JPH11127806A - パン粉の製造方法 - Google Patents

パン粉の製造方法

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JPH11127806A
JPH11127806A JP9301140A JP30114097A JPH11127806A JP H11127806 A JPH11127806 A JP H11127806A JP 9301140 A JP9301140 A JP 9301140A JP 30114097 A JP30114097 A JP 30114097A JP H11127806 A JPH11127806 A JP H11127806A
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隆 宮川
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Keiji Akiyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パン粉の製造工程において、パン生地をシー
ト状にし、一定量でカットした方形生地をワンローフ整
形し、そのまま食型に型詰め(ワンローフ整形した生地
を、その長手方向が食型の長手方向に平行になるように
型詰め)することにより、生産効率良く、良形のパン粉
ができる製造方法を提供すること。 【解決手段】 パン生地を連続供給し、圧延してシート
状にした生地を、内側へ二つ折りして生地幅を安定させ
た後、再度この生地を圧延、延伸して薄いシート状にし
てから、一定量にカットして方形生地にし、この方形生
地をさらに圧延、延伸しながら強く引っ張りを加えて巻
き上げ、生地に方向性を持たせてワンローフ整形したも
のを、簡単に型詰めする方法により、省スペース化と生
産効率の向上を可能としたパン粉の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パン生地をシート
状にして利用することにより、製パンラインを単純化
し、かつ小スペースで量産が可能なパン粉の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパン粉製造における一般的な製パ
ン方法は、発酵したパン生地を小分割し、ラウンダーで
丸め、プルファーで中間発酵をさせ、モルダーでガス抜
きをし、巻いて棒状にしたものを複雑整形(M形、N
形、U形等)し、整列させて、型詰めすることにより、
二次発酵、焼成工程を経過するなかで、食型に入れられ
た生地が、食型の内壁を伝わり、また生地同士で相互に
支えあいながら食型の上部空間に伸び上がることによ
り、パン粉用のパンに必要な生地目を生成させるのが常
法となっている。
【0003】例外的に帯状(シート状)生地を利用した
パン粉の製造方法としては、特開平8−204号におい
て、発酵させたパン生地をリミキシングし、圧延して帯
状生地とした後、カーリングして得た棒状生地を、その
長手方向がパン型の短手方向に型詰めする方法によるパ
ン粉の製造方法が開示されているが、この文中、[課題
を解決するための手段][0016]項で、棒状生地の
長手方向をパン型の長手方向と平行に型詰めした場合に
は、発明の目的を達し得ないと述べられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のパン粉製造にお
けるメークアップラインは、発酵生地を分割、丸め、中
間発酵、整形、型詰めと多くの工程を要し、特に整形工
程においては、パン粉の形状を良くするために、一般的
には小分割した発酵生地をワンローフにした後、複雑整
形(M型、N型、U型等)して複数個を正確に整列さ
せ、一つの食型に型詰めを行なわなければならず、この
工程における時間当り生産能力は、前工程に比べて半減
することになり、量産化する場合、これを補うために
は、この部分の機械設備を増設して対処するが、広いス
ペースを要し、費用も嵩む。
【0005】前記帯状生地を使用する製法においても、
長時間の一次発酵、再ミキシング、整形した棒状生地の
複数個の型詰め、その入れ方の制約等において、一般的
従来製法と同様メークアップラインにおける非効率さは
解消されていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、発酵したパン
生地を連続供給装置を用いて生地の厚み、幅を一定に吐
出させたシート状生地を、段階的に圧延、延伸して薄く
し、定量カットした後、ネットコンベヤー上で強く引っ
張りながら、巻き上げてワンローフ整形し、必要な生地
目を生成することと、このワンローフ1本を、その長手
方向が食型の長手方向と平行に型詰めするだけの極めて
単純化、省スペース化されたパンニング方法であり、以
下常法により二次発酵、焼成、粉砕することを特徴とす
るパン粉の製造方法である。
【0007】本発明に使用する原料は、通常の製パンに
用いられているものでよい。通常、パン粉は、小麦粉、
イースト、油脂、糖類、食塩、イーストフード、水を主
成分とする原料が用いられる。
【0008】原料を混捏し一次発酵させたパン生地を生
地連続供給装置により一定の厚み、幅で吐出させ、段階
的に圧延、延伸させて生地に方向性を持たせながら薄い
シート状にするが、圧延や延伸は複数のローラーとロー
ラー前後のコンベヤーベルト間の速度差や段差を利用す
る。
【0009】シート生地を段階的に圧延するローラー
は、上部がローラーで下部がベルトコンベヤー構造のも
の、上部と下部双方がローラー構造のもの、ローラーが
複数で構成されているもの等の中から、生産能力、生地
状態、品質等を勘案し、機能選択をし、製パンライン上
に必要箇所配備する。
【0010】パン生地を連続供給装置から吐出させ、圧
延、延伸し、シート状にする過程の途上で、生地の両側
を内側に折り込む工程を設け、折り込んだ生地は再度ロ
ーラーで圧延することにより、厚み、幅とも均一的なシ
ート状生地を得る。
【0011】上記生地の折り込みは、一定重量または長
さでカットし、ワンローフ整形する時に、変形を防ぎ、
両端が筍状にならないため、型詰めしやすくなり、焼き
上がったパンの両肩の落ち込みを少なくする。
【0012】ワンローフにするためのシート状生地のカ
ット場所は、最終ローラーの手前で行なうことが生地を
変形させず最適である。
【0013】シート状生地を定量カットし、方形とした
ものを最終ローラーでさらに圧延しながら、後工程のネ
ットコンベアーで生地を引っ張りつつ、強く巻き上げて
パン粉に必要な生地目を生成し、ワンローフに整形す
る。
【0014】型詰めは、整形したワンローフを、その長
手方向が食型の長手方向と平行になるようにして、ワン
ローフ1本をそのまま1食型に投入する極めて簡単な方
法で行なう。
【0015】メークアップラインの大半を、発酵生地が
シート状で流れるため、生地の損傷が少なく、発酵も促
進されるため、従来製法で採られる中間発酵工程は不要
である。
【0016】本発明におけるパン粉の製法は、連続供給
したパン生地を、ローラーによる圧延、ベルトコンベヤ
ーによる延伸により、生地を一方向に極限まで伸展させ
て、生地目を生成させることを基本としたものであり、
生地の緊張が切れない範囲においてローラー部における
クリアランスは狭い程良く、前後ベルトコンベヤーの速
度差は大きい程、良い剣立ちの製品を得ることができ
る。型詰めの後は、常法により、二次発酵、焼成工程を
経て、冷却させた後、粉砕し、乾燥あるいは乾燥するこ
となしにパン粉の製品とする。
【0017】
【実施例】次に実施例を示し、本発明を具体的に説明す
る。
【0018】実施例1 小麦粉100Kg、イースト2
Kg、ショートニング1.4Kg、食塩1.2Kg、ブ
ドウ糖1.0Kg、イーストフード0.1Kgおよび水
56.0Kgをミキサーにて低速3分、高速9分、捏ね
上げ温度28℃の条件で得たパン生地を、温度28℃、
湿度75%の条件下で60分間一次発酵させた後、連続
生地供給装置に投入し、幅400mm、厚さ50mmで
連続吐出させた生地を、ローラーで幅560mm、厚さ
9.0mmに圧延、延伸したシート状生地を、両側から
内側へ二つ折りした上、第一プレスローラー(上部ロー
ラー直径180mm、下部ローラー直径180mm、ク
リアランス12.5mm)を通しながら圧延、ローラー
前後のベルトに速度差(ローラー前ベルト30m/mi
n、ローラー後ベルト40m/min)をつけて延伸
し、生地幅300mm、厚さ10mmのシート状生地に
した上で、秤量ギロチンで各2Kgにカットし、この方
形(幅310mm程、長さ580mm程)にしたシート
生地を第二プレスローラー(上部ローラー直径180m
m、下部ローラー直径180mm、クリアランス2.5
mm)を通してさらに生地厚を7mm程に圧延しなが
ら、次のネットコンベヤーの速度を速め(80m/mi
n)、強く引っ張り巻き上げて整形したワンローフ(巻
数5回程、直径110mm程、長さ500mm程)をそ
の長手方向が食型の長手方向(520mm)に平行にな
るように型詰めし、温度40℃、湿度85%の条件で6
0分間二次発酵させ、オーブンで165℃、60分焼成
したパンを粉砕、乾燥してパン粉を製造した。
【0019】実施例2 実施例1における製パン工程の
中で、第一プレスローラー部の上下ローラー間クリアラ
ンスを10.2mm、第二プレスローラーの上下ローラ
ー間クリアランスを2.2mm、ネットコンベヤーの速
度を100m/minに設定変更し、他は実施例1と同
様の方法でパン粉を製造した。
【0020】比較例 実施例1と同じ原料を用いて、同
じミキシング条件で得た生地を、一次発酵させた後、4
60gに分割し、ラウンダーで丸めて、プルファーを1
5分間とり、モルダーで整形し、M形にした生地を食型
に6個毎型詰めし、二次発酵、焼成、冷却、粉砕、乾燥
してパン粉を得た。
【0021】試験例 実施例、比較例の各パン粉を、1
80℃、2分間油調し、パネラー10名により官能試験
を行なった。官能試験の評価基準は下記表1の通り。パ
ネラー10名の各項5点法とした評価平均点は表2の通
りであった。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明によるパン粉の製造方法は、製パ
ンラインのメークアップ工程において、シート状生地を
利用することにより、小分割、丸め、中間発酵の各工程
を省略できること、また、パンニング部において、ワン
ローフ整形生地をそのまま食型に投入するだけで、剣立
ちの良いパン粉ができることを実証したものであり、こ
の方法を採用することにより、従来製法に比べて、製パ
ンラインが簡略化され、省スペース化と生産性の向上が
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パン粉製造工程概略図である。
【図2】 従来製法および本発明製法における整形生地
の型詰め概略図であり、(A)は従来製法 複雑整形
(M型)における型詰め、(B)は従来製法 帯状生地
を棒状に整形したものを、その長手方向がパン型の短手
方向に平行になるように型詰めする概略図、(C)は本
発明 シート状生地をワンローフ整形したものを、そ
の長手方向がパン型の長手方向に平行になるように型詰
めする概略図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦粉を主原料とし、副原料に水を加え
    て混捏し発酵させたパン生地を、一定の幅、厚さで連続
    供給し、この生地を順次圧延、延伸して薄いシート状に
    したものを、一定の重量でカットし、この個々の生地を
    強く引っ張りながら巻き上げてワンローフ整形したもの
    を、そのまま食型に入れて、二次発酵、焼成、冷却した
    パンを粉砕して造ることを特徴とするパン粉の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 連続供給されたパン生地を順次圧延、延
    伸し、シート状にする工程において、ローラーを複数箇
    所設置し、上部ローラーと下部ベルトまたは上部ローラ
    ーと下部ローラーの隙間を段階的に狭めてシート生地を
    通すことにより、あるいはローラーの前後のコンベヤー
    の速度差や段差を設けることにより、生地のガス抜きを
    するとともに、生地を強く圧延、延伸して方向性を持た
    せ、生地目を生成することを特徴とする請求項1記載の
    パン粉の製造方法。
  3. 【請求項3】 パン生地を順次圧延、延伸する工程上に
    おいて、シート状にした生地を両側から内側へ折り込む
    工程を有する請求項1記載のパン粉の製造方法。
  4. 【請求項4】 シート状生地をカットする工程におい
    て、最終ローラーの手前で生地をカットすることを特徴
    とする請求項1記載のパン粉の製造方法。
  5. 【請求項5】 ワンローフ整形工程において、カッティ
    ングした薄い方形生地を最終ローラーでさらにガス抜き
    をしながら薄くすると同時に、後工程のネットコンベヤ
    ー上において、生地を強く引っ張り、延伸させながらネ
    ットを利用し、強く巻き上げて必要な生地目を生成しな
    がらワンローフ整形することを特徴とする請求項1記載
    のパン粉の製造方法。
  6. 【請求項6】 パンニング工程において、ワンローフ整
    形生地をその長手方向が食型の長手方向と平行になるよ
    うに型詰めすることを特徴とする請求項1記載のパン粉
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 メークアップ工程において、発酵生地を
    薄いシート状にすることにより、中間発酵工程を省くこ
    とを特徴とする請求項1記載のパン粉の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003070005A1 (fr) 2002-10-18 2003-08-28 Rheon Automatic Machinery Co., Ltd. Procede de preparation de pain et dispositif permettant de preparer du pain
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