリ金属塩又は
アンモニウム塩水溶液を構成するアルカリ金属塩として
はナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩が挙げられる
が、通常は安価なナトリウム塩が用いられる。
この粗製DHNAをアルカリ性アルカリ金属又はアンモ
ニウム化合物水溶液を用いて溶解する場合は、該アルカ
リ水溶液としては水酸化物水溶液を用いることもできる
が、比較的温和な炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムな
どの水溶液を粗製DHNAに対して中和当量以上、一般
に過剰量好ましくは1.2〜2.0当量倍用いるのが好
ましい。
粗製DHNA塩の水溶液の濃度は、常識的に溶解度以下
であればよいが、工業的には経済性の上から通常3%以
上好ましくは5%以上である。
DHNAはアルカリ性水溶液中では非常に酸化され易い
ため、還元剤を含む水溶液を用いるのが好ましく、還元
剤の量は特に規定されないが、好ましくは0.01%以
上、さらに好ましくは0.05〜2%の水溶液になるよ
うにもちいる。
該還元剤としては、水の存在下で酸素を還元吸収し得る
ような還元剤、例えば亜ニチオン酸ナトリウム、亜ニチ
オン酸カリウムなどの亜ニチオン酸塩;亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩;チオ硫酸ナトリウ
ムなどのチオ硫酸塩などが挙げられる。
本発明に用いられる溶媒としては、実質的に水と相溶性
のない有機溶媒であり、しかも粗製DHNA塩の水溶液
と処理したときにNHd及び副生成物などの不純物のみ
が選5− 択的に有機溶媒に抽出されるようなものである。この要
件に適合するのは、ケトン類とエステル類であり、ベン
ゼンなどの炭化水素、塩化メチレン、クロロホルムなど
の塩素化炭化水素などでは純度が思うように向上しない
ケトン類としては、例えば脂肪族飽和ケトン、脂環式ケ
トン、芳香族ケトンがあげられる。
脂肪族飽和ケトンとしては、一般式R’ COR2(但
し、R1及びR2は炭素数2〜5のアルキル基を表す〕
の化合物が、水に対する非相溶性及び不純物に対する熔
解性が比較的大きいので好ましく、炭素数が小さいと水
に溶解し、大きくなると不純物の溶解度が小さくなる。
該ケトンとしては、例えばジエチルケトン、ジイソプロ
ピルケトン、イソブチルメチルケトン、ブチルメチルケ
トン、ブチルエチルケトン、t−ブチルエチルケトンが
挙げられる。
脂環式ケトンとしては、例えばシクロペンタノン、芳香
族ケトンとしては、例えばアセトフェノンが挙げられる
実用的には、脂肪族飽和ケトン、特に好ましくはイソブ
チルメチルケトン(MIBK)が好ましい。
エステル類としては、例えば脂肪酸のエステル、芳香族
酸のエステルが挙げられる。
脂肪酸のエステルとしては、一般式R3GOOR4(但
し、R3及びRはそれぞれ炭素数1〜5のアルキル基を
表す〕の化合物が水に対する非相溶性及び不純物に対す
る熔解性が比較6− 的大きいので好ましく、炭素数が大きくなると不純物の
溶解炭が小さくなる。
該エステルとしては、例えば酢酸エチル、酢酸プロピル
、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸イ
ソアミル、酢酸ペンチル、などの酢酸エステル;プロピ
オン酸メチルなどのプロピオン酸エステル;酪酸メチル
などの酪酸エステルが挙げられる。
芳香族酸エステルとしては、比較的沸点の低い低級なエ
ステルが好ましく、例えば安息香酸メチル、安息香酸エ
チル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどが挙げ
られる。
実用的には、脂肪酸エステル、特に酢酸エステル類が好
ましい。
本発明に用いる前記の有機溶媒の使用量は、特に限定さ
れないが一般に粗製DHNA中の不純物を溶解し、目的
の純度を保証しうるだけの量が用いられ、溶媒の種類に
よっても異なるが、通常は粗製DHNAに対して同重量
倍以上、50重量倍以下が用いられる。
本発明において、粗製DHNAのアルカリ金属塩又はア
ンモニウム塩の水溶液を前記有機溶媒で処理する方法は
、一般に次のように実施する。
粗NDHNAのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩の水
溶液と該有機溶媒とを、不活性ガス雰囲気下に十分に攪
拌接触させ、不純物を抽出する。この抽出操作は、通常
室温〜50℃位で、数十分行なえば十分である。抽出後
、静置しNHQ及び副生成物を含む溶媒層とDHNAの
アルカリ金属塩又はアンモニウム塩を含む水層とを分液
し、該水層を塩酸又は硫酸等の無機酸で円12.0付近
まで酸性化し、晶出する結晶を濾過等で分離し、乾燥す
ることにより高純度のDHNAを取得することができる
。なお、分液した有機溶媒層には、溶媒の種類によって
は多少のDHNAが存在するので、これを弱アルカリ性
水溶液又は水で再抽出して、最初の水層に加えるような
回収法も採りうる。しかして、得られるDHNAは純度
的99%の高純度のものである。
以上説明したように、本発明によれば、室温付近の操作
のみで容易に約99%という高純度のDHNAを得るこ
とができる。特に、NHQのカルボキシル化反応を水溶
液中で実施する場合には、反応終了後粗製DHNAがア
ルカリ塩水溶液として得られるので、粗製DHNAを単
離することなく、該反応液を本発明の方法に従って処理
することにより、高純度のDHNAを得ることが可能で
あり、極めて工業的に有利である。
次に、実施例によって本発明の詳細な説明する。本明細
書においては、断らない躍り「%」は重量%を表す。
実施例 1 粗製DHNA (純度93.6%、NHQ2.6%、副
生成物3.8%) 3.50gを、炭酸ナトリウム 1
.40gを含む0.1%ハイドロサルファイド (亜ニ
チオン酸ナトリウム)水溶液40m1に窒素雰囲気中で
溶解する。酢酸エチル20m1を加え、40°Cで15
分間よく攪拌した後、静置して有機溶媒層と水層とを分
離し、該水層に30%硫酸水溶液をPH2,0になるま
でくわえ、DHNAを晶出させ、濾過、乾燥し、精製D
HNA3.12g  (純度99.5%)を得た。該精
製DHNAの回収率は94.8%であった。
実施例 2 有機溶媒として、イソブチルメチルケトン20m lを
用いた以外は実施例1と同様に実施して、精製DHNA
 3.10g(純度99.7%)を得た。回収率は94
.6%であった。
実施例 3 D HN A 12.0g、炭酸ナトリウム47.7g
、水130gを300m1ガラス製オートクレーブに仕
込み、炭酸ガス10kg/cniGで、145℃、1時
間反応させた後、40℃まで冷却し、放圧して、得られ
る反応混合物より水溶液のみを窒素シールした容器に吸
引しながら取り出した。該水溶液に酢酸エチル30m1
を加え、40℃で15分間よく攪拌して静置し、分液し
て得た水層に30%硫酸水溶液をPH2,0になるまで
加え、晶出する結晶を濾過、水洗し、乾燥してDHNA
 6.5g  (純度99.2%)を得た。
比較例 1 9− 有機溶媒として、ベンゼン及び塩化メチレン各20m1
を用いた以外は、実施例1と同じ様に実施して、それぞ
れ純度95.5%のDHNA 3.15g及び純度96
.1%のDHNA3.11gを得た。
特許出願人 10−

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)i、4−ジヒドロキシナフタリンと炭酸ガスとを
    アルカリ性アルカリ金属化合物の存在下、炭酸ガス加圧
    下で反応させて得られる粗製1.4−ジヒドロキシ−2
    −ナフトエ酸又はその塩を精製するに当り、該粗製1,
    4−ジヒドロキシー2−ナフトエ酸のアルカリ金属塩又
    はアンモニウム塩の水溶液を、還元剤の存在下又は不存
    在下、ケトン類又はエステル類を用いて処理することを
    特徴とする粗製1゜4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸
    又はその塩の精製法。
  2. (2)粗製1.4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸の塩
    が、1.4−ジヒドロキシナフタリンをアルカリ性アル
    カリ金属化合物及び水の存在下、炭酸ガス加圧下で反応
    させたのち、反応混合物を冷却し、生成した結晶と分離
    して得られる1、4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩
    及び不純物を含有する水溶液である特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
JP5994583A 1983-04-07 1983-04-07 粗製1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸又はその塩の精製法 Granted JPS59186942A (ja)

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