JPH0585902A - 生分解性ポリマーを含有する徐放性農薬製剤及びその製造方法 - Google Patents
生分解性ポリマーを含有する徐放性農薬製剤及びその製造方法Info
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- JPH0585902A JPH0585902A JP27050591A JP27050591A JPH0585902A JP H0585902 A JPH0585902 A JP H0585902A JP 27050591 A JP27050591 A JP 27050591A JP 27050591 A JP27050591 A JP 27050591A JP H0585902 A JPH0585902 A JP H0585902A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】生分解性ポリマーを処方に組み込んで徐放性を
付与し、残効性の優れ農薬製剤を得ること。 【構成】農薬有効成分を脂肪族ポリエステル結合を有す
る生分解性ポリマーとともに液状にして鉱物質担体に保
持せしめてなる徐放性農薬製剤およびその製造方法。
付与し、残効性の優れ農薬製剤を得ること。 【構成】農薬有効成分を脂肪族ポリエステル結合を有す
る生分解性ポリマーとともに液状にして鉱物質担体に保
持せしめてなる徐放性農薬製剤およびその製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生分解性ポリマーを用い
る徐放性農薬製剤に関し、農薬有効成分(以下、有効成
分と記す)の製剤からの放出をコントロールして有害生
物に対する有効期間を調節し、より有効に有効成分を利
用する方法であり、生分解性プラスチックおよび主に自
然界に存在する鉱物質担体を使用することからも、農業
分野で活用される意義は大きい。
る徐放性農薬製剤に関し、農薬有効成分(以下、有効成
分と記す)の製剤からの放出をコントロールして有害生
物に対する有効期間を調節し、より有効に有効成分を利
用する方法であり、生分解性プラスチックおよび主に自
然界に存在する鉱物質担体を使用することからも、農業
分野で活用される意義は大きい。
【0002】
【従来の技術】生分解性のポリマーを用いて、有効成分
の徐放性を達成する方法に関しては、その可能性が多数
の生分解性ポリマーに関する総説の中に記述されてお
り、概念としては公知である。生分解性ポリマーを使用
して農薬製剤を作成した例として、特開昭54ー428
2号、特公表平2ー501047号があげられる。特開
昭54ー4282号においてはポリエチレングリコール
アジペート等の脂肪族ポリエステルとジイソシアネート
化合物を2層状態とし農薬化合物を芯物質として界面重
縮合を行いマイクロカプセルを製造する方法である。特
公表平2ー501047号は、ヒドロキシブチレートの
ポリマーを用い、クロロピリホス等の有効成分を含有さ
せた微小球及びその製造法に関する記載がある。
の徐放性を達成する方法に関しては、その可能性が多数
の生分解性ポリマーに関する総説の中に記述されてお
り、概念としては公知である。生分解性ポリマーを使用
して農薬製剤を作成した例として、特開昭54ー428
2号、特公表平2ー501047号があげられる。特開
昭54ー4282号においてはポリエチレングリコール
アジペート等の脂肪族ポリエステルとジイソシアネート
化合物を2層状態とし農薬化合物を芯物質として界面重
縮合を行いマイクロカプセルを製造する方法である。特
公表平2ー501047号は、ヒドロキシブチレートの
ポリマーを用い、クロロピリホス等の有効成分を含有さ
せた微小球及びその製造法に関する記載がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、土中の微生
物により、生分解性ポリマーを徐々に分解させ、マトリ
ックス中に固定された有効成分をポリマーの分解にとも
なって放出させる製剤を目的とするものである。類似し
た考えに立った従来の特公表2−501047号の方法
は、有効成分と生分解ポリマーを多孔質の微粒子にして
その表面を多孔質でない連続相にして有効成分の放出を
コントロールするものであるが、この方法では薬剤が多
量のポリマーに包まれてしまうため、使用初期に、有効
濃度まで達しない事が多く、初期効力に欠ける面があ
り、また、比較的高価な生分解性ポリマーを多量に使用
する必要があること、効力面から1粒子当たりに含有さ
れる有効成分の濃度を高くしないと一般的には実用化は
難しいことから経済的でない。
物により、生分解性ポリマーを徐々に分解させ、マトリ
ックス中に固定された有効成分をポリマーの分解にとも
なって放出させる製剤を目的とするものである。類似し
た考えに立った従来の特公表2−501047号の方法
は、有効成分と生分解ポリマーを多孔質の微粒子にして
その表面を多孔質でない連続相にして有効成分の放出を
コントロールするものであるが、この方法では薬剤が多
量のポリマーに包まれてしまうため、使用初期に、有効
濃度まで達しない事が多く、初期効力に欠ける面があ
り、また、比較的高価な生分解性ポリマーを多量に使用
する必要があること、効力面から1粒子当たりに含有さ
れる有効成分の濃度を高くしないと一般的には実用化は
難しいことから経済的でない。
【0004】また、特開昭54−4282号は有効成分
を生分解性ポリマーで被覆し、カプセル化するものであ
るが、有効成分が被覆されてしまうため、初期効力が不
十分なことが多く、また、ポリマーが生分解された後、
急速に有効成分が放出されるので本特許の徐々に有効成
分を放出するタイプと本質的に異なる。
を生分解性ポリマーで被覆し、カプセル化するものであ
るが、有効成分が被覆されてしまうため、初期効力が不
十分なことが多く、また、ポリマーが生分解された後、
急速に有効成分が放出されるので本特許の徐々に有効成
分を放出するタイプと本質的に異なる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は生分解性ポリマ
ーと有効成分を鉱物質担体に保持せしめ、担体の表面に
保持されたポリマーが微生物分解されながら所望する期
間中、徐々に有害生物の防除に必要な量の成分を安定的
に放出して速効性かつ残効性を有する従来にない薬剤を
開発することにある。このような観点にたち鋭意研究し
た結果、本発明に到達した。
ーと有効成分を鉱物質担体に保持せしめ、担体の表面に
保持されたポリマーが微生物分解されながら所望する期
間中、徐々に有害生物の防除に必要な量の成分を安定的
に放出して速効性かつ残効性を有する従来にない薬剤を
開発することにある。このような観点にたち鋭意研究し
た結果、本発明に到達した。
【0006】即ち本発明は基本的には、 (1)全体の重量に対し0.5〜20重量%の有効成分
と、0.5〜40重量%の脂肪族結合を有する生分解性
ポリマーを、全体の重量に対し40〜99重量%の平均
粒径が100〜1,700μmで、吸油能が10〜15
0ml/100gである鉱物質担体に担持させてなる徐放
性農薬製剤を提供するものであるが、この製剤を本発明
の目的に沿って、より容易に製造するためには下記
(2)、(3)の方法が適している。 (2)有効成分及び脂肪族ポリエステル結合を有する生
分解性ポリマーを、このポリマーを溶解する能力を有す
る有機溶媒とともに液状にし、鉱物質担体に担持させ
て、(1)の徐放性農薬製剤を製造する方法及び (3)有効成分と、脂肪族ポリエステル結合を有する生
分解性ポリマーをこのポリマーを溶解する能力を有する
有機溶媒溶解した溶液を交互に鉱物質担体に担持させ
て、(1)の徐放性農薬製剤を製造する方法。
と、0.5〜40重量%の脂肪族結合を有する生分解性
ポリマーを、全体の重量に対し40〜99重量%の平均
粒径が100〜1,700μmで、吸油能が10〜15
0ml/100gである鉱物質担体に担持させてなる徐放
性農薬製剤を提供するものであるが、この製剤を本発明
の目的に沿って、より容易に製造するためには下記
(2)、(3)の方法が適している。 (2)有効成分及び脂肪族ポリエステル結合を有する生
分解性ポリマーを、このポリマーを溶解する能力を有す
る有機溶媒とともに液状にし、鉱物質担体に担持させ
て、(1)の徐放性農薬製剤を製造する方法及び (3)有効成分と、脂肪族ポリエステル結合を有する生
分解性ポリマーをこのポリマーを溶解する能力を有する
有機溶媒溶解した溶液を交互に鉱物質担体に担持させ
て、(1)の徐放性農薬製剤を製造する方法。
【0007】有効成分をケイソウ土や、ベントナイト、
タルク、クレー等の鉱物質担体に担持させる方法は生分
解性ポリマーを溶媒や熱によって液状にし、そのなかに
有効成分を溶解または分散させ、これを鉱物質担体の表
面に担持させ、使用した溶媒を除去するか、或いは生分
解性ポリマーを溶媒に溶解しておき、この溶液と有効成
分を交互に鉱物質担体に担持させながら溶媒を除去すれ
ばよく、その担持方法や溶媒除去方法、装置などは特に
限定されず、一般的な方法でよい。本発明は、鉱物質担
体の表面に生分解性ポリマーとともに担持された有効成
分をポリマーの生分解に応じて徐放するものであり、装
置的にも操作的にも簡単に実施できる製剤及び製造方法
を提供するものである。
タルク、クレー等の鉱物質担体に担持させる方法は生分
解性ポリマーを溶媒や熱によって液状にし、そのなかに
有効成分を溶解または分散させ、これを鉱物質担体の表
面に担持させ、使用した溶媒を除去するか、或いは生分
解性ポリマーを溶媒に溶解しておき、この溶液と有効成
分を交互に鉱物質担体に担持させながら溶媒を除去すれ
ばよく、その担持方法や溶媒除去方法、装置などは特に
限定されず、一般的な方法でよい。本発明は、鉱物質担
体の表面に生分解性ポリマーとともに担持された有効成
分をポリマーの生分解に応じて徐放するものであり、装
置的にも操作的にも簡単に実施できる製剤及び製造方法
を提供するものである。
【0008】本発明に用いる有効成分は、液状でも紛状
でもよく、一般的に生物のコントロールに使用されるも
のであればよい。。
でもよく、一般的に生物のコントロールに使用されるも
のであればよい。。
【0009】具体例をあげると、殺虫剤としてはダイア
ジノン、プロパホス、エチルチオメトン、フェニトロチ
オン、フェンチオン、アセフェート、ベンゾエピン、ク
ロルピリホス、BPMC、MPMC、NAC、PHC、
ベンフラカルブ、メソミル、シクロプロトリン、エトフ
ェンプロックス等、殺菌剤としてはIBP、イソプロチ
オラン、トリシクラゾール、TPN、PCNB、ヒドロ
キシイソキサゾール、トリクラミド、メタスルホカルブ
等、除草剤としてはMCPB、アメトリン、シメトリ
ン、CAT、ブタクロール、ベンチオカーブ等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではなく、1種または
2種以上を混合して使用することもできる。本発明が特
に有効な有効成分としては、施薬されたとき生分解性プ
ラスチックが土壌や水に接して徐々に生分解を受けて有
効成分が放出されて病害虫や雑草を防除する必要がある
ことから、土壌や水が関与する場所に生息する生物に効
力を発揮するものに限定される。
ジノン、プロパホス、エチルチオメトン、フェニトロチ
オン、フェンチオン、アセフェート、ベンゾエピン、ク
ロルピリホス、BPMC、MPMC、NAC、PHC、
ベンフラカルブ、メソミル、シクロプロトリン、エトフ
ェンプロックス等、殺菌剤としてはIBP、イソプロチ
オラン、トリシクラゾール、TPN、PCNB、ヒドロ
キシイソキサゾール、トリクラミド、メタスルホカルブ
等、除草剤としてはMCPB、アメトリン、シメトリ
ン、CAT、ブタクロール、ベンチオカーブ等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではなく、1種または
2種以上を混合して使用することもできる。本発明が特
に有効な有効成分としては、施薬されたとき生分解性プ
ラスチックが土壌や水に接して徐々に生分解を受けて有
効成分が放出されて病害虫や雑草を防除する必要がある
ことから、土壌や水が関与する場所に生息する生物に効
力を発揮するものに限定される。
【0010】農薬有効成分の使用量は、製剤全体の重量
に対し0.5〜20重量%であるが、特に1〜15重量
%が望ましい。余り濃度を高くすると均一に施薬する上
で困難が生じたり、生分解を受ける土壌や水との接触面
積が少なくなり、有効量の有効成分が放出されなくなり
初期効力が不足する恐れがある。
に対し0.5〜20重量%であるが、特に1〜15重量
%が望ましい。余り濃度を高くすると均一に施薬する上
で困難が生じたり、生分解を受ける土壌や水との接触面
積が少なくなり、有効量の有効成分が放出されなくなり
初期効力が不足する恐れがある。
【0011】生分解性ポリマーとしては、分子鎖中に、
脂肪族ポリエステル結合を有するものを使用する。これ
は、一般に熱可塑性であり、有機溶媒に親和性が高いの
で溶解された形や加熱して液状にして鉱物質担体に担持
させることができる。また親水性が低いために、施薬
後、雨水によって流出し、徐放性が失われる事がない利
点を持つ。更に、脂肪族ポリエステル結合を有する生分
解性ポリマーは、土壌の質にあまり左右されることな
く、比較的安定した生分解性を示し、安定した徐放性が
確保される。
脂肪族ポリエステル結合を有するものを使用する。これ
は、一般に熱可塑性であり、有機溶媒に親和性が高いの
で溶解された形や加熱して液状にして鉱物質担体に担持
させることができる。また親水性が低いために、施薬
後、雨水によって流出し、徐放性が失われる事がない利
点を持つ。更に、脂肪族ポリエステル結合を有する生分
解性ポリマーは、土壌の質にあまり左右されることな
く、比較的安定した生分解性を示し、安定した徐放性が
確保される。
【0012】このような脂肪性ポリエステル結合を有す
るポリマーの具体例としては、ポリ3ーヒドロキシ酪
酸、3ーヒドロキシ酪酸と3ーヒドロキシ吉草酸の共重
合ポリエステル、一般的にポリ3ーヒドロキシアルカン
酸と総称されるポリエステル、3ーヒドロキシ酪酸と3
ーヒドロキシ酪酸の共重合ポリエステル等の微生物によ
り生産されるもの、またはこれらをブチロラクトンやカ
プロラクトン等のラクトン類や、イソシアネート類エポ
キシ化合物等を用いて改質したもの、
るポリマーの具体例としては、ポリ3ーヒドロキシ酪
酸、3ーヒドロキシ酪酸と3ーヒドロキシ吉草酸の共重
合ポリエステル、一般的にポリ3ーヒドロキシアルカン
酸と総称されるポリエステル、3ーヒドロキシ酪酸と3
ーヒドロキシ酪酸の共重合ポリエステル等の微生物によ
り生産されるもの、またはこれらをブチロラクトンやカ
プロラクトン等のラクトン類や、イソシアネート類エポ
キシ化合物等を用いて改質したもの、
【0013】或いは、ポリカプロラクトン、ポリβーブ
チロラクトン、ポリγーブチロラクトン等のラクトン類
の開環重合により合成されるポリエステル、ポリエチレ
ンアジぺート、ポリオキシエチレンセバケート、ポリブ
チレンアジペート、ポリブチレンセバケート等の二塩基
酸と2価アルコールの重縮合によるポリエステル、ポリ
グリコール酸、ポリ乳酸等の脂肪族オキシ酸重縮合によ
るポリエステル、およびこれらの共重合体またはイソシ
アネート類や、エポキシ化合物による改質物、
チロラクトン、ポリγーブチロラクトン等のラクトン類
の開環重合により合成されるポリエステル、ポリエチレ
ンアジぺート、ポリオキシエチレンセバケート、ポリブ
チレンアジペート、ポリブチレンセバケート等の二塩基
酸と2価アルコールの重縮合によるポリエステル、ポリ
グリコール酸、ポリ乳酸等の脂肪族オキシ酸重縮合によ
るポリエステル、およびこれらの共重合体またはイソシ
アネート類や、エポキシ化合物による改質物、
【0014】セルロースやデンプン誘導体をβーブチロ
ラクトンや、εーカプロラクトン等と反応させたポリエ
ステルとのブロック共重合体、及び更にこれらをイソシ
アネート類やエポキシ化合物等で改質したもの等が挙げ
られるが、脂肪族ポリエステル結合を有する生分解性ポ
リマーであれば、これらに限定されるわけではない。そ
の使用量は、製剤全体の重量に対し0.5〜40重量%
であり、好ましくは1〜30重量%である。また、本発
明にに使用される生分解性ポリマーのポリスチレン基準
の数平均分子量は3,200〜1,000,000程度
が適している。有効成分の放出を所望のスピードにコン
トロールするには、このポリマーの種類や数平均分子量
の選択、有効成分とポリマーの比率の調整、鉱物質担体
の種類の選択、等を十分に検討する必要がある。
ラクトンや、εーカプロラクトン等と反応させたポリエ
ステルとのブロック共重合体、及び更にこれらをイソシ
アネート類やエポキシ化合物等で改質したもの等が挙げ
られるが、脂肪族ポリエステル結合を有する生分解性ポ
リマーであれば、これらに限定されるわけではない。そ
の使用量は、製剤全体の重量に対し0.5〜40重量%
であり、好ましくは1〜30重量%である。また、本発
明にに使用される生分解性ポリマーのポリスチレン基準
の数平均分子量は3,200〜1,000,000程度
が適している。有効成分の放出を所望のスピードにコン
トロールするには、このポリマーの種類や数平均分子量
の選択、有効成分とポリマーの比率の調整、鉱物質担体
の種類の選択、等を十分に検討する必要がある。
【0015】鉱物質担体としては、クレー、ベントナイ
ト、ケイソウ土、タルク、ゼオライト、軽石、バーミキ
ュライト、高炉等の生成物等、およびこれらを加工した
もの等が挙げられ、その製剤中全体の重量に占める割合
は40〜99重量%、好ましくは55〜98重量%であ
る。その平均粒径は100〜1,700μmであり、1
80〜700μmが施薬時の風の影響や、施薬の均一性
等からより好ましい。また、鉱物質担体はその表面に加
熱や溶媒によって液状になっているポリマーや有効成分
と共存するポリマーを所望量担持する必要があり、その
担持する能力を吸油能で表すと本発明の場合5〜150
ml/100g、好ましくは10〜120ml/100
gが適当である。ここで言う吸油能は担体100gにダ
イアジノン工業品をガラス瓶中で徐々に吸着させ、ダイ
アジノン工業品が担体に吸着しきれなくなり、瓶の内壁
に担体とともに付着し始めた時の添加したダイアジノン
工業品量を測定して求めた。以上に本発明を構成する必
須成分について説明したが、これらの他に界面活性剤、
有効成分及び生分解性ポリマー等を鉱物質担体に被覆す
るための合成含水珪酸等鉱物質粉末の被覆助剤、有効成
分の分解を防止する分解防止剤や紫外線吸収剤、色素等
の添加剤を使用することもできる。
ト、ケイソウ土、タルク、ゼオライト、軽石、バーミキ
ュライト、高炉等の生成物等、およびこれらを加工した
もの等が挙げられ、その製剤中全体の重量に占める割合
は40〜99重量%、好ましくは55〜98重量%であ
る。その平均粒径は100〜1,700μmであり、1
80〜700μmが施薬時の風の影響や、施薬の均一性
等からより好ましい。また、鉱物質担体はその表面に加
熱や溶媒によって液状になっているポリマーや有効成分
と共存するポリマーを所望量担持する必要があり、その
担持する能力を吸油能で表すと本発明の場合5〜150
ml/100g、好ましくは10〜120ml/100
gが適当である。ここで言う吸油能は担体100gにダ
イアジノン工業品をガラス瓶中で徐々に吸着させ、ダイ
アジノン工業品が担体に吸着しきれなくなり、瓶の内壁
に担体とともに付着し始めた時の添加したダイアジノン
工業品量を測定して求めた。以上に本発明を構成する必
須成分について説明したが、これらの他に界面活性剤、
有効成分及び生分解性ポリマー等を鉱物質担体に被覆す
るための合成含水珪酸等鉱物質粉末の被覆助剤、有効成
分の分解を防止する分解防止剤や紫外線吸収剤、色素等
の添加剤を使用することもできる。
【0016】次に本発明の農薬製剤の製造法について説
明する。基本的製法としては、(1)ミキサー中に鉱物
質担体を入れ、これに上記の有効成分、脂肪族ポリエス
テル結合を有する生分解性ポリマー、その他補助剤を液
状にして加え、必要に応じて有機溶媒を仕込み、必要に
応じて加熱しながら混合し、鉱物質担体の表面に有効成
分等を生分解性ポリマーとともに被覆させるか、(2)
ミキサー中に鉱物質担体を入れ、これに上記の脂肪族ポ
リエステル結合を有する生分解性ポリマー、その他補助
剤を有機溶媒で液状にして有効成分と交互に加え、必要
に応じて加熱しながら混合し、鉱物質担体の表面に有効
成分等と生分解性ポリマーをともに被覆させる方法であ
るが、液状の生分解性ポリマー或いは生分解性ポリマー
と有効成分等の共存物をあらかじめ用意する代わりに、
鉱物質担体を加熱したり、溶媒で濡らしたりして担体表
面で液状にして担持させることもできる。
明する。基本的製法としては、(1)ミキサー中に鉱物
質担体を入れ、これに上記の有効成分、脂肪族ポリエス
テル結合を有する生分解性ポリマー、その他補助剤を液
状にして加え、必要に応じて有機溶媒を仕込み、必要に
応じて加熱しながら混合し、鉱物質担体の表面に有効成
分等を生分解性ポリマーとともに被覆させるか、(2)
ミキサー中に鉱物質担体を入れ、これに上記の脂肪族ポ
リエステル結合を有する生分解性ポリマー、その他補助
剤を有機溶媒で液状にして有効成分と交互に加え、必要
に応じて加熱しながら混合し、鉱物質担体の表面に有効
成分等と生分解性ポリマーをともに被覆させる方法であ
るが、液状の生分解性ポリマー或いは生分解性ポリマー
と有効成分等の共存物をあらかじめ用意する代わりに、
鉱物質担体を加熱したり、溶媒で濡らしたりして担体表
面で液状にして担持させることもできる。
【0017】農薬製剤を製造する際の温度は、農薬化合
物及び、生分解生ポリマーの安定な範囲なら特に制限は
ないが、室温〜200℃の範囲が一般的には適当であ
る。生分解性ポリマーを液状にして製造し易くするため
には、加熱だけよりも有機溶媒を使用した方がよい。使
用できる溶媒は生分解生ポリマーを溶解できるものであ
れば、特に限定しないが最終的には製剤中から減圧や加
熱によって除去する必要があるため、低沸点のものが望
ましい。具体的にはメチルアルコール、エチルアルコー
ル等のアルコール系、トルエン等の炭化水素系、アセト
ン等のケトン系、クロロホルム等の塩素系等の溶媒が挙
げられる。
物及び、生分解生ポリマーの安定な範囲なら特に制限は
ないが、室温〜200℃の範囲が一般的には適当であ
る。生分解性ポリマーを液状にして製造し易くするため
には、加熱だけよりも有機溶媒を使用した方がよい。使
用できる溶媒は生分解生ポリマーを溶解できるものであ
れば、特に限定しないが最終的には製剤中から減圧や加
熱によって除去する必要があるため、低沸点のものが望
ましい。具体的にはメチルアルコール、エチルアルコー
ル等のアルコール系、トルエン等の炭化水素系、アセト
ン等のケトン系、クロロホルム等の塩素系等の溶媒が挙
げられる。
【0018】
【実施例】次に実施例より説明する(部は重量部を示
す)。 実施例1 殺虫剤ダイアジノン3部、3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒ
ドロキシ吉草酸の共重合ポリエステル(ポリスチレン基
準の数平均分子量;約450,000)3部をクロロホ
ルム100部に溶解し、ゼオフィル(ゼオライト系鉱物
質担体、吸油能;30g/100g、平均粒径;1,0
00μm、新東北化学工業製)94部の入ったミキサー
に入れ、撹拌しながら加熱・減圧してクロロホルムを除
去し、3%のダイアジノン粒状組成物を得た。
す)。 実施例1 殺虫剤ダイアジノン3部、3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒ
ドロキシ吉草酸の共重合ポリエステル(ポリスチレン基
準の数平均分子量;約450,000)3部をクロロホ
ルム100部に溶解し、ゼオフィル(ゼオライト系鉱物
質担体、吸油能;30g/100g、平均粒径;1,0
00μm、新東北化学工業製)94部の入ったミキサー
に入れ、撹拌しながら加熱・減圧してクロロホルムを除
去し、3%のダイアジノン粒状組成物を得た。
【0019】実施例2 実施例1の3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル(ポリスチレン基準の数平均分子
量;約450,000)3部の代わりにポリ−3−ヒド
ロキシ酪酸(ポリスチレン基準の数平均分子量;約20
0,000)を使用し、同様の方法で3%のダイアジノ
ン粒状組成物を得た。
の共重合ポリエステル(ポリスチレン基準の数平均分子
量;約450,000)3部の代わりにポリ−3−ヒド
ロキシ酪酸(ポリスチレン基準の数平均分子量;約20
0,000)を使用し、同様の方法で3%のダイアジノ
ン粒状組成物を得た。
【0020】実施例3 実施例1の3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル(ポリスチレン基準の数平均分子
量;約450,000)3部の代わりにポリブチレンア
ジペートのヘキサメチレンイソシアネート改質ポリエス
テル(ポリスチレン基準の数平均分子量;約50,00
0)を使用し、同様の方法で3%のダイアジノン粒状組
成物を得た。
の共重合ポリエステル(ポリスチレン基準の数平均分子
量;約450,000)3部の代わりにポリブチレンア
ジペートのヘキサメチレンイソシアネート改質ポリエス
テル(ポリスチレン基準の数平均分子量;約50,00
0)を使用し、同様の方法で3%のダイアジノン粒状組
成物を得た。
【0021】実施例4 実施例1の3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル(ポリスチレン基準の数平均分子
量;約100,000)3部の代わりに1.5部、ゼオ
フィル94部の代わりにカガライト(天然ガラス系、吸
油能;20g/100g、平均粒径;800μm、シル
バー産業製)95.5部を使用し、同様の方法で3%の
ダイアジノン粒状組成物を得た。
の共重合ポリエステル(ポリスチレン基準の数平均分子
量;約100,000)3部の代わりに1.5部、ゼオ
フィル94部の代わりにカガライト(天然ガラス系、吸
油能;20g/100g、平均粒径;800μm、シル
バー産業製)95.5部を使用し、同様の方法で3%の
ダイアジノン粒状組成物を得た。
【0022】実施例5 殺菌剤TPN3部、ポリブチレンアジペート(ポリスチ
レン基準の数平均分子量;約100,000)3部をア
セトン100部に溶解し、ゼオフィル(ゼオライト系鉱
物質担体、吸油能;30g/100g、平均粒径;1,
000μm、新東北化学工業製)94部の入ったミキサ
ーに入れ、撹拌しながら加熱・減圧してアセトンを除去
し、3%のTPN粒状組成物を得た。
レン基準の数平均分子量;約100,000)3部をア
セトン100部に溶解し、ゼオフィル(ゼオライト系鉱
物質担体、吸油能;30g/100g、平均粒径;1,
000μm、新東北化学工業製)94部の入ったミキサ
ーに入れ、撹拌しながら加熱・減圧してアセトンを除去
し、3%のTPN粒状組成物を得た。
【0023】実施例6 実施例5のTPNの代わりに殺菌剤メタスルホカルブ3
部を使用し、同様の方法で3%のメタスルホカルブ粒状
組成物を得た。
部を使用し、同様の方法で3%のメタスルホカルブ粒状
組成物を得た。
【0024】実施例7 珊瑚礁に由来する多孔質石灰石を粒状化した担体(吸油
能;10ml/100g、平均粒径;300μm)9
6.5部の入ったミキサーに除草剤CAT 0.25部
を入れ、混合しながら3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロ
キシ吉草酸の共重合ポリエステル(ポリスチレン基準の
数平均分子量;約450,000)0.25部、ポリオ
キシエチレン(n=10)ノニルフェニルエーテル0.
25部をクロロホルム25部で溶解した溶液を入れ、撹
拌しながら加熱・減圧してクロロホルムを除去した後、
更に同様な方法で、CAT 0.25部を入れ、混合し
ながら3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸の共
重合ポリエステル(ポリスチレン基準の数平均分子量;
約450,000)0.25部、ポリオキシエチレン
(n=10)ノニルフェニルエーテル0.25部をクロ
ロホルム25部で溶解した液体を3回繰り返して入れ、
溶媒を除去した後、微紛状合成含水珪酸(カープレック
ス#80、塩野義製薬製)0.5部を表面に処理し、1
%のCAT粒状組成物を得た。
能;10ml/100g、平均粒径;300μm)9
6.5部の入ったミキサーに除草剤CAT 0.25部
を入れ、混合しながら3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロ
キシ吉草酸の共重合ポリエステル(ポリスチレン基準の
数平均分子量;約450,000)0.25部、ポリオ
キシエチレン(n=10)ノニルフェニルエーテル0.
25部をクロロホルム25部で溶解した溶液を入れ、撹
拌しながら加熱・減圧してクロロホルムを除去した後、
更に同様な方法で、CAT 0.25部を入れ、混合し
ながら3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸の共
重合ポリエステル(ポリスチレン基準の数平均分子量;
約450,000)0.25部、ポリオキシエチレン
(n=10)ノニルフェニルエーテル0.25部をクロ
ロホルム25部で溶解した液体を3回繰り返して入れ、
溶媒を除去した後、微紛状合成含水珪酸(カープレック
ス#80、塩野義製薬製)0.5部を表面に処理し、1
%のCAT粒状組成物を得た。
【0025】生物効果試験に使用した対照薬剤の対照例
は以下の通りである。 対照例1 実施例1の3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル3部を使用せず、代わりにゼオフ
ィル3部を増量して3%のダイアジノン粒状組成物を得
た。 対照例2 実施例5の3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル3部を使用せず、代わりにゼオフ
ィル3部を増量して3%のTPN粒状組成物を得た。 対照例3 対照例2のTPNの代わりに殺菌剤メタスルホカルブ3
部を使用し、同様の方法で3%のメタスルホカルブ粒状
組成物を得た。 対照例4 実施例7の3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル1部を使用せず、代わりに多孔質
石灰石の粒状担体1部を増量して1%のCAT粒状組成
物を得た。
は以下の通りである。 対照例1 実施例1の3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル3部を使用せず、代わりにゼオフ
ィル3部を増量して3%のダイアジノン粒状組成物を得
た。 対照例2 実施例5の3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル3部を使用せず、代わりにゼオフ
ィル3部を増量して3%のTPN粒状組成物を得た。 対照例3 対照例2のTPNの代わりに殺菌剤メタスルホカルブ3
部を使用し、同様の方法で3%のメタスルホカルブ粒状
組成物を得た。 対照例4 実施例7の3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸
の共重合ポリエステル1部を使用せず、代わりに多孔質
石灰石の粒状担体1部を増量して1%のCAT粒状組成
物を得た。
【0026】次に試験例で本発明の効果を説明する。 試験例1 スジキリヨトウに対する殺虫効果 試験方法;1/10,000アールのポットに10cm
の高さに畑土壌を入れ、所定量の薬剤を均一に散布し、
所定日数経過後にスジキリヨトウの終令幼虫を5頭と、
餌として稲の稚苗10本を入れ、金網で蓋をし、1日後
の生死を調査した。尚、試験中は2日毎に散水した(2
区制)。 表1 試験結果(スジキリヨトウの平均死虫率%) 薬 剤 薬 量 放 虫 日 (有効成分g/10a) 当日 3日後 7日後 実施例1 300 100 100 100 150 100 100 90 実施例2 300 100 100 100 150 100 100 80 対照例1 300 100 100 60 150 100 100 50 無処理 − 0 0 0
の高さに畑土壌を入れ、所定量の薬剤を均一に散布し、
所定日数経過後にスジキリヨトウの終令幼虫を5頭と、
餌として稲の稚苗10本を入れ、金網で蓋をし、1日後
の生死を調査した。尚、試験中は2日毎に散水した(2
区制)。 表1 試験結果(スジキリヨトウの平均死虫率%) 薬 剤 薬 量 放 虫 日 (有効成分g/10a) 当日 3日後 7日後 実施例1 300 100 100 100 150 100 100 90 実施例2 300 100 100 100 150 100 100 80 対照例1 300 100 100 60 150 100 100 50 無処理 − 0 0 0
【0027】試験例2 ウリハムシに対する殺虫効果 試験方法;薬剤を畑土壌で所定の薬量濃度に混合希釈
し、1/10,000アールのポットに入れ、所定日数
後にキュウリの幼苗とウリハムシの初令幼虫を5頭入れ
て、3日後の幼虫の生死を調べた(3区制)。 表2 試験結果(ウリハムシの平均死虫率%) 薬 剤 有効成分濃度 放 虫 日 (ppm) 1日後 7日後 14日後 ───────────────────────────────── 実施例1 3 100 93 60 9 100 100 87 実施例3 3 100 87 53 9 100 100 80 対照例1 3 100 42 0 9 100 100 0 無処理 − 0 0 0 試験例1,2ともに実施例は対照例より残効性が優って
いた。
し、1/10,000アールのポットに入れ、所定日数
後にキュウリの幼苗とウリハムシの初令幼虫を5頭入れ
て、3日後の幼虫の生死を調べた(3区制)。 表2 試験結果(ウリハムシの平均死虫率%) 薬 剤 有効成分濃度 放 虫 日 (ppm) 1日後 7日後 14日後 ───────────────────────────────── 実施例1 3 100 93 60 9 100 100 87 実施例3 3 100 87 53 9 100 100 80 対照例1 3 100 42 0 9 100 100 0 無処理 − 0 0 0 試験例1,2ともに実施例は対照例より残効性が優って
いた。
【0028】試験例3 イネ苗立枯病(リゾプス菌)に
対する効果 試験方法;クミアイ粒状培土(クミアイ化学製)の5リ
ットルにイネ苗立枯病菌(リゾプス菌)培養液(500
ml)を処理し、これに所定薬量の薬剤を混合して、育
苗箱に詰め、イネ種子(品種;日本晴)を播種し、同じ
土壌で覆土して、積み重ね方式による育苗を行い、10
日後にイネの冠根肥大苗率と健全苗率を調査した。尚、
培土は育苗箱当たり5リットルを使用した。 表3 試験結果(イネ苗立枯病に対する効果) 薬 剤 薬 量 平均冠根肥大苗率 平均健全苗率 (有効成分g/箱) (%) (%) ───────────────────────────────── 実施例5 1.0 6.2 83.8 対照例2 1.0 15.8 74.2 実施例6 1.0 6.8 83.2 対照例3 1.0 12.8 77.2 無処理 − 88.0 12.0 TPN、メタスルホカルブの両実施例ともイネ苗立枯病
の防除効果は顕著で、対照例に比較しても優れ結果であ
った。
対する効果 試験方法;クミアイ粒状培土(クミアイ化学製)の5リ
ットルにイネ苗立枯病菌(リゾプス菌)培養液(500
ml)を処理し、これに所定薬量の薬剤を混合して、育
苗箱に詰め、イネ種子(品種;日本晴)を播種し、同じ
土壌で覆土して、積み重ね方式による育苗を行い、10
日後にイネの冠根肥大苗率と健全苗率を調査した。尚、
培土は育苗箱当たり5リットルを使用した。 表3 試験結果(イネ苗立枯病に対する効果) 薬 剤 薬 量 平均冠根肥大苗率 平均健全苗率 (有効成分g/箱) (%) (%) ───────────────────────────────── 実施例5 1.0 6.2 83.8 対照例2 1.0 15.8 74.2 実施例6 1.0 6.8 83.2 対照例3 1.0 12.8 77.2 無処理 − 88.0 12.0 TPN、メタスルホカルブの両実施例ともイネ苗立枯病
の防除効果は顕著で、対照例に比較しても優れ結果であ
った。
【0029】試験例4 除草効果 試験方法;1/10,000アールのポットに畑土壌を
詰め、表面に所定量の薬剤を散布し、時々散水をして乾
燥状態にならないように保ち、20日後にメヒシバ、ア
オビユの種をできるだけ表面層を崩さないように埋め込
み、更に20日後に生育状態を観察して、除草効果を調
べた(2区制)。 表4 試験結果(除草効果) 薬 剤 薬 量 平均除草効果指数 (有効成分g/10a) メヒシバ アオビユ 実施例7 25 5 5 50 5 5 対照例4 25 3 4 50 4.5 4.5 無処理 − 0 0 効果指数 5:100%枯死、4:80%枯死、3:6
0%枯死 2: 40%枯死、1:20%枯死、0:効果なし 本試験は残効性を評価する方法であるが、実施例7は対
照例に比較して優れていた。上記いずれの試験例とも実
施例は特に残効性の面で対照例より優れており、本発明
の効果が確認できた。
詰め、表面に所定量の薬剤を散布し、時々散水をして乾
燥状態にならないように保ち、20日後にメヒシバ、ア
オビユの種をできるだけ表面層を崩さないように埋め込
み、更に20日後に生育状態を観察して、除草効果を調
べた(2区制)。 表4 試験結果(除草効果) 薬 剤 薬 量 平均除草効果指数 (有効成分g/10a) メヒシバ アオビユ 実施例7 25 5 5 50 5 5 対照例4 25 3 4 50 4.5 4.5 無処理 − 0 0 効果指数 5:100%枯死、4:80%枯死、3:6
0%枯死 2: 40%枯死、1:20%枯死、0:効果なし 本試験は残効性を評価する方法であるが、実施例7は対
照例に比較して優れていた。上記いずれの試験例とも実
施例は特に残効性の面で対照例より優れており、本発明
の効果が確認できた。
【発明の効果】本発明の生分解性ポリマ−を含有する農
薬製剤は残効性、徐放性が優れた製剤である。
薬製剤は残効性、徐放性が優れた製剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 43/66 8930−4H (72)発明者 長谷川 良一 埼玉県与野市上落合1090 (72)発明者 福永 克久 埼玉県大宮市大成町4−65−1−201
Claims (3)
- 【請求項1】全体の重量に対し0.5重量%〜20重量
%の農薬有効成分と、0.5重量%〜40重量%の脂肪
族ポリエステル結合を有する生分解性ポリマーを、全体
の重量に対し40〜99重量%の平均粒径が100μm
〜1,700μmで、吸油能が5〜150ml/100g
である鉱物質担体に担持させてなる徐放性農薬製剤。 - 【請求項2】農薬有効成分と脂肪族ポリエステル結合を
有する生分解性ポリマーをこのポリマーを溶解する能力
を有する有機溶媒とともに液状にして鉱物質担体に担持
させて請求項1の徐放性農薬製剤を製造する方法。 - 【請求項3】農薬有効成分と、脂肪族ポリエステル結合
を有する生分解性ポリマーをこのポリマーを溶解する能
力を有する有機溶媒に溶解した溶液を鉱物質担体に交互
に担持させて請求項1の徐放性農薬製剤を製造する方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27050591A JPH0585902A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 生分解性ポリマーを含有する徐放性農薬製剤及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27050591A JPH0585902A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 生分解性ポリマーを含有する徐放性農薬製剤及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0585902A true JPH0585902A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17487191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27050591A Pending JPH0585902A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 生分解性ポリマーを含有する徐放性農薬製剤及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0585902A (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US6261997B1 (en) | 1996-08-28 | 2001-07-17 | Yissum Research Development Company Of The Hebrew University Of Jerusalem | Slow release formulations of pesticides |
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-
1991
- 1991-09-24 JP JP27050591A patent/JPH0585902A/ja active Pending
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