JPH03172174A - コーヒー植物と、その製造方法 - Google Patents

コーヒー植物と、その製造方法

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JPH03172174A
JPH03172174A JP2169697A JP16969790A JPH03172174A JP H03172174 A JPH03172174 A JP H03172174A JP 2169697 A JP2169697 A JP 2169697A JP 16969790 A JP16969790 A JP 16969790A JP H03172174 A JPH03172174 A JP H03172174A
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JP
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protoplast
plant
dna
protoplasts
kohia
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JP2169697A
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Tommy L Adams
トミー リー アダムズ
Michael A Zarowitz
マイケル アラン ツァロウィッツ
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Escagenetics Corp
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N5/00Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
    • C12N5/10Cells modified by introduction of foreign genetic material
    • C12N5/12Fused cells, e.g. hybridomas
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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はコーヒー植物と、 るものである。
その調製方法に関す 従来の技術 コヒア属(genus Coffea)は約70の種か
らなり、その中で経済的に最も重要な種はコヒア アラ
ビカ((:.arabica)である。このコヒア ア
ラビカ種は年間売上高である約150億ドルの市場の約
70%を占めている。コヒア属の他の種の中には潜在的
に好ましい遺伝特性、例えばカフェインが存在しない、
あるいは、病気の対する耐久性がある等の好ましい遺伝
特性を持っているものがあるが、これらの種は一般にコ
ーヒー豆の産出高が低い、あるいはコーヒ豆から製造さ
れるコーヒーの品質が低い等の好ましくない他の性質を
持っている。これらの遺伝特性をコヒア アラビカを組
込むことは好ましいことであるが、コヒア アラピ力は
四倍体で、他の種は二倍体であるため、従来の植物育種
技術では組込みは戒功しなかった。非アラビカ種は自家
不和合性(self−incompatible)であ
るため、この属の野性異系交配種から栽培されたコヒア
 アラビカ栽培変種植物へ遺伝特性を伝達するのは極め
て困難である。さらに、コヒアの果実は実るまでの生育
期間が長く、豆から豆までの世代時間は2〜4年である
ため、従来の育種技術ではコストと時間がかかるという
問題がある。
最近では、コヒア属に属する種を遺伝的に改質させるた
めに、インビトロでの細胞培養技術と遺伝子組換え技術
に関心が向けられている。コーヒー栽培の分野では、イ
ンビトロ細胞培養技術が種々の面で古くから利用されて
いる。スタリッヰイ(Staritsky)はコヒア 
カネ7オラ(C, Canephora)コヒア アラ
ビ力(C, arabica)およびコヒア リベリ力
(C, liberica)の直向性新芽からカルス組
織を誘導したが、体細胞不定胚と苗木が得られたのはコ
ヒア カネフォラのみであった(^cta, Hot.
Neerl,  第19号、509頁、1970年〉。
ケラー(Ke−1 1er)達は、カフェイン合成研究
の目的のためにコヒア アラビカの内胚乳組織からカル
スを誘導している( Planta,第108号、33
9頁、1972年)。
シャープ(Sharp)達は、コヒア アラビカの体細
胞と一倍体組織を培養してカルス戊長(茎、葉、緑色果
実〉と、前胚形戒(朽〉と、新芽生育(直向性新芽)と
に戊功している( Phyton、第31号、67頁、
1973年)。タウンズレ4 (Townsley)は
懸濁液培養によってコーヒーアロマを作る目的でコヒア
 アラビ力の直向性新芽由来のカルスからのコーヒー細
胞液体培養を行っている( Can.Inst.Foo
d Sci.Technol,  第7号、79頁、1
974年〉。
ソンダール(Sondahol)達はコヒア アラビカ
[バーボン(Burbon)栽培変種植物]の戊熟した
葉の培養移植片からの体細胞胚の誘導頻度を大小を報告
している(International Confer
ence on Regulation of Dev
elopmental Processes in  
Plants,Halle, 180  頁、■977
年)。さらに、コヒア アラピカ〔バーボン(Bour
bon)栽培変種植物Jの葉から誘導されたカルス組織
からプロトプラストが単離され、培養物の約30%でカ
ルスが再生されている[スタリッキイ(Starits
ky),″′^eta, BatNeerl.’第l9
号、509頁、1970年1。しかし、このカルスから
の苗木が再生したという報告はない。
最近、ショーブク(Shopke)達はコヒア カネフ
ォラの体細胞不定胚(somatic embryos
)をプロトプラスト培養して体細胞不定胚形戒し、苗木
を再生したと報告している(Plant Cell, 
 ”Tissue andOrgan  Cultur
e″第8号、243頁、1987年〉。
コヒア属の種々の種の遺伝子組戊を無性生殖的に変える
ための研究はかなり行われてきたが、現在まで、プロト
プラストから遺伝的に変性された植物全体を安定して再
生する試みは戒功していない。従って、遺伝的変更が子
孫に安定して伝達できるように遺伝子的に変性されたコ
ヒア属植物を開発することが強く望まれている。
発明が解決しようとする課題 本発明は、完全な植物を再生することが可能なコヒア属
の遺伝的に変性したプロトプラストが製造可能であり、
このプロトプラスト中で生じた遺伝的変化は安定である
という発見に基づいて威されたものである。このプロト
プラストを遺伝的に変化させるためのDNAを導入する
手段はエレクトロポレーション(electropor
ation)である。
課題を解決するための手段 従って、本発明は下記のものを提供する:(1〕  完
全な植物を再生可能な遺伝子的に改質されたコヒア属の
プロトプラスト (2)このプロトプラスト中に誘導された遺伝子的変化
を安定に有する上記プロトプラストから再生された植物 (3)この植物またはその子孫によって産生された種子 (4)  この植物またはその子孫に由来する組織。
本発明では、遺伝子的変化を子孫に遺伝子的に伝達する
遺伝子的に改質されたプロトプラストの単離、特性化(
characterization)、生育に細胞培養
技術を利用する。
作用 本発明の上記以外の目的、特徴および利点は、以下の詳
細な説明および実施例からより明らかとなろう。
本発明の最も基本的なレベルは、完全な植物を再生する
に使用可能な遺伝子的変化を安定して保持した遺伝子的
に改質されたコヒア属のプロトプラストである。さらに
、上記植物の産生した種子も上記の遺伝子的変化を安定
して保持し、この種子から発芽・戒長して得られた植物
も同様に上記の遺伝子的変化を安定して保持する。従っ
て、その子孫は上記の遺伝子的変化を安定してコヒアの
未来世代に伝達する。
以下で説明するコヒア属のプロトプラストはカナマイシ
ン(Kanamyc i n)耐性遺伝子を用いて遺伝
子的に改質したものである。驚くべきことに、このプロ
トプラストからカナマイシン耐性遺伝子が安定して存在
する細胞と完全な植物が再生できた。
これは、遺伝子的に改質したプロトプラストから安定し
た外来遺伝子特性を持つコヒア属の完全な植物を再生し
た最初の例である。この遺伝子安定性の結果、この外来
遺伝子特性はプロトプラストの子孫とそれから再生され
た植物とを介して伝達することができる。
本発明のプロトプラストは突然変異誘発化(mu−ta
genesis)または調節遺伝子機構または構造遺伝
子機構をコード化する外因性(exogenous) 
 D N Aの導入によって遺伝子的に改質できる。こ
の外因性DNAは中間デバイス〔例えば、ウィルス、バ
クテリア、細胞融合、DNA被覆粒子または細胞小器官
(オルガネラ)〕を用いるか、直接法(例えば、PEG
S CaCI2またはその他のDNA縮合技術、膜開裂
技術、エレクトロポレーションまたはマイクロ注入)に
よって導入できる。
個々の染色体、核またはDNA構造体に存在する種々の
原核細胞または真核細胞起源の調節遺伝子および構造遺
伝子とその他のDNAをプロトプラストに導入すること
によって植物ゲノム中に組み込むことができる。このD
NAは「裸」でも、ベクター系〔例えば、Tiプラスミ
ドまたはカウリモウィルス(Caulimovirus
es) )中に組込んでもよい。導入された構造遺伝子
は極めて種々の改質をもたらす。植物の機能は各機能を
制御する遺伝子を導入することによって広範囲に変える
ことができ、例えば、植物の戒長を抑制または促進した
り、栄養分の要求量を変化させたり、各種植物の生底物
の生産量を増加または減少させたり、タンパクおよび/
またはサツカライドの含有量が増加させたりすることが
できる。また、不利な環境、例えば光量の減少、温度の
低下、水質の低下等の環境下でも植物が生存できるよう
にすることができ、微生物または害虫の感染から保護す
ることができる。また、殺虫剤に対する耐性を細胞に付
与することもできる。これらの改質は、これらの特性に
対応した特定のタンパクを生戊する構造遺伝子または発
現型を変えるための調節遺伝子を与えることによって行
うことができる。
コヒア属の場合に特に重要な遺伝子的改質は、プリンア
ルカロイド(例えば、カフェイン〉の含有量を変えて、
農業経済および嗜好に関係する固形分く炭水化物〉の量
を増加させ、しかも、害虫に対する抵抗力を高めること
である。
プリンアルカロイド含有量の改質に関しては、ボーマン
(Baun+an)達がrBiothecnology
 in Agri−culture and Fore
stry,第4号、Medicinal and^ro
matic Plants [, Bajaj, Sp
ringer−Verlag,Berlin, 198
8年」に、テオブ0 7 (Theobroma) (
:]コア). カメリア(Camellia) (茶〉
およびコヒア(Coffea)に対するカフェイン合威
用生化学的経路の一部を記載している。すなわち、カフ
ェイン濃度を高くするためには、例えばカフェイン合成
をフィードバック調節系から切り離せばよい。逆に、カ
フェイン濃度を減す場合には、カフェインが生成する際
にカフェインを減らす遺伝子を導入するのではなく、カ
フェイン合成を阻止する遺伝子を新たに導入するのが好
ましい〈ウールフォーク(lloolfork)、J.
Bact, 123号、1088頁、1975年〉。
カフェイン合或の第1段階(カフェイン合戒の分岐点)
はキサントシンから7−メチルキサントシンへのメチル
化であると考えられる。また、カフェイン合戒を阻止す
るために、例えば、キサントシンから7−メチルキサン
トシンへのメチル化に関与するメチル転移酵素遺伝子用
のmRNA [ハスo 7 (Haseloff)達「
ネーチャア(Nature) J 、第334号、58
5頁、1988年]または逆転移RNA[エッカー(B
cker)達rProc.Natl.Read, Sc
i.Jアメリカ合衆国、第83号、5372頁、l98
6年;スミス(Smith)達「ネーチャア(Natu
re) J  334号,724頁、1988年]とし
てのりボザイム[ハセロフ達の「ネーチャア(Natu
re) J第334号、585頁、1988年]を発現
する遺伝子の調節されたコピーを植物に与えることもで
きる。
嗜好に関係する固形分く炭水化物〉の量に関しては、コ
ーヒーの高品位抽出物中に見出される抽出可能な固体の
大部分は豆の炭水化物であるという点を指摘することが
できる[アマリム(^marim)達「トユリアルバ(
Turrialba) J第24号(2)、214頁、
1974年; タレー(Tha1er)「フィールドオ
ブ ケミストリイ(Fd, Chem.)第4号、13
頁、1979年; スト口ベル(Strobel)  
rバンハリーレボー} (Banbury Repor
t) 」第17号、“コーヒーと健康(Coffee 
and Health)”、マクマホン(Macma−
hon)達m、コールド スプリング ハーバー ラボ
ラトリ4 (Cold Spring Harbar 
Labo− ratory )、コールド スプリング
 ハーバー( Cold Spring}1arbar
) 二s−ヨーク、1984年]。抽出率を高くすると
、品質を低下させる化合物も同時に抽出されてしまう。
品質を維持した状態でコーヒーの抽出率を高くするため
には、豆の簡単に抽出可能な炭水化物(その大部分はガ
ラクトマンナンである〉の含有量を増加させることであ
る。そのためには、ガラクトマンナン合戒に関与する遺
伝子量を増加させるか、その遺伝子構造の遺伝子調節機
構を変化させるか、抽出可能な他の炭水化物を生戒する
遺伝子を導入すればよい(例えば、澱粉合成を増加させ
るように適切に調節されたADPグルコースビロホスホ
リラーゼ遺伝子を導入する)。
炭水化物は、植物成長期にコーヒー植物の木の部分に貯
蔵され(果実成長期の逆である)で、植物の果実の結実
能力を決定する上で大きな役割を果たす[カンネル(C
annell)達「アナル オブアプライド バイオロ
ジイ(^nn,^ρpl, Biol, ) J第64
号、345頁、1969年; カンネル(Cannel
l)達「アナル オブ アプライド パイオロジイ(A
nn,^ppl, Bio1.)J第67号、99頁、
1969年;ヨナルダン(Janardhan)達「イ
ンディアン コーヒー(Indian Coffee)
  J第3 5 (4)号、145頁、1971年1。
澱粉の形で貯蔵された炭水化物は、果実が実る季節には
減って、種子を発育させるための補足の炭素源として使
用される。光合戒量と炭水化物貯蔵量に比較して種子が
多くなり過ぎた場合には、いわゆる「なり過ぎ」になり
、種子が落下することになり、その結果、植物の木の部
分から澱粉量が大幅に減少すると、植物は致命的なダメ
ッジを受ける。植物の光合成能力およびその他のファク
ターを考慮して、植物の戊長期に適切に調節されADP
グルコース ビロホスホリラーゼ活性因子を植物に追加
して導入することによって、木の組織中での澱粉貯蔵量
を増加させることができる。これによって結実期に種子
により多くの炭素を与えることができ、従って、植物の
保持能力を大きくすることができる。
遺伝子改質の他の重要な点は遺伝子を導入して害虫に対
する抵抗力を強くできる点にある。この遺伝子としては
以下用のものを挙げることができル:ハシリウス サリ
ンジイエンシスbt  }クシン(Bacillius
 Thuringiensisbt toxin)  
[バエク(Vaeck)達「ネーチャア(Nature
) J第328号、33頁、1987年]、カウピイ 
トリブシン抑制剤(COW−pea trypsin 
inhibitor) [ヒルグー(Hilder)達
「ネーチャア」第330号、160頁、l987年]、
グリフォセート抵抗(glyphosate resi
stance) [デッラ キ11バ(del Ia−
Cioppa)達「バイオ/テクノロジ4(Bio/T
echnology) J 5号、579頁、1987
年]、プロモキシニル耐性体( bromoxynil
resistance) [スタルカー(Stalke
r)達「サイエンス」第242号、413頁、1988
年]、ホスフィノトリシン耐性体(phosphino
thric,ine resistance)[デブロ
ック(Deblock)達「エンボ ジャーナル(EM
BO J.) J第6(9)号、2513頁、1987
年]、ウィルス被覆蛋白クロス保護(viral co
at protein(ross protectio
n)  [レジスター(Register)達の「バイ
ooジイ(Virology) J第166号、524
頁、1988年」。
以上、コヒTのプロトプラストの遺伝子的改質法の一つ
の特殊な具体例を説明したが、本発明では、以上に説明
した方法と均等な多くの技術を用いることができる。本
明細書で用いられる「遺伝子的に改良された」という用
語は無性生殖によるゲノミック変化または修飾を示すの
に用いられ、このゲノミック変化は、例えばコヒアの本
因性遺伝子リストを無性生殖的に変更するか、外因性D
NAすなわち外来DNAまたはプロトプラストの変種と
同一な変種またはそれと異なるコヒアの変種からのDN
Aを加えることによって起こすことができる。このゲノ
ミック変化は調節遺伝子または構造遺伝子に対して行う
ことができる。
上記の内因性遺伝子機能の変更は、例えば突然変異誘発
(mutation) によって起すことができる。
この突然変異誘発は、種々の公知方法を用いて意図的に
起こすことができるということは周知であり、例えば化
学薬品、放射線、遺伝子組み換え技術によって起こすこ
とができる。第1表に示すように、化学的突然変異誘発
剤(ミュータゲン)は活性によって4つの群に分けるこ
とができる。
第1表 放射能誘起による突然変異は紫外線、X線等によって起
すことができる。この突然変異誘発機構は基本的に励起
または組み換えによる複製後修復によって行われる。
遺伝子の改質または修飾は「形質転換」によって行うこ
ともできる。この「形質転換」という用語は、通常の有
性生殖的な再生方法以外の方法によって、コヒアの一つ
の種または変種のゲノム地図(リスト)に任意のDNA
を加えるプロセスを表すのに用いている。「外来DNA
Jという用語は、形質転換されている種以外の種に由来
するDNAを示す。コヒアヘDNAを導入する方法とし
ては公知の各種の技術を用いることができ、例えばCa
″“を沈着させた裸のDNAを用いた形質転換、ブラス
ミドを用いた形質転換、または、ミクロソームニを用い
た形質転換(これらでは、DNAが複製されて構造遺伝
子が宿主に発現される〉、あるいは、例えばミクロピペ
ットを直接挿入して構造遺伝子とフランキング領域とを
宿主に直接導入することによって、非生殖的手段によっ
て宿主ゲノムにDNAを組み込む形質転換を用いること
ができる。
単離された遺伝子または遺伝子群をコヒア ゲノム中に
無性生殖で導入する場合には、一般に効率的な宿主遺伝
子ベクター系を用いる。導入された外因性の遺伝子は形
質変換された植物細胞中で発現され且つ次世代の細胞に
(体細胞的および有性生殖的に)安定して伝達されなけ
ればならない。
ベクターは、コヒア細胞中の遺伝子の導入、保持および
発現が可能な細菌、黴、酵母、ウィルスを含む各種の植
物、動物源から選択される。コヒアゲノム中に新規な遺
伝子が位置していることは、形質変換された植物が効果
的に遺伝子を発現する上で重要であり、また、効果的で
あるためには、通常の育種によって遺伝子修飾が子孫に
伝えられなければならない。
双子葉植物における無性生殖的な遺伝子修飾と外因性遺
伝子の発現はアグロバクテリウム チュメファシエンズ
(Agrobacterium tumefacien
s)の腫瘍誘導(Ti)プラスミド(tumar−in
ducing plasmid)のT−DNAを用いて
可能であるということは知られている。このアグロバク
テリウム(^gro−bacter ium)のT−D
NAには、DNA組み換え技術とバクテリア遺伝子学と
を用いてDNAの任意の外因性段片を挿入することがで
きる。この細菌で感染させた後、宿主植物ゲノムに外因
性DNAを挿入して、遺伝子揉作された細胞、場合によ
っては遺伝子操作さ,れた植物を作ることができる。
第2の方法は、遺伝子ベクターとしてのルー}1%導(
Ri)プラスミド(root−inducing pl
asmid)を導入する方法である。
上記のT1プラスミドDNAまたはその他の遊離DNA
は人工的な方法、例えばマイクロ注入またはプロトプラ
ストと遺伝子ベクターを含んだ細菌性スフエロプラスト
とを融合した後に遺伝子ベクターをコヒアの核DNA中
に組み込む方法によって無性生殖的にコヒアに導入する
ことができる。
コヒアの遺伝子工学は、種々の形態および起源のDNA
分子を用いて所望の機能遺伝子を含む所望のDNAを導
入することによっても実施できると考えられる。このD
NA分子としては以下のものを挙げることができるニカ
リフラワーモザイクウィルス(CAMV)または双子ウ
ィルスのようなDNAウィルス、RNAウィルスおよび
ウィロイド(νiroids)等の植物病原体、オルガ
ネル中の染色体外リボユームのDNA要素(例えば、ク
ロロプラストまたはハトコンドリア〉またはコード化さ
れた核の制御要素のような不安定な植物ゲノム戒分由来
のDNA分子、安定した植物ゲノム戒分からのDNA分
子(例えば、導入されたDNAがオルガネラーまたは核
ゲノムに組み込・まれ、正常に複製され、植物の細胞分
裂と有性生殖による生産時に正常に分割され、しかも、
コヒアの後世代に遺伝的に受け継がれるような複製の起
源およびその他のDNA配列)。特に重要なのものは、
再生機能を有し且つ他の機能(発癌性、有毒性等)を欠
いた断片である。また、コヒアDNA中に外来遺伝子を
運ぶのにトランスボゾン(transposons)を
用いることもできる。
既に述べたように、DNAはプラスミド、例えばT1プ
ラスミド、ウィルスまたはアグロノバクテリウム チュ
メファシエンズ(^.tumefaciens)のよう
な微生物を介して直接プロトプラスト中に導入すること
ができる。あるいは、リポゾーム、物理的注射によるマ
イクロ注入またはレーザービーム法、DNA被覆粒子、
完全な染色体または染色体断片、完全核の融合等による
ミクロ注入等の非ベクター技術を用いて外来DNAを導
入することもできる。
本発明のコヒア ブロトブラストを得るのに用いること
が可能な2つの形質変換法は、燐酸カルシウム法とエレ
クトロポレーションである。燐酸カルシウム法では、プ
ロトプラストの表面にDNAが付着する化学的環境を作
る。DNAはその後エンドシトーズ(endocyto
se)される(具体的な経路は未知である)。公知の他
のDNA取入れ方法には、PEGを使用するもの[シリ
トー(Shilli−to)達「メンツズ イン エン
ジモロジイ(Meth−ocls in Eazymo
logy) J第153号、D1第19章、ワウ(l1
u)達“アカデミック プレス(^cademicpr
ess)”ニューヨーク、1987年]、PVAを使用
するもの[パワー(pOwer)達「メソッズ インエ
ンジモロジイ(Methods in Eazymol
ogy)  J  113号、第4l章、ワイスバ7 
/’ (Weissbach)達“アカデミック プレ
ス(^cademic Press)”二x − E+
 −ク、l986年]、ポリアミンを使用するもの[パ
ワー(Power)違、同上]がある。
エレクトロポレーションは、通常電流を通すことのでき
ないプロトプラスト膜が電気コンデンサとして働くとい
う事実を利用したものである。プロトプラスト膜に高圧
電界を加えると、膜が一時的にブレークダウンして、高
分子が細胞中に出入りできるだけの寸法の孔が形成され
ると考えられている。孔が開いている間、核酸は細胞に
入り、最後には核に入る。鎖状DNAは両端が開いてい
るので、再結合可能であり且つ宿主染色体と一体化し易
く、従って、恒久的または安定に形質転化したプロトプ
ラストを得ることができる。
外来DNAを含む本発明の形質転換したコヒアプロトプ
ラストは直接選択または間接選択することができる。直
接選択の場合には、形質転換したプロトプラストを外来
DNAの実際の機能に基づいて選択した圧力に曝す。例
えば、外来DNAがグルタミン シンテターゼを過剰量
出すコードを有する場合には、それから再生さ・れてこ
のDNAを有するプロトプラストおよび細胞を選択する
のに、ホスフィノトリシン(PPI)をプロトプラスト
戊長媒体に添加すればよい。多量のPPTの存在下で生
存することができるのはDNAを発現するグルタミンシ
ンテターゼを有するプロトプラストだけであるので、時
間の経過につれて、これらのプロトプラストまたは細胞
だけが生存することになる。
安定に形質転換したコヒア細胞を間接的に選択するのに
好ましい単離技術は、選択可能なマーカーを用いる方法
である。この方法では、所望の形質転換特性(例えば、
耐除草剤特性、害虫抵抗力、固体産出量の増大特性また
はカフェイン生産量の抑制特性)用の外来DNAと一緒
に選択可能なマーカーを発現する遺伝子で形質転換し、
次いで、選択可能なマーカーを有する細胞のみが増殖し
得るような選択剤の存在下で戊長させる。この方法を用
いると、選択可能なマーカーと所望の外来DNAとを獲
得したプロトプラストを一定比率で得ることができる。
選択可能なマーカーと所望の遺伝子特性との両方の遺伝
子配列を有するブラスミドのような遺伝子構造体を作る
こともできるが、各遺伝子ごとに異なる遺伝子構造体を
用いて細胞を安定して形質転換することもできる。後者
の場合には、所望の遺伝子特性を有する遺伝子構造体に
対する選択構造体の比率を通常は1未満(例えば1:5
)にしてプロトプラストが処理される。場合によっては
、選択構造体を多量が形質転換して、上記の比率が実用
的でない高い比率にしなければならない場合もある。こ
の場合には、両方の遺伝子を有する単一の構造体を用い
て形質転換しなければならない。
使用可能な選択可能なマーカーおよびそれと組合せ可能
な選択剤の例は下記の文献に記載されている:カフマン
(Kaufman)達[ナチュラル アカデミック サ
イエンス、ユー,エス,エー,予稿集(Proc.Na
tl,^cad, Sci, U, S,A. ) J
第83号、3136頁、1986年(アデノシン デア
ミナーゼ)]: サザ− 7 (Southern)達
〔ジャーナル オブ モレヰユラー アプライド ジェ
ネテイックス(J, Mol,^ppl。(;en,)
 J第1号、327頁、1982年(アミノグリコシド
 ホスホトランスフェラーゼ〉]:  シモンセン(S
imoncen)達[ナチュラル アカデミックサイエ
ンス、ユー,エス,エー.予稿集(Proc,Natl
.^cad, Sci.[1,S,^.)、第80号、
2495頁、1983年(デヒトロフォラート リダク
ターゼ)1;パルマー(Palmer)達Cナチュラル
 アカデミックサイエンス、ユー.エス.二一.予稿集
( proc.Natl,^cad.Sci,υ.S.
^.、第84号、1055頁、1987年(ヒグロマイ
シンーβ−ホスホトランスフェラーゼ)];  リトル
フィールド(Little−field)  [サイエ
ンス(Science)、第145号、709頁、19
64年(チミジン キナーゼ)];  ミュリガン(M
ulligan)達[ナチュラル アカデミック サイ
エンス、ユ−,エス,X−.予稿集(Proc.Nat
l.^cad, Sci.11,S,A.) 、第78
号、2072頁、1981年(キサンチンーグアニンー
ホスホーリボシルトランスフェラーゼンJ0 上記の燐酸カルシウム法、PEG}ランスフェクション
法、アグロバクテリウム法およびエレクトロポレーショ
ン法の4つの技術は、充分な量のDNAを多数の植物細
胞またはプロトプラストに導入できるので、、安定した
形質転換体を調製するのに適している。従って、いくつ
かの細胞またはプロトプラストが外来DNAをゲノム中
に安定して組込ませる可能性が大きくなる。
選択は、選択剤の存在下で細胞または組織が回収され、
良好に戊長ずるまで実施する。次に、得られた“細胞株
”を選択剤の存在下で二次培養して特性付け(char
acterization)する。得られた選択剤耐性
物の量を、これら細胞株の成長度と、各種濃度の選択剤
の存在下で選択されなかった細胞または組織の戒長度と
を比較して決定する。常習化した細胞を選択しないよう
にするために、培養された細胞の特性の安定性を、選択
剤の非存在下で選択された細胞株を種々の期間で戒長さ
せた後、組織を選択剤に再度曝して戒長度を測定して評
価する。
選択剤に対する耐性を十分示した細胞株を植物再生手順
に従って処理することによって、耐性特性を発現する或
熟した植物と種子とが得られる。
この植物再生手順によって苗木を戒長させることができ
る。器官形戊(organogenes is)による
戊長の場合にはカルスか新芽(shoots)が誘導さ
れ、新芽から根が誘導される。
上記の選択可能なマーカーのテストと、その発現生或物
のテストの他に、植物細胞中の好ましい遺伝子の存在量
のテストを、遺伝子の種類に応じた種々の方法で行うこ
とができる。外因性生成物を生戒する遺伝子が存在する
か否かは、植物細胞を単離・溶解して、外因性底物用の
シトプラスム(cytoplasm)分析または外来遺
伝子用の核分析によって検出できる。外因性生成物は電
気泳動、クロマトグラフィ、免疫測定、その他によって
検出することもできる。遺伝子はハイブリド化によって
検出するのが便利である(例えば、サザーンブロッティ
ング(Southern Blotting) 法)。
上記細胞は、フィトホルモンを含む培地を用いて無菌環
境下で培養することによってカルスに再生することがで
きる。このカルスをホルモンまたは戊長調節剤で処理(
例えば、シトキニン、オーキシン、または、ホルモン完
全無し〉することによって、苗木に直接再生するか、先
ず、体細胞胚を形威し、次いで苗木へと発芽させるかす
ることができる。こうして得られた遺伝子的に改質また
は修飾された苗木を無菌の植木用ミックスに植え、成長
させる。
戒熟した植物から得られる細胞株が改質または修飾され
た遺伝子を伝達するということは公知である。再生植物
は自己受粉性であるのが好ましい。
そうで無い場合には、再生植物から得られた花粉を農芸
学的に同系の交配株から種子成長させた植物と異花受精
させるが、同系交配株の植物の花粉で再生植物を受粉さ
せる。特性が遺伝したか否かの評価は第1世代と第2世
代の子孫の特性の軍離度から判断する。組織培養で選択
したコヒア植物の遺伝特性の持続性と発現は、この特性
が商業的に重要なものであるほど重要になる。
上記、本発明を概略的に説明した。本発明のさらに詳細
な理解は以下の実施例の説明から明らかになるであろう
。しかし、以下の実施例は本発明の一例を示するもので
あって、本発明を何ら限定するものではない。
実施例1 コヒア アラビ力(Coffea Arabica)植
物の若し1葉の表面を1%リッキノツクス溶液で5分間
洗浄し、150 r. p. m.で振盪しながら7%
次亜塩素酸カルシウムで30分間洗浄し、殺菌水で3回
濯ぐことによって殺菌した。約1 cdの葉の一部をコ
ヒアカルス培地(COF,第2表)上で上側表面を下に
して培養した。移植片を暗闇中または薄暗い明かりの下
で28〜30℃で培養した。
笈ヱ老 COP培地a CB 培地6 εB 培地 培地媒は全てpH5.6に調節されており、量は明記し
たものを除き全てmg/ j!表示である。
ムラシゲ達[フィジオロジー オブ プラント(Phy
siol,Plant) 15、473、1962]ガ
ンボルグ達[エクスプレス オブ セル リサーチ(ε
xp.Cell Res,) 50、151, 196
8]酵素溶液は1%中和活性炭1時間処理し、濾過し、
殺菌し、冷凍貯蔵した。
不定胚の懸濁培養 増殖中の葉のカルスを容量250−のディロング(de
long) 7ラスコ中の細胞培養液(CM、第3表)
中に移して、濃いシトブラスムを有する白色からクリー
ム色に着色された小細胞が見えるようになるまで、27
±2℃、150 r.ρ.m,でジャイレートリ(gy
ratory)振盪器で培養した。これらの小細胞は小
細胞の安定した懸濁液が得られるまで、繰り返して二次
培養した。以後、50−のCM媒地中で7〜10日の移
送スケジュールで培養を続けた。6つの細胞株が得られ
た。以下に説明する実験では、その1つであるCA−2
を用いた。
第3表 CM培地1 CP培地 プロトプラストの単離と培養 5〜7日の移転培養物を振盪してから数秒間待って沈降
させてから、小細胞のアリコート10−を取り出した。
50〜IOOX gで5分間遠心分離して、細胞を回収
し、酵素溶液(CE,第2表”) 30ml中に再懸濁
させ、ジャイレートリ(gyratory)振盪器で5
O r.p.m.  で27〜30℃で一晩培養した。
74ミクロンメッシュのステンレス鋼スクリーンで濾過
した後、ブロトブラストを遠心分離によって回収し、プ
ロトプラスト洗浄溶液(RI=酵素と牛の血清アルブミ
ンを含まないGE培地)で洗浄し、次に、浸透圧を4l
%(V/V)に調節したべルコール(Percol I
)/ R ]クッション上でIOOX gで5分間遠心
分離した。クッションに付いたブロトブラストを集め、
R!で洗浄し、所定の容積のエレクトロポレーション緩
衝液(EB,第2表)またプロトプラスト培地(CP,
第3表〉で希釈し、カウントした。エレクトロポレーシ
ョン実験用のプロトプラストはEBを用いて最終濃度を
2〜4 XIO”/−へ希釈し、使用するまで氷上で培
養する。再生研究用に単離したプロトプラストはCPを
用いて直接2 XIO’ / rRlに希釈した後、培
地から硫酸カナマイシンを除く点以外はエレクトロポレ
ーション後のエレクトロポレーションを受けたプロトプ
ラストと同様に処理した(実施例3を参照)。
アリコー}10一当たりの10〜30X10’ CA−
2プロトプラスト値を定期的に得た。
一時的発現エレクトロポレーション実験に続いて、プロ
トプラストをCPで2X10’/一に希釈し、暗闇で2
8℃で2〜3日間培養してアッセー分析した。安定した
形質変換実験を行うため、エレクトロポレーションの4
日後にブロトプラストをCPで1:1に希釈し、3週間
後に再度CM十カナマイシン(10f)■/!l〉で希
釈した。連続的にカナマイシン.選択剤を添加すること
を除いて、懸濁培養と同じ培養状態に維持した。
実施例2 コヒア体細胞不定胚の誘導による植物再生不定胚形戊(
en+bryogenesis)をCA−2細胞をMS
塩(ホルモンを含まず)、ビタミンB,および3%スク
ロースで構威される培地に移転して予備誘発させた。完
全な誘発は液体誘発培地(LIM  38+r+Mに増
加させたK N O sを含む0.5XMS塩、ビタミ
ンB,および2%サッカロース)に移した後、LIM+
0.8%ディフコノーブル(ロifcoNoble)寒
天培養基に移して行った。次に、得られた不定胚培地か
ら単胚を取り出し、同じ培地で二次培養した。発芽し、
根を形威した胚をホーグランド(loagland)溶
液[ホーグランド(Hoagland)とアルノン(^
rnon)“Ca I i f.^gric.BXI)
.Stn,Circ,  347、l頁、1950年]
を用いて湿らされた無菌バーミキュライト(vermi
culite)を入れたGA−7容器[マジx’/ダ社
(Magenda Corp.)コに移して植物を形威
した。風土馴化の期間が過ぎた後、植物を土壌に移し、
戊長室(28℃、感光時間l2時間/日)で或長させた
実施例3 コヒアのプロトプラストのエレクトロポレーションの最
適条件を決定するために、先ず、タバコの葉、懸濁細胞
培養液およびトマトの葉からのブロトプラストでの一時
的発現と安定した形質転換用のエレクトロポレーション
条件を確立し、そのデータをCA−2プロトプラストに
適用した。エレクトロポレーションは、フロム(Fro
mm) によって開発された方法[フロム(Frorn
m)達の「ナチュラル アカデミック サイエンス 二
一.エス.エー 予稿集(Proc.Natl.Aca
d, Sci, U.S.^.)」第82号、5824
頁、1985年コ、フロム(Fromrn)達「ネーチ
ャア(Nature) J第319号、791頁、19
86年]を変形して用いた。EBId中の2〜4X10
’プロトプラスト±DNAを10〜12分間氷で冷却し
たサイズQ,4Xlc@の使い捨てプラスチックキュベ
ット中で培養した。このキュペットの0.4cmの内側
横表面には、電極としてアルミニウム熱伝導テ一ブ(3
m〉が付着されている。エレクトロポレーションは、こ
の電極を介して330 V X350μFのコンデンサ
で放電することによって行った(最終抵抗は800〜1
050Ωであり、RCは215〜250ミリ秒)。使用
したDNAはカナマイシン耐性の安定した形質転換体を
製造するためのハインド■(Hand III)で消化
されたプラスミドpGA472[アン(An)達「エン
ボジャーナル(BMBO JOURNAL)第4号(2
)、277頁、1958年]か、一時的発現実験用のク
ローズド サーキュラーpUC8−CaMV C A 
T (pCaMVCATの誘導体〉[フロム(From
m)達「ナチコラル アカデミック サイエンス ユー
エス.エー 予稿集(Proc, Natl.^cad
, Sci,U,S.^.)」第82号、5824頁、
1985年]のいずれかの20〜40μglmlである
。全ての実験で、無菌の子牛胸線DNA (シグマ〉ま
たはpTZ19U [ミード(Mead)達「ヌクレイ
ック アシッズ リサーチ(Nuc.^cids Re
s,) J第13号(4)、1103頁、1985年]
にクローン化された線状化されたpsh2 −109(
8B分的なとうもろこしシュランケン(Shrunke
n−2遺伝子)[バートン(Barton)達「レギュ
レーション オブ カーボン アンド ニトロゲン レ
ダクションアッドユティリイゼーション インメーズ(
Regulation of Carbon and 
NltrogenReduction in Maiz
e) Jアメリカンソサエテイオブ プラント フィジ
オロジスツ(^mericanSocoety ofP
1ant Physioilogists )、o−7
クビイル(Rockville) 、MD,  363
頁、1986年]の20〜40μg/一がDNA担体と
して含まれている。
エレクトロポレーションに続いて、10〜20分間、氷
上でプロトプラストを培養した後、上記のようにして培
養した。
ブラスミドDNAはCsC1/臭化エチジウム遠心分離
によって精製した[ザロウィッツ(2arowitz)
博士論文、ユニバーシティ オプ ミズーリー(Uni
versity of Missouri)、コロンビ
ア、1983年;ビルンボイム(Birnboim)達
「ヌクレイック アシッズ リサーチ(Nuc,^ci
ds Res,) J 7号、1513頁、1979年
]。標準的な浄化方法に続いて、DNAを70%エタノ
ールで殺菌し、殺菌水中に再懸濁させた。
エレクトロポレーションしたプロトプラストを2〜3日
間培養し、C−クロラムフェニコル[60mC 1/m
mo I 、ニュー イングランド ヌークリア(Ne
w England Nuclear)]を用いてクロ
ラムフェニコルアセチルトランスフエラーゼ(CAT)
1を分析した[フロム(Promm)達「ナチュラル 
アカデミックサイエンス ユー.エス.エー.予稿集(
Proc, Natl,^cad.Sci, U, S
, A, ) J第82号、5824頁、1985年コ
。その結果、かなり多量のアセチル化されたクロラムフ
ェニコル点が見られた。
タバコとトマトのブロトブラストにおけるCAT遺伝子
の一時的発現は160〜170V/cIlの1パルスで
観察され、印加する電圧〈lパルス〉を約230 V/
cmまで増加させると、増加する。その後、発現量は、
270〜280V/cII1まで一定であり、こ゛れを
越えるとアセチル化されたクロラムフェニコルに関連す
るスポットの強さが急激に低下する。
処理されたプロトプラストの物理的一体性、細胞壁形或
能、分割能力を観察した結果、発現の高い高平部分はプ
ロトプラストの分割能力が無いことと相関関係があり、
発現の急激な降下部分はエレクトロポレーション時のプ
ロトプラストの物理的崩壊に相関関係があった。発現の
高い高平部分を形戊する電圧は、細胞を分割不能にする
が、CAT酵素分子を合成できると考えられる。CAT
酵素の安定性によって、これらのプロトプラストは高い
レベルのCAT活性を示す。
次に、安定した形質転換実験を行って、各電圧で生産さ
れるカナマイシン耐性カルス(トマトとびタバコ)およ
び/または苗木(タバコ)の数を測定した。カナマイシ
ン耐性はネオマイシン ホスホトランスフェラーゼー1
1(NPT−11)の遺伝子の発現によって形威される
。最大の一時的発現のために必要な最小電圧(Vmt)
 とタバコおよびトマトのプロトプラストのための安定
した形質転換(Vms)との間の関係を計算し、コヒア
プロトプラストのVmtを実験的に演縄して、タバコと
トマトのプロトプラストの実験的なVmt − Vms
の差をコヒアのVrntに当てはめて、コヒアのVms
を予想した。
続く安定した形質転換実験によって、pG^472の存
在下で、160〜190 V/cII1の電圧範囲で形
質変換されたカナマイシンー耐性タバコ/トマトカルス
を形威した。発現の高い高平部分で電圧を使用したり、
「無DNAJ制御をすると、安定した形質転換体は得ら
れなかった。これらの結果から、タバコとトマトのプロ
トプラスト用のVat とVmsは各々230V/ca
+と170〜190 V/csとした。CA−2プロト
プラストを用いた類似の一時的発現実験では、約240
V/cmのVmtが得られた。CA−2プロトプラスト
での電圧効果は、タバコとトマトのプロトプラストで観
察された効果と同様である。従って、CA−2プロトプ
ラストの安定したエレクトロポレーションは約190〜
200 V/cmで起きると予想された。
CA−2プロトプラストを150〜240 V/cmの
範囲でエレクトロポレーションした。カナマイシン選択
の3〜4カ月後、極めて小さい細胞群がCA477−2
と、CA477 −3/4のサンプル中に観察された。
これらは各々電圧220V/cmと200V / cm
の処理に対応している。さらに3カ月後にCA477−
2から十分な量の不定胚発生が誘発さされ、pG^47
2 NPT−II遺伝構造体の存在をテストすることが
できる量となった。CA477−3/4はさらに2カ月
間の培養を必要とした。カナマイシン耐性組織は、「無
DNAJ制御からは全く得ることができなかった。特定
の形質変換比率は不明であるが、コヒアの形質転換は、
エレクトロポレーションを受けたプロトプラスト当たり
約I×106であると計算された。これは、タバコの安
定したエレクトロポレーションの形質転換(固体培地に
おいて実施された選択〉でエレクトロポレーションを受
けたプロトプラスト当たり約IXIO’と同様な高さで
あった。
植物組織の分子分析 凍結したCA−2細胞懸濁液組織から得られたDNA2
0,ug [デッラポルタ(Dellaporta)達
「モレヰユラー バイオロジイ オブ プランツーラボ
ラトリ4  ?二5アル(Molecular Bio
logy ofPlants−Laboratory 
Manual) J ml−ルド スブリング ハーバ
ー ラボラトリ4 (Cold Spring Har
−bor Laboratory) 、コールド スプ
リング ハーハー(Cold Spring Harb
or)  二x−ヨーク、35〜36頁、1984年]
を種々の制限酵素で消化させ、P−放射化ラベルした[
フエインベルグ(Feinberg)達「アナリティカ
ルバイオケミストリイ(Analyt−ical Bi
ochemistry) J第132号、6〜13頁、
1983年] pPK65からの1.2 kbp Ba
m Hl x Hind III NPT−11遺伝子
断片プローブ[コジエル(Koziel)達の「ジャー
ナル オブ モレキュラー アンド アプライド ジェ
ネティックス(J, Molecular and^p
plied Genetics) J第2号、549頁
、1984年]を用いて、サザーン(Southern
)分析処理した[マニイアティス(Maniatis)
達「モレキュラー クローニングーア ラボラトリイ 
マニュアル(Mole−cular  Cloning
−^Laboratory Manual) J :]
 −ルド スプリング ハーバー ラボラトリイ(Co
ld−SpringHarbor Laborator
y)、コールド スプリング ハーバー(Cold S
pring Harbor)  二5 − El −ク
、382〜389頁、1982年コ。正および負の制御
DNAとしては、同様に消化されたpG^472DNA
と形質転換していないコヒア植物組織からのDNAとを
各々用いた。
カナマイシン耐性コヒア組織のサザーン分析CA477
−2のサザーン(Southern)分析を上記の方法
で実施した。カナマイシンブローブの形質転換されてい
ない制御DNAへのハイブリッド化は全く観察されなか
った。Pst I  X Sst II  X Hin
d IIIで消化されたDNAは、NPT −II遺伝
子プローブへのハイブリッド化の1.8κbpおよび4
00 bpの大きなバンドと1つの=2.8 kbpの
小さいバンドが形或される。400bp断片はプロモー
タとNPT−II遺伝子の5・ の部分を示す。一方、
サイズと信号の強さから、1.8kbpバンドは入力構
造体の鎖状体(concatemers)から生じたも
のである(Hind III−消化されたpG^472
〉。2.8kbpバンドは恐らく植物染色体中への挿入
時にpG^472Hind IIIのサイトが失なわれ
て生じる融合断片からの信号である。CA477 −3
/4は、NPT −II遺伝子ブローブへのハイブリッ
ド化の3つのバンド、すなわち、400 bpプロモー
ター5゜ 断片と、1.6および5.5kbpバンドを
作る。この1.6と、5.5kbpバンドは、挿入時に
pc^472配列の約200bpが失われて、恐らく再
び融合断片となるであろう。しかし、知られているρG
A472地図[アン(An)「エンボジャーナル(EM
BO Journal) J第4(2)号、277頁、
1985年]によると、1.6kbp断片は完全なNP
T −II遺伝子を形或するのに十分な長さである。こ
れらの信号はpG^472 NPT−41遺伝子からで
あることは、BamHIXC^477−2と、C^47
7−3/4 0NAの旧nd III消化物のサザーン
(Southern)分析結果によって確認された。4
00bp信号は、これらの消化物と共に消え、他のバン
ドは全部予想された200 bpだけサイズが大きくな
る。
CA472 − 2からpc^472の天然の完全な長
さの分子を放出するための旧ndI[Iの能力は、鎮状
体の存在を示し、従って、多数のpG^472のコピー
の存在を示している。予備的再構成実験によって、一倍
体のC^477−2ゲノム当たり5〜IO個のコピーが
示唆される。また、一倍体コヒア ゲノム当たりpG^
472の1〜2個のコピーでC^477−3/4へのp
G^472の挿入は2種類が存在するものと考えられる
。CA477−2培養は、CA477−3/4の培養よ
りカナマイシン選択下でより早く戒長ずるという事実は
、CA477−2のNPT−I+コピー数が大きいこと
と矛盾しない。
CA477−3/4中で部分的に消去されたl, 6k
bpバンドの存在は、エレクトロポレーションで実施さ
れた形質転換によって観察されたDNAの再配置と矛盾
しない[Fromm  (フロム)その他「ネーチャア
(Nature) J第319号、791〜793頁、
1986年]。
コヒア アラビカ(C, arabica)の葉の懸濁
液細胞株C^−2は、小さい細胞質の密度の濃い細胞(
直径、20〜30μm)によって構威されている。通常
、高い割合で不定胚を発生させるためには、5回または
それ以上の誘発媒体(LIM)への移転が必要である。
始めの数回のLIMへの移転の後、大きな茶色の細胞群
が形戊され、それから、砕けやすい組織が生じ、次に、
白色の小球形胚発生構造が形成される。液体中で、少量
の小球形構造からの砕けやすい組織と大きな細胞群をL
IM寒天培養プレートに移す。1つのカルス塊から50
個以上の体細胞不定胚が発生するが、不定胚をさらに成
長させるために、周囲を囲むカルス仮皮から分離させる
。多くの体細胞不定胚は正常な植物へと発育するが、1
つまたは3つの子葉を融合させたり、戊長させたりする
胚もある。一般に、戊長様式は、高周波体細胞不定胚発
生(HFSE)法に従って行われる[ソンダール(So
ndahl)達「エル.ゼット.プフランゼンフィジオ
ロジイ ビーデ−(L,Z, Pflanzenphy
siol, ad, ) 」第818号、395頁、l
977年;ソンダール(Sondah 1)達「テ4’
/シュカルチャア− アンド イッツ アプリケーシa
ン(Tissue Culture and Its 
Application) J  } oープ(T, 
Thrope)編、アカデミック プレス(^cade
−mic Press)、二x−ヨーク、325 〜3
58頁、1981年; ソンダール(Sondahl)
  rノ\ンドブツク オブ プラント セル カルチ
ャア( }Iandbook ofPlant Cel
l Culture) J第3巻、アンミラト(Am−
mirato)達編、マツクミラン(Macm i l
 Jan)、ニューヨーク、564〜590頁、198
4年]。
新たに単離されたCA−2プロトプラストは、24時間
以内に楕円形を取り、急速に細胞壁が形威される。プロ
トプラスト単離の4〜6日内に、細胞分割が観察され、
培養の2週間後には細胞群を裸眼で見ることができる。
プロトプラスト単離の1カ月以内に、培養物は前駆体の
細胞株と類似し、体細胞不定胚を形或するように誘導さ
れる。エレクトロポレーションしたプロトプラストは、
細胞再生またはコロニー形威を全く後らせずに、エレク
トロポレーションしなかったプロトプラストと類似の方
法で戊長ずる。
安定した形質転換実験のプロトプラストの大部分は、カ
ナマイシンを含む培地に移すと直ちに死ぬが、いくつか
の細胞群は、連続したカナマイシン選択の数カ月後に出
現した。カナマイシンを含む新鮮な培地に移した後、2
つのポジティブ処理をすることによって、CA−2に外
観が類似した懸濁培養物が得られる。これらの2つの形
質変換した細胞株C A477−2と、C A 477
−3/4は現在でも、CA−2と同じ手順(プロトコル
〉、同じ培地(カナマイシンの添加を含む〉、移転スケ
ジュールおよび移転接種材料で保持されている。CA4
77−2とC A477−3/4は、上記のプロトプラ
スト再生実験よりも多数回の誘導培地への移転を必要と
する。これらの培養物は、連続したカナマイシン選択(
100 mg/ l> の存在下で、不定胚が再生され
、そのいくつかは発芽して子葉を形戊した。
本発明は、本発明の1つの観点をを示すために説明した
上記の実施例に限定されるものではなく、機能的に均等
なコヒア植物、プロトプラスト、細胞株または種子は全
て本発明の範囲内である。実際、以上説明した本発明を
種々変更をすることが可能であるのは上記の説明および
表から当業者には明らかであろう。これらの変更は本発
明の請求の範囲に入るものである。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)植物を再生可能な安定した無性生殖的且つ遺伝子
    的に改質されたコヒア(Coffea)属のプロトプラ
    スト。
  2. (2)外来DNAを用いた形質転換によって遺伝子的に
    改質されたものであることを特徴とする請求項1に記載
    のプロトプラスト。
  3. (3)真核細胞のDNAを用いて形質転換されたもので
    あることを特徴とする請求項2に記載のプロトプラスト
  4. (4)真核細胞のDNAが、プロトプラストのコヒア種
    とは異なるコヒア属からのものであることを特徴とする
    請求項3に記載のプロトプラスト。
  5. (5)真核細胞のDNAが、プロトプラストのコヒア属
    とは異なる属からからのものであることを特徴とする請
    求項3に記載のプロトプラスト。
  6. (6)プロトプラストの変種とは異なる変種からのDN
    Aを用いた形質転換によって遺伝子的に改質されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のプロトプラスト。
  7. (7)プロトプラストの変種と同じ変種からのDNAを
    用いた形質転換によって遺伝子的に改質されていること
    を特徴とする請求項1に記載のプロトプラスト。
  8. (8)形質変換DNAが遺伝子マーカーを含むことを特
    徴とする請求項6または7に記載のプロトプラスト。
  9. (9)コヒアアラビカ(Coffeaarabica)
    から由来することを特徴とする請求項1に記載のプロト
    プラスト。
  10. (10)原核細胞のDNAを用いて形質転換されたもの
    であることを特徴とする請求項2に記載のプロトプラス
    ト。
  11. (11)外来DNAが遺伝子マーカーを含むことを特徴
    とする請求項2に記載のプロトプラスト。
  12. (12)遺伝子の改質が耐害虫特性、耐除草剤特性、炭
    水化物合成特性およびカフェイン合成特性によって構成
    される群の中から選択された特性を目的としたものであ
    ることを特徴とする請求項2、6または7のいずれ一項
    に記載のプロトプラスト。
  13. (13)請求項1または2に記載のプロトプラストから
    再生された植物細胞。
  14. (14)請求項13に記載の植物細胞を含む植物および
    植物部分。
  15. (15)請求項14に記載の植物の表現型特性を備えた
    植物および植物部分。
  16. (16)請求項14に記載の植物由来の植物組織。
  17. (17)請求項14に記載の植物の産生した種子。
  18. (18)発芽して植物となり、種子を産生できることを
    特徴とする請求項17に記載の種子。
  19. (19)請求項17に記載の種子から生じた植物の表現
    型特性を備えた植物。
  20. (20) (a)コヒア(Coffea)の移植片組織培養によっ
    てカルスを作り、 (b)このカルスから細胞懸濁物を単離し、(c)この
    細胞懸濁物を処理してプロトプラストを取り出し、 (d)このプロトプラストを形質転換する ことによって得られるような、植物を再生可能な安定し
    た無性生殖的且つ遺伝子的に改質されたコヒア(Cof
    fea)属のプロトプラスト。
  21. (21)上記(d)段階でのプロトプラストの形質転換
    がエレクトロポレーションを用いて行われたものである
    ような請求項20に記載のプロトプラスト。
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