JPH0638607Y2 - 鋳片用軽圧下ロール - Google Patents
鋳片用軽圧下ロールInfo
- Publication number
- JPH0638607Y2 JPH0638607Y2 JP1987196190U JP19619087U JPH0638607Y2 JP H0638607 Y2 JPH0638607 Y2 JP H0638607Y2 JP 1987196190 U JP1987196190 U JP 1987196190U JP 19619087 U JP19619087 U JP 19619087U JP H0638607 Y2 JPH0638607 Y2 JP H0638607Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slab
- roll
- light reduction
- protrusions
- bloom
- Prior art date
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、スラブ・ブルーム兼用の連続鋳造機から送り
出されたスラブ又はブルームを軽圧下するための鋳片用
軽圧下ロールに関する。
出されたスラブ又はブルームを軽圧下するための鋳片用
軽圧下ロールに関する。
連続鋳造機で鋳造されている鋳片は、その周囲が凝固シ
ェルで形成されているものの、内部には未だ未凝固の溶
鋼が存在している状態にある。このような鋳片をそのま
ま冷却したのでは、凝固収縮に起因した未凝固部の溶鋼
流動によって、溶鋼凝固時の固液分配の際にデンドライ
ト間に分配された燐,硫黄等の溶質成分が最終凝固部に
吸引される。この状態で凝固が完了すると、最終凝固部
に極度に溶質成分が濃化された中心偏析が形成される。
また、最終凝固部に対する溶鋼の供給が不足した場合、
センターポロシティと呼ばれている空隙が生じる。そし
て、その周辺に燐,硫黄等の非金属介在物が集積した偏
析部が生じる。
ェルで形成されているものの、内部には未だ未凝固の溶
鋼が存在している状態にある。このような鋳片をそのま
ま冷却したのでは、凝固収縮に起因した未凝固部の溶鋼
流動によって、溶鋼凝固時の固液分配の際にデンドライ
ト間に分配された燐,硫黄等の溶質成分が最終凝固部に
吸引される。この状態で凝固が完了すると、最終凝固部
に極度に溶質成分が濃化された中心偏析が形成される。
また、最終凝固部に対する溶鋼の供給が不足した場合、
センターポロシティと呼ばれている空隙が生じる。そし
て、その周辺に燐,硫黄等の非金属介在物が集積した偏
析部が生じる。
そこで、センターポロシティ,中心偏析等の欠陥の発生
を避けるために、未凝固部を押し込むクラウンロールで
鋳片を軽圧下する方法(特開昭60−162560号公報),鋳
片のバルジングを制御する方法(特開昭60−21150号公
報)等が提案されている。
を避けるために、未凝固部を押し込むクラウンロールで
鋳片を軽圧下する方法(特開昭60−162560号公報),鋳
片のバルジングを制御する方法(特開昭60−21150号公
報)等が提案されている。
〔考案が解決しようとする問題点〕 ところで、最近の傾向として、一つの連続鋳造機から複
数種類の鋳片を製造することが、装置の汎用性を高め、
且つ需要に応じた生産形態として見直されている。たと
えば、連続鋳造機の鋳型を取り替えることによって、幅
が狭く肉厚の厚いブルーム或いは幅広のスラブを製造す
る。
数種類の鋳片を製造することが、装置の汎用性を高め、
且つ需要に応じた生産形態として見直されている。たと
えば、連続鋳造機の鋳型を取り替えることによって、幅
が狭く肉厚の厚いブルーム或いは幅広のスラブを製造す
る。
第4図は、このようにして製造されたブルームを軽圧下
している状態を示す。第4図の場合、3本のブルーム1
が並列状態で連続鋳造機から送り出される。これらブル
ーム1は、その内部が未凝固状態にある。そこで、この
ブルーム1の搬出経路に対応して突起部2を備えた軽圧
下ロール3によってブルーム1を軽圧下し、ブルーム1
の内部にある未凝固部1aを押し込んでいる。この場合、
下側の圧下ロール4としては、突起部2を持たない通常
のロール、或いは軽圧下ロール3と同様な突起部2をも
つロールが使用される。
している状態を示す。第4図の場合、3本のブルーム1
が並列状態で連続鋳造機から送り出される。これらブル
ーム1は、その内部が未凝固状態にある。そこで、この
ブルーム1の搬出経路に対応して突起部2を備えた軽圧
下ロール3によってブルーム1を軽圧下し、ブルーム1
の内部にある未凝固部1aを押し込んでいる。この場合、
下側の圧下ロール4としては、突起部2を持たない通常
のロール、或いは軽圧下ロール3と同様な突起部2をも
つロールが使用される。
ところが、この軽圧下ロール3によってスラブを軽圧下
する場合は、第5図に示したような状態となる。すなわ
ち、スラブ5の幅方向に関して、3個の突起部2によっ
て未凝固部5aが押し込まれる。そのため、各突起部2間
の距離が大きく、突起部2により未凝固部5aを押し込む
反動として、中間部のシェルがバルジングする。その結
果、このバルジング量が大きな個所に発生する歪みが大
きくなり、内部割れ5bが発生する原因となる。
する場合は、第5図に示したような状態となる。すなわ
ち、スラブ5の幅方向に関して、3個の突起部2によっ
て未凝固部5aが押し込まれる。そのため、各突起部2間
の距離が大きく、突起部2により未凝固部5aを押し込む
反動として、中間部のシェルがバルジングする。その結
果、このバルジング量が大きな個所に発生する歪みが大
きくなり、内部割れ5bが発生する原因となる。
そこで、本考案は、スラブの軽圧下時にシェルの膨出を
抑える突起部を軽圧下ロールに形成することによって、
ブルーム及びスラブのいずれに対しても良好な押込みを
行い、内部割れ等の欠陥がない軽圧下鋳片を得ることを
目的とする。
抑える突起部を軽圧下ロールに形成することによって、
ブルーム及びスラブのいずれに対しても良好な押込みを
行い、内部割れ等の欠陥がない軽圧下鋳片を得ることを
目的とする。
本考案の鋳片用軽圧下ロールは、その目的を達成するた
めに、連続鋳造機から送り出される複数のブルームの隣
接間隙及び鋳造方向に配列された軽圧下ロールのロール
ピッチよりも小さなピッチで、複数の突起部をロール軸
方向に形成したことを特徴とする。
めに、連続鋳造機から送り出される複数のブルームの隣
接間隙及び鋳造方向に配列された軽圧下ロールのロール
ピッチよりも小さなピッチで、複数の突起部をロール軸
方向に形成したことを特徴とする。
以下、図面を参照しながら、実施例により本考案の特徴
を具体的に説明する。
を具体的に説明する。
第1図は、本実施例の軽圧下ロールによりブルームを軽
圧下している状態を示す。なお、同図において、第4図
に示した部材等に対応するものについては、同一の符番
で指示した。
圧下している状態を示す。なお、同図において、第4図
に示した部材等に対応するものについては、同一の符番
で指示した。
本例においては、連続鋳造機から並列状態で搬送されて
くるブルーム1の中央部に対応する位置の軽圧下ロール
3の周面に突起部2を設けている他に、これら突起部2
の間にブルーム1に当接しない突起部2aを形成してい
る。なお、第1図の場合は、それぞれの突起部2の間
に、ブルーム1に当接しない突起部2aを1個設けてい
る。しかし、突起部2aの設置個数は、これに拘束される
ものではなく、複数の突起部2aを軽圧下ロール3に形成
することも可能である。
くるブルーム1の中央部に対応する位置の軽圧下ロール
3の周面に突起部2を設けている他に、これら突起部2
の間にブルーム1に当接しない突起部2aを形成してい
る。なお、第1図の場合は、それぞれの突起部2の間
に、ブルーム1に当接しない突起部2aを1個設けてい
る。しかし、突起部2aの設置個数は、これに拘束される
ものではなく、複数の突起部2aを軽圧下ロール3に形成
することも可能である。
第2図は、この軽圧下ロール3によって、スラブ5を軽
圧下している状態を示す。第2図を第5図と比較すると
明らかなように、突起部2の間に突起部2aに形成してい
ることから、未凝固部5aが多数の突起部2,2bで加圧され
て押し込まれる。そのため、第5図で説明したような大
きな膨出量に起因した内部割れ5bが発生することなく、
未凝固部5aの押込みが可能となる。
圧下している状態を示す。第2図を第5図と比較すると
明らかなように、突起部2の間に突起部2aに形成してい
ることから、未凝固部5aが多数の突起部2,2bで加圧され
て押し込まれる。そのため、第5図で説明したような大
きな膨出量に起因した内部割れ5bが発生することなく、
未凝固部5aの押込みが可能となる。
突起部2〜突起部2a間の距離l1は、第3図に示したよう
に鋳片搬送方向に配列された軽圧下ロール3の隣接距離
l2よりも小さくしている。非圧下部の鋳片に生じるバル
ジング量は、突起部2〜突起部2a間の距離l1、或いは隣
接した軽圧下ロール3間の距離l2のn乗倍(通常、n≧
2)に比例して大きくなる。そこで、突起部2〜突起部
2a間の距離l1を距離l2よりも小さくすることにより、ス
ラブ5の幅方向に関するバルジング量を鋳片搬送方向の
それよりも小さくする。
に鋳片搬送方向に配列された軽圧下ロール3の隣接距離
l2よりも小さくしている。非圧下部の鋳片に生じるバル
ジング量は、突起部2〜突起部2a間の距離l1、或いは隣
接した軽圧下ロール3間の距離l2のn乗倍(通常、n≧
2)に比例して大きくなる。そこで、突起部2〜突起部
2a間の距離l1を距離l2よりも小さくすることにより、ス
ラブ5の幅方向に関するバルジング量を鋳片搬送方向の
それよりも小さくする。
次いで、具体的な操業例を示す。第1図に示すように、
幅400mmで厚み300mmのブルーム1を3本同時に軽圧下ロ
ール3により押込み量5mmで圧下した。このとき、軽圧
下ロール3として、幅130mmで突出高さ6mmの突起部2,2a
を距離l1=300mmの間隔で周面に形成したものを使用し
た。圧下されたブルーム1の未凝固部1aは、充分に密着
されており、センターポロシティの発生がみられなかっ
た。
幅400mmで厚み300mmのブルーム1を3本同時に軽圧下ロ
ール3により押込み量5mmで圧下した。このとき、軽圧
下ロール3として、幅130mmで突出高さ6mmの突起部2,2a
を距離l1=300mmの間隔で周面に形成したものを使用し
た。圧下されたブルーム1の未凝固部1aは、充分に密着
されており、センターポロシティの発生がみられなかっ
た。
同じ軽圧下ロール3を使用して、第2図に示すように、
幅1270mmで厚み250mmのスラブ5を押込み量1.0mmで圧下
した。圧下時における最大膨出量は0.3mmであり、第5
図で説明した内部割れ5bが製品に発生することがなかっ
た。
幅1270mmで厚み250mmのスラブ5を押込み量1.0mmで圧下
した。圧下時における最大膨出量は0.3mmであり、第5
図で説明した内部割れ5bが製品に発生することがなかっ
た。
以上に説明したように、本考案の軽圧下ロールにおいて
は、ブルームの軽圧下に働く突起部の間に、ブルーム軽
圧下用としては働かない突起部を形成し、これら突起部
の相互間隔を狭くしていることによって、スラブ及びブ
ルームの双方に対する軽圧下を可能にしている。そし
て、スラブ及びブルーム共に、センターポロシティや中
心偏析のない良好な内部性状をもつ製品が得られるよう
になった。
は、ブルームの軽圧下に働く突起部の間に、ブルーム軽
圧下用としては働かない突起部を形成し、これら突起部
の相互間隔を狭くしていることによって、スラブ及びブ
ルームの双方に対する軽圧下を可能にしている。そし
て、スラブ及びブルーム共に、センターポロシティや中
心偏析のない良好な内部性状をもつ製品が得られるよう
になった。
第1図は本考案実施例の軽圧下ロールによりブルームを
軽圧下している状態を示し、第2図は同じ軽圧下ロール
によりスラブを軽圧下している状態を示し、第3図は鋳
片の搬出を横からみた図である。他方、第4図及び第5
図は、従来の軽圧下ロールによってそれぞれブルーム及
びスラブを軽圧下している状態を示す。
軽圧下している状態を示し、第2図は同じ軽圧下ロール
によりスラブを軽圧下している状態を示し、第3図は鋳
片の搬出を横からみた図である。他方、第4図及び第5
図は、従来の軽圧下ロールによってそれぞれブルーム及
びスラブを軽圧下している状態を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 西原 良治 福岡県北九州市八幡東区枝光1丁目1番1 号 新日本製鐵株式會社八幡製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭55−68102(JP,A) 実開 昭50−53418(JP,U) 実開 昭53−163322(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】連続鋳造機から送り出される複数のブルー
ムの隣接間隙及び鋳造方向に配列された軽圧下ロールの
ロールピッチよりも小さなピッチで、複数の突起部をロ
ール軸方向に形成したことを特徴とする鋳片用軽圧下ロ
ール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987196190U JPH0638607Y2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 鋳片用軽圧下ロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987196190U JPH0638607Y2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 鋳片用軽圧下ロール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01100660U JPH01100660U (ja) | 1989-07-06 |
JPH0638607Y2 true JPH0638607Y2 (ja) | 1994-10-12 |
Family
ID=31486823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987196190U Expired - Lifetime JPH0638607Y2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 鋳片用軽圧下ロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0638607Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5483436B2 (ja) * | 2010-08-02 | 2014-05-07 | 株式会社神戸製鋼所 | スラブの部分大圧下を行うための連続鋳造機用ロールスタンド |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5242890Y2 (ja) * | 1973-09-20 | 1977-09-29 | ||
JPS53163322U (ja) * | 1977-05-31 | 1978-12-21 | ||
JPS5568102A (en) * | 1978-11-14 | 1980-05-22 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Widening method for breadth of cast billet in continuous casting work |
-
1987
- 1987-12-23 JP JP1987196190U patent/JPH0638607Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01100660U (ja) | 1989-07-06 |
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