JPH0772147A - 抗アネキシンv抗体並びに該抗体の製法及び利用 - Google Patents

抗アネキシンv抗体並びに該抗体の製法及び利用

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JPH0772147A
JPH0772147A JP22046593A JP22046593A JPH0772147A JP H0772147 A JPH0772147 A JP H0772147A JP 22046593 A JP22046593 A JP 22046593A JP 22046593 A JP22046593 A JP 22046593A JP H0772147 A JPH0772147 A JP H0772147A
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mammal
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Noboru Kaneko
昇 金子
Takako Matsuda
隆子 松田
Fumiko Chiwaki
史子 千脇
Saichi Hosoda
瑳一 細田
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2333/00Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
    • G01N2333/435Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans
    • G01N2333/46Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans from vertebrates
    • G01N2333/47Assays involving proteins of known structure or function as defined in the subgroups
    • G01N2333/4701Details
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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒトの心筋壊死及び虚血性障害などにより血
中及び組織標本に現れるアネキシンVについて測定及び
検出して、心筋梗塞及び狭心症の患者の診断、病勢及び
治療効果の判定を可能にする抗アネキシンV抗体を提供
する。 【構成】 イヌの臓器に含有されるアネキシンV抗原に
対して免疫されたイヌと異種の哺乳動物の血清を精製し
て、ヒトアネキシンV、イヌアネキシンV及び前記免疫
された哺乳動物と異種の哺乳動物のアネキシンVと特異
的に交差する抗アネキシンV抗体を得ること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ヒト、イヌ及びラッ
トの血液中に存在するタンパク質アネキシンVに交差す
るアネキシンV抗体並びにその製法に関し、容易に得ら
れる哺乳動物のアネキシンV抗原、例えばイヌ、特にビ
ーグル犬のアネキシンV抗原により免疫された、容易に
得られるイヌに対し異種の哺乳動物、例えば、ラツト、
ウサギ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ又はヤギより、ヒト
及びイヌのタンパク質アネキシンVと交差するアネキシ
ンV抗体を製造する方法及び該製法により製造されたヒ
ト及びイヌのタンパク質アネキシンVと交差するアネキ
シンV抗体に関する。また、本発明は、抗イヌアネキシ
ンVウサギポリクローナル抗体等の抗イヌアネキシンV
ポリクローナル抗体により、ヒト及び哺乳動物の血液中
に存在するタンパク質アネキシンV濃度を、免疫測定に
より測定することが可能な、ヒト及び哺乳動物のアネキ
シンV測定用抗体の開発及びその利用に関するものであ
り、特に、例えば、心筋梗塞などの急激な細胞壊死を起
こす疾患及び虚血性障害を示す狭心症についての診断
を、細胞又は血液中のタンパク質のアネキシンV濃度を
測定することによって行うことができるアネキシンVの
診断用抗体の開発及びその利用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アネキシンは、種々の動物やヒトの組織
及び細胞に存在するカルシウム結合タンパク質で、細胞
質の可溶成分に存在する。このタンパク質は、アミノ酸
配列よりファミリーを形成しており、現在、アネキシン
I〜XIIが知られている。このタンパク質は、リン脂
質やアクチンとカルシウム濃度に依存して結合し、抗炎
症作用及び抗血液凝固作用があることが知られている。
【0003】組織又は細胞が壊死を起こした患者の場
合、例えば心筋梗塞の場合、壊死した心筋細胞内に含ま
れる種々の物質が血液内に漏出する。現在、このように
血中に漏出した種々の物質を測定して、急性心筋梗塞の
診断が行われているが、このような急性心筋梗塞の診断
についての血清生化学的検査法として使われている物質
としては、クレアチンキナーゼ(CK)、乳酸脱水素酵
素 (LDH)、ミオシン軽鎖I及びトロポニン−T
(TnT)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの急性
心筋梗塞の診断についての血清生化学的検査法の検査対
象となる物質は、何れも心筋から血中に逸脱するもので
あるが、これらの物質が血中に増加するまで、特に、そ
の血中濃度が最も高値(ピーク)になるまでには、時間
を要し、また、被検者によっては、その時間はかなり異
なるために、これらのタンパク質による心筋梗塞の診断
では、極めて早期の心筋梗塞の診断が困難であり、問題
とされていた。殊に、狭心症については、血清生化学的
検査法の検査対象となる物質が確定されていないので狭
心症についての血清生化学的検査法による診断は、一般
に困難であり、狭心症についての血清生化学的検査法に
よる診断が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヒトの心
筋に存在するタンパク質のアネキシンの中で、心筋の可
溶画分に存在し、クレアチンキナーゼの分子量(81,
000)より小さい分子量を有するアネキシンV(3
5,000)が、一般に、心筋梗塞及び狭心症の患者の
早期の段階で、壊死した心筋から漏出するので、アネキ
シンVについて血中濃度等を測定することが、心筋梗塞
の患者の診断に寄与すると考え、また、虚血性障害を示
す狭心症においても、アネキシンVの漏出がみられるの
で、アネキシンVについて血中濃度等を測定すること
が、狭心症の患者の診断に寄与すると考え、本発明を意
図した。さらに、例えばイヌ、ウサギ及びラットの動物
の心臓、腎臓、肝臓、肺臓などの臓器からアネキシンV
を抽出し、この抽出されたタンパク質のアネキシンV抗
原に対する抗体が、ヒト、イヌ及び抗体作製用の免疫哺
乳動物以外の哺乳動物のアネキシンV、特に、ヒトアネ
キシンVに特異的に交差することを発見して、本発明に
至ったものである。また、本発明は、このようにして、
例えばヒトの組織又は細胞の壊死に係り、血中に現れる
タンパク質の中のアネキシンファミリーについて、夫
々、血中濃度を測定し、例えば、それらの血中濃度よ
り、心臓、肺、肝臓、脳などの臓器の疾患についての診
断が、可能であることを見出されたことに、基づくもの
である。
【0006】即ち、本発明は、イヌの臓器に含有される
アネキシンV抗原に対して免疫された、前記イヌに対し
異種の哺乳動物の血清から精製されたポリクローナル抗
体であって、ヒトアネキシンV、イヌアネキシンV及び
前記免疫された哺乳動物と種が相違する哺乳動物のアネ
キシンVと特異的に交差するものであることを特徴とす
る、ヒト、イヌ及び前記免疫された哺乳動物と異種の哺
乳動物のアネキシンV診断用抗体にあり、また、本発明
は、ヒト、イヌ及び前記免疫された哺乳動物と異種の哺
乳動物のアネキシンV診断用抗体が、標識化されている
ものであることを特徴とする狭心症及び心筋梗塞診断剤
にあり、さらに、本発明は、イヌの臓器から抽出された
アネキシンVを、抗原として、前記イヌに対し異種の哺
乳動物に免疫し、この免疫された哺乳動物の血清を塩析
して、粗製免疫グロブリンG画分を分離し、塩析により
分離された免疫グロブリンG画分をイオン交換クロマト
グラフィにより精製して、ヒトアネキシンV、イヌアネ
キシンV及び前記免疫された哺乳動物に対し異種の哺乳
動物のアネキシンVと特異的に交差する抗体を得ること
を特徴とするポリクローナルアネキシンV抗体の製造方
法にある。そして、本発明は、イヌの臓器から抽出され
たアネキシンVを、抗原として、前記イヌに対し異種の
哺乳動物に免疫し、この免疫された哺乳動物の血清を塩
析して、粗製免疫グロブリンG画分を分離し、塩析によ
り分離された免疫グロブリンG画分をイオン交換クロマ
トグラフィにより精製して得られたヒトアネキシンV、
イヌアネキシンV及び前記免疫された哺乳動物以外の哺
乳動物のアネキシンVと特異的に交差するポリクローナ
ルアネキシンV抗体を、一次抗体とし、摘出された心筋
細胞と反応させ、この反応させた心筋細胞にビオチン標
識された二次抗体を反応させ、この反応させた心筋細胞
を酵素標識法により標識することを特徴とするヒト、イ
ヌ及び前記免疫された哺乳動物に対し異種の哺乳動物の
心筋細胞障害の診断方法にあり、また、本発明は、イヌ
の臓器から抽出されたアネキシンVを、抗原として、前
記イヌに対し異種の哺乳動物に免疫し、この免疫された
哺乳動物の血清を塩析して、粗製免疫グロブリンG画分
を分離し、塩析により分離された免疫グロブリンG画分
をイオン交換クロマトグラフィにより精製して得られた
ヒトアネキシンV、イヌアネキシンV及び前記免疫され
た哺乳動物に対し異種の哺乳動物のアネキシンVと特異
的に交差するポリクローナルアネキシンV抗体を、標識
化し、この標識化されたポリクローナル抗体を、試料血
清に加え、吸光光度を測定して、血中のアネキシンV濃
度を測定することを特徴とするヒト、イヌ及び前記免疫
された哺乳動物に対し異種の哺乳動物の血中のアネキシ
ンVの測定方法にあり、さらに、本発明は、イヌの臓器
から抽出されたアネキシンVを、抗原として、前記イヌ
に対し異種の哺乳動物に免疫し、この免疫された哺乳動
物の血清を塩析して、粗製免疫グロブリンG画分を分離
し、塩析により分離された免疫グロブリンG画分をイオ
ン交換クロマトグラフィにより精製して得られたヒトア
ネキシンV、イヌアネキシンV及び前記免疫された哺乳
動物に対し異種の哺乳動物のアネキシンVと特異的に交
差するポリクローナルアネキシンV抗体を、標識化し、
この標識化されたポリクローナル抗体を、試料血清に加
え、吸光光度を測定して、血中のアネキシンV濃度を測
定することを特徴とする狭心症及び心筋梗塞の診断方法
にある。
【0007】本発明において、ヒトアネキシンV抗原に
対して特異的に交差する抗体を得るための抗原タンパク
質のアネキシンVは、イヌ、特にビーグル犬の心臓、腎
臓、肝臓、肺臓などの臓器から抽出することができる。
【0008】また、本発明において、ヒトアネキシンV
抗原、特に、ヒト心筋アネキシンV抗原に対する抗体の
特異的交差反応性は、抗原タンパク質のアネキシンVで
免疫された他の動物種の免疫グロブリンG画分ごとに相
違するので、前記免疫された他の動物種の血清から得ら
れた免疫グロブリンG画分からの抗体の夫々について、
ヒトアネキシンVとの交差反応性を調べることが必要で
ある。本発明において、ヒトアネキシンV及びイヌアネ
キシンVと特異的に交差する抗アネキシンVポリクロー
ナル抗体は、例えば、ビーグル犬の心筋より抽出され、
精製されたイヌ心筋アネキシンV抗原に免疫されたウサ
ギの血清の免疫グロブリンG画分から精製して得ること
ができる。本発明において、ヒトアネキシンV及びイヌ
アネキシンVと特異的に交差する抗アネキシンVポリク
ローナル抗体が容易に得られる哺乳動物としては、ラッ
ト、ウサギ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ及びヤギなどを
あげることができる。
【0009】本発明においては、精製アネキシンV抗原
は、例えば、ビーグル犬の心筋より抽出することができ
る。このイヌ心筋アネキシンV抗原に対し特異的交差反
応性を有する抗体は、本発明においては、例えば、前記
精製アネキシンV抗原をウサギに免疫し、この免疫され
たウサギの血清から作ることができる。このウサギの血
清から得られた抗イヌ心筋アネキシンVウサギポリクロ
ーナル抗体は、例えば、ヒト心筋アネキシンV、イヌ心
筋アネキシンV及びラット心筋アネキシンVと特異的に
交差反応するものである。
【0010】本発明において、このウサギの血清から、
抗イヌ心筋アネキシンVウサギポリクローナル抗体を含
む免疫グロブリンG画分を精製して、抗イヌ心筋アネキ
シンVウサギポリクローナル抗体を作ることができる。
さらに、この抗イヌ心筋アネキシンVウサギポリクロー
ナル抗体にHRP標識を結合させて、HRP標識抗イヌ
心筋アネキシンVウサギポリクローナル抗体を作ること
ができる。このHRP標識抗イヌ心筋アネキシンVウサ
ギポリクローナル抗体は、エライザ法(ELISA)に
よるヒト血液中のアネキシンVの測定に用いることがで
きる。この方法により測定されたアネキシンVの血中濃
度値は、心筋梗塞症及び狭心症に相関性を有しているこ
とが確かめられたので、前記抗イヌ心筋アネキシンVウ
サギポリクローナル抗体は、心筋梗塞症及び狭心症の診
断に有用である。
【0011】本発明においては、アネキシンVをビーグ
ル犬の心臓より精製して、ヒトアネキシンVと特異的に
交差反応する抗イヌ心筋アネキシンVウサギポリクロー
ナル抗体を作成したが、精製アネキシンVは、心臓以外
にも、肺臓、腎臓又は肝臓また免疫する動物種もウサギ
に限らず、例えば、ラツト、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ
及びヤギなどの哺乳動物でヒトアネキシンVに特異的に
交差するものは使用できる。
【0012】また、当然のことながら、ポリクローナル
抗体に限らずモノクローナル抗体を作成しても血中濃度
の測定が出来る。また、抗イヌ心筋アネキシンVウサギ
ポリクローナル抗体は、標識化されたアネキシンVを使
用することにより、アネキシンVの測定を行うことがで
きる。この抗イヌ心筋アネキシンVウサギポリクローナ
ル抗体によるアネキシンVの血中濃度の測定は、酵素免
疫法(EIA法)に限らず、ラジオイムノアッセイ法
(RIA法)、ルミネッセンス・イムノアッセイ法(L
I法)などの測定法によっても行うことができる。
【0013】また、本発明の臨床応用としては、心臓に
限らず腎臓、肝臓、肺臓などの臓器における急激な細胞
傷害を起こす疾患の場合、及びアネキシンファミリーが
存在する臓器、組織の壊死の場合に診断ができる。
【0014】
【作用】本発明によると、ヒトアネキシンV、イヌアネ
キシンV及びラットアネキシンVと特異的に交差する抗
イヌ心筋アネキシンVウサギポリクローナル抗体が、イ
ヌの臓器に含有されるアネキシンV抗原に対して免疫さ
れたウサギの粗製免疫グロブリンG画分を精製すること
により、簡単且つ容易に得ることができる。本発明にお
いて、ヒトの血中及び組織中に存在する心筋アネキシン
Vの量が、心筋梗塞及び狭心症の病態と関係を有するの
で、抗イヌ心筋アネキシンVウサギポリクローナル抗体
を標識化することにより、血中又は組織中に存在するア
ネキシンVの測定及び検査に使用して、心筋梗塞及び狭
心症の診断に利用することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施の態様について、例をあ
げて説明するが、本発明は以下の例示及び説明の内容に
より、何らの制限を受けるものではない。 例1. 1.心筋からのアネキシンVの精製方法 雄性ビーグル成犬(10kg)2匹をペントバルビター
ル15mg/kgで静注麻酔後、屠殺し、心臓を摘出し
た。カニューレを冠動脈に挿入し、血液を洗い出し、左
心室心筋を取り出し、結合織や脂肪を取り除いた後、は
さみで細かく裁断した。これらの操作は氷上または4℃
の温度下で行った。心筋重量あたり10倍量の緩衝液A
〔250mMのスクロース,0.5mMのエチレングリ
コールビス(2−アミノエチルエーテル)四酢酸(EG
TA),1mMのフェニルメタンスルホニルフルオリド
(PMSF), 10mMのトリス(トリス(ヒドロキ
シメチル)アミノメタン)HCL,pH 7.4〕を入
れ、スイス連邦のキネマティカ社(kinematic
a)製のポリトロンホモジェナイザーを使用してホモジ
ェナイズした後、ホモジェネートを、3,000×g
で,15分間遠心分離した。その上清に、終濃度が2m
Mになるように、CaClの1M溶液を加えて混合
し、混和後、28,000×gで、1時間遠心分離し、
その沈殿に、10mMのEGTAを2ml加えて、該沈
殿を懸濁させた。この沈殿の懸濁液を28,000×g
で,1時間で遠心分離した。
【0016】この上清を、ゲル濾過カラムであるファー
マシア(Pharmacia)社製のセフアクリル(S
ephacryl)S−300(商品名)にかけ、緩衝
液B〔(0.1MNaCl,30mMトリス(tris
−HCl,pH 7.4)〕で溶出した。35kDaタ
ンパク質を含む画分を集め、陰イオン交換カラム(Bi
o−Rad社:バイオゲルアガロース(商品名))にか
け、0乃至0.3Mの濃度範囲のNaClを含有する1
0mMトリス塩酸溶液pH7.4を溶離液として、Na
Cl濃度に段階的に勾配をかけて溶離を行うことにより
分離精製した。
【0017】精製されたタンパク質に、リシルエンドペ
プチアーゼを加え、37℃の温度下に、15時間放置
し、タンパク質とリシルエンドペプチアーゼの反応によ
り得られたペプチドを、米国アプライドバイオシステム
(Applied Biosystem,USA)社製
のエドマン法(Edman P.著『A method
for the determination of
the aminoacid sequense in
peptides』 Arch Biochem B
iophys 1949年発行;第22巻:第475頁
参照)によるアミノ酸配列分析装置〔ガスフェーズプロ
テインシーケンサモデル473A(Gas−phase
protein sequencer model
473A(商品名))を用いて二つの部分アミノ酸配列
を分析し、KWGTDEEKのアミノ酸配列とKYMT
ISGFQIEETIDRETSGNLEQLLLAV
VKのアミノ酸配列とでアネキシンVと同定した(Ro
bert Huber他『Crystal and M
olecular structure ofhuma
n Annexin V after refinem
ent』及び『J.Mol.Biol.1992;第2
23巻、第683〜704頁』参照)。
【0018】2.抗イヌ心筋アネキシンVウサギポリク
ローナル抗体の作製方法 精製した前記アネキシンVを抗原として、ウサギにアネ
キシンVに対する特異的抗体の作成とその抗体を用いH
RP標識抗体を作成した。 (1)使用動物と方法 本例においては、前記精製したアネキシンVを抗原とし
て、抗イヌ心筋アネキシンVウサギポリクローナル抗体
を作製するのに、免疫する動物として、ニュージーラン
ドホワイト種、雌性ウサギ1匹を用いた。ウサギの一般
状態を観察して異常が認められないことを確認した後、
免疫した。免疫されたウサギは温度24±2℃の飼育室
でケージに収容して飼育した。免疫方法は、ソーフロニ
ウら(Sofroniew MV他著『A metho
d for the consistent prod
uction ofhigh qulity anti
sera to small peptide hor
mones』(Fresenius Z Anal C
hem 1978年発行、第290巻、第163頁)の
方法に準じて行った。すなわちアネキシンVとディフコ
ラボラトリス(DIFCO LABORATORIE
S)製の完全フロイントアジュバント(FCA)又は不
完全フロイントアジュバント(FIA)を1:1(V/
V)の割合で混合し、油中水型のエマルシヨンを調製
し、ウサギの背部皮内20カ所以上に投与して免疫し
た。
【0019】第1回の免疫は、アネキシンV0.8mg
を含有する1mlのトリス緩衝液に、完全フロイントア
ジュバント(FCA)1.0mlを混合し、第2回免疫
から第7回免疫まで、2週毎に、アネキシンV0.25
mgを含有する0.3mlトリス緩衝液に、不完全フロ
イントアジュバント0.5mlを混合し、皮内に投与
し、最終免疫後、1週間後に全採血した。得られた抗イ
ヌアネキシンVウサギポリクローナル抗体は、ヒト心筋
ホモジェネートとに含まれるタンパク質の中、ヒトアネ
キシンVのみと特異的に交叉することを電気泳動後、イ
ムノブロット法により確認した。
【0020】(2)免疫グロブリンG(IgG)の精製 抗アネキシンVウサギ血清9.5mlを硫酸アンモニウ
ム塩析法により、即ち、抗アネキシンVウサギ血清9.
5mlを、55%の硫酸アンモニウム溶液で処理し、生
成した沈殿物を緩衝液で溶解し、33%の硫酸アンモニ
ウム溶液で処理し、生成した沈殿物を緩衝液で溶解し、
再び20%の硫酸アンモニウム溶液で処理し、上清を分
離し、33%の硫酸アンモニウム溶液で処理して、粗I
gG画分(36.2mg)を得た。さらに、このIgG
画分を、溶離液として、pH8.0の20mMのリン酸
ナトリウム緩衝液を使用して、陰イオン交換カラムを使
用して、素通り画分をIgG画分(13.8mg)とし
て分離した。
【0021】例2. HRP標識(過ヨウ素酸法) 精製された前記免疫グロブリンGの、HRP(hors
e−radish peroxidase)標識抗体を
作成するために、HRP4mgを4mMの過沃素酸ナト
リウム溶液下で処理し、これに抗アネキシンVIgG画
分6mgを加え、0.1M炭酸ナトリウム緩衝液(pH
9.2)の中で、25℃3時間反応させた。(反応時H
RP/IgGのモル比=2.5)
【0022】得られたHRP標識抗アネキシンV抗体の
容量、濃度、標識率は以下の通りであった。 容量:7ml 濃度:0.7mg/ml 標識率:HRP/IgGモル比=1.14 緩衝液:10mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH
7.4),0.15MのNaCl,1mg/mlのウシ
血清アルブミン(BSA)
【0023】例3. ヒト突然死における心筋細胞障害の診断に、イヌ心筋よ
り精製したアネキシンV−ウサギポリクローナル抗体を
用いて、免疫組織学的に調べる方法について (1)対象 剖検で明らかな死因を特定できず、通常の染色で心筋に
変化を認めない急死例1例で検討した。年齢は46才、
男性、心重量310gであった。解剖で得た心筋ブロッ
クを10%ホルマリンで固定後、脱水、脱肪し、パラフ
インで包埋し、5ミクロンで薄切した。また、正常対照
例として熱傷で死亡した、50才、男性の心臓を用い
た。
【0024】(2)ヒトアネキシンV抗体の免疫組織学
的方法 例1でイヌ心筋より精製したアネキシンV抗原をウサギ
に感作し、抗イヌ心筋アネキシンV−ウサギポリクロー
ナル抗体を作製した。ウエスタンブロット法でこの抗体
がヒト心筋と交叉することを確認した。
【0025】(3)アネキシンVの免疫組織学染色法 脱パラフィン後、一次抗体は、上記の抗イヌ心筋アネキ
シンV−ウサギポリクローナル抗体(500倍に希釈)
を用い、室温で15分間放置した。二次抗体として、ピ
オチン標識抗ウサギ及びマウスイムノグロビン・ヤギ抗
体 (DAKO社:200倍に希釈)を用い、室温で1
5分間反応させた後、LSABキットユニバーサル/H
RP標識染色システム(DAKO)により、ジアミノベ
ンチジンで発色させた。
【0026】(4)結果 アネキシンV抗体を用いた検討で、対照(正常心筋)で
は、アネキシンVは、細胞質にほぼ均一に染色された。
その200倍に拡大した組織図を図1に示す。一方、突
然死では、アネキシンVは、細胞質に不均一な濃淡で染
色された。その200倍に拡大した組織図を図2に示
す。正常心筋と突然死の心筋との差は、組織学的染色の
上で明確であった。図1及び図2において、濃い黒色の
部分がアネキシンVを示しており、突然死の心筋には、
アネキシンVの凝集が顕著である。このように、抗イヌ
心筋アネキシンV−ウサギポリクローナル抗体を用いた
アネキシンVの免疫組織学染色法は、心臓性突然死の診
断に有効である。
【0027】例3. (1)エライザ(ELISA)法による健康正常人、心
筋梗塞患者の血中濃度の測定法 96ウェルの平底ELISA用プレート(kornin
g社)の各ウェルに、10mM トリス−HCl緩衝液
(pH7.4)に溶解した抗アネキシンVウサギ血清I
gG画分20μg/30μlを加えて、室温に2時間静
置した。0.05%のトゥイーン系非イオン性界面活性
剤のTween−20(市販名),3%ウシ血清アルブ
ミン(BSA)を含むリン酸緩衝液(PBS)で洗浄
し、ついで3%BSAを含むPBSを各ウェルに100
μl加え、37℃、1時間インキュベーションした。
【0028】その後、健康正常人あるいは心筋梗塞患者
血清を各ウェルに60μl添加し、37℃、1時間イン
キュベーションした。洗浄後、HRP標識抗イヌアネキ
シンVウサギ抗体30μlを各ウェルに添加し、37
℃、1時間インキュベーションした。各ウェルを5回P
BSで洗浄後、発色剤のオルトフェニレンジアミン塩酸
1錠を、発色剤溶解液(小野薬品:キット、イムノボー
ルIB−50(商品名))5mlを用いて、発色前30
分以内に混合溶解し、各ウェルに0.1mlを加え、暗
所室温に30分間静置した。6N硫酸により反応を停止
し、各ウェルの吸光度波長492nmでEIA rea
der(ELSIA、国際試薬社)(商品名)で測定し
た。別に1で得られた精製イヌ心筋アネキシンVを用い
て標準線を求め、血中濃度を算出した。
【0029】(2)測定値 健康正常人6名:男3、女3名 (平均年齢30歳)、
発症後7時間の急性心筋梗塞疾患者の発症後の経時的な
アネキシンVの血中濃度の推移は、以下に示すとおりで
あった。また、この患者について、現在、最も一般的に
おこなわれているクレアチンキナーゼ(CK)値を経時
的に測定し、アネキシンVの値と比較対比した。採血
は、例3の場合と同様であり、上腕静脈よりヘパリンを
加えた容器内に、静脈血を1ml採血し、血清1mlに
含まれるアネキシンVの量をng/ml単位で測定し
た。
【0030】
【0031】 心筋梗塞疾患者の血中アネキシンV濃度とCK値(51歳、男、発症7時間後 の急性前壁梗塞の患者) アネキシンV(ng/ml) CK(IU/ml) 発症7時間後 75.2 184 発症9時間後 73.6 240 発症12時間後 70.0 418 発症15時間後 54.8 607 発症18時間後 51.6 701 発症21時間後 37.2 904 発症24時間後 46.4 836 健康正常人のアネキシンVの血中濃度(ng/ml)
は、最小値4.4〜最大値16.0平均9.8であっ
た。心筋梗塞症では発症7時間後、75.2で正常値の
7.6倍を示した。その後時間経過とともに低下した
が、24時間後も46.4となお正常値の約4.7倍の
高値であった。CKは発症6時間では有意の心筋梗塞と
診断できる値(正常値に2倍以上)に達しておらず、ア
ネキシンVの血中濃度測定が心筋梗塞の早期診断に有用
であること示した。
【0032】狭心症患者の血中アネキシンV濃度とCK
値を調べるために、狭心症の患者(70歳、女)の発症
後の経時的なアネキシンVの血中濃度の推移は以下に示
すとおりであった。またこの患者について、現在、最も
一般的におこなわれているクレアチンキナーゼ(CK)
値を経時的に測定し、アネキシンVの値と比較対比し
た。採血は、上腕静脈より、ヘパリンを加えた容器内
に、静脈血を1ml採血し、血清1mlに含まれるアネ
キシンVの量をng/mlの単位で測定した。 20分後のアネキシンV、CK値はいずれも正常範囲で
あった。しかし、6時間後、アネキシンVは44で正常
値の4.5倍の異常値を示したが、CKはなお正常範囲
であった。この例はCKの最大値が224で正常値の2
倍以下であり、狭心症と診断されたが、アネキシンVは
CKに比べ、早期にピークを示し、狭心症の診断に有用
であることを示した。
【0033】
【発明の効果】本発明は、イヌ、例えばビーグル犬の臓
器、例えば心臓に含有されるアネキシンV抗原に対して
免疫されたウサギの血清から精製された抗アネキシンV
ポリクローナル抗体を提供するものであり、この本発明
による抗アネキシンV抗体は、ヒトアネキシンV、イヌ
アネキシンV及びラットアネキシンVと特異的に交差す
る抗体であり、新規な抗アネキシンV抗体である。
【0034】本発明による抗アネキシンV抗体は、イ
ヌ、特にビーグル犬心筋より抽出され且つ精製された抗
アネキシンV抗原を、イヌに対して異種の哺乳動物の、
例えばウサギに免疫し、この免疫されたウサギの血清か
ら、塩析及びイオン交換等の精製手段により精製するこ
とにより、容易に且つ簡単に作製できるものであり、需
要に応じることが容易である。本発明は、ヒトのヒトア
ネキシンVと特異的に交叉する特異性を有しており、ヒ
トの心筋壊死及び虚血性障害などにより血中に漏出する
ヒトアネキシンVと特異的に交差して、血中のヒトアネ
キシンV濃度の測定を可能にし、心筋梗塞症及び狭心症
の診断を可能にするものである。
【0035】本発明は、ヒトのヒトアネキシンVと特異
的に交叉する特異性を有しており、ヒトの心筋壊死及び
虚血性障害などにより血中又は心筋標本に現れるヒトア
ネキシンVと特異的に交差して、ヒトアネキシンVの確
認を可能にする。心筋からのアネキシンVの漏出は、比
較的早期の心筋梗塞症、及び狭心症にみられるので、心
筋梗塞症の診断を比較的早期に行うことができ、また狭
心症の診断を行うことができ、さらに測定に要する時間
も比較的短時間である。したがって、本発明による、血
中及び心筋組織についての、アネキシンVの分析及び検
出は、心筋梗塞症の早期診断及び狭心症の診断、並びに
心筋梗塞症及び狭心症の病勢及び治療効果の判定に寄与
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の心筋細胞障害の診断方法の実施例にお
いて、対照(正常心筋)でアネキシンVが細胞質にほぼ
均一に染色されていることを示す、200倍に拡大した
組織図である。
【図2】本発明の心筋細胞障害の診断方法の実施例にお
いて、突然死の心筋で、アネキシンVが、細胞質に不均
一な凝集となって染色されていることを示す、200倍
に拡大した組織図を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】本発明の心筋細胞障害の診断方法の実施例にお
いて、対象(正常心筋)でアネキシンVが細胞質にほぼ
均一に染色されていることを示す、200倍に拡大し
、組織の顕微鏡写真である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】本発明の心筋細胞障害の診断方法の実施例にお
いて、突然死の心筋で、アネキシンVが、細胞質に不均
一にな凝集となって染色されていることを示す、200
倍に拡大した、組織の顕微鏡写真である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】(4)結果 アネキシンV抗体を用いた検討で、対照(正常心筋)で
は、アネキシンVは、細胞質にほぼ均一に染色された。
その200倍に拡大した組織の写真を図1に示す。一
方、突然死では、アネキシンVは、細胞質に不均一な濃
淡で染色された。その200倍に拡大した組織の写真
図2に示す。正常心筋と突然死の心筋との差は、組織学
的染色の上で明確であった。図1及び図2において、濃
い黒色の部分がアネキシンVを示しており、突然死の心
筋には、アネキシンVの凝集が顕著である。このよう
に、抗イヌ心筋アネキシンV−ウサギポリクローナル抗
体を用いたアネキシンVの免疫組織学染色法は、心臓性
突然死の診断に有効である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イヌの臓器に含有されるアネキシンV抗
    原に対して免疫された、前記イヌに対し異種の哺乳動物
    の血清から精製されたポリクローナル抗体であって、ヒ
    トアネキシンV、イヌアネキシンV及び前記免疫された
    哺乳動物と種が相違する哺乳動物のアネキシンVと特異
    的に交差するものであることを特徴とする、ヒト、イヌ
    及び前記免疫された哺乳動物と異種の哺乳動物のアネキ
    シンV診断用抗体。
  2. 【請求項2】 ヒト、イヌ及び前記免疫された哺乳動物
    と異種の哺乳動物のアネキシンV診断用抗体が、標識化
    されているものであることを特徴とする狭心症及び心筋
    梗塞用診断剤。
  3. 【請求項3】 イヌの臓器から抽出されたアネキシンV
    を、抗原として、前記イヌに対し異種の哺乳動物に免疫
    し、この免疫された哺乳動物の血清を塩析して、粗製免
    疫グロブリンG画分を分離し、塩析により分離された免
    疫グロブリンG画分をイオン交換クロマトグラフィによ
    り精製して、ヒトアネキシンV、イヌアネキシンV及び
    前記免疫された哺乳動物に対し異種の哺乳動物のアネキ
    シンVと特異的に交差する抗体を得ることを特徴とする
    ポリクローナルアネキシンV抗体の製造方法。
  4. 【請求項4】 イヌの臓器から抽出されたアネキシンV
    を、抗原として、前記イヌに対し異種の哺乳動物に免疫
    し、この免疫された哺乳動物の血清を塩析して、粗製免
    疫グロブリンG画分を分離し、塩析により分離された免
    疫グロブリンG画分をイオン交換クロマトグラフィによ
    り精製して得られたヒトアネキシンV、イヌアネキシン
    V及び前記免疫された哺乳動物以外の哺乳動物のアネキ
    シンVと特異的に交差するポリクローナルアネキシンV
    抗体を、一次抗体とし、摘出された心筋細胞と反応さ
    せ、この反応させた心筋細胞にビオチン標識された二次
    抗体を反応させ、この反応させた心筋細胞を酵素標識法
    により標識することを特徴とするヒト、イヌ及び前記免
    疫された哺乳動物に対し異種の哺乳動物の心筋細胞障害
    の診断方法。
  5. 【請求項5】 イヌの臓器から抽出されたアネキシン
    Vを、抗原として、前記イヌに対し異種の哺乳動物に免
    疫し、この免疫された哺乳動物の血清を塩析して、粗製
    免疫グロブリンG画分を分離し、塩析により分離された
    免疫グロブリンG画分をイオン交換クロマトグラフィに
    より精製して得られたヒトアネキシンV、イヌアネキシ
    ンV及び前記免疫された哺乳動物に対し異種の哺乳動物
    のアネキシンVと特異的に交差するポリクローナルアネ
    キシンV抗体を、標識化し、この標識化されたポリクロ
    ーナル抗体を、試料血清に加え、吸光光度を測定して、
    血中のアネキシンV濃度を測定することを特徴とするヒ
    ト、イヌ及び前記免疫された哺乳動物に対し異種の哺乳
    動物の血中のアネキシンVの測定方法。
  6. 【請求項6】 イヌの臓器から抽出されたアネキシン
    Vを、抗原として、前記イヌに対し異種の哺乳動物に免
    疫し、この免疫された哺乳動物の血清を塩析して、粗製
    免疫グロブリンG画分を分離し、塩析により分離された
    免疫グロブリンG画分をイオン交換クロマトグラフィに
    より精製して得られたヒトアネキシンV、イヌアネキシ
    ンV及び前記免疫された哺乳動物に対し異種の哺乳動物
    のアネキシンVと特異的に交差するポリクローナルアネ
    キシンV抗体を、標識化し、この標識化されたポリクロ
    ーナル抗体を、試料血清に加え、吸光光度を測定して、
    血中のアネキシンV濃度を測定することを特徴とする狭
    心症及び心筋梗塞の診断方法。
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WO1996015152A1 (fr) * 1994-11-11 1996-05-23 International Reagents Corporation Anticorps monoclonal antiannexine-v, procede pour produire cet anticorps, et utilisation de cet anticorps
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