JPH0998779A - トレハロース合成酵素、その製法及びそれを用いたトレハロースの製造法 - Google Patents
トレハロース合成酵素、その製法及びそれを用いたトレハロースの製造法Info
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- JPH0998779A JPH0998779A JP8185043A JP18504396A JPH0998779A JP H0998779 A JPH0998779 A JP H0998779A JP 8185043 A JP8185043 A JP 8185043A JP 18504396 A JP18504396 A JP 18504396A JP H0998779 A JPH0998779 A JP H0998779A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 特定の理化学的性質を有する新規なトレ
ハロース合成酵素、及びシュードモナス属に属する微生
物を用いて前記トレハロース合成酵素を製造する方法、
及びマルトースに前記トレハロース合成酵素を作用させ
てトレハロースを製造する方法。 【効果】 本発明により、新規なトレハロース合成酵素
を提供することができた。本発明によれば、トレハロー
スを容易かつ効率的に製造することができ、またバイオ
リアクターを利用することでトレハロースを安価に大量
生産することができる。
ハロース合成酵素、及びシュードモナス属に属する微生
物を用いて前記トレハロース合成酵素を製造する方法、
及びマルトースに前記トレハロース合成酵素を作用させ
てトレハロースを製造する方法。 【効果】 本発明により、新規なトレハロース合成酵素
を提供することができた。本発明によれば、トレハロー
スを容易かつ効率的に製造することができ、またバイオ
リアクターを利用することでトレハロースを安価に大量
生産することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルトースをトレ
ハロースにあるいはトレハロースをマルトースに転換す
る従来全く知られていない触媒作用を有する新規なトレ
ハロース合成酵素に関するものである。この新規トレハ
ロース合成酵素はそれをマルトース基質に作用させるこ
とによりトレハロース(O−α−D−グリコピラノシル
−(1→1)−α−D−グリコピラノシド)を容易に製
造することができる。
ハロースにあるいはトレハロースをマルトースに転換す
る従来全く知られていない触媒作用を有する新規なトレ
ハロース合成酵素に関するものである。この新規トレハ
ロース合成酵素はそれをマルトース基質に作用させるこ
とによりトレハロース(O−α−D−グリコピラノシル
−(1→1)−α−D−グリコピラノシド)を容易に製
造することができる。
【0002】
【従来の技術】トレハロースはグルコース2分子がα
(1、1)結合した非還元性の二糖類で、天然界では昆
虫、酵母、カビ、細菌、担子菌、紅藻、地衣類、植物等
に広く分布している。このトレハロースは、水分子が重
なった構造と類似しているため、生体内では生命に不可
欠な水の代わりとなり、細胞や蛋白質、核酸等を乾燥や
凍結から守る生体保護機能を有している。従って、トレ
ハロースは、医薬品、診断薬、ホルモン、受精卵、精
子、生理活性物質、酵素、微生物等の有用物質や食品、
化粧品に用いることが出来る。
(1、1)結合した非還元性の二糖類で、天然界では昆
虫、酵母、カビ、細菌、担子菌、紅藻、地衣類、植物等
に広く分布している。このトレハロースは、水分子が重
なった構造と類似しているため、生体内では生命に不可
欠な水の代わりとなり、細胞や蛋白質、核酸等を乾燥や
凍結から守る生体保護機能を有している。従って、トレ
ハロースは、医薬品、診断薬、ホルモン、受精卵、精
子、生理活性物質、酵素、微生物等の有用物質や食品、
化粧品に用いることが出来る。
【0003】従来、トレハロースの製造法としては、酵
母等の微生物から抽出する方法、微生物を用いた発酵に
よる方法、また酵素法によりトレハロースを合成する方
法等が知られている。その中で、特に酵素法によりトレ
ハロースを合成する方法が安価な大量生産法として注目
されている。酵素法としてはラクトバチルス ブレビス
(Lactobacillus brevis)由来のマルトースフォスフォ
リラーゼ及びユーグレナグラチリス(Euglena gracili
s)由来のトレハロースフォスフォリラーゼによりマル
トースから生成する方法(特開昭63-60998号公報)、α
−グルコース−1−リン酸及びグルコースにトレハロー
スフォスフォリラーゼを作用させてトレハロースをし得
製する方法(特開平6-189779号公報)などが知られてい
る。しかし、上記の酵素法においては複数の微生物によ
る複数の酵素が関与しており、反応が非常に煩雑で、酵
素の大量供給を行う上でも問題があった。
母等の微生物から抽出する方法、微生物を用いた発酵に
よる方法、また酵素法によりトレハロースを合成する方
法等が知られている。その中で、特に酵素法によりトレ
ハロースを合成する方法が安価な大量生産法として注目
されている。酵素法としてはラクトバチルス ブレビス
(Lactobacillus brevis)由来のマルトースフォスフォ
リラーゼ及びユーグレナグラチリス(Euglena gracili
s)由来のトレハロースフォスフォリラーゼによりマル
トースから生成する方法(特開昭63-60998号公報)、α
−グルコース−1−リン酸及びグルコースにトレハロー
スフォスフォリラーゼを作用させてトレハロースをし得
製する方法(特開平6-189779号公報)などが知られてい
る。しかし、上記の酵素法においては複数の微生物によ
る複数の酵素が関与しており、反応が非常に煩雑で、酵
素の大量供給を行う上でも問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、マルトースを基質にトレハロースを生成することが
できる新規なトレハロース合成酵素を提供し、これまで
よりも容易にかつ効率的にトレハロースを製造する方法
を提供することである。
は、マルトースを基質にトレハロースを生成することが
できる新規なトレハロース合成酵素を提供し、これまで
よりも容易にかつ効率的にトレハロースを製造する方法
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は上
記課題を解決すべく鋭意研究をおこない、マルトースを
基質としトレハロースを生成する活性を有する菌株を天
然界の種々の菌株より探索をした結果、シュードモナス
属に属するある種の微生物がその菌体内にマルトースを
トレハロースに転換する酵素を産生することを見出し
た。この酵素は単独でマルトースを直接トレハロースに
転換する触媒作用を有しており、かかる酵素はこれまで
に全く知られておらず、新規な酵素である。すなわち、
本発明は下記の酵素化学的性質を有するトレハロース合
成酵素である。
記課題を解決すべく鋭意研究をおこない、マルトースを
基質としトレハロースを生成する活性を有する菌株を天
然界の種々の菌株より探索をした結果、シュードモナス
属に属するある種の微生物がその菌体内にマルトースを
トレハロースに転換する酵素を産生することを見出し
た。この酵素は単独でマルトースを直接トレハロースに
転換する触媒作用を有しており、かかる酵素はこれまで
に全く知られておらず、新規な酵素である。すなわち、
本発明は下記の酵素化学的性質を有するトレハロース合
成酵素である。
【0006】(1) 作用:本酵素はマルトースに作用し
てトレハロースを生成し、またトレハロースに作用して
マルトースを生成する。 (2) 至適pH:37℃で6.0 〜10.0 (3) 至適温度 : pH 7.0で45℃ (4) pH安定性:37℃で5.0 〜11.0 (5) 熱安定性 : pH 7.0で40〜50℃ (6) 分子量: 40,000- 80,000 (SDS・PAGE) (7) 等電点: 5.0〜6.0 (8) 活性阻害:Co++,Zn++,Ni++,Hg++,Cu++,Cd++で阻害
される。トリス緩衝液では阻害されない。 (9) アミノ末端アミノ酸配列:Thr→Gln→Pro→Asp→P
ro→Ser→Tyr→Val→Lys→Trp→Leu→Glu→Asp→Arg→A
la→Met→Leu→Lys→Ala→Ser→Gln→Ala→Arg→Ala→S
er→Leu→Tyr
てトレハロースを生成し、またトレハロースに作用して
マルトースを生成する。 (2) 至適pH:37℃で6.0 〜10.0 (3) 至適温度 : pH 7.0で45℃ (4) pH安定性:37℃で5.0 〜11.0 (5) 熱安定性 : pH 7.0で40〜50℃ (6) 分子量: 40,000- 80,000 (SDS・PAGE) (7) 等電点: 5.0〜6.0 (8) 活性阻害:Co++,Zn++,Ni++,Hg++,Cu++,Cd++で阻害
される。トリス緩衝液では阻害されない。 (9) アミノ末端アミノ酸配列:Thr→Gln→Pro→Asp→P
ro→Ser→Tyr→Val→Lys→Trp→Leu→Glu→Asp→Arg→A
la→Met→Leu→Lys→Ala→Ser→Gln→Ala→Arg→Ala→S
er→Leu→Tyr
【0007】さらに、本発明はシュードモナス属に属し
トレハロース合成酵素生産能を有する微生物を培地に培
養し、培養物からトレハロース合成酵素を採取すること
を特徴とするトレハロース合成酵素の製造法である。さ
らに、本発明はマルトースにトレハロース合成酵素を作
用させてトレハロースを製造することを特徴とするトレ
ハロースの製造法である。
トレハロース合成酵素生産能を有する微生物を培地に培
養し、培養物からトレハロース合成酵素を採取すること
を特徴とするトレハロース合成酵素の製造法である。さ
らに、本発明はマルトースにトレハロース合成酵素を作
用させてトレハロースを製造することを特徴とするトレ
ハロースの製造法である。
【0008】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
で用いる微生物はシュウドモナス属に属しマルトースを
トレハロースに転換する新規トレハロース合成酵素の生
産能を有する微生物であればいずれの菌株であっても良
い。このような微生物は、公知のものでも良いし、あら
たに土壌、海水等から分離した菌等であっても良く、さ
らにはそれら生物に変異処理を施すことによりトレハロ
ース合成能を向上させた変異体であっても良い。好まし
い微生物の具体例としては本発明者らが新たに土壌より
分離したシュードモナスsp.F-1(Psedomonas sp.F-1)が
挙げられる。この菌株は、シュードモナスsp.F-1(Psedo
monas sp.F-1)として通商産業省工業技術院生命工学工
業技術研究所に寄託し、その寄託番号は FERM P-14747
である。
で用いる微生物はシュウドモナス属に属しマルトースを
トレハロースに転換する新規トレハロース合成酵素の生
産能を有する微生物であればいずれの菌株であっても良
い。このような微生物は、公知のものでも良いし、あら
たに土壌、海水等から分離した菌等であっても良く、さ
らにはそれら生物に変異処理を施すことによりトレハロ
ース合成能を向上させた変異体であっても良い。好まし
い微生物の具体例としては本発明者らが新たに土壌より
分離したシュードモナスsp.F-1(Psedomonas sp.F-1)が
挙げられる。この菌株は、シュードモナスsp.F-1(Psedo
monas sp.F-1)として通商産業省工業技術院生命工学工
業技術研究所に寄託し、その寄託番号は FERM P-14747
である。
【0009】上記微生物の培養に用いる培地とては、通
常この分野で使用される培地であれば何れのものでもよ
く、炭素源としては、グルコース、ラクトース、マルト
ース、澱粉、粗糖、廃糖蜜等を単独又は混合して用いる
ことが出来る。窒素源としては、ペプトン、肉エキス、
酵母エキス、コンスティーブリカー、尿素等の有機窒素
源のほか、硫酸、硝酸、リン酸等のアンモニウム塩など
の無機窒素源を単独又は混合して用いることが出来る。
無機塩としては、カリウム、ナトリウム、カルシウム、
マグネシウム、マンガン、鉄等の硫酸塩、炭酸塩、硝酸
塩、リン酸塩、をそれぞれ単独で又は組み合わせて用い
ることが出来る。
常この分野で使用される培地であれば何れのものでもよ
く、炭素源としては、グルコース、ラクトース、マルト
ース、澱粉、粗糖、廃糖蜜等を単独又は混合して用いる
ことが出来る。窒素源としては、ペプトン、肉エキス、
酵母エキス、コンスティーブリカー、尿素等の有機窒素
源のほか、硫酸、硝酸、リン酸等のアンモニウム塩など
の無機窒素源を単独又は混合して用いることが出来る。
無機塩としては、カリウム、ナトリウム、カルシウム、
マグネシウム、マンガン、鉄等の硫酸塩、炭酸塩、硝酸
塩、リン酸塩、をそれぞれ単独で又は組み合わせて用い
ることが出来る。
【0010】培養は、振とう培養又はジャーファメンタ
ーを用いて通気条件下で行うことが出来る。培養によっ
て得られた菌体は、培養液から遠心分離等のろ過分離に
よって分離され、菌体からの新規トレハロース合成酵素
の分離精製は常套手段により行われる。たとえば菌体を
超音波破砕等の方法で破砕後、破砕菌体と抽出酵素液と
に分離し、その後硫酸アンモニウム等を用いた塩析によ
り沈殿物を得る。この沈殿物を溶解、透析しイオン交換
クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、ゲルろ
過クロマト等のカラムクロマトグラフィーで精製するこ
とが出来る。以上の手順で生成された新規トレハロース
合成酵素の酵素化学的性質は、次のとおりである。
ーを用いて通気条件下で行うことが出来る。培養によっ
て得られた菌体は、培養液から遠心分離等のろ過分離に
よって分離され、菌体からの新規トレハロース合成酵素
の分離精製は常套手段により行われる。たとえば菌体を
超音波破砕等の方法で破砕後、破砕菌体と抽出酵素液と
に分離し、その後硫酸アンモニウム等を用いた塩析によ
り沈殿物を得る。この沈殿物を溶解、透析しイオン交換
クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、ゲルろ
過クロマト等のカラムクロマトグラフィーで精製するこ
とが出来る。以上の手順で生成された新規トレハロース
合成酵素の酵素化学的性質は、次のとおりである。
【0011】(1) 作用:本酵素はマルトースに作用し
てトレハロースを生成し、またトレハロースに作用して
マルトースを生成する。 (2) 至適pH:37℃で6.0 〜10.0 (3) 至適温度 : pH 7.0で45℃ (4) pH安定性:37℃で5.0 〜11.0 (5) 熱安定性 : pH 7.0で40〜50℃ (6) 分子量: 40,000- 80,000 (SDS・PAGE) (7) 等電点: 5.0〜6.0 (8) 活性阻害:Co++,Zn++,Ni++,Hg++,Cu++,Cd++で阻害
される。トリス緩衝液では阻害されない。 (9) アミノ末端アミノ酸配列:Thr→Gln→Pro→Asp→P
ro→Ser→Tyr→Val→Lys→Trp→Leu→Glu→Asp→Arg→A
la→Met→Leu→Lys→Ala→Ser→Gln→Ala→Arg→Ala→S
er→Leu→Tyr
てトレハロースを生成し、またトレハロースに作用して
マルトースを生成する。 (2) 至適pH:37℃で6.0 〜10.0 (3) 至適温度 : pH 7.0で45℃ (4) pH安定性:37℃で5.0 〜11.0 (5) 熱安定性 : pH 7.0で40〜50℃ (6) 分子量: 40,000- 80,000 (SDS・PAGE) (7) 等電点: 5.0〜6.0 (8) 活性阻害:Co++,Zn++,Ni++,Hg++,Cu++,Cd++で阻害
される。トリス緩衝液では阻害されない。 (9) アミノ末端アミノ酸配列:Thr→Gln→Pro→Asp→P
ro→Ser→Tyr→Val→Lys→Trp→Leu→Glu→Asp→Arg→A
la→Met→Leu→Lys→Ala→Ser→Gln→Ala→Arg→Ala→S
er→Leu→Tyr
【0012】本発明により、このようにマルトースを基
質にトレハロースを生成する新規トレハロース合成酵素
を提供することができる。さらに、この新規トレハロー
ス合成酵素は菌体の内部に保持させたまま、あるいは菌
体内より抽出したもの、さらには精製したものの何れの
形で基質のマルトースに作用させても、トレハロースを
合成することができる。
質にトレハロースを生成する新規トレハロース合成酵素
を提供することができる。さらに、この新規トレハロー
ス合成酵素は菌体の内部に保持させたまま、あるいは菌
体内より抽出したもの、さらには精製したものの何れの
形で基質のマルトースに作用させても、トレハロースを
合成することができる。
【0013】本発明の特徴は、微生物の培養物中あるい
は微生物の菌体内よりトレハロースを抽出精製する方法
とは異なり、基質であるマルトースを原料としてトレハ
ロースを得ることができるため、反応液中の成分は殆ど
が糖であり、反応液からのトレハロースの分離精製が非
常に容易に行えることである。さらにまた、単一の酵素
がマルトースを直接トレハロースに転換出来るため、従
来の酵素法のように別々の微生物からそれぞれ別々の酵
素を取り出して反応させるといった煩雑さがないため、
効率よくかつ高収率でトレハロースを製造することがで
きる。
は微生物の菌体内よりトレハロースを抽出精製する方法
とは異なり、基質であるマルトースを原料としてトレハ
ロースを得ることができるため、反応液中の成分は殆ど
が糖であり、反応液からのトレハロースの分離精製が非
常に容易に行えることである。さらにまた、単一の酵素
がマルトースを直接トレハロースに転換出来るため、従
来の酵素法のように別々の微生物からそれぞれ別々の酵
素を取り出して反応させるといった煩雑さがないため、
効率よくかつ高収率でトレハロースを製造することがで
きる。
【0014】この反応における基質としてのマルトース
濃度は、10mM〜2Mが好ましい。また、反応温度は30〜6
0℃、pHは6〜10が好ましく、1〜200時間反応させ
るのが好ましい。pHを一定に維持するためには緩衝液
を使用するのが好ましい。固定化菌体又は固定化酵素と
して使用する場合、連続法によって行うこともでき、例
えばそれらをカラムに詰めて、バイオリアクターとし
て、回分式と同様の反応条件で1ヵ月から1年間連続通
液おこなうことにより、トレハロースを安価に連続的に
大量生産することが出来る。
濃度は、10mM〜2Mが好ましい。また、反応温度は30〜6
0℃、pHは6〜10が好ましく、1〜200時間反応させ
るのが好ましい。pHを一定に維持するためには緩衝液
を使用するのが好ましい。固定化菌体又は固定化酵素と
して使用する場合、連続法によって行うこともでき、例
えばそれらをカラムに詰めて、バイオリアクターとし
て、回分式と同様の反応条件で1ヵ月から1年間連続通
液おこなうことにより、トレハロースを安価に連続的に
大量生産することが出来る。
【0015】反応終了後、遠心分離または限外ろ過等の
ろ過分離により、反応液から菌体又は菌体処理物を除去
する。得られた上清又は濾液を直接濃縮してトレハロー
スを晶析させることもできるし、活性炭ありはイオン交
換樹脂等で精製してから濃縮してトレハロースを晶析さ
せるてもよい。必要により再結晶をおこなって精製する
ことが出来る。
ろ過分離により、反応液から菌体又は菌体処理物を除去
する。得られた上清又は濾液を直接濃縮してトレハロー
スを晶析させることもできるし、活性炭ありはイオン交
換樹脂等で精製してから濃縮してトレハロースを晶析さ
せるてもよい。必要により再結晶をおこなって精製する
ことが出来る。
【0016】本発明では、菌体又は粗精製もしくは精製
酵素を担体に固定化することにより、その固定化菌体又
は固定化酵素を繰り返し使用でき、連続的に大量にトレ
ハロースをマルトースから製造することができる。
酵素を担体に固定化することにより、その固定化菌体又
は固定化酵素を繰り返し使用でき、連続的に大量にトレ
ハロースをマルトースから製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に
限定されるものではない。 実施例1 新規トレハロース合成酵素の調製 (菌体の調製)種菌としてシュードモナス sp.F-1 FER
M P-14747を用いる。廃糖蜜1kg、カツオエキス500g、
硫酸マグネシウム10g、リン酸1カリウム10gを含む培地
50リットルを100リットル容ジャーファメンターで28
℃、17時間培養した。培養後、遠心分離により菌体を回
収し、更に菌体を水で懸濁し、遠心分離により菌体を回
収する作業を2回繰り返し、菌体を洗浄し、菌体653g
を得た。
具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に
限定されるものではない。 実施例1 新規トレハロース合成酵素の調製 (菌体の調製)種菌としてシュードモナス sp.F-1 FER
M P-14747を用いる。廃糖蜜1kg、カツオエキス500g、
硫酸マグネシウム10g、リン酸1カリウム10gを含む培地
50リットルを100リットル容ジャーファメンターで28
℃、17時間培養した。培養後、遠心分離により菌体を回
収し、更に菌体を水で懸濁し、遠心分離により菌体を回
収する作業を2回繰り返し、菌体を洗浄し、菌体653g
を得た。
【0018】(酵素活性の測定法)菌体0.02gに最終濃
度が100mMマルトース、100mMリン酸緩衝液(pH7.0)、
5mM EDTAになるように混合した反応液を作成し、37℃
で反応を行った。反応終了後、反応液の一部を高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)により分析し、生成したト
レハロースを定量した。HPLCの分析条件は以下のよ
うにして行った。
度が100mMマルトース、100mMリン酸緩衝液(pH7.0)、
5mM EDTAになるように混合した反応液を作成し、37℃
で反応を行った。反応終了後、反応液の一部を高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)により分析し、生成したト
レハロースを定量した。HPLCの分析条件は以下のよ
うにして行った。
【0019】カラム:リクロソルブNH2(メルク社製) 溶媒:アセトニトリル:水:ギ酸=80:20:1 流速:1ml/min 温度:40℃ 検出器:示差屈折計 なお、トレハロース合成酵素活性は37℃、pH7.0におい
てマルトースを基質とし1分間に1μmolのトレハロー
スを生成する酵素力価を1U(ユニット)とした。この
結果、菌体中のトレハロース合成酵素活性は1.16U/g
であった。
てマルトースを基質とし1分間に1μmolのトレハロー
スを生成する酵素力価を1U(ユニット)とした。この
結果、菌体中のトレハロース合成酵素活性は1.16U/g
であった。
【0020】(粗製酵素の調製)得られた菌体50gを100
mMのリン酸緩衝液に懸濁し300mlとした。この懸濁液を
超音波破砕装置に供し、菌体を破砕した。破砕処理液は
遠心分離により上清液を得た。上清液にプロタミン溶液
を加え発生する沈殿を遠心分離により除去した。得られ
た上清液に硫酸アンモニウム(40%飽和)を加えて塩析
して沈殿物を遠心分離により回収した。沈殿物は50mMト
リス緩衝液、5mM EDTA(pH7.4)20mlに懸濁し透析チュ
ーブに入れ、同緩衝液3リットルを透析液として透析を
おこない、粗製酵素液27mlを得た。
mMのリン酸緩衝液に懸濁し300mlとした。この懸濁液を
超音波破砕装置に供し、菌体を破砕した。破砕処理液は
遠心分離により上清液を得た。上清液にプロタミン溶液
を加え発生する沈殿を遠心分離により除去した。得られ
た上清液に硫酸アンモニウム(40%飽和)を加えて塩析
して沈殿物を遠心分離により回収した。沈殿物は50mMト
リス緩衝液、5mM EDTA(pH7.4)20mlに懸濁し透析チュ
ーブに入れ、同緩衝液3リットルを透析液として透析を
おこない、粗製酵素液27mlを得た。
【0021】実施例2 トレハロース合成酵素の精製 (精製酵素の調製)実施例1で得た粗酵素液27mlを同緩
衝液で平衡化したDEAE−セファル(ファアルマシア
バイオテク社製)カラムに吸着させ、0から0.3M NaCl
を含む同緩衝液のグラジエントによりトレハロース合成
活性画分を溶出した。溶出画分53mlは限外ろ過によって
濃縮後0.5Mの硫安を含む同緩衝液1リットルを透析液と
して透析をおこなった。透析した酵素懸濁液は0.5Mの硫
安を含む同緩衝液で平衡化したPhenyl-Sepharose(ファ
アルマシアバイオテク社製)カラムに吸着させ、0.5か
ら0M硫安を含む同緩衝液のグラジエントによりトレハ
ロース合成活性画分を溶出した。得られた活性画分24ml
に硫酸アンモニウム(40%飽和)を加えて塩析して沈殿
物を遠心分離により回収した。沈殿物は50mMトリス緩衝
液5mM EDTA(pH7.4)に溶解し同緩衝液で平衡化したSu
perdex 200(ファアルマシアバイオテク社製)カラムで
ゲルろ過をおこなった。得られた精製酵素はSDSポリ
アクリルアミドゲル電気泳動において単一蛋白であるこ
とが確認された。酵素活性は56.4U/mg(蛋白)であ
った。この酵素の酵素学的性質は次の通りである。
衝液で平衡化したDEAE−セファル(ファアルマシア
バイオテク社製)カラムに吸着させ、0から0.3M NaCl
を含む同緩衝液のグラジエントによりトレハロース合成
活性画分を溶出した。溶出画分53mlは限外ろ過によって
濃縮後0.5Mの硫安を含む同緩衝液1リットルを透析液と
して透析をおこなった。透析した酵素懸濁液は0.5Mの硫
安を含む同緩衝液で平衡化したPhenyl-Sepharose(ファ
アルマシアバイオテク社製)カラムに吸着させ、0.5か
ら0M硫安を含む同緩衝液のグラジエントによりトレハ
ロース合成活性画分を溶出した。得られた活性画分24ml
に硫酸アンモニウム(40%飽和)を加えて塩析して沈殿
物を遠心分離により回収した。沈殿物は50mMトリス緩衝
液5mM EDTA(pH7.4)に溶解し同緩衝液で平衡化したSu
perdex 200(ファアルマシアバイオテク社製)カラムで
ゲルろ過をおこなった。得られた精製酵素はSDSポリ
アクリルアミドゲル電気泳動において単一蛋白であるこ
とが確認された。酵素活性は56.4U/mg(蛋白)であ
った。この酵素の酵素学的性質は次の通りである。
【0022】(分子量)精製酵素の分子量測定をSDS
−ポリアクリルアミドゲク電気泳動を行い測定した。分
子量マーカーにはチログロブリン(670,000)、γ−グロ
ブリン(158,000)、オブアルブミン(44,000) 、ミオブ
ロビン(17,000) 、ビタミンB12(1,350) を用いた。こ
の結果、分子量は40,000〜80.000であった。 (等電点)アンフォライン等電点電気泳動により等電点
の測定を行った。この結果、等電点は5.0 〜6.0であっ
た。
−ポリアクリルアミドゲク電気泳動を行い測定した。分
子量マーカーにはチログロブリン(670,000)、γ−グロ
ブリン(158,000)、オブアルブミン(44,000) 、ミオブ
ロビン(17,000) 、ビタミンB12(1,350) を用いた。こ
の結果、分子量は40,000〜80.000であった。 (等電点)アンフォライン等電点電気泳動により等電点
の測定を行った。この結果、等電点は5.0 〜6.0であっ
た。
【0023】(至適pH)精製酵素の至適pHを測定した。
pH3−6の間はクエン酸緩衝液、pH6−8の間はリン酸
緩衝液、pH6−7.5 の間はトリス−マレイン酸緩衝液、
pH 8.5〜10.5の間はグリシン緩衝液、pH10.0−12.0の間
はリン酸緩衝液を用い、各緩衝液中で活性測定を行い活
性を測定した。この結果、至適pHは6.0 〜10.0であった
(図1参照)。
pH3−6の間はクエン酸緩衝液、pH6−8の間はリン酸
緩衝液、pH6−7.5 の間はトリス−マレイン酸緩衝液、
pH 8.5〜10.5の間はグリシン緩衝液、pH10.0−12.0の間
はリン酸緩衝液を用い、各緩衝液中で活性測定を行い活
性を測定した。この結果、至適pHは6.0 〜10.0であった
(図1参照)。
【0024】(至適温度)精製酵素の至適反応温度を測
定した。40℃から80℃の各温度で活性測定を行い活性を
測定した。この結果、至適温度は 45 ℃であった(図2
参照)。 (pH安定性)精製酵素の種々のpHにおける安定性を測定
した。pH3−6の間はクエン酸緩衝液、pH6−8の間は
リン酸緩衝液、pH6−8.5の間はトリス−マレイン酸緩
衝液、pH8.5 −10.5の間はグリシン緩衝液、pH10.0−1
2.0の間はリン酸緩衝液を用い、各緩衝液中に精製酵素
を37℃に1時間放置後、その活性を測定した。この結
果、pH安定性はpHは 5.0〜11.0であった(図3参照)。
定した。40℃から80℃の各温度で活性測定を行い活性を
測定した。この結果、至適温度は 45 ℃であった(図2
参照)。 (pH安定性)精製酵素の種々のpHにおける安定性を測定
した。pH3−6の間はクエン酸緩衝液、pH6−8の間は
リン酸緩衝液、pH6−8.5の間はトリス−マレイン酸緩
衝液、pH8.5 −10.5の間はグリシン緩衝液、pH10.0−1
2.0の間はリン酸緩衝液を用い、各緩衝液中に精製酵素
を37℃に1時間放置後、その活性を測定した。この結
果、pH安定性はpHは 5.0〜11.0であった(図3参照)。
【0025】(熱安定性)精製酵素の種々の温度におけ
る安定性を測定した。4℃から80℃の各温度に精製酵素
を30分放置後、その残存活性を測定した。この結果、熱
安定性は50℃以下であった(図4参照)。 (活性阻害性)精製酵素の種々の金属イオンによる活性
阻害を測定する。予め10mMのトリス塩酸緩衝液で透析し
た精製酵素を20mMトリス緩衝液(pH7.1) 、100mM マルト
ース、10mM各種金属イオンを含む反応液中で活性測定を
行った。結果は次の通りである。
る安定性を測定した。4℃から80℃の各温度に精製酵素
を30分放置後、その残存活性を測定した。この結果、熱
安定性は50℃以下であった(図4参照)。 (活性阻害性)精製酵素の種々の金属イオンによる活性
阻害を測定する。予め10mMのトリス塩酸緩衝液で透析し
た精製酵素を20mMトリス緩衝液(pH7.1) 、100mM マルト
ース、10mM各種金属イオンを含む反応液中で活性測定を
行った。結果は次の通りである。
【0026】
【0027】(基質特異性)精製酵素の基質特異性を測
定した。基質としてマルトース、トレハロース、イソマ
ルトース、ニゲロース、ラクトース、シュークロース、
ゲンチオビオース、セロビオースを用い、酵素活性測定
法の基質マルトースをこれらの基質に置き換えた後は同
条件にて活性を測定した。結果は、次の通りである。
定した。基質としてマルトース、トレハロース、イソマ
ルトース、ニゲロース、ラクトース、シュークロース、
ゲンチオビオース、セロビオースを用い、酵素活性測定
法の基質マルトースをこれらの基質に置き換えた後は同
条件にて活性を測定した。結果は、次の通りである。
【0028】
【0029】この表からマルトース、トレハロースに対
して基質特異性があることが判る。 (アミノ末端アミノ酸配列)精製酵素のアミノ末端アミ
ノ酸配列を決定した。精製酵素のSDS−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動を定法に従って行った後、PVDF
膜にトランスファーしてクーマシーブルーにて染色し
た。67kDa の目的バンド部分の膜を切り出し十分に水洗
した。切り出し膜を 0.5%ポリビニルピロリドンにて1
時間処理した。その膜を十分に水洗した後アミノ末端ア
ミノ酸配列の分析に供した。その結果配列は、Thr→Gln
→Pro→Asp→Pro→Ser→Tyr→Val→Lys→Trp→Leu→Glu
→Asp→Arg→Ala→Met→Leu→Lys→Ala→Ser→Gln→Ala
→Arg→Ala→Ser→Leu→Tyrであった。
して基質特異性があることが判る。 (アミノ末端アミノ酸配列)精製酵素のアミノ末端アミ
ノ酸配列を決定した。精製酵素のSDS−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動を定法に従って行った後、PVDF
膜にトランスファーしてクーマシーブルーにて染色し
た。67kDa の目的バンド部分の膜を切り出し十分に水洗
した。切り出し膜を 0.5%ポリビニルピロリドンにて1
時間処理した。その膜を十分に水洗した後アミノ末端ア
ミノ酸配列の分析に供した。その結果配列は、Thr→Gln
→Pro→Asp→Pro→Ser→Tyr→Val→Lys→Trp→Leu→Glu
→Asp→Arg→Ala→Met→Leu→Lys→Ala→Ser→Gln→Ala
→Arg→Ala→Ser→Leu→Tyrであった。
【0030】実施例3 粗酵素を用いたトレハロース合
成 実施例1で調製した硫安沈殿粗酵素の8gを50mMリン酸
緩衝液pH7.0 5mM EDTAで30mlに懸濁し透析チューブに
入れ、同緩衝液3.5リットルを透析液として透析を行い
粗酵素液35ml(0.8U/ml)を得た。酵素固定化担体キ
トバールBCW3503(富士紡績製)50mlを1リットルの
蒸留水で洗浄後、500mlの50mMリン酸緩衝液(pH7.0 )
5mM EDTAで洗浄した。水分をガラスフィルターで除去
した固定化担体に150mlの2.5%グルタールアルデヒド水
溶液、50mlの50mMリン酸緩衝液(pH7.0 )5mM EDTAを
加えて2時間室温で、緩やかに振とう反応させた。反応
終了後、500mlの同緩衝液で洗浄し、活性化固定化担体
を調製した。この活性化固定化担体に粗酵素を加え、4
℃にて一夜振とう反応させ、固定化酵素(0.78U/ml)
を調製した。
成 実施例1で調製した硫安沈殿粗酵素の8gを50mMリン酸
緩衝液pH7.0 5mM EDTAで30mlに懸濁し透析チューブに
入れ、同緩衝液3.5リットルを透析液として透析を行い
粗酵素液35ml(0.8U/ml)を得た。酵素固定化担体キ
トバールBCW3503(富士紡績製)50mlを1リットルの
蒸留水で洗浄後、500mlの50mMリン酸緩衝液(pH7.0 )
5mM EDTAで洗浄した。水分をガラスフィルターで除去
した固定化担体に150mlの2.5%グルタールアルデヒド水
溶液、50mlの50mMリン酸緩衝液(pH7.0 )5mM EDTAを
加えて2時間室温で、緩やかに振とう反応させた。反応
終了後、500mlの同緩衝液で洗浄し、活性化固定化担体
を調製した。この活性化固定化担体に粗酵素を加え、4
℃にて一夜振とう反応させ、固定化酵素(0.78U/ml)
を調製した。
【0031】得られた固定化酵素50mlに120gのマルトー
ス、25mlの0.5Mリン酸緩衝液pH7.050mM EDTA、蒸留水
を加えて250mlとし、37℃で5日間トレハロース合成を
行わせた。反応液は高速液体クロマトグラフィーで定量
した。その結果、5日間で70gのトレハロースが生成し
た。転換率は約58%であった(図5〜9参照)。
ス、25mlの0.5Mリン酸緩衝液pH7.050mM EDTA、蒸留水
を加えて250mlとし、37℃で5日間トレハロース合成を
行わせた。反応液は高速液体クロマトグラフィーで定量
した。その結果、5日間で70gのトレハロースが生成し
た。転換率は約58%であった(図5〜9参照)。
【0032】
【発明の効果】本発明により、新規なトレハロース合成
酵素を提供することができた。
酵素を提供することができた。
【0033】本発明によれば、トレハロースを容易かつ
効率的に製造することができ、またバイオリアクターを
利用することでトレハロースを安価に大量生産すること
が出来る。
効率的に製造することができ、またバイオリアクターを
利用することでトレハロースを安価に大量生産すること
が出来る。
【図1】新規トレハロース合成酵素の至適pHを示す図。
【図2】新規トレハロース合成酵素の至適温度を示す
図。
図。
【図3】新規トレハロース合成酵素のpH安定性を示す
図。
図。
【図4】新規トレハロース合成酵素の熱安定性を示す
図。
図。
【図5】実施例3の反応で得られたトレハロースのNM
Rチャートを示す図。
Rチャートを示す図。
【図6】実施例3の反応で得られたトレハロースのNM
Rチャートを示す図。
Rチャートを示す図。
【図7】トレハロース試薬(シグマ社製)のNMRチャ
ートを示す図。
ートを示す図。
【図8】トレハロース試薬(シグマ社製)のNMRチャ
ートを示す図。
ートを示す図。
【図9】実施例3の反応におけるトレハロース生成の経
時変換を示す図。
時変換を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 正 静岡県静岡市聖一色25−1 ディアス川口 B201 (72)発明者 佐野 孝文 静岡県庵原郡富士川町南松野1759−4 (72)発明者 大石 一男 静岡県沼津市三園町7−1 職住303 (72)発明者 山岸 政昭 静岡県焼津市小川256−2 (72)発明者 太田 俊也 静岡県駿東郡清水町柿田178−3 職住301
Claims (3)
- 【請求項1】 下記の酵素化学的性質を有するトレハロ
ース合成酵素。 (1) 作用:本酵素はマルトースに作用してトレハロー
スを生成し、またトレハロースに作用してマルトースを
生成する。 (2) 至適pH:37℃で6.0 〜10.0 (3) 至適温度 : pH 7.0で45℃ (4) pH安定性:37℃で5.0 〜11.0 (5) 熱安定性 : pH 7.0で40〜50℃ (6) 分子量: 40,000- 80,000 (SDS・PAGE) (7) 等電点: 5.0〜6.0 (8) 活性阻害:Co++,Zn++,Ni++,Hg++,Cu++,Cd++で阻害
される。トリス緩衝液では阻害されない。 (9) アミノ末端アミノ酸配列:Thr→Gln→Pro→Asp→P
ro→Ser→Tyr→Val→Lys→Trp→Leu→Glu→Asp→Arg→A
la→Met→Leu→Lys→Ala→Ser→Gln→Ala→Arg→Ala→S
er→Leu→Tyr - 【請求項2】 シュードモナス属に属しトレハロース合
成酵素生産能を有する微生物を培地に培養し、培養物か
らトレハロース合成酵素を採取することを特徴とするト
レハロース合成酵素の製造法。 - 【請求項3】 マルトースにトレハロース合成酵素を作
用させてトレハロースを製造することを特徴とするトレ
ハロースの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8185043A JPH0998779A (ja) | 1995-08-03 | 1996-07-15 | トレハロース合成酵素、その製法及びそれを用いたトレハロースの製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19859795 | 1995-08-03 | ||
JP7-198597 | 1995-08-03 | ||
JP8185043A JPH0998779A (ja) | 1995-08-03 | 1996-07-15 | トレハロース合成酵素、その製法及びそれを用いたトレハロースの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0998779A true JPH0998779A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=26502865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8185043A Pending JPH0998779A (ja) | 1995-08-03 | 1996-07-15 | トレハロース合成酵素、その製法及びそれを用いたトレハロースの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0998779A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000056868A1 (en) * | 1999-03-24 | 2000-09-28 | Cheil Jedang Corporation | Trehalose synthase protein, gene, plasmids, microorganisms, and a process for producing trehalose |
KR100397319B1 (ko) * | 1997-09-30 | 2003-11-17 | 씨제이 주식회사 | 트레할로오스를 생성하는 미생물 |
CN106350551A (zh) * | 2016-11-22 | 2017-01-25 | 保龄宝生物股份有限公司 | 一种高保湿性海藻糖糖浆及其制备方法 |
CN106754486A (zh) * | 2016-11-30 | 2017-05-31 | 山东隆科特酶制剂有限公司 | 一株高产海藻糖合酶的假单胞菌及其发酵产酶方法 |
-
1996
- 1996-07-15 JP JP8185043A patent/JPH0998779A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100397319B1 (ko) * | 1997-09-30 | 2003-11-17 | 씨제이 주식회사 | 트레할로오스를 생성하는 미생물 |
WO2000056868A1 (en) * | 1999-03-24 | 2000-09-28 | Cheil Jedang Corporation | Trehalose synthase protein, gene, plasmids, microorganisms, and a process for producing trehalose |
US6800474B1 (en) | 1999-03-24 | 2004-10-05 | Cheil Jedang Corporation | Trehalose synthase protein, gene, plasmids, microorganisms, and a process for producing trehalose |
CN106350551A (zh) * | 2016-11-22 | 2017-01-25 | 保龄宝生物股份有限公司 | 一种高保湿性海藻糖糖浆及其制备方法 |
CN106754486A (zh) * | 2016-11-30 | 2017-05-31 | 山东隆科特酶制剂有限公司 | 一株高产海藻糖合酶的假单胞菌及其发酵产酶方法 |
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