JPH0525938A - コンクリートの自動打設方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリートの打設を自動化でき、併せて平
面性をも確保できるようにしたコンクリートの自動打設
方法及び装置を提供する。 【構成】 コンクリート１を打設すべき区域を網羅する
ようこの区域の上方にコンクリート供給管２を架設し、
このコンクリート供給管２に所定間隔で吐出口３を設け
るとともに、吐出口３にバルブ４を設け、前記吐出口３
の近傍に、この吐出口３から吐出されたコンクリート１
の高さが所定値にあるか否かを検出するセンサ５を設
け、このセンサ５からの信号により前記バルブ４を開閉
し、コンクリート１の高さを均一化するように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコンクリートを自動的に
打設する方法及びその装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、コンクリートの打設方法として
は、ホースでコンクリートを供給し、このホースを移動
させつつコンクリートを所定位置に流し込むようにして
いる。

【０００３】そして、コンクリート面の水平度を出すた
めに、水準器等で検査しつつ人手で修正するようにして
いた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
のものにおいては、コンクリートを打設すべき区域が狭
い場合には問題ないが、広い範囲を打設する場合にはコ
ンクリートの配給作業自体に多くの人員を要するのは勿
論、水平度を出す作業が困難である。

【０００５】本発明は前記事項に鑑みてなされたもの
で、コンクリートの配給を自動化でき、併せて平面性を
も確保できるようにしたコンクリートの自動打設方法及
び装置を提供することを技術的課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は前記技術的課題
を解決するために、以下のような方法とした。即ち、コ
ンクリートを打設すべき区域を網羅するよう区域の上方
にコンクリート供給管を架設し、このコンクリート供給
管に多数形成した吐出口からコンクリートを吐出させ、
各吐出口におけるコンクリートの高さが所定値にあるか
否かを検出して吐出口から吐出されるコンクリートの量
を制御し、コンクリートの高さを均一化する。

【０００７】また、前記技術的課題を解決するために、
以下のような構成とした。コンクリートを打設すべき区
域を網羅するようこの区域の上方にコンクリート供給管
を架設し、このコンクリート供給管に所定間隔で吐出口
を設けるとともに、吐出口にバルブを設け、前記吐出口
の近傍に、この吐出口から吐出されたコンクリートの高
さが所定値にあるか否かを検出するセンサを設け、この
センサからの信号により前記バルブを開閉し、コンクリ
ートの高さを均一化するようにした。

【０００８】

【作用】コンクリート供給管に所定間隔で設けられた吐
出口からコンクリートを排出させると、徐々にコンクリ
ート表面が盛り上がる。

【０００９】ここで、コンクリート表面高は場所によっ
て異なってくるが、センサによりコンクリートの高さが
所定の位置にまで至ると、コンクリート供給用のバルブ
を閉じる。すると、コンクリートは開いているバルブ、
即ち、コンクリート高さが十分でない部分に重点的に供
給されることとなり、コンクリートの各部における高
さ、即ち、水平性が確保される。

【００１０】

【実施例】本発明の実施例を図１ないし図５に基づいて
説明する。コンクリート１を打設すべき区域の上方にコ
ンクリート供給管２が架設されている。このコンクリー
ト供給管２は所定間隔で複数本配列されており、これら
コンクリート供給管２の一端は図示しないコンクリート
供給装置に接続されている。 前記コンクリート供給管
２には所定間隔で吐出口３が設けられている。この吐出
口３間の間隔はコンクリートの粘性や打設すべき厚さに
よっても異なるが、各吐出口３間においてコンクリート
に凹所が生じない程度に接近させてある。

【００１１】そしてこの吐出口３の内部にはバルブ４が
設けられている。このバルブ４は図示しない電磁プラン
ジャにより開閉制御されるようになっており、電磁プラ
ンジャは制御装置１０からの指令によって作動するよう
になっている。

【００１２】なお、このバルブ４としてエアプランジャ
またはサーボモータを使用することもできる。前記吐出
口３の近傍には、この吐出口３から吐出されたコンクリ
ート１の高さが所定値に至ったか否かを検出するセンサ
５が設けられている。このセンサ５は２本の電極を垂下
させ、電極間の電気抵抗を検出することによりコンクリ
ート上面がこの電極に接触したか否かを検出するもので
ある。

【００１３】なお、前記実施例では制御装置１０からの
指令によってバルブ４を作動させるように構成したが、
センサ５からの出力を独立した回路で増幅し直接バルブ
４を制御するようにしてもよい。また、センサ５として
は温度センサ、赤外線センサあるいは超音波センサを用
いることもできる。

【００１４】温度センサを使用する場合は外気とコンク
リートとの温度差を検出するようになっている。即ち、
サーミスタを吐出口３から垂下させておき、これにコン
クリート上面が接触すると温度が変動するため、これを
検知してバルブ４を閉作動させる。

【００１５】また、赤外線センサを使用する場合は、コ
ンクリート表面で反射する反射光の強度を検出する光出
入力装置を備えており、反射光が予め設定されたレベル
に達したときにバルブ４を閉作動させる。

【００１６】そして、超音波センサを使用する場合には
音波の反射時間や出力音波と反射音波の位相を検出して
センサから距離コンクリート上面までの距離を検知する
音波出入力装置を備えており、音圧が予め設定されたレ
ベルに達したときにバルブ４を閉作動させるようになっ
ている。

【００１７】以下、動作例を説明する。コンクリート供
給管２に所定間隔で設けられた吐出口からコンクリート
１を排出させると、徐々にコンクリート表面が盛り上が
る。

【００１８】ここで、コンクリート表面高は場所によっ
て異なってくるが、センサ５によりコンクリート１の高
さが所定の位置にまで至ると、コンクリート供給用のバ
ルブ４を閉じる。すると、コンクリート１は開いている
バルブ４、即ち、高さが十分でない部分に重点的に供給
されることとなり、コンクリート１の高さが均される。
実際に作動させたところ、コンクリート供給装置に近
い吐出口３ほどコンクリートが多量に排出されるため、
コンクリート供給装置に近い吐出口３からバルブ４が順
次閉状態となり、結果として平坦なコンクリート面を得
ることができた。 以上のように、コンクリートの高さ
が所定値に至るとコンクリートの供給を自動的に停止
し、低い状態にある打設区域に一定の密度でコンクリー
トを供給するようにしたので最終的に平滑なコンクリー
ト面とすることができる。なお、本方法は締め固め不要
なタイプのコンクリートに対して最適であった。

【００１９】図５は他の実施例を示し、センサ５として
フロートを用いたものである。即ち、バルブ４に連結さ
れた腕５ｂの先端にフロート５ａを設け、このフロート
５ａがコンクリート１により持ち上がるとバルブ４が吐
出口３を閉塞し、コンクリート１の流出を停止するよう
に構成してある。

【００２０】この実施例では電気系統の配線や制御装置
等が不要となるため、構造を大幅に簡略化でき、広大な
打設区域にも容易に適用できる。その他の構成及び動作
については前記実施例と同様のため省略する。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、各吐出口におけるコン
クリートの高さが所定値にあるか否かを検出して吐出口
から吐出されるコンクリートの量を制御するようにした
ので、コンクリートの打設を自動化することができると
ともに、コンクリートの配分が均一化され平面性が確保
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す動作工程の側面図

【図２】本発明の一実施例を示す動作工程の側面図

【図３】本発明の一実施例を示す動作工程の側面図

【図４】本発明の一実施例を示す要部の側面図

【図５】本発明の他の実施例を示す要部の側面図

【符号の説明】

１ コンクリート、 ２ コンクリート供給管、 ３ 吐出口、 ４ バルブ、 ５ センサ、

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンクリートを打設すべき区域を網羅す
   るようこの区域の上方にコンクリート供給管を架設し、
   このコンクリート供給管に多数形成した吐出口からコン
   クリートを吐出させ、各吐出口におけるコンクリートの
   高さが所定値にあるか否かを検出して吐出口から吐出さ
   れるコンクリートの量を制御し、コンクリートの高さを
   均一化することを特徴とするコンクリートの自動打設方
   法。
2. 【請求項２】コンクリートを打設すべき区域を網羅する
   よう区域の上方にコンクリート供給管を架設し、このコ
   ンクリート供給管に所定間隔で吐出口を設けるととも
   に、吐出口にバルブを設け、前記吐出口の近傍に、この
   吐出口から吐出されたコンクリートの高さが所定値にあ
   るか否かを検出するセンサを設け、このセンサからの信
   号により前記バルブを開閉し、コンクリートの高さを均
   一化するように構成したことを特徴とするコンクリート
   の自動打設装置。