【発明の詳細な説明】
ヒドロキシルアミノ- フエニルスルホニル尿素、それらの製造および除草剤およ
び植物生長調整剤としてのそれらの用途
本発明は、除草剤および植物生長調整剤、特に、有用植物の栽培における広葉
の雑草類およびイネ科の雑草類を選択的に防除するための除草剤の技術的分野に
関する。
除草性および植物生長調整性を有するアミノ基または官能性化されたアミノ基
をフエニル環上に有する複素環置換フエニルスルホニル尿素が知られている(米
国特許出願第4,892,946号;同第4,981 509号;ヨーロッパ特
許出願公開第169,815号参照)。
更に、WO- 89/10921から、フエニル環が2, 4- ジ置換または2
,4,6- トリ置換されており、そしてなかんずく4- 位においてアルキルアミ
ノまたは(置換)ヒドロキシルアミノ基を有しうるフエニルスルホニル尿素系除
草剤が知られている。
驚くべきことには、本発明者らは、この度、1個の非置換または置換ヒドロキ
シルアミノ官能基を有するある種の複素環置換フエニルスルホニル尿素が除草剤
または植物生長調整剤として特に好適であることを見出した。
本発明の対象は、式(I)
〔上式中、
R1はCO- R5、CO- OR6、CO- NR7 R8、CS- R9、CS−OR10、
CS- NR7 R8、SO2 R11、SOR11、SO2 NR7 R8またはCO- COR12
を意味し、
R2 は水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたはC2-C6-アルキニル
を意味し、その際後に挙げた3種の基は互いに独立的に非置換であるかまたはハ
ロゲン、C1-C4-アルコキシおよびC1-C4-アルキルチオよりなる群から選択さ
れた1種またはそれ以上の基によって置換されており、
R3はハロゲン、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル
、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシまたはC2-C6-アルキニルオ
キシ(ここで後に挙げた6種の基は互いに独立的に非置換であるかまたはハロゲ
ン、C1-C4-アルコキシおよびアルキルチオよりなる群から選択された1種また
はそれ以上の基によって置換されている)、またはCO- CO- R16、CS- R16
、CO- CO- OR17、CS- OR17、CS- SR17、CO- NR18R19、C
S- NR18R19、NR18R19、SO2 NR18R19、シアノ、S(O)。- R20、
CO- R16、CO- OR17、NO2またはC (R21)=N- R22を意味するか、
またはN,OおよびSよりなる群から選択された4個までのヘテロ原子を有する
5- または6員の飽和または不飽和の、またはヘテロ芳香族複素環(これは非置
換であるかまたはハロゲン、C1-C4−アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4
-アルキルチオ、C1-C4-ハロアルキル、CN- NO2-CHO、(C1-C4-アル
キル)カルボニルおよび(C1-C4-アルコキシ)-カルボニルよりなる群から選
択された1個またはそれ以上の基によって置換されており、そしてその際2個ま
でのC- 環の位置はCOによって、そして2個までのS- 複素環原子はSO2 に
よって置換されていてもよい)を意味し、
R4 は水素またはC1-C4-アルキルを意味し、
R5は水素またはC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたはC2-C6-アルキ
ニル(ここで後に挙げた3種の基は非置換であるかまたはハロゲン、C1-C4-ア
ルコキシ、C1-C4-アルキルチオ、NR13R14およびNR15 2よりなる群から選
択された1個またはそれ以上の基によって置換されている)またはC3-C7-シク
ロアルキル(これは非置換であるかまたはハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4
-アルコキシ、C1-C4-アルキルチオ、NR13R14およびNR15 2よりなる群か
ら選択された1個またはそれ以上の基によって置換
されている)、またはベンジル、非置換または置換アリールまたは非置換または
置換複素環基を意味し、
R6 はC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたはC2-C6-アルキニル(ここ
で後に挙げた3種の基は非置換であるかまたはハロゲン、C1-C4-アルコキシ、
C1-C4-アルキルチオ、NR13R14およびNR15 2よりなる群から選択された1
個またはそれ以上の基によって置換されている)を意味し、
R7 は水素またはC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル
またはC1-C6-アルコキシ(ここで後に挙げた4種の基は非置換であるかハロゲ
ン、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルキルチオおよびNR13R14よりなる群か
ら選択された1個またはそれ以上の基によって置換されている)を意味し、
R8 は水素またはC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたはC2-C6-アルキ
ニル(ここで後に挙げた3種の基は非置換であるかまたはハロゲン、C1-C4-ア
ルコキシおよびC1-C4-アルキルチオよりなる群から選択された1個またはそれ
以上の基によって置換されている)、またはCOR23、CO2 R24、CONR13
R14またはSO2 R11を意味し、
R9 はR5 と同様に、好ましくは水素、C1-C6-アルキルまたはC3-C6-アルケ
ニル(ここで後に挙げた2種の基は非置換であるかまたは1個またはそれ以上の
ハロゲン原子によってまたはC1-C4-アルコキシ、アルキルチオおよびNR13R14
よりなる群から選択された1または2個の基によって置換されている)を意味
し、
R10はR6と同様に、好ましくはC1-C6-アルキルまたはC3-C6-アルケニル(
ここで後に挙げた2種の基は非置換であるかまたは1個またはそれ以上のハロゲ
ン原子によってまたはC1-C4-アルコキシおよびC1-C4-アルキルチオよりなる
群から選択された1または2個の基によって置換されている)を意味し、
R11はC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたはC2-C6-アルキニル(ここ
で後に挙げた3種の基は非置換であるかまたはハロゲン、C1-C4-アルコキシお
よびC1-C4-アルキルチオよりなる群から選択された1個またはそれ
以上の基によって置換されている)を意味し、
R12は水素、OH、NH2、モノ- またはジ-(C1-C4-アルキル)-アミノ、C1
-C4-アルキルまたはC1-C4-アルコキシ(ここで最後に挙げた2種の基は非置
換であるかまたはハロゲン、C1-C4-アルコキシおよびC1-C4-アルキルチオよ
りなる群から選択された1個またはそれ以上の基によって置換されている)を意
味し、
R13は互いに独立的に、水素またはC1-C6-アルキル、C3-C6-アルケニルまた
はC3-C6-アルキニル(ここで後に挙げた3種の基は非置換であるかまたはハロ
ゲン、C1-C4-アルコキシおよびC1-C4-アルキルチオよりなる群から選択され
た1個またはそれ以上の基によって置換されている)、またはCOR25またはC
O2 R26を意味し、
R14は互いに独立的に、水素またはC1-C6-アルキル、C3-C6-アルケニルまた
はC3-C6-アルキニル(ここに最後に挙げた3種の基は非置換であるかまたはハ
ロゲン、C1-C4-アルコキシおよびC1-C4-アルキルチオよりなる群から選択さ
れた1個またはそれ以上の基によって置換されている)を意味し、
NR 15 2は互いに独立的に、N- 原子のほかに更にN,OおよびSよりなる群か
ら選択された1個または2種の他のヘテロ環原子を有してもよく、そして非置換
かまたは置換された3- ないし7員の複素環式環を意味し、
R16はR5と同様な基を意味し、
R17は水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルキルまたはC2-C6-アルキニル(
ここで後に挙げた3種の基は非置換であるかまたはハロゲン、C1-C4-アルコキ
シ、C1-C4-アルキルチオ、NR13R14およびNR15 2よりなる群から選択され
た1個またはそれ以上の基によって置換されている)を意味し、
R18はR7と同様な基を意味し、
R19はR8と同様な基を意味し、
R20はR11と同様な基を意味し、
R21は水素またはC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニルまたはC2-C6-アルキ
ニル(ここで後に挙げた3種の基は未置換であるかまたはハロゲン、C1-C4-ア
ルコキシおよびC1-C4-アルキルチオよりなる群から選択された1個
またはそれ以上の基によって置換されている)、またはC1-C4-アルコキシ、O
H、NH2、モノ- またはジ-(C1-C4-アルキル)-アミノ、
CO-R16、CO-R17またはSO2-R20を意味し、
R22は水素、OH、NH2、モノ- またはジ-(C1-C4-アルキル)-アミノ、C1
-C4-アルキルまたはC1-C4-アルコキシ(ここで最後に挙げた2種の基は未置
換であるかまたはハロゲン、C1-C4-アルコキシおよびC1-C4-アルキルチオよ
りなる群から選択された1個またはそれ以上の基によって置換されている)を意
味し、
R23はR9と同様な基を意味し、
R24は基R10と同様な基を意味し、
R25は基R9と同様な基を意味し、
R26は基R10と同様な基を意味し、
XおよびYは互いに独立的に、水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C6-ア
ルコキシまたはC1-C6-アルキルチオ(ここで最後に挙げた3種の基は未置換で
あるかまたはハロゲン、C1-C4-アルコキシおよびC1-C4-アルキルチオよりな
る群から選択された1個またはそれ以上の基によって置換されている)、または
モノ-またはジ-(C1-C4-アルキル)アミノ、C3-C6-シクロアルキル、C3-C5
-アルケニル、C3-C6-アルキニル、C3-C5-アルケニルオキシまたはC3-C5-
アルキニルオキシを意味し、
ZはCHまたはNを意味し、
WはOまたはSを意味し、
nは0,1,2または3を意味し、そして
oは0,1,2または3を意味する〕
で表される化合物またはそれらの塩である。
式(I)および以下において、基アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロ
アルコキシ、アルキルアミノおよびアルキルチオならびに対応する不飽和の、お
よび/または炭素骨格中において置換された基は、それぞれ直鎖状または分技鎖
状でありうる。特記しない場合には、これらの基において、炭素骨格は、1ない
し4個のC原子を有し、そして不飽和基の場合には2ないし4個のC原子を有す
ることが好ましい。アルキル基は、アルコキシ、ハロアルキルその他のような複
合的な意味においても、例えば、メチル、エチル、n-またはi-プロピル、n-
、i-、t-または2-ブチル、ペンチル、ヘキシル類、例えばn-ヘキシル、i-
ヘキシルおよび1,3-ジメチルブチル、ヘプチル類、例えばn-ヘプチル、1-
メチルヘキシルおよび1,4-ジメチルペンチルを意味し:アルケニルおよびア
ルキニル基は、アルキル基に対応する可能な不飽和基の意味を有し、アルケニル
は、例えばアリル、1-メチルプロペニル-(2)、2-メチルプロペニル-(2)
、ブテニル-(2)、ブテニル-(3)、1-メチルブテニル-(3)および1-メ
チルブテニル-(2)を意味し;アルキニルは、例えばプロパルギル、ブチニル-
(2)、ブチニル-(3)、1-メチルブチニル-(3)を意味する。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。ハロアルキル、ハ
ロアルケニルおよびハロアルキニルは、ハロゲン、好ましくはフッ素、塩素およ
び/または臭素、特にフッ素または塩素によって部分的にまたは完全に置換され
たアルキル、アルケニルまたはアルキニル、例えばCF3、CHF2、CH2F、
CF3CF2、CH2FCHCl CCl3、CHCl2、CH2CH2Clを意味し
:ハロアルコキシは、例えば、OCF3、OCHF2、OCH2F、CF3CF2O
、OCH2CF3およびOCH2CH2Clである。同様なことは、ハロアルケニル
およびその他のハロゲンによって置換された基にも該当する。
アリールは、単環、二環または多環式芳香族系、例えば、フエニル、ナフチル
、テトラヒドロナフチル、インデニル、インダニル、ペンタレニル、フルオレニ
ルおよび類似のもの、好ましくはフエニルを意味し、アリールオキシは、好まし
くは上記のアリール基に対応するオキシ基、特にフエノキシを意味する。
ヘテロアリールまたはヘテロ芳香族基は、少なくとも1個の環が一個またはそ
れ以上のヘテロ原子を有する単環、二環または多環式芳香族系、例えば、ピリジ
ル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、オキサ
ゾリル、フリル、ピロリル、ピラゾリルおよびイミダゾリル、そしてまた二環式
または多環式芳香族または芳香脂肪族化合物、例えばキノリニル、ベンズオキサ
ゾリル等を意味する。
置換されたアリール、ヘテロアリール、フエニル、ベンジルまたは芳香族部分
を有する置換された二環式基は、例えば、置換されていない基本骨格から誘導さ
れた置換基を意味し、その際、これらの置換基は、例えば、ハロゲン、アルキル
、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ヒドロキシ、ア
ミノ、ニトロ、シアノ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ホルミル
、カルバモイル、モノ-およびジアルキルアミノカルボニル、モノ-およびジアル
キルアミノ、アルキルスルフイニルおよびアルキルスルホニルよりなる群から選
択された1個またはそれ以上の、好ましくは1,2または3個の基を意味し、そ
してC原子を有する基の場合には、1ないし4個のC原子、特に1または2個の
C原子を有するものが好ましい。その際、概してハロゲン、例えばフッ素および
塩素、C1-C4-アルキル、好ましくはメチルまたはエチル、C1-C4-ハロアルキ
ル、好ましくはトリフルオロメチル、C1-C4-アルコキシ、好ましくはメトキシ
またはエトキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、ニトロおよびシアノよりなる群から
選択された置換基が好ましい。その際、特に好ましいものは、置換基メチル、メ
トキシおよび塩素である。
場合によっては置換されたフエニルは、例えば、非置換の、またはハロゲン、
C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロゲンアルキル、C1-C4-
ハロゲンアルコキシおよびニトロよりなる群から選択された同一かまたは相異な
る基によってモノ-置換またはポリ置換、好ましくはトリ置換まで置換されてい
るフエニルであり、例えば、o-、m-およびp-トリル、ジメチルフエニル、2-
、3-および4-クロロフエニル、2-、3-および4-トリフルオロメチル-および
-トリクロロメチルフエニル、2,4-、3,5-、2,5-および2,3-ジクロ
ロフエニル、o-、m-およびp-メトキシフエニルである。
複素環基は、好ましくは5-または6員の、ヘテロ芳香族系の、飽和または不
飽和のものであり、そして1,2または3個のヘテロ原子、好ましくはN,Oお
よびSよりなる群から選択されたものを有する。上記の基は、ベンゾ縮合されて
いてもよい。オキシラニル、ピロリジル、ピペリジル、ジオキソラニル、ピラゾ
リル、モルホリル、フリル、テトラヒドロフリル、インドリル、キノリニル、ピ
リミジル、アゼピニル、イミダゾリル、トリアドリル、チエニルおよびオキサゾ
リルのような基が重要である。
本発明の対象は、また式(I)で表されるすべての立体異性体およびそれらの
混合物である。式(I)で表されるそれらの化合物は、一般式(I)において別
個に示されていない1個またはそれ以上の不斉炭素原子または二重結合もまた有
する。鏡像体、ジアステレオマー、Z-およびE異性体のような、それらの特定
の空間的形状を規定された可能な立体異性体は、式(I)によってすべて包含さ
れ、そして上記の立体異性体の混合物から通常の方法によって得られるかまたは
立体化学的に純粋な出発物質の使用と組合された立体選択的反応によっても製造
されうる。
式(I)で表される化合物は、-SO2-NH基の水素または他の酸性水素原子
(例えば、COOHその他からの)が農業に適した陽イオンによって置換される
塩を形成しうる。これらの塩は、例えば、金属塩、特にアルカリ金属塩(例えば
、Na-またはK-塩)またはアルカリ土類金属塩、あるいはまたアンモニウム塩
または有機アミンとの塩である。同様に、塩形成は、例えばアミノおよびアルキ
ルアミノのような塩基性基への酸の付加によっても行われる。この場合、好適な
酸は、強い無機酸および有機酸、例えばHCl、HBr、H2SO4またはHNO3
である。
比較的高い除草作用、よりすぐれた選択性および/またはよりすぐれた製造可
能性の理由から、なかんずく、特に重要なものは、式(I)において、
R1がCO-R5、CO-OR6、CO-NR7R8、CS-R9、CS-NR7R8、SO2
R11、SO2NR7R8またはCO-COR12を意味するかまたは
R2が水素、C1-C6-アルキル、C3-C5-アルケニルまたはC3-C5-アルキニル
(ここに最後に挙げた3種の基は互いに独立的に非置換であるか、または1個ま
たはそれ以上のハロゲン原子によって、またはC1-C4-アルコキシおよびC1-C4
-アルキルチオよりなる群から選択された1または2個の基によって置換されて
いる)を意味するか、または
R3がハロゲン、C1-C4-アルキル、C2-C5-アルケニル、C2-C5-アルキニル
、C1-C4-アルコキシ、C3-C5-アルケニルオキシまたはC3-C5-アルキニルオ
キシ(ここに最後に挙げた6種の基は互いに独立的に非置換であるか、または
1個またはそれ以上のハロゲン原子によって、またはC1-C4-アルコキシおよび
アルキルチオよりなる群から選択された1または2個の基によって置換されてい
る)、またはCO-CO-R16、CO-CO-OR17、CO-NR18R19、NR18R1 9
、SO2NR18R19、シアノ、S(O)o-R20、CO-R16、CO-OR17、NO2
またはC(R21)=N-R22を意味するか、またはN,OおよびSよりなる群か
ら選択された3個までのヘテロ原子を有する5-または6員の飽和または不飽和
の、またはヘテロ芳香族複素環(これは非置換であるかまたはハロゲン、C1-C4
-アルキル、例えばメチル、C1-C4-アルコキシ、例えばメトキシ、C1-C4-ア
ルキルチオ、C1-C4-ハロアルキル、例えばCF3、CN、NO2、CHO、(C1
-C4-アルキル)-カルボニル、例えばアセチル、および(C1-C4-アルコキシ
)-カルボニル、例えばCO2CH3よりなる群から選択された1またはそれ以上
の基によって置換されており、そしてその際2個までのC-環原子の位置はCO
によって、そして2個までのS-ヘテロ環原子はSO2によって置換されていても
よい)を意味するか、または
R4が水素またはメチルを意味するか
R5が水素またはC1-C6-アルキル(これは非置換であるかまたはC1-C4-アル
コキシ、C1-C4-アルキルチオ、NR13R14およびNR15 2よりなる群から選択
された1または2個の基によって置換されている)、またはC3-C7-シクロアル
キル、ベンジル、非置換または置換アリールまたは非置換または置換-ヘテロア
リール;好ましくはH、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C6-シ
クロアルキル、ベンジル、フエニル(これは非置換またはハロゲン、メトキシま
たはメチルよりなる群から選択された1個またはそれ以上の、好ましくは3個ま
での基によって置換されている)、または5-または6員のヘテロ芳香族基(こ
れはN,OおよびSよりなる群から選択された4個までのヘテロ原子を有しそし
て非置換であるかまたはハロゲン、NO2、CN、CHO、COCH3、CO2C
H3、OCH3およびSCH3よりなる群から選択された1個またはそれ以上の基
によって置換されている)を意味するか、
R6がC1-C6-アルキル、C3-C6-アルケニルまたはC3-C6-アルキニル(ここ
で最後に挙げた3種の基は非置換であるかまたは1個またはそれ以上のハロゲ
ン原子により、またはC1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルキルチオ、NR13R14
およびNR15 2よりなる群から選択された1または2個の基によって置換されて
いる)、好ましくはC1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C6-アルケ
ニルまたはC3-C6-ハロアルケニルを意味するか、または
R7が水素またはC1-C6-アルキル(これは非置換であるかまたは1個またはそ
れ以上のハロゲン原子によって、またはC1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルキル
チオおよびNR13R14よりなる群から選択された1または2個の基によって置換
されている)、好ましくはH、C1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルを
意味するか、または
R8が水素またはC1-C4-アルキル(これは非置換であるかまたは1個またはそ
れ以上のハロゲン原子またはC1-C4-アルコキシおよびC1-C4-アルキルチオよ
りなる群から選択された1または2個の基によって置換されている)、またはC
OR23、CO2R24またはSO2R11、好ましくはH、CH3、C2H5、CHO、
COCH3またはCO2CH3を意味するか、または
R9がR5と同様であり、好ましくは水素、C1-C6-アルキルまたはC1-C6-ハロ
アルキルを意味するか、または
R10がR6と同様であり、好ましくはC1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアル
キルを意味するか、または
R11がC1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルを意味するか、または
R12が水素、OH、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、またはC1-C4-ハ
ロアルキル、好ましくはHまたはC1-C4-アルキル、または
R13が互いに独立的に水素またはC1-C4-アルキル、COR25またはCO2R26
、好ましくはH、CH3、C2H5、CHO、COCH3、CO-OCH3またはCO
-OC2H5を意味するか、または
R14が互いに独立的に水素またはC1-C4-アルキル、好ましくはH、CH3また
はC2H5を意味するか、または
NR15 2が互いに独立的に、N原子のほかに更にN,OおよびSよりなる群から
選択された他のヘテロ環原子を有してもよく、そして非置換であるかまたはC1-
C4-アルキルおよびオキソよりなる群から選択された1個またはそれ以上の
基によって置換されている3-ないし7員の複素環、例えば式A1ないしA9
で表される複素環基を意味するか、または
R16がR5と同様の基を意味し、
R17が水素、C1-C6-アルキル、C3-C6-アルケニル、C3-C6-アルキニル(こ
こで後に挙げた3種の基は非置換であるかまたは1個またはそれ以上のハロゲン
原子によって、またはC1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルキルチオ、NR13R14
およびNR15 2よりなる群から選択された1または2個の基によって置換されて
いる)、好ましくはH、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C3-C6-ア
ルケニルまたはC3-C6-ハロアルケニルを意味し、
R18がR7と同様の基を意味し、
R19がR8と同様の基を意味し、
R20がR11と同様の基を意味し、
R21が水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、
OH、NH2、モノ-またはジ-(C1-C4-アルキル)-アミノ、好ましくはH、メ
チル、エチル、n-またはi-プロピル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシ、
アミノ、メチルアミノまたはジメチルアミノを意味し、
R22が水素、OH、NH2、モノ-またはジ-(C1-C4-アルキル)-アミノ、C1-
C4-アルキルまたはC1-C4-アルコキシ、好ましくはH、OH、NH2、NHC
H3、N(CH3)2、CH3またはOCH3を意味し、
R23がR9と同様の基を意味し、
R24がR10と同様の基を意味し、
R25がR9と同様の基を意味し、
R26がR10と同様の基を意味し、
XおよびYが互いに独立的に水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-アル
コキシまたはC1-C4-アルキルチオ(ここに後に挙げた3種の基は非置換である
かまたは1個またはそれ以上のハロゲン原子によって置換されている)、または
モノ-またはジ-(C1-C2-アルキル)-アミノ、好ましくは基XおよびYのうち
の1個はCH3、C2H5、OCH3またはOC2H5であり、そして他の基はCH3
、C2H5、OCH3、OC2H5、Cl、CF3、OCF3C、OCF2H、N(CH3
)2、NHCH3またはN(C2H5)2を意味し、ZがCHまたはNを意味し、
WがOまたはS、好ましくはOを意味し、
nが0,1または2を意味し、
oが0,1または2を意味する
化合物またはそれらの塩、あるいは好ましくは、式(I)における一般的な基ま
たは符号R1ないしoの基のうちの好ましいものの2つまたはそれ以上の組合せ
が存在するような式(I)の化合物またはそれらの塩である。
式(I)において、
R1がCOR5、CO2R6、CO-NR7R8、CO-CO-R12、CS-NR7R8、S
O2R11またはSO2-NR7R8を意味し、および/または
R2が水素またはC1-C4-アルキル、好ましくはH、CH3、C2H5、n-または
i-C3H7、特にHを意味する
化合物またはそれらの塩が好ましい。
式(I)において、
R5が水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、例えばCF3、シクロプ
ロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベンジル、フエニル(これは非置換
であるかまたはハロゲン、好ましくはフッ素または塩素、メチルおよびメトキシ
よりなる群から選択された1ないし3個の基によって置換されている)、または
チエニル、フリルまたはピリジル(ここで上記のヘテロ芳香族基は非置換である
かまたはハロゲン、C1-C4-アルキルおよびC1-C4-アルコキシよりなる群から
選択された1個またはそれ以上の基によって置換されている)を意味するか、ま
たは
R6がC1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C3-C6-アルケニルまたはC3
-C4-アルキニルを意味し、
R7がH、C1-C4-アルキルまたはC1-C4-ハロアルキルを意味するかまたは
R8がH、C1-C4-アルキル、COCH3、CO2CH3またはCO2CH5を意味す
るかまたは前記の好ましい基の組合せを有する、
上記の式(I)で表される本発明による化合物もまた好ましい。
好ましい化合物は、また式(I)において、式N(OR2)R1で表される基がフ
エニル環の2-、3-、5-または6-位に存在しそしてnが0または1を意味する
式(1)で表される本発明による化合物またはそれらの塩である。
特に好ましいものは、式N(OR2)R1で表される基がフエニル環の2-位に
存在し、そしてnが0または1であるかまたは
式N(OR2)R1で表される基がフエニル環の5-位(または3-位)に存在し
、nが0または1を意味し、そして基R3がフエニル環の2-位(または6-位)
に存在するものである。
特に好ましいものは、R3が式CO-OR17で表される基がフエニル基の2-ま
たは6-位に存在しそしてNが1である化合物である。
本発明のもう一つの対象は、式(I)で表される本発明による化合物またはそ
れらの塩を製造すべく、
a)式(II)
で表される化合物を式(III)
(上式中、R*は場合によっては置換されたフエニルまたは(C1-C4)アルキル
を意味する)で表される複素環式カーバメートと反応せしめるか、または
b)R2が水素と異なる場合には、式(IV)
で表されるスルホニルイソシアネートを式(V)
で表されるアミノ複素環と反応と反応させるかまたは
c)式(II)で表される化合物を式(X)
で表される(チオ)イソシアネートと塩基の存在下に反応せしめ、その際、式(
II)ないし(V)および(X)において基R1ないしR4およびnが式(I)と同
様に定義され、そして上記a)法およびb)法においてはまず式(I)において
W=Oである化合物が得られることを特徴とする上記式(I)で表される化合物
またはそれらの塩の製造方法である。
式(II)および(III)の化合物の反応は好ましくは、例えばジクロロメタン
、アセトニトリル、ジオキサンまたはTHFのような不活性の有機溶媒中で、0
℃、好ましくは20℃ないし溶媒の沸点との間の温度において、塩基性触媒を用
いて行われる。その際、塩基としては、例えば、有機アミン塩基、例えば特にR*
=(置換)フエニルの場合には(ヨーロッパ特許出願公開第44807号参照
)1,8-ジアザビシクロ-〔5.4.0〕ウンデセン-(7)(DBU)が、使
用され、または特にR*=アルキルの場合には(ヨーロッパ特許出願公開第16
6516号参照)トリメチルアルミニウムまたはトリエチルアルミニウムが使用
される。
スルホンアミド(II)は、新規化合物である。これらの化合物およびその製造
方法もまた本発明の対象である。
式(II)で表される化合物は、例えば、式(VI)
で表される化合物から出発して強酸と反応させることによって得られる。
強酸としては、例えばH2SO4またはHClのような鉱酸またはトリフルオ
ロ酢酸のような強有機酸が使用される。第三ブチル保護基の開裂は、例えば、−
20℃から反応混合物のそれぞれの還流温度までの温度、例えば0℃ないし40
℃において行われる。この反応は、塊状で、または例えばジクロロメタンまたは
トリクロロメタンのような不活性溶媒中で実施されうる。
R2が水素ではない式(VI)の化合物(ヒドロキシルアミンエーテル)は、例
えば、R2=水素である式(VI)の化合物から公知のO-アルキル化反応に類似す
る反応で得られ、その際、アルキル化剤は、炭酸カリウムまたは水素化ナトリウ
ムのような塩基の存在下に、例えばDMF(ジメチルホルムアミド)またはDM
SO(ジメチルスルホキシド)、THF(テトラヒドロフラン)または1,2-
ジメトキシエタンのような不活性溶媒中において使用される。その際、アルキル
化剤としては、硫酸ジアルキルまたは対応するハロゲン化アルキルが好適である
〔ホウベン-ワイル-クラマン編“メトーデン・デア・オルガニッシエン・ヘミー
”、第4版第EXVI/a巻第271頁テイーメ出版社1990年刊(Houben-W
eyl-Klamann, “Methoden der organischen Chemie, 4. Aufl. Bd. EXVI/
aS.271,Thieme Verlag Stuttgart, 1990)参照〕。
置換基R1の導入は、R1=R2=Hであるヒドロキシルアミン芳香族化合物(
VI)と対応する求電子試薬、例えば酸塩化物、酸水素化物、イソシアネートお
よびチオイソシアネートとの反応によって実施される〔ホウベン-ワイル-クラマ
ン編“メトーデン・デア・オルガニッシエン・ヘミー”第4版第EXVIa/1
第199頁以下、テイーメ出版社 1990年刊(Houben-Weyl-Klamann,“M
ethoden der organischen Chemie”, 4 Aulf. Bd. EXla/1 S. 199ff., ThiemeVe
rlag Sttugart, 1990)参照]。
R1=R2=Hである式(VI)のヒドロキシルアミン誘導体は、対応するニトロ
化合物(VII)から出発して、塩化アンモニウで緩衝されたエタノール中で例え
ば亜鉛粉末を用いて還元することによって得られる。この変換のためのその他の
還元剤としては、例えば以下のものが好適である:白金/亜リン酸トリブチル/
4-ジメチルアミノ-ピリジン、ヒドラジンヒドラートまたは水素/ラネーニッケ
ル/エタノール、ヒドラジンヒドラート/ロジウム、リン酸二水素ナトリウム/
パラジウムその他〔そのために、ホウベン-ワイル-クラマン編“メトーデン
・デア・オルガニッシエン・ヘミー”、第4版第EXVIa/1巻第49頁以下
、テイーメ出版社1990年刊(Houben-Weyl-Klamann,“Methoden der organi
schen Chemie”, 4 .Aufl. Bd. EXVIa/1 S.49ff.,Thieme Verla
g Stuttgart 1990)参照〕。
式(VII)で表される上記のニトロ化合物は、対応するニトロベンゼンスルホ
ン酸(VIII)から製造されうる。
まず、化合物(VIII)のスルホ基の塩化スルホニルへの変換は、例えばアセト
ニトリルおよび/またはスルホランのような不活性溶媒中でのオキシ塩化リンま
たは塩化チオニルと対応するスルホン酸のカリウム塩との反応のような標準的な
方法によって、または塊状で還流温度まで加熱することによって実施される〔ホ
ウベン-ワイル-クラマン編“トメーデン・デア・オルガニッシエン・ヘミー”、
第4版第EXI/2第1067−1073頁、ティーメ出版社1985年刊(Ho
uben-Weyl-Klamann,“Methoden der organischen Chemie”,4. Aufl. Bd. E
XI/2,S.1067−1073,Thieme Verlag Stuttgart, 1985)参
照〕。
エタノール中における塩化スルホニルおよび第三-ブチルアミンからのスルホ
ンアミドの形成は、化合物(VII)をすぐれた収量でもたらす(WO89/10
921における類似の反応参照)。
あるいは、R1およびR2がH以外の場合の式IIのスルホンアミドは、式(IX
b)
で表される対応する塩化スルホニルのアミノリシスによって得られ、上記の塩化
スルホニルは、スルホン酸(IXa)から前記の標準方法(化合物(VII)を得
るための化合物(VIII)の反応参照)から容易に得られる。
化合物(IXa)は、同様にニトロベンゼンスルホン酸(VIII)から次ぎの反
応順序、すなわち、
1)化合物(VI)の製造の際に記載されたような、化合物(VII)の還元に類似
する還元、
2)N-アシル化および
3)O-アシル化、
によって得られる。
式(VIII)で表される上記の出発化合物またはそれらからの塩化スルホニルは
、公知の、または市販されている化合物であるか、あるいは簡単な方法で、例え
ば以下の方法によって製造されうる:
−ニトロ化〔ホウベン-ワイル-ミュラー編、“メトーデン・デア・オルガニッシ
エン・ヘミー”,第4版第X/1巻第463頁以下、ティーメ出版社1971年
刊(Houben-Weyl-Mueller,“Methoden der organischen Chemie”,4. Aufl. B
d X/1 S. 463ff., Thieme Verlag Stuttgart, 1971)参照〕、
−スルホン化〔ホウベン-ワイル-クラマン編“メトーデン・デア・オルガニッシ
エン・ヘミー”第4版第EXI/2巻第1055頁以下、ティーメ出版社198
5年刊(Houben-Weyl-Klamann,“Methoden der organischen Chemie, Bd. EXI/2
, S. 1055ff., Thieme Verlag Stuttgart 1985;ホウベン-ワイル-ミュラー編、
“メトーデン・デア・オルガニッシエン・ヘミー”第4版第IX巻第435頁以
下、ティーメ出版社1955年刊(Houben-Weyl-Mueller,
“Methoden der organischen Chemie”,4. Aufl. Bd. IX S. 435ff., Thieme V
erlag Stuttgart, 1955)〕、
−スルホ塩素化〔ホウベン-ワイル-クラマン編“メトーデン・デア・オルガニッ
シエン・ヘミー”第4版第EXI/2巻第1067頁以下、ティーメ出版社19
85年刊(Houben-Weyl-Klamann,“Methoden der organischen Chemie”, 4. A
ufl. Bd. EXI/2, S. 1067ff., Thieme Verlag Stuttgart, 1985);ホウベン-ワ
イル-ミュラー編“メトーデン・デア・オルガニッシエン・ヘミー”、第4版第
IX巻第563頁以下、ティーメ出版社1955年刊(Houben-Weyl-Mueller,
“Methoden der organischen Chemie”,4. Aufl. Bd. IX, S. 563ff., Thieme
Verlag Stuttgart 1955)〕、
−例えばハロゲン化による基R3の導入〔ホウベン-ワイル-ミュラー編“メトー
デン・デア・オルガニッシエン・ヘミー”、第4版第V/3巻第213頁以下、
ティーメ出版社1962年刊(Houben-Weyl-Mueller,“Methoden der organisc
hen Chemie”,4. Aufl. Bd. V/3, S. 213ff., Thieme Verlag Stuttgart, 1962
);ホウベン-ワイル-ミュラー編“メトーデン・デア・オルガニッシエン・ヘミ
ー”、第4版第V/3巻第556−561頁および第845−853頁、ティー
メ出版社1962年刊(Houben-Weyl-Mueller, “Methoden der organischen Ch
emie”,4. Aufl. Bd V/3, S. 556-561 und 845-853, Thieme Verlag Stuttgart
, 1962);ホウベン-ワイル-ミュラー編“メトーデン・デア・オルガニッシエン
・ヘミー”、第4版第V/4巻第233−299頁および第437−447頁テ
ィーメ出版社1960年刊(Houben-Weyl-Mueller,“Methoden der organischen
Chemie”,4. Aufl. Bd V/4, S. 557-593 und 639-647,Thieme Verlag Stuttga
rt, 1960)またはアルキル化(ジー・エー・オラー著「フリーデル-クラフツ-ケ
ミストリー」、ウイリー-インターサイエンス社1973年発行(G.A. Olah, “
Friedel- Craft-Chemistry”,Wiley-lnterscience, New York,1973)、
−またはすでに存在する第三の置換基の誘導体化、例えばアルキル基(R3)の
カルボン酸への酸化、および続いてのエステル化(R3=CO2−アルキル)によ
る〔ホウベン-ワイル-フアルベ編“メトーデン・デア・オルガニッシエンホ
ヘミー”、第4版第EV/1巻、ティーメ出版社1985年刊第199−202
頁およびそこに引用された文献(Houben-Weyl-Falbe:“Methoden der organisc
hen Chemie”, 4. Aufl. Bd. EV/1, Thieme Verlag Stuttgart, 1985, S. 199-2
02)]。
方法a)による化合物(II)の反応に必要な式(III)のカーバメートは、文
献により公知になっているかまたは類似の公知の方法で製造される(ヨーロッパ
特許出願公開第70804号または米国特許第4,480,101号参照)。
方法b)において使用されうる式(IV)および(V)の化合物もまた上記の式
(III)および(VIII)の化合物およびそれらの前駆物質から、一般に知られて
いる方法または類似する方法によって製造されうる。
R3がH以外の場合である式(IV)のフエニルスルホニルイソシアネートは、
例えば、ヨーロッパ特許出願公開第184,385号に記載された方法に類似す
る方法で、化合物(II)から、例えばホスゲンを使用して製造されうる。
アミノ複素環(V)との化合物(IV)の反応は、好ましくは、例えは、ジオキ
サン、アセトニトリルまたテトラヒドロフランのような不活性の非プロトン性溶
媒中で0℃ないし溶媒の沸点との間の温度において行われる。
式(X)の(チオ)イソシアネートは、文献公知の方法によって製造されうる
(ヨーロッパ特許出願公開第232067A号およびヨーロッパ特許出願公開第
166,516号参照)。
式(X)の化合物と式(II)のスルホンアミドとの反応は、例えばトリエチル
アミンまたは炭酸カリウムのような適当な塩基の存在下に、例えばアセトンまた
はアセトニトリルのような不活性の非プロトン性溶媒中で、−10℃ないし10
0℃、好ましくは20ないし80℃の温度において行われる。
式(I)の化合物の塩は、好ましくは0ないし100℃の温度において、例え
ば水、メタノール、アセトン、ジクロロメタン、テトラヒドラフラン、トルエン
またはヘプタンのような不活性溶媒中で製造される。
上記の本発明による塩の製造のための適当な塩基は、例えば炭酸カリウムのよ
うな炭酸アルカリ金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物、アン
モニアまたはトリエチルアミンまたはエタノールアミンのような適当なアミン塩
基である。塩形成のための酸としては、例えばHCl、HBr、H2SO4または
HNO3が好適である。
上記の各方法において用いられた「不活性溶媒」という用語は、特定の応条件
下においては不活性であるが、任意の反応条件下において不活性である必要はな
いような溶媒を意味するものとする。
本発明による式(I)で表される化合物またはそれらの塩は、広範囲にわたる
経済的に重要な単子葉および双子葉の有害植物に対して卓越した除草作用を示す
。根茎、根の断片またはその他の多年生の器官から発芽する防除することの困難
な多年生の雑草もまた、本発明による有効物質によって効果的に防除される。そ
の際、これらの有効物質が播種前-、発芽前-または発芽後処理法のいずれによっ
て施用されたかということは重要なことではない。本発明による化合物によって
防除されうる単子葉および双子葉の雑草群の若干の代表例を個々に例示として挙
げることができるが、列挙することによって特定の種属に限定することを意味す
るものではない。
単子葉に属する雑草類については、例えば、一年生植物群からカラスムギ(Av
ena)、ドクムギ(Lolium)、スズメノテッポウ(Alopecurus)、クサヨシ(Phalar
is)、イヌビエ(Echinochloa)、メヒシバ(Digitoria)、エノコログサ(Setaria)お
よびカヤツリグサ(Cyperus)の類が、そして多年生の種属から、カモジグサ(Agro
pyron)、ギョウギシバ(Cynodon)、チガヤ(Imperata)、ソルガム類(Sorghum)なら
びにまた宿根性のカヤツリ類(Cyperus)が効果的に防除される。
双子葉の雑草種の場合には、作用の範囲は、例えば、ヤエムグラ(Galium)、ス
ミレ(Viola)、イヌノフグリ(Veronica)、ホトケグサ(Lamium)、ハコベ(Stellari
a)、イヌビユ(Amaranthus)、カラシナ(Sinapis)、ヒルガオ(Ipomoea)、カミル
レ(Matricaria)、アブチロン(Abutilon)およびシダ(Sida)ならびに多年生の雑草
類においてはコンボルブルス(Convolvulus)、エゾノキツネアザミ(Cirsium)、
スイバ(Rumex)およびヨモギ(Artemisia)にまで及ぶ。
稲作における特定の栽培条件において発生する例えばウリカワ(Saglttarla)、
オモダカ(Alisma)、マツバイ(Eleocharia)、ホタルイ(Scirpus)およびカヤツリ
グサ(Cyperus)のような雑草類もまた本発明による有効物質によって顕著に防除
される。
本発明による化合物が発芽前に土の表面に施用された場合には、雑草の実生の
発芽が完全に阻止されるかあるいは雑草類は、子葉期まで成育するが次いでそれ
らの生長が停止し、そして最終的に3ないし4週間の経過後に完全に枯死する。
発芽後処理法において緑色の植物部分に有効物質が施用された場合には、処理
後極めて速やかに同様に生長の急激な停止が起り、そしてこれらの雑草類は、施
用の時点において存在する生長段階のまま留まるかあるいは一定の期間の後に枯
死するので、栽培植物に有害な雑草の競生がこのようにして極めて早期にしかも
持続的に阻止される。
本発明による化合物は、単子葉および双子葉の雑草に対して卓越した除草作用
を示すけれども、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、イネ、トウモロコシ、テ
ンサイ、ワタおよびダイズのような経済的に重要な作物に対しては全く薬害を与
えないか無視しうる程度に軽微にしか与えない。これらの理由から、本発明によ
る化合物は、農業用の有用植物の栽培における望ましくない植物の生長の選択的
防除に極めて好適である。
更に、本発明による物質は、栽培植物において極めてすぐれた生長調整作用を
示す。それらは、植物本来の物質代謝に調節的に関与し、そして従って植物構成
組織内容物に対して調節するように影響を与え、また例えば乾燥および生長の阻
止によって収穫を容易にするために使用されうる。更に、それらはまた望ましく
ない植物の生長を植物を枯死させることなく一般的に調整しそして抑制するため
にも適している。多くの単子葉および双子葉の作物において、植物の生長の抑制
が大きな役割を演ずる、何故ならばそれによって倒臥が減少されまたは完全に阻
止されうるからである。
本発明による化合物は、水和剤、乳剤、噴霧用溶液、粉剤または粒剤の形態で
通常の調合物として使用されうる。従って、本発明の対象は、また式(I)で表
される化合物またはそれらの塩を含有する除草剤および植物生長調整剤である。
式(I)の化合物またはそれらの塩は、生物学的および/または化学-物理的
パラメーターに規定されて多種多様に調合されうる。可能な好適な調合剤として
は例えば以下のものがある:
水和剤(WP)、水溶性粉末(SP)、水溶性濃縮物、乳化性濃縮物(乳剤)(
EC)、エマルジョン(EW)、例えば水中油型および油中水型エマルジョン、
噴霧用溶液、懸濁濃縮物(SC)、油または水を基剤とした分散物、油混和性溶
液、カプセル懸濁物(CS)、粉剤(DP)、種子浸漬剤、撒布用および土壌施
用粒剤、マイクロ粒剤、噴霧粒剤、被覆粒剤および吸着粒剤のような粒剤(GR
)、水分散性粒剤(WG)、水溶性粒剤(SG)、ULV-調合物、マイクロカ
プセルおよびワックス。
これらの個々の調合形態は、原理的に知られており、そして例えば下記のもの
に記載されている:
ウィナッカー-キュヒラー、「化学技術」第7巻ハウザー社刊第4版1986年(
Winnacker-Kuechler, “Chemische Technologie”, Band 7, C. Hauser Verlag,
Muenchen, 4. Aufl. 1986);ワーデ・ファン・ファルケンブルグ、「農薬調合
物、マルセル・デッカー社1973年刊(Wade van Valkenburg, “Pesticide Fo
rmulations”, Marcel DekKer, N. Y., 1973):マルテンス、「噴霧乾燥便覧」
第3版1979年グッドウィン社刊(K. Martens, “Spray Drying Handbook”,
3rd Ed. 1979, G. Goodwin Ltd., London)。
不活性物質、界面活性剤、溶剤およびその他の添加剤のような必要な調合助剤
もまた知られており、例えば下記のものに記載されている:
ワトキンス編「殺虫剤粉末希釈剤および担体のハンドブック」第2版、ダーラン
ド・ブックス社刊(Watkins,“Handbook of lnsecticide Dust Diluents and Car
riers”, 2nd Ed.,Darland Books,CaldwellN.J.);オルフェン著「粘土コロイド
化学入門」第2版ウィリー社刊(H.v.Olphen,“Introduction to Clay Colloid C
hemistry”,2nd Ed.,J.Willey & Sons,N.Y.);マースデン著「溶剤ガイド」第2
版インターサイエンス社1963年刊(C.Marsden,“Solvents Guide”,2nd Ed.,
lnterscience,N.Y.1963):マククチエオン編「洗剤および乳化剤年鑑、MC出版
社刊(McCutcheon's“Detergents and Emulsifiers Annual”,MC Publ.Corp.,Rid
gewood N.J.);シスレー、ウッド編「界面活性剤百科事典」ケミカル出版社19
64年刊(Sisley and wood,“Encyclopedia of Surface Active Agents”,Chem.
Publ.Co.lnc.,N.Y.1964):シエーンフェル
ト著「界面活性エチレンオキシドアダクツ」ヴィッセンシャフト出版社1976
年刊(Schoenfeldt,“Grenzflaechenaktive Aethylenoxidaddukte”,Wiss. Verla
gsgesell.,Stuttgart 1976);ウィナッカー-キュヒラー編「化学技術」第7巻ハ
ウザー社刊第4版1986年(Winnacker-Kuechler,“Chemische Technologie”,
Band 7,C.Hauser Verlag,Muenchen,4.Aufl.1986)。
これらの調合物に基づいて、他の農薬有効物質、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、除
草剤、殺菌剤、毒性緩和剤、肥料および/または生長調整剤との組合せもまた、
例えばレディーミックスまたはタンクミックスの形態で調製される。
水和剤は、水中に均一に分散されうる調合物であって、有効物質と共に希釈剤
または不活性物質のほかになおイオン性および/または非イオン性界面活性剤(
湿潤剤、分散剤)、例えばポリオキシエチル化アルキルフエノール、ポリオキシ
エチル化脂肪アルコール、ポリオキシエチル化脂肪アミン、脂肪アルコールポリ
グリコールエーテルサルフエール、アルカンスルホネート、アルキルベンゼンス
ルホネート、リグニンスルホン酸ナトリウム、2,2’-ジナフチルメタン-6,
6’-ジスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタリン-スルホン酸ナトリウムまた
はオレイルメチルタウリン酸ナトリウムを含有する。水和剤を製造するためには
、除草性有効物質は、例えばハンマーミル、ブローイングミルおよびエアージエ
ットミルのような通常の装置で粉砕され、そして同時に、または次に調合助剤と
混合される。
乳剤は、有効物質を有機溶剤、例えばブタノール、シクロヘキサノン、ジメチ
ルホルムアミド、キシレンまたは高沸点芳香族化合物または炭化水素中に1種ま
たはそれ以上のイオン性および/または非イオン性界面活性剤(乳化剤)を添加
しながら溶解することによって調製される。乳化剤としては例えば以下のものが
使用されうる:ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムのようなアルキルアリー
ルスルホン酸のカルシウム塩、または非イオン乳化剤、例えば脂肪族ポリグリコ
ールエステル、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪アルコールポリ
グリコールエーテル、プロピレンオキシド-エチレンオキシド-縮合生成物、アル
キルポリエーテル、ソルビタンエステル、例えばソルビタン脂肪酸エステルまた
はポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えばポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル。
粉剤は、有効物質を微細に分割された固体物質、例えばタルク、天然粘土、例
えばカオリン、ベントナイトおよび葉ろう石、またはケイソウ土と共に粉砕する
ことによって得られる。
懸濁濃縮物は、水系または油系でありうる。それらは、例えば市販のビーズミ
ルを用いて湿潤粉砕し、そして場合によっては、例えば上記の他の調合物の場合
にすぐに挙げられたような界面活性剤を添加することによって製造されうる。
エマルジョン、例えば水中油型エマルジョン(EW)は、例えば撹拌機、コロ
イドミルおよび/または固定ミキサーを用いて、水性有機溶媒および場合によっ
ては、例えば上記の他の調合物についてすでに挙げたような界面活性剤の使用の
下に製造される。
粒剤は、吸着性の粒状不活性物質に有効物質を噴霧するかまたは砂、カオリナ
イトまたは粒状不活性物質のような担体物質の表面上に、例えばポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸ナトリウムまたは鉱油のような接着剤を用いて有効物質
濃縮物を塗布することによって製造されうる。適当な有効物質を粒状肥料の製造
にとって通例の方法で、所望ならば、肥料との混合物として粒状化することもで
きる。
水分散性粒剤は、一般に、噴霧乾燥、流動床造粒、デイスク造粒、高速ミキサ
ーによる混合および固体の不活性物質を用いない押出しのような通常の方法によ
って製造される。
本発明による農薬調合物は、原則として、式(I)の有効物質またはそれらの
塩を0.1ないし99重量%、特に0.1ないし95重量%含有する。
水和剤においては、有効物質の濃度は、例えば約10ないし90重量%であり
、100重量%までの残りは、通常の調合成分よりなる。乳剤の場合には、有効
物質の濃度は、約1ないし90重量%、好ましくは5ないし80重量%でありう
る。粉剤は、約1ないし30重量%、好ましくは大抵5ないし20重量%の有効
物質を含有し、噴霧用溶液は、約0.05ないし80重量%、好ましくは2ない
し50重量%の有効物質を含有する。水分散性粒剤の場合には、有効物質の含有
量は、一部有効化合物が液体であるかまたは固体であるか、そしていかなる造粒
助剤、
充填剤その他が使用されるかということに依存する。水分散性粒剤の場合には、
有効物質の含有量は、例えば1ないし95重量%、好ましくは10ないし80重
量%である。
更に、上記の有効物質の調合物は、場合によっては、それぞれの場合に通例の
接着剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、浸透剤、防腐剤、凍結防止剤、溶剤、充填剤
、担体、着色剤、泡止め剤、蒸発抑制剤およびpHおよび粘度調節剤を含有する
。
混合調合物またはタンクミックスにおいて本発明による有効物質のための組合
せ成分としては、例えば、「ウイード・リサーチ」第26巻第441−445頁
(1986年)(Weed Research,26,441-445(1986))、または「農薬便覧」、第9
版英国作物保護協議会編(“The Pesticide Manual”,9th Ed.The British Crop
Protection Council,1990/91,Bracknell,England)および同書に引用された文献
に記載されている有効物質が使用されうる。式(I)の化合物と組合されうる文
献公知の除草剤としては、例えば以下の有効物質が挙げられる(註:これらの化
合物は、国際標準化機構(International Organization for Standardization(
ISO)による「一般名称(common name)または場合によっては通常のコード番
号と共に、化学名によって示されている):
アセトクロール:アシフルオルフエン;アクロニフエン:AKH7088、すな
わち、〔〔〔1- 〔5- 〔2- クロロ -4-(トリフルオロメチル)-フエノキシ
〕-2-ニトロフエニル〕 -2-メトキシエチルデン〕-アミノ-〕オキシ〕-酢酸
および-酢酸メチルエステル;アラクロール;アロキシジム;アメトリン;アミ
ドスルフロン:アミトロール;AMSNすなわち、スルファミン酸アンモニウム
;アニロホス:アスラム:アトラジン;アジプロトリン;バルバン;BAS51
6H、すなわち、5-フルオロ-]2-フエニル -4H- 3,1-ベンズオキサジン
-4- オン;ベナゾリン:ベンフルラリン;ベンフレセート:ベンスルフロン-メ
チル;ベンスリド;ベンタゾン;べンゾフエナップ;べンゾフルオール;ベンゾ
イルプロップ-エチル;ベンズチアズロン;ビアラホス;ビフエノックス;ブロ
マシル;ブロモブチド;ブロモフエノキシム;ブロモキシニル;ブロムロン;ブ
ミナホス:ブソキシノン;ブタクロール;ブタミホス;ブテナクロール;ブチダ
ゾール;ブトラリン:ブチレート;カルベタミド;CDAA、すなわ
ち、2- クロロ-N,N- ジ -2- プロペニルアセトアミド;CDEC、すなわ
ち ジエチルジチオカルバミン酸 -2- クロロアリルエステル:CGA1849
27、すなわち2-〔4-〔5- クロロ -3- フルオロ -2- ピリジニル)-オキ
シ〕-フエノキシ〕-プロパン酸および2- プロピニルエステル;クロメトキシフ
エン;クロラムベン;クロラジフオップ- ブチル:ピリフエノップ- ブチル;ク
ロルブロムロン:クロルフエナック;クロルフルレコール- メチル;クロリダゾ
ン;クロリムロン-チル:クロニトロフエン;クロロトルロン;クロロキシウロ
ン;クロルプロファム;クロルスルフロン;クロルタル- ジメチル;クロルチア
ミド;シンメチリン:シノスルフロン;クレソジム;クロマゾン;クロメプロッ
プ;クロプロキシジム;クロピラリド;シアナジン:シクロエート:シクロキシ
ジム;シクルロン:シペルクアット:シプラジン:シプラゾール:2,4-DB
;ダラポン;デスメジフアン:デスメトリン;ジ-アレート;ジカンバ;ジクロ
ベニル;ジクロルプロップ:ジクロホップ- メチル;ジエタチル:ジフエノクス
ウロン;ジフエンゾクワット:ジフルフエニカン;ジメフロン;ジメタクロル:
ジメタメトリン:ジメタゾン;クロマゾン:ジメチピン:ジメトラスルフロン;
シノスルフロン:ジニトラミン;ジノセブ;ジノテルブ;ジフエナミド:ジプロ
ペトリン;ジクワット;ジチオピル;ジウロン;DNOC;エグリナジン-エチ
ル:EL177、すなわち、5- シアノ -1- (1,1-ジメチルエチル)-N-
メチル -3H- ピラゾール -4- カルボキサミド;エンドタール:EPTC;エ
スプロカルブ:エタルフルラリン;エタメトスルフロン- メチル;エチジムロン
;エチオジン;エトフメセート;F5231、すなわち、N-〔2- クロロ-4-
フルオロ -5-〔4-(3- フルオロプロピル)-4,5-ジヒドロ -5- オキソ -
1H- テトラゾール -1- イル〕-フエニル〕 -エタンスルホンアミド;F62
85、すなわち、1-〔5-(N-メチルスルホニル)-アミノ -2,4-ジクロロ
フエニル〕-3- メチル -4- ジフルオロメチル-1,2,4-トリアゾール -5-
オン;フエノプロップ;フエノキサン;クロマゾン;フエノキサプロップ-エ
チ
ル;フエヌロン;フラムプロップ- メチル:フラザスルフロン:フルアジホップ
およびそのエステル誘導体:フルクロラリン;フルメトスラム;N-〔2,6-
ジフルオロフエニル〕-5-メチル-(1,2,4)-トリアゾロ〔1,
5a〕ピリミジン -2- スルホンアミド;フルメチュロン;フルミプロピン;フ
ルオロジフエン:フルオログリコフエン- エチル:フルリドン;フルロクロリド
ン;フルロキシピール;フルルタモン;ホメサフエン;ホサミン;フリルオキシ
フエン;グルホシネート;グリホセート;ハロサフエン;ハロキシホップおよび
そのエステル誘導体;ヘキサジノン;HW52、すなわち、N-(2,3- ジク
ロロフエニル)-4-(エトキシメトキシ)-べンズアミド;イルザメタベンズ-
メチル;イマザピール:イマザキン;イマゼタメタピール;イマゼタピール;イ
マゾスルフロン;イオキシニル;イソカルバミド;イソプロパリン;イソプロチ
ュロン;イソウロン;イソキサベン;イソキサピリホップ;カルブチレート;ラ
クトフエン;レナシル;リニュロン;MCPA;MCPB;メコプロップ;メフ
エナセット:メフルイディッド:メタミトロン;メタザクロル;メタベンズチア
ズロン;メタム;メタゾール;メトキシフエノン:メチルジムロン;メトブロム
ロン:メトラクロル;メトクスウロン;メトリブジン;メトスルフロン-メチル
;MH:モリネート:モナリド;硫酸二水素モノカルバミド;モノリヌロン;モ
ヌロン:MT128、すなわち、6- クロロ -N-(3- クロロ -2- プロペニ
ル)-5- メチル -N- フエニル -3- ピリダジナミン;MT5950、すなわ
ち、N-〔3- クロロ -4-(1- メチルエチル)-フエニル〕-2- メチルペンタ
ナミド;ナプロアニリド;ナプロパミド;ナプタラム;NC310、すなわち、
4-(2,4- ジクロロベンゾイル)-1- メチル -5- ベンジルオキシピラゾー
ル;ネブロン;ニコスルフロン;ニピラクロフエン;ニトラリン:ニトロフエン
;ニトロフルオルフエン:ノルフルラゾン;オルベンカルブ:オリザリン:オキ
サジアゾン;オキシフルオルフエン;パラクワット;ぺブレート;ペンジメタリ
ン;ペルフルイドン;フエンメジフアム:フエニソフアム;フエンメジフアム:
ピクロラム;ピペロホス;ピリブチカルブ:ピリフエノップ- ブチル:プレチラ
クロル:プリミスルフロン- メチル;プロシアジン;プロジアミン;プロフルラ
リン;プログリナジン- エチル;プロメトン;プロメトリン;プロパクロル;プ
ロパニル;プロパキザホップおよびそのエステル誘導体;プロパジン;プロフア
ム;プロピザミド;プロスルフアリン;プロスルホカルブ:プリナクロル;ピラ
ゾリネート;ピラゾン;ピラゾスルフロン- エチル;ピラゾキシフエン;ピリデ
ート;キンクロラック;キンメラック;キノホップおよびそのエステル誘導体、
キザロホップおよびそのエステル誘導体:キザロホップ- エチル;キザロホップ
-p- テフリル;レンリズロン:ジムロン:S275、すなわち、2-〔4-クロ
ル -2- フルオロ -5-(2- プロピニルオキシ)-フエニル〕-4,5,6,7-
テトラヒドロ -2H-インダゾール;S482、すなわち、2-〔7-フルオロ
-
3,4- ジヒドロ -3- オキソ -4-(2- プロピニル)-2H-1,4- ベンズ
オキサジン -6- イル〕-4,5,6,7- テトラヒドロ -1H- イソインドー
ル -1,3(2H)-ジオン;セクブメトン;セトキシジム;シズロン;シマジ
ン;シメトリン;SN106279、すなわち、2-〔〔7-〔2- クロロ -4-
(トリフルオロ- メチル)-フエノキシ〕-2- ナフタレニル〕- オキシ〕- プロ
パン酸およびメチルエステル;スルホメチュロン- メチル;フルフアズロン:フ
ラザスルフロン:TCA;テブタム:テブチウロン:テルバシル:テルカルブ;
テルブクロル;テルブメトン:テルブチラジン;テルブトリン;TFH450、
すなわち、N,N- ジエチル -3-〔2- エチル -6- メチルフエニル)-スルホ
ニル〕-1H-1,2,4- トリアゾール -1- カルボキサミド;チアザフルロン
;チフエンスルフロン- メチル;チオベンカルブ:チオカルバジル;トラルコキ
シジム;トリ- アレート;トリアスルフロン;トリアゾフエンアミド;トリベヌ
ロン- メチル;トリクロピール;トリジフアン:トリエタジン;トリフルラリン
;トリメチュロン;ヴエルノレート:WL110547、すなわち、5- フエノ
キシ -1-〔3-(トリフルオロメチル)-フエニル〕-1H-テトラゾール。
市販される形態で存在する調合物は、使用に際して場合によっては通常の方法
で、例えば水和剤、乳剤、分散物および水分散性粒剤の場合には水で希釈される
。粉剤、土壌用または撒布用粒剤および噴霧用溶液は、通常、使用前に他の不活
性物質でもはや希釈されることはない。
式(I)の化合物の必要な使用量は、温度、湿度、使用される除草剤の型その
他のような外的条件によって変動する。それは広い範囲内において、例えば、有
効物質0.001ないし10.0kg/haまたはそれ以上、しかし好ましくは
0.005ないし5kg/haである。
A.化合物製造例
a)2-カルボキシ -5- ニトロ-ベンゼンスルホン酸
水1300ml中の2- メチル -5- ニトロ- ベンゼンスルホン酸106.0
g(0.40mol)および炭酸カリウム80.0g(0.58mol)の溶液
に、過マンガン酸カリウム400.0g(2.53mol)を80℃において2
時間にわたって添加する。その際、反応温度は、80ないし95℃に保たれる。
更に4時間撹拌した後に、生成した固体を濾過する。濾液を濃塩酸を用いて酸性
化する(pH=1)。沈殿した無色の2- カルボキシ -5- ニトロ-ベンゼンス
ルホン酸をブフナー漏斗を用いて濾別しそして約50℃/100torrにおい
て乾燥する(82.0g:理論量の83.7%)。融点>300℃。
b)2- メトキシカルボニル -5- ニトローベンゼンスルホン酸
2- ヒドロキシカルボニル -5- ニトロ-ベンゼンスルホン酸190.0g(
0.77mol)、ジメチルホルムアミド10mlおよび塩化チオニル250m
l(3.43mol)の懸濁物を沸騰温度に3時間加熱する。不溶性の成分を濾
過によって除去した後に、濾液を濃縮する。得られた残渣にメタノール200m
l(4.94mol)を滴加する。この添加の終了後、反応混合物を0℃まで冷
却する。沈殿した固体を濾別しそして乾燥する。かくして無色結晶性の2- メト
キシカルボニル -5- ニトロ-ベンゼンスルホン酸70.9g(理論量の35.
3%)(融点:92−94℃)。
回転式蒸発器で母液の揮発性成分を留去することによって第2の留分(62.
5g、理論量31.1%)が得られる。
c)2- メトキシカルボニル -5- ニトロ- ベンゼンスルホニルクロリド
メタノール300ml中2- メトキシカルボニル -5- ニトロ- ベンゼンスル
ホン酸の70.9g(0.27molの溶液を強力な撹拌下に水酸化カリウム(
濃度88%)17.3g(0.27mol)およびメタノールl00mlの溶液
と混合する。0℃まで冷却した後に、生成した塩を濾別し、乾燥しそして次にス
ルホラン150ml、アセトニトリル150mlおよびジメチルホルムアミド1
0ml中に懸濁せしめる。オキシ塩化リン100ml(1.07mol)を滴加
した後に、混合物を沸騰温度に2.5時間加熱し、そして次に氷水中に注ぐ。沈
殿した2- メトキシカルボニル -5- ニトロ- ベンゼンスルホニルクロリド
(60.1g、理論量の70%)をブフナー漏斗を用いて吸引濾別しそして減圧
下に痕跡量の溶媒を除去する。融点:86−88℃。
d)N- 第三ブチル -2- メトキシカルボニル -5- ニトロ-ベンゼンスルホン
アミド
酢酸エチル200mlおよびエタノール250ml中の2- メトキシカルボニ
ル -5- ニトロ-ベンゼンスルホニルクロリド34.4g(0.12mol)に
、第三ブチルアミン50ml(0.48mol)を0℃において徐々に滴加する
。次に反応溶液を室温において更に10分間撹拌を続ける。水500mlを添加
した後に、無色の固体が結晶化する。濾過および乾燥の後に、N- 第三ブチル -
2- メトキシカルボニル -5- ニトロ- ベンゼンスルホンアミド28.1g(8
9%)が得られる:融点121−124゜Co
e)N- 第三ブチル -5- ヒドロキシルアミノ -2- メトキシカルボニル- ベン
ゼンスルホンアミド
N- 第三ブチル -2- メトキシカルボニル -5- ニトロ-ベンゼンスルホンア
ミド23.4g(0.08mol)をエタノール600ml中に40℃において
導入する。塩化アンモニウム42.1g(0.79mol)および水170ml
で緩衝せしめた後、亜鉛粉末32.0g(0.49mol)を少量づつ添加する
。次いで約55℃において更に4時間撹拌を続ける。固体を濾別し、そして濾液
を回転式蒸発器で濃縮する。残渣を酢酸エチル800ml中に入れ、そして水3
00mlで洗う。水性相をジクロロメタン300mlを用いて3回抽出する。一
緒にされた有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥する。次に回転式蒸発器を用いて
揮発性の成分を留去する。結晶性残渣を少量の酢酸エチル:ヘプタン(1:1)
と共に撹拌する。このようにして、N- 第三ブチル -5- ヒドロキシルアミノ -
2- メトキシカルボニル- ベンゼンスルホンアミド17.2g(77%)が得ら
れる。融点:190−195℃。
f)N- 第三ブチル -5-(N- アセチル- ヒドロキシルアミノ)-2- メトキシ
カルボニル- ベンゼンスルホンアミド
N- 第三ブチル -5- ヒドロキシルアミノ -2- メトキシカルボニル- ベンゼ
ンスルホンアミド3.31g(0.01mol)を均一な溶液を得るためにアセ
トニトリル20ml中で短時間加熱する。次に、塩化アセチル0.94g(0.
01mol)およびトリエチルアミン1.30g(0.01mol)を氷浴で冷
却しながら添加する。2時間後に、混合物を酢酸エチル中に入れ、そして1Nの
塩酸および飽和塩化ナトリウム溶液で次々に洗う。有機相を硫酸マグネシウム上
で乾燥した後に、回転式蒸発器を用いて溶媒を留去する。残渣を酢酸エチル/ヘ
プタンから再結晶せしめた後、N- 第三ブチル -5-(N- アセチルヒドロキシ
ルアミノ)-2- メトキシカルボニル- ベンゼンスルホンアミド3.12g(8
2%)を得る。融点:168−169℃。
g)5-(N- アセチル- ヒドロキシルアミノ)-2- メトキシカルボニル- ベン
ゼンスルホンアミド
N- 第三ブチル -5-(N- アセチル- ヒドロキシルアミノ)-2- メトキシカ
ルボニル- ベンゼンスルホンアミド1.70g(4.9mmol)をトリフルオ
ロ酢酸20ml中に溶解する。25℃において18時間後に減圧下に揮発性成分
を留去する。かくして、5- N-(アセチル- ヒドロキシルアミノ)-2- メトキ
シカルボニル- ベンゼンスルホンアミド1.48gを得る。融点:246−24
7℃
h)5-(N-アセチル- ヒドロキシルアミノ)-N-〔(4,6- ジメトキシピリ
ミジン -2- イル)-アミノカルボニル〕-2- メトキシカルボニル- ベンゼンス
ルホンアミド(表1中の例192に相当する)
アセトニトリル50ml中の5-(N-アセチル- ヒドロキシルアミノ)-2-
メトキシカルボニル- ベンゼンスルホンアミド1.00g(4.4mmol)お
よび4,6- ジメトキシ -2-(フエノキシカルボニルアミノ)-ピリミジン0.
65g(2.4mmol)よりなる混合物にDBU0.8mlを添加する。18
時間撹拌した後に、回転式蒸発器において溶媒を留去する。残渣を水の中に入れ
、そしてジエチルエーテルを用いて洗う。水性相を濃塩酸を用いて酸性化する(
pH=1)。無色の固体を濾別し、そして少量のメタノールと共に撹拌する。た
のようにして得られた5-(N- アセチル- ヒドロキシルアミノ)-N-〔(ジメ
トキシピリミジン -2- イル)-アミノカルボニル〕-2- メトキシカルボニル-
ベンゼンスルホンアミド(0.81g、理論量の79%)は、205−208℃
の融点を有する。
i)N-〔(4,6-ジメトキシピリミジン -2- イル)-アミノカルボニル〕-2
- メトキシカルボニル -5-(N- メトキシカルボニル- ヒドロキシルアミノ)-
ベンゼンスルホンアミド(表1、例238)
CH3CN50ml中の2- メトキシカルボニル -5- (N- メトキシカルボ
ニル- ヒドロキシルアミノ)-ベンゼンスルホンアミド0.74g(2.43m
mol)と4,6- ジメトキシ -2-(フエノキシカルボニルアミノ)-ピリミジ
ン0.67g(2.43mmol)との混合物にDBU0.75mlを添加する
。18時間撹拌した後、回転式蒸発器を用いて溶媒を留去する。残渣を水中に入
れそしてジエチルエーテルで洗う。水性相を濃塩酸を用いて酸性化した後(pH
=1)、無色の固体が沈殿する。吸引濾過しそしてメタノールで洗滌した後、上
記のスルホニル尿素0.66gが融点192−193℃の無色の結晶として得ら
れる。
j)N-〔4,6- ジメトキシピリミジン -2- イル)アミノカルボニル〕-2-
メトキシカルボニル -4-(N- メトキシカルボニル- ヒドロキシアミノ)-ベン
ゼンスルホンアミド(表3、例3−9)
CH3CN30ml中の2- メトキシカルボニル -4-(N- メトキシカルボニ
ル- ヒドロキシアミノ)-ベンゼンスルホンアミド1.2gおよび4,6- ジメ
トキシ -2-(フエノキシカルボニルアミノ)-ピリミジン1.1gの懸濁物にD
BU1.2mlを滴加する。4時間の反応時間の後に、例i)と同様に処理を行
う。上記のスルホニル尿素1.09gが融点171−174℃の無色の結晶とし
て得られる。
k)N-〔(4,6- ジメトキシピリミジン -2- イル)-アミノカルボニル〕-
2- メトキシカルボニル -5-(N- メトキシカルボニル- ヒドロキシアミノ)-
ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩(表4、例4−10)
CH2Cl220mlおよびCH3CN20ml中のN-〔(4,6- ジメトキシ
ピリミジン -2- イル)-アミノカルボニル〕-2- メトキシカルボニル -5-(
N- メトキシカルボニル- ヒドロキシアミノ)-ベンゼンスルホンアミド0.5
7gの溶液に1Nの水酸化ナトリウウム溶液1.2mlを添加する。2時間の撹
拌後、反応混合物を減圧下に蒸発濃縮する。このようにして得られた生成物(0
.61g)は、175−180℃の融点を有する上記のスルホニル尿素である。
表1〜4に記載された残りの化合物は、上記の例a)ないしk)と同様な方法で
得られる。これらの表中では、以下の略語が使用されている:
M.p.=℃で表された融点
No.=例番号 Et=エチル(C2H5) Me=メチル(CH3)
Ph=フエニル c-Pr=シクロプロピル
n-Pr=n-プロピル i-Pr=i-プロピル
B.調合例
a)式(I)の化合物10重量部および不活性物質としてのタルク90重量部を
混合しそしてハンマーミルで粉砕することによって粉剤が得られる。
b)水中に容易に分散されうる水和剤は、式(I)の化合物25重量部、不活性
物質としてカオリン含有石英64重量部、リグニンスルホン酸カリウム10重量
部および湿潤剤および分散剤としてオレオイルメチルタウリン酸ナトリウム1重
量部を混合しそしてピンデイスクミルで細砕することによって得られる。
c)水中に容易に分散されうる分散濃縮物は、式(I)の化合物20重量部をア
ルキルフエノールポリグリコールエーテル〔(R)トリトン(Triton)X207〕6
重量部、イソトリデカノールポリグリコールエーテル(EO 8単位)3重量部
およびパラフイン系鉱油(沸騰範囲例えば約255ないし277℃またはそれ以
上)71重量部を混合しそしてボールミルで5ミクロン以下の微細度まで微粉砕
することによって得られる。
d)乳剤は、式(I)の化合物15重量部、溶剤としてシクロヘキサノン75重
量部および乳化剤としてオキシエチル化ノニルフエノール10重量部から乳剤が
得られる。
e)水分散性粒剤は、
式(I)の化合物 75重量部
リグニンスルホン酸カルシウム 10 〃
ラウリル硫酸ナトリウム 5 〃
ポリビニルアルコール 3 〃
およびカオリン 7 〃
を混合し、ピンデイスクミルで粉砕し、そしてこの粉末を流動床内で粒状化液体
として水を噴霧することにより粒状化することによって得られる。
f)水分散性粒剤は、また
式(I)の化合物 25重量部
2,2’-ジナフチルメタン -6,6’-ジスルホン酸ナトリウム 5 〃
オレオイルメチルタウウリン酸ナトリウム 2 〃
ポリビニルアルコール 1 〃
炭酸カルシウム 17重量部
および水 50 〃
をコロイドミルで均一化しそして予備粉砕し、次いでビーズミルで微粉砕し、そ
してこのようにして得られた懸濁物を単一物質ノズルによって噴霧塔内で微噴霧
化し、そして乾燥することによっても得られる。
C.生物試験例
1.発芽前処理による除草効果
単子葉および双子葉の雑草植物の種子または根茎の断片をプラスチックのポッ
ト内の砂の多いローム質の土に植付けそして土で覆った。水和剤または乳剤の形
態に調合された本発明による化合物を、換算して600ないし800L/haの
水使用量における水性懸濁液または乳濁液として種々の配量において上記覆土の
表面上に施用した。
処理後、上記のポットを温室内に置き、そして雑草にとって良好な成育条件下
に保った。試験植物が発芽した後に、植物および発芽に対する損傷度を、3ない
し4週間の試験期間の後に未処理の対照と比較することにより視覚的な評価をう
行った。試験の結果が示すように、本発明による化合物は、広範囲にわたるイネ
科に属する雑草およびその他の雑草に対してすぐれた発芽前除草効果を示す。例
えは、表1の例61,192,217,238,256および262、表3の3
−9および3−29そして表4の4−9の化合物は、カラシナ(Sinapis alba)、
キクの類(Chrysanthemum segetum)、カラスムギ(Avena sativa)、ハコべ(Stella
ria media)、イヌビエ(Echinochloa crus-galli)およびネズミムギ(Lolium mult
iflorum)のような有害植物に対して、発芽前処理法において1ヘクタールあたり
有効物質0.3kgまたはそれ以下の使用量において極めてすぐれた除草効果を
示す。
2.発芽後処理による除草効果
単子葉および双子葉の雑草の種子または根茎の断片を、プラスチックのポット
内の砂の多いローム質の土に植付け、土で覆いそして温室内で良好な成育条件下
で栽培した。播種の3週間後に、試験植物を三葉期の段階で処理した。
水和剤としてまたは乳剤として調合された本発明による化合物を、換算して6
00ないし800L/haの水使用量で種々の施用量において植物の緑色部分に
噴霧し、そして試験植物を温室内で最適の成育条件下で約3ないし4週間置いた
後に、調合物の効果を未処理の対照と比較することによって視覚的に評価した。
本発明による薬剤は、経済的に重要な広範囲にわたるイネ科の雑草およびその他
の雑草に対してすぐれた発芽後除草効果もまた示す。例えば、表1の例61,1
92,217,238,256および262、表3の3−9および3−29そし
て表4の4−9の化合物は、カラシナ(Sinapis alba)、ハコベ(Stellaria media
)、イヌビリ(Echinochloa crus-galli)、ネズミムギ(Lolium multiflorum)、キ
クの類(Chrysanthemum segetum)およびカラスムギ(Avena sativa)のような有害
植物に対して、発芽後処理法において1ヘクタールあたり有効物質0.3kgま
たはそれ以下の使用量において極めてすぐれた除草効果を示す。
3.栽培植物に対する許容性
更に他の温室内試験において、比較的多数の栽培植物および雑草類の種子を砂
の多いローム質の土の中に播種しそして土で覆った。一部のポットを上記1.に
おいて記載したように直ちに処理し、そして残りのポットを2ないし3枚の本葉
が生ずるまで温室内に置き、そして次に上記の2.において記載したように、本
発明による式(I)の有効物質を種々の施用量において噴霧した。施用しそして
温室内に4ないし5週間置いた後に、視覚的評価によって、本発明による化合物
が、例えば、ダイズ、ワタ、ナタネ、テンサイおよびバレイショのような双子葉
の作物に対して、発芽前および発芽後処理において、高い施用量の有効物質が使
用された場合においてすら、薬害を与えないことが立証された。更に、若干の有
効物質は、例えば、オオムギ、コムギ、ライムギ、ソルガム類、トウモロコシま
たはイネのような禾本科の作物にも害を与えなかった。従って、式(I)で表さ
れる化合物は、農作物における望ましくない植物の生長を防除するために使用し
た場合に高い選択性を示す。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1994年9月19日
【補正内容】
c)式(II)で表される化合物を式(X)
で表される(チオ)イソシアネートと塩基の存在下に反応せしめ、その際、式(
II)ないし(V)および(X)において基R1ないしR4およびnが式(I)と同
様に定義され、そして上記a)法およびb)法においてはまず式(I)において
W=0である化合物が得られることを特徴とする上記式(I)で表される化合物
またはそれらの塩の製造方法である。
式(II)および式(III)の化合物の反応は、好ましくは、例えばジクロロメ
タン、アセトニトリル、ジオキサンまたはTHFのような不活性の有機溶媒中で
、0℃、好ましくは20℃ないし溶媒の沸点との間の温度において、塩基性触媒
を用いて行われる。その際、塩基としては、例えば、有機アミン塩基、例えば、
特にR*=(置換)フエニルの場合には(ヨーロッパ特許出願公開第44807
号参照)1,8- ジアザビシクロ-〔5.4.0〕ウンデセン-(7)(DBU)
が使用され、または特にR*=アルキルの場合には(ヨーロッパ特許出願公開第
166516号参照)トリメチルアルミニウムまたはトリエチルアルミニウムが
使用される。
式(II)で表される2種のスルホンアミド、すなわち、4-(N- アセチル -
N-ヒドロキシ- または -N- メトキシ- アミノ)-ベンゼンスルホンアミドは、
ケミカル・アブストラクツ(Chem. Abstr. )99:37857e(1983)か
ら知られている。新規な化合物(II)およびそれらの製造方法もまた本発明の対
象である。
式(II)で表される化合物は、例えば、式(VI)
で表される化合物から出発して強酸と反応させることによって得られる。
請求の範囲
10.式(II)
(上式中、R1,R2,R3およびnは請求の範囲第1項〜第5項のうちのいず
れかによる式(I)において定義された意味を有する)
で表される化合物、ただし4-(N- アセチル -N- ヒドロキシ- アミノ)-ベン
ゼンスルホン酸アミドおよび4-(N- アセチル -N- メトキシ- アミノ)-ベン
ゼンスルホン酸アミドを除く。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07C 311/65 7419−4H
C07D 239/47 A 8615−4C
239/52 8615−4C
251/14 7431−4C
251/16 F 7431−4C
251/18 H 7431−4C
251/46 G 7431−4C
409/12 239 7602−4C
(72)発明者 ヴィルムス・ロタール
ドイツ連邦共和国、デー‐65719 ホーフ
ハイム、ケーニッヒシュタイナー・ストラ
ーセ、50
(72)発明者 バウアー・クラウス
ドイツ連邦共和国、デー‐63456 ハナウ、
ドールナー・ストラーセ、53デー
(72)発明者 ビーリンガー・ヘルマン
ドイツ連邦共和国、デー‐65817 エップ
シュタイン/タウヌス、アイヒェンヴェー
ク、26
(72)発明者 シュルツ・アルノ
ドイツ連邦共和国、デー‐65817 エップ
シュタイン/タウヌス、イン・デン・アム
トマンスヴィーゼン、5