JPH09500559A - 下着の側部を自動的に覆うように予め配置された下着被覆構成要素を有する吸収物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、衛生ナプキン、パンティライナ、失禁パッドのような吸収物品に関する。より詳細には、本発明は、通常の側部フラップに対する代替物を提供するため、パンティの側部を自動的に覆うように予め配置された下着被覆構成要素（側部被覆要素）を有する、衛生ナプキンのような吸収物品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 下着の側部を自動的に覆うように予め配置された 下着被覆構成要素を有する吸収物品 発明の分野 本発明は、衛生ナプキン、パンティライナ、失禁パッドのような、吸収物品に 関する。より詳細には、本発明は、通常の側部フラップの代替物とするため、下 着を引っ張り上げたとき下着の側部を自動的に覆うように予め配置された下着被 覆構成要素（“側部被覆要素”）を有する衛生ナプキンに関する。 発明の背景 衛生ナプキン、パンティライナ、失禁パッドのような、吸収物品は、典型的に は下着の股部領域において装着される装置である。これらの装置は、身体からの 液体または他の排出物を吸収し保持し、かつ、身体および衣服を汚さないように 設計されている。衛生ナプキンは、会陰部に隣接して装着者の脚部の間に通常位 置決めされる一対のパンティとして女性が装着する吸収物品の一型式である。側 部フラップ（又は、ウィング）付き或いは側部フラップなしの衛生ナプキンが文 献に開示され、市販されている。 一般的に、衛生ナプキンにプラップを設けたとき、フラップは、中央吸収手段 から側方に延び、装着者のパンティの股部領域の縁部のまわりで折り畳まれるよ うになっている。通常、フラップには、フラップを装着者のパンティの下側或い は対向するフラップに固定するための取付け手段が設けられている。フラップは 特に、身体排出物が装着者のパンティの縁部を汚さないようにするのに効果的で ある。 種々の型式のフラップを有する衛生ナプキンが、１９８７年８月１８日にファ ン・ティルバーグに付与された米国特許第４，６８７，４７８号（フラップ付き 衛生ナプキン）、１９８６年８月２６日にマッティングリーに付与された同第４ ，６０８，０４７号（衛生ナプキン取付け手段）、１９８６年５月２０日にファ ン・ティルバーグに付与された同第４，５８９，８７６号（衛生ナプキン）、１ ９９３年４月２７日に再審査付与された再審査特許第Ｂ１−４，５８９，８７６ 号、１９８１年８月２５日にマクネールに付与された米国特許第４，２８５，３ ４３号（衛生ナプキン）、１９６８年８月２０日にリカードに付与された同第３ ，３９７，６９７号（下着用の使い捨て衛生シールド）、および１９５７年４月 ２日にクラークに付与された同第２，７８７，２７１号（衛生ナプキン）に開示 されている。 フラップ付きの衛生ナプキンは通常、フラップなしの衛生ナプキンと比較する と、汚れに対して良好な防護を提供するものとみなされているが、フラップ付き の衛生ナプキンを装着すると、種々の点で不都合が生ずることがある。例えば、 フラップをパンティの股部の下側に取付けるのが困難であることがある。これは 、フラップの接着ファスナがフラップ自体にくっついたり或いは衛生ナプキンの 他の部分にくっついたりすることによる。その結果、依然としてフラップなしの 衛生ナプキンを好む女性がいる。さらに、フラップ付きの衛生ナプキンを好む女 性でも、（生理が軽微な場合などには）フラップなしの衛生ナプキンを好むこと もある。したがって、側部フラップによる防護を提供しつつ、通常の側部フラッ プを有する衛生ナプキンに対する代替物となる衛生ナプキンに対する要請がある 。 上述の問題の全てではないが一部を解決しようとした、通常のフラップを有す る幾つかの型式の衛生ナプキンが、特許文献に記載されている。例えば、マービ ンクルフに付与された米国特許第４，９１１，７０１号は、中央吸収材の身体側 部分により大きな凸面形状を提供し、かつ、ウィング状ナプキンの実施例のフラ ップの一対のパンティへの接着自由配置を可能にするための弾性ストランドを有 する衛生ナプキンを開示している。しかしながら、マービンクルフの特許に記載 された衛生ナプキンは依然として、使用者が（まずフラップを上方に払い、次い でフラップをパンティ内に置き、フラップを元に戻すことによって）フラップを 操作する必要があるように見える。何故ならば、フラップが、下方に折り畳まれ た状態に事前配置されているように見えるからである。また、マービンクルフの 特許は、個々の弾性ストランドを、ナプキンの中央吸収部分および／又はウィン グ又はフラップに取付けることを必要としている。したがって、マービンクルフ の特許に記載された衛生ナプキンは、製造が難しく且つ高価となる。サレルノに 付与された米国特許第４，９４０，４６２号は、長さ方向に膨張可能なフラップ を備えた衛生ナプキンを開示している。フラップは、装着者のパンティの外側の 上に折り畳まれ、次いで膨張してパンティの輪郭に合致するように設計されてい る。しかしながら、サレルノの特許は、フラップを装着者のパンティの下側の適 所に保持するため、通常の接着剤ファスナを必要としているように見える。 かくして、通常のフラップの代替物を備えた、衛生ナプキンのような吸収物品 に対する要請が存在する。特に、通常のフラップによる汚れの防護を提供し、か つ、通常のフラップをパンティの下側に取付けようとするときに生ずる問題を効 果的に解決する、通常のフラップの代替物を備えた衛生ナプキンに対する要請が ある。 したがって、本発明の目的は、通常のフラップを使用することなしに、パンテ ィを覆って側部の汚れ（即ち、パンティの股部の縁部の汚れ）を減少させる、衛 生ナプキンのような吸収物品を提供することである。 本発明の別の目的は、装着者がパンティを単に引っ張り上げることによって、 パンティの側部を自動的に覆う、衛生ナプキンのような吸収物品を提供すること である。 本発明の更に別の目的は、パンティファスナを有するフラップを設けることな しに、かつ、別体の弾性ストランドを衛生ナプキンに取付けることなしに、パン ティの側部を覆って保持することができる、衛生ナプキンのような吸収物品を提 供することである。 本発明のこれらの及び他の目的は、添付図面を参照して以下の説明を読むとき 、より明白になるであろう。 発明の概要 本発明は、衛生ナプキンのような吸収物品を提供する。本発明の衛生ナプキン は、下着を引っ張り上げたとき、下着の側部を自動的に覆う側部被覆要素を有し ている。側部被覆要素は、手で位置決めして使用状態にしなければならない通常 の側部フラップに対する代替物を提供する。 衛生ナプキンは、長さ方向に延びた長さ方向寸法と、横断方向に延びた横断方 向寸法とを有している。衛生ナプキンは、主本体部分と、一対の側部被覆要素と を備えている。主本体部分は、吸収コアを備え、身体側と、下着側と、一対の長 さ方向側縁部とを有している。側部被覆要素は、主本体部分に接合され、主本体 部分の長さ方向側縁部を超えて外方かつ側方に遠位縁部まで延びている。側部被 覆要素の少なくとも一方、好ましくは両方は、装着者の下着の股部領域の側部を 自動的に覆うように予め配置されている。或る好ましい実施例では、側部被覆要 素は、好ましくは引っ張りを受け、衛生ナプキンの長さ方向中心線の方へ折り返 され、主本体部分の下着側に接合される端部分を有するため、装着者の側部を自 動的に覆うように予め配置されている。 本発明の衛生ナプキンは、幾つかの理由のため、通常のフラップを有する衛生 ナプキンの代替物となる。側部被覆要素は、装着者に不具合を生じさせないため 、装着者のパンティの側縁部を十分に外方に超えて延びてはいない。側部被覆要 素は、側部被覆要素をパンティの下に折り畳み或いはパンティに取付けるために 、装着者の部分への作用を必要としない。従って、側部被覆要素は、パンティの 下 に固定することなしに、パンティの側縁部を覆うのに十分な程に適所に留まる。 図面の簡単な説明 本明細書は、本発明を形成するものとみなされる要旨を指摘し明瞭に請求する 請求の範囲で終わっているが、添付図面を参照して以下の説明を読むことにより 、より良く理解されるであろう。 第１図は、本発明の衛生ナプキンの平面図である。 第２図は、第１図に示した衛生ナプキンの第１図の線２−２に沿った略横断面 図である。 第３図は、第１図に示した衛生ナプキンの第１図の線３−３に沿った略横断面 図である。 第４図は、第１図〜第３図に示した衛生ナプキンの下着側の斜視図である。 第５図は、上述の図面の衛生ナプキンの斜視図であって、側部被覆要素の折り 畳みを示したものである。 発明の詳細な説明 第１図〜第４図は、本発明の使い捨て吸収物品、すなわち衛生ナプキン２０の 或る好ましい実施例を示している。より詳細には、本発明は、主本体部分２１と 、装着者が衛生ナプキンをパンティに置きパンティを引っ張り上げたときパンテ ィの側部を自動的に覆う一対の側部被覆要素５０とを有する衛生ナプキンに関す る。 衛生ナプキン２０は、２つの面、即ち、液体透過性の身体接触面すなわち“身 体面”２０Ａと、液体不透過性の下着面２０Ｂとを有している。第１図では、衛 生ナプキン２０は、身体面２０Ａから見たものとして示されている。身体面２０ Ａは、装着者の身体に隣接して装着されるようになっている。衛生ナプキン２０ の下着面２０Ｂは、反対側にあり、衛生ナプキン２０を装着したとき装着者の下 着に隣接して配置されるようになっている。 衛生ナプキン２０は、２つの中心線、即ち、長さ方向中心線Ｌと、横断方向中 心線Ｔとを有している。ここで使用される語“長さ方向”は、衛生ナプキン２０ を装着したとき直立する装着者を右半身と左半身に分割する垂直面と略整合して いる（すわわち、垂直面と略平行な）衛生ナプキン２０の平面上の線、軸線また は方向のことを意味している。また、ここで使用される語“横断方向”または“ 側方”は、交換可能であり、長さ方向と略直交する衛生ナプキン２０の平面内に 位置する線、軸線または方向を意味する。 第１図は、衛生ナプキン２０の主本体部分２１が、側部被覆要素のない衛生ナ プキン２０の部分を備えていることを示している。主本体部分２１は、２つの間 隔をへだてた長さ方向縁部２２と、２つの間隔をへだてた横断方向縁部すなわち 端縁部（或いは“端部”）２４とを有しており、これらは、衛生ナプキン２０の 主本体部分の周囲２６を形成している。主本体部分は又、２つの端部領域、即ち 、第１の端部領域２８と第２の端部領域３０とを有している。第１の端部領域２ ８と第２の端部領域３０との間には、中央領域３２が配置されている。端部領域 ２８、３０は、中央領域３２の縁部から、主本体部分の長さの約１／８〜約１／ ３外方に延びている。中央領域３２と２つの端部領域２８、３０の詳細は、１９ ８７年９月１日にヒギンズに付与された米国特許第４，６９０，６８０号に記載 されている。 衛生ナプキン２０の主本体部分２１は、比較的厚い、或いは比較的薄い、或い は極めて薄い等の任意の厚さにすることができる。第１図〜第４図に示された衛 生ナプキン２０の実施例では、比較的薄い衛生ナプキン、好ましくはオズボーン に付与された米国特許第４，９５０，２６４号および同第５，００９，６５３号 に記載されているような“極めて薄い”衛生ナプキンの例を意図している。また 、衛生ナプキン２０は好ましくは、装着者にとって快適であるように、比較的可 撓性とすべきである。図示した衛生ナプキンは、単に或る好ましい実施例を示し ているにすぎず、本発明は、図示した特定の型式或いは形体の吸収物品に限定さ れ るものではないことを理解すべきである。 第４図は、本発明の衛生ナプキン２０の主本体部分２１の個々の構成要素を示 している。第４図に示した主本体部分２１は一般に、少なくとも３つの主要な構 成要素を備えている。これらは、液体透過性のトップシート３８と、液体不透過 性のバックシート４０と、トップシート３８とバックシート４０との間に位置決 めされた吸収コア４２とを有している。しかしながら、側部被覆要素の一部とし て役立つ構成要素によって、バックシート等のような、１つ以上のこれらの構成 要素を交換する場合がある。トップシート、バックシートおよび吸収コアは、（ いわゆる“サンドウィッチ”型や“チューブ”型を含む）種々の公知の形体に組 み立てることができる。 幾つかの好ましい衛生ナプキンの形体は、１９８２年３月２０日にアールに付 与された米国特許第４，３２１，９２４号（へり付き使い捨て吸収物品）、１９ ８４年１月１０日にデスマレスに付与された同第４，４２５，１３０号（複合衛 生ナプキン）、１９９０年８月２１日にオズボーンに付与された同第４，９５０ ，２６４号（薄くて可撓性の衛生ナプキン）、１９９４年５月３日にスネラー等 に付与された同第５，３０８，３４６号（弾性衛生ナプキン）、１９９３年７月 ２２日にラバッシュ等によって出願された米国特許出願第０８／０９６，１２１ 号（パンティの側部を自然に覆うパンティ被覆要素を有する吸収物品）、および １９９３年９月１７日にマンスフィールド等によって出願された同第０８／１２ ４，１８０号（弾性性状を示す伸長可能なウェブ材料を備えたパンティ被覆要素 を有する吸収物品）に記載されている。衛生ナプキン２０の主本体部分２１は又 、これらの衛生ナプキンのような１つ以上の伸長可能な構成要素を備えていても よく、これは、例えば、１９９２年７月２３日にオズボーン等によって出願され た（１９９３年２月４日に公開されたＰＣＴ出願ＷＯ９３／０１７８５号および 同９３／０１７８６号に対応する）米国特許出願第０７／９１５，１３３号 および同第０７／９１５，２８４号に記載されている。 第１図は、サンドウィッチ構造に組み立てられた衛生ナプキン２０の好ましい 実施例を示しており、この実施例では、トップシート３８とバックシート４０の 幅および長さは、吸収コア４２の幅および長さよりも全体として大きい。トップ シート３８とバックシート４０は、吸収コア４２の縁部を超えて延び、周囲２６ の部分を形成している。本発明の衛生ナプキン２０は、主本体部分２１に接合さ れた一対の被覆要素５０を備えており、これらの被覆要素は、主本体部分２１の 長さ方向側縁部２２を超えて、近位縁部５２から遠位縁部５４まで外方に延びて いる。側部被覆要素５０は、適当な方法で主本体部分２１に接合されている。こ こで使用される語“接合”は、要素を直接他の要素に取付けることによって要素 を別の要素に直接固定する形体と、他の要素に取付けられている中間部材に要素 を取付けることによって要素を他の要素に間接的に固定する形体とを包含してい る。 側部被覆要素５０は、適当な寸法と形態を有している。側部被覆要素５０は、 大幅に変動する長さ（長さ方向寸法）を有している。側部被覆要素５０の長さは 好ましくは、互いに或いは装着者のパンティの下側に取付けられた公知の型式の フラップの長さ方向寸法と少なくとも同じである。したがって、この側部被覆要 素５０は主として、衛生ナプキンの主本体部分の中央領域３２からのみ延びてい る。或いは、側部被覆要素５０の長さは、主本体部分２１の長さと同じか或いは 主本体部分２１の長さよりも長い。側部被覆要素５０の遠位縁部５４は好ましく は、主本体部分２１の長さ方向側縁部２２を超えて、主本体部分の幅の１／２以 下の距離、外方に延びている。本発明の側部被覆要素５０は好ましくは、ラバシ ュ等とマンスフィールド等によってそれぞれ出願された上述の米国特許出願第０ ８／０９６，１２１号と同第０８／１２４，１８０号のパンティ被覆要素に記載 された寸法を有しており、これらの出願を参考文献としてここに含める。 側部被覆要素５０は、衛生ナプキンの主本体部分２１の構成に使用するのに適 した材料で形成することができる。これらの材料は、側部被覆要素の構成要素が 側部被覆要素の遠位縁部からの身体排出物の外方吸い上げを阻止するように適当 に密封されている場合には、吸収性のものとすることができる。しかしながら、 側部被覆要素の構成要素は好ましくは、実質的に非吸収性のものである。側部被 覆要素の下着側を形成する側部被覆要素の構成要素も又、好ましくは、液体不透 過性である。側部被覆要素の構成要素の材料は、伸長性のものでもよく、或いは 非伸長性のものでもよい。側部被覆要素５０が伸長性のものである場合には、側 部被覆要素は、長さ方向、横断方向、長さ方向と横断方向との間の方向すなわち 種々の方向に伸長可能である。 或る好ましい実施例では、側部被覆要素は、３つの材料（即ち、長さ方向に伸 長可能なスパンボンデッドされた不織布ウェブのような柔らかい伸長可能なカバ ーストック材料、３次元成形フィルムのような伸長可能な中間層、ポリエチレン フィルムのバックシート材料のような伸長可能な液体不透過性のバッキング）の ラミネートからなる。カバーストック材料は好ましくは、米国バージニア州ウェ インスボローのポリボンド社のスパンボンドＰＥ、或いは独国のコロビン・ゲー エムベーハーのコロリンドＰＥのようなスパンボンデッドされた不織布ウェブか らなる。伸長可能な中間層は好ましくは、ラデル等に付与された米国特許第４， ３４２，３１４号およびアール等に付与された同第４，４６３，０４５号の下で 米国オハイオ州シンシナチのＰ＆Ｇ社によって製造された衛生ナプキンのトップ シートとして使用されている３次元成形フィルムの変形からなる。３次元成形フ ィルムは、約１５ミル〜約３５ミル（約０．３８mm〜約０．８９mm）のエンボス 加工された厚さを有しており、ドライ・ウィーブ・トップシート材料の場合のよ うに全体にわたっては孔開けされていないが、使用の際に装着者の身体から通常 離れたフィルムの側で孔が閉鎖されるように形成されている。成形フィルム樹脂 組成物は、線形低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）と高密度ポリエチレン（ＨＤ ＰＥ）の配合物を添加することによって改質されるので、形成フィルムは、長さ 方向に約６０パーセント〜約２００パーセント延びることができる。形成フィル ムは好ましくは、不織布ウェブに押出被覆される。ポリエチレンのバックシート 材料は、好ましくは厚さが約０．４〜１．５ミル（より好ましくは約１ミル）の ＬＬＤＰＥからなるフィルムである。好ましいポリエチレンフィルムは、＃Ｐ１ ８−１４０１として知られており、米国オハイオ州シンシナチのクロペイ社から 入手できる。このポリエチレンフィルムは、接着剤の螺旋形塗布、或いは押し出 し等によって、不織布および成形フィルムのラミネートの成形フィルム側に接着 される。 第１図〜第４図は、側部被覆要素５０が、装着者の下着の側部を自動的に覆う ように予め配置された形体をなしていることを示している。特に、側部被覆要素 は、押付けられて主本体部分の下着側の方に折り畳まれるように、主本体部分の 下着側に取付けられている。側部被覆要素５０は各々、一対の端部５６と、遠位 端部分５８のような一対の端部分とを有している。遠位端部分５８は、側部被覆 要素５０の遠位縁部５４と側部被覆要素の端縁部５６の両方に隣接した側部被覆 要素５０の部分を含んでいる。図示した好ましい実施例では、遠位端部分５８は 、曲げられ（即ち、主本体部分２１の下着側に長さ方向中心線Ｌに向かって折り 返され）、接着剤６０等によって主本体部分の下着側に固定される。これは、主 本体部分２１の下着側に向かって折り畳まれるように、側部被覆要素５０を予め 配置する。 特に好ましい実施例では、側部被覆要素５０は、主本体部分２１の下着側に固 定されたとき、引っ張りを受ける。側部被覆要素５０は、長さ方向において、或 いは第４図の矢印で示されるような横断方向において、或いは長さ方向と横断方 向との間の方向において、引っ張りを受ける。これは、側部被覆要素５０が装着 者のパンティの縁部を覆う傾向を増大させる。これらの特に好ましい実施例では 、側部被覆要素５０は好ましくは、主本体部分２１に固定される前により引き伸 ばされるように、伸長可能である。 側部被覆要素５０は、主本体部分に固定されたとき、遠位縁部分５８での引っ 張り量を変えることによって、主本体部分の下着側に対して適当な角度を形成す るように予め配置される。例えば、側部被覆要素５０は、第３図に示されるよう に、主本体部分２１の下着側に対して鋭角を形成することができる。（ここでの 角度は、側部被覆要素の横断方向中心線Ｔ１に沿った断面で測定される。）或い は、側部被覆要素５０は、主本体部分２１の下着側に対して９０°に、或いは、 第４図に示されるように、主本体部分２１の下着側に対して鈍角に予め配置する ことができる。後者の構成は、幾分好ましいものである。何故ならば、装着者の パンティに衛生ナプキンを配置する前に側部被覆要素５０を払う必要を除去する からである。 側部被覆要素は好ましくは、装着者のパンティに置いたとき、しわくちゃにさ れるのではなく折り畳まれ、衛生ナプキンの装着と関連した力を受けるように、 縁部圧縮に対する抵抗を有している。 ここで使用される語“縁部の圧縮に対する抵抗”とは、側部被覆要素を構成し ている材料が実質的にどのような材料であるかの尺度を意味する。特に、縁部圧 縮は、側部被覆要素が平らな延長部を形成するように延ばされ側部被覆要素の平 面と直交方向に力が加えられたときに、側部被覆要素５０が曲がる傾向を意味す る。この性質は、側部被覆要素が弱い場合に、装着者のパンティの弾性によって 或いは装着時の装着者の大腿によって側部被覆要素に力が加えられるとき、側部 被覆要素がひだになるので、重要である。もちろん、側部被覆要素５０は、装着 者が不快になる程に硬くすべきではない。 衛生ナプキン２０の下着面２０Ｂは好ましくは、衛生ナプキンを装着者の下着 に取付けるためのファスナを有している。第４図は、衛生ナプキンの主本体部分 ２１を下着の股部領域に固定するようになった中央パッドファスナ４４を示して いる。この目的のために、接着剤（好ましくは、感圧接着剤）を備えたファスナ が良好に機能することが分かっている。接着剤ファスナを使用する場合には、衛 生ナプキン２０を使用する前に、接着剤は典型的には、使用前に接着剤がパンテ ィの股部領域以外の面にくっつかないようにするために、取り外し可能な被覆ス トリップ又は剥離ライナ４６で被覆されている。適当な剥離ライナは、上述の米 国特許第４，９１７，６９７号に記載されている。 本発明の衛生ナプキン２０は、剥離ライナを取り外し、しかる後、接着剤（又 は、他のファスナ）４４がパンティの股部領域の内面に接触し使用中に衛生ナプ キンをパンティ内の適所に維持するように衛生ナプキン２０を配置することによ って、使用される。側部被覆要素５０は、パンティを引っ張り上げる装着者の単 純な行為によって、装着者のパンティの側部を自動的に覆う。パンティを引っ張 って装着者の身体と接触させると、主本体部分は、第５図に示されるように長さ 方向中心線に沿って上向き弧状形体を占める。主本体部分の弧状化は、側部被覆 要素５０の遠位縁部５４を引っ張り状態に置く。これにより、側部被覆要素５０ がパンティの下に折り畳まれる。何故ならば、側部被覆要素が、引っ張り状態に 置かれるとき、（弧状の主本体部分の端部の間で）直線に近い形体を占める傾向 があるからである。 側部被覆要素５０の操作は、幾つかの点で、通常の側部フラップの操作とは区 別される。通常のフラップを有する衛生ナプキンを一対のパンティに置き、パン ティを引っ張り上げても、本発明のように自動的に被覆される特徴は得られない 。これには、幾つかの理由がある。通常のフラップは、装着者のパンティの縁部 を覆うように予め配置されておらず、装着者の大腿によって圧縮されたとき、或 いは装着者の大腿に単に押しつけられたとき、しわくちゃになる傾向がある。ま た、 通常のフラップは、大きな折り畳み保持力を備えておらず、したがって、通常の フラップによってパンティが覆われた場合には、通常のフラップは、被覆状態に 保持されない。さらに、通常の寸法のフラップは、装着の際、パンティの下に垂 れる過剰なフラップ材料を有している。この材料は、パンティの下で過度に移動 する。一方、本発明の側部被覆要素は、パンティの弾性含有縁部のまわりを覆う のに丁度十分であるが、過剰なフラップ材料と関連した問題を回避するため、よ り幅広ではないスパンを有している。 本発明に関する種々の変形実施例が可能である。例えば、変形実施例では、側 部被覆要素５０は、主本体部分の１つ以上の構成要素の一体部分でもよい。この ような場合には、遠位端部分は、主本体部分の下着側に折り返され、主本体部分 の下着側に固定される。さらに、側部被覆要素５０は、主本体部分の各長さ方向 縁部から延びているものとして示されているが、主本体部分の縁部の一方から延 びた１つの側部被覆要素でもよい。さらに、側部被覆要素は好ましくは、互いに 鏡像関係にあるが、長さ方向中心線に対して非対称でもよい。しかしながら、こ こに示した側部被覆要素の形状および配置は、好ましい実施例に関する形状およ び配置であり、他の実施例も可能であることを理解すべきである。例えば、側部 被覆要素５０は、長さ方向中心線に沿って、主本体部分の一方の端縁部の方へオ フセットしていてもよい。 本発明は又、パンティライナや失禁製品のような、下着の股部領域に装着され る他の型式の吸収物品にも適用できる。語“パンティライナ”は、生理期間中に 女性が装着する、衛生ナプキンよりも嵩張らない吸収物品を意味する。パンティ ライナの形態の適当な吸収物品には、１９８８年４月１９日にオズボーンに付与 された米国第４，７３８，６７６号に開示されているような側部被覆要素を設け てもよい。 語“失禁製品”は、成人が装着するか或いは他の失禁者が装着するかにかかわ らず、パッド、（ベルトのような吊り下げシステムによって適所に保持される） 下着、吸収物品用インサート、吸収物品用容量ブースタ、ブリーフ、ベッドパッ ドなどを意味する。適当な失禁製品には、１９９４年４月５日にファイスト等に 付与された米国特許第５，３００，０５４号および１９９４年４月１９日にノエ ル等に付与された同第５，３０４，１６１号に開示されているような側部被覆要 素を設けてもよい。 すべての特許、特許出願および当該特許出願において言及された刊行物の開示 を参考文献としてここに含める。しかしながら、これらの参考文献に含まれる書 類は、本発明を教示しておらず或いは開示していないことを強調しておく。また 、ここに記載された市販の材料または製品も、本発明を教示しておらず或いは開 示していないことを強調しておく。 本発明の特定の実施例について説明してきたが、本発明の精神と範囲から逸脱 することなしに、種々の変形および修正をなし得ることは、当業者には明白であ ろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＮ，ＣＺ，ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，Ｋ Ｐ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＩ，ＳＫ， ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 長さ方向に延びた長さ方向寸法と横断方向に延びた横断方向寸法とを有 する吸収物品であって、吸収コアを有する主本体部分を備え、該主本体部分が、 身体側と、下着側と、一対の長さ方向側縁部とを有しており、前記主本体部分に 接合された一対の側部被覆要素を備え、該側部被覆要素が各々、近位縁部、遠位 縁部および一対の遠位端部分を含む横断方向中心線を有し、前記側部被覆要素が 、主本体部分の長さ方向側縁部を超えて側方かつ外方に近位縁部から遠位縁部ま で延び、前記側部被覆要素の少なくとも一方の遠位端部分が、吸収物品の長さ方 向中心線に向かって内側に折り返され、主本体部分の下着側に固定されているこ とを特徴とする吸収物品。 ２． 前記側部被覆要素の少なくとも一方の遠位端部分が、主本体部分の下着 側に固定されたとき、引っ張り状態にあることを特徴とする請求の範囲第１項に 記載の吸収物品。 ３． 前記遠位端部分が、長さ方向において引っ張り状態に維持されているこ とを特徴とする請求の範囲第２項に記載の吸収物品。 ４． 前記遠位端部分が、横断方向において引っ張り状態に維持されているこ とを特徴とする請求の範囲第２項に記載の吸収物品。 ５． 前記少なくとも一方の側部被覆要素が、側部被覆要素の横断方向中心線 のところで主本体部分の下着側に対して鋭角を形成するように予め配置されてい ることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の吸収物品。 ６． 前記少なくとも一方の側部被覆要素が、側部被覆要素の横断方向中心線 のところで主本体部分の下着側に対して鈍角を形成するように予め配置されてい ることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の吸収物品。 ７． 前記側部被覆要素が、伸長可能であることを特徴とする請求の範囲第１ 項に記載の吸収物品。 ８． 前記側部被覆要素が、長さ方向において伸長可能であることを特徴とす る請求の範囲第７項に記載の吸収物品。 ９． 前記側部被覆要素が、横断方向において伸長可能であることを特徴とす る請求の範囲第７項に記載の吸収物品。 １０． 前記側部被覆要素が、種々の方向において伸長可能であることを特徴 とする請求の範囲第７項に記載の吸収物品。 １１． 前記主本体部分が、伸長可能であることを特徴とする請求の範囲第１ 項に記載の吸収物品。 １２． 前記主本体部分が、長さ方向において伸長可能であることを特徴とす る請求の範囲第１１項に記載の吸収物品。 １３． 前記主本体部分が、横断方向において伸長可能であることを特徴とす る請求の範囲第１１項に記載の吸収物品。 １４． 前記主本体部分が、種々の方向において伸長可能であることを特徴と する請求の範囲第１項に記載の吸収物品。