JP7326091B2 - インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、インクジェットヘッド及びインクジェットプリンタに関する。
圧電部材のせん断変形を利用してノズルからインク滴を吐出させる、いわゆる、せん断モード型インクジェットヘッド構造を有するインクジェットプリンタが知られている。このような構造では、ノズル孔が設けられたノズルプレートと、インクを保持する圧力室を形成する圧電部材とを、ノズルと圧力室とが連通するように接合する。これらの接合には、シランカップリング剤などの接着剤や、プラズマ処理等が用いられている。
特許第6155370号公報 特開2009-292917号公報 特開平7-171971号公報
本発明が解決しようとする課題は、安定性に優れたインクジェットヘッド、及びこのようなインクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタを提供することにある。
実施形態によると、インクジェットヘッドが提供される。インクジェットヘッドは、ノズルプレートと圧電部材とフッ素化合物層とを備える。ノズルプレートは、記録媒体へ向けてインクを吐出するノズルを含む。圧電部材は、ノズルと連通する位置に圧力室を形成し、圧力室内の圧力を変化させて圧力室内のインクを吐出させる。フッ素化合物層は、少なくとも圧電部材及びノズルプレートの間に位置する。フッ素化合物層は、第1層と第2層と第3層とを含む。第1層は、ノズルプレート側に位置する。第2層は、圧電部材側に位置する。第3層は、第1層及び第2層の間に位置する。第1乃至第3層のX線光電子分光スペクトルは、CF基に属するピークをそれぞれ含む。第3層のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA3は、第1層のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA1よりも大きく、かつ、第2層のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA2よりも大きい。
他の実施形態によると、インクジェットプリンタが提供される。インクジェットプリンタは、実施形態に係るインクジェットヘッドと媒体保持機構とを備えている。媒体保持機構は、インクジェットヘッドに対向して記録媒体を保持する。
実施形態に係るインクジェットヘッドを示す斜視図。 実施形態に係るインクジェットヘッドを構成するアクチュエータ板、フレーム及びノズルプレートを示す分解斜視図。 実施形態に係るインクジェットヘッドの部分切断上面図。 図3に示すインクジェットヘッドの一部を示すY軸に垂直な平面に沿った断面図。 電極保護膜が電極に結合している状態を模式的に示す断面図。 フッ素化合物層に含まれる第1乃至第3層を模式的に示す断面図。 第1層及び第3層のXPSスペクトルの一例を示すグラフ。 実施形態に係るインクジェットプリンタを示す模式図。
1.インクジェットヘッド
1-1.構成
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。
図1は、実施形態に係る、インクジェットプリンタのヘッドキャリッジに搭載して使用するオンデマンド型のインクジェットヘッド1を示す斜視図である。以下の説明では、X軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を用いる。図中の矢印の指し示す方向を便宜上プラス方向とする。X軸方向は印刷幅方向に対応する。Y軸方向は記録媒体が搬送される方向に対応する。Z軸プラス方向は記録媒体に対向する方向である。
図1を参照して概略的に説明すると、インクジェットヘッド1は、インクマニホールド10、アクチュエータ板20、フレーム40及びノズルプレート50を備えている。
アクチュエータ板20は、X軸方向を長手方向とする矩形をなしている。アクチュエータ板20の材料としては、例えばアルミナ(Al)、窒化珪素(Si)、炭化珪素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)及びチタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)等が挙げられる。
アクチュエータ板20は、インクマニホールド10の開口端を塞ぐようにインクマニホールド10の上に重ねられている。インクマニホールド10は、インク供給管11及びインク戻し管12を介してインクカートリッジに接続される。
アクチュエータ板20上には、フレーム40が取り付けられている。フレーム40上には、ノズルプレート50が取り付けられている。ノズルプレート50には、X軸方向に各々が延び、Y軸方向に配列した2つの列を形成するように、複数のノズルNが所定の間隔をあけて設けられている。
図2は、実施形態に係るインクジェットヘッドを構成するアクチュエータ板20、フレーム40及びノズルプレート50の分解斜視図である。図3は、実施形態に係るインクジェットヘッドの部分切断上面図である。図4は、図3に示すインクジェットヘッドの一部を示すY軸に垂直な平面に沿った断面図である。
このインクジェットヘッド1は、いわゆるせん断モードシェアードウォールのサイドシューター型である。
図2及び図3に示すように、アクチュエータ板20には、Y軸方向の中央部で列を形成するように、複数のインク供給口21がX軸方向に沿って間隔をあけて設けられている。また、アクチュエータ板20には、インク供給口21の列に対してY軸プラス方向及びY軸マイナス方向に離間した位置においてそれぞれ列を形成するように、複数のインク排出口22がX軸方向に沿って間隔をあけて設けられている。
中央のインク供給口21の列と一方のインク排出口22の列との間には、複数の圧電部材30が設けられている。これら圧電部材30は、X軸方向に延びた列を形成している。また、中央のインク供給口21の列と他方のインク排出口22の列との間にも、複数の圧電部材30が設けられている。これら圧電部材30も、X軸方向に延びた列を形成している。
複数の圧電部材30からなる列の各々は、図4に示すように、アクチュエータ板20上に積層された第1圧電体301及び第2圧電体302で構成されている。第1圧電体301及び第2圧電体302の材料としては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)等が挙げられる。第1圧電体301及び第2圧電体302は、厚さ方向に沿って互いに逆向きに分極されている。
第1圧電体301及び第2圧電体302からなる積層体には、Y軸方向に各々が延び、X軸方向に配列した複数の溝が設けられている。これら溝は、第2圧電体302側で開口しており、第2圧電体302の厚さよりも大きな深さを有している。以下、この積層体のうち、隣り合った溝に挟まれた部分をチャネル壁という。これらチャネル壁は、Y軸方向に各々が延び、X軸方向に配列している。
圧電部材30は、後述するノズルNと連通する位置に圧力室32を形成し、圧力室32内の圧力を変化させて圧力室32内のインクを吐出させる。なお、インクが流通する圧力室32は、隣り合った2つのチャネル壁の間の溝に位置した空間である。圧力室32の幅、ここでは、圧力室32のX軸方向に沿った寸法は、好ましくは20μm以上100μm以下の範囲内にあり、より好ましくは、50μm以上80μm以下の範囲内にある。
圧力室32を取り囲む側壁及び底には、電極33が形成されている。すなわち、圧電部材30のうち、圧力室32と隣接した部分には、電極33が形成されている。これら電極33は、Y軸方向に沿って延びた配線パターン31に接続されている。電極33は、圧電部材30に駆動パルスを印加する。
後述するフレキシブルプリント基板との接続部を除き、電極33及び配線パターン31を含むアクチュエータ板20の表面には、電極保護膜34が形成されている。電極保護膜34は、絶縁性を有する。電極保護膜34は、例えば、フッ素化合物を含む膜である。フッ素化合物は、例えば、環状構造を含む繰り返し単位を含むフッ素樹脂である。環状構造は、脂肪族環であることが好ましく、炭素及び酸素からなる複素環を含んだ構造であることがより好ましい。
図5は、電極保護膜が電極に結合している状態を模式的に示す断面図である。図5に示す電極保護膜34は、5員環構造を含むフッ素化合物からなる膜である。図5に示す構造は、フッ素化合物の単量体を表す。図5に示す構造を有するフッ素化合物は、5員環構造を繰り返し単位に含むポリマーであり得る。電極保護膜34は、エーテル結合を介して電極33に結合している。図5に示すフッ素化合物は、例えば、AGC株式会社製のサイトップ(登録商標)である。
電極保護膜34としては、ポリパラキシリレン骨格を有する化合物を含む膜、すなわちパリレン膜を用いてもよい。電極保護膜34は、パリレン膜とフッ素化合物を含む膜との積層体であってもよい。電極保護膜34は省略してもよい。
ノズルプレート50は、図4に示すように、ノズルプレート基材501と、その媒体対向面(ノズルNからインクを吐出する吐出面)に設けられた撥液膜502と、媒体対向面の裏面(圧力室32と接する面)に設けられた撥液膜503とを含んでいる。ノズルプレート基材501は、例えば、ポリイミドフィルムなどの樹脂フィルムからなる。撥液膜502及び503は、例えば、フッ素化合物を含む膜である。フッ素化合物を含む膜としては、上述した電極保護膜34と同様のものを用いることができる。撥液膜502及び503は、同一の材料からなっていてもよく、異なる材料からなっていてもよい。
フレーム40は、図2及び図3に示すように、開口部を有している。この開口部は、アクチュエータ板20よりも小さく、かつ、アクチュエータ板20のうち、インク供給口21、圧電部材30、及びインク排出口22が設けられた領域よりも大きい。フレーム40は、例えばセラミックスからなる。フレーム40は、図示しないフッ素化合物を含む接着層によりアクチュエータ板20に接合されている。接着層は、後述するフッ素化合物層70と同様の構成を有するフッ素化合物層である。フレーム40は、フッ素化合物以外の接着剤によりアクチュエータ板20に接合されていてもよい。フレーム40は省略してもよい。
ノズルプレート50は、フレーム40の開口部よりも大きい。ノズルプレート50は、図示しない接着層によりフレーム40に接合されている。接着層は、後述するフッ素化合物層70と同様の構成を有するフッ素化合物層である。ノズルプレート50は、フッ素化合物以外の接着剤によりフレーム40に接合されていてもよい。
ノズルプレート50には、記録媒体へ向けてインクを吐出する複数のノズルNが設けられている。これらノズルNは、圧力室32に対応して2つの列を形成している。ノズルNは、記録媒体対向面から圧力室32の方向に進むに従って径が大きくなっている。ノズルNの寸法は、インクの吐出量に応じて所定の値に設定される。ノズルNは、例えば、エキシマレーザーを用いたレーザー加工を施すことによって形成することができる。
アクチュエータ板20、フレーム40及びノズルプレート50は、図1に示すように一体化されており、中空構造を形成している。アクチュエータ板20、フレーム40及びノズルプレート50によって囲まれた領域は、インク流通室である。インクは、インクマニホールド10からインク供給口21を通してインク流通室に供給され、圧力室32を通過し、余剰のインクがインク排出口22からインクマニホールド10へ戻るように循環する。インクの一部は、圧力室32を流れる間にノズルNから吐出されて印刷に用いられる。
配線パターン31には、アクチュエータ板20上であってフレーム40の外側の位置でフレキシブルプリント基板60が接続されている。フレキシブルプリント基板60には、圧電部材30を駆動する駆動回路61が搭載されている。
ノズルプレート50は、フッ素化合物層70により圧電部材30と接合されている。フッ素化合物層70は、圧電部材30及びノズルプレート50の間に位置している。フッ素化合物層70は、圧電部材30の溝が設けられた面のうち電極33により被覆されていない部分302aと、ノズルプレート50の撥液膜502が設けられた面の裏側の面との間に位置している。
フッ素化合物層70は、第1層乃至第3層からなる3層構造を含む。フッ素化合物層70は、図6に示す構造を有していると考えられる。図6は、フッ素化合物層に含まれる第1乃至第3層を模式的に示す断面図である。図6に示すフッ素化合物層70は、第1層701、第2層702、及び第3層703を含む。
フッ素化合物層70が第1乃至第3層を含むことは、X線光電子分光(XPS)分析により確認できる。すなわち、フッ素化合物層70の厚さ方向に沿って一定間隔ごとにXPS分析を行うことにより、フッ素化合物層70が、XPSスペクトルが異なる3つの層構造を有していることを確認できる。
第1層701は、ノズルプレート50の最も近くに位置する。第1層701のXPSスペクトルは、CF基に属するピークを含む。第2層702は、圧電部材30の最も近くに位置する。第2層702のXPSスペクトルは、CF基に属するピークを含む。第2層のXPSスペクトルは、典型的には、第1層701のXPSスペクトルと同じである。第3層703は、第1層701と第2層702との間に位置する。第3層のXPSスペクトルは、第1層701のXPSスペクトルに含まれるCF基に属するピークの面積PA1よりも大きく、かつ、第2層702のXPSスペクトルに含まれるCF基に属するピークの面積PA2よりも大きい面積を有するCF基に属するピークを含む。すなわち、第3層703は、第1層701及び第2層702よりもCF基を多く含む。このような3層構造を含むフッ素化合物層70は、優れた耐久性及び接着性を示す。また、フッ素化合物層70は、接合及び剥離を繰り返し行うことができる。この特性についての詳細は後述する。
第3層703のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA3と、第1層701のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA1との比PA3/PA1は、2以上3以下であることが好ましい。また、面積PA3と、第2層702のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA2との比PA3/PA2は、2以上3以下であることが好ましい。比PA3/PA1及び比PA3/PA2がこの範囲内にあるフッ素化合物層70は、耐久性及び接着性により優れる。
第1層701及び第2層702のXPSスペクトルは、CFO基、及びCF基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子団を更に含み得る。第1層701及び第2層702のXPSスペクトルは、CFO基を含むことが好ましい。第1層701及び第2層702がCFO基を含んでいることは、フッ素化合物層70が、図5に示す環状構造を有するフッ素化合物が接合して形成された膜であることを示し得る。
図7は、第1層及び第3層のXPSスペクトルの一例を示すグラフである。図7に示す第1層701及び第3層703のXPSスペクトルは、両方ともCFO基、CF基、及びCF基を含んでいる。図7に示すように、XPSスペクトルにおいて、CFO結合に帰属するピークは、CF結合に帰属するピークの結合エネルギーよりも1eV以上1.3eV以下の範囲内で高結合エネルギー側に現れる。CF結合に帰属するピークは、CF結合に帰属するピークの結合エネルギーよりも1.7eV以上2eV以下の範囲内で低結合エネルギー側に現れる。
フッ素化合物層70の厚さは、1μm以上5μm以下であることが好ましい。厚さがこの範囲内にあると、良好な接着性をより長期間にわたって維持することができる。フッ素化合物層70の厚さにおいて、第3層703の厚さが占める割合は、0.5%以上2%以下であることが好ましい。
1-2.インクの吐出
以下、図3及び図4を参照しながら圧電部材30の動作を説明する。ここでは、中央の圧力室32の両隣にも、圧力室32が形成されているものとして動作を説明する。なお、隣り合う3つの圧力室32に対応する電極33をそれぞれ電極A、B及びCとし、中央の圧力室32に対応した電極33は、電極Bであるとする。
ノズルNからインクを吐出させるには、まず、例えば、中央の電極Bに、両隣の電極A及びCの電位よりも高い電位の電圧パルスを印加して、チャネル壁に直交する方向に電界を生じさせる。こうして、チャネル壁をせん断モードで駆動させ、中央の圧力室32を挟む1対のチャネル壁を、中央の圧力室32が拡張するように変形させる。
次に、両隣の電極A及びCに、中央の電極Bの電位よりも高い電位の電圧パルスを印加して、チャネル壁に直交する方向に電界を生じさせる。こうして、チャネル壁をせん断モードで駆動させ、中央の圧力室32を挟む1対のチャネル壁を、中央の圧力室32が縮小するように変形させる。この動作により、中央の圧力室32内のインクに圧力を加え、この圧力室32に対応するノズルNからインクを吐出させて記録媒体に着弾させる。このように、このインクジェットヘッド1では、圧電部材30をアクチュエータとして利用して、ノズルNからインクを吐出させる。
このインクジェットヘッド1を用いた印刷プロセスでは、例えば、すべてのノズルNを3つの群に分けて、上で説明した駆動操作を時分割制御して3サイクル行い、記録媒体への印刷を行う。
1-3.製造方法
図1乃至図4に示すインクジェットヘッド1の製造方法を説明する。
先ず、図2及び図3に示すように、アクチュエータ板20上に圧電部材30が設けられた構造を従来公知の方法によって形成する。次に、図2乃至図4に示すように、圧電部材30及びアクチュエータ板20上に、例えば、めっき処理により配線パターン31及び電極33を形成する。
次に、図4に示すように、電極33、及び第2圧電体302の表面のうち電極33により被覆されていない部分302aの上に、フッ素化合物含有液を塗布して、塗膜を形成する。塗膜の形成方法としては、例えば、スプレー法、スピンコート法、又は浸漬法を用いる。フッ素化合物含有液は、例えば、フッ素化合物と、フッ素化合物を溶解可能なフッ素系有機溶媒とを含む。フッ素化合物は、特定の温度(いわゆる環状結合温度)で環状構造を形成し、その環状構造を含む構造を繰り返し単位とするポリマーであり得る。フッ素化合物としては、AGC株式会社製のサイトップ(登録商標)のタイプAなどを用い得る。
この塗膜を加熱処理に供して、電極保護膜34を形成する。加熱処理に際しては、加熱温度を環状結合温度以上とし、100℃以上200℃以下とすることが好ましく、加熱時間を30分以上2時間以下とすることが好ましい。なお、フッ素化合物含有液の塗布に先立って、電極33及び第2圧電体302の一部302aの表面に前処理を施してもよい。前処理としては、シランカップリング剤の塗布や、プラズマ処理等を挙げることができる。このような前処理を施すと、電極33及び第2圧電体302の一部302aと電極保護膜34との密着性を高めることができる。フッ素化合物としてAGC株式会社製のサイトップ(登録商標)を用いることにより、図5に示す構造を得ることができる。
次に、フレーム40の両方の主面に、フッ素化合物含有液を塗布して、塗膜を形成する。フッ素化合物含有液としては、上述したものと同様のものを用い得る。上述したのと同様の方法で塗膜を加熱処理することにより、図示しない接着層が得られる。図2に示すように、アクチュエータ板20の上面に、フレーム40の一方の主面に設けられた接着層を介してフレーム40を取り付ける。
次に、撥液膜502及び503を備えたノズルプレート50を準備する。具体的には、先ず、ノズルプレート基材501を準備する。ノズルプレート基材501には、ノズルとなる孔が設けられている。撥液膜502及び503の形成後にノズルとなる孔を設ける場合、ノズルプレート基材501として、孔を有さないものを用いてもよい。
ノズルプレート基材501の両面にフッ素化合物含有液を塗布して、塗膜を形成する。フッ素化合物含有液としては、上述したものと同様のものを用い得る。上述したのと同様の方法で塗膜を加熱処理することにより、撥液膜502及び503が得られる。また、フッ素化合物含有液の塗布に先立って、ノズルプレート基材501の表面に前述したのと同様の前処理を施してもよい。
次に、ノズルプレート50とフレーム40と圧電部材30とを、撥液膜503が圧電部材30の電極保護膜34が設けられた面と向き合い、フレーム40がノズルプレート50と圧電部材30との間に介在し、ノズルNと圧力室32とが連通するように重ね合わせる。次いで、これを、例えば、100℃以上200℃以下の温度で30分以上2時間以下にわたって加熱する。
これにより、図4に示すように、撥液膜503及び電極保護膜34のうち互いに接する部分が一体化して、フッ素化合物層70が形成される。また、図示しないが、撥液膜503及びフレーム40の主面に設けた接着層のうち互いに接する部分が一体化してフッ素化合物層が形成され、電極保護膜34及びフレーム40の主面に設けた接着層のうち互いに接する部分が一体化してフッ素化合物層が形成される。すなわち、互いに向き合うように上下に位置した図5に示す環状構造が、加熱により開環し、その後、それら開環部が互いに結合して、図6に示す環状構造を形成すると考えられる。これにより、ノズルプレート50は、圧電部材30及びフレーム40へ接合される。
以上の方法により実施形態に係るインクジェットヘッド1を製造することができる。この製造方法では、シランカップリング剤や、エポキシ系接着剤及びウレタン系接着剤など、従来の接着剤を用いることなく、ノズルプレート50をアクチュエータ板20へ貼り付けることができる。
なお、ここでは、フレーム40にフッ素化合物含有液の塗膜を形成する方法を説明したが、フレーム40へのフッ素化合物含有液の塗布は省略してもよい。フレーム40とアクチュエータ板20及びノズルプレート50との接着には、従来の接着剤を用いてもよい。
2.インクジェットプリンタ
2-1.構成
図8に、インクジェットプリンタ100の模式図を示す。
実施形態に係るインクジェットプリンタ100は、インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkと、インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkに対向して記録媒体を保持する媒体保持機構110とを備えている。インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkの各々は、図1及び図2を参照しながら説明したインクジェットヘッド1である。
図8に示すインクジェットプリンタ100は、排紙トレイ118が設けられた筐体を含んでいる。筐体内には、カセット101a及び101b、給紙ローラ102及び103、搬送ローラ対104及び105、レジストローラ対106、搬送ベルト107、ファン119、負圧チャンバ111、搬送ローラ対112、113及び114、インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bk、インクカートリッジ116C、116M、116Y及び116Bk、並びに、チューブ117C、117M、117Y及び117Bkが設置されている。
カセット101a及び101bは、サイズの異なる記録媒体Pを収容している。給紙ローラ102又は103は、選択された記録媒体のサイズに対応した記録媒体Pをカセット101a又は101bから取り出し、搬送ローラ対104及び105並びにレジストローラ対106へ搬送する。
搬送ベルト107は、駆動ローラ108と2本の従動ローラ109とによって張力が与えられている。搬送ベルト107の表面には、所定間隔で穴が設けられている。搬送ベルト107の内側には、記録媒体Pを搬送ベルト107に吸着させるための、ファン119に連結された負圧チャンバ111が設置されている。搬送ベルト107の搬送方向下流には、搬送ローラ対112、113及び114が設置されている。なお、搬送ベルト107から排紙トレイ118までの搬送経路には、記録媒体P上に形成された印刷層を加熱するヒータを設置することができる。
搬送ベルト107の上方には、画像データに応じてインクを記録媒体Pに吐出する4つのインクジェットヘッドが配置されている。具体的には、シアン(C)インクを吐出するインクジェットヘッド115C、マゼンタ(M)インクを吐出するインクジェットヘッド115M、イエロー(Y)インクを吐出するインクジェットヘッド115Y、及びブラック(Bk)インクを吐出するインクジェットヘッド115Bkが、上流側からこの順に配置されている。
インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkの上方には、これらに対応したインクをそれぞれ収容した、シアン(C)インクカートリッジ116C、マゼンタ(M)インクカートリッジ116M、イエロー(Y)インクカートリッジ116Y、及びブラック(Bk)インクカートリッジ116Bkが設置されている。これらインクカートリッジ116C、116M、116Y及び116Bkは、それぞれ、チューブ117C、117M、117Y及び117Bkによって、インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkに連結されている。
なお、図示していないが、インクジェットプリンタ100は、インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkのノズルプレート上の撥液膜を加熱するためのヒータを備えていてもよい。インクジェットヘッドの撥液膜の撥液性が低下した際に、撥液膜を再加熱することにより、撥液膜の撥液性を修復できる。
2-2.画像形成
次に、このインクジェットプリンタ100の画像形成動作について説明する。
まず、画像処理手段(図示しない)が、記録のための画像処理を開始し、画像データに対応した画像信号を生成するとともに、各種ローラや負圧チャンバ111などの動作を制御する制御信号を生成する。
給紙ローラ102又は103は、画像処理手段による制御のもと、カセット101a又は101bから、選択されたサイズの記録媒体Pを1枚ずつ取り出し、搬送ローラ対104及び105並びにレジストローラ対106へ搬送する。レジストローラ対106は、記録媒体Pのスキューを補正し、所定のタイミングで記録媒体Pを搬送する。
負圧チャンバ111は、搬送ベルト107の穴を介して空気を吸い込んでいる。従って、記録媒体Pは、搬送ベルト107に吸着された状態で、搬送ベルト107の移動に伴い、インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkの下方の位置へと順次搬送される。
インクジェットヘッド115C、115M、115Y及び115Bkは、画像処理手段による制御のもと、記録媒体Pが搬送されるタイミングに同期してインクを吐出する。これにより、記録媒体Pの所望の位置に、カラー画像が形成される。
その後、搬送ローラ対112、113及び114は、画像が形成された記録媒体Pを排紙トレイ118へ排紙する。搬送ベルト107から排紙トレイ118までの搬送経路にヒータを設置した場合、記録媒体P上に形成された印刷層をヒータによって加熱してもよい。ヒータによる加熱を行うと、特に、記録媒体Pが非浸透性である場合に、記録媒体Pに対する印刷層の密着性を高めることができる。
3.効果
ノズルプレート50と圧電部材30とを接合する接着剤として、シランカップリング剤や、エポキシ系接着剤及びウレタン系接着剤などが用いられることがある。これらの接着剤は、圧力室32内のインクと接触すると、インクのpHや溶媒の種類によってはインクに溶解するおそれがある。接着剤がインクに溶解すると、ノズルプレート50と圧電部材30との接合性が失われ、ノズルプレート50がアクチュエータ板20から剥離し得る。
実施形態に係るインクジェットヘッド1は、フッ素化合物層70が、ノズルプレート50と圧電部材30との間に存在する。フッ素化合物層70は、ノズルプレート50と圧電部材30とを接合する接着剤の役割を果たす。フッ素化合物層70は、フッ素化合物を含む膜であるため、撥水性及び撥油性に優れ、更に、耐薬品性にも優れる。したがって、フッ素化合物層70は、圧力室32内のインクと接触したとしても、インクに溶解し難い。したがって、このインクジェットヘッド1は、長期間にわたって安定してインクを吐出できる。また、このインクジェットヘッド1は、インクのpHや溶媒の種類に拘らずに、従来の接着剤を溶解し易いアルカリ性の水溶性インクを含む様々なインク用に適用できる。
更に、フッ素化合物層70は、紫外線(UV)照射により接合性を失わせ、その後、加熱により再接合させることができる。これについて、以下に説明する。
フッ素化合物層70は、図6に示す環状構造を有する第3層703により、第1層701が結合したノズルプレート50と、第2層702が結合した圧電部材30とを接合している。第3層703の環状構造は、例えば、ノズルプレート50側からC-C結合のみを切断する波長のUV光を照射することにより切断できる。これにより、フッ素化合物層70が、その中間の位置で2つの層へ分離し、ノズルプレート50と圧電部材30とを剥離できる。そして、剥離したノズルプレート50と圧電部材30とが接した状態で加熱することにより、切断した環状構造を再び形成し、ノズルプレート50と圧電部材30とを再接合できる。
すなわち、フッ素化合物層70は、ノズルプレート50と圧電部材30とを可逆的に接合及び剥離できる。したがって、このインクジェットヘッド1は、例えば、ノズルプレート50の接合位置がずれたことによる製造不良を大幅に減らすことができる。
以上インクジェットヘッド1を例に挙げて説明したが、フッ素化合物層70による接合は、基材の材料や性質を限らず、機械、電気、通信、建築など幅広い分野で用いることができる。
以下、実施例を記載する。
(実施例1)
図1乃至図4に示すインクジェットヘッド1を、以下のように作製した。
先ず、アクチュエータ板20上に、圧電部材30と電極33とを備えた構造体を形成した。圧電部材30としては、PZTを用いた。次に、電極33上に、フッ素化合物含有液をスピンコート法で塗布し、塗膜を形成した。この塗膜を180℃で30分にわたって熱処理に供して、電極保護膜34を得た。フッ素化合物含有液として、AGC株式会社製のサイトップ(登録商標)Aタイプを用いた。
次に、フレーム40の両面に、スピンコート法を用いて上記フッ素化合物含有液を塗布し、塗膜を形成した。この塗膜を200℃で2時間にわたって熱処理に供して、フレーム40の両面に接着層を設けた。図2に示すように、アクチュエータ板20の上面に、接着層を介してフレーム40を取り付けた。
次に、ノズルプレート基材501の両面に、スピンコート法を用いて上記フッ素化合物含有液を塗布し、塗膜を形成した。この塗膜を180℃で30分にわたって熱処理に供して、ノズルプレート基材501の両面に撥液膜502及び503を設けた。ノズルプレート基材501としては、ポリイミドフィルムを用いた。
ノズルプレート50とフレーム40と圧電部材30とを、撥液膜503が圧電部材30の電極保護膜34が設けられた面と向き合い、フレーム40がノズルプレート50と圧電部材30との間に介在し、ノズルNと圧力室32とが連通するように重ね合わせて、積層体を得た。この積層体を200℃で2時間にわたって熱処理に供し、フッ素化合物層70を形成させて、ノズルプレート50とアクチュエータ板20とを接合させた。
(比較例1)
電極保護膜34としてポリパラキシリレン(パリレンC)からなる膜を用いたこと、フレーム40の接着層としてエポキシ接着剤を用いたこと、及び、撥液膜503の代わりにエポキシ接着剤を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法でインクジェットヘッド1を得た。
(XPS分析)
実施例1において製造したインクジェットヘッドのフッ素化合物層70について、上述した方法でXPSスペクトルを測定した。その結果を図7に示す。第2層702のXPSスペクトルは、第1層701のXPSスペクトルと同一であった。
(安定性評価)
水性インクを用いて、実施例及び比較例のインクジェットヘッドの安定性を評価した。具体的には、水性インクに接合部を長期間浸漬させたあと、引張試験を行った。
その結果、実施例のインクジェットヘッドの引張試験強度は、比較例のインクジェットヘッドの引張試験強度よりも大きかった。すなわち、実施例のインクジェットヘッドの安定性は、比較例のインクジェットヘッドの安定性よりも優れていた。
以上説明した少なくとも一つの実施形態に係るインクジェットヘッドは、少なくとも圧電部材及びノズルプレートの間に位置するフッ素化合物層を有するため、優れた安定性を実現できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…インクジェットヘッド、10…インクマニホールド、11…インク供給管、12…インク戻し管、20…アクチュエータ板、21…インク供給口、22…インク排出口、30…圧電部材、31…配線パターン、32…圧力室、33…電極、34…電極保護膜、40…フレーム、50…ノズルプレート、60…フレキシブルプリント基板、61…駆動回路、70…フッ素化合物層、100…インクジェットプリンタ、101a…カセット、101b…カセット、102…給紙ローラ、103…給紙ローラ、104…搬送ローラ対、105…搬送ローラ対、106…レジストローラ対、107…搬送ベルト、108…駆動ローラ、109…従動ローラ、110…媒体保持機構、111…負圧チャンバ、112…搬送ローラ対、113…搬送ローラ対、114…搬送ローラ対、115Bk…インクジェットヘッド、115C…インクジェットヘッド、115M…インクジェットヘッド、115Y…インクジェットヘッド、116Bk…インクカートリッジ、116C…インクカートリッジ、116M…インクカートリッジ、116Y…インクカートリッジ、117Bk…チューブ、117C…チューブ、117M…チューブ、117Y…チューブ、118…排紙トレイ、119…ファン、301…第1圧電体、302…第2圧電体、501…ノズルプレート基材、502…撥液膜、503…撥液膜、701…第1層、702…第2層、703…第3層、N…ノズル、P…記録媒体。

Claims (5)

  1. 記録媒体へ向けてインクを吐出するノズルを含むノズルプレートと、
    前記ノズルと連通する位置に圧力室を形成し、前記圧力室内の圧力を変化させて前記圧力室内の前記インクを吐出させる圧電部材と、
    少なくとも前記圧電部材及び前記ノズルプレートの間に位置するフッ素化合物層とを備え、
    前記フッ素化合物層は、前記ノズルプレート側に位置する第1層と、前記圧電部材側に位置する第2層と、前記第1層及び前記第2層の間に位置する第3層とを含み、
    前記第1乃至第3層のX線光電子分光スペクトルは、CF基に属するピークをそれぞれ含み、前記第3層のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA3は、前記第1層のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA1よりも大きく、かつ、前記第2層のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA2よりも大きいインクジェットヘッド。
  2. 前記第3層のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA3と、前記第1層のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA1との比PA3/PA1、並びに、前記第3層のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA3と、前記第2層のX線光電子分光スペクトルに含まれるCF基のピーク面積PA2との比PA3/PA2は、2以上3以下である請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記第1層及び第2層のX線光電子分光スペクトルは、CFO基に属するピークをそれぞれ更に含む請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記圧電部材のうち、前記圧力室と隣接した部分に位置し、前記圧電部材に駆動パルスを印加する電極と、
    前記電極を被覆し、フッ素化合物を含む電極保護膜と
    を更に備えた請求項1乃至3の何れか1項に記載のインクジェットヘッド。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載のインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドに対向して前記記録媒体を保持する媒体保持機構と
    を備えたインクジェットプリンタ。
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