JPH06215825A - 電子部品 - Google Patents
電子部品Info
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- JPH06215825A JPH06215825A JP662193A JP662193A JPH06215825A JP H06215825 A JPH06215825 A JP H06215825A JP 662193 A JP662193 A JP 662193A JP 662193 A JP662193 A JP 662193A JP H06215825 A JPH06215825 A JP H06215825A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- electronic component
- nylon
- polyvinylidene chloride
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
- Connector Housings Or Holding Contact Members (AREA)
- Structures For Mounting Electric Components On Printed Circuit Boards (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐熱性及び優れたリフロー半田性を備えたナ
イロン46樹脂製電子部品の開発。 【構成】 ナイロン46樹脂製の電子部品の表面を約1
000〜100000の分子量をもつポリ塩化ビニリデ
ンによりコーティングされてなる表面実装方式が適用可
能な電子部品。
イロン46樹脂製電子部品の開発。 【構成】 ナイロン46樹脂製の電子部品の表面を約1
000〜100000の分子量をもつポリ塩化ビニリデ
ンによりコーティングされてなる表面実装方式が適用可
能な電子部品。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子部品に関し、さらに
詳しくはテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)樹
脂からなり、かつその表面がポリ塩化ビニリデンにより
コーティングされ、優れたリフロー半田性を示す表面実
装用電子部品に関する。
詳しくはテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)樹
脂からなり、かつその表面がポリ塩化ビニリデンにより
コーティングされ、優れたリフロー半田性を示す表面実
装用電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品の分野では最近の電化製品の小
型化、高性能化等に伴い、また生産性向上等を狙い、各
種の電子部品を基板へ実装する方法として、部品の実装
密度も高く効率もよい表面実装方式(SMT方式)が広
まりつつある。しかし、その表面実装方式ではリフロー
炉中での遠赤外線加熱による半田付け方式のためコネク
ター等の電子部品材料の上部より加熱されることにな
り、従来の実装方式に比べてより苛酷な温度条件にな
る。即ち、電子部品の樹脂材料として、ナイロン6樹脂
やナイロン66樹脂等のポリアミド樹脂、ポリエチレン
テレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリ
エステル樹脂等の従来の材料では耐熱性が不足するた
め、より高い耐熱性を持つ表面実装用の樹脂材料が嘱望
されている。
型化、高性能化等に伴い、また生産性向上等を狙い、各
種の電子部品を基板へ実装する方法として、部品の実装
密度も高く効率もよい表面実装方式(SMT方式)が広
まりつつある。しかし、その表面実装方式ではリフロー
炉中での遠赤外線加熱による半田付け方式のためコネク
ター等の電子部品材料の上部より加熱されることにな
り、従来の実装方式に比べてより苛酷な温度条件にな
る。即ち、電子部品の樹脂材料として、ナイロン6樹脂
やナイロン66樹脂等のポリアミド樹脂、ポリエチレン
テレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリ
エステル樹脂等の従来の材料では耐熱性が不足するた
め、より高い耐熱性を持つ表面実装用の樹脂材料が嘱望
されている。
【0003】ナイロン46樹脂はこの要求に応え得る材
料として注目を集めている。ナイロン46樹脂とは、テ
トラメチレンジアミンまたはその機能誘導体とアジピン
酸またはその機能誘導体とから得られる樹脂であり、耐
熱性に優れ、また引張強度、曲げ強度などの機械的特性
や摺動特性等にも優れるため、有用なエンジニアリング
プラスチックとしてその利用上の価値が大きいと考えら
れている。電子部品用材料としてもガラス繊維による強
化系も含めてハロゲン化化合物と金属酸化物により難燃
性を付与させた組成物等によるそれらの利用が提案され
ている(特開昭61―188463号公報、特開平4―
279661号公報等)。
料として注目を集めている。ナイロン46樹脂とは、テ
トラメチレンジアミンまたはその機能誘導体とアジピン
酸またはその機能誘導体とから得られる樹脂であり、耐
熱性に優れ、また引張強度、曲げ強度などの機械的特性
や摺動特性等にも優れるため、有用なエンジニアリング
プラスチックとしてその利用上の価値が大きいと考えら
れている。電子部品用材料としてもガラス繊維による強
化系も含めてハロゲン化化合物と金属酸化物により難燃
性を付与させた組成物等によるそれらの利用が提案され
ている(特開昭61―188463号公報、特開平4―
279661号公報等)。
【0004】しかし、このナイロン46樹脂は、ナイロ
ン6樹脂、ナイロン66樹脂などの通常のポリアミド樹
脂よりもアミド基の比率が高く、吸水率がそれらに比べ
大きくなるという欠点をもっているために、ナイロン4
6樹脂からなる電子部品についても、先述のリフロー半
田方式による基板への表面実装を行なう際に、乾燥状態
のナイロン46樹脂製電子部品ではその優れた耐熱性を
発揮し過酷な温度条件に耐え得るが、吸水状態の場合に
は部品表面にフクレと呼ばれる損傷が現れ、部品として
の価値が著しく低下するという問題が発生することにな
り、表面実装方式の条件範囲が狭くなってしまう。即
ち、ナイロン46樹脂製電子部品は、ナイロン46樹脂
の吸水欠点のためリフロー半田性が劣ることになり、こ
の樹脂の持つ優れた耐熱性を表面実装用電子部品として
生かす上で大きな障害となっている。
ン6樹脂、ナイロン66樹脂などの通常のポリアミド樹
脂よりもアミド基の比率が高く、吸水率がそれらに比べ
大きくなるという欠点をもっているために、ナイロン4
6樹脂からなる電子部品についても、先述のリフロー半
田方式による基板への表面実装を行なう際に、乾燥状態
のナイロン46樹脂製電子部品ではその優れた耐熱性を
発揮し過酷な温度条件に耐え得るが、吸水状態の場合に
は部品表面にフクレと呼ばれる損傷が現れ、部品として
の価値が著しく低下するという問題が発生することにな
り、表面実装方式の条件範囲が狭くなってしまう。即
ち、ナイロン46樹脂製電子部品は、ナイロン46樹脂
の吸水欠点のためリフロー半田性が劣ることになり、こ
の樹脂の持つ優れた耐熱性を表面実装用電子部品として
生かす上で大きな障害となっている。
【0005】
【発明の目的】本発明は上述の事情を背景としてなされ
たものであり、その目的は優れたリフロー半田性を示す
ナイロン46樹脂製表面実装用電子部品を得る点にあ
る。
たものであり、その目的は優れたリフロー半田性を示す
ナイロン46樹脂製表面実装用電子部品を得る点にあ
る。
【0006】
【発明の構成】本発明者らは、ナイロン46樹脂製表面
実装用電子部品の耐リフロー性を改善すべく鋭意研究し
た結果、ナイロン46樹脂製電子部品に特定のポリマー
をコーティングした電子部品が上述の目的に合致するこ
とを見いだし本発明に到達した。
実装用電子部品の耐リフロー性を改善すべく鋭意研究し
た結果、ナイロン46樹脂製電子部品に特定のポリマー
をコーティングした電子部品が上述の目的に合致するこ
とを見いだし本発明に到達した。
【0007】即ち、本発明の電子部品は、表面がポリ塩
化ビニリデンでコーティングされたナイロン46樹脂製
電子部品である。
化ビニリデンでコーティングされたナイロン46樹脂製
電子部品である。
【0008】本発明を説明する。
【0009】本発明の電子部品とは基板上に半田付けす
る際、表面実装方式によって行われる部品を対象とす
る。
る際、表面実装方式によって行われる部品を対象とす
る。
【0010】表面実装方式とは、配線基板へ電子部品を
実装する方法として、基板のスルーホールから電子部品
のリードを通し、電子部品を装着した面と反対の面に直
接半田付け(フローソルダリングまたはウェーヴソルダ
リング)する従来の挿入実装方式に対して、配線基板上
にプリント印刷された半田の上に電子部品を載せ、基板
ごとリフロー炉と呼ばれる加熱炉を通すことにより半田
を溶かして電子部品を固定する方法である。この表面実
装方式により実装密度が上げられる、表裏両面の実装が
可能となる、効率化によりコストを低減できる等様々の
利点を生み出すことができるため、最近の電子機器の軽
薄短小化、高機能化、低価格化等の流れに乗って半田付
け方法の主流となりつつあり、その応用分野はカメラ一
体型VTR、電卓、カメラ、時計、液晶テレビ、電子ゲ
ーム、ハンディパソコン等の民生用電子機器やコンピュ
ーター、オフコン、ワークステーション、パソコン、周
辺装置、末端機器、計測機等の産業用電子機器、更には
宇宙航空用機器等である。
実装する方法として、基板のスルーホールから電子部品
のリードを通し、電子部品を装着した面と反対の面に直
接半田付け(フローソルダリングまたはウェーヴソルダ
リング)する従来の挿入実装方式に対して、配線基板上
にプリント印刷された半田の上に電子部品を載せ、基板
ごとリフロー炉と呼ばれる加熱炉を通すことにより半田
を溶かして電子部品を固定する方法である。この表面実
装方式により実装密度が上げられる、表裏両面の実装が
可能となる、効率化によりコストを低減できる等様々の
利点を生み出すことができるため、最近の電子機器の軽
薄短小化、高機能化、低価格化等の流れに乗って半田付
け方法の主流となりつつあり、その応用分野はカメラ一
体型VTR、電卓、カメラ、時計、液晶テレビ、電子ゲ
ーム、ハンディパソコン等の民生用電子機器やコンピュ
ーター、オフコン、ワークステーション、パソコン、周
辺装置、末端機器、計測機等の産業用電子機器、更には
宇宙航空用機器等である。
【0011】表面実装におけるリフロー炉中での基板の
加熱の方法としては、ヒーター上を移動する耐熱ベルト
の上に基板を乗せて加熱する熱伝導方式、沸点が約22
0℃のフッ素系液体の凝集時の潜熱を利用するVPS方
式、熱風を強制的に循環させているところに基板を通す
熱風対流熱伝達方式、遠赤外線により基板の上からまた
は上下両面から加熱する遠赤外線方式、また熱風による
加熱と遠赤外線による加熱を組み合わせて用いる方式な
どがあるが、ランニングコスト等の理由から遠赤外線方
式及び熱風対流熱伝達方式が多く採られている。そして
これらの加熱方式では従来の挿入実装方式と違い、実装
される部品も半田溶融温度に加熱されるため、電子部品
に使用される樹脂材料にとっては非常に苛酷な条件とな
る。
加熱の方法としては、ヒーター上を移動する耐熱ベルト
の上に基板を乗せて加熱する熱伝導方式、沸点が約22
0℃のフッ素系液体の凝集時の潜熱を利用するVPS方
式、熱風を強制的に循環させているところに基板を通す
熱風対流熱伝達方式、遠赤外線により基板の上からまた
は上下両面から加熱する遠赤外線方式、また熱風による
加熱と遠赤外線による加熱を組み合わせて用いる方式な
どがあるが、ランニングコスト等の理由から遠赤外線方
式及び熱風対流熱伝達方式が多く採られている。そして
これらの加熱方式では従来の挿入実装方式と違い、実装
される部品も半田溶融温度に加熱されるため、電子部品
に使用される樹脂材料にとっては非常に苛酷な条件とな
る。
【0012】これらの表面実装対応電子部品の具体的な
例としてコネクター、スイッチ、ボリューム、コンデン
サー、IC、リレー、抵抗器、LED等の部品の本体お
よびケース等樹脂により作られる部品が挙げられるがこ
れらに限定されず、表面実装方式により基板に実装され
る樹脂性電子部品を対象とする。
例としてコネクター、スイッチ、ボリューム、コンデン
サー、IC、リレー、抵抗器、LED等の部品の本体お
よびケース等樹脂により作られる部品が挙げられるがこ
れらに限定されず、表面実装方式により基板に実装され
る樹脂性電子部品を対象とする。
【0013】本発明の電子部品を構成するナイロン46
樹脂とは、酸成分としてアジピン酸またはその機能誘導
体を用い、アミン成分としてテトラメチレンジアミンま
たはその機能誘導体を用いて縮合反応により得られるポ
リアミドを主たる対象とするが、そのアジピン酸成分ま
たはテトラメチレンジアミン成分の一部を他の共重合成
分で置き換えたものでもよい。
樹脂とは、酸成分としてアジピン酸またはその機能誘導
体を用い、アミン成分としてテトラメチレンジアミンま
たはその機能誘導体を用いて縮合反応により得られるポ
リアミドを主たる対象とするが、そのアジピン酸成分ま
たはテトラメチレンジアミン成分の一部を他の共重合成
分で置き換えたものでもよい。
【0014】ナイロン46樹脂の好ましい態様は特開昭
56―149430号公報および特開昭56―1494
31号公報に記載されている。
56―149430号公報および特開昭56―1494
31号公報に記載されている。
【0015】本発明で用いられるナイロン46樹脂は、
電子部品中において、m―クレゾールを用い35℃で測
定したときの固有粘度が0.80〜1.90、更には
0.90〜1.50の範囲にあることが望ましい。
電子部品中において、m―クレゾールを用い35℃で測
定したときの固有粘度が0.80〜1.90、更には
0.90〜1.50の範囲にあることが望ましい。
【0016】1.90を超える固有粘度のナイロン46
樹脂を用いる場合には電子部品の成形の際における流動
性が悪く、得られる電子部品の外観の光沢が失われるの
みならず、その機械特性、熱特性のバラツキが大きくな
るため好ましくない。
樹脂を用いる場合には電子部品の成形の際における流動
性が悪く、得られる電子部品の外観の光沢が失われるの
みならず、その機械特性、熱特性のバラツキが大きくな
るため好ましくない。
【0017】一方、0.80よりも低い固有粘度では、
電子部品の機械的強度が小さくなる欠点を生ずる。
電子部品の機械的強度が小さくなる欠点を生ずる。
【0018】本発明でナイロン46樹脂製電子部品のコ
ーティングに用いられるポリ塩化ビニリデンは塩化ビニ
リデンをラジカル重合したものであり、エチレン、塩化
ビニル等の他のラジカル重合性モノマーが50モル%よ
り少ない範囲で共重合されたものでもよい。このポリ塩
化ビニリデンの分子量としては1000〜100000
のものが好ましく用いられる。
ーティングに用いられるポリ塩化ビニリデンは塩化ビニ
リデンをラジカル重合したものであり、エチレン、塩化
ビニル等の他のラジカル重合性モノマーが50モル%よ
り少ない範囲で共重合されたものでもよい。このポリ塩
化ビニリデンの分子量としては1000〜100000
のものが好ましく用いられる。
【0019】このポリ塩化ビニリデンをナイロン46樹
脂製電子部品にコーティングする方法としては特に制約
はないが、ポリ塩化ビニリデンを水または有機溶剤中に
乳化させ、乳化溶液を電子部品に塗布したのちに溶液を
乾燥除去する方法等により行うことができる。コーティ
ング処理後の電子部品表面にできるポリ塩化ビニリデン
層の厚みは5〜50ミクロンが好ましい。この厚みが5
ミクロンより薄いと給水時のリフロー半田性の向上効果
が得られず、また50ミクロンより厚いと塗布むらが起
こり易くなり外観上好ましくない。
脂製電子部品にコーティングする方法としては特に制約
はないが、ポリ塩化ビニリデンを水または有機溶剤中に
乳化させ、乳化溶液を電子部品に塗布したのちに溶液を
乾燥除去する方法等により行うことができる。コーティ
ング処理後の電子部品表面にできるポリ塩化ビニリデン
層の厚みは5〜50ミクロンが好ましい。この厚みが5
ミクロンより薄いと給水時のリフロー半田性の向上効果
が得られず、また50ミクロンより厚いと塗布むらが起
こり易くなり外観上好ましくない。
【0020】ポリ塩化ビニリデンをコーティングしたナ
イロン46樹脂製電子部品は、コーティングのないもの
に較べて吸水性が抑えられ、リフロー半田付け時のフク
レ現象の発生が少なくなる。また、ポリ塩化ビニリデン
のコーティングによりナイロン46樹脂の機械的強度や
耐熱性は全く損なわれない。
イロン46樹脂製電子部品は、コーティングのないもの
に較べて吸水性が抑えられ、リフロー半田付け時のフク
レ現象の発生が少なくなる。また、ポリ塩化ビニリデン
のコーティングによりナイロン46樹脂の機械的強度や
耐熱性は全く損なわれない。
【0021】本発明の電子部品を構成するナイロン46
樹脂には、必要に応じて顔料その他の配合剤をその発現
量添加してもよい。このような配合剤としては充填材、
例えばガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、スチール
繊維、アスベスト、セラミック繊維、チタン酸カリウム
ウィスカー、ボロンウィスカー等の繊維状物、カオリ
ン、クレー、ウォラストナイト、タルク、マイカ、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、ガラスビーズ、ガラスフレ
ークス等の粉末状、粒状あるいは板状の無機充填材が例
示できる。
樹脂には、必要に応じて顔料その他の配合剤をその発現
量添加してもよい。このような配合剤としては充填材、
例えばガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、スチール
繊維、アスベスト、セラミック繊維、チタン酸カリウム
ウィスカー、ボロンウィスカー等の繊維状物、カオリ
ン、クレー、ウォラストナイト、タルク、マイカ、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、ガラスビーズ、ガラスフレ
ークス等の粉末状、粒状あるいは板状の無機充填材が例
示できる。
【0022】これらの充填材は、通常補強材、表面改質
材として、あるいは電気的、熱的特性等の改質を目的と
して配合されるが、配合による効果発現の最小量と過剰
配合による組成物本来の優れた特性、成形上の利点を損
失しない範囲で配合されるべきである。
材として、あるいは電気的、熱的特性等の改質を目的と
して配合されるが、配合による効果発現の最小量と過剰
配合による組成物本来の優れた特性、成形上の利点を損
失しない範囲で配合されるべきである。
【0023】また難燃性が要求される電子部品について
は、難燃剤、例えば臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフ
ェニレンエーテル、臭素化エポキシ、臭素化ビスフェノ
ール―A―ジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマ
ー、臭素化ビスフェノール―Aを原料として製造される
ポリカーボネートオリゴマー、臭素化ビフェニルエーテ
ル、臭素化ジフタルイミド化合物、塩素化ヘキサペンタ
ジエンの2量体等のハロゲン含有化合物;赤燐、トリフ
ェニルホスフェート等の燐化合物;ホスホン酸アミド等
の燐―窒素化合物;メラミン、メラム、メレム、メロ
ン、シアヌール酸、シアヌール酸メラミン等のトリアジ
ン化合物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
ドーソナイト、二水和石コウ等の金属水酸化物や上記ハ
ロゲン含有化合物との併用または単独で用いられる難燃
助剤、例えば三酸化アンチモン等のアンチモン化合物、
酸化ホウ素、酸化鉄等の金属酸化物等の配合が可能であ
る。
は、難燃剤、例えば臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフ
ェニレンエーテル、臭素化エポキシ、臭素化ビスフェノ
ール―A―ジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマ
ー、臭素化ビスフェノール―Aを原料として製造される
ポリカーボネートオリゴマー、臭素化ビフェニルエーテ
ル、臭素化ジフタルイミド化合物、塩素化ヘキサペンタ
ジエンの2量体等のハロゲン含有化合物;赤燐、トリフ
ェニルホスフェート等の燐化合物;ホスホン酸アミド等
の燐―窒素化合物;メラミン、メラム、メレム、メロ
ン、シアヌール酸、シアヌール酸メラミン等のトリアジ
ン化合物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
ドーソナイト、二水和石コウ等の金属水酸化物や上記ハ
ロゲン含有化合物との併用または単独で用いられる難燃
助剤、例えば三酸化アンチモン等のアンチモン化合物、
酸化ホウ素、酸化鉄等の金属酸化物等の配合が可能であ
る。
【0024】更に、耐熱性向上を目的としてヨウ化銅等
の銅化合物、ヒンダードフェノール化合物、芳香族アミ
ン化合物、有機燐化合物、硫黄化合物等の酸化防止剤あ
るいは熱安定剤を添加することもできる。また溶融粘度
安定性、耐加水分解性の改良等の目的には、各種のエポ
キシ化合物、オキサゾリン化合物等を添加してもよい。
エポキシ化合物としては、例えばビスフェノール―Aと
エピクロルヒドリンを反応させて得られるビスフェノー
ル―A型エポキシ化合物、各種グリコールやグリセロー
ルとエピクロルヒドリンとの反応から得られる脂肪族グ
リシジルエーテル、ノボラック型エポキシ化合物、芳香
族または脂肪族カルボン酸型エポキシ化合物、脂環化合
物型エポキシ化合物などが好ましく、オキサゾリン化合
物としては芳香族または脂肪族ビスオキサゾリン、特に
2,2′―ビス(2―オキサゾリン)、2,2′―m―
フェニレンビス(2―オキサゾリン)が好ましい。
の銅化合物、ヒンダードフェノール化合物、芳香族アミ
ン化合物、有機燐化合物、硫黄化合物等の酸化防止剤あ
るいは熱安定剤を添加することもできる。また溶融粘度
安定性、耐加水分解性の改良等の目的には、各種のエポ
キシ化合物、オキサゾリン化合物等を添加してもよい。
エポキシ化合物としては、例えばビスフェノール―Aと
エピクロルヒドリンを反応させて得られるビスフェノー
ル―A型エポキシ化合物、各種グリコールやグリセロー
ルとエピクロルヒドリンとの反応から得られる脂肪族グ
リシジルエーテル、ノボラック型エポキシ化合物、芳香
族または脂肪族カルボン酸型エポキシ化合物、脂環化合
物型エポキシ化合物などが好ましく、オキサゾリン化合
物としては芳香族または脂肪族ビスオキサゾリン、特に
2,2′―ビス(2―オキサゾリン)、2,2′―m―
フェニレンビス(2―オキサゾリン)が好ましい。
【0025】その他安定剤、着色剤、滑剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤の添加もできる。
剤、帯電防止剤の添加もできる。
【0026】更に少量の割合で他の熱可塑性樹脂、例え
ば他のポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニ
レンサルファイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエチレン
およびその共重合体、ポリプロピレンおよびその共重合
体、ポリスチレンおよびその共重合体、アクリル樹脂お
よびアクリル系共重合体、ポリアミドエラストマー、ポ
リエステルエラストマー等;熱硬化性樹脂、例えばフェ
ノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
シリコーン樹脂等を配合してもよい。
ば他のポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニ
レンサルファイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエチレン
およびその共重合体、ポリプロピレンおよびその共重合
体、ポリスチレンおよびその共重合体、アクリル樹脂お
よびアクリル系共重合体、ポリアミドエラストマー、ポ
リエステルエラストマー等;熱硬化性樹脂、例えばフェ
ノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
シリコーン樹脂等を配合してもよい。
【0027】本発明の電子部品を構成するナイロン46
樹脂の組成物を得るには従来からよく知られた配合方法
を用いることができる。
樹脂の組成物を得るには従来からよく知られた配合方法
を用いることができる。
【0028】通常これらの配合成分は均一に分散させる
ことが好ましく、その全部もしくは一部を同時にあるい
は別々に例えばブレンダー、ニーダー、ロール、押出機
等の混合機で混合し均質化させる方法や、混合部分の一
部を同時にあるいは別々に例えばブレンダー、ニーダ
ー、ロール、押出機等で混合し、更に残りの成分をこれ
らの混合機あるいは押出機で混合し均質化させる方法を
用いることができる。更に予めドライブレンドされた組
成物を加熱した押出機で溶融混練して均質化したあと針
金状に押出し、次いで所望の長さに切断して粒状化する
方法がある。
ことが好ましく、その全部もしくは一部を同時にあるい
は別々に例えばブレンダー、ニーダー、ロール、押出機
等の混合機で混合し均質化させる方法や、混合部分の一
部を同時にあるいは別々に例えばブレンダー、ニーダ
ー、ロール、押出機等で混合し、更に残りの成分をこれ
らの混合機あるいは押出機で混合し均質化させる方法を
用いることができる。更に予めドライブレンドされた組
成物を加熱した押出機で溶融混練して均質化したあと針
金状に押出し、次いで所望の長さに切断して粒状化する
方法がある。
【0029】このようにして造られた成形用組成物は、
通常充分乾燥された状態に保たれて成形機ホッパー内に
投入され射出成形等の成形に供される。更にまた、組成
物の構成原料をドライブレンドして直接成形機ホッパー
内に投入し成形機中で溶融混練することも可能である。
通常充分乾燥された状態に保たれて成形機ホッパー内に
投入され射出成形等の成形に供される。更にまた、組成
物の構成原料をドライブレンドして直接成形機ホッパー
内に投入し成形機中で溶融混練することも可能である。
【0030】
【実施例】以下実施例により本発明を詳述する。
【0031】コネクター成形品の成形 110℃、10Torrの減圧下で12時間乾燥した固
有粘度1.42のナイロン46樹脂(「STANYL」
オランダ国DSM社製)と臭素化ポリスチレン(「パイ
ロチェック 68―PB」日産フェロ有機化学(株)社
製)、三酸化アンチモン(「パトックスC」日本精鉱
(株)社製)およびガラス繊維チョップドストランド
(日本電気硝子(株)社製)を表1に示す量割合にて、
予めタンブラーで均一に混合した後スクリュー径各44
mmのベント付き二軸押出機を用いて真空に引きながらシ
リンダー温度330℃、スクリュー回転数160rp
m、吐出量40kg/hにて溶融混練し、ダイスから吐出
するスレッドを冷却切断して成形用ペレットを得た。
有粘度1.42のナイロン46樹脂(「STANYL」
オランダ国DSM社製)と臭素化ポリスチレン(「パイ
ロチェック 68―PB」日産フェロ有機化学(株)社
製)、三酸化アンチモン(「パトックスC」日本精鉱
(株)社製)およびガラス繊維チョップドストランド
(日本電気硝子(株)社製)を表1に示す量割合にて、
予めタンブラーで均一に混合した後スクリュー径各44
mmのベント付き二軸押出機を用いて真空に引きながらシ
リンダー温度330℃、スクリュー回転数160rp
m、吐出量40kg/hにて溶融混練し、ダイスから吐出
するスレッドを冷却切断して成形用ペレットを得た。
【0032】次いでこのペレットを用いて射出要領1オ
ンスの射出成形機にてシリンダー温度300℃、金型温
度120℃、射出圧力80MPa,冷却時間5秒間、お
よび全成形サイクル20秒間の条件で、寸法14×7×
4(mm)、平均肉厚約0.5mmの6穴箱型コネクターを
成形した。
ンスの射出成形機にてシリンダー温度300℃、金型温
度120℃、射出圧力80MPa,冷却時間5秒間、お
よび全成形サイクル20秒間の条件で、寸法14×7×
4(mm)、平均肉厚約0.5mmの6穴箱型コネクターを
成形した。
【0033】コネクター成形品のポリ塩化ビニリデンコ
ーティング処理 上記方法によって得たコネクター成形品をポリ塩化ビニ
リデン50重量%含有の乳化水溶液(「Viclan
VL874」ICI社製)に漬けた後、すばやく取出し
60℃にて5分間乾燥することにより、コーティング処
理を行った。
ーティング処理 上記方法によって得たコネクター成形品をポリ塩化ビニ
リデン50重量%含有の乳化水溶液(「Viclan
VL874」ICI社製)に漬けた後、すばやく取出し
60℃にて5分間乾燥することにより、コーティング処
理を行った。
【0034】コネクター成形品の耐リフロー性 ポリ塩化ビニリデンコーティングされたコネクター成形
品を80℃、95%相対湿度の状態の中で1時間調湿す
ることにより吸水を促進して吸水状態のコネクターを得
た。
品を80℃、95%相対湿度の状態の中で1時間調湿す
ることにより吸水を促進して吸水状態のコネクターを得
た。
【0035】これらの各種コネクター成形品の耐リフロ
ー半田性試験を卓上型簡易リフロー炉(東洋電装(株)
社製)により行った。加熱の温度パターンは、150℃
で150秒間予熱した後に所望の温度で20秒間加熱さ
れるように設定し、リフロー半田付け温度は基板表面に
熱電対を取付けて測定した。耐リフロー半田性の評価
は、リフロー炉中での加熱の後にコネクター成形品の表
面にフクレ現象の発生する頻度で行った。
ー半田性試験を卓上型簡易リフロー炉(東洋電装(株)
社製)により行った。加熱の温度パターンは、150℃
で150秒間予熱した後に所望の温度で20秒間加熱さ
れるように設定し、リフロー半田付け温度は基板表面に
熱電対を取付けて測定した。耐リフロー半田性の評価
は、リフロー炉中での加熱の後にコネクター成形品の表
面にフクレ現象の発生する頻度で行った。
【0036】それらの結果を表1に示す。
【0037】ナイロン46樹脂製コネクターは吸水した
状態ではリフロー半田付け温度が高くなるにつれ、成形
品表面にフクレ現象が起こってくる(比較例1)。しか
し、ポリ塩化ビニリデンコーティングされたコネクター
ではこのフクレ現象は起こり難くなり、その耐リフロー
半田性が高まり使用条件範囲が広くなる(実施例1)。
状態ではリフロー半田付け温度が高くなるにつれ、成形
品表面にフクレ現象が起こってくる(比較例1)。しか
し、ポリ塩化ビニリデンコーティングされたコネクター
ではこのフクレ現象は起こり難くなり、その耐リフロー
半田性が高まり使用条件範囲が広くなる(実施例1)。
【0038】また、このコネクター成形に用いたナイロ
ン46樹脂組成物の特性は、ポリ塩化ビニリデンコーテ
ィングすることにより、全く変わらないことも併せて確
認できた(実施例1)。なお、表1中の各種特性の測定
は、引張試験はASTM D638に、衝撃試験はAS
TM D256(アイゾット、ノッチ付)に、荷重たわ
み温度(HDT)はASTM D648(荷重1.84
MPa)にそれぞれ準拠し、各測定用の試験片を成形し
た測定した。
ン46樹脂組成物の特性は、ポリ塩化ビニリデンコーテ
ィングすることにより、全く変わらないことも併せて確
認できた(実施例1)。なお、表1中の各種特性の測定
は、引張試験はASTM D638に、衝撃試験はAS
TM D256(アイゾット、ノッチ付)に、荷重たわ
み温度(HDT)はASTM D648(荷重1.84
MPa)にそれぞれ準拠し、各測定用の試験片を成形し
た測定した。
【0039】
【表1】
Claims (1)
- 【請求項1】 表面がポリ塩化ビニリデンでコーティン
グされたナイロン46樹脂製電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP662193A JPH06215825A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP662193A JPH06215825A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 電子部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06215825A true JPH06215825A (ja) | 1994-08-05 |
Family
ID=11643437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP662193A Pending JPH06215825A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06215825A (ja) |
-
1993
- 1993-01-19 JP JP662193A patent/JPH06215825A/ja active Pending
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