JPH04308287A - ゴム製品補強用スチールコード - Google Patents

ゴム製品補強用スチールコード

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JPH04308287A
JPH04308287A JP3064607A JP6460791A JPH04308287A JP H04308287 A JPH04308287 A JP H04308287A JP 3064607 A JP3064607 A JP 3064607A JP 6460791 A JP6460791 A JP 6460791A JP H04308287 A JPH04308287 A JP H04308287A
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JP
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steel cord
strands
spiral
cord
twisting
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JP3064607A
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Yoshiro Kobayashi
芳郎 小林
Koichi Hinoura
日野浦 功一
Akihiro Nagamoto
永本 明宏
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Tokusen Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokusen Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用タイヤ、コンベ
ヤベルト等のゴム製品の補強材として使用されるゴム製
品補強用スチールコードに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のスチールコードは、多数本が平
行に引揃えられた状態でゴム材により被覆されて、自動
車用タイヤ、コンベヤベルト等のゴム製品の補強材とし
て使用される。
【0003】上記スチールコードは、補強するゴム製品
の用途に応じてその撚り構造を異にする。たとえば、一
般に乗用車用空気入りラジアルタイヤを補強するスチー
ルコードとしては、図6(イ)、(ロ)に示すような単
層撚りと称される1×n(n=3〜6)撚り構造のスチ
ールコード20、21、また、トラック、バス等に使用
されるような重荷重用空気入りラジアルタイヤを補強す
るスチールコードとしては、図7(イ)、(ロ)に示す
ような束撚りと称される1×n(n=12、19、27
)撚り構造のスチールコード22、23、または図8(
イ)〜(ハ)に示すような複層撚りと称されるk+m、
k+m+n(k=1〜3、m=6〜9、n=12〜15
)撚り構造のスチールコード24、25、26、あるい
は図9(イ)、(ロ)に示すような多重撚りと称される
m×n(m=3〜7、n=3〜7)撚り構造のスチール
コード27、28が知られている。
【0004】ところで、スチールコードがゴム製品の補
強材として使用される場合の必要不可欠な条件としては
、まず機械的強度に優れることが挙げられるが、他にゴ
ム材との化学的な接着が良好であること、およびスチー
ルコード内部へのゴム浸入性が良好であることが挙げら
れる。すなわち、スチールコードがゴム製品の補強材と
しての役割を充分に果たすためには、ゴム材との完全な
複合体となっていることが必要である。
【0005】しかしながら、上記スチールコード20〜
28にあっては、いずれもコードを構成する各素線3が
相互に密着して撚り合わせられているため、スチールコ
ードとゴムシートとの複合体シート成形時にゴム材はコ
ード内部の空洞部Dまで浸入せず、単にコードの外周を
被覆するのみであり、コード長手に亘り連続して上記空
洞部Dが存在することとなる。このようなスチールコー
ドを使用したゴム製品、たとえば自動車用タイヤでは、
ゴム材とスチールコードとの接着が充分でなく、自動車
の走行時にスチールコードとゴム材とが剥離する、所謂
セパレーション現象を起こし、タイヤの機能を著しく阻
害するとともに、ゴム材中の水分やタイヤの切疵より浸
入した水分がスチールコード内部の空洞部D内に至り、
コードの長手方向に伝播してスチールコードを腐食させ
、機械的強度を大幅に低下させることになる。
【0006】近年、上記事情に鑑みて、スチールコード
とゴム材との接着性を改善し得る構造のスチールコード
が各種提案されている。たとえば、特開昭62−234
921号公報には、図10(イ)に示すように2本の素
線3を撚り合わせた1×2撚り構造のスチールコード2
9が開示され、特開昭57−193253号公報には、
図10(ロ)に示すように平行または平行に近い撚りピ
ッチを有する2本の素線群30と2本の素線群31とを
撚り合わせた2+2撚り構造のスチールコード32が開
示され、また、特開昭55−90692号公報には、図
10(ハ)(ニ)に示すように各素線3の形付を通常の
撚り状態よりも大きくし、各素線3間に隙間Cを設けな
がら撚り合わせた撚りの甘い、所謂オープン撚りコード
と称するスチールコード33、34が開示され、さらに
、特開昭54−50640号公報には、図10(ホ)に
示すように素線3を数本間引くことにより素線3間に隙
間Cを形成し、内部へのゴム材の浸入径路を設けたとす
るスチールコード35が開示され、また、実開昭56−
103092号公報には、図10(ヘ)に示すように芯
36を構成する素線の線径を増径することにより外層の
37、38の素線3間に隙間Cを形成したとするスチー
ルコード39が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記図10(イ)〜(
ヘ)に示されたスチールコードにあってはゴム材との接
着性を幾分向上し得るが、以下のような課題を伴なう。
【0008】図10(イ)に示す1×2撚り構造のスチ
ールコード29にあっては、素線によって囲まれる空洞
部Dは存在しないが、素線3同士の接触箇所が長手に亘
って連続して存在しており、この接触箇所が水分の伝播
径路となり、コードを腐食させる。また、フレッティン
グ摩耗、座屈等を生じ易い他、素線本数の減少に伴って
柔軟性を低下させるといった課題を有する。
【0009】また、図10(ロ)に示す2+2撚り構造
のスチールコード32にあっては、撚りの形態が長手方
向に非常に不安定であるため、繰り返し曲げ応力が加わ
った場合に座屈を生じ易く、耐疲労性に劣る等の課題を
有する。
【0010】さらに、図10(ハ)、(ニ)に示すオー
プン撚り構造のスチールコード33、34にあっては、
コード内部にゴム材を充分に浸入させるためには各素線
3間の隙間Cを少なくとも0.01mm以上とる必要が
ある。 しかし隙間Cを充分にとると各素線3の移動できる自由
空間が大きくなるため、素線の片寄りを生ずる等、撚り
が長手方向に不均一となり、繰り返し曲げ応力が加わっ
た場合に座屈を生じ易い。また、このスチールコード3
3、34は極低荷重での伸びが大きいため、取扱作業性
が悪いばかりか、複合体シート成形時に加えられる低荷
重での張力によって隙間Cが減少し、結局図6に示すよ
うなスチールコード20、21と同様となり、コード内
部へゴム材が充分に浸入しない場合もある。
【0011】そして、図10(ホ)、(ヘ)に示すスチ
ールコード35、39にあっては、芯36を構成する素
線によって囲まれる空洞部Dが未だ存在しているため、
完全なゴム材との複合体とならず、しかも、前者にあっ
ては素線本数の減少によるコード強力の低下、後者にあ
っては増径による柔軟性の低下を伴う等の課題を有する
【0012】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あって、その目的は、低荷重域での伸度が良好で柔軟性
にも優れ、かつコード強力の低下を伴うことのない撚り
が安定したゴム材との完全な複合体となり得るスチール
コードを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、小さな略スパ
イラル状のくせからなる略スパイラル成形部を長手方向
に略周期的に設けたくせ付素線を少なくとも2本以上用
い、このくせ付素線をコードを構成する素線として最適
に配置することで上記目的を達成せんとするものである
。すなわち、本発明は、同一線径の素線を2乃至6本撚
り合わせてなるスチールコードにおいて、上記スチール
コードは下記式を満足する略スパイラル成形部を長手方
向に略周期的に有する素線を複数本含み、かついずれの
垂直断面においても上記略スパイラル成形部が少なくと
も1以上存在するゴム製品補強用スチールコードを第一
の発明とする。
【0014】P1 =0.1P〜0.7Pd1 =(d
+2/100mm) 〜(d+2/10mm)ただし、
P1 はくせピッチ、Pは撚りピッチ、d1 はくせ外
径、dは素線径である。
【0015】また、同一線径の素線を7乃至27本撚り
合わせてなるスチールコードにおいて、上記スチールコ
ードが下記式を満足する略スパイラル成形部を長手方向
に略周期的に有する素線を複数本含み、かつ上記コード
を構成する素線のいずれの真直部分の周囲にも上記略ス
パイラル成形部が少なくとも1以上存在するゴム製品補
強用スチールコードを第二の発明とする。
【0016】P1 =0.1P〜0.7Pd1 =(d
+2/100mm) 〜(d+2/10mm)ただし、
P1 はくせピッチ、Pは撚りピッチ、d1 はくせ外
径、dは素線径である。
【0017】また、上記第一の発明のスチールコードを
ストランドとなし、このストランドを複数本撚り合わせ
てなるゴム製品補強用スチールコードを第三の発明とす
る。
【0018】さらに、上記第二の発明のスチールコード
をストランドとなし、このストランドを複数本撚り合わ
せてなるゴム製品補強用スチールコードを第四の発明と
する。
【0019】そして、上記第一、第二、第三または第四
の発明において、略スパイラル成形部を長手方向に略周
期的に有する素線以外の素線に真直ぐな素線を用いたゴ
ム製品補強用スチールコードを第五の発明とする。
【0020】上記構成において、略スパイラル成形部を
長手方向に略周期的に有する素線は少なくとも2本以上
必要であり、コードを構成する全ての素線にこれを用い
てもよく、また、他の真直ぐな素線あるいは長手方向に
略スパイラル成形部を連続して有する素線と組み合わせ
て用いてもよい。他の素線と組み合わせる場合は、真直
ぐな素線を用いるのが、撚りの安定性、生産性、および
低荷重域での伸度特性上好適である。なお、本発明にお
ける素線の真直部分とは、くせ付素線における非スパイ
ラル成形部ならびに真直ぐな素線自体をいう。
【0021】上記構成において、略スパイラル成形部の
略スパイラル状のくせ外径をd1 =(d+2/100
mm)〜(d+2/10mm)に限定したのは、d+2
/100mmより小さいと、加圧加硫時にスチールコー
ド内部へのゴム材の浸入が充分なく、また、d+2/1
0mmより大きいと、撚りの安定性が悪くなり、耐疲労
性低下をきたすだけでなく、極低荷重における伸度が大
きくなるからである。
【0022】また、略スパイラル成形部の略スパイラル
状のくせピッチをP1 =0.1P〜0.7Pとしたの
は、0.1Pより小さいと、くせ付け時に素線に無理な
塑性変形を与えることとなり、素線が折れ易くなる。ま
た、0.7Pより大きいと、ゴム製品成形時のゴム材の
フローによる引張力、あるいはスチールコード表面に負
荷されるしごき力によって素線間の隙間が減少し、ゴム
材の浸入が充分でなくなるからである。なお、略スパイ
ラル成形部の略スパイラル状のくせとは、正確にスパイ
ラル状になっていることを要せず、単に波状となってい
てもスパイラル状と同等の効果を示すため、このような
形状も含むものである。
【0023】なお、この種のスチールコードは、一般に
d=0.15〜0.40mm、P=5〜20mmのもの
が採用される。上記構成における撚りピッチPとはスチ
ールコードの撚りピッチを意味するが、複層撚り、多重
撚り構造のスチールコードにおいては、くせ付素線を含
む層ならびにストランドの撚りピッチを示すものである
【0024】
【作用】上記のように構成されたスチールコードを2枚
のゴムシート間に挟んで加圧加硫すると、スチールコー
ドのいずれの垂直断面においても略スパイラル成形部が
少なくとも1以上存在するか、または素線のいずれの真
直部分の周囲にも略スパイラル成形部が少なくとも1以
上存在するので素線間に微小間隙が形成され、この微小
間隙がゴム材の浸入径路となり、ゴム材がスチールコー
ド内部へ浸入する。また、略スパイラル成形部が長手方
向に略周期的に設けられているので、低荷重での伸度が
小さくなり、また、略真直ぐな素線と混在しても両者の
伸び係数の差異が小さく、相対的なコード強力の低下が
殆どない。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0026】図1は本発明におけるゴム製品補強用スチ
ールコードに使用される略スパイラル成形部1を長手方
向に略周期的に有するくせ付素線2を示し、(イ)は側
面図、(ロ)は断面図である。なお、1aは真直部分、
P1 はくせピッチ、Pe は略スパイラル成形部の周
期、d1 はくせ外径、dは素線径、eは略スパイラル
成形部の長さである。
【0027】そして、このくせ付素線2の素線径d=0
.28mm、くせピッチP1 =1.8mm、くせ外径
d1 =0.38mmとし、長さe=8mmとしたスパ
イラル成形部1をその長さeと等しい間隔だけ長手方向
に周期的に存在させた2本のくせ付素線2と1本の真直
ぐな素線3とを撚りピッチP=8mmで撚り合わせて、
図2(イ)に示すような断面のスチールコード4を得た
。各素線を撚り合わせるに際しては、図3(イ)に示す
ように、2本のくせ付素線のスパイラル成形部1、1を
撚りピッチ分長手方向にずらし、スチールコード長手の
いずれの垂直断面においてもスパイラル成形部1が存在
するように配置した。 この実施例のスチールコードをゴム材で覆って加圧加硫
した結果、スチールコード内部へ充分にゴム材が浸入し
、また、各素線の全周をゴム材が被覆しており、完全な
ゴム材との複合体が得られた。
【0028】図2(ロ)は本発明の異なる実施例のゴム
製品補強用スチールコードの断面図であり、3本のくせ
付素線2を撚りピッチP=8mmで撚り合わせてスチー
ルコード4を構成するものである。なお、くせ付素線2
は上記実施例と同様のものを使用し、各素線の素線径d
も同様の0.28mmとした。各素線を撚り合わせるに
際しては、図3(ロ)に示すように、3本のくせ付素線
のうちの2本の素線のスパイラル成形部1、1を長手方
向同一位置とし、残る1本の素線のスパイラル成形部1
を撚りピッチ分長手方向にずらし、スチールコードの長
手のいずれの垂直断面においてもスパイラル成形部1が
存在するように配置した。この実施例のスチールコード
をゴム材で覆って加圧加硫した結果、ゴム材との完全な
複合体が得られた。また、各素線の伸び係数が等しいた
め、スチールコードに圧縮引張曲げ荷重を付加した場合
も、各素線は均等な伸度となり、スチールコードが一体
としての効果を発揮するためコード強力の低下がなく、
良好な破断荷重を示した。
【0029】上記各実施例においては、くせ付け素線2
のスパイラル成形部1の長さeを撚りピッチPと同一(
周期Pe は2p) としたが、これに限らず任意に設
定できる。
【0030】また、上記実施例においては、単層撚り構
造である1×3撚り構造のスチールコードを示したが、
これに限らず図4(イ)に示す如き束撚り構造、図4(
ロ)、(ハ)の如き複層撚り構造ならびに図4(ニ)、
(ホ)の如き多重撚り構造のスチールコードにあっても
、スチールコード内におけるくせ付素線2の本数ならび
に配置を各種選択設定することにより、ゴム材との接着
性が良好なスチールコードを得ることが可能である。
【0031】上記各実施例におけるくせ付素線2を得る
手段としては、たとえば、部分的に歯部を形成した歯車
に素線を噛み込ませ、その素線を捻じることにより容易
に得ることができる。この場合、歯の形状、捻じり回数
、巻取速度等により、スパイラル状のくせの形状を任意
に調整できる。また、千鳥状に配した数本のピンの間に
素線を通し、この素線の軸を中心として上記ピン群を周
期的に回転させることによってもくせ付素線2は得られ
る。この場合、ピンの径、ピンの間隔、回転速度、回転
周期、巻取速度等によりスパイラル状のくせ形状を任意
に調整することができる。
【0032】次に、くせ付素線の製造方法について具体
的に説明する。まず、図5(イ)に示すように、対向し
て部分的に歯部を有する一対の歯車5、5間に真直ぐな
素線3を噛み込ませた後、ローラ6に数回巻付けてバン
チャー型撚線機7に導き、リール8に巻取ることでくせ
付素線2を得た。このくせ付素線2からスチールコード
を得る方法の一例として、図2(イ)の場合について説
明すると、上記のようにして得た2本のくせ付素線2と
1本の真直ぐな素線3を各リール8より繰り出し、集合
ボイス9で集合させ、バンチャー型撚線機7に導いて撚
り合わせることにより図2(イ)に示すような断面のス
チールコードを得た。ところで、上記歯車5、5を複数
並列に配置し、この歯車5、5間に各素線を噛み込ませ
ると共に、歯車自体を素線の円周方向に回転させてくせ
付素線を得、これらくせ付素線群またはくせ付素線と他
の素線とを集合させ、撚線機に導くことで一工程でスチ
ールコードを製造することができる。
【0033】次に、上記各実施例と従来例および比較例
のゴム製品補強用スチールコードについて、ゴム材の浸
入性、5kg荷重伸び(初期荷重伸び)、破断荷重(破
断強力)、疲労性および取扱作業性を評価したところ、
以下の表1に示すような結果を得た。なお、各スチール
コードを構成する素線は、全て炭素含有量を82重量%
とした同一線材からなり、その表面にはブラスメッキが
施されたものである。
【0034】この評価に際して、ゴム材の浸入性(%)
は、各スチールコードに5kgの引張荷重をかけた状態
でゴム材中に埋込み、加硫した後スチールコードを取出
し、そのスチールコードを分解して一定長さを観察し、
観察した長さに対してゴム材と接触した形跡のある長さ
の比を%表示した。なお、この値は60以上必要である
【0035】5%荷重伸びは、0.40%以下であれば
取扱作業性および撚りの安定性は保たれる。
【0036】疲労性は、スチールコードを複数本ゴムシ
ートに埋込み、このシートを用いて3本プーリ曲げ疲労
試験機により、フレッティング摩耗、座屈等を経て破断
に至るまでの繰返し回数を求め、その結果を実験No.
2の値を100として指数で示した。
【0037】取扱作業性は、スチールコードの製造時、
ゴムシート埋設時およびタイヤ等の成形時の取扱作業性
を示すものであり、実験No.2のスチールコードと比
較して非常に劣るものを×、少し劣るものを△、差がな
いものを○として評価した。
【0038】
【表1】
【0039】表1より以下の点が明らかである。
【0040】実験No.1のスチールコードは、1×2
撚り構造のスチールコードであり、ゴム材の浸入性は良
好であるが、素線本数が少ないため破断荷重が低く、ま
た耐疲労性に劣る。
【0041】実験No.2のスチールコードは、全ての
素線が相互に密着した1×3撚り構造のスチールコード
であり、ゴム材の浸入性が全く見られない。
【0042】実験No.3のスチールコードは、平均形
付率((各素線化に隙間を設けて撚り合わせたときのス
チールコード径/各素線を密着して撚り合わせたときの
スチールコード径)×100)130%のオープン撚り
コードであり、ゴム材の浸入性および疲労性において優
れるが、5kg荷重伸び(初期荷重伸び)が大きく、取
扱作業性に劣る。
【0043】実験No.4〜No.7はくせ付素線2を
有する1×3撚り構造のスチールコードであるが、くせ
付素線2の本数、略スパイラル状のくせ形状(くせピッ
チP1 、くせ外径d1 )を本発明のものと異ならせ
たものであり、ゴム材の浸入性、疲労性あるいは取扱作
業性のいずれか、またはそれらの複数の点において劣る
【0044】上記比較テストから明らかなように、本発
明のスチールコードである実験No.8〜No.10 
のスチールコードのみが、ゴム材の浸入性、5kg荷重
伸び(初期荷重伸び)、破断荷重(破断強力)、疲労性
および取扱作業性のいずれをも満足するものである。
【0045】上記評価は、単層撚り構造である1×3撚
り構造のスチールコードについてのみの評価であるが、
これに限らず、束撚り、複層撚り、多重撚り構造のスチ
ールコードについても同様の傾向を示す結果が得られた
【0046】
【発明の効果】本発明のゴム製品補強用スチールコード
は上記構成を有するため、ゴム材で被覆した場合、ゴム
材が素線間に生じた隙間よりスチールコード内部へ容易
に浸入できるとともに、スチールコードを構成する各素
線間を確実にゴム材で覆うことができるため、ゴム材と
スチールコードとの接着が確実に行われる。
【0047】また、極低荷重における伸びが小さいため
、作業性が非常に改善される。例えば、スチールコード
をリールに巻取る時やゴムシートに埋め込む時、極低荷
重における伸びが大きいとリールがパンクしたり、ゴム
シートにしわができる等の悪影響を及ぼす弊害があるが
、本発明にあってはこれが解消される。
【0048】さらに、スチールコード長手方向の撚りが
安定しているため、座屈が生じにくく、疲労性も良好で
ある。しかも、破断荷重、柔軟性においても良好である
ため、タイヤ、コンベヤベルト等のゴム製品の機能を更
に向上できる等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴム製品補強用スチールコードに使用
されるくせ付素線を示し、(イ)は側面図、(ロ)は断
面図である。
【図2】(イ)、(ロ)はそれぞれ本発明のゴム製品補
強用スチールコードの実施例を示す断面図である。
【図3】(イ)、(ロ)はそれぞれ図2(イ)、(ロ)
のスチールコードの撚り構造を説明するための各素線の
配置図である。
【図4】(イ)〜(ホ)はそれぞれ本発明のゴム製品補
強用スチールコードの異なる実施例を示す断面図である
【図5】(イ)、(ロ)はそれぞれ本発明のゴム製品補
強用スチールコードの製造方法の一例を説明するための
概略構成図である。
【図6】(イ)、(ロ)はそれぞれ従来の単層撚り構造
を有するゴム製品補強用スチールコードを示す断面図で
ある。
【図7】(イ)、(ロ)はそれぞれ従来の束撚り構造を
有するゴム製品補強用スチールコードを示す断面図であ
る。
【図8】(イ)、(ロ)、(ハ)はそれぞれ従来の複層
撚り構造を有するゴム製品補強用スチールコードを示す
断面図である。
【図9】(イ)、(ロ)はそれぞれ従来の多重撚り構造
を有するゴム製品補強用スチールコードを示す断面図で
ある。
【図10】(イ)〜(ヘ)はそれぞれ改善されたとする
従来のゴム製品補強用スチールコードを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…スパイラル成形部 1a…真直部分 2…くせ付素線 3…素線 4、20、21、22、23、24、25、26、27
、28、29、32、33、34、35、39…スチー
ルコード 5…歯車 6…ローラ 7…バンチャー型撚線機 8…リール 9…集合ボイス 30、31…素線群 36…芯 37、38…外層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  同一線径の素線を2乃至6本撚り合わ
    せてなるスチールコードにおいて、上記スチールコード
    は下記式を満足する略スパイラル成形部を長手方向に略
    周期的に有する素線を複数本含み、かついずれの垂直断
    面においても上記略スパイラル成形部が少なくとも1以
    上存在するゴム製品補強用スチールコード。 P1 =0.1P〜0.7P d1 =(d+2/100mm) 〜(d+2/10m
    m)ただし、P1 はくせピッチ、Pは撚りピッチ、d
    1 はくせ外径、dは素線径である。
  2. 【請求項2】  同一線径の素線を7乃至27本撚り合
    わせてなるスチールコードにおいて、上記スチールコー
    ドが下記式を満足する略スパイラル成形部を長手方向に
    略周期的に有する素線を複数本含み、かつ上記コードを
    構成する素線のいずれの真直部分の周囲にも上記略スパ
    イラル成形部が少なくとも1以上存在するゴム製品補強
    用スチールコード。 P1 =0.1P〜0.7P d1 =(d+2/100mm) 〜(d+2/10m
    m)ただし、P1 はくせピッチ、Pは撚りピッチ、d
    1 はくせ外径、dは素線径である。
  3. 【請求項3】  請求項1記載のスチールコードをスト
    ランドとなし、このストランドを複数本撚り合わせてな
    るゴム製品補強用スチールコード。
  4. 【請求項4】  請求項2記載のスチールコードをスト
    ランドとなし、このストランドを複数本撚り合わせてな
    るゴム製品補強用スチールコード。
  5. 【請求項5】  略スパイラル成形部を長手方向に略周
    期的に有する素線以外の素線に真直ぐな素線を用いた請
    求項1、2、3または4記載のゴム製品補強用スチール
    コード。
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