JPH09126759A - 車載カメラによる測距方法およびそれを用いる測距装置 - Google Patents

車載カメラによる測距方法およびそれを用いる測距装置

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JPH09126759A
JPH09126759A JP7287476A JP28747695A JPH09126759A JP H09126759 A JPH09126759 A JP H09126759A JP 7287476 A JP7287476 A JP 7287476A JP 28747695 A JP28747695 A JP 28747695A JP H09126759 A JPH09126759 A JP H09126759A
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JP
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camera
image
distance
vehicle
distance measuring
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JP7287476A
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Takashi Ono
崇 小野
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】両眼立体視法による測距の際、一対のカメラ同
士のレンズ光軸が平行でないと、その傾斜度合いに応じ
て測距精度が低下する。 【解決手段】一対のカメラ間での取り付け角度差を検出
し、その取り付け角度差と各カメラ毎の撮影画像内での
対象物の高さまたは水平方向の位置と、各カメラの焦点
距離と、両カメラ間の基線長とに基づき対象物までの距
離を三角測量原理により測定することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載カメラによる
測距方法およびそれを用いる測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】走行している自車両の近傍に位置する対
象物の存在を検出して、例えば、前車との車間距離を適
性化する等の走行状態を制御する方法として、自車両に
搭載したカメラにより撮影した画像を用いて対象物まで
の距離を測定する方法が提案されている。
【0003】この方法のひとつに、上下あるいは左右に
一対のカメラを配置し、その各カメラによって撮影され
る画像を描写する画像面に対するレンズの焦点距離と、
上記各カメラ間の基線長と、各カメラ間での視差とを用
いて三角測量の原理により対象物までの距離を測定する
両眼立体視法がある(例えば、特開平3ー236698
号公報)。
【0004】図8は、上記方法の概略を図式化したもの
であり、同図において、上下に一対に配置されたカメラ
A、Bを用い、W:上下レンズ間の基線長、f:レンズ
Cの焦点距離、n1+n2:各画像面での視差とした場
合、対象物までの距離(R)は、 R=(f×W)/(n1+n2) により求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した方法
は、上下に配置したカメラ同士の光軸が平行しているこ
とが必須条件であり、この光軸がずれていると、そのず
れに応じて対象物までの距離(R)の値も誤差が大きく
なる。
【0006】そこで、カメラ間の光軸のずれをなくすた
めに、その光軸を平行に調整したうえでカメラを設置し
なければならないが、光軸を平行にした状態でカメラを
設置する組み立ては、機械的な誤差の存在によって正確
に行うことが難しいのが現状である。しかも、仮に、光
軸を平行にした状態でカメラを設置したとしても、走行
時での振動等の外乱によって平行状態が維持できなくな
ることもあり、このような事態をも考慮して設置時での
組み立て調整を行うことは殆ど無理である。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記従来の距離
測定方法、いわゆる、測距方法における問題に鑑み、カ
メラ間の光軸にずれが生じていても、常に安定した誤差
の少ない測距が行える測距方法を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、カメラの設置調整、
特に複数のカメラを組合わせて測距を行う際のカメラに
対する光軸調整をさほど正確に行わなくても常に安定し
た測距を可能にすることで、組み立て誤差を矯正するた
めのコストを低減することが可能な測距方法および測距
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、上下または左右一対に配置
したカメラにより車両前方または後方の道路を撮影し、
上記道路上の対象物までの距離を測定する車載カメラに
よる測距方法において、上記両カメラ間の上下または左
右方向の取り付け角度差を検出し、上記取り付け角度差
と上記各カメラ毎の撮影画像内での上記対象物の高さま
たは水平方向の位置と、上記各カメラの焦点距離と、上
記両カメラ間の基線長とに基づき上記対象物までの距離
を三角測量原理により測定することを特徴としている。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の車
載カメラによる測距方法において、W:上下または左右
カメラ間の基線長、 f:結像レンズの焦点距離、 n1:上または左画像の画像中心から対象物までの垂直
または水平長さ、 n2:下または右画像の画像中心から対象物までの垂直
または水平長さ、 θd:上下または左右カメラ間の相対ずれ角とした場
合、上記対象物までの距離(R)を、次の数式(1)
【0011】
【数3】
【0012】により求めることを特徴としている。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1記載の車
載カメラによる測距方法において、撮影画像内での無限
遠点の撮影画像中心からの偏差を上記各カメラ毎に検出
し、上記偏差と、上記カメラの焦点距離とに基づいて上
記カメラの取り付け上下または左右角を上記各カメラ毎
に検出し、上記各カメラの上記取り付け上下または左右
角度差を算出することを特徴としている。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項3記載の車
載カメラによる測距方法において、V:カメラの撮影画
像の縦方向の長さ、 f:結像レンズの焦点距離、 l:カメラの撮影画像における上端から無限遠点まで
の距離とした場合、上記カメラの取り付け角(θ)を、
次の数式(2)
【0015】
【数4】
【0016】により求めることを特徴としている。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項3記載の車
載カメラによる測距方法において、上記無限遠点は、上
記道路画像中の左右の白線画像を最小自乗法によりそれ
ぞれ直線近似させた各近似直線の交点として求めること
を特徴としている。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項3記載の車
載カメラによる測距方法において、上記取り付け角度差
の算出は、所定時間毎または処理計測の所定回数毎ある
いは所定走行距離毎に実行されることを特徴としてい
る。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項1記載の測
距方法を用いる測距装置であって、少なくとも、上下ま
たは左右一対の配置されているカメラと、上記カメラに
より撮影された画像を入力し、その画像を演算データあ
るいは表示データに処理する画像処理装置と、走行路に
おける対象物位置等、所要の計測データを得るための演
算装置と、を備え、上記カメラ毎に得られる画像からの
情報に基づいて、各カメラの取り付け角度差に対応した
対象物までの距離演算を上記演算装置により行うことを
特徴としている。
【0020】
【実施例】以下、図示実施例によって本発明の詳細を説
明する。
【0021】図1は、本発明による測距方法に用いられ
るシステム構成を示す図であり、図2は、本発明による
測距方法に用いられる処理を説明するためのフローチャ
ートである。
【0022】図1において、符号1は、上下一対に配置
したCCDセンサで構成されているステレオカメラ、同
3はカメラ1の画像を演算可能なデータあるいは表示可
能なデータに処理する画像処理装置、同5は走行路にお
ける対象物位置等、所要の計測データを得るための演算
装置、同6は各種データを記憶する入出力自在の記憶装
置(RAM)、同7は演算プログラムを記憶する出力専
用の記憶装置(ROM)、同2はカメラ1により撮影さ
れた画像および演算あるいは計測結果を表示するディス
プレイで構成された表示装置、同4は上記各要素間のデ
ータを伝送するシステムバスである。図1に示したシス
テム構成による測距方法は、図2に示す処理手順に基づ
いて実行される。
【0023】図2において、まず、上下各カメラにより
得られる撮影画像のそれぞれから自車両近傍の左右白線
を認識し(S1)、この処理に基づいて上下各カメラに
よる画像の無限遠点を求めたうえで(S2)、その無限
遠点の位置を割出すことにより上下各カメラにおけるず
れ角を求める(S3)。上下各カメラのずれ角を基にし
て上下カメラまでの相対ずれ角を求め(S4)、この相
対ずれ角を考慮して三角測量の原理を用いた対象物まで
の距離を測定する(S5)。
【0024】以下、各処理の詳細を説明する。
【0025】ます、ステップS1にて実行される処理
は、ステップS2において実行される無限遠点を求める
ための前提の処理であり、例えば、次の処理が実行され
る。
【0026】白線の認識は、実走行路面での道路に位置
する左右の白線を追尾することにより行われ、具体的な
手法としては、本願出願人の先願に係る特願平7ー18
1705号の明細書に記載された方法が用いられる。こ
の場合の白線追尾は、上下カメラ毎に行われる。
【0027】上記明細書に記載されている白線認識のた
めの白線検出方法は、路面上の白線が他の路面領域に比
べて輝度値が高いことを利用して、その輝度値に対する
しきい値を設定することで白線の認識を行うようになっ
ており、概ね次の処理が行われる。
【0028】図3は、カメラ1によって撮影された実走
行路面の画像であり、画像中の道路8は、分りやすいよ
うに右に緩くカーブして描いてある。
【0029】図3に示された画像を基に、白線を認識す
るためのしきい値を求める処理が行われる。この処理で
は、自車両の直前の路面8aでの輝度値を参考点とし
て、複数、例えば、水平方向に3点(i、j、k)を選
択し、その各位置での輝度値を検出してしきい値を求め
る。または、各サーチ領域内の平均輝度を求めて、その
都度、閾値を決定してもよい。
【0030】上記しきい値を求めると、路面8aでの白
線が存在するはずの大凡の場所を画像中の座標内から選
択してその場所を白線認識のための最初のサーチ領域A
1とする。このサーチ領域A1は、画面の垂直(上下)
方向に、所定の長さの1本の直線により表される。この
ようなサーチ領域A1において輝度を計測する。
【0031】最初のサーチ領域A1中で白線9が存在し
ていれば、その位置での輝度値が他の位置に比べてきわ
めて高くなるので、その輝度値の高い部分の点P1を、
とりあえず白線9として残しておく。
【0032】最初のサーチ領域での白線認識が終わる
と、引続き、上記した点P1から、画像中で、白線9と
思われる領域が存在している右方向に予め決められてい
る所定の間隔で2番目のサーチ領域A2を設定し、その
領域A2内での輝度分布を検出して輝度値が飛び抜けて
高い部分の点P2を白線として認識する。
【0033】図3から明らかなように、2つめの点P2
は、最初の点P1に非常に近い位置にあり、かつ、座標
位置に関して点P1よりも高い位置にあるので容易に検
出することができる。最初のサーチ領域A1に対する2
番目のサーチ領域A2は、上記した所定間隔を基準にし
て位置が決められる。
【0034】各サーチ領域における輝度値の高い点P
1、P2が決定された後、3番目以降のサーチ領域を画
面の右方向へ前記所定の間隔を以て順次設定していく
と、これらサーチ領域が白線9から徐々にずれてくる。
そこで、前回検出位置と今回検出位置とから次回検出位
置を推定し、その予想位置を中心としてある長さ、例え
ば、前記したサーチ領域を表す所定の長さLを有する領
域を次回のサーチ領域とする。つまり、最初の点P1と
2番目の点P2とを結ぶ直線の延長線上で、かつ、2番
目の点P2から右方向に前記所定の間隔をおいた位置を
3番目のサーチ領域の中心位置として設定し、その中心
位置を基準として所定の長さ(例えば40画素程度)の
サーチ領域A3を設定する。このように、順次、サーチ
領域を設定していくことにより、その領域での輝度値を
検出することで、白線の認識が可能になる。なお、上記
明細書には、白線認識に際して、2本の白線が近接して
存在している場合や白線と縁石とが近接している場合な
どのように、同一のサーチ領域内でしきい値を越える点
(白線候補)が2つ検出された場合の処理についての開
示もなされている。
【0035】一方、白線の認識が行われると、その白線
に関する無限遠点を求めるための処理が実行される(S
2)。
【0036】この処理は、ステップS3に示した上下カ
メラのずれ角を求めるための処理であり、具体的には、
次の方法が採用されている。
【0037】図4は、カメラ1にて撮影され画像処理装
置3に入力された画像が示されている。画像処理装置3
では、カメラ1の画像10に実走行路画像11における
路面左右に位置する白線11a、11bが画像RAM上
にCCDピクセルに対応するビットマップデータとして
描かれ、そのビットマップをカウントすることにより各
種画像データ領域の縦方向および横方向の長さが計測さ
れる。
【0038】図5は、カメラ1の結像レンズ19が水平
線Yから角度θ傾斜して取り付けられた場合の画像10
と対象物20と結像レンズ19との位置関係を示す模式
図である。図5において、結像レンズ19が上記した角
度θだけ傾斜したときのカメラ1から対象物20までの
距離(R)は、次の数式(3)によって表される。
【0039】
【数5】
【0040】(2)式において、無限遠点までの距離、
すなわち、R=∞(無限大)とすると、次の数式(4)
が得られる。
【0041】l=V/2+fsinθ・・・・(4) 換言すれば、l−V/2=fsinθであるので、このと
きのlをl(l:無限遠点までの長さ)とすれば、
カメラ1の取り付け角に相当する角度θは、次の数式
(2)によって求められる。
【0042】
【数6】
【0043】但し、V=画像10の縦方向の長さ f=結像レンズ19の焦点距離 l=カメラの撮影画像における上端から無限遠点まで
の距離 従って、上下各カメラ1から得られる画像10毎に無限
遠点(図4中、符号Nで示す点)を計測すれば、上記
(V)および(f)が既知であるので、数式(2)によ
り、カメラ1の取り付け角(傾斜角)が求められること
になる。
【0044】上記した無限遠点Nは、次の手順により求
められる。図4に示した画像10上において、実走行路
面11の自車両にきわめて近い位置で、左右の白線11
a、11b上の点をそれぞれ3点程度以上(図4中、符
号a1、a2、a3、b1、b2、b3で示す箇所)計測し、
これらa1、a2、a3、b1、b2、b3を最小自乗法によ
りそれぞれ直線近似する。上記のようにして直線近似さ
れた左右の直線12a、12bの交点Nが無限遠点にな
る。
【0045】次に、ステップS4では、ステップS3に
おいて算出された上下各カメラのずれ角(θ)を基にし
て、各カメラの取り付け角度差に相当する上下各カメラ
間での相対ずれ角(θd)を求める。
【0046】いま、上カメラのずれ角をθU、下カメラ
のずれ角をθLとすると、相対ずれ角(θd)は、次の数
式(5)によって求められる。
【0047】θd=θL−θU・・・・(5) 上記した相対ずれ角(θd)の算出は、連続的に行われ
るのではなく、所定時間毎あるいは距離計測の所定回数
毎さらには所定走行距離毎に実行される。
【0048】ステップS5では、上記した式によって求
められた相対ずれ角(θd)を基にして、三角測量の原
理により、対象物20に対する距離を算出する。
【0049】図6は、上下カメラを用い、下カメラの結
像レンズ19が水平線Y(図5参照)から角度(θd
傾斜した場合の画像10と対象物20との位置関係を示
す模式図である。この場合の上カメラは、その結像レン
ズ19が水平線Yに対して平行な光軸を設定されている
とする。従って、下カメラは、上カメラとの間で上記し
た相対ずれ角(θd)を有していることになる。
【0050】図6において、結像レンズ19が上記した
相対ずれ角(θd)を有している場合での各カメラから
対象物20までの距離(R)に関しては、次の数式
(1)により表される。
【0051】
【数7】
【0052】但し、W=上下カメラ間の基線長 f=結像レンズ19の焦点距離 n1=上画像の画像における画像中心から対象物20ま
での垂直長さ n2=下画像の視差における画像中心から対象物20ま
での垂直長さ θd=上下カメラ間の相対ずれ角とする。
【0053】上記した各カメラの取り付け角度差に相当
する相対ずれ角(θd)が算出されると、その相対ずれ
角を考慮したカメラ1から対象物20間での距離(R)
が求められたことになる。
【0054】上記したカメラの取り付け角度差を考慮し
た場合の対象物までの距離の測定は、図7に示すフロー
チャートに基づいて行われる。
【0055】図7において、測距時期かどうかが判別さ
れる(S10)。この判別は、前回実行された対象物2
0までの距離(R)の算出後、所定時間あるいは距離計
測回数が所定回数に達しているかどうかあるいは所定走
行距離に達しているかどうかをパラメータとして実行さ
れる。
【0056】ステップS10での判別条件を満足してい
る場合には、上下カメラ1により撮像された画像上での
白線を認識する(S11)。白線の認識が行われると、
画像上での基線側の左右の白線11a、11b(図4参
照)上の点を3点以上計測して左右それぞれの計測点を
最小自乗法により直線近似を行う(S12)。
【0057】直線近似された左右の白線12a、12b
(図4参照)の交点から道路上での無限遠点Nを計測し
(S13)、その無限遠点Nを求めた後に、上記式
(4)によりカメラの取り付け角度(θ)を算出する
(S14)。
【0058】上記ステップS14において算出された各
カメラの取り付け角度の差に相当する相対ずれ角
(θd)を上記式(5)にて算出して(S15)、その
相対ずれ角(θd)を基に、上記式(6)により、対象
物20間での距離を算出する(S16)。
【0059】これにより、カメラの取り付け角度がその
カメラに有する結像レンズ19の光軸と平行していない
場合でも、そのずれ角を考慮して対象物20間での距離
(R)を正確に計測することができる。
【0060】なお、本発明は、上記実施例における上下
一対のカメラを対象とした場合に限らず、左右一対のカ
メラを対象とした場合にも適用することが可能である。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1乃至6記
載の発明によれば、カメラ同士で光軸のずれが生じてい
ても、そのずれを考慮した測距が可能になるので、常に
安定した測距が可能になる。
【0062】特に請求項1および7記載の発明によれ
ば、上下または左右のカメラ間での取り付け角度差を考
慮して対象物までの距離を三角測量するので、測定精度
を向上させることができるとともに、各カメラの光軸を
正確に調整する必要がなくなるので、測距のために用い
られる装置に対する生産性を向上させることも可能にな
る。
【0063】請求項2記載の発明によれば、測距のため
のパラメータを容易に割出すことができるので、そのパ
ラメータを割出すための面倒な作業を要することなく測
距精度を高めることが可能になる。
【0064】請求項3記載の発明によれば、撮影画像情
報からカメラの取り付け角度を算出し、かつ、その取り
付け角度を測距のためにそのまま用いることができるの
で、測距のための上記取り付け角度を補正するような作
業を不要にして測距の際の補正作業等の面倒な作業を必
要としないですむ。
【0065】請求項4および5記載の発明によれば、カ
メラにより撮影された実画像中からカメラの取り付け角
度に関するパラメータを容易に割出すことができるの
で、そのパラメータを割出すための面倒な作業を要する
ことなく、取り付け角度を精度良く測定することが可能
になる。
【0066】請求項6記載の発明によれば、取り付け角
度差算出のための処理の実行回数を低減することができ
るので、処理の簡略化を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による測距方法に用いられる測距装置の
要部構成を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明による測距方法の処理内容を説明するた
めのフローチャートである。
【図3】図1に示した構成に示されているカメラによっ
て撮影された白線認識の対象となる実走行路面の画像を
示す図である。
【図4】図1に示したカメラにて撮影され画像処理装置
に入力された画像を示す図である。
【図5】カメラの結像レンズが水平線に対して傾斜して
取り付けられた場合の画像と対象物と結像レンズとの位
置関係を示す模式図である。
【図6】上下カメラを用い、下カメラの結像レンズが水
平線に対して傾斜した状態で取り付けられた場合の画像
と対象物との位置関係を示す模式図である。
【図7】図1に示した構成の作用を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図8】両眼立体視法による測距原理を説明するための
模式図である。
【符号の説明】
1 カメラ 2 表示装置 3 画像処理装置 4 記憶装置 5 演算装置を構成するCPU 6 記憶装置 A1、A2 白線認識のためのサーチ領域 N 画像上での道路面の無限遠点 θ カメラの取り付け角度(傾斜角) θd カメラ間での取り付け角度差(相対ずれ
角) R 対象物までの距離

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下または左右一対に配置したカメラによ
    り車両前方または後方の道路を撮影し、上記道路上の対
    象物までの距離を測定する車載カメラによる測距方法に
    おいて、 上記両カメラ間の上下または左右方向の取り付け角度差
    を検出し、 上記取り付け角度差と上記各カメラ毎の撮影画像内での
    上記対象物の高さまたは水平方向の位置と、上記各カメ
    ラの焦点距離と、上記両カメラ間の基線長とに基づき上
    記対象物までの距離を三角測量原理により測定すること
    を特徴とする車載カメラによる測距方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の車載カメラによる測距方法
    において、 W:上下または左右カメラ間の基線長、 f:結像レンズの焦点距離、 n1:上または左画像の画像中心から対象物までの垂直
    または水平長さ、 n2:下または右画像の画像中心から対象物までの垂直
    または水平長さ、 θd:上下または左右カメラ間の相対ずれ角とした場
    合、 上記対象物までの距離(R)を、次の数式(1) 【数1】 により求めることを特徴とする車載カメラによる測距方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の車載カメラによる測距方法
    において、 撮影画像内での無限遠点の撮影画像中心からの偏差を上
    記各カメラ毎に検出し、 上記偏差と、上記カメラの焦点距離とに基づいて上記カ
    メラの取り付け上下または左右角を上記各カメラ毎に検
    出し、 上記各カメラの上記取り付け上下または左右角度差を算
    出することを特徴とする車載カメラによる測距方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の車載カメラによる測距方法
    において、 V:カメラの撮影画像の縦方向の長さ、 f:結像レンズの焦点距離、 l:カメラの撮影画像における上端から無限遠点まで
    の距離とした場合、 上記カメラの取り付け角(θ)を、次の数式(2) 【数2】 により求めることを特徴とする車載カメラによる測距方
    法。
  5. 【請求項5】請求項3記載の車載カメラによる測距方法
    において、 上記無限遠点は、上記道路画像中の左右の白線画像を最
    小自乗法によりそれぞれ直線近似させた各近似直線の交
    点として求めることを特徴とする車載カメラによる測距
    方法。
  6. 【請求項6】請求項3記載の車載カメラによる測距方法
    において、 上記取り付け角度差の算出は、所定時間毎または処理計
    測の所定回数毎あるいは所定走行距離毎に実行されるこ
    とを特徴とする車載カメラによる測距方法。
  7. 【請求項7】請求項1記載の測距方法を用いる測距装置
    であって、 少なくとも、上下または左右一対の配置されているカメ
    ラと、 上記カメラにより撮影された画像を入力し、その画像を
    演算データあるいは表示データに処理する画像処理装置
    と、 走行路における対象物位置等、所要の計測データを得る
    ための演算装置と、を備え、上記カメラ毎に得られる画
    像からの情報に基づいて、各カメラの取り付け角度差に
    対応した対象物までの距離演算を上記演算装置により行
    うことを特徴とする測距装置。
JP7287476A 1995-11-06 1995-11-06 車載カメラによる測距方法およびそれを用いる測距装置 Pending JPH09126759A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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