JPS5834226B2 - コウチヨクリヨウヨウア−クヨウセツソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、交直両用のアーク溶接装置に関するＴＩＧ溶
接においては、極性によって酵接特性が異なり、電極が
陰極、母材が陽極となる正極性では深溶込みが得られ、
一方電極が陽極、母材が陰極となる逆極性では溶込みは
浅いが、母材上の酸化膜を取り除くクリーニング効果が
ある。

一般にアルミニウム等母材表面が溶融温度の高い酸化膜
で覆われている材料のＴＩＧ溶接を行う場合、クリーニ
ング効果を必要とすることから交流アーク溶接が採用さ
れている。

そこで、１台の溶接機で交直２種類のアーク酢液が可能
になれば便利であるが、このような溶接機は交直両用の
アーク溶接機としてすでに商品化されている。

この公知の交直両用アーク溶接機として、たとえば特公
昭４０−２１７６３号に紹介されたものがある。

この溶接機は、溶接電流回路における電流取り出し個所
を変えることにより交流と直流の出力が取り出せるよう
に構成されている。

しかしこの構成では、交直切換えを溶接電流回路、すな
わち大電流回路に設けたナイフスイッチ、電磁接触器等
で行なう必要があり、溶接中における切換えは容易では
ない。

また、従来の交直両用アーク溶接機の交流電流は、正弦
波または矩形波状変Ｋを用いているが、この場合、交流
電流の正負の比率はほぼ１であり、この比率を変えるこ
とができなかった。

本発明は、上記した従来技術の欠点をなくし、溶接施工
中に交流、直流アーク溶接の切換を交互に行ない、良好
な酵接結果を得ることができるようにした交直両用アー
ク溶接機を提供することを目的とする。

本発明は、直流を入力とし、出力として交流を発生させ
る交流アーク溶接機２こおいて、直流電源をインバータ
により交流に変換する構成を採用し、インバータの対を
なすスイッチング素子のうち、片方のスイッチング素子
のみの導通を行なわせる切換手段を設けて溶接施工中に
交直両用のアーク酸液ができるようにしたことを特徴と
する。

第１図はＴＩＧ溶接における本発明の一実施例を示すブ
ロック図である。

１は３相交流を入力とする垂下特性の直流電源、２は電
極、３はノズル、４はシールドガス、５は溶接アーク、
６は母材、７〜１０はインバータ装置を構成する主サイ
リスク、１１〜１４は各主サイリスタの転流回路、１５
〜１８は各主サイリスタの点弧回路である。

第２図は本発明によるインバータの＊１脚回路の一実施
例を示す。

１９は電気角１８０度で正負が反転する矩形波交流発振
回路、２０は正の半波、負の半数を判別する正負判別回
路、２１．２２はそれぞれ負および正の信号をパネル化
するパルス回路、２３．２４はパルス信号の増巾回路、
２５は遅延時間設定回路２６の設定値にもとづいてパル
ス化された信号を遅延させる遅延回路、１１〜１４は第
１図の転流回路、１５〜１８は第１図の点弧回路、２８
は転流回路１２．１３が動作して主サイリスタ８，９が
消弧された後に点弧回路１５゜１８を動作く５ようにパ
ルスを遅延させる遅延回路、２９は同じく転流回路１１
．１４に印加するパルスより点弧回路１６．１７へのパ
ルスを遅延させる遅延回路、２７．３０は交流溶接の場
合は閉とし、直流溶接の場合はいずれかを開とする連動
のスイッチである。

この構成において、スイッチ２７．３０が閉じている時
、パルス回路２１．２２には交互に等巾の矩形波電圧が
印加され、各パルス回路はその矩形波電圧の始期でパル
スを発生させる。

パルス回路２１によってパルスが発生した時、このパル
スは増巾回路２３により増巾されて転流回路１２゜１３
を駆動し、主サイリスタ８．９を消弧させる。

一方、遅延回路２８により遅らせたパルスは点弧回路ｉ
ｓ、ｉｓに加えられ、主サイリスタ７゜１０を点弧させ
、電極２が陰極、母材６が陽極となる正極性（ｓｐ）の
電流を流す。

次にパルス回路２２によりパルスが発生すると、このパ
ルスは遅延時間設定回路２６により設定された時間だけ
遅延回路２５で遅延され、増巾回路２４で増巾されてま
ず転流回路１１．１４が駆動される。

つづいて遅延回路２９により遅延されたパルスにより点
弧回路１６．１７が駆動される。

これによって主サイリスタＩ、１０が消弧された後に主
サイリスタ８，９が点弧された母材が陰極、電極が陽極
となる逆極性（ＲＰ）の溶接電流が流れる。

上記説明から分るように、遅延時間設定回路２６の設定
時間を長くすることにより正極性の時間を長くして逆極
性の時間を短かくすることができる。

第３図はこのよ、うにして正極性ＳＰの期間を長くし、
逆極性の期間を短かくした場合の溶接電圧Ｖａと溶接電
流Ｉａとの関係を示している。

次に、スイッチ２７を開いた場合は、点弧回路１５．１
８および転流回路１１〜１４にはパルスが印加されず、
点弧回路１６．１７にのみ印加されるので、主サイリス
タ８，９が導通し続けて、逆極性直流溶接が行なえる。

この場合の溶接電圧ｖａｓｅ接電流Ｉａを第４図に示す
。

また、交直切換スイッチをリレーとし、これをたとえば
一定時間オン、オフすることにより、溶接中の周期的な
切換えを行なうことができる。

第５図は第２図におけるスイッチ２７を閉じたままで、
他のスイッチ３０を操作装置（例えばリレー）によって
開閉することにより、一定期間ｔ２については正極性直
流溶接とし、他の期間ｔ１ については交流溶接とした
場合の波形を示している。

このように溶接を行なうことにより直流正極性の熱集中
性アークの指向性のよい点が利用できる。

アルミニウム及びその合金の溶接においては、直流溶接
と交流溶接を頻繁に繰り返すことにより十分に深い溶は
込みを得ると同時に、クリーニング作用を施す場合に適
用することができる。

またこの直流、交流の切換えは周期的に行なわなくても
よく、直流溶接、交流溶接の利点を生かして適宜切換え
ることができる。

また、本発明はプラズマ溶接にも適用することができる
。

第６図はその構成を示す図であって、３１は直流電源、
３２は第１図および第２図で示したインバータ、３３は
プラズマトーチ電極、３８はノズル電極で、このノズル
電極３８とトーチ電極３３との間にパ、イロット電源３
９から正極性のパイロットアークを点じておく。

ノズル電極３８内にはプラズマガス３４が供給され、ま
たノズル電極３８とその外側のシールドノズル３７との
間にはシールドガス３５を供給する。

インバータ３２の出力は、トーチ電極３３と母材６との
間に接続され、パイロットアークの導きによりプラズマ
アーク３６を発生させる。

この場合、溶接施工中のインバータ３２の制御を、交流
あるいは直流とすることにより、プラズマアークも直流
、交流アークを点じる。

以上に説明したように、本発明においては、インバータ
制御回路にスイッチを設け、そのスイッチのオン、オフ
により酢液施工中のインバータの出力を直流、交流に切
換えるように構成したので、アルミニウム及びその合金
の溶接に際しては、直流溶接と交流溶接を交互に繰返す
ことにより、十分に深い溶は込みを得ると同時にクリー
ニング作用を施こすことができるので、美麗で良好な溶
接結果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による溶接装置の一実施例を示す回路図
、第２図は本発明によるインバータ制御回路の一実施例
を示す回路図、第３図ないし第５図は第１図および第２
図の回路の動作を説明するタイムチャート、第６図は本
発明の適用例を示す図である。 符号の説明、１・・・・・・直流電源、２・・・・・・
電極、６・・・・・・母材、７〜１０・・・・・主サイ
リスタ、１１〜１４・・・・・・転流厄路、１５〜１８
・・・・・・点弧回路、１９・・・・・姫形波交流発振
回路、２０・・・・・・正負判別回路、２１．２２・・
・・・・パルス回路、２３ 、２４・・・・・・増巾回
路、２５．２８．２９・・曲遅延回路、２６・・・・・
・遅延時間設定回路、２７．３０・・曲交直切換用スイ
ッチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 直流電源と、該直流出力を交流に変換するインバー
   タとを有し、該インバータの一方の対をなすスイッチン
   グ素子を消弧し、次いで他方の対をなすスイッチング素
   子を点弧する第１の点弧回路と、上記他方の対をなすス
   イッチング素子を消弧し、次いで一方の対をなすスイッ
   チング素子を点弧する第２の点弧回路と、上記第１の点
   弧回路への点弧信号を開閉する第１のスイッチと、上記
   第２の点弧回路への点弧信号を開閉する第２のスイッチ
   とを設け、第１及び第２のスイッチの１方を閉じた状態
   で他のスイッチを繰り返し開閉操作する操作装置を有す
   ることを特徴とする交直両用アーク溶接装置。