JPH08162649A - トンネル接合層を有する半導体装置 - Google Patents

トンネル接合層を有する半導体装置

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JPH08162649A
JPH08162649A JP6302291A JP30229194A JPH08162649A JP H08162649 A JPH08162649 A JP H08162649A JP 6302291 A JP6302291 A JP 6302291A JP 30229194 A JP30229194 A JP 30229194A JP H08162649 A JPH08162649 A JP H08162649A
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JP
Japan
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layer
compound semiconductor
gaas
semiconductor layer
tunnel junction
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JP6302291A
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Eiji Ikeda
英治 池田
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Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピーク電流値の大きなトンネル接合を有した
半導体装置を得る。 【構成】 第1導電型の第1の化合物半導体層31、こ
の第1の化合物半導体層31の上部に形成された第2導
電型の第2の化合物半導体層32、この第2の化合物半
導体層32の上部に形成された、第2導電型で、第2の
化合物半導体層32よりも禁制帯幅Egの大きい第3の
化合物半導体層33からなるトンネル接合層3を有する
半導体装置であって、第3の化合物半導体層33の不純
物密度を0.8〜1×1019cm-3とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化合物半導体トンネル接
合層を有した半導体装置に関し、特に複雑な積層構造を
有する化合物半導体装置の一部にトンネル接合構造を有
する半導体装置が容易に製造できる新規な構造およびそ
の最適化に関する。
【0002】
【従来の技術】人類の直面しているエネルギー問題、炭
酸ガス(CO2 )の放出の問題を考えると太陽電池が重
要な役割を担うものと期待されるが、中でも化合物半導
体太陽電池はその高変換効率性から注目されている。さ
らにInGaP/GaAs太陽電池は耐放射線特性を有
し、宇宙用途への適用も期待されている。太陽電池をさ
らに高変換効率とするために、太陽電池を2ケ〜3ケ直
列に接続した、いわゆるタンデムセル型太陽電池の構造
が採用されている。このようなタンデムセル型太陽電池
の上部セル(トップセル)と下部セル(ボトムセル)を
電気的に接合するためには図5に示すようなGaAsト
ンネル接合層3が用いられている。
【0003】図5において下部セル(ボトムセル)とし
てGaAsセル2が用いられ、上部セル(トップセル)
としては、In0.5 Ga0.5 Pセル4が用いられてい
る。さらに、この下部セルと上部セルとを電気的に直列
接続するために両者の間にGaAsトンネル接合層3が
設けられている。GaAsボトムセル2はZnドープの
+ GaAs基板11(p<1×1019cm-3)の上部
に形成されている。そして、GaAsボトムセル2はp
+ GaAs基板11の上に形成された厚み3.5μm、
不純物密度1〜4×1017cm-3のpGaAsベース層
22、その上部に設けられた厚み0.1μm、不純物密
度1.0×1018cm-3のn+ GaAsエミッタ層2
3、さらにその上部の厚み0.2μm、不純物密度1×
1018cm-3のn+ AlGaAs窓層29とから構成さ
れている。エミッタ層23とベース層22の間にpn接
合が形成されている。GaAsトンネル接合層3は下部
セル(GaAsボトムセル)2の最上層であるn+ Al
GaAs窓層29の上部に形成された厚み20nm、不
純物密度1×1019cm-3のn++GaAs層31と、厚
み20nm、不純物密度1.0×1019のp++GaAs
層32とから構成されている。そしてこの上部には厚み
0.8μm、不純物密度1〜4×1017cm-3のpIn
0.5 Ga0.5 Pベース層42;厚み0.1μm、不純物
密度1×1018cm-3のn+ In0.5 Ga0.5 Pエミッ
タ層43;および厚み40nm、不純物密度1×1018
cm-3のn+ AlInP窓層44がこの順に堆積された
In0.5 Ga0.5 Pトップセル4が形成されている。
【0004】トンネル接合層3を形成しているGaAs
++/n++接合は、ここにおける光吸収を最小限に抑
え、下部セル2への光の透過をより多くするため、ほぼ
完全に空乏層が拡がる程度(20nm)の薄い厚みに設
定されている。GaAsトンネル接合層3の上部のpI
nGaPベース層42のドーピングは1〜2×1017
-3程度でp++GaAs層32に比して不純物密度が低
い。他の従来の技術としては、図5におけるpInGa
Pベース層42とp++GaAs層32の間に厚さ0.1
〜0.3μm程度のp+ InGaP裏面電界層(以下B
SF層という)を形成して、少数キャリアに対する電位
障壁を形成し、裏面再結合損失を防止する方法も知られ
ているが、この場合もBSF層の不純物密度は4×10
17cm-3程度であり、p++GaAs層32に比して低
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5におけるp++Ga
As層32、pInGaP層42、あるいは図示は省略
したp+ InGaP−BSF層のドーパントは通常は亜
鉛が用いられる。図5のような構造は、通常MOCVD
法等を用いて基板温度700℃付近で気相エピタキシャ
ル成長を行うが、このような基板温度(成長温度)で
は、トンネル接合層3の上の上部セルの各層を成長して
いる間に亜鉛が拡散し、p++GaAs層32の不純物密
度が低下し、その結果トンネルダイオードのピーク電流
が低下してしまい、図5の構造ではピーク電流密度
=40mA/cm2 程度しか得られないという欠点
があった。
【0006】以上、タンデムセル型太陽電池を一例とし
て説明したが、トンネル接合層を形成する化合物半導体
中のZn等の不純物の拡散の問題は太陽電池に限らず、
トンネル注入を用いたトランジスタや集積回路等他の半
導体装置においても同様な問題が生じていた。
【0007】本発明は、以上の点を鑑みてなされたもの
で、トンネル接合層を構成する各層の不純物密度が高く
維持でき、トンネルダイオードのピーク電流Iが増大
できるトンネル接合層を有する半導体装置の新規な構造
を提供することである。
【0008】本発明の他の目的は700℃程度の高温の
熱加工においてもトンネル接合層の不純物密度プロファ
イルが設計値に維持可能となるようなトンネル接合層を
有する半導体装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は図1に示すように第1導電型の第1の化合
物半導体層31と、この第1の化合物半導体層31の上
部に形成された第2導電型の第2の化合物半導体層32
と、この第2の化合物半導体層32の上部に形成され
た、第2導電型で、第2の化合物半導体層32よりも禁
制帯幅(Eg)の大きな第3の化合物半導体層33から
なるヘテロ・トンネル接合層3をその一部に有してお
り、第2の化合物半導体層32は第1の化合物半導体層
31との間で形成されるpn接合による空乏層でほぼ完
全に空乏化し、第3の化合物半導体層33の不純物密度
が、第2の化合物半導体層32の不純物密度の0.8倍
以上であることを特徴とする。第1導電型はたとえば図
1に示すようにn型で、第2導電型は第1導電型とは反
対導電型のp型である。図1においてp型とn型を変換
してもよい。このヘテロ・トンネル接合層が、たとえば
図3に示すようなタンデム構成の太陽電池や図4に示す
トンネル注入HBTの一部に含まれている半導体装置で
あることを特徴とする。
【0010】好ましくは、第2の化合物半導体層32は
GaAsで、第3の化合物半導体層33はIn1-x Ga
x Pである。第3の化合物半導体層33はGaAsと格
子整合するGaAsよりも禁制帯幅Egの大きな化合物
半導体であればよく、In1- x Gax P以外にもAl
1-x Gax Asでもよい。
【0011】好ましくは、第2および第3の化合物半導
体層のドーパントが亜鉛(Zn)であり、前記第3の化
合物半導体層33の不純物密度が0.8〜1.0×10
19cm-3であることである。
【0012】また、好ましくは図1、図3、図4に示す
ように第1の化合物半導体層の下部に第1導電型で、前
記第1の化合物半導体層よりも禁制帯幅(Eg)の大き
なIn1-x Gax PやAl1-x Gax As等の第4の化
合物半導体層29,24,99を形成している。
【0013】
【作用】本発明の特徴によれば、従来は第1および第2
の化合物半導体層31,32のみで構成されていたトン
ネル接合層3の上に、さらに禁制帯幅Egが大きく、高
不純物密度の第3の化合物半導体層が形成されているの
で、たとえば、第2の化合物半導体層32の不純物(ド
ーパント)が亜鉛(Zn)のように拡散速度の大きな物
質であっても、気相成長中にZnが他の領域(層)へ拡
散して、トンネル接合層3の不純物密度が低下すること
がなくなる。すなわち、通常GaAs系のMOCVDで
は700℃前後の基板温度で連続エピタキシャル成長を
行い多層構造を形成するが、このような温度ではZn等
の拡散速度の大きな不純物は、その上に形成する他のエ
ピタキシャル成長膜の形成時に拡散してしまい問題であ
ったが、本発明の特徴を構成する第3の化合物半導体層
33の存在により、この拡散が防止できることとなる。
【0014】その結果、トンネル接合に必要な急峻か
つ、高不純物密度の不純物プロファイルが実現でき、ト
ンネルダイオードのピーク電流Iも向上する。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図5と重複する部分には同一の符号を用いてい
る。図1は本発明の第1の実施例に係るトンネルダイオ
ードの断面構造を示す。
【0016】図1において、Siドープの不純物密度2
×1018cm-3のn+ GaAs基板18の上に、厚さ
0.3μm、不純物密度2×1018cm-3のn+ GaA
s層19、および厚み0.1μm、不純物密度3×10
18cm-3のInGaP擬窓層29が形成され、その上に
厚み10nm、不純物密度5×1018cm-3のn++Ga
As層31、厚み10nm、不純物密度1×1019cm
-3のp++GaAs層32、厚み0.1μm、不純物密度
0.8〜1×1019cm-3のp++In0.5 Ga0. 5 P層
33からなるトンネル接合層3が形成され、さらにその
上に厚み0.1〜0.3μm、不純物密度4×1017
-3のp+ In0.5 Ga0.5 P擬BSF層48、厚み
0.7μm、不純物密度1.5×1017cm-3のpIn
0.5 Ga0.5P擬ベース層49、および厚み0.3μ
m、不純物密度1×1019cm-3のp+GaAsコンタ
クト層59が形成されている。p+ GaAsコンタクト
層59の表面には厚さ1μm程度のAuメッキ層72が
上部金属電極層として形成され、n+ GaAs基板18
の裏面には、厚さ1μm程度のAuメッキ層が下部金属
電極層8として形成されている。なお、トンネル接合層
3の下部、すなわちn++GaAs層31の下に走行角
(3/2)πラジアンとなるようなn- GaAs走行層
を形成すれば、トンネル注入走行時間効果素子も形成で
きる。
【0017】図2は、本発明の第1の実施例に係るトン
ネルダイオードの順方向I−V特性で、p++In0.5
0.5 P層33の不純物密度が1×1019cm-3の場
合、ピーク電流密度J=200mA/cm2 と従来技
術の5倍以上の値が得られた。参考までに、図1の構造
で、p++In0.5 Ga0.5 P層33の不純物密度が2×
1018cm-3の場合はJ=80mA/cm2 であっ
た。
【0018】図1の構造は、有機金属気相成長法(MO
CVD法)、CBE(Chemical Beam E
pitaxy)法、MBE(Molecular Be
amEpitaxy)法、MLE(Molecular
Layer Epitaxy)法等を用いてn+ Ga
As基板18の上に連続エピタキシャル成長を行なえば
よい。MOCVD法は、常圧MOCVD法でも減圧MO
CVD法でも良いが、膜厚の制御性からは減圧MOCV
D法が好ましく、たとえば6.7〜10kPaの減圧状
態に保持された反応管中で、n+ GaAs基板18を6
50℃に加熱し、原料ガスおよびドーパントガスをマス
フローコントローラ等により流量制御して導入すればよ
い。基板加熱方式は赤外線(IR)ランプ加熱、高周波
(RF)誘導加熱、あるいは抵抗加熱方式を用いればよ
く、反応管は縦型でも横型でもよい。III 族の原料ガス
としては、トリエチルガリウム(TEG)、トリメチル
インジウム(TMI)、トリメチルアルミニウム(TM
A)、トリメチルアミンアラン(TMAAl)など,V
族の原料ガスとしてはホスフィン(PH3 )、アルシン
(AsH3 )を用いる。あるいはターシャリー・ブチル
・フォスフィン((C4 9 )PH2 ;TBP)、ター
シャリー・ブチル・アルシン((C4 9)AsH2
TBA)などを用いてもよい。n型のドーパントガスと
しては、モノシラン(SiH4 )、ジシラン(Si2
6 )、あるいはジエチルセレン(DESe)、ジエチル
テルル(DETe)等を用いればよいが、モノシランが
好ましい。p型のドーパントガスとしては、たとえばジ
エチル亜鉛(DEZn)を用いればよい。なお、CBE
法で成長する場合は同様な原料ガスおよびドーパントガ
スを用いて、成長圧力1.3×10-3Pa、基板温度5
20℃で行えばよい。
【0019】さらに、トンネルダイオードを構成するp
++GaAs層32、n++GaAs層31等はMLE法を
用いて、ガス導入1サイクルで1分子層成長すれば極め
て高精度に膜厚を制御できる。たとえば、基板温度48
0℃、圧力6×10-4Pa、においてTEGを4秒導
入、3秒真空排気、AsH3 を20秒導入、その後3秒
真空排気のガス導入サイクルを用いれば、この1サイク
ルでGaAs1分子層が成長できる。特にトンネルダイ
オード等のメソスコピックスケールの制御が必要な場合
はMLE法は好適で、480℃の低温ではZnの拡散も
小さい。また、同一チャンバー内でトンネルダイオード
のような薄い膜は、MLEモード、他の0.3μm,
0.7μmといった厚い膜はMOCVDモードで成長す
るといった切り換えモードでの成長を行なえばより効率
的に成長できる。成長圧力7.6kPaの減圧MOCV
D法では成長速度は2〜3μm/hr程度が代表的であ
る。
【0020】図3は本発明の第2の実施例に係るInG
aP/GaAsタンデムセル型太陽電池の構造を示す。
図3において下部セル(ボトムセル)としてGaAsセ
ル2が用いられ、上部セル(トップセル)としてIn
0.5 Ga0.5 Pセル4が用いられている。さらに、この
下部セルと上部セルとを電気的に直列接続するために両
者の間にGaAsトンネル接合層3が設けられている。
詳細に述べると、GaAsボトムセル2はZnドープの
+ GaAs基板11(p>1×1019cm-3)の上部
に形成された厚み0.3μm、不純物密度7.0×10
18cm-3のp+ GaAsバッファ層12の上に形成され
ている。そしてGaAsセル2はp+ GaAsバッファ
層12の上に形成された厚み0.1μmで、不純物密度
3.0×1018cm-3のp+ InGaPのBSF層2
1、その上部に設けられた厚み3μm、不純物密度2.
0×1017cm-3のpGaAsベース層22、その上部
に設けられた厚み0.1μm、不純物密度2.0×10
18cm-3のn+ GaAsエミッタ層23、さらにその上
部の厚み0.1μm、不純物密度0.1μmのn+ In
0.5 Ga0.5 P窓層24とから構成されている。エミッ
タ層23とベース層22の間にpn接合が形成されてい
る。GaAsトンネル接合層3は下部セル(GaAsボ
トムセル)2の最上層であるn+ In0.5 Ga0.5 P窓
層24の上部に形成された厚み10nm、不純物密度5
×1018cm-3以上のn++GaAs層31と、厚み10
nm、不純物密度1.0×1019cm-3のp++GaAs
層32と厚み0.1μm、不純物密度0.8〜1×10
19cm-3のp++In0.5 Ga0.5 P層33とから構成さ
れている。そしてこの上部には厚み0.1〜0.3μm
で不純物密度、4×1017cm-3のp+ In0.5 Ga
0.5 PのBSF層41;厚み0.7〜1.5μm、不純
物密度、1.5×1017cm-3のpIn0.5 Ga0.5
ベース層42;厚み50nm、不純物密度3.0×10
18cm-3のn+ In0.5Ga0.5 Pエミッタ層43;お
よび厚み30nm、不純物密度2×1018cm-3のn+
AlInP窓層44が、この順に堆積されたIn0.5
0.5 Pトップセル4が形成されている。In0.5 Ga
0.5 Pトップセル4の上部の一部にはオーミックコンタ
クト用の厚み0.3μmのn+ GaAs層51が形成さ
れ、その上部にはAu−Ge/Ni/Au層71および
その上のAu層72からなる上部金属電極層(表面電極
層)7が形成されている。p+ GaAs基板11の裏面
には下部金属電極層(裏面電極層)8としてAu層が形
成されている。In0.5 Ga0.5 Pトップセル4のn+
AlInP窓層44の表面のn+ GaAs層51および
その上の上部金属電極層7が形成されている部分以外の
領域には、図示を省略しているが、通常はZnS層6
1、MgF2 層62からなる反射防止膜6が形成されて
いる。このような構造より、トンネル接合層3のピーク
電流密度はJ=200mA/cm2 と極めて大きな値
となり、タンデムセルとしての短絡光電流Iscも大き
くなり、したがって変換効率も極めて大きく、曲線因子
(fillfactor:FF)も大きくなる。
【0021】図4は本発明の第3の実施例に係るトンネ
ル注入型ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)
の断面図である。半絶縁性GaAs基板97の上に順
次、厚み0.3μm、不純物密度2×1018cm-3のn
+ In0.5 Ga0.5 Pコレクタコンタクト層98、厚み
0.1μm、不純物密度1×1014〜3×1015cm-3
のp- In0.5 Ga0.5 Pドリフト層99、厚み10n
m、不純物密度5×1018cm-3のn++GaAs層3
1、厚み10nm、不純物密度1×1019cm-3のp++
GaAs層32、厚み0.1μm、不純物密度0.8〜
1×1019cm-3のp++InGaP層33、厚み0.3
μm、不純物密度1×1019cm-3のp+ GaAsコン
タクト層59が形成されている。ドリフト層99はn-
In0.5 Ga0.5 P層又はiIn0.5 Ga0.5 P層でも
よく、ほぼ完全にドリフト層99が空乏化するような不
純物密度に選定しておけばよい。n++GaAs層31、
++InGaP層33でトンネル接合層3が形成される
こととなるが、n++GaAs層31がこのHBTの実際
のエミッタ領域となり、n++GaAs層31の直下のp
- In0.5 Ga0.5 Pドリフト層99の上部がHBTの
仮想ベース領域となる。p+ GaAsコンタクト層59
の表面からp- In0.5 Ga0.5 Pドリフト層99に達
するU溝が形成され、その表面に厚み50nmのAlG
aAs層101が形成され、さらにそのAlGaAs層
101にほぼ内包されるようにPt/Ti/Pt/Au
層からなるベース金属電極82が形成されている。エミ
ッタ金属電極81としてTi/Pt/Au層がp+ Ga
Asコンタクト層59の上に形成されている。また、コ
レクタ金属電極83としてAuGe/Ni/Ti/Au
層が表面からn+ In0.5 Ga0.5 Pコレクタコンタク
ト層98まで達するU溝の底部において、n+ In0.5
Ga0.5 Pコレクタコンタクト層98に接してその上部
に形成されている。図4の構造においてトンネル接合層
3の電界強度をベース金属電極82に印加する電圧で制
御し、n++GaAs層31をHBTの仮想エミッタ領域
として、p- InGaPドリフト層99の上部の仮想ベ
ース領域に電子が注入される。注入された電子はp-
nGaPドリフト層中の高電界によりドリフト走行し、
+ In0.5 Ga0.5 Pコレクタコンタクト層98に到
達する。なおベース金属電極82とエミッタ金属電極8
1との間にはポリイミド、あるいはSiO2 /Si3
4 等の層間絶縁膜が形成されている。なお、図4のトン
ネル注入型HBTを集積化するためには、プロトンイオ
ン注入で素子分離領域103を形成すればよい。本発明
の第3の実施例によれば、トンネル接合層3のピーク電
流が大きいので、変換コンダクタンスgmが大きく、サ
ブミリ波帯での増幅、発振が高効率で可能となる。又、
InGaPは耐放射線特性に優れているので、人工衛星
搭載に適し、衛星通信用の増幅、発振素子や論理回路等
に用いることができる。図4は例示であり、さらに共鳴
トンネルトランジスタ等他の半導体素子にも本発明の構
造は適用できることはもちろんである。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、本来トンネル接合に必
要な第1および第2の化合物半導体層の上部にさらに高
不純物密度の第3の化合物半導体領域が形成されている
ので、気相成長等、半導体装置の製造工程に必須な各種
高温工程を経ても、トンネル接合部の不純物密度は初期
に設計した高い値に維持できる。したがって、このトン
ネル接合部の呈するI−V特性は良好となり、I−V特
性に示されるピーク電流も従来技術の5倍以上の大きな
値となった。したがって高効率のタンデム構造太陽電池
や、高速トンネル注入HBT等、各種のトンネル接合部
を有する半導体装置が容易に製造でき、信頼性も高くな
る。
【0023】本発明によれば、700℃といった高温プ
ロセス中でも、亜鉛(Zn)のような拡散速度の大きい
不純物元素の拡散がおさえられるので、半導体装置製造
のプロセス設計が容易となり、生産性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るトンネルダイオー
ドの断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係るトンネルダイオー
ドの順方向I−V特性を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係るタンデムセル型太
陽電池の断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例に係るトンネル注入型H
BTの断面図である。
【図5】従来技術におけるトンネルダイオードの断面図
である。
【符号の説明】
2 GaAsボトムセル(下部セル) 3 GaAsトンネル接合層 4 In0.5 Ga0.5 Pトップセル(上部セル) 7 上部金属電極層(表面電極層) 8 下部金属電極層(裏面電極層) 11 p+ GaAs基板 12 p+ GaAsバッファ層 18 n+ GaAs基板 19 n+ GaAs層 21 p+ In0.5 Ga0.5 P BSF層 22 pGaAsベース層 23 n+ GaAsエミッタ層 24 n+ In0.5 Ga0.5 P窓層 29 n+ In0.5 Ga0.5 P擬窓層 31 n++GaAs層 32 p++GaAs層 33 p++In0.5 Ga0.5 P層 41 p+ In0.5 Ga0.5 P−BSF層 42 pIn0.5 Ga0.5 Pベース層 43 n+ InGaPエミッタ層 44 n+ AlInP窓層 48 p+ In0.5 Ga0.5 P擬BSF層 49 pIn0.5 Ga0.5 P擬ベース層 51 n+ GaAs層 59 p+ GaAsコンタクト層 71 Au−Ge/Ni/Au膜 72 Auメッキ膜 81 エミッタ金属電極 82 ベース金属電極 83 コレクタ金属電極 97 半絶縁性GaAs基板 98 n+ In0.5 Ga0.5 Pコレクタコンタクト層 99 p- In0.5 Ga0.5 Pドリフト層 101 AlGaAs層 102 層間絶縁膜 103 素子分離領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/73 31/04 H01L 29/72 31/04 E Y

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の第1の化合物半導体層と、 該第1の化合物半導体層の上部に形成された第2導電型
    の第2の化合物半導体層と、 該第2の化合物半導体層の上部に形成された、第2導電
    型で、該第2の化合物半導体層よりも禁制帯幅の大きな
    第3の化合物半導体層からなるヘテロ接合層をその一部
    に有し、 該第2の化合物半導体層は該第1の化合物半導体層との
    間で形成されるトンネル接合による空乏層でほぼ完全に
    空乏化し、 該第3の化合物半導体層の不純物密度が、該第2の化合
    物半導体層の不純物密度の0.8倍以上であることを特
    徴とするトンネル接合層を有する半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1、および第2の化合物半導体層
    はGaAsで、前記第3の化合物半導体層はIn1-x
    x Pであることを特徴とする請求項1記載のトンネル
    接合層を有する半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第2および第3の化合物半導体層の
    ドーパントが亜鉛(Zn)であり、前記第3の化合物半
    導体層の不純物密度が0.8〜1.0×1019cm-3
    あることを特徴とする請求項1記載のトンネル接合層を
    有する半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の化合物半導体層の下部に第1
    の導電型で、前記第1の化合物半導体層よりも禁制帯幅
    の大きな第4の化合物半導体層を形成したことを特徴と
    する請求項1記載のトンネル接合層を有する半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ヘテロ接合層によりトップセルとボ
    トムセルとを直列接続したタンデムセル型太陽電池であ
    ることを特徴とする請求項1記載のトンネル接合層を有
    する半導体装置。
JP6302291A 1994-12-06 1994-12-06 トンネル接合層を有する半導体装置 Pending JPH08162649A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100384597B1 (ko) * 2000-11-20 2003-05-22 주식회사 옵토웰 터널접합층의 제조방법
US9151711B2 (en) 2009-06-04 2015-10-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Optoelectronic shutter, method of operating the same and optical apparatus including the optoelectronic shutter

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KR100384597B1 (ko) * 2000-11-20 2003-05-22 주식회사 옵토웰 터널접합층의 제조방법
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