JPH118149A - 軟磁性合金膜の形成法 - Google Patents
軟磁性合金膜の形成法Info
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- JPH118149A JPH118149A JP13460997A JP13460997A JPH118149A JP H118149 A JPH118149 A JP H118149A JP 13460997 A JP13460997 A JP 13460997A JP 13460997 A JP13460997 A JP 13460997A JP H118149 A JPH118149 A JP H118149A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐摩耗性と金属合金よりも高い比抵抗を有
し、かつ4πMsを維持できる軟磁性合金膜を得るこ
と。 【解決手段】合金ターゲットを用いてスパッター法によ
り磁性合金膜を形成する際、Arスパッターガス中にN
2ガスを周期的に混合して膜を形成する。本発明の一実
施例の合金Co−Nb−Zr−Nと、従来例であるFe
−N、Fe−B−N合金の飽和磁化と抗磁力のプラズマ
中のN2ガス混合比依存性を図1グラフに示す。
し、かつ4πMsを維持できる軟磁性合金膜を得るこ
と。 【解決手段】合金ターゲットを用いてスパッター法によ
り磁性合金膜を形成する際、Arスパッターガス中にN
2ガスを周期的に混合して膜を形成する。本発明の一実
施例の合金Co−Nb−Zr−Nと、従来例であるFe
−N、Fe−B−N合金の飽和磁化と抗磁力のプラズマ
中のN2ガス混合比依存性を図1グラフに示す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッド等に適
した軟磁性合金膜及びその形成法に関する。
した軟磁性合金膜及びその形成法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりArガス中にN2 ガスを混入さ
せたスパッター法や、窒化物をターゲットに用いたスパ
ッター法により、窒素を含む磁性合金膜の作成が試みら
れて来た。これらのものには、Fe、Co、Niとガラ
ス化元素B、Si、Al、P、C等より成る合金の窒化
膜(特開昭54−94428号公報、及び同60−15
2651号公報)や、Feの窒化物の研究がある(ジャ
ーナル オブ アプライドフイジックス(J.Appl
Phys.)53(11)P8332〜34(198
2))。前者においては、たとえばFe−B系を窒化し
たFe−B−Nにおいては垂直磁気異方性が増加したり
して、Fe−B系合金の有する軟磁性がそこなわれ、抗
磁力Hcの大きな磁性膜になるほか、飽和磁化4πMs
もN含有量と伴に低下する事が知られている。後者にお
いては微量のNを含む場合4πMsはむしろFeのそれ
より微かに増加するが、このFe−N系合金膜のHcは
やはり大きく軟磁性を示さないことが知られている。
せたスパッター法や、窒化物をターゲットに用いたスパ
ッター法により、窒素を含む磁性合金膜の作成が試みら
れて来た。これらのものには、Fe、Co、Niとガラ
ス化元素B、Si、Al、P、C等より成る合金の窒化
膜(特開昭54−94428号公報、及び同60−15
2651号公報)や、Feの窒化物の研究がある(ジャ
ーナル オブ アプライドフイジックス(J.Appl
Phys.)53(11)P8332〜34(198
2))。前者においては、たとえばFe−B系を窒化し
たFe−B−Nにおいては垂直磁気異方性が増加したり
して、Fe−B系合金の有する軟磁性がそこなわれ、抗
磁力Hcの大きな磁性膜になるほか、飽和磁化4πMs
もN含有量と伴に低下する事が知られている。後者にお
いては微量のNを含む場合4πMsはむしろFeのそれ
より微かに増加するが、このFe−N系合金膜のHcは
やはり大きく軟磁性を示さないことが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
を解決し、窒化物特有の耐摩耗性と金属合金よりも高い
比抵抗を有し、かつ軟磁性をさほどそこなう事なく高い
4πMsを維持する事を可能とする軟磁性合金膜の形成
法を提供することを目的とする。
を解決し、窒化物特有の耐摩耗性と金属合金よりも高い
比抵抗を有し、かつ軟磁性をさほどそこなう事なく高い
4πMsを維持する事を可能とする軟磁性合金膜の形成
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の軟磁性合金膜の形成法は、Tx'My'で示さ
れる組成より成る合金ターゲットを用いてスパッター法
により磁性合金膜を形成する際、Arスパッターガス中
にN2 ガスを周期的に混合することによりTxMyNz で
示される組成の層とTx'My'で示される組成の層とを交
互に積み重ねて多層とし、かつ前記合金ターゲットおよ
び前記両層のそれぞれの組成が、TはFe、Coを主成
分としてFe、Co、Mn、Niより成る群から選択さ
れた少なくとも1種の金属、MはNb、Zr、Ti、T
a、W、Cr、Hfより成る群から選択された少なくと
も1種の金属、NはN(窒素)であって、x、y、zお
よびx′、y′は原子パーセントを表し、x、y、z、
x′およびy′がそれぞれ、75≦x<94、6≦y<
25、0.1≦z≦20、x+y+z=100、75≦
x′<94、6≦y′<25、x′+y′=100であ
ることを特徴とする。
め、本発明の軟磁性合金膜の形成法は、Tx'My'で示さ
れる組成より成る合金ターゲットを用いてスパッター法
により磁性合金膜を形成する際、Arスパッターガス中
にN2 ガスを周期的に混合することによりTxMyNz で
示される組成の層とTx'My'で示される組成の層とを交
互に積み重ねて多層とし、かつ前記合金ターゲットおよ
び前記両層のそれぞれの組成が、TはFe、Coを主成
分としてFe、Co、Mn、Niより成る群から選択さ
れた少なくとも1種の金属、MはNb、Zr、Ti、T
a、W、Cr、Hfより成る群から選択された少なくと
も1種の金属、NはN(窒素)であって、x、y、zお
よびx′、y′は原子パーセントを表し、x、y、z、
x′およびy′がそれぞれ、75≦x<94、6≦y<
25、0.1≦z≦20、x+y+z=100、75≦
x′<94、6≦y′<25、x′+y′=100であ
ることを特徴とする。
【0005】前記形成法においては、1層の層厚が10
00オングストローム以下となるようにN2 ガスの混合
周期を設定することが好ましい。前記した本発明による
軟磁性合金膜によれば、次の組成式(化1)で表わされ
るメタル−メタル系合金の窒化物から構成される。
00オングストローム以下となるようにN2 ガスの混合
周期を設定することが好ましい。前記した本発明による
軟磁性合金膜によれば、次の組成式(化1)で表わされ
るメタル−メタル系合金の窒化物から構成される。
【0006】
【化1】TxMyNz ただし、TはFe又はCoを主成分としFe、Co、M
nよりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属、Mは
Nb、Zr、Ti、Ta、Wより成る群から選ばれた少
なくとも1種の金属、Nは窒素であり、x、y、zは各
々原子パーセントを表し、下記式(数1)の関係を示
す。
nよりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属、Mは
Nb、Zr、Ti、Ta、Wより成る群から選ばれた少
なくとも1種の金属、Nは窒素であり、x、y、zは各
々原子パーセントを表し、下記式(数1)の関係を示
す。
【0007】
【数1】75≦x<94、6≦y<25、0.1≦z≦
20、x+y+z=100 前記式(化1)で示した組成の(スパッター)合金膜
は、窒化物でありながらz≦20であるとき、前記式
(化1)においてz=0である窒化していない合金膜に
比べて飽和磁化4πMs の減少が少なく、又この範囲内
で窒素を適当量含有する時増加する。さらに窒化しても
窒化する前の合金膜の軟磁性が従来知られているような
窒化膜と異なって、z≦20の範囲内であまりそこなわ
れない。なお窒化した事による耐摩耗性向上の効果が現
われるには、0.1≦zである事が必要である。
20、x+y+z=100 前記式(化1)で示した組成の(スパッター)合金膜
は、窒化物でありながらz≦20であるとき、前記式
(化1)においてz=0である窒化していない合金膜に
比べて飽和磁化4πMs の減少が少なく、又この範囲内
で窒素を適当量含有する時増加する。さらに窒化しても
窒化する前の合金膜の軟磁性が従来知られているような
窒化膜と異なって、z≦20の範囲内であまりそこなわ
れない。なお窒化した事による耐摩耗性向上の効果が現
われるには、0.1≦zである事が必要である。
【0008】又磁気特性として優れた軟磁性を得る為に
は、6≦y(即ちx<94)である事が必要であり、磁
気ヘッド用等への応用を考えた場合4πMs≧5000
ガウス(Gauss)である為には、75≦x(即ちy
<25)である事が必要である。
は、6≦y(即ちx<94)である事が必要であり、磁
気ヘッド用等への応用を考えた場合4πMs≧5000
ガウス(Gauss)である為には、75≦x(即ちy
<25)である事が必要である。
【0009】又この合金膜と、窒化されていない、極め
て優れた軟磁性を示すメタル−メタル系合金膜、TxMy
(x+y=100のほか、定義は前記式(数1)に同
じ)を交互に積層して多層膜化する事により、全体とし
て耐耗摩性がよくかつ軟磁性をも有する多層膜が得ら
れ、1層の厚さをtとするとき、t≦1000オングス
トロームでその多層膜化の効果が著しく、TxMyNz部
とTxMy部との間の偏摩耗もほとんどなく、かつTxMy
Nz膜部の軟磁性の改善度も大で、全体として優れた軟
磁性をも併せ持つ。
て優れた軟磁性を示すメタル−メタル系合金膜、TxMy
(x+y=100のほか、定義は前記式(数1)に同
じ)を交互に積層して多層膜化する事により、全体とし
て耐耗摩性がよくかつ軟磁性をも有する多層膜が得ら
れ、1層の厚さをtとするとき、t≦1000オングス
トロームでその多層膜化の効果が著しく、TxMyNz部
とTxMy部との間の偏摩耗もほとんどなく、かつTxMy
Nz膜部の軟磁性の改善度も大で、全体として優れた軟
磁性をも併せ持つ。
【0010】すなわち、窒化する事により多少そこなわ
れる軟磁気特性も、TxMy(x+y=100のほか、定
義は前記式(数1)に同じ)の式で表わされ、6≦y
(即ちx<94)、75≦x(即ちy<25)の組成範
囲の、優れた軟磁気特性を有する事が知られているメタ
ルーメタル系合金膜(米国特許第4437912号明細
書)と交互に重ねて多層膜化する事により改善される。
れる軟磁気特性も、TxMy(x+y=100のほか、定
義は前記式(数1)に同じ)の式で表わされ、6≦y
(即ちx<94)、75≦x(即ちy<25)の組成範
囲の、優れた軟磁気特性を有する事が知られているメタ
ルーメタル系合金膜(米国特許第4437912号明細
書)と交互に重ねて多層膜化する事により改善される。
【0011】
(実施例1)Co85Nb10Z15なる組成のターゲットを
用い、Ar中にN2を0.1〜50vol.%混合したガス
を用いて反応スパッター法により厚さ1μmの窒化膜を
作成した。
用い、Ar中にN2を0.1〜50vol.%混合したガス
を用いて反応スパッター法により厚さ1μmの窒化膜を
作成した。
【0012】比較の為、Fe、Fe80B20なる組成のタ
ーゲットを同じ条件でスパッターしこれらの窒化膜を作
成し、特性の比較を行なった結果を図1に示す。同図の
データよりわかるように、本発明合金Co−Nb−Zr
−Nは窒化によってもその軟磁性が比較的劣化しにく
く、かつ4πMsは窒化によって減少しないばかりか、
むしろx=10%で極大を示し、微かながらこの付近で
増大を示す事がわかった。
ーゲットを同じ条件でスパッターしこれらの窒化膜を作
成し、特性の比較を行なった結果を図1に示す。同図の
データよりわかるように、本発明合金Co−Nb−Zr
−Nは窒化によってもその軟磁性が比較的劣化しにく
く、かつ4πMsは窒化によって減少しないばかりか、
むしろx=10%で極大を示し、微かながらこの付近で
増大を示す事がわかった。
【0013】図2に示した分析結果とこのデータとの比
較により、膜幅にNを約20%以下含むものはHcも比
較的小さく又4πMsも減少せず、磁気ヘッド用軟磁性
合金として有望であることがわかる。
較により、膜幅にNを約20%以下含むものはHcも比
較的小さく又4πMsも減少せず、磁気ヘッド用軟磁性
合金として有望であることがわかる。
【0014】これに反し、メタル−メタロイド系のもの
は図1に示したFe−B−Nのデータからもわかるよう
に、窒化により4πMsが比較的早く減少するほか、本
発明のCo−Nb−Zr−Nの場合と比較して窒化によ
るHcの増大も大きい。又Feの窒化膜Fe−Nはある
窒素含有量に対しFe膜よりもむしろ4πMsが増加す
るものの、Hcが極めて大きく軟磁性体としては実用的
でない。
は図1に示したFe−B−Nのデータからもわかるよう
に、窒化により4πMsが比較的早く減少するほか、本
発明のCo−Nb−Zr−Nの場合と比較して窒化によ
るHcの増大も大きい。又Feの窒化膜Fe−Nはある
窒素含有量に対しFe膜よりもむしろ4πMsが増加す
るものの、Hcが極めて大きく軟磁性体としては実用的
でない。
【0015】(実施例2)実施例1と同じターゲットを
用い、スパッター中に一定時間間隔をおいてArガス中
にN2ガスを10%混合する事により、Co−Nb−Z
rとCo−Nb−Zr−Nの多層膜を作成した。このN
2ガスを混合してスパッターする時間を変化させる事に
より、Co−Nb−Zr−N膜の膜厚tを変化させた、
又N2混合スパッター時間と非混合スパッター時間を等
しくする事により、Co−Nb−Zr膜の膜厚t′はほ
ぼtと等しくなるようにした(厳密にはわずかながら
t′>tである)。得られた多層膜の総厚は約12μm
となるようにして、作成した多層膜は以下の通りであ
る。
用い、スパッター中に一定時間間隔をおいてArガス中
にN2ガスを10%混合する事により、Co−Nb−Z
rとCo−Nb−Zr−Nの多層膜を作成した。このN
2ガスを混合してスパッターする時間を変化させる事に
より、Co−Nb−Zr−N膜の膜厚tを変化させた、
又N2混合スパッター時間と非混合スパッター時間を等
しくする事により、Co−Nb−Zr膜の膜厚t′はほ
ぼtと等しくなるようにした(厳密にはわずかながら
t′>tである)。得られた多層膜の総厚は約12μm
となるようにして、作成した多層膜は以下の通りであ
る。
【0016】 試料1:t=9500オングストローム、t´=10500オング
ストローム、層数n=12 試料2:t=2800オングストローム、t´=3200オングス
トローム、n=40 試料3:t=1000オングストローム、t´=1000オングス
トローム、n=120 試料4:t=300オングストローム、t´=300オングスト
ローム、n=400 試料5:t=100オングストローム、t´=100オングスト
ローム、n=1200
ストローム、層数n=12 試料2:t=2800オングストローム、t´=3200オングス
トローム、n=40 試料3:t=1000オングストローム、t´=1000オングス
トローム、n=120 試料4:t=300オングストローム、t´=300オングスト
ローム、n=400 試料5:t=100オングストローム、t´=100オングスト
ローム、n=1200
【0017】これらの多層膜をもう1枚の基板でサンド
イッチして接着し、多層膜側面がテープ摺動面となるよ
うに磁気ヘッドチップ形状に加工し市販のVTRデッキ
に取付け、テープを100時間走行させた後のテープ摺
動面の偏摩耗を調べた。窒化膜部は窒化されていない膜
部よりも耐摩耗性がある為、図3に示したような偏摩耗
Δ1が生ずる。このΔ1を多層膜の1層の膜厚tの関数
として図3に示した。又作成した多層膜のHcもtの関
数として同図に示した。実験結果よりもtの減少ととも
にΔ1、Hcとも減少しt≦1000オングストローム
でその効果が著しい事がわかった。
イッチして接着し、多層膜側面がテープ摺動面となるよ
うに磁気ヘッドチップ形状に加工し市販のVTRデッキ
に取付け、テープを100時間走行させた後のテープ摺
動面の偏摩耗を調べた。窒化膜部は窒化されていない膜
部よりも耐摩耗性がある為、図3に示したような偏摩耗
Δ1が生ずる。このΔ1を多層膜の1層の膜厚tの関数
として図3に示した。又作成した多層膜のHcもtの関
数として同図に示した。実験結果よりもtの減少ととも
にΔ1、Hcとも減少しt≦1000オングストローム
でその効果が著しい事がわかった。
【0018】(実施例3)各種合金ターゲットを用い、
種々の(Ar+N2)混合ガスでスパッターし合金膜を
作成し、それらの膜の諸特性を比較した。なお合金膜は
熱膨張係数αが約120の水冷したガラス基板上にrf
2極スパッター装置を用い投入電力350W、ガス圧1
0×10-2Torrで形成した。結果を以下の表に示
す。N2分圧0.1%でも硬度は上昇する事がわかっ
た。
種々の(Ar+N2)混合ガスでスパッターし合金膜を
作成し、それらの膜の諸特性を比較した。なお合金膜は
熱膨張係数αが約120の水冷したガラス基板上にrf
2極スパッター装置を用い投入電力350W、ガス圧1
0×10-2Torrで形成した。結果を以下の表に示
す。N2分圧0.1%でも硬度は上昇する事がわかっ
た。
【0019】
【表1】 (実施例4)本発明多層合金膜をAr中のN2混合比が
0と10%の間で一定時間間隔で変化させ1層の膜厚約
300オングストロームのものを400層重ねて総厚1
2μmとし実施例2と同様の実験を行なった。結果を以
下に示す。
0と10%の間で一定時間間隔で変化させ1層の膜厚約
300オングストロームのものを400層重ねて総厚1
2μmとし実施例2と同様の実験を行なった。結果を以
下に示す。
【0020】
【表2】 ただし表中において単層膜とは、比較のためN2ガス混
合比を0%と10%に固定して作成した膜厚12μmの
単層膜であり、摩耗量1は、100時間走行後の総摩耗
量であり、偏摩耗は多層膜の窒化膜部と非窒化膜部との
間に生ずるものである。表2から明らかな通り、多層膜
化により窒化膜よりもHcが小さく、又摩耗量は単層の
非窒化膜より少なくなっており特性が改善されているこ
とがわかる。
合比を0%と10%に固定して作成した膜厚12μmの
単層膜であり、摩耗量1は、100時間走行後の総摩耗
量であり、偏摩耗は多層膜の窒化膜部と非窒化膜部との
間に生ずるものである。表2から明らかな通り、多層膜
化により窒化膜よりもHcが小さく、又摩耗量は単層の
非窒化膜より少なくなっており特性が改善されているこ
とがわかる。
【0021】
【発明の効果】本発明の軟磁性合金膜は、高い電気抵抗
と高硬度を有し、かつ窒化物でありながら窒化による飽
和磁化の劣化が少なく、逆に増加する場合もあり磁気ヘ
ッド等の応用に適した軟磁性合金膜である。
と高硬度を有し、かつ窒化物でありながら窒化による飽
和磁化の劣化が少なく、逆に増加する場合もあり磁気ヘ
ッド等の応用に適した軟磁性合金膜である。
【図1】 本発明の一実施例の合金Co−Nb−Zr−
Nと、従来例であるFe−N、Fe−B−N合金の飽和
磁化と抗磁力のプラズマ中のN2ガス混合比依存性を示
すグラフ図。
Nと、従来例であるFe−N、Fe−B−N合金の飽和
磁化と抗磁力のプラズマ中のN2ガス混合比依存性を示
すグラフ図。
【図2】 本発明の一実施例のN2ガス混合比とスパッ
ター法で作成した膜中のNの原子%との相関を示すグラ
フ図。
ター法で作成した膜中のNの原子%との相関を示すグラ
フ図。
【図3】 同、(Co−Nb−Zr/Co−Nb−Zr
−N)n 多層膜の偏摩耗量Δ1と抗磁力Hcの1層の膜
厚依存性を示すグラフ図。
−N)n 多層膜の偏摩耗量Δ1と抗磁力Hcの1層の膜
厚依存性を示すグラフ図。
Claims (2)
- 【請求項1】 Tx'My'で示される組成より成る合金タ
ーゲットを用いてスパッター法により磁性合金膜を形成
する際、Arスパッターガス中にN2 ガスを周期的に混
合することによりTxMyNz で示される組成の層とTx'
My'で示される組成の層とを交互に積み重ねて多層と
し、かつ前記合金ターゲットおよび前記両層のそれぞれ
の組成が、 TはFe、Coを主成分としてFe、Co、Mn、Ni
より成る群から選択された少なくとも1種の金属、 MはNb、Zr、Ti、Ta、W、Cr、Hfより成る
群から選択された少なくとも1種の金属、 NはN(窒素)であって、 x、y、zおよびx′、y′は原子パーセントを表し、
x、y、z、x′およびy′がそれぞれ 75≦x<94 6≦y<25 0.1≦z≦20 x+y+z=100 75≦x′<94 6≦y′<25 x′+y′=100 であることを特徴とする軟磁性合金膜の形成法。 - 【請求項2】 1層の層厚が1000オングストローム
以下となるようにN2ガスの混合周期を設定する請求項
1に記載の軟磁性合金膜の形成法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13460997A JP2856725B2 (ja) | 1997-05-26 | 1997-05-26 | 軟磁性合金膜の形成法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13460997A JP2856725B2 (ja) | 1997-05-26 | 1997-05-26 | 軟磁性合金膜の形成法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5405486A Division JPS62210607A (ja) | 1986-03-12 | 1986-03-12 | 軟磁性合金膜及びその形成法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH118149A true JPH118149A (ja) | 1999-01-12 |
JP2856725B2 JP2856725B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=15132409
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13460997A Expired - Lifetime JP2856725B2 (ja) | 1997-05-26 | 1997-05-26 | 軟磁性合金膜の形成法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2856725B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012057087A1 (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-03 | 山陽特殊製鋼株式会社 | 磁気記録用軟磁性合金、スパッタリングターゲット材および磁気記録媒体 |
WO2013047328A1 (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-04 | 山陽特殊製鋼株式会社 | 垂直磁気記録媒体における軟磁性薄膜層用合金およびスパッタリングターゲット材並びに軟磁性薄膜層を有する垂直磁気記録媒体 |
-
1997
- 1997-05-26 JP JP13460997A patent/JP2856725B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012057087A1 (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-03 | 山陽特殊製鋼株式会社 | 磁気記録用軟磁性合金、スパッタリングターゲット材および磁気記録媒体 |
WO2013047328A1 (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-04 | 山陽特殊製鋼株式会社 | 垂直磁気記録媒体における軟磁性薄膜層用合金およびスパッタリングターゲット材並びに軟磁性薄膜層を有する垂直磁気記録媒体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2856725B2 (ja) | 1999-02-10 |
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