JPH05205919A - 磁石材料粉の製造方法とそれからなるボンド磁石の製造方法 - Google Patents
磁石材料粉の製造方法とそれからなるボンド磁石の製造方法Info
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- JPH05205919A JPH05205919A JP4038627A JP3862792A JPH05205919A JP H05205919 A JPH05205919 A JP H05205919A JP 4038627 A JP4038627 A JP 4038627A JP 3862792 A JP3862792 A JP 3862792A JP H05205919 A JPH05205919 A JP H05205919A
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- H01F1/053—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
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- H01F1/057—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B
- H01F1/0571—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes
- H01F1/0575—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes pressed, sintered or bonded together
- H01F1/0576—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes pressed, sintered or bonded together pressed, e.g. hot working
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明はR(Rはイットリウムを含む希土類
元素の少なくとも1種)、ホウ素、T(TはFeを主体
とする3d族遷移金属元素)を主成分とする希土類磁石
材料の飽和磁化及び残留磁束密度を高め、磁気特性の向
上をはかることを目的とする。 【構成】 R(但し、Rはイットリウムを含む希土類元
素の少なくとも1種):10〜30原子%、ホウ素:2
〜28原子%、T(但し、TはFeを主体とする3d族
遷移金属元素):65〜82原子%からなる硬質磁性粉
に残留磁束密度がそれ以上の硬質磁性材料粉を複合添加
した混合物を200〜800℃で0.5〜3時間熱処理
する磁石材料粉の製造方法およびそれからなるボンド磁
石の製造方法。
元素の少なくとも1種)、ホウ素、T(TはFeを主体
とする3d族遷移金属元素)を主成分とする希土類磁石
材料の飽和磁化及び残留磁束密度を高め、磁気特性の向
上をはかることを目的とする。 【構成】 R(但し、Rはイットリウムを含む希土類元
素の少なくとも1種):10〜30原子%、ホウ素:2
〜28原子%、T(但し、TはFeを主体とする3d族
遷移金属元素):65〜82原子%からなる硬質磁性粉
に残留磁束密度がそれ以上の硬質磁性材料粉を複合添加
した混合物を200〜800℃で0.5〜3時間熱処理
する磁石材料粉の製造方法およびそれからなるボンド磁
石の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は永久磁石材料として好適
な希土類−鉄−ほう素系磁石材料とそれからなるボンド
磁石の製造方法に関する。
な希土類−鉄−ほう素系磁石材料とそれからなるボンド
磁石の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、希土類系永久磁石材料はエレクト
ロニクス機器の軽薄短小化の傾向に呼応して大幅な伸長
を果たしている。これまで開発されている希土類磁石材
料は大別して、Sm−Co系とNd−Fe−B系がある
が、前者は全希土類中数原子%しか含まれていないSm
を使用すること、さらに原料供給が不安定なCoを多量
に含んでいることから資源上の問題を抱えている。後者
は近年精力的に研究されている永久磁石材料であり、高
価なCoを含まず、資源的にもSmより豊富なNdを主
体としており、注目されている。これまで実用化されて
いるNd−Fe−B系磁石に関するものは、特開昭59
−46008号公報に代表されるように、粉末冶金法に
よっていわゆる焼結磁石とした永久磁石と、特開昭59
−64739号公報に代表されるように、溶融合金を急
冷薄帯製造装置によってアモルファスリボンにし、その
後熱処理、粉砕することによって磁粉として製造し、等
方性のボンド磁石の材料とする態様とが代表的なもので
ある。さらにアモルファスリボンによる方法は特開昭6
0−100402号公報に開示されているように上記の
磁粉をホットプレスによって成形体とした後に、高温下
で塑性変形させることによって異方性のバルク磁石を得
る方法が開示されており、かかる合金磁石を粉砕するこ
とによって異方性のボンド磁石用磁粉を得ることもでき
る。
ロニクス機器の軽薄短小化の傾向に呼応して大幅な伸長
を果たしている。これまで開発されている希土類磁石材
料は大別して、Sm−Co系とNd−Fe−B系がある
が、前者は全希土類中数原子%しか含まれていないSm
を使用すること、さらに原料供給が不安定なCoを多量
に含んでいることから資源上の問題を抱えている。後者
は近年精力的に研究されている永久磁石材料であり、高
価なCoを含まず、資源的にもSmより豊富なNdを主
体としており、注目されている。これまで実用化されて
いるNd−Fe−B系磁石に関するものは、特開昭59
−46008号公報に代表されるように、粉末冶金法に
よっていわゆる焼結磁石とした永久磁石と、特開昭59
−64739号公報に代表されるように、溶融合金を急
冷薄帯製造装置によってアモルファスリボンにし、その
後熱処理、粉砕することによって磁粉として製造し、等
方性のボンド磁石の材料とする態様とが代表的なもので
ある。さらにアモルファスリボンによる方法は特開昭6
0−100402号公報に開示されているように上記の
磁粉をホットプレスによって成形体とした後に、高温下
で塑性変形させることによって異方性のバルク磁石を得
る方法が開示されており、かかる合金磁石を粉砕するこ
とによって異方性のボンド磁石用磁粉を得ることもでき
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の超急冷法による磁粉製造方法では溶湯化処理において
成分が融解、拡散するので、磁気特性を改良するために
異種材料を添加しても得られた磁粉中に所望の材料のま
まで存在させることが困難であり、その効果を得るに至
らなかった。また粉末冶金法による焼結磁石では粉体成
形時に材料を添加することで所望の材料のままで存在さ
せることが可能であるが、これから得られる磁粉は粉砕
による粒界破壊および歪により保磁力が大きく低下し実
用的でなかった。本発明は上記従来の問題点を解決する
もので希土類−鉄−ほう素系磁石材料粉に高残留磁束密
度を有する硬質磁性材料粉を複合添加し通常の焼結温度
域よりも低温で熱処理し添加材料の効果を損なわせない
ことにより飽和磁化、残留磁束密度の大きな希土類−鉄
−ほう素系磁石材料とそれからなるボンド磁石の製造方
法を提供することを目的とする。
の超急冷法による磁粉製造方法では溶湯化処理において
成分が融解、拡散するので、磁気特性を改良するために
異種材料を添加しても得られた磁粉中に所望の材料のま
まで存在させることが困難であり、その効果を得るに至
らなかった。また粉末冶金法による焼結磁石では粉体成
形時に材料を添加することで所望の材料のままで存在さ
せることが可能であるが、これから得られる磁粉は粉砕
による粒界破壊および歪により保磁力が大きく低下し実
用的でなかった。本発明は上記従来の問題点を解決する
もので希土類−鉄−ほう素系磁石材料粉に高残留磁束密
度を有する硬質磁性材料粉を複合添加し通常の焼結温度
域よりも低温で熱処理し添加材料の効果を損なわせない
ことにより飽和磁化、残留磁束密度の大きな希土類−鉄
−ほう素系磁石材料とそれからなるボンド磁石の製造方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の磁石材料とそれからなるボンド磁石は以下の
4項目より構成される。 超急冷法による希土類−鉄−ほう素系硬質磁性粉6
0〜99.5体積%と残部が上記硬質磁性粉より大きな
残留磁束密度を持つ硬質磁性材料粉とからなる混合物を
200〜800℃で0.5〜3時間熱処理をする磁石材
料粉の製造方法。 硬質磁性材料粉がAl−Ni−Co−Fe系磁石、
Fe−Cr−Co系磁石のうちのいずれか1種類または
混合物である上記記載の磁石材料粉の製造方法。 超急冷法による希土類−鉄−ほう素系硬質磁性粉6
0〜99.5体積%と残部が上記硬質磁性粉より大きな
残留磁束密度を持つ硬質磁性材料粉とからなる混合物を
200〜800℃で0.5〜3時間熱処理をした磁石材
料粉と結合剤とを混合し、成形するボンド磁石の製造方
法。 硬質磁性材料粉がAl−Ni−Co−Fe系磁石、
Fe−Cr−Co系磁石のうちのいずれか1種類または
混合物である磁石材料粉からなる上記記載のボンド磁
石の製造方法。
に本発明の磁石材料とそれからなるボンド磁石は以下の
4項目より構成される。 超急冷法による希土類−鉄−ほう素系硬質磁性粉6
0〜99.5体積%と残部が上記硬質磁性粉より大きな
残留磁束密度を持つ硬質磁性材料粉とからなる混合物を
200〜800℃で0.5〜3時間熱処理をする磁石材
料粉の製造方法。 硬質磁性材料粉がAl−Ni−Co−Fe系磁石、
Fe−Cr−Co系磁石のうちのいずれか1種類または
混合物である上記記載の磁石材料粉の製造方法。 超急冷法による希土類−鉄−ほう素系硬質磁性粉6
0〜99.5体積%と残部が上記硬質磁性粉より大きな
残留磁束密度を持つ硬質磁性材料粉とからなる混合物を
200〜800℃で0.5〜3時間熱処理をした磁石材
料粉と結合剤とを混合し、成形するボンド磁石の製造方
法。 硬質磁性材料粉がAl−Ni−Co−Fe系磁石、
Fe−Cr−Co系磁石のうちのいずれか1種類または
混合物である磁石材料粉からなる上記記載のボンド磁
石の製造方法。
【0005】
【作用】この構成によって、飽和磁化および残留磁束密
度の大きな希土類−鉄−ほう素系磁石材料粉とそれから
なるボンド磁石を提供することができる。本発明におい
て必須である高残留磁束密度を有する硬質磁性材料粉は
全体の残留磁束密度を高めるのに貢献する。また希土類
−鉄−ほう素系硬質磁性材料粉は高残留磁束密度を有す
る硬質磁性材料粉の近隣に配設されることでその磁化反
転を困難にし、全体の保磁力を大幅に低下させないよう
にすることができる。
度の大きな希土類−鉄−ほう素系磁石材料粉とそれから
なるボンド磁石を提供することができる。本発明におい
て必須である高残留磁束密度を有する硬質磁性材料粉は
全体の残留磁束密度を高めるのに貢献する。また希土類
−鉄−ほう素系硬質磁性材料粉は高残留磁束密度を有す
る硬質磁性材料粉の近隣に配設されることでその磁化反
転を困難にし、全体の保磁力を大幅に低下させないよう
にすることができる。
【0006】本発明において必須である高残留磁束密度
を有する硬質磁性材料粉と希土類−鉄−ほう素系硬質磁
性粉の混合物に対する200〜800℃での0.5〜3
時間熱処理は材料を緻密化させるが各材料が融解、相変
態をおこす熱履歴ではないので各材料の効果を損なうこ
とがない。また完全に焼結するものでもないので解砕、
粉体化が容易であり粉砕時に粒界破壊や歪が発生しにく
く磁気特性の低下を抑制することができる。
を有する硬質磁性材料粉と希土類−鉄−ほう素系硬質磁
性粉の混合物に対する200〜800℃での0.5〜3
時間熱処理は材料を緻密化させるが各材料が融解、相変
態をおこす熱履歴ではないので各材料の効果を損なうこ
とがない。また完全に焼結するものでもないので解砕、
粉体化が容易であり粉砕時に粒界破壊や歪が発生しにく
く磁気特性の低下を抑制することができる。
【0007】
【実施例】以下本発明の詳細を本実施例の製造方法を用
いて作製した磁石材料粉とそれからなるボンド磁石を作
製した例によって説明する。
いて作製した磁石材料粉とそれからなるボンド磁石を作
製した例によって説明する。
【0008】(実施例1〜4、比較例1〜4)Nd11.9
Fe82.6B5.5 の組成に調整した合金を高周波溶解炉に
よって作製した。得られた合金を片ロール法によって急
冷リボンとし、これを粉砕した。これをホットプレスし
た後ホットフォームしさらに適当な熱処理を施した後こ
のバルク磁石を粉砕し異方性硬質磁性粉を得た。これを
106μmスルーに分級し、さらにこの異方性硬質磁性
粉に、10μmスルーの(表1)に示す高残留磁束密度
を持つ硬質磁性材料粉を配合比が30体積%になるよう
に添加、混合し均一化させた。
Fe82.6B5.5 の組成に調整した合金を高周波溶解炉に
よって作製した。得られた合金を片ロール法によって急
冷リボンとし、これを粉砕した。これをホットプレスし
た後ホットフォームしさらに適当な熱処理を施した後こ
のバルク磁石を粉砕し異方性硬質磁性粉を得た。これを
106μmスルーに分級し、さらにこの異方性硬質磁性
粉に、10μmスルーの(表1)に示す高残留磁束密度
を持つ硬質磁性材料粉を配合比が30体積%になるよう
に添加、混合し均一化させた。
【0009】
【表1】 この混合粉を印加磁場20kOe、成形圧力3t/cm
2 で磁場中成形しこの成形体を真空下600℃に2時間
保持し焼結させた。さらにかかる異方性焼結磁石をハン
マーミルで粉砕し得られた磁粉とビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂とフェノールノボラックの混合物をメチルエ
チルケトンで希釈したバインダー樹脂とを磁粉含率が9
7重量%となるように混合し、混合物を攪はんしながら
メチルエチルケトンを蒸発させ、成形前のブレンド物を
得た。かかるブレンド物を印加磁場20kOe、成形圧
力5t/cm2 で磁場中成形し、得られた異方性ボンド
磁石の特性を(表2)に示す。
2 で磁場中成形しこの成形体を真空下600℃に2時間
保持し焼結させた。さらにかかる異方性焼結磁石をハン
マーミルで粉砕し得られた磁粉とビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂とフェノールノボラックの混合物をメチルエ
チルケトンで希釈したバインダー樹脂とを磁粉含率が9
7重量%となるように混合し、混合物を攪はんしながら
メチルエチルケトンを蒸発させ、成形前のブレンド物を
得た。かかるブレンド物を印加磁場20kOe、成形圧
力5t/cm2 で磁場中成形し、得られた異方性ボンド
磁石の特性を(表2)に示す。
【0010】
【表2】 この(表2)から明らかなように、本実施例の磁石材料
粉とそれからなるボンド磁石によれば、所望の通りに、
高飽和磁化および高残留磁束密度の磁石材料粉およびボ
ンド磁石を得ることができる。なお、処理温度を100
℃とした比較例1,2では飽和磁化及び残留磁束密度の
向上が不十分であり、他方、処理温度を900℃とした
比較例3,4では保磁力の低下が著しく、このことから
処理温度は200℃〜800℃の範囲に設定することが
必要であることがわかる。
粉とそれからなるボンド磁石によれば、所望の通りに、
高飽和磁化および高残留磁束密度の磁石材料粉およびボ
ンド磁石を得ることができる。なお、処理温度を100
℃とした比較例1,2では飽和磁化及び残留磁束密度の
向上が不十分であり、他方、処理温度を900℃とした
比較例3,4では保磁力の低下が著しく、このことから
処理温度は200℃〜800℃の範囲に設定することが
必要であることがわかる。
【0011】(実施例5〜8、比較例5〜8)Nd11.9
Fe82.6B5.5 の組成に調整した合金を高周波溶解炉に
よって作製した。得られた合金を片ロール法によって急
冷リボンとし、これを粉砕した。これをホットプレスし
た後ホットフォームしさらに適当な熱処理を施した後こ
のバルクを粉砕し異方性硬質磁性粉を得た。これを10
6μmスルーに分級し、さらに10μmスルーのAl
15.6Ni12.5Co21.4Cu2.5 Ti0.2 Fe47.8磁石粉
を(表3)に示す配合比になるように添加、混合し均一
化させた。
Fe82.6B5.5 の組成に調整した合金を高周波溶解炉に
よって作製した。得られた合金を片ロール法によって急
冷リボンとし、これを粉砕した。これをホットプレスし
た後ホットフォームしさらに適当な熱処理を施した後こ
のバルクを粉砕し異方性硬質磁性粉を得た。これを10
6μmスルーに分級し、さらに10μmスルーのAl
15.6Ni12.5Co21.4Cu2.5 Ti0.2 Fe47.8磁石粉
を(表3)に示す配合比になるように添加、混合し均一
化させた。
【0012】
【表3】 この混合粉を印加磁場20kOe、成形圧力3t/cm
2 で磁場中成形しこの成形体を真空下600℃に2時間
保持し焼結させた。さらにかかる異方性焼結磁石をハン
マーミルで粉砕し得られた磁粉とビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂とフェノールノボラックの混合物をメチルエ
チルケトンで希釈したバインダー樹脂とを磁粉含率が9
7重量%となるように混合し、混合物を攪はんしながら
メチルエチルケトンを蒸発させ、成形前のブレンド物を
得た。かかるブレンド物を印加磁場20kOe、成形圧
力5t/cm2 で磁場中成形し、得られた異方性ボンド
磁石の特性を(表4)に示す。
2 で磁場中成形しこの成形体を真空下600℃に2時間
保持し焼結させた。さらにかかる異方性焼結磁石をハン
マーミルで粉砕し得られた磁粉とビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂とフェノールノボラックの混合物をメチルエ
チルケトンで希釈したバインダー樹脂とを磁粉含率が9
7重量%となるように混合し、混合物を攪はんしながら
メチルエチルケトンを蒸発させ、成形前のブレンド物を
得た。かかるブレンド物を印加磁場20kOe、成形圧
力5t/cm2 で磁場中成形し、得られた異方性ボンド
磁石の特性を(表4)に示す。
【0013】
【表4】 この(表4)から明らかなように、本実施例の磁石材料
粉とそれからなるボンド磁石によれば、所望の通りに、
高飽和磁化および高残留磁束密度の磁石材料粉およびボ
ンド磁石を得ることができる。なお、熱処理時間を0.
2時間とした比較例5,6では飽和磁化及び残留磁束密
度の向上が不十分であり、他方、熱処理時間を5時間と
した比較例7,8では残留磁束密度及び保磁力の低下が
著しく、いずれも本発明の目的に反することがわかり、
このことから熱処理時間は0.5〜3時間の範囲に設定
する必要があることがわかる。
粉とそれからなるボンド磁石によれば、所望の通りに、
高飽和磁化および高残留磁束密度の磁石材料粉およびボ
ンド磁石を得ることができる。なお、熱処理時間を0.
2時間とした比較例5,6では飽和磁化及び残留磁束密
度の向上が不十分であり、他方、熱処理時間を5時間と
した比較例7,8では残留磁束密度及び保磁力の低下が
著しく、いずれも本発明の目的に反することがわかり、
このことから熱処理時間は0.5〜3時間の範囲に設定
する必要があることがわかる。
【0014】なお、上記実施例では高残留磁束密度硬質
磁性材料粉をAl15.6Ni12.5Co21.4Cu2.5 Ti
0.2 Fe47.8、Fe61.0Cr25.8Co13.2としたが、高
残留磁束密度硬質磁性材料粉であれば他のものも採用可
能である。上記材料中の不可避の不純物、例えば微量の
水素、炭素、窒素、酸素ならびに水素化物、炭化物、窒
化物、酸化物などの存在は本発明の効果を何ら妨げるも
のではない。
磁性材料粉をAl15.6Ni12.5Co21.4Cu2.5 Ti
0.2 Fe47.8、Fe61.0Cr25.8Co13.2としたが、高
残留磁束密度硬質磁性材料粉であれば他のものも採用可
能である。上記材料中の不可避の不純物、例えば微量の
水素、炭素、窒素、酸素ならびに水素化物、炭化物、窒
化物、酸化物などの存在は本発明の効果を何ら妨げるも
のではない。
【0015】配合比も請求項1の範囲で実施できる。配
合比が0.5体積%以下であると残留磁束密度の向上が
期待できず、40体積%以上であると保磁力の低下が著
しく好ましくない。10〜30体積%が好適てある。
合比が0.5体積%以下であると残留磁束密度の向上が
期待できず、40体積%以上であると保磁力の低下が著
しく好ましくない。10〜30体積%が好適てある。
【0016】本発明に用いられる希土類−鉄−ほう素系
磁粉において希土類元素はイットリウム(Y)を含む希
土類元素の1種以上であって、ネオジウム(Nd)、プ
ラセオジウム(Pr)、ランタン(La)、セリウム
(Ce)、サマリウム(Sm)、ガドリニウム(G
d)、プロメシウム(Pm)、ユーロピウム(Eu)、
ルテチウム(Lu)、ジスプロシウム(Dy)、テルビ
ウム(Tb)、ホルミウム(Ho)などが例示できる。
イットリウム(Y)は希土類元素ではないが本発明では
他の希土類元素と同様に扱える。本発明において好まし
い希土類元素はNdもしくはPrを主体とするものであ
るが、複合希土類であるミッシュメタルやジジムあるい
は他の希土類元素を含んでもかまわない。
磁粉において希土類元素はイットリウム(Y)を含む希
土類元素の1種以上であって、ネオジウム(Nd)、プ
ラセオジウム(Pr)、ランタン(La)、セリウム
(Ce)、サマリウム(Sm)、ガドリニウム(G
d)、プロメシウム(Pm)、ユーロピウム(Eu)、
ルテチウム(Lu)、ジスプロシウム(Dy)、テルビ
ウム(Tb)、ホルミウム(Ho)などが例示できる。
イットリウム(Y)は希土類元素ではないが本発明では
他の希土類元素と同様に扱える。本発明において好まし
い希土類元素はNdもしくはPrを主体とするものであ
るが、複合希土類であるミッシュメタルやジジムあるい
は他の希土類元素を含んでもかまわない。
【0017】希土類−鉄−ほう素系磁石の組成は硬質磁
性材料として知られている組成域で使用できる。望まし
くは希土類5〜30原子%、ほう素2〜28原子%、残
部鉄という組成がよい。そして鉄の60原子%以下をコ
バルト(Co)、ニッケル(Ni)のうちいずれか1種
類以上で置換しても構わない。
性材料として知られている組成域で使用できる。望まし
くは希土類5〜30原子%、ほう素2〜28原子%、残
部鉄という組成がよい。そして鉄の60原子%以下をコ
バルト(Co)、ニッケル(Ni)のうちいずれか1種
類以上で置換しても構わない。
【0018】また、本発明においてこの希土類−鉄−ほ
う素系磁粉に磁気特性を改良するため添加元素を加えて
もかまわない。添加元素としては、アルミニウム(A
l)、けい素(Si)、チタン(Ti)、バナジウム
(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、銅(C
u)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム
(Ge)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モ
リブデン(Mo)、インジウム(In)、スズ(S
n)、アンチモン(Sb)、ハフニウム(Hf)、タン
タル(Ta)、タングステン(W)、鉛(Pb)、ビス
マス(Bi)、炭素(C)、窒素(N)などが例示でき
るが、これらの添加元素はBr、iHc、角型性などの
諸特性を向上させることを目的として1種以上添加する
ことができる。
う素系磁粉に磁気特性を改良するため添加元素を加えて
もかまわない。添加元素としては、アルミニウム(A
l)、けい素(Si)、チタン(Ti)、バナジウム
(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、銅(C
u)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム
(Ge)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モ
リブデン(Mo)、インジウム(In)、スズ(S
n)、アンチモン(Sb)、ハフニウム(Hf)、タン
タル(Ta)、タングステン(W)、鉛(Pb)、ビス
マス(Bi)、炭素(C)、窒素(N)などが例示でき
るが、これらの添加元素はBr、iHc、角型性などの
諸特性を向上させることを目的として1種以上添加する
ことができる。
【0019】本発明では硬質磁性粉と硬質磁性材料粉の
混合物に対する熱処理温度を200〜800℃の間に設
定できる。200℃以下では添加材料の効果が顕著でな
く800℃以上では保磁力が著しく低下する。また熱処
理時間は0.5〜3時間の間に設定できる。0.5時間
以下では添加材料の効果が顕著でなく3時間以上では保
磁力が著しく低下する。
混合物に対する熱処理温度を200〜800℃の間に設
定できる。200℃以下では添加材料の効果が顕著でな
く800℃以上では保磁力が著しく低下する。また熱処
理時間は0.5〜3時間の間に設定できる。0.5時間
以下では添加材料の効果が顕著でなく3時間以上では保
磁力が著しく低下する。
【0020】また本発明では処理時の雰囲気を真空とし
たが水素、二酸化炭素など還元性ガス、アルゴン、ヘリ
ウムなど不活性ガスなど常法が使用できる。還元性ガス
は粉体表面の酸化物被膜などを取り除く効果があり好適
である。また併せて窒素侵入処理を実施する場合には窒
素、アンモニア雰囲気も好適である。本発明において、
硬質磁性粉と高残留磁束密度を有する硬質磁性材料粉
は、成形体の状態で熱処理されたが、粉体のままで熱処
理しても同じ効果が発現する。
たが水素、二酸化炭素など還元性ガス、アルゴン、ヘリ
ウムなど不活性ガスなど常法が使用できる。還元性ガス
は粉体表面の酸化物被膜などを取り除く効果があり好適
である。また併せて窒素侵入処理を実施する場合には窒
素、アンモニア雰囲気も好適である。本発明において、
硬質磁性粉と高残留磁束密度を有する硬質磁性材料粉
は、成形体の状態で熱処理されたが、粉体のままで熱処
理しても同じ効果が発現する。
【0021】本発明で得られる磁石材料粉は結合剤で固
めたボンド磁石として用いることができる。上記実施例
では結合剤を合成樹脂としたがZn、Biなど低融点合
金であってもよい。ボンド磁石用磁粉として用いる場合
には磁粉表面にシラン系、チタネート系のカップリング
剤などによる処理をしても良いことはいうまでもない。
本発明で得られる磁石材料粉をボンド磁石用磁粉として
用いる場合はその粒子径が1000μm以下であること
が好ましい。さらに、好ましくはプレス成形ボンド磁石
の場合は700μm以下、射出成形ボンド磁石の場合は
200μm以下の粒子径である。またさらに、ボンド磁
石を作製したのち、樹脂コーティング、金属メッキなど
を施すこともできる。
めたボンド磁石として用いることができる。上記実施例
では結合剤を合成樹脂としたがZn、Biなど低融点合
金であってもよい。ボンド磁石用磁粉として用いる場合
には磁粉表面にシラン系、チタネート系のカップリング
剤などによる処理をしても良いことはいうまでもない。
本発明で得られる磁石材料粉をボンド磁石用磁粉として
用いる場合はその粒子径が1000μm以下であること
が好ましい。さらに、好ましくはプレス成形ボンド磁石
の場合は700μm以下、射出成形ボンド磁石の場合は
200μm以下の粒子径である。またさらに、ボンド磁
石を作製したのち、樹脂コーティング、金属メッキなど
を施すこともできる。
【0022】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
希土類磁石材料において、飽和磁化及び残留磁束密度を
ともに高めて磁気特性の向上をはかることができ、工業
的価値は極めて高いということができる。
希土類磁石材料において、飽和磁化及び残留磁束密度を
ともに高めて磁気特性の向上をはかることができ、工業
的価値は極めて高いということができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 超急冷法による希土類−鉄−ほう素系硬
質磁性粉60〜99.5体積%と残部が上記硬質磁性粉
より大きな残留磁束密度を持つ硬質磁性材料粉とからな
る混合物を200〜800℃で0.5〜3時間熱処理を
する磁石材料粉の製造方法。 - 【請求項2】 硬質磁性材料粉がAl−Ni−Co−F
e系磁石、Fe−Cr−Co系磁石のうちのいずれか1
種類または混合物である請求項1記載の磁石材料粉の製
造方法。 - 【請求項3】 超急冷法による希土類−鉄−ほう素系硬
質磁性粉60〜99.5体積%と残部が上記硬質磁性粉
より大きな残留磁束密度を持つ硬質磁性材料粉とからな
る混合物を200〜800℃で0.5〜3時間熱処理を
した磁石材料粉と結合剤とを混合し、成形するボンド磁
石の製造方法。 - 【請求項4】 硬質磁性材料粉がAl−Ni−Co−F
e系磁石、Fe−Cr−Co系磁石のうちのいずれか1
種類または混合物である請求項3記載のボンド磁石の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4038627A JPH05205919A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | 磁石材料粉の製造方法とそれからなるボンド磁石の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4038627A JPH05205919A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | 磁石材料粉の製造方法とそれからなるボンド磁石の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05205919A true JPH05205919A (ja) | 1993-08-13 |
Family
ID=12530480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4038627A Pending JPH05205919A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | 磁石材料粉の製造方法とそれからなるボンド磁石の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05205919A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115719666A (zh) * | 2022-11-04 | 2023-02-28 | 宁波振鑫新材料科技有限公司 | 一种耐高温钕铁硼永磁材料及其制备方法 |
-
1992
- 1992-01-28 JP JP4038627A patent/JPH05205919A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115719666A (zh) * | 2022-11-04 | 2023-02-28 | 宁波振鑫新材料科技有限公司 | 一种耐高温钕铁硼永磁材料及其制备方法 |
CN115719666B (zh) * | 2022-11-04 | 2023-07-14 | 包头骏业功能材料有限公司 | 一种耐高温钕铁硼永磁材料及其制备方法 |
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