JPH10223903A - 薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタの製造方法、表示装置 - Google Patents

薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタの製造方法、表示装置

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JPH10223903A
JPH10223903A JP2049797A JP2049797A JPH10223903A JP H10223903 A JPH10223903 A JP H10223903A JP 2049797 A JP2049797 A JP 2049797A JP 2049797 A JP2049797 A JP 2049797A JP H10223903 A JPH10223903 A JP H10223903A
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film
gate electrode
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聡 石田
Masaru Wakita
賢 脇田
Hiroyuki Kuriyama
博之 栗山
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勝人 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】歩留りの低下や表示不良の発生を防止すること
が可能なアクティブマトリックス方式の表示装置を提供
する。 【解決手段】TFT106の能動層となる多結晶シリコ
ン膜11の表面が平坦化されており、ドレイン領域82
およびソース領域83に対応する部分の膜厚が、チャネ
ル領域93に対応する部分の膜厚に比べて厚くなってい
る。多結晶シリコン膜11の各部分のグレインサイズは
ほぼ均一になっている。そのため、TFT106の素子
特性は均一化する。また、各領域82a,83aのシー
ト抵抗を最適化でき、TFT106のオン電流は均一に
なる。その結果、画素部101の歩留りの低下や表示不
良の発生を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜トランジスタ、
薄膜トランジスタの製造方法、表示装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、薄膜トランジスタ(TFT;Thin
Film Transistor)を用いたアクティブマトリックス方
式の液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Displ
ay)が高画質な表示装置として注目されている。
【0003】アクティブマトリックス方式は、マトリッ
クスに配置された各画素に画素駆動素子(アクティブエ
レメント)と信号蓄積素子(画素容量)とを集積し、各
画素に一種の記憶動作を行わせて液晶を準スタティック
に駆動する方式である。すなわち、画素駆動素子は、走
査信号によってオン・オフ状態が切り換わるスイッチと
して機能する。そして、オン状態にある画素駆動素子を
介してデータ信号(表示信号)が表示電極に伝達され、
液晶の駆動が行われる。その後、画素駆動素子がオフ状
態になると、表示電極に印加されたデータ信号は電荷の
状態で信号蓄積素子に蓄えられ、次に画素駆動素子がオ
ン状態になるまで引き続き液晶の駆動が行われる。その
ため、走査線数が増大して1つの画素に割り当てられる
駆動時間が少なくなっても、液晶の駆動が影響を受ける
ことはなく、コントラストが低下することもない。
【0004】画素駆動素子としては、一般にTFTが用
いられる。TFTでは、絶縁基板上に形成された半導体
薄膜が能動層として使われる。能動層として一般的なの
は、非晶質シリコン膜および多結晶シリコン膜である。
能動層として非晶質シリコン膜を用いたTFTは非晶質
シリコンTFTと呼ばれ、多結晶シリコン膜を用いたT
FTは多結晶シリコンTFTと呼ばれる。多結晶シリコ
ンTFTは非晶質シリコンTFTに比べ、移動度が大き
く駆動能力が高いという利点がある。そのため、多結晶
シリコンTFTは、画素駆動素子としてだけでなく論理
回路を構成する素子としても使用することができる。従
って、多結晶シリコンTFTを用いれば、画素部だけで
なく、その周辺に配置されている周辺駆動回路部までを
同一基板上に一体化して形成することができる。すなわ
ち、画素部に配置された画素駆動素子としての多結晶シ
リコンTFTと、周辺駆動回路部を構成する多結晶シリ
コンTFTとを同一工程で形成するわけである。
【0005】図10に、一般的なアクティブマトリック
ス方式LCDのブロック構成を示す。画素部(液晶パネ
ル)101には各走査線(ゲート配線)G1 …Gn,Gn+
1 …Gm と各データ線(ドレイン配線)D1 …Dn,Dn+
1 …Dm とが配置されている。各ゲート配線G1 〜Gm
と各ドレイン配線D1 〜Dm とはそれぞれ直交し、その
直交部分に画素102が設けられている。そして、各ゲ
ート配線G1 〜Gm はゲートドライバ103に接続さ
れ、ゲート信号(走査信号)が印加されるようになって
いる。また、各ドレイン配線D1 〜Dm はドレインドラ
イバ(データドライバ)104に接続され、データ信号
(ビデオ信号)が印加されるようになっている。これら
のドライバ103,104によって周辺駆動回路部10
5が構成されている。そして、各ドライバ103,10
4のうち少なくともいずれか一方を画素部101と同一
基板上に形成したLCDは、一般にドライバ一体型(ド
ライバ内蔵型)LCDと呼ばれる。尚、ゲートドライバ
103が、画素部101の両側に設けられている場合も
ある。また、ドレインドライバ104が、画素部101
の両側に設けられている場合もある。
【0006】図11に、ゲート配線Gn とドレイン配線
Dn との直交部分に設けられている画素102の等価回
路を示す。画素102は、画素駆動素子としてのTFT
106、液晶セルLC、補助容量(蓄積容量または付加
容量)SCから構成されている。ゲート配線Gn にはT
FT106のゲートが接続され、ドレイン配線Dn には
TFT106のドレインが接続されている。そして、T
FT106のソースには、液晶セルLCの表示電極(画
素電極)と補助容量SCとが接続されている。この液晶
セルLCと補助容量SCとにより、前記信号蓄積素子が
構成される。液晶セルLCの共通電極(表示電極の反対
側の電極)には電圧Vcom が印加されている。一方、補
助容量SCにおいて、TFTのソースと接続される側の
電極(以下、蓄積電極という)の反対側の電極(以下、
補助容量電極という)には定電圧VR が印加されてい
る。この液晶セルLCの共通電極は、文字どおり全ての
画素102に対して共通した電極となっている。そし
て、液晶セルLCの表示電極と共通電極との間には静電
容量が形成されている。尚、補助容量SCの補助容量電
極は、隣のゲート配線Gn+1と接続されている場合もあ
る。
【0007】このように構成された画素102におい
て、ゲート配線Gn を正電圧にしてTFT106のゲー
トに正電圧を印加すると、TFT106がオンとなる。
すると、ドレイン配線Dn に印加されたデータ信号で、
液晶セルLCの静電容量と補助容量SCとが充電され
る。反対に、ゲート配線Gn を負電圧にしてTFT10
6のゲートに負電圧を印加すると、TFT106がオフ
となり、その時点でドレイン配線Dn に印加されていた
電圧が、液晶セルLCの静電容量と補助容量SCとによ
って保持される。このように、画素102へ書き込みた
いデータ信号をドレイン配線D1 〜Dm に与えてゲート
配線G1 〜Gm の電圧を制御することにより、画素10
2に任意のデータ信号を保持させておくことができる。
その画素102の保持しているデータ信号に応じて液晶
セルLCの透過率が変化し、画像が表示される。
【0008】ここで、画素102の特性として重要なも
のに、書き込み特性と保持特性とがある。書き込み特性
に対して要求されるのは、画素部101の仕様から定め
られた単位時間内に、信号蓄積素子(液晶セルLCおよ
び補助容量SC)に対して所望のビデオ信号電圧を十分
に書き込むことができるかどうかという点である。ま
た、保持特性に対して要求されるのは、信号蓄積素子に
一旦書き込んだビデオ信号電圧を必要な時間だけ保持す
ることができるかどうかという点である。
【0009】補助容量SCが設けられているのは、信号
蓄積素子の静電容量を増大させて保持特性を向上させる
ためである。すなわち、液晶セルLCはその構造上、静
電容量の増大には限界がある。そこで、補助容量SCに
よって液晶セルLCの静電容量の不足分を補うわけであ
る。
【0010】図12に、ボトムゲート構造の多結晶シリ
コンTFTをTFT106として用いた透過型構成をと
る従来のLCDにおける画素102(画素部101)の
概略断面を示す。
【0011】相対向する各透明絶縁基板71,72の間
には液晶が充填された液晶層73が形成されている。透
明絶縁基板71側には液晶セルLCの表示電極74が設
けられ、透明絶縁基板72側には液晶セルLCの共通電
極75が設けられており、各電極74,75は液晶層7
3を挟んで対向している。
【0012】透明絶縁基板71における液晶層73側の
表面には、ゲート配線Gn を構成するTFT106のゲ
ート電極76が形成されている。ゲート電極76および
透明絶縁基板71の上には、下層のシリコン窒化膜78
と上層のシリコン酸化膜79との2層構造から成るゲー
ト絶縁膜80が形成されている。ゲート絶縁膜80上に
は、TFT106の能動層となる多結晶シリコン膜81
が形成されている。多結晶シリコン膜81には、TFT
106のドレイン領域82およびソース領域83が形成
されている。尚、TFT106はLDD(Lightly Dope
d Drain )構造をとり、ドレイン領域82およびソース
領域83はそれぞれ、低濃度領域82a,83aおよび
高濃度領域82b,83bから構成される。多結晶シリ
コン膜81におけるドレイン領域82およびソース領域
83の間には、チャネル領域93が形成されている。
【0013】透明絶縁基板71においてTFT106と
隣接する部分には、TFT106の作成と同時に同一工
程にて補助容量SCが形成されている。透明絶縁基板7
1における液晶層73側の表面には、補助容量SCの補
助容量電極77が形成されている。補助容量電極77上
には誘電体膜84が形成され、誘電体膜84上には補助
容量SCの蓄積電極85が形成されている。尚、補助容
量電極77はゲート電極76と同一構成で同一工程にて
形成される。また、誘電体膜84はゲート絶縁膜80の
延長上にあり、ゲート絶縁膜80と同一構成で同一工程
にて形成される。そして、蓄積電極85は多結晶シリコ
ン膜81に形成され、TFT106のソース領域83と
接続されている。
【0014】多結晶シリコン膜81におけるチャネル領
域93および蓄積電極85の上にはそれぞれ、シリコン
酸化膜から成るストッパ層94が形成されている。スト
ッパ層94を含むTFT106および補助容量SCの上
には、下層のシリコン酸化膜86と上層のシリコン窒化
膜87との2層構造から成る層間絶縁膜88が形成され
ている。ドレイン領域82を構成する高濃度領域82b
は、層間絶縁膜88に形成されたコンタクトホール89
を介して、ドレイン配線Dn を構成するドレイン電極9
0と接続されている。ドレイン電極90および層間絶縁
膜88の上には、平坦化絶縁膜91が形成されている。
平坦化絶縁膜91上には表示電極74が形成されてい
る。表示電極74は、平坦化絶縁膜91および層間絶縁
膜88に形成されたコンタクトホール92を介して、ソ
ース領域83を構成する高濃度領域83bと接続されて
いる。尚、ドレイン電極90は下層のモリブデン層90
aと上層のアルミ合金層90bとの2層構造から成る。
また、表示電極74の材質としてはITO(Indium Tin
Oxide)が用いられる。
【0015】透明絶縁基板72における液晶層73側の
表面には、光の三原色である赤,緑,青(RGB;Red
Green Blue)の各色のカラーフィルタ95が設けられて
いる。各色のカラーフィルタ95の間には、遮光膜であ
るブラックマトリックス96が設けられている。表示電
極74の上部には、RGBのいずれか1色のカラーフィ
ルタ95が配置されている。TFT106の上部には、
ブラックマトリックス96が配置されている。
【0016】次に、上記のように構成された従来のLC
Dにおける画素102(画素部101)の製造方法を順
次説明する。 工程1(図13(a)参照);スパッタ法を用い、透明
絶縁基板71上にクロム膜61を形成する。
【0017】工程2(図13(b)参照);クロム膜6
1上にゲート電極76および補助容量電極77を形成す
るためのレジストパターン62を形成する。 工程3(図13(c)参照);レジストパターン62を
エッチング用マスクとするウェットエッチング法を用
い、クロム膜61をエッチングすることにより、クロム
膜61から成るゲート電極76および補助容量電極77
を形成する。
【0018】このとき、レジストパターン62の両端部
とクロム膜61との界面にエッチング液が侵入するた
め、レジストパターン62の両端部に位置するクロム膜
61にはアンダーカット61aが生じる。そのクロム膜
61に生じたアンダーカット61aにより、ゲート電極
76および補助容量電極77の断面形状は、中央部が平
坦で両端部が傾斜したテーパ形状となる。以下の説明で
は、ゲート電極76の中央の平坦な部分を平坦部76a
と呼び、傾斜した両端部をテーパ部76bと呼ぶ。
【0019】工程4(図13(d)参照);プラズマC
VD(Chemical Vapor Deposition)法を用い、各電極
76,77および透明絶縁基板71の上にシリコン窒化
膜78、シリコン酸化膜79、非晶質シリコン膜63を
連続的に形成する。その結果、各膜78,79から成る
ゲート絶縁膜80が形成され、その上に非晶質シリコン
膜63が形成されたデバイス構造が得られる。
【0020】次に、アニール(処理温度;400℃程
度)を行い、非晶質シリコン膜63中に取り込まれた水
素を除去する脱水素処理を行う。続いて、非晶質シリコ
ン膜63の表面にエキシマレーザ光を照射することによ
り、非晶質シリコン膜63を加熱して結晶化させ、多結
晶シリコン膜81を形成する。このように、エキシマレ
ーザ光を用いたレーザアニール法はELA(Excimer La
ser Anneal)法と呼ばれている。
【0021】その後、多結晶シリコン膜81にドレイン
領域82およびソース領域83を形成し、図12に示す
各部材を形成することにより、各画素102から成る画
素部101が完成する。
【0022】ところで、ゲート電極76にテーパ部76
bを設けるのは、ゲート絶縁膜80および誘電体膜84
の絶縁耐圧を確保するためである。すなわち、ゲート電
極76にテーパ部76bがない場合には、ゲート電極7
6の端部に電解集中が生じやすくなる。また、ゲート電
極76にテーパ部76bがない場合には、ゲート電極7
6の両端のカド部分上に位置するゲート絶縁膜80の段
差被覆性が悪くなり、その部分のゲート絶縁膜80の膜
厚が薄くなる。その結果、ゲート電極76の端部におけ
るゲート絶縁膜80の絶縁耐圧が低下する恐れがある。
ゲート電極76にテーパ部76bを設ければ、ゲート電
極76の端部の電解集中が緩和される上に、ゲート電極
76の端部のゲート絶縁膜80の段差被覆性が良くな
り、その部分におけるゲート絶縁膜80の膜厚が薄くな
るのを防止することができる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ゲート電極76は、熱
伝導率の高いクロム膜61から形成されている。そのた
め、ELA法を行う際にゲート電極76からの熱の逃げ
から、ゲート電極76上に形成された非晶質シリコン膜
63のアニール到達温度は、透明絶縁基板71上に形成
された非晶質シリコン膜63の温度に比べて低くなる。
また、ゲート電極76の断面形状はテーパ形状を成し、
中央の平坦部76aと両端の傾斜したテーパ部76bと
を備えている。ゲート電極76のテーパ部76bからの
熱の伝達度は平坦部76aに比べて減少するため、テー
パ部76b上に形成された非晶質シリコン膜63のアニ
ール到達温度は、平坦部76a上に比べて高くなる。
【0024】つまり、ゲート電極76上に形成された非
晶質シリコン膜63には、透明絶縁基板71上に形成さ
れた非晶質シリコン膜63に比べて、高いレーザ結晶化
エネルギーが必要となる。そして、ゲート電極76上に
おいて、平坦部76a上に形成された非晶質シリコン膜
63には、テーパ部76b上に形成された非晶質シリコ
ン膜63に比べて、さらに高いレーザ結晶化エネルギー
が必要となる。すなわち、非晶質シリコン膜63に必要
となるレーザ結晶化エネルギーは、透明絶縁基板71上
→テーパ部76b上→平坦部76a上の順で小さくな
る。
【0025】ELA時のレーザ照射エネルギーが高いほ
ど、多結晶シリコン膜81のグレインサイズ(結晶粒
径)は大きくなる。そのため、ゲート電極76上に形成
された多結晶シリコン膜81は、透明絶縁基板71上に
形成された多結晶シリコン膜81に比べて、そのグレイ
ンサイズが小さくなる。そして、ゲート電極76上にお
いて、平坦部76a上に形成された多結晶シリコン膜8
1は、テーパ部76b上に形成された多結晶シリコン膜
81に比べて、そのグレインサイズが小さくなる。すな
わち、多結晶シリコン膜81のグレインサイズは、透明
絶縁基板71上→テーパ部76b上→平坦部76a上の
順で小さくなる。
【0026】ここで、ゲート電極76の平坦部76a上
に形成された多結晶シリコン膜81は、チャネル領域9
3に対応する。また、ゲート電極76のテーパ部76b
上に形成された多結晶シリコン膜81は、ドレイン領域
82またはソース領域83の低濃度領域82a,83a
に対応する。そして、透明絶縁基板71上に形成された
多結晶シリコン膜81は、ドレイン領域82またはソー
ス領域83の高濃度領域82b,83bに対応する。そ
のため、多結晶シリコン膜81のグレインサイズは、高
濃度領域82b,83b→低濃度領域82a,83a→
チャネル領域93の順で小さくなる。
【0027】図14に、ELA時のレーザ照射エネルギ
ーと多結晶シリコン膜81の各部のグレインサイズとの
関係を示す。多結晶シリコン膜81において、レーザ結
晶化エネルギーの値がE1のときに、高濃度領域82
b,83bに対応する部分(透明絶縁基板71上の部
分)のグレインサイズはピーク値をとる。また、レーザ
結晶化エネルギーの値がE2のときに、低濃度領域82
a,83aに対応する部分(テーパ部76b上の部分)
のグレインサイズはピーク値をとる。そして、レーザ結
晶化エネルギーの値がE3のときに、チャネル領域93
に対応する部分(平坦部76a上の部分)のグレインサ
イズはピーク値をとる。これらのレーザ結晶化エネルギ
ーの値E1,E2,E3には、E1<E2<E3という
関係がある。
【0028】このように、多結晶シリコン膜81のグレ
インサイズが部分毎に不均一になると、TFT106の
素子特性が不均一になる。特に、テーパ部76b上のグ
レインサイズが不均一になるほど、各領域82a,83
aのシート抵抗は大きくバラツキ、TFT106のオン
電流は変動する。これは、各領域82a,83aのシー
ト抵抗が寄生抵抗として直接作用するためである。
【0029】透明絶縁基板71上に形成されたTFT1
06のうち、ある数量以上のTFT106の素子特性が
不均一になったりオン電流が必要値以下になった場合、
その透明絶縁基板71を用いた画素部101は不良品と
して廃棄せざるをえなくなる。また、透明絶縁基板71
上に形成されたTFT106のうち何個かの素子特性が
不均一になったりオン電流が必要値以下になった場合に
は、画素部101に表示ムラが発生する。つまり、TF
T106の素子特性の不均一化やオン電流の低下は、画
素部101の歩留りの低下や表示不良を発生させる原因
となる。
【0030】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、以下の目的を有するものである。 1〕素子特性の不均一化やオン電流の低下を防止するこ
とが可能な薄膜トランジスタを提供する。
【0031】2〕素子特性の不均一化やオン電流の低下
を防止することが可能な薄膜トランジスタの製造方法を
提供する。 3〕歩留りの低下や表示不良の発生を防止することが可
能なアクティブマトリックス方式の表示装置を提供す
る。
【0032】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、能動層として多結晶シリコン膜を用い、その多結晶
シリコン膜のドレイン領域とソース領域およびチャネル
領域に対応する部分のグレインサイズが均一なことをそ
の要旨とする。
【0033】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の薄膜トランジスタにおいて、絶縁基板上にゲート電極
が形成され、絶縁基板およびゲート電極の上にゲート絶
縁膜を介して能動層としての多結晶シリコン膜が形成さ
れ、ゲート電極上に形成された多結晶シリコン膜がチャ
ネル領域に対応し、絶縁基板上に形成された多結晶シリ
コン膜がドレイン領域およびソース領域に対応するボト
ムゲート構造をとることをその要旨とする。
【0034】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の薄膜トランジスタにおいて、前記多結晶シリコン膜の
表面が平坦化され、ドレイン領域およびソース領域に対
応する部分の膜厚が、チャネル領域に対応する部分の膜
厚に比べて厚く形成されたことをその要旨とする。
【0035】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の薄膜トランジスタにおいて、前記ゲート電極を挟むよ
うに形成された高熱伝導絶縁膜を備えたことをその要旨
とする。
【0036】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載
の薄膜トランジスタにおいて、前記ゲート電極と絶縁基
板との間に形成された高熱伝導絶縁膜を備えたことをそ
の要旨とする。
【0037】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれか1項に記載の薄膜トランジスタにおいて、前記
ゲート電極の断面形状は、中央部が平坦で両端部が傾斜
したテーパ形状を成し、ゲート電極の中央の平坦部上に
形成された前記多結晶シリコン膜がチャネル領域に対応
し、ゲート電極の傾斜したテーパ部上と絶縁基板上とに
形成された多結晶シリコン膜がドレイン領域およびソー
ス領域に対応することをその要旨とする。
【0038】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の薄膜トランジスタにおいて、前記ゲート電極のテーパ
部上に形成された多結晶シリコン膜がドレイン領域およ
びソース領域を構成する低濃度領域に対応し、前記絶縁
基板上に形成された多結晶シリコン膜がドレイン領域お
よびソース領域を構成する高濃度領域に対応したLDD
構造をとることをその要旨とする。
【0039】請求項8に記載の発明は、絶縁基板上にゲ
ート電極を形成する工程と、絶縁基板およびゲート電極
の上にゲート絶縁膜を形成する工程と、ゲート絶縁膜上
に表面が平坦な非晶質シリコン膜を形成する工程と、非
晶質シリコン膜の表面にレーザ光を照射することによ
り、非晶質シリコン膜を加熱して結晶化させることで、
能動層となる多結晶シリコン膜を形成する工程とを備え
たことをその要旨とする。
【0040】請求項9に記載の発明は、絶縁基板上にゲ
ート電極を形成する工程と、絶縁基板およびゲート電極
の上にゲート絶縁膜を形成する工程と、ゲート絶縁膜上
に非晶質シリコン膜を形成する工程と、非晶質シリコン
膜上に表面が平坦な絶縁膜を形成する工程と、平坦な絶
縁膜を介して非晶質シリコン膜の表面にレーザ光を照射
することにより、非晶質シリコン膜を加熱して結晶化さ
せることで、能動層となる多結晶シリコン膜を形成する
工程とを備えたことをその要旨とする。
【0041】請求項10に記載の発明は、高熱伝導絶縁
膜に挟まれたゲート電極を絶縁基板上に形成する工程
と、絶縁基板とゲート電極および高熱伝導絶縁膜の上に
ゲート絶縁膜を形成する工程と、ゲート絶縁膜上に非晶
質シリコン膜を形成する工程と、非晶質シリコン膜の表
面にレーザ光を照射することにより、非晶質シリコン膜
を加熱して結晶化させることで、能動層となる多結晶シ
リコン膜を形成する工程とを備えたことをその要旨とす
る。
【0042】請求項11に記載の発明は、絶縁基板上に
高熱伝導絶縁膜を形成する工程と、高熱伝導絶縁膜上に
ゲート電極を形成する工程と、高熱伝導絶縁膜およびゲ
ート電極の上にゲート絶縁膜を形成する工程と、ゲート
絶縁膜上に非晶質シリコン膜を形成する工程と、非晶質
シリコン膜の表面にレーザ光を照射することにより、非
晶質シリコン膜を加熱して結晶化させることで、能動層
となる多結晶シリコン膜を形成する工程とを備えたこと
をその要旨とする。
【0043】請求項12に記載の発明は、請求項8〜1
1のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタの製造方法
において、前記ゲート電極の断面形状を、中央部が平坦
で両端部が傾斜したテーパ形状とする工程を備えたこと
をその要旨とする。
【0044】請求項13に記載の発明は、請求項1〜7
のいずれか1項に記載の薄膜トランジスタを画素駆動素
子として用いることをその要旨とする。請求項14に記
載の発明は、請求項8〜12のいずれか1項に記載の薄
膜トランジスタの製造方法によって製造された薄膜トラ
ンジスタを画素駆動素子として用いることをその要旨と
する。
【0045】尚、以下に述べる発明の実施の形態におい
て、特許請求の範囲または課題を解決するための手段に
記載の「高熱伝導膜」はシリコン酸化膜22から構成さ
れ、同じく「高熱伝導絶縁膜」は透光性高熱伝導絶縁膜
33,42から構成される。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した各実施
形態を図面に従って説明する。尚、各実施形態におい
て、図10〜図13に示した従来の形態と同じ構成部材
については符号を等しくしてその詳細な説明を省略す
る。
【0047】(第1実施形態)図1に、ボトムゲート構
造の多結晶シリコンTFTをTFT106として用いた
透過型構成をとる第1実施形態のLCDにおける画素1
02(画素部101)の概略断面を示す。
【0048】本実施形態において、図12に示した従来
の形態と異なるのは、以下の点である。 〔1〕TFT106の能動層となる多結晶シリコン膜1
1の表面が平坦化されており、ドレイン領域82および
ソース領域83に対応する部分の膜厚が、チャネル領域
93に対応する部分の膜厚に比べて厚くなっている。
【0049】〔2〕多結晶シリコン膜11の各部分のグ
レインサイズはほぼ均一になっている。次に、本実施形
態の製造方法を順次説明する。
【0050】工程1(図2(a)参照)〜工程3(図2
(c)参照);従来の形態の工程1(図13(a)参
照)〜工程3(図13(c)参照)と同じである。 工程4(図2(d)参照);プラズマCVD法を用い、
各電極76,77および透明絶縁基板71の上にシリコ
ン窒化膜78、シリコン酸化膜79、非晶質シリコン膜
12を連続的に形成する。その結果、各膜78,79か
ら成るゲート絶縁膜80が形成され、その上に非晶質シ
リコン膜12が形成される。ここで、非晶質シリコン膜
12の膜厚は、従来の形態の非晶質シリコン膜63の膜
厚よりも厚く形成する。そして、全面エッチバック法を
用い、非晶質シリコン膜12の表面を平坦化する。
【0051】次に、アニール(処理温度;400℃程
度)を行い、非晶質シリコン膜12中に取り込まれた水
素を除去する脱水素処理を行う。続いて、ELA法を用
い、非晶質シリコン膜12の表面にエキシマレーザ光を
照射することにより、非晶質シリコン膜12を加熱して
結晶化させ、多結晶シリコン膜11を形成する。このと
き、シートビーム状または矩形ビーム状のエキシマレー
ザ光をパルス照射する。そのレーザビームの照射面積を
150×0.3mm程度とし、レーザビームの位置をずら
しながら、透明絶縁基板71上の非晶質シリコン膜12
の全面に照射する。
【0052】ここで、非晶質シリコン膜12の表面は平
坦化されており、ドレイン領域82およびソース領域8
3に対応する部分の膜厚は、チャネル領域93に対応す
る部分の膜厚に比べて厚くなっている。
【0053】そのため、各領域82,83上の非晶質シ
リコン膜は膜厚が大きい分、結晶化により大きな照射エ
ネルギーを必要とし、従来の形態に比べ、結晶化した多
結晶シリコン膜のグレインサイズは小さくなる。従っ
て、従来の形態のチャネル領域の多結晶シリコン膜とド
レイン・ソース領域の多結晶シリコン膜とのグレインサ
イズ差はより小さく狭まる。
【0054】そして、ゲート電極76上において、テー
パ部76b上に形成された非晶質シリコン膜12におい
ても、平坦部76a上に形成された非晶質シリコン膜1
2に比べて、高い照射エネルギーが必要となるが、従来
の形態に比べ、その多結晶シリコン膜のグレインサイズ
差は小さくなる。さらに、ゲート電極76上において、
テーパ部76b上に形成された非晶質シリコン膜12に
おいても、平坦部76a上に形成された非晶質シリコン
膜12に比べて、結晶化により高い照射エネルギーが必
要となるが、従来の形態に比べ、その多結晶シリコン膜
のグレインサイズ差は小さくなる。
【0055】すなわち、非晶質シリコン膜12に必要な
レーザ結晶化エネルギーは、透明絶縁基板71,テーパ
部76b,平坦部76aで大きくなるものの、各部分毎
の多結晶シリコン膜のグレインサイズ差は、従来の形態
に比べれば小さくなる。つまり、非晶質シリコン膜12
の表面を平坦化することにより、非晶質シリコン膜12
の各部分に与えられるレーザ結晶化エネルギーが最適な
条件に近づけられる。
【0056】その結果、多結晶シリコン膜11の各部分
のグレインサイズは、従来の形態の多結晶シリコン膜8
1の各部分のグレインサイズに比べれば、ほぼ均一にな
る。図3に、ELA時のレーザ照射エネルギーと多結晶
シリコン膜11の各部のグレインサイズとの関係を示
す。
【0057】多結晶シリコン膜11において、レーザ結
晶化エネルギーの値がE1’のときに、高濃度領域82
b,83bに対応する部分(透明絶縁基板71上の部
分)のグレインサイズはピーク値をとる。また、レーザ
結晶化エネルギーの値がE2’のときに、低濃度領域8
2a,83aに対応する部分(テーパ部76b上の部
分)のグレインサイズはピーク値をとる。そして、レー
ザ結晶化エネルギーの値がE3のときに、チャネル領域
93に対応する部分(平坦部76a上の部分)のグレイ
ンサイズはピーク値をとる。これらのレーザ結晶化エネ
ルギーの値E1’,E2’,E3には、E1’<E2’
<E3という関係がある。しかし、各値E1’,E2’
は、従来の形態の各値E1,E2に比べて高くなってい
る。つまり、各値E1’,E2’,E3はより近接し、
結晶化された多結晶シリコン膜はより均一化する。
【0058】その後、多結晶シリコン膜11にドレイン
領域82およびソース領域83を形成し、図1に示す各
部材を形成することにより、各画素102から成る画素
部101が完成する。
【0059】このように本実施形態によれば、以下の作
用および効果を得ることができる。 (1)TFT106の能動層となる多結晶シリコン膜1
1において、各部分のグレインサイズはほぼ均一になっ
ている。そのため、TFT106の素子特性は均一化す
る。また、各領域82a,83aのグレインサイズを均
一化でき、TFT106のオン電流を安定化することが
できる。
【0060】(2)上記(1)より、透明絶縁基板71
上に形成された全てのTFT106の素子特性を安定化
すると共にオン電流を必要値以上にすることが可能にな
り、画素部101の歩留りの低下や表示不良の発生を防
止することができる。
【0061】(3)上記(1)のように多結晶シリコン
膜11の各部分のグレインサイズをほぼ均一にするに
は、非晶質シリコン膜12を厚く形成した後にその表面
を平坦化した上で、従来の形態と同様にELA法を行う
だけでよい。従って、その実施は簡単かつ容易である。
【0062】(4)非晶質シリコン膜12の表面が平坦
化されているため、非晶質シリコン膜12の全面に対し
てエキシマレーザ光を均一に照射するのが容易になる。
従って、非晶質シリコン膜12の各部分に与えられるレ
ーザ結晶化エネルギーを均一化し易くなり、上記(1)
の作用および効果をさらに高めることができる。
【0063】(第2実施形態)図4に、ボトムゲート構
造の多結晶シリコンTFTをTFT106として用いた
透過型構成をとる第2実施形態のLCDにおける画素1
02(画素部101)の概略断面を示す。
【0064】本実施形態において、図12に示した従来
の形態と異なるのは、TFT106の能動層となる多結
晶シリコン膜21の各部分のグレインサイズがほぼ均一
になっている点である。次に、本実施形態の製造方法を
順次説明する。
【0065】工程1(図5(a)参照)〜工程3(図5
(c)参照);従来の形態の工程1(図13(a)参
照)〜工程3(図13(c)参照)と同じである。 工程4(図5(d)参照);プラズマCVD法を用い、
各電極76,77および透明絶縁基板71の上にシリコ
ン窒化膜78、シリコン酸化膜79、非晶質シリコン膜
63を連続的に形成する。その結果、各膜78,79か
ら成るゲート絶縁膜80が形成され、その上に非晶質シ
リコン膜63が形成される。
【0066】次に、アニール(処理温度;400℃程
度)を行い、非晶質シリコン膜63中に取り込まれた水
素を除去する脱水素処理を行う。 工程5(図5(e)参照);CVD法を用い、非晶質シ
リコン膜63上に厚くシリコン酸化膜22を形成する。
そして、全面エッチバック法を用い、シリコン酸化膜2
2の表面を平坦化する。
【0067】続いて、ELA法を用い、シリコン酸化膜
22を介して非晶質シリコン膜63の表面にエキシマレ
ーザ光を照射することにより、非晶質シリコン膜63を
加熱して結晶化させ、多結晶シリコン膜21を形成す
る。
【0068】ここで、シリコン酸化膜22の表面は平坦
化されており、ドレイン領域82およびソース領域83
に対応する部分の膜厚は、チャネル領域93に対応する
部分の膜厚に比べて厚くなっている。そのため、ELA
法を行う際に、チャネル領域上に比べドレイン・ソース
領域上でレーザ照射エネルギーが、表面のシリコン酸化
膜により、より減衰される。その結果、非晶質シリコン
膜に実効的に与えられる結晶化エネルギーは、表面のシ
リコン酸化膜が厚いほど低くなり、ドレイン・ソース領
域(絶縁基板)上ほど結晶化しにくくなる。
【0069】尚、エキシマレーザ光としては、シリコン
酸化膜22に吸収されやすい波長の光を用いるのが望ま
しく、具体的には、KrFエキシマレーザ光(波長;2
48nm)やArFエキシマレーザ光(波長;198nm)
を用いればよい。
【0070】その結果、本実施形態の非晶質シリコン膜
63の各部分のアニール到達温度は、従来の形態の非晶
質シリコン膜63の各部分の到達温度に比べれば、ほぼ
均一にすることが可能となる。つまり、非晶質シリコン
膜63上にシリコン酸化膜22を形成し、そのシリコン
酸化膜22の表面を平坦化することにより、非晶質シリ
コン膜63の各部分に与えられる実効的なレーザ結晶化
エネルギーが最適な条件に近づけられる。そのため、多
結晶シリコン膜21の各部分のグレインサイズは、従来
の形態の多結晶シリコン膜81の各部分のグレインサイ
ズに比べれば、ほぼ均一になる。
【0071】その後、シリコン酸化膜22上にフォトレ
ジスト膜(図示略)を形成し、透明絶縁基板71の裏面
(TFT106が形成されない面)から露光した後に現
像することにより、ゲート電極76および補助容量電極
77に対応した位置のフォトレジスト膜だけを残す。そ
して、残ったフォトレジスト膜をエッチング用マスクと
するウェットエッチング法を用い、シリコン酸化膜22
をエッチングすることにより、シリコン酸化膜22から
成るストッパ層94を形成する。
【0072】次に、ストッパ層94をイオン注入用マス
クとして用い、多結晶シリコン膜21にドレイン領域8
2およびソース領域83を形成する。続いて、図4に示
す各部材を形成することにより、各画素102から成る
画素部101が完成する。
【0073】このように本実施形態によれば、以下の作
用および効果を得ることができる。 {1}TFT106の能動層となる多結晶シリコン膜2
1において、各部分のグレインサイズはほぼ均一になっ
ている。そのため、第1実施形態の前記(1)(2)と
同様の作用および効果を得ることができる。 {2}上記{1}のように多結晶シリコン膜21の各部
分のグレインサイズをほぼ均一にするには、非晶質シリ
コン膜63上にシリコン酸化膜22を厚く形成した後に
その表面を平坦化した上で、従来の形態と同様にELA
法を行うだけでよい。従って、その実施は簡単かつ容易
である。
【0074】{3}シリコン酸化膜22は後工程でスト
ッパ層94と成るため、シリコン酸化膜22を形成する
ことによって全体の工程が複雑化することはない。 (第3実施形態)図6に、ボトムゲート構造の多結晶シ
リコンTFTをTFT106として用いた透過型構成を
とる第3実施形態のLCDにおける画素102(画素部
101)の概略断面を示す。
【0075】本実施形態において、図12に示した従来
の形態と異なるのは、以下の点である。 (1) TFT106のゲート電極31および補助容量SC
の補助容量電極32の断面形状は矩形状を成しており、
従来の形態のようなテーパ部は設けられていない。
【0076】(2) ゲート電極31および補助容量電極3
2の間には、透光性高熱伝導絶縁膜33が形成されてい
る。つまり、透光性高熱伝導絶縁膜33はゲート電極3
1を挟むように形成されている。そして、各電極31,
32および透光性高熱伝導絶縁膜33から成る表面は平
坦化されている。
【0077】(3) TFT106の能動層となる多結晶シ
リコン膜34の各部分のグレインサイズはほぼ均一にな
っている。また、多結晶シリコン膜34の膜厚は均一に
なっており、上記(2) のように、多結晶シリコン膜34
の下側(各電極31,32および透光性高熱伝導絶縁膜
33)が平坦化されているため、多結晶シリコン膜34
の表面も平坦化されている。
【0078】次に、本実施形態の製造方法を順次説明す
る。 工程1(図7(a)参照);透明絶縁基板71上に透光
性高熱伝導絶縁膜33を形成する。尚、透光性高熱伝導
絶縁膜33としてはダイヤモンド薄膜などがある。
【0079】工程2(図7(b)参照);透光性高熱伝
導絶縁膜33上にゲート電極31および補助容量電極3
2を形成するためのレジストパターン35を形成する。 工程3(図7(c)参照);レジストパターン35をエ
ッチング用マスクとする異方性エッチング法を用い、透
光性高熱伝導絶縁膜33をエッチングすることにより、
透光性高熱伝導絶縁膜33に凹部33aを形成して、そ
の凹部33aから透明絶縁基板71を露出させる。
【0080】次に、スパッタ法を用い、透光性高熱伝導
絶縁膜33および凹部33aから露出した透明絶縁基板
71の上にクロム膜61を形成し、透光性高熱伝導絶縁
膜33の凹部33aをクロム膜61によって埋め込む。
【0081】工程4(図7(d)参照);全面エッチバ
ック法を用い、透光性高熱伝導絶縁膜33上に形成され
たクロム膜61を除去することにより、透光性高熱伝導
絶縁膜33およびクロム膜61から成る表面を平坦化す
る。その結果、透光性高熱伝導絶縁膜33の凹部33a
に埋め込まれたクロム膜61から成るゲート電極31お
よび補助容量電極32が形成される。
【0082】工程5(図7(e)参照);プラズマCV
D法を用い、各電極31,32および透光性高熱伝導絶
縁膜33の上にシリコン窒化膜78、シリコン酸化膜7
9、非晶質シリコン膜63を連続的に形成する。その結
果、各膜78,79から成るゲート絶縁膜80が形成さ
れ、その上に非晶質シリコン膜63が形成される。ここ
で、各電極31,32および透光性高熱伝導絶縁膜33
から成るデバイス表面は平坦化されているため、その上
に均一な膜厚で形成された各膜78,79,63の表面
も全て平坦化される。
【0083】次に、アニール(処理温度;400℃程
度)を行い、非晶質シリコン膜63中に取り込まれた水
素を除去する脱水素処理を行う。続いて、ELA法を用
い、非晶質シリコン膜63の表面にエキシマレーザ光を
照射することにより、非晶質シリコン膜63を加熱して
結晶化させ、多結晶シリコン膜34を形成する。
【0084】ここで、ゲート電極31および補助容量電
極32の間には、透光性高熱伝導絶縁膜33が形成され
ている。そのため、ELA法を行う際に、絶縁基板上の
非晶質シリコン膜から基板への熱の逃げは、ゲート電極
上の非晶質シリコン膜からの熱の逃げと大差がなくな
る。従って、非晶質シリコン膜63の各部分のアニール
到達温度は、従来の形態の非晶質シリコン膜63の各部
分のアニール到達温度に比べれば、ほぼ均一にすること
が可能となる。つまり、各電極31,32の間に透光性
高熱伝導絶縁膜33を設けることにより、非晶質シリコ
ン膜63の各部分に必要なレーザ結晶化エネルギーがよ
り最適な条件に近づけられる。そのため、多結晶シリコ
ン膜34の各部分のグレインサイズは、従来の形態の多
結晶シリコン膜81の各部分のグレインサイズに比べれ
ば、ほぼ均一になる。
【0085】その後、多結晶シリコン膜34にドレイン
領域82およびソース領域83を形成し、図6に示す各
部材を形成することにより、各画素102から成る画素
部101が完成する。
【0086】このように本実施形態によれば、以下の作
用および効果を得ることができる。 <1> TFT106の能動層となる多結晶シリコン膜34
において、各部分のグレインサイズはほぼ均一になって
いる。そのため、第1実施形態の前記(1)(2)と同
様の作用および効果を得ることができる。
【0087】<2> 上記<1> のように多結晶シリコン膜3
4の各部分のグレインサイズをほぼ均一にするには、ゲ
ート電極31および補助容量電極32の間に透光性高熱
伝導絶縁膜33を設け、その上にゲート絶縁膜80およ
び非晶質シリコン膜63を順次形成した上で、従来の形
態と同様にELA法を行うだけでよい。従って、その実
施は簡単かつ容易である。
【0088】<3> 非晶質シリコン膜63の表面が平坦化
されているため、非晶質シリコン膜63の全面に対して
エキシマレーザ光を均一に照射するのが容易になる。従
って、非晶質シリコン膜63の各部分に与えられるレー
ザ結晶化エネルギーを均一化し易くなり、上記<1> の作
用および効果をさらに高めることができる。
【0089】<4> ゲート電極31にはテーパ部が設けら
れていないが、各電極31,32および透光性高熱伝導
絶縁膜33から成る表面は平坦化されている。そのた
め、ゲート絶縁膜80の表面も平坦化され、その膜厚は
均一化されて部分的に薄くなることはない。そして、ゲ
ート電極76の端部における電解集中も生じない。従っ
て、ゲート電極31の絶縁耐圧を十分に確保することが
できる。
【0090】(第4実施形態)図8に、ボトムゲート構
造の多結晶シリコンTFTをTFT106として用いた
透過型構成をとる第4実施形態のLCDにおける画素1
02(画素部101)の概略断面を示す。
【0091】本実施形態において、図12に示した従来
の形態と異なるのは、以下の点である。 (1)透明絶縁基板71の全面に透光性高熱伝導絶縁膜
42が形成されており、その透光性高熱伝導絶縁膜42
上にゲート電極76および補助容量電極77が形成され
ている。
【0092】(2)TFT106の能動層となる多結晶
シリコン膜41の各部分のグレインサイズはほぼ均一に
なっている。次に、本実施形態の製造方法を順次説明す
る。
【0093】工程1(図9(a)参照);透明絶縁基板
71上に透光性高熱伝導絶縁膜42を形成する。尚、透
光性高熱伝導絶縁膜42としてはダイヤモンド薄膜など
がある。次に、スパッタ法を用い、透光性高熱伝導絶縁
膜42上にクロム膜61を形成する。
【0094】工程2(図9(b)参照)〜工程3(図9
(c)参照);従来の形態の工程2(図13(b)参
照)〜工程3(図13(c)参照)と同じである。 工程4(図9(d)参照);プラズマCVD法を用い、
各電極76,77および透光性高熱伝導絶縁膜42の上
にシリコン窒化膜78、シリコン酸化膜79、非晶質シ
リコン膜63を連続的に形成する。その結果、透光性高
熱伝導絶縁膜42の上に各膜78,79から成るゲート
絶縁膜80が形成され、その上に非晶質シリコン膜63
が形成されたデバイス構造が得られる。
【0095】次に、アニール(処理温度;400℃程
度)を行い、非晶質シリコン膜63中に取り込まれた水
素を除去する脱水素処理を行う。続いて、ELA法を用
い、非晶質シリコン膜63の表面にエキシマレーザ光を
照射することにより、非晶質シリコン膜63を加熱して
結晶化させ、多結晶シリコン膜41を形成する。
【0096】ここで、ゲート電極76の下側には透光性
高熱伝導絶縁膜42が形成されているため、絶縁基板上
の非晶質シリコン膜から基板への熱の逃げは、ゲート電
極上の非晶質シリコン膜からの熱の逃げと大差がなくな
る。従って、非晶質シリコン膜63の各部分のアニール
到達温度は、従来の形態の非晶質シリコン膜63の各部
分のアニール到達温度に比べれば、ほぼ均一にすること
ができる。つまり、各電極31,32の間に透光性高熱
伝導絶縁膜33を設けることにより、非晶質シリコン膜
63の各部分に必要なレーザ結晶化エネルギーがより最
適な条件に近づけられる。そのため、多結晶シリコン膜
34の各部分のグレインサイズは、従来の形態の多結晶
シリコン膜81の各部分のグレインサイズに比べれば、
ほぼ均一になる。
【0097】その後、多結晶シリコン膜41にドレイン
領域82およびソース領域83を形成し、図8に示す各
部材を形成することにより、各画素102から成る画素
部101が完成する。
【0098】このように本実施形態によれば、以下の作
用および効果を得ることができる。 [1] TFT106の能動層となる多結晶シリコン膜41
において、各部分のグレインサイズはほぼ均一になって
いる。そのため、第1実施形態の前記(1)(2)と同
様の作用および効果を得ることができる。
【0099】[2] 上記[1] のように多結晶シリコン膜4
1の各部分のグレインサイズをほぼ均一にするには、透
明絶縁基板71上に透光性高熱伝導絶縁膜42を形成
し、その上にゲート電極76、ゲート絶縁膜80、非晶
質シリコン膜63を順次形成した上で、従来の形態と同
様にELA法を行うだけでよい。従って、その実施は簡
単かつ容易である。
【0100】尚、上記各実施形態は以下のように変更し
てもよく、その場合でも同様の作用および効果を得るこ
とができる。 〔1〕第1実施形態の工程4において、プラズマCVD
法と全面エッチバック法を併用するのではなく、バイア
ススパッタ法を用いて表面が平坦な非晶質シリコン膜1
2を形成する。
【0101】〔2〕第2実施形態の工程4において、C
VD法と全面エッチバック法を併用するのではなく、バ
イアススパッタ法を用いて表面が平坦なシリコン酸化膜
22を形成する。
【0102】〔3〕第2実施形態の工程4において、T
EOS(TetraEthyl OrthSilicate)膜から成る表面が
平坦なシリコン酸化膜22を用いることで、全面エッチ
バック法による平坦化工程を省く。
【0103】〔4〕第1,第2,第4実施形態におい
て、ゲート電極76のテーパ部76bを省く。この場
合、前記したようなテーパ部76bを設けることによる
作用および効果については得られなくなるものの、各実
施形態毎に説明した作用および効果については同様に得
られる。
【0104】〔5〕ゲート電極76,31および補助容
量電極77,32を、クロム膜61以外の高融点金属
(モリブデン、タングステン、タンタル、ハフニウム、
ジルコニウム、ニオブ、チタン、バナジウム、レニウ
ム、イリジウム、オスミウム、ロジウムなど)単体の膜
や高融点金属合金膜、または複数層の高融点金属膜によ
って形成する。
【0105】〔6〕TFT106を、LDD構造ではな
くシングルドレイン(Single Drain)構造またはマルチ
ゲート構造とする。 〔7〕透明絶縁基板71をセラミック基板やシリコン酸
化膜などの絶縁層に置き代え、LCDではなく密着型イ
メージセンサや三次元ICなどに適用する。
【0106】〔8〕TFT106を、エレクトロルミネ
ッセンス素子を画素に用いたアクティブマトリックス方
式の表示装置における画素駆動素子に適用する。以上、
各実施形態について説明したが、各実施形態から把握で
きる請求項以外の技術的思想について、以下にそれらの
効果と共に記載する。
【0107】(イ)請求項8〜12のいずれか1項に記
載の薄膜トランジスタの製造方法において、前記レーザ
光はエキシマレーザ光である表示装置の製造方法。この
ようにすれば、効率的な結晶化を行うことができる。
【0108】(ロ)請求項9に記載の薄膜トランジスタ
の製造方法において、前記レーザ光はエキシマレーザ光
であり、当該エキシマレーザ光は前記平坦な絶縁膜に吸
収され易い波長を有する表示装置の製造方法。
【0109】このようにすれば、エキシマレーザ光が絶
縁膜に一部吸収されるため、請求項9に記載の発明の効
果をさらに高めることができる。
【0110】
【発明の効果】請求項1〜7のいずれか1項に記載の発
明によれば、多結晶シリコン膜の各部分のグレインサイ
ズをより均一化できるため、ドレイン領域およびソース
領域のシート抵抗の変動を低減することが可能になる。
従って、素子特性の不均一化やオン電流の低下を防止す
ることが可能な薄膜トランジスタを提供することができ
る。
【0111】請求項2に記載の発明によれば、ボトムゲ
ート構造の薄膜トランジスタを得ることができる。請求
項3〜5のいずれか1項に記載の発明によれば、非晶質
シリコン膜から多結晶シリコン膜を形成する際に、多結
晶シリコン膜の各部分のグレインサイズは均一になる。
【0112】請求項6に記載の発明によれば、ゲート電
極の平坦部上およびテーパ部上と絶縁基板上とに形成さ
れた多結晶シリコン膜の各部分のグレインサイズを均一
にすることができる。また、ゲート電極にテーパ部が設
けられているため、ゲート絶縁膜の膜厚が薄くなるのを
防止することができる。従って、絶縁耐圧を十分に確保
することができる。
【0113】請求項7に記載の発明によれば、LDD構
造の薄膜トランジスタにおいて、ドレイン領域およびソ
ース領域を構成する高濃度領域および低濃度領域を含め
て、多結晶シリコン膜の各部分のグレインサイズを均一
にすることができる。
【0114】請求項8〜12のいずれか1項に記載の発
明によれば、素子特性の不均一化やオン電流の低下を防
止することが可能な薄膜トランジスタの製造方法を提供
することができる。
【0115】請求項8に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明と同様な作用および効果を得ることができ
る。請求項9に記載の発明によれば、非晶質シリコン膜
から多結晶シリコン膜を形成する際に、多結晶シリコン
膜の各部分のグレインサイズは均一になる。
【0116】請求項10に記載の発明によれば、請求項
4に記載の発明と同様な作用および効果を得ることがで
きる。請求項11に記載の発明によれば、請求項5に記
載の発明と同様な作用および効果を得ることができる。
【0117】請求項12に記載の発明によれば、請求項
6に記載の発明と同様な作用および効果を得ることがで
きる。請求項13または請求項14に記載の発明によれ
ば、歩留りの低下や表示不良の発生を防止することが可
能なアクティブマトリックス方式の表示装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の画素の概略断面図。
【図2】第1実施形態の製造工程を説明するための概略
断面図。
【図3】第1実施形態の作用を説明するための特性図。
【図4】第2実施形態の画素の概略断面図。
【図5】第2実施形態の製造工程を説明するための概略
断面図。
【図6】第3実施形態の画素の概略断面図。
【図7】第3実施形態の製造工程を説明するための概略
断面図。
【図8】第4実施形態の画素の概略断面図。
【図9】第4実施形態の製造工程を説明するための概略
断面図。
【図10】アクティブマトリックス方式LCDのブロッ
ク構成図。
【図11】画素の等価回路図。
【図12】従来の形態の画素の概略断面図。
【図13】従来の形態の製造工程を説明するための概略
断面図。
【図14】従来の形態の作用を説明するための特性図。
【符号の説明】
11,21,34,41…多結晶シリコン膜 12,63…非晶質シリコン膜 22…平坦な絶縁膜としてのシリコン酸化膜 33,42…透光性高熱伝導絶縁膜 71…透明絶縁基板 76,31…ゲート電極 80…ゲート絶縁膜 82…ドレイン領域 83…ソース領域 82a,83a…低濃度領域 82b,83b…高濃度領域 93…チャネル領域 101…画素部 106…TFT
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/78 616T 617K 618C 621 627A 627G (72)発明者 栗山 博之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機 株式会社内 (72)発明者 青木 勝人 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機 株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 能動層として多結晶シリコン膜を用い、
    その多結晶シリコン膜のドレイン領域とソース領域およ
    びチャネル領域に対応する部分のグレインサイズが均一
    な薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の薄膜トランジスタにお
    いて、 絶縁基板上にゲート電極が形成され、絶縁基板およびゲ
    ート電極の上にゲート絶縁膜を介して能動層としての多
    結晶シリコン膜が形成され、ゲート電極上に形成された
    多結晶シリコン膜がチャネル領域に対応し、絶縁基板上
    に形成された多結晶シリコン膜がドレイン領域およびソ
    ース領域に対応するボトムゲート構造をとる薄膜トラン
    ジスタ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の薄膜トランジスタにお
    いて、 前記多結晶シリコン膜の表面が平坦化され、ドレイン領
    域およびソース領域に対応する部分の膜厚が、チャネル
    領域に対応する部分の膜厚に比べて厚く形成された薄膜
    トランジスタ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の薄膜トランジスタにお
    いて、 前記ゲート電極を挟むように形成された高熱伝導絶縁膜
    を備えた薄膜トランジスタ。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の薄膜トランジスタにお
    いて、 前記ゲート電極と絶縁基板との間に形成された高熱伝導
    絶縁膜を備えた薄膜トランジスタ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄
    膜トランジスタにおいて、 前記ゲート電極の断面形状は、中央部が平坦で両端部が
    傾斜したテーパ形状を成し、ゲート電極の中央の平坦部
    上に形成された前記多結晶シリコン膜がチャネル領域に
    対応し、ゲート電極の傾斜したテーパ部上と絶縁基板上
    とに形成された多結晶シリコン膜がドレイン領域および
    ソース領域に対応する薄膜トランジスタ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の薄膜トランジスタにお
    いて、 前記ゲート電極のテーパ部上に形成された多結晶シリコ
    ン膜がドレイン領域およびソース領域を構成する低濃度
    領域に対応し、前記絶縁基板上に形成された多結晶シリ
    コン膜がドレイン領域およびソース領域を構成する高濃
    度領域に対応したLDD構造をとる薄膜トランジスタ。
  8. 【請求項8】 絶縁基板上にゲート電極を形成する工程
    と、 絶縁基板およびゲート電極の上にゲート絶縁膜を形成す
    る工程と、 ゲート絶縁膜上に表面が平坦な非晶質シリコン膜を形成
    する工程と、 非晶質シリコン膜の表面にレーザ光を照射することによ
    り、非晶質シリコン膜を加熱して結晶化させることで、
    能動層となる多結晶シリコン膜を形成する工程とを備え
    た薄膜トランジスタの製造方法。
  9. 【請求項9】 絶縁基板上にゲート電極を形成する工程
    と、 絶縁基板およびゲート電極の上にゲート絶縁膜を形成す
    る工程と、 ゲート絶縁膜上に非晶質シリコン膜を形成する工程と、 非晶質シリコン膜上に表面が平坦な絶縁膜を形成する工
    程と、 平坦な絶縁膜を介して非晶質シリコン膜の表面にレーザ
    光を照射することにより、非晶質シリコン膜を加熱して
    結晶化させることで、能動層となる多結晶シリコン膜を
    形成する工程とを備えた薄膜トランジスタの製造方法。
  10. 【請求項10】 高熱伝導絶縁膜に挟まれたゲート電極
    を絶縁基板上に形成する工程と、 絶縁基板とゲート電極および高熱伝導絶縁膜の上にゲー
    ト絶縁膜を形成する工程と、 ゲート絶縁膜上に非晶質シリコン膜を形成する工程と、 非晶質シリコン膜の表面にレーザ光を照射することによ
    り、非晶質シリコン膜を加熱して結晶化させることで、
    能動層となる多結晶シリコン膜を形成する工程とを備え
    た薄膜トランジスタの製造方法。
  11. 【請求項11】 絶縁基板上に高熱伝導絶縁膜を形成す
    る工程と、 高熱伝導絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、 高熱伝導絶縁膜およびゲート電極の上にゲート絶縁膜を
    形成する工程と、 ゲート絶縁膜上に非晶質シリコン膜を形成する工程と、 非晶質シリコン膜の表面にレーザ光を照射することによ
    り、非晶質シリコン膜を加熱して結晶化させることで、
    能動層となる多結晶シリコン膜を形成する工程とを備え
    た薄膜トランジスタの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8〜11のいずれか1項に記載
    の薄膜トランジスタの製造方法において、 前記ゲート電極の断面形状を、中央部が平坦で両端部が
    傾斜したテーパ形状とする工程を備えた薄膜トランジス
    タの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    薄膜トランジスタを画素駆動素子として用いるアクティ
    ブマトリックス方式の表示装置。
  14. 【請求項14】 請求項8〜12のいずれか1項に記載
    の薄膜トランジスタの製造方法によって製造された薄膜
    トランジスタを画素駆動素子として用いるアクティブマ
    トリックス方式の表示装置。
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