JPH0611441A - サンプル上にガス経路によりナノメトールパターンを生成し光学分析する装置 - Google Patents

サンプル上にガス経路によりナノメトールパターンを生成し光学分析する装置

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JPH0611441A
JPH0611441A JP4352311A JP35231192A JPH0611441A JP H0611441 A JPH0611441 A JP H0611441A JP 4352311 A JP4352311 A JP 4352311A JP 35231192 A JP35231192 A JP 35231192A JP H0611441 A JPH0611441 A JP H0611441A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輻射補助によるエッチングと付着に対する波
長制約を除去し励起ビームの分解能と波長の関連性を断
つこと。 【構成】 本発明のホトナノグラフは、パターン生成用
ガス供給手段を備え、第1端にガス排出用ミクロ毛細管
を備えたガス膨脹室と、第一端が鈍化し被処理サンプル
に面して配置された一本の光ファイバーと、同光ファイ
バーの第2端に接続され同第2端がそれが発した光を透
過させるようになった光源と、サンプルにより反射され
た光信号を検出処理する手段と、を備える。本装置によ
りマイクロエレクトロニクスとマイクロオプトエレクト
ロニクス用の材料を局部エッチング又は付着させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス経路によりナノメ
ータパターンを生成し光学的に分析する装置に関する。
本装置は以下ガスホトナノグラフと称する。本発明は特
に、マイクロエレクトロニクス、マイクロオプトエレク
トロニクスおよび集積光学装置に使用される集積回路の
製作分野で適用可能である。
【0002】
【従来の技術】集積回路の開発はサイズの縮小と集積密
度の向上に向けて更に進展を見せている。更に、サブミ
クロン次元への接近によってもともとの装置において新
たな量子効果を開発する可能性が与えられている。だ
が、ナノ生産方法(ナノメートル規模の生産)の全体寸
法、コストおよび複雑度は装置の大きさに逆比例して増
大しているように見える。そのため、産業上の用途では
上記要因を制限するナノリソブラフィ、ナノエッチン
グ、ナノ生産方法を提供することが重要となっている。
【0003】更に、これらサイズ規模と共に、生産され
る構造の性質を現場で表示し評価することが困難な問題
となっている。従って、生産と、視覚的表示と解析の諸
に作用、特にその寸法がほぼナノメートルの構造(ナノ
構造と称する)の光学的性質の解析を同時に確保するこ
とが非常な関心事となっている。既知のサブミクロン設
備の生産方法は、集束粒子ビームを用いるものと、サン
プルからのサブミクロン距離内へ移動するサブミクロン
点又は先端を使用する2つの類別に分割することができ
る。
【0004】1)第1の類別では、異なる方法どうしは
使用される粒子タイプの関数として区別される。上記第
1の類別で最も広範に使用される方法は、短い波長、紫
外線とX線の光ビーム、電子ビーム、あるいはイオンビ
ームを使用している(T.H.P.チャン外“ナノ構造
技術”IBMジャーナル・オブ・リサーチ・アンド・デ
ィベロップメント 32(4), pp462 〜493, 1988 )。
【0005】投射又はホログラフィによる紫外線リソグ
ラフィは比較的簡単でほぼ0.2μmの物体の大きさま
で信頼性がある。あいにく、それよりも小さな物体の場
合には、X線イオン又は電子ビームを使用する方法を活
用する必要がある。後者は最も広く使用されているもの
である(S.マッキー外“ナノメータリソグラフィ用材
料と処理”、固体技術,pp117 〜122, 1985 年)。
【0006】前記方法では、一方ではマスクを介して投
影したり、直接書込んだりして中間感光樹脂に局部的に
反応させ、他方では反応媒体エッチングと付着とにより
ナノリソグラフィどうしの間の区別を行うこともでき
る。後者の場合にはサンプル上に集束する粒子ビームは
反応媒体内の局部反応を直接刺激し、ビームの逐次的変
位によってサンプル上にパターンが書込まれる。
【0007】反応媒体内のこれら後者の形では、反応元
素が粒子ビームを形成する元素であるような非常に特殊
な場合を除いて困難さの一つはガスにより輻射される領
域の大きさを最小限にするだけ収斂した試薬導入ノズル
を有することにある。
【0008】一般的にいって、X、イオンおよび電子ビ
ームナノ生産方法は困難で費用がかかり、特に極度に精
巧な粒子源が必要になる。更に、それらがつくりだすこ
とができたナノパターンの現場分析を実行することが実
際に可能になったとしても、このことはX顕微法や電子
顕微法、即ちナノメートル分解能でのパターンの空間的
記述や、場合によっては回折による結晶品質の分析の如
きトウール利用できる構造角度の下ではじめて可能とな
ることである。このことは、ナノ構造の最も興味ある性
質が電子や光学順位についてである場合、分析手続に対
する厳しい制約を構成する。
【0009】2)サブミクロン点又は先端を使用するト
ンネル顕微法の開発は第2のクラスのナノ生産に途を開
いた。トンネル点の電圧をチェックすることによって感
光樹脂に局部的に作用できることやM.A.マッコード
外“操作トンネル顕微鏡にさらされるPMMAを使用す
るリフトオフ金属化”、ジャーナル・オブ・バキュアム
・サイエンス・アンド・テクノロジー,B4,p86,19
86)、トンネル効果により発せられる電子に反応する金
属有機環境内で金属を付着させ(E.E.エーリックス
外“SIMによる直接の書込み”、ジャーナル・オブ・
バキュアム・サイエンス・アンド・テクノロジー,A
6,pp540 −543, 1988 年)、原子を変位させ表面の変
化を隔離された原子と同じ規模でひきおこす(E.J.
ヴァン・レーネン外、“走査トンネル顕微鏡によるSi
での直接書込み”、アプライド・フィジックス・レター
ズ,55(13), pp1312−1314, 1989年9月)ことが可能で
ある。更に、トンネル作用によりつくりだされた電流を
変調させることによってトンネル顕微鏡は現場分析にお
いて電子順位を可能にする。
【0010】トンネル作用により発せられた電流の強度
は分析対象サンプルの電気抵抗により制約を受ける。従
って、本方法の主な制約はそれが高度にドープされた半
導体、金属や導電基板に対してしか実行できない点であ
る。半導体基板の場合にはトンネル電流を変調させるこ
とによって充満もしくは空白のエネルギー状態の空間分
布を分光分析することが可能である。
【0011】また、トンネル顕微法の他に“近視野”、
例えば近視野光学顕微法(D.ポール“走査近視野光学
顕微法”、アドバンスィズ・イン・オプティカル・アン
ド・エレクロトン・マイクロスコーピィ,C.R.J.
シェパード,T.マルヴェイ・アカデミック・プレス出
版,ロンドン,1991年, pp1−29)と称されるようなそ
の他の顕微法が存在する。
【0012】本方法では、機械化学処理(これに関連し
てD.クールジョン外、“走査トンネル光学顕微法”、
オプティカル・コミュニケーションズ,vol, 12, pp23
−28, 1989年)や中空のマイクロピペット(A.ハルー
タニアン外、“超解像蛍光近視野走査光学顕微法”、ア
プライド・フィジックス・レターズ,49, 11, pp674/6,
1986 年)により鈍化されたシリカファイバが圧電変位
により分析対象のサンプル付近のナノメートルの数分の
一以内に制御された近さにもたらされる。この場合、マ
イクロピペットやファイバー点や先端の曲率半径はほぼ
10ナノメートルである。
【0013】本装置は、入射光と反射光の双方が前記
A.ハルータニアンによる著作に解説されているように
先端を通過する照明反射モードと、照明がサンプルの背
後が透明で先端が被反射光又は透過光の一部を近視野集
光する場合にのみ使用される場合に照明がサンプルの側
部又は背部から行われるような集光モード(U.C.フ
イッシャー・D.W.ポール、“近視野光学顕微法によ
る単一粒子プラズマの観測”、フィジカル・レビュー・
レターズ,vol.62(4), pp458−461, 1989 年)で動作す
ることが可能である。
【0014】また、本装置はE.ベツィヒ外“集光モー
ド近視野走査光学顕微法”(アプライド・フィジックス
・レターズ,51(25), pp2088−2090, 1987年12月)に記
載の如く、先端が分析対象の透明基板内の全複反射を蒙
る無限小波に結合される光学トンネルモードで動作する
ことも可能である。近視野顕微法に関する他の文献とし
てフランス特許出願FR−A−2 651 332、FR−A−2
653 903 とFR−A−2 654 212 を挙げることができ
る。
【0015】近視野顕微法において使用される動作モー
ドがどうであれ、今日のところ、先端によって10nm
以内までの分解能で顕微解折を行い、同じ空間分解能を
有する近赤外線および可視光学レンズで分光測定するこ
とが可能である。それと平行して電磁的、高温加熱又は
光分解輻射により補助された既知の気相付着物は今日の
ところ回折限界の結果として使用ビームの波長により制
約を受ける空間分解能を有しているが、その場合、パタ
ーンのナノメートル規模の分解能を得るためには遠隔紫
外線内で作業を実行する必要がある。
【0016】本発明は上記欠陥を除去することが可能で
あって、ナノメートル規模のパターンをガス経路により
生成させそれを光学分析する装置に関するものである。
本装置はナノメートルパターンを付着させエッチングし
てそれらを現場で点検するためのものである。殊に、輻
射により補助されたエッチングと付着による波長の制約
を除去し、励起ビームの分解能と波長との関連を断つこ
とが可能である。かくして、装置の他の局面により制御
されて、パターンの大きさと結びついた制約とは独立に
化学付着とエッチング反応と関連する分光共鳴(紫外
線、可視光線、赤外線)を全て使用することが可能であ
る。従って、使用される輻射の選択をアツベ回折限界と
関連する制約から自由にすることによって、本装置は付
着やエッチングに必要とされる反応の量子効率をよりよ
く最適化する可能性を与えるものである。
【0017】殊に、本発明はサンプル上にナノメートル
パターンをガス経路で生成し、それを光学分析する装置
で、パターン生成用の第1のガス供給手段を装備した気
密ガス膨張室と、第1端のガス排出用毛細管に第1端を
鈍化した一本の光ファイバーで被処理サンプルに面して
配置されるものと、上記ファイバーの第2の端で接続さ
れる光源(第2端は光源から発せられた光を運ぶことが
できる)と共に、サンプルにより反射された光信号を検
出処理する手段とを備えるものに関する。
【0018】本装置はまた、ガス供給手段を装備し、特
に膨張室に接続されたガス貯蔵室を備えることによって
単一の組成体を形成することが望ましい。特に、膨張室
とガス貯蔵室とは端を突合せて同軸状に配置される。だ
が、両者を並置したり、単に距離を隔てて相互に一本の
ガス供給管で接続することもできる。上記のように2重
に一体化する結果、本発明による装置によれば、ガス経
路によってナノメータ規模のパターンを付着もしくはエ
ッチングし、光路によってそれらを現場点検することが
できる。
【0019】まず、鈍化した光ファイバーをガスを充填
したガス排出毛細管と、止めコックと装置外の第2の光
ファイバー用コネクタを備えた気密封鎖体と一体化する
ことによって既知の光熱および(又は)光分解プロセス
により、従って2重の作用を備えるプロセスによりホト
ナノグラフが得られパターンのナノ付着と(又は)ナノ
エッチングが可能になる。
【0020】使用される光源(紫外線、可視光線、又は
赤外線光)により発せられる光が案内され減衰しないよ
うに光ファイバーを指標輪郭材料からの封鎖体と一体化
することによって、励起光ビームが反応ガスと同時にサ
ンプルに達することが可能となり、その結果、サンプル
表面上では励起光ビームが集中したままの近視野条件で
のみ光化学反応が可能になる。一方、使用される波長規
模で発生する回折限界から自由にすることができる。
【0021】ファイバーの鈍化部分は、光源により発せ
られる入射ビームの波長の下で反射率の高い外部コーチ
ングにより被覆することができるようにすることが有利
である。但しファイバーのより鋭った端部は別である。
同端部は光を誘導し、被処理面のすぐ前方に配置する。
こうすれば輻射ビームをよりよく集束させることができ
る。
【0022】封鎖体と一体の光ファイバーはその第2端
に規格コネクタを備えることによって光源と出口ファイ
バーより構成されるどんな装置もそれに接続することが
できるようにすることが有利である。そうすれば、装置
の使用中、サンプルから輻射する光の性質を必要とされ
る条件の関数として変化させることができるので有利で
ある。
【0023】かくして、一本の光結合ファイバーをコネ
クタに適合させて鈍いファイバーをどんな光源とも結合
することができる。だが、また一本の光ファイバーのみ
をサンプルと光源の間に使用することも可能である。ミ
クロ毛細管は光ファイバーの周囲にリング状に構成し、
特に光ファイバーに対して斜めに向くようにして、ファ
イバー先端付近のサンプルの直ぐ上部に反応ガスを均質
に分布させるようにすることが有利である。
【0024】光ファイバー先端の付近にミクロ毛細管に
より確保されるガスの通路の径は、従来管よりも普通4
廻り小さくすることができ、ガスを充填する膨張室と貯
蔵室の容積は既知の化学蒸着・エッチング室(CVD)
のそれよりも5廻り小さくすることができる。
【0025】かくして、本発明の装置の場合、100c
3 /sの流量とほぼ1kPa の圧力で1dm3 の反応炉
への供給ガス2×104 kPa を含む10リットルのガス
シリンダやビンを使用する従来の低圧CVDエッチング
や付着法におけると同一の全ガス圧と流量条件を確保す
るためには数百kPa (例えば2〜10×103 kPa )の
圧力で数十cm3 (例えば、10〜100cm3 )の活
性ガスを充填させるだけで十分である。
【0026】従って、ガス供給光ファイバー組成体を数
センチメートルの寸法を有する自動装置内へ組込むこと
ができるため、CVDエッチングや付着に使用されるガ
ス噴射装置全てを節約することができ、従って、従来の
反応ガスエッチング・付着装置と比較して安全性が向上
するだけでなくスペースとコストが相当節約できること
になる。
【0027】ガスの充填はその内容が必要に応じて補充
できる方式にするか、ポイント方式とガス充填方式を無
作為にかつ別々に変更できるような密封方式の何れとす
ることができる。
【0028】本発明の装置は、従来CVD技術と比べ
て、光源やレーザ光源、更には赤外線から紫外線に至る
完全な波長レンジ内で発光するランプと共に作業可能で
あって、あらゆる可能な光信号処理形式を使用すること
ができるという利点を備えている。かくして、同装置に
よればこの種の用途に必要とされる安定度や輝度を有す
るX線や電子、イオン源の開発に関連する多くの技術的
諸問題を除去することができる。
【0029】本発明による装置の第2の統合レベルはそ
の撮像に使用される点がホトナノグラフの光ファイバー
の点又は先端により構成される近視野光学顕微鏡として
ホトナノグラフを使用することである。この光学顕微鏡
は反射−吸収モード、集光モード又は光トンネルモード
で機能することができる。サンプル上での現像と光源の
制御のためにその変位装置と完全に一体化されているの
で、今日の技術段階では、上記装置は1dm3 未満のス
ペースにまで縮減することができ、従って、特にそのガ
ス充填が一体化されて完全に自動化されているため数多
くの実験形式で挿入することが可能である。
【0030】本発明の装置の主たる使用分野は、気相で
局部的性質の高温・光分解材料付着物で書き込んだり反
応的ホトアブレーションを行うことであり、場合によっ
ては光分解付着とホトアブレーションを組合わせること
も可能である。また、本発明は、前記装置を使用してサ
ンプル上に一定材料を局部的に直接高温付着させる方法
に関する。同方法はサンプルを光源から発せられ光ファ
イバーにより透過された光ビームによってサンプル輻射
して、サンプルを加熱させると同時にそれをミクロ毛細
管を介して前記材料の気体状前駆物質の作用にさらすプ
ロセスより成る。
【0031】殊に、前記高温付着プロセスは、シリコ
ン、ゲルマニウム、 III−V族又はII−VI化合物絶縁体
の付着に適用され、前記気体状前駆物質は水素化物や有
機金属とする。シリコンを付着させるには、例えばシラ
ン(SiH4 )を使用し、ゲルマニウムを付着させるに
はゲルマンやトリメチルゲルマニウム(TMGa)を使
用し、GaAsを付着させるにはTmGaとAsH3
混合物を使用し、また、ZnSeの付着にはトリメチル
亜鉛とSeH3 の混合物を使用する。
【0032】本発明はまた、材料を局部的に付着させる
方法で前記装置を使用して光化学的に補助されるものに
関する。殊に、この方法は気体状前駆物質としてシラン
と酸素を使用するシリカの局部付着や、気体状前駆物質
としてシランやアンモニアを使用する窒化シリコンの局
部付着に応用することができる。本発明はまた、材料を
局部的にエッチングする方法で、前記装置を使用して光
化学的に補助されるものに関する。殊に、エッチング用
に使用される反応ガスはハロゲンをベースとしている。
【0033】また、例えばリフトオフプロセスを使用す
る等、単一段階で樹脂を輻射して現像させることの可能
な、十分に薄い感光樹脂層におけるナノリソグラフィ形
式の用途を考えることもできる。また、本発明は前記装
置を使用して感光樹脂パターンを直接生成する方法に関
する。
【0034】更に、本発明は今日のところ、光学的方法
で、特に分光法(紫外線、可視光線又は赤外線)により
ナノパターンの生成とその観察を同時に可能にするユニ
ークな能力を備えている。本発明の装置はまた、任意の
種類の表面(例えば、絶縁性や半導体)にも適用可能で
あって、従来より電子トンネル顕微鏡の使用を必要とし
てきた導電面に限られるものではない。
【0035】本発明の装置は、広範囲の種類のガスやガ
ス混合物や、非常に広範囲の光源(ランプや、紫外線、
可視光線、赤外線の形で発せられるレーザ)と共に使用
することができる。同装置は、全てのエッチング・付着
形式(金属、半導体、絶縁体)と、あらゆる種類の基板
(ガラス、金属、半導体、それらは一つの感光性樹脂に
よってカバーされることもカバー不可能なこともある)
に適用することができる。
【0036】以下、本発明を実施例と図面に則して詳説
する。
【0037】
【実施例】図1〜3によれば、本発明のナノメートルパ
ターン生成と分析用装置は、その下部にタンクの対称軸
6に対して垂直に構成され2つの同軸状の一体ガス室、
即ち上部貯蔵室8と膨脹室10(両者は端部を突合せて
接続される)を画成する壁4を装備するびんの形をした
密封タンク2を備える。壁4に装着させたリーク弁12
によって室8と10を連絡して装置を去るガス流量を調
節することができる。ガス貯蔵室8は膨脹室10のそれ
よりも大きなガス容積を有する。タンク2はその上部に
オリフィス14を備えていてプラグ16で密封した室8
を充填するようになっている。
【0038】本発明では、これら2つの室8,10によ
り装置の機能上の自動性が確保され、反応ガスを規則的
に補充することができる。例えば、タンク2は、103
Paの圧力の下で20〜50cm3 の反応ガスを含むこと
ができる。材料20によりエッチングされるか局部的に
被覆されるサンプル18に面して配置されるタンク2の
端部又は首部は、膨脹室10内に格納される反応ガスを
排出するためにミクロ毛細管24を有するプラグ22を
備えている。これらミクロ毛細管24はリング状に構成
され、サンプル18付近における過圧下でガスを均質に
分布させる働きを行う。
【0039】殊に、これらミクロ毛細管24の長手方向
軸(図3)はガス噴流24をタンク2とプラグ22を横
断する光ファイバー28の先端又は点26方向に向ける
ようにタンク軸6に対して傾斜している。ファイバーは
もしその先端26がプラグ22から突出していれば、タ
ンク内に位置する方が有利である。光ファイバーはその
両端をタンク2に接続されるだけである。先端26と反
対側のファイバー28の端部28aはタンク2の入口で
タンク2の外側に装着された光ファイバーコネクタ27
に接続される。
【0040】ファイバー28はそれを室8,10内の反
応ガスから保護できるため不透明な可撓性シース33に
より被覆することが有利である。光ファイバー先端26
は機械化学処理により得られ、曲率半径aが30〜10
0nmの丸くなった端部26aを有する。
【0041】先端26周囲のミクロ毛細管のリング状構
成によって均質な対称形のガス流が確保される。それぞ
れ断面積が200μm2 でサンプルに面するその端部2
4aが光ファイバー28から1cmの距離dで、ガス圧
103 Pa、ガス原子のサンプル18への接着係数0.0
1で配置される25個のミクロ毛細管を使用することに
よって、一秒あたり一材料単層が付着されるような付着
条件が得られる。
【0042】ガス貯蔵室8とミクロ毛細管24間に配置
されるリーク弁12と膨脹室10とによって毛細管内の
ガス圧をチェック又は制御し、サンプル18に達するガ
ス流を調節することができる。
【0043】光ファイバー28の端28aは光ファイバ
ーコネクタ27を介して第2のファイバーの第1端29
aに接続される。前記第2ファイバーの他端29bはレ
ーザダイオードやランプ形式の光源30に接続される。
その接続は、入射ビーム31を平行にする入口平行レン
ズ34と、入射ビーム31に対してほぼ45°だけ傾斜
した2個のビーム分割立方体37,39と、光ファイバ
ー29の端29bで入射ビームを集束させる出口集束レ
ンズ36とを有する光組成体32により確保される。光
結合ファイバー29によって前記ファイバー、従って光
源を迅速に変化させることができる。
【0044】光ファイバー28,29は光源30の発光
波長に対して透過性であって、波長は特定の用途に対し
て好適なものとする必要がある。殊に、光ファイバーは
シリカ製とする。それらは例えば、効果的な誘導と場合
によっては保護シースを確保する指標輪郭層により包囲
されるコアにより構成される。図2において、参照番号
40,42はそれぞれファイバー28のコアと指標輪郭
を示す。
【0045】だが、光ファイバー28は、その最狭端2
6aは除き、その薄い部分26上を金属コーチング38
により、曲率半径aの大きさを有する領域にわたって被
覆し、光がその端部26aによりファイバーから通り抜
けるようにする。前記コーチング38は例えば銀層によ
り覆われた蒸発により付着され、接着するクロム層によ
り構成される。金属コーチング38によりファイバーが
もはや光を誘導しない薄くなった部分26に光が封入さ
れる。
【0046】ビーム分割管37によって入射光の一部を
チェックする目的でサンプリングすることができる。サ
ンプリングされた部分は、従って光信号を電気信号へ変
換するホトダイオード形式の検出器へ供給される。上記
検出器はマイクロプロセッサ形式の処理回路50へ接続
される。処理回路50は検出器48により発せられた信
号の関数として、光源30の発光特性を変化させる。こ
の非本質的な方式は光ファイバー28を横断する光の強
度を調節するために使用される。
【0047】入射ビームの他の部分は、材料20を処理
(付着又はエッチング)し(又は)同材料を制御する目
的で光ファイバー29を介して被処理サンプルへ通され
る。光ファイバー29は光源30からの光情報をサンプ
ル18へ伝送するだけでなく、サンプル18により反射
された光を伝送する働きを行う。サンプルからの光は第
2ビーム分割立方体39によりレンズ36を介して受光
される。上記立方体39により反射された光はその後ホ
トダイオード形式の検出器52により検出される。検出
器52は反射光信号を電気信号へ変換する。
【0048】この検出器52は、サンプル18に対して
実行される局部付着やエッチングをチェックする目的で
処理回路50へ接続される。更に、処理回路50は付着
又はエッチング済みの材料20の表示を可能にする目的
でディスプレイスクリーン54を制御する。更に、処理
回路50は弁12の開閉を制御し、膨脹室10とミクロ
毛細管内の反応ガス流量と圧力を調節する。
【0049】表示目的のために、サンプル上に現像シス
テムを設ける必要があり、タンク2と一体になり処理回
路50により制御される一もしくはそれ以上の圧電セラ
ミック56と、場合によってはサンプルと一体になり同
時に処理回路50によっても制御される一もしくはそれ
以上の圧電セラミック58より構成することができる。
【0050】光ファイバー29の入口のビーム分割立方
体39は、分光の結果として、サンプル18により反射
された光と入射光の識別を行う。前記反射光を受光する
ホトダイオード52はその光度を測定し、処理回路50
はそれから先端26の端26aとサンプル18を分離す
る距離Zを導出する。圧電セラミック56又は58に付
与される電圧に作用することにより、距離Zは変化す
る。サンプルからほぼ10ナノメートルのところで反射
光の光度は指数関数的に増大する。
【0051】本発明の装置は、局部高温材料付着物に使
用することができる。それによってサンプル18の表面
上の局部反応を刺激する上で適当なサンプル18の加熱
温度と相俟って、ファイバー28を横断する強度のレー
ザビーム31(例えば、赤外線CO2 又は可視アルゴン
パワーレーザ)によってサンプル18上に引きおこされ
た温度上昇をチェックすることができる。サンプル上の
局部的温度上昇は、シリコンや絶縁体、あるいは水素化
物や有機金属からの III−V族化合物を局部付着させる
上ですこぶる好適である。
【0052】本発明のガスホトナノグラフは真空反応室
内に挿入して真空材料付着やエッチング処理を実行する
ことができる。反応室内の圧力は室内の分子の平均自由
行路がサンプルの端部26aをその点から隔てる距離Z
(典型的にはほぼ(104 Pa) よりも小さくなるように
することが有利である。
【0053】かくして、本発明の装置は光化学的に補助
されたシステムにおいて材料を局部エッチングしたり付
着させたりするために使用することができる。この場
合、入射ビーム31は、例えば、紫外線励起ビームによ
り構成する。光補助による反応はその場合にはじめて照
射されたサンプル表面上で行うことが可能となる。殊
に、局部化されたシリカ光付着物はシランと酸素の混合
物から得ることができる。
【0054】この特別のケースでは本発明のガスホトナ
ノグラフは酸素雰囲気を含む封鎖体内に挿入され、タン
ク2はシランで満たしてシランをサンプル上へ移行させ
る。光源により発せられた紫外線輻射は160〜200
nmの範囲にあることが有利である。光源は、193n
mで発光するエクサイマーレーザにより構成するのが普
通である。この波長は、シランと異なり、酸素により吸
収される。シランはサンプル表面上でのみ酸素の光励起
種に反作用する。これらの条件の下でシリカナノパター
ンが局部的に光付着する。パターンの特性サイズは先端
の端部26aの曲率半径と、ガス分子の拡散長を2倍し
たものを加えたものと同じ大きさである。
【0055】本発明の装置の場合、局部化された光化学
的に補助された金属付着を実行することも可能である。
この場合、サンプル上に吸着可能な反応ガスの一分子の
共鳴線の変位を活用する。特に吸着相の共鳴線を励起さ
せることによって付着反応を照射サンプル表面上にのみ
生成させる。この局部付着プロセスは特に集積回路を修
理したり、エッチング用やイオン打込み用の樹脂マスク
を生成するために使用することができる。
【0056】本発明の装置はまたナノエッチングにも使
用することができる。かくして、ナノグラフィで成功を
制約する要因の一つとなっている感光樹脂マスクの転移
段階を避けることができる。この場合、殊に、ヨード、
臭素、弗素、塩素に基づいてエッチングされる材料の性
質の関数として材料を反応ガスにさらす一方それを鈍化
光ファイバーを介して局部的に紫外線ビーム31にさら
すことによって材料20の局部化学エッチングが行われ
る。
【0057】本発明の装置はまた、感光性樹脂上にパタ
ーンを直接書込むことによってナノグラフィ用にも使用
することができる。同装置はそれと同時に反応経路によ
り樹脂を輻射し現像する可能性も提供する。
【0058】かくして、樹脂は、光ファイバー先端26
から通り抜ける光ビーム31により輻射され、パターン
の現像はミクロ毛細管内を通り抜けるガスにより行われ
る。輻射用にはほぼ200nmで発光する紫外線光源を
使用し、感光性樹脂用のエッチングガスとして酸素を使
用することができる。同じ先端36を使用することによ
って付着物の目的とする制御やチェック形式の関数とし
て光源30により発行される可視光や赤外線光によって
サンプルを照明する。かくして、先端26を付着又はエ
ッチングされたナノメータパターン上に移動させること
によってパターンの付着又はエッチングの直後にそれを
形態的にか(不可視光)分光的にか(赤外線光)の何れ
かによって分析することができる。この分析の結果はス
クリーン54上に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスホトナノグラフの線図である。
【図2】図1の装置の光ファイバーの金属化点又は先端
の詳細線断面図である。
【図3】図1の装置のミクロ毛細管の構成の詳細斜視図
である。
【符号の説明】
2 密封タンク 4 壁 6 対称軸 8 ガス貯蔵室 10 膨脹室 12 リーク弁 16 プラグ 18 サンプル 26 先端 27 コネクタ 28 光ファイバー 30 光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/302 Z 8518−4M H01S 3/00 F 8934−4M (72)発明者 マルセル・ベンスーサン フランス国 92100 ブーローニュ、クー ル・アキテン 881

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプル上にガス経路によりナノメトー
    ルパターンを生成し光学分析する装置において、 パターン生成用の第1ガス供給手段を備え第1端にガス
    排出用のミクロ毛細管を有する密封ガス膨脹室と、第1
    端が鈍化し被処理サンプルに面して配置される一本の光
    ファイバーと、入射ビームを発する光ファイバーの第2
    端に接続される光源で前記光ファイバーの第2端が光源
    により発せられるビームを搬送できるようになったもの
    と、サンプルにより反射された光信号を検出・処理する
    手段を備える前記装置。
  2. 【請求項2】 ミクロ毛細管が光ファイバー先端周囲に
    リング状に構成される請求項1の装置。
  3. 【請求項3】 ミクロ毛細管が光ファイバー先端に対し
    て傾斜する請求項1の装置。
  4. 【請求項4】 膨脹室がその第一端を前記ミクロ毛細管
    を備えるプラグにより密封され、光ファイバーの第一端
    がその先端がプラグから突出するようにプラグを横断す
    る請求項1の装置。
  5. 【請求項5】 第2のガス供給手段を備えるガス貯蔵室
    が設けられる請求項1の装置。
  6. 【請求項6】 前記2個の室が一体で前記第1の手段を
    介して連結される請求項5の装置。
  7. 【請求項7】 前記2個の室が端部を突合せて同軸状に
    構成され、前記第1の手段を介して連結される請求項6
    の装置。
  8. 【請求項8】 入射ビームを光源から分割する手段が設
    けられ、サンプルを分析、処理するために使用される第
    1の光ビームと、光源により発せられたビームをチェッ
    クする第2のビームを生成する請求項1の装置。
  9. 【請求項9】 処理手段に接続されたディスプレイ手段
    が設けられる請求項1の装置。
  10. 【請求項10】 サンプルに面する光ファイバーの鈍化
    部分がその薄くなった部分でその最も尖った端部は除
    き、光源からの入射ビームの波長で高い反射率を有する
    外部コーチングにより被覆される請求項1の装置。
  11. 【請求項11】 光ファイバー部、金属コーチングによ
    り被覆される請求項1の装置。
  12. 【請求項12】 光ファイバーが膨脹室と貯蔵室内でそ
    れをそこに位置する反応ガスから保護するシースによっ
    てその全長にわたって被覆される請求項5の装置。
  13. 【請求項13】 鈍化光ファイバーの第2端が光ファイ
    バー用の規格コネクタを備え、接続用光ファイバーによ
    り鈍化光ファイバーを備え光源へ接続する請求項1の装
    置。
  14. 【請求項14】 集束目的で光ファイバー先端とサンプ
    ル間の相対的変位を実行する手段が設けられる請求項1
    の装置。
  15. 【請求項15】 自動的組成体を構成する請求項1の装
    置。
  16. 【請求項16】 サンプル上に材料を直接局部的に高温
    付着させる方法において、請求項1の装置を使用して光
    源により発せられ、光ファイバーにより伝送された光ビ
    ームによりサンプルを輻射し、サンプルを加熱すると同
    時にミクロ毛細管を介して材料の気体状前駆物質の作用
    にさらす段階より成る前記方法。
  17. 【請求項17】 シリコン、絶縁体、もしくは III−V
    族化合物の局部付着に適用される請求項16の方法で、
    気体状前駆物質が水素化物と(又は)有機金属である前
    記方法。
  18. 【請求項18】 サンプル上に材料を局部付着させ光化
    学的に補助される方法において、請求項1の装置を使用
    したサンプルを光源により発せられ光ファイバーにより
    伝送される光ビームにさらすと同時に同サンプルをミク
    ロ毛細管を介して、前記材料の気体状前駆物質の作用に
    さらす段階より成る前記方法。
  19. 【請求項19】 シリカの局部付着に適用される請求項
    18の方法において、前記気体状前駆物質がシランと酸
    素で、装置とサンプルが酸素雰囲気内に配置され、基板
    がミクロ毛細管を介してシランの作用にさらされる請求
    項18の方法。
  20. 【請求項20】 光化学的に補助される材料の局部エッ
    チング方法において、請求項1の装置を使用し、サンプ
    ルを光源により発せられた光ファイバーにより伝送され
    た一本の光ビームの作用にさらすと同時にサンプルをそ
    れをエッチング可能な反応ガスの作用にさらす前記方
    法。
  21. 【請求項21】 反応ガスがハロゲンをベースとする請
    求項20の方法。
  22. 【請求項22】 感光性樹脂パターンの生成方法におい
    て、請求項1の装置を使用し、樹脂を光源により発せら
    れた光ファイバーにより伝送される一本の光ビームの作
    用にさらすと同時に、樹脂をそれをエッチング可能な反
    応ガスにさらす段階より成る前記方法。
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