JPH0595126A - 薄膜太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

薄膜太陽電池およびその製造方法

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JPH0595126A
JPH0595126A JP3252640A JP25264091A JPH0595126A JP H0595126 A JPH0595126 A JP H0595126A JP 3252640 A JP3252640 A JP 3252640A JP 25264091 A JP25264091 A JP 25264091A JP H0595126 A JPH0595126 A JP H0595126A
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JP
Japan
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amorphous silicon
light incident
incident side
film solar
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JP3252640A
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Shinji Fujikake
伸二 藤掛
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数のa−Sipin接合構造を積層したタンデ
ムセルにおいて、i層の次のセル側にある層を光が通過
する際の光吸収ロスを低減して変換効率を向上させる。 【構成】i層の次のセル側にある層を、SiH4 、C
2 、H2 およびドーピング用ガスの混合ガスの分解に
よって生ずるアモルファスシリコンオキサイドで形成す
る。この際、酸素量を多くすると光吸収ロスが低下する
が、多くなりすぎると光導電率が低下するためバルク抵
抗が大きくなり、直列抵抗成分が増加してフィルファク
タが低下するので、a−Si(1-x) x で表わしたときの
xを0.2 未満に抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アモルファスシリコン
(以下a−Siと略す) を主材料としたpin接合構造を
複数積層してなる薄膜太陽電池およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】シラン系ガスを用いてプラズマCVD法
や光CVD法により形成されるa−Si太陽電池は薄膜、
大面積化が容易という特長をもち、低コスト太陽電池と
して期待されている。一方、a−Si太陽電池には長期間
の光照射で特性が劣化する、いわゆる "光劣化現象" が
あり、実用化の上で大きな問題となっている。この問題
を解決する一つの方法として、図1に示すようにpin
接合構造を二層積層化することがあげられる。この太陽
電池は二層タンデムセルと呼ばれ、通常のpin接合の
一つからなるシングルセルと比べて光劣化が半分程度に
抑えられる。二層タンデムセルは以下のように作製され
る。
【0003】まず、ガラス基板1の上に、SnO2 等の透
明電極2を形成し、その上にSiH4、CH4 を主ガスと
し、H2 を希釈ガス、B2 6 をドーピングガスとして
アモルファスシリコンカーバイド (a−SiC) の第一p
層3を100 〜150 Åの厚さに形成する。つづいてSiH4
を主ガス、H2 を希釈ガスとしてa−Siの第一i層4を
500 〜800 Åの厚さに形成し、さらにSiH4 を主ガス、
2 を希釈ガス、PH 3 をドーピングガスとしてa−Si
の第一n層5を100 〜150 Åの厚さに形成する。次に、
第二p、i、n層6、7、8を同じ要領でそれぞれ、10
0 〜150 Å、3000〜5000Å、100 〜150 Åの厚さに形成
し、裏面電極12を形成することにより作製される。ま
た、二つのセル間のn/p接合部がオーミック接合にな
るように、第一n層5と第二p層6の間に、必要に応じ
てnあるいはp型のマイクロクリスタルシリコン (μc
−Si) 層が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】a−Si太陽電池ではp
層およびn層はデッドレイヤになっており、これらの層
における光吸収は発電ロスにつながる。このため、窓層
にあたるp層の光学ギャップを大きくして光吸収を小さ
くすることが考えられ、例えば特開昭56−64476号公報
で公知のように、p層にa−SiCを適用し、光吸収ロス
の低減を図っている。二層タンデムセルの場合、このほ
かにセル間のn/p接合部での光吸収ロスが生じる。こ
の部分はシングルセルの金属電極側のn層とは異なり、
通過する光の強度が入射光の半分程度あることから光吸
収が大きな問題になっていた。n層中での短絡電流密度
Jscのロスに換算して3〜5%もあることがシミュレ
ーションによりわかっている。
【0005】本発明の目的は、上述の問題を解決し、積
層されるセルの中間での光吸収ロスを低減した薄膜太陽
電池およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、a−Siを主材料としてpin接合構造
を複数積層してなる薄膜太陽電池において、光の入射す
る側から最も遠くにあるpin接合構造を除く各pin
接合構造のi層の反光入射側にあるp層あるいはn層
が、一般式a−Si(1-x) x で表わされ、xが0.2 未満
であるアモルファスシリコンオキサイドからなるものと
する。そして、i層の反光入射側にあるa−SiO層の光
学ギャップが1.9eV ないし2.1eV の範囲にあるか、ある
いはその光導電率が1×10-6s/cm以上であることが有
効である。また、本発明は、a−Siを主材料としたpi
n接合構造を複数積層する薄膜太陽電池の製造方法にお
いて、光の入射する側から最も遠いpin接合構造を除
く各pin接合のi層の反光入射側にあるp層あるいは
n層を、SiH4 、CO2 、H2 およびドーピング用の不
純物を含むガスの混合ガスを分解することにより生ずる
a−SiOで形成するものとする。そして、分解をグロー
放電分解によることが有効である。
【0007】
【作用】a−Si膜中の酸素の量を増加させることにより
光学ギャップEgが1.9eV 以上に大きくなりi層を出た光
の次のp−i−n接合へ入るまでの吸収ロスが減少し、
短絡電流が増大する。しかし、さらに酸素量が増加し、
a−Si(1-x) x のxが0.16を超え、0.21に近くなると
a−SiO膜の光導電率σphが低下によりバルク抵抗が大
きくなり、直列抵抗成分が増加して、フィルファクタが
低下する。そこでσphを1×10-6s/cm以上の範囲にす
ることが有効でその際Egは2.1eV になる。そして、SiH
4 、CO2 、H2 の混合ガスの分解により形成されるa
−SiO膜は、SiH4 、O2 等によりa−SiO膜を形成す
るときのようにSiH4 とO2 の激しい反応のために膜に
欠陥が生ずることがないため、良質の膜が得られる。
【0008】
【実施例】図1の構造をもつ本発明の一実施例の薄膜太
陽電池を次のようにして製造した。まずガラス基板1の
上に、SnO2 等の透明電極2を形成し、その上にa−Si
Cからなる第一p層3、a−Siからなる第一i層4およ
びa−SiOからなる第一n層5をそれぞれ120 Å、700
Å、100 Åの厚さに形成した。つづいてa−SiCからな
る第二p層6、a−Siからなる第二i層7および第二n
層8をそれぞれ120Å、3000Å、150 Åの厚さに形成
し、Ag等の金属電極12を形成した。このうち、本発明に
よる第一n層5は以下の方法で成膜される。
【0009】すでに透明電極2、第一p層3、第一i層
4を形成したガラス基板1を収容した成膜室に原料ガス
としてシラン (SiH4 ),二酸化炭素 (CO2 ) 、水素
(H2 ) およびドーピングガスとしてのホスフィン (P
3 ) を導入する。各ガスは、流量比でH2 /SiH4
20、CO2 /SiH4 =0.1 〜4、PH3 /SiH4 =0.01
となるように混合し、ガス全体の圧力を0.5 Torrにす
る。基板温度を150 ℃に保ち、高周波電力を電極間に印
加してグロー放電分解によりa−SiO膜を形成する。a
−SiO膜の組成はSiH4 およびCO2 のガス比を変える
ことにより、変化させることができる。ここで、a−Si
(1-x) x で表わしたn層の膜組成xを変化させたとき
の光学ギャップEgと導電率σph、さらに、その膜を適用
して作製した二層タンデムセルの太陽電池特性を表1に
示す。n層の膜組成はX線光電子分光法 (XPS) によ
り分析した値であり、太陽電池特性は、AM1.5 、100mW
/cm2の擬似太陽光下で測定した値である。
【0010】
【表1】
【0011】表1からわかるように、膜中酸素量を増加
させることにより光学ギャップEgが増加し、これにとも
ない短絡電流密度Jscが向上している。Jscの向上は最
大で約3%となっており、シミュレーションの結果と良
い対応が得られている。一方、フィルファクタFFに着
目するとX≦0.16の範囲でほぼ一定になっているが、そ
れよりも大きくなると減少することがわかる。これは、
光導電率σphの低下により、n層のバルク抵抗が増加
し、直列抵抗成分が増加したためである。従って、σph
≧1×10-6s/cmの範囲のa−SiO膜をn層に用いれ
ば、FFが低下することなくJscが向上し、変換効率η
が向上することが分かった。
【0012】図2は本発明の別の実施例の三層タンデム
セルを示し、図1と共通の部分には同一の符号が付され
ている。この場合は、第二のn/p接合を作る第二n層
8もσph≧1×106 s/cmの条件を満たすa−SiOによ
って形成して二層タンデムセルと同様の効果を得た。な
お、第三p層9をa−SiCにより、第三n層11をa−Si
により形成することは、図1における第二層セルと同様
であるが、第三i層10にアモルファスシリコンゲルマニ
ウムを適用して長波長感度の向上を図っている。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、タンデムセルのセル間
にあるn/pあるいはp/n接合部の光入射側の層に酸
素量を調整したa−SiOを適用することにより、i層の
背後にあるn層あるいはp層での光吸収ロスが減少し、
短絡電流密度の向上が達せられる。これによって、従来
の方法により製造されたタンデムセルよりも高い変換効
率を示す薄膜太陽電池を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施される二層のタンデムセルの断面
【図2】本発明の実施される三層タンデムセルの断面図
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 透明電極 3 第一p層 4 第一i層 5 第一n層 6 第二p層 7 第二i層 8 第二n層 9 第三p層 10 第三i層 11 第三n層 12 金属電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アモルファスシリコンを主材料としてpi
    n接合構造を複数積層してなるものにおいて、光の入射
    する側から最も遠くにあるpin接合構造を除く各pi
    n接合構造のi層の反光入射側にあるp層あるいはn層
    が、一般式a−Si(1-x) x で表わされ、xが0.2 未満
    であるアモルファスシリコンオキサイドからなることを
    特徴とする薄膜太陽電池。
  2. 【請求項2】i層の反光入射側にあるアモルファスシリ
    コンオキサイド層の光学ギャップが1.9eV ないし2.1eV
    の範囲にある請求項1記載の薄膜太陽電池。
  3. 【請求項3】i層の反光入射側にあるアモルファスシリ
    コンオキサイド層の光導電率が1×10-6s/cm以上であ
    る請求項1あるいは2記載の薄膜太陽電池。
  4. 【請求項4】アモルファスシリコンを主材料としたpi
    n接合構造を複数積層する薄膜太陽電池の製造方法にお
    いて、光の入射する側から最も遠いpin接合構造を除
    く各pin接合構造のi層の反光入射側にあるp層ある
    いはn層を、モノシラン、二酸化炭素、水素およびドー
    ピング用の不純物を含むガスの混合ガスを分解すること
    により生ずるアモルファスシリコンオキサイドで形成す
    ることを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  5. 【請求項5】分解をグロー放電分解による請求項4記載
    の薄膜太陽電池の製造方法。
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