JP7297947B2 - 処理装置および測定システム - Google Patents
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Description
本開示は、処理装置および測定システムに関する。
生体試料などの検体を分析するために、検体に含まれる種々の物質を測定することが行われている。このような測定として、カブトガニ血球抽出物を含むライセート試薬を用いた測定が知られている。ライセート試薬を用いることにより、検体溶液中のエンドトキシン量およびβ-グルカン量の測定を行うことができる。エンドトキシンは、グラム陰性菌の細胞壁を構成するリポ多糖であり、微量でも血中に入ることで、発熱などの生体反応を引き起こす代表的な発熱物質である。検体は、血液などの生体試料の他、生体内に直接導入される医薬品(例えば、注射剤など)などがある。このようなライセート試薬を用いた測定を行う際には、測定に先立って、検体溶液を加熱した後、検体溶液を冷却するといった前処理を行う場合があり、こうした前処理を行う処理装置が知られている。
特開2019-146591号公報には、複数のステーションを含み、流体サンプルが入ったサンプル槽を1つのステーションから次のステーションへ移動させる自動容器移送システムを備えた自動分析器が開示されている。この装置では、自動容器移送システムとして、容器を把持するプレートと、容器を把持したプレートを昇降させ、かつ、水平方向に回転させる回転機構とを有する移送機構を備えている。この装置では、移送機構によりプレートに保持された容器を温度勾配ステーションから冷却インキュベータに移送する(特開2019-146591号公報の図13から図15参照)。
また、特表2007-510911号公報には、流体試料中のエンドトキシンの存在をオンライン試験する装置が開示されている。この装置は、アセンブリに熱を提供する加熱システムと、アセンブリ内の容器の周囲の温度を冷温に維持する冷却システムと、加熱システムで加熱された容器を冷却システムに搬送する搬送機構とを備えている。特表2007-510911号公報に記載の搬送機構は、容器を1個ずつ把持する持ち上げフォークを有しており、持ち上げフォークによる垂直方向の昇降動作と水平方向の移動動作によって、加熱システムから冷却システムへ容器を移送している(特表2007-510911号公報の図20から図23参照)。
しかしながら、特開2019-146591号公報及び特表2007-510911号公報に記載の移送機構は、容器の移送(例えば、加熱システムから冷却システムへの移送など)を昇降動作と水平動作を組み合わせて行わなければならないため、容器を簡易かつ迅速に移送することが難しいという問題がある。
高い測定精度を得るためには、検体溶液を加熱した後に迅速に冷却しなければならない場合もある。また、装置構成を複雑にするとコストが嵩み、市場によっては受け入れられにくいという問題もある。そのため、簡易かつ迅速な処理装置が求められている。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、検体容器を加熱ブロックから冷却ブロックに簡易かつ迅速に移送することが可能な処理装置及び測定システムを提供することを目的とする。
本開示の第1態様に係る処理装置は、検体と処理液とを混合した検体溶液の温度を変化させる処理を行う処理装置であって、検体溶液が入った検体容器を収容する第1収容部を有し、検体容器内の検体溶液を第1温度に加熱する加熱ブロックであって、第1収容部の側方には、検体容器を搬出するための第1開口部が形成された加熱ブロックと、検体容器を収容する第2収容部を有し、検体容器内の検体溶液を第1温度よりも低い第2温度に冷却する冷却ブロックであって、第2収容部の側方には、検体容器を挿入するための第2開口部が形成されており、かつ第1開口部と第2開口部が対向する位置に配置されている冷却ブロックと、検体容器を押圧する押圧部を有しており、押圧部を直線的に移動させることにより、第1開口部及び第2開口部を通じて、検体容器を第1収容部から第2収容部に移送する移送機構と、を備える。
上記態様の処理装置においては、第2収容部の下部には、検体容器の周囲を囲む穴部が設けられており、第2収容部に移送された検体容器が穴部に重力により落下する構成とされていてもよい。
また、上記態様の処理装置においては、加熱ブロックと冷却ブロックとの間には、検体容器が移動する移動経路を囲む断熱部が設けられていてもよい。
また、上記態様の処理装置においては、移動経路には、移動経路を塞ぐことにより、加熱ブロックと冷却ブロックとの間の空気の対流を規制する規制部が設けられており、規制部は弾性材料で形成されており、検体容器が通過する際には検体容器との当接によって弾性変形することにより移動経路を開放し、かつ、検体容器が通過した後は、移動経路を塞ぐ初期状態に復帰してもよい。
また、上記態様の処理装置においては、移送機構は、押圧部を加熱ブロックから冷却ブロックに水平方向に移動させる構成とされていてもよい。
また、上記態様の処理装置においては、加熱ブロック及び冷却ブロックは、複数の検体容器を収容可能な構成とされていてもよい。
また、上記態様の処理装置においては、第2収容部の下部には、検体容器の結露によって生じた液滴を排出する排出部が設けられていてもよい。
また、上記態様の処理装置においては、移送機構に対して検体容器が第1収容部に収容されてから検体容器の第2収容部への移送を予め設定された時間に行わせるための制御部を備えていてもよい。
また、上記態様の処理装置においては、加熱ブロックを加熱するためのヒータを備え、ヒータの温度は、30℃以上80℃以下とされていることが好ましい。ヒータの温度は、60℃以上80℃以下とされていることがさらに好ましい。
また、上記態様の処理装置においては、冷却ブロックを冷却するための冷却部を備え、冷却部の温度は、0℃以上10℃以下とされていることが好ましい。
また、上記態様の処理装置においては、検体溶液は、カブトガニ血球抽出物を含む試薬を用いた測定の測定対象であり、加熱ブロックと冷却ブロックによって検体溶液の温度を変化させる処理は、測定を実行する前に行われる前処理であってもよい。
本開示の第2態様に係る測定システムは、上記処理装置と、検体溶液に対する測定を行う測定装置と、を有する。
本開示の技術によれば、検体容器を加熱ブロックから冷却ブロックに簡易かつ迅速に移送することが可能な処理装置および測定システムを提供することができる。
[測定システムの全体構成]
図1は、本開示の第1実施形態に係る処理装置10を備えた測定システム1の概要を示す図である。図1に示すように、測定システム1は、処理装置10と、測定装置60とを備えている。処理装置10は、生体試料などの検体Aに緩衝液Bを加えて希釈することにより生成した検体溶液Cに対して、エンドトキシン測定を実行する前に行われる前処理を行う。測定装置60は、前処理後の検体溶液Cを測定対象として、エンドトキシン測定を実行する。
図1は、本開示の第1実施形態に係る処理装置10を備えた測定システム1の概要を示す図である。図1に示すように、測定システム1は、処理装置10と、測定装置60とを備えている。処理装置10は、生体試料などの検体Aに緩衝液Bを加えて希釈することにより生成した検体溶液Cに対して、エンドトキシン測定を実行する前に行われる前処理を行う。測定装置60は、前処理後の検体溶液Cを測定対象として、エンドトキシン測定を実行する。
上述したとおり、エンドトキシンは、微量でも血中に入ることで、発熱などの生体反応を引き起こす代表的な発熱物質であり、検体Aは、血液などの生体試料の他、生体内に直接導入される医薬品(例えば、注射剤など)などである。エンドトキシン測定では、検体溶液C中のエンドトキシン量が測定され、検体A中のエンドトキシンの定量化が行われる。エンドトキシン測定は、カブトガニ血球抽出物を含むライセート試薬Dなどの試薬を用いた測定である。エンドトキシン測定は、エンドトキシンによりカブトガニ血球抽出物の凝集および凝固が起こることを利用した測定である。エンドトキシン測定では、先ず、カブトガニ血球抽出物を含むライセート試薬Dが検体溶液Cに添加される。ライセート試薬Dが添加された検体溶液Cが攪拌されることにより、検体溶液Eが生成される。次に、検体溶液Eの特性の変化に基づいて、検体溶液E中のエンドトキシン量が測定される。
ライセート試薬Dの原料となるカブトガニとして、アメリカカブトガニ(Limulus polyphemus)の血球抽出物から調製されるライセート試薬は、LAL(Limulus Amebocyte Lysate)試薬と呼ばれる。
第1実施形態の測定システム1における測定装置60は、ライセート試薬DとしてLAL試薬を使用し、エンドトキシンとの反応によりライセート試薬Dがゲル化する過程での検体溶液Eの濁度変化を指標とする比濁法によりエンドトキシン測定を行う。比濁法によりエンドトキシン測定を行う場合、測定に先立って検体溶液Cに対して加熱および冷却を行う前処理が必要である。図1に示すとおり、検体溶液Cに対して前処理が行われ、前処理後の検体溶液Cとライセート試薬Dとを含む検体溶液Eに対してエンドトキシン測定が行われる。
比濁法によりエンドトキシン測定を行う場合の前処理は、具体的には、図2のグラフに示すように、先ず、検体Aに緩衝液Bを加えて希釈することにより生成した検体溶液Cを約70℃の温度で約10分間加熱することにより、エンドトキシン測定における干渉因子を不活化する加熱処理を行う。その後、約70°の検体溶液Cを約5℃の温度まで冷却することにより、不活化処理を停止する冷却処理を行う。冷却開始から冷却終了までの冷却処理の時間は例えば約3分間である。冷却処理において、約70°の検体溶液Cを約5℃の温度まで冷却するのに時間がかかると、検体溶液Cに対する不活化処理の時間にバラツキが生じて、エンドトキシン測定の精度が低下する。そのため、前処理において、検体溶液Cの冷却は急激に、具体的には、約70°の検体溶液Cを約5℃の温度まで冷却する時間を短時間で行う必要がある。
第1実施形態の測定システム1における処理装置10は、検体Aに緩衝液Bを加えて希釈した検体溶液Cに対し、上記前処理を行う装置である。
<処理装置>
以下の説明で用いる前方側、上方側、幅方向奥側は、それぞれ、各図において「FR」、「UP」、「W」にて示す矢印方向に対応する。これらの方向は説明の便宜上設定されるものであり、実際の製品における前後左右と必ずしも一致するものではない。また、処理装置10において、上下方向は鉛直方向である。
以下の説明で用いる前方側、上方側、幅方向奥側は、それぞれ、各図において「FR」、「UP」、「W」にて示す矢印方向に対応する。これらの方向は説明の便宜上設定されるものであり、実際の製品における前後左右と必ずしも一致するものではない。また、処理装置10において、上下方向は鉛直方向である。
図3は、処理装置10の構成を示す概略斜視図である。図4は、処理装置10の分解斜視図である。図5は、温度調整部30の処理装置10の前後方向(矢印FR方向を参照)の断面図であり、図6A及び図6Bは、温度調整部30の一部を拡大した平面図である。図3~図6Bに示すように、処理装置10は、温度調整部30と、移送機構12と、制御部11とを備える。移送機構12は、検体容器5を押圧する押圧部20と、アクチュエータ22とを備える。温度調整部30は、加熱ブロック31と、断熱部33と、冷却ブロック32とを備える。移送機構12は、押圧部20により検体容器5を押圧することにより、検体容器5を加熱ブロック31側から断熱部33を介して冷却ブロック32側に移送する。処理装置10に装填される検体容器5は、外観が円筒形状であり、有底の筒状体である。検体容器5は、本体5aと蓋体5bとを備える。
制御部11は、移送機構制御部11aと、ヒータ制御部11bと、冷却制御部11cとを備える。移送機構制御部11aは、移送機構12を制御する。ヒータ制御部11bは、加熱ブロック31を加熱するヒータ41を制御する。冷却制御部11cは、冷却ブロック32を冷却する冷却装置43を制御する。
温度調整部30を構成する加熱ブロック31と断熱部33と冷却ブロック32は、この順で処理装置10の前方側(矢印FR参照)から後方側に向かって配置されている。処理装置10は、複数個の検体容器5に対して同時に前処理を行うことが可能である。温度調整部30には、複数の検体容器5を収容するスロット30a(図3参照)が形成されている。第1実施形態では、処理装置10は、10個のスロット30aを有しており、最大10個の検体容器5に対して同時に前処理が可能である。
各スロット30aは、加熱ブロック31から断熱部33を介して冷却ブロック32に渡って形成されている。各スロット30aは、処理装置10の幅方向(一例として、矢印W方向)に沿って配列されている。各スロット30aには、検体容器5が1つずつセットされる。スロット30aの上下方向の深さは、検体容器5の長手方向の約半分程度を収容できる深さを有している。スロット30aには、検体容器5が長手方向(すなわち、筒軸方向)をスロット30aの上下方向と一致させた姿勢で収容される。
スロット30aにおいて、図6Aに示すように、加熱ブロック31側は、加熱処理をするために検体容器5がセットされる部分であり、図6Bに示すように、冷却ブロック32側は、冷却処理をするために検体容器5がセットされる部分である。また、スロット30aは、加熱ブロック31、断熱部33及び冷却ブロック32の3つのブロックを貫通して形成されており、加熱ブロック31から冷却ブロック32に検体容器5を移送するための移送路としても機能する。後述するように、加熱ブロック31、断熱部33及び冷却ブロック32には、それぞれスロット30aの一部を構成する部位が形成されている。
加熱ブロック31は、ブロック本体40と、ブロック本体40を第1温度に加熱するヒータ41と、を備えている。
ブロック本体40は、一例として直方体であり、長手方向が処理装置10の幅方向(矢印W参照)となるように配置されている。ブロック本体40には、上面40a及び断熱部33側の側面40cを、長手方向に間隔を空けて一部を切り欠くことにより、検体容器5を収容するための複数の容器収容孔40bが形成されている。複数の容器収容孔40bは、例えばブロック本体40の長手方向において等間隔に形成される。容器収容孔40bは、加熱ブロック31においてスロット30aの一部を構成する。検体容器5の上下方向の下部側は、容器収容孔40bの内部に収容されており、検体容器5の上下方向の上部側は、容器収容孔40bから上方に露出している。ブロック本体40に形成された容器収容孔40bは、検体容器5を収容する第1収容部の一例である。
容器収容孔40bは、断熱部33側が開口しており、平面視にて略U字状とされている(図6Bも参照)。容器収容孔40bは、ブロック本体40の側面40cに開口する開口部50(図4参照)を備えている。開口部50は、ブロック本体40の側方から検体容器5を搬出するための第1開口部の一例である。開口部50の幅、すなわち処理装置10の幅方向(W方向参照)における開口部50の幅は、検体容器5の外径よりも僅かに大きい。開口部50は、後述する断熱部33の移動経路33cと連通している。これにより、容器収容孔40bの内部の検体容器5をブロック本体40の開口部50から断熱部33側に移動することが可能である。また、平面視にてブロック本体40における容器収容孔40bの奥側、すなわち処理装置10の前方側(矢印FR参照)には、平面視において半円状の凹状面51が形成されている。凹状面51は、円筒状の検体容器5の外形に合わせて半円状をしており、かつ、凹状面51の半径は、検体容器5の半径とほぼ等しい。これにより、検体容器5の外周面を凹状面51に面接触させることが可能である。面接触により、検体容器5に対して効率的な加熱処理が可能である。
第1実施形態のブロック本体40においては、複数個の容器収容孔40b、一例としてスロット30aの数と同じ10個の容器収容孔40bが、長手方向に沿って一列に並べて配置されている。これにより、複数個の検体容器5に対して同時に加熱処理が可能である。
ブロック本体40を構成する材料は、ヒータ41の熱を検体容器5に対して効率よく伝達できるように、熱伝導性に優れた材料であることが好ましい。さらに、ブロック本体40は、複数の容器収容孔40bを形成するため、加工性が高い材料であることが好ましい。これらの条件を満たす材料としては、例えばアルミニウムを用いることができる。第1実施形態において、ブロック本体40は、アルミニウムにより構成されている。
ヒータ41は、発熱面がブロック本体40における断熱部33と反対側の側面40dに直接接触するように取り付けられている。比濁法によりエンドトキシン測定を行う場合の検体溶液Cに対する前処理としては、30℃以上80℃以下で加熱することが好ましく、60℃以上80℃以下で加熱することがより好ましい。そのため、ヒータ41の温度は、30℃以上80℃以下に設定されることが好ましく、60℃以上80℃以下に設定されることがより好ましい。第1実施形態では、制御部11のヒータ制御部11bからの制御に基づいて、ヒータ41の温度は、70℃(第1温度の一例)に設定される。ヒータ41により、ブロック本体40が約70℃に加熱されることで、容器収容孔40bの凹状面51に接触する検体容器5内の検体溶液Cは、約70℃に加熱される。
冷却ブロック32は、ブロック本体42と、ブロック本体42を第2温度に冷却する冷却装置43と、を備えている。
図7は、ブロック本体42の一部を示す斜視図であり、図8は、ブロック本体42の一部を示す平面図である。図3~図5、図7及び図8に示すように、ブロック本体42は、一例として直方体であり、長手方向が処理装置10の幅方向(矢印W参照)となるように配置されている。ブロック本体42には、上面42a及び断熱部33側の側面42dを、長手方向に間隔を空けて複数の部位を切り欠くことにより、検体容器5を収容するための複数の容器収容孔42bが形成されている。複数の容器収容孔40bは、例えばブロック本体40の長手方向において等間隔に形成される。容器収容孔42bは、冷却ブロック32においてスロット30aの一部を構成する。検体容器5の上下方向の下部側は、容器収容孔42bの内部に収容されており、検体容器5の上下方向の上部側は、容器収容孔42bから上方に露出している。ブロック本体42に形成された容器収容孔42bは、検体容器5を収容する第2収容部の一例である。
容器収容孔42bは、断熱部33側が開口しており、平面視にて略U字状とされている(図6Aも参照)。容器収容孔42bは、ブロック本体42の側面42dに開口する開口部52を備えている。開口部52は、ブロック本体42の側方から検体容器5を挿入するための第2開口部の一例である。ブロック本体42の開口部52は、ブロック本体40の開口部50と対向する位置に配置されている。開口部52の幅、すなわち処理装置10の幅方向(W方向参照)における開口部52の幅は、検体容器5の外径よりも僅かに大きい。開口部52は、後述する断熱部33の移動経路33cと連通している。これにより、断熱部33側から開口部52を通じてブロック本体42の容器収容孔42bの内部に検体容器5を進入させることが可能である。また、平面視にてブロック本体42における容器収容孔42bの奥側、すなわち処理装置10の後方側(すなわち、矢印FRの逆側)には、平面視において半円状の凹状面53が形成されている。凹状面53は、円筒状の検体容器5の外形に合わせて半円状をしており、かつ、凹状面53の半径は、検体容器5の半径とほぼ等しい。これにより、検体容器5の外周面を凹状面53に面接触させることが可能である。面接触により、検体容器5に対して効率的な冷却処理が可能である。
また、容器収容孔42bの下部側には、容器収容孔42bの挿入方向奥側、すなわち処理装置10の後方側(すなわち、矢印FRの逆側)に、検体容器5の周囲を囲む穴部54が形成されている。穴部54は、平面視にて円形状とされており、穴部54の内径は、検体容器5の外径よりも僅かに大きい。穴部54の底面は、図5にも示すように、加熱ブロック31及び断熱部33側から連通するスロット30aにおいて、加熱ブロック31及び断熱部33側の底面よりも、一段低くなっている。これにより、容器収容孔42bに移送された検体容器5は、穴部54に重力により落下する。
ブロック本体42における穴部54の下部には、ブロック本体42の下面42eに開口された排出孔55が形成されている。すなわち、排出孔55は、穴部54の下部からブロック本体42の下面42eに向かって上下方向に形成されている。排出孔55は、排出部の一例である。穴部54の下部に排出孔55を設けることにより、容器収容孔42bの穴部54に検体容器5が落下した状態で、検体容器5の結露によって生じた液滴が排出孔55から排出される。
第1実施形態のブロック本体42においては、ブロック本体40の容器収容孔40bと同様に、複数個の容器収容孔42b、一例としてスロット30aの数と同じ10個の容器収容孔42bが一列に並べて配置されている。これにより、第1実施形態の処理装置10では、最大10個の検体容器5に対して同時に冷却処理が可能となる。
ブロック本体42を構成する材料は、冷却装置43により検体容器5を効率よく冷却するため、熱伝導性に優れた材料であることが好ましい。さらに、ブロック本体42は、複数の容器収容孔42bが形成されるため、加工性が高い材料であることが好ましい。第1実施形態において、ブロック本体42は、ブロック本体40と同じ材料、すなわちアルミニウムにより構成されている。
冷却装置43は、本体部43aと、冷却素子43bとを備える。冷却装置43は、冷却部の一例である。冷却素子43bは、冷却対象であるブロック本体42に接触する部位であり、板状をしている。冷却素子43bは、例えばペルチェ素子である。冷却素子43bは、ブロック本体42における加熱ブロック31と反対側の側面42cに直接接触するように取り付けられている。本体部43aは、冷却素子43bを駆動する駆動部である。冷却装置43は、冷却素子43bを通じてブロック本体42を冷却することにより、ブロック本体42に収容された検体容器5内の検体溶液Cを、予め設定された第2温度に冷却する。比濁法によりエンドトキシン測定を行う場合の検体溶液Cに対する前処理としては、0℃以上10℃以下で冷却することが好ましい。そのため、冷却素子43bの温度は、0℃以上10℃以下に設定可能である。第1実施形態では、制御部11の冷却制御部11cからの制御に基づいて、冷却素子43bの温度は、ブロック本体42を5℃(第2温度の一例)に冷却できる温度に設定される。冷却素子43bにより、ブロック本体42が約5℃に冷却されることで、容器収容孔42bの穴部54に落下した検体容器5内の検体溶液Cは、約5℃に冷却される。
図3~図6Bに示すように、断熱部33は、加熱ブロック31と冷却ブロック32の間に配置されている。断熱部33の一方側は、ブロック本体40のヒータ41と反対側の側面40cと接触しており、断熱部33の他方側は、ブロック本体42の冷却素子43bと反対側の側面42dと接触している。断熱部33は、加熱ブロック31から冷却ブロック32への熱の伝達を抑制する材料である。そのため、断熱部33は、加熱ブロック31のブロック本体40及び冷却ブロック32のブロック本体42と比較して、熱伝導性が低い材料で構成されることが好ましい。
断熱部33は、一例として直方体状であり、長手方向が処理装置10の幅方向(矢印W参照)となるように配置されている。断熱部33には、直方体状の基材の上面及び側面の一部を切り欠くことにより、各スロット30aの一部を構成する複数の移動経路33cが形成される。断熱部33は、長手方向に連続する底部33aと、底部33aの上方に間隔を置いて配置された複数の縦壁33bと、を備えており、全体としてくし形をしている。複数の縦壁33bは、処理装置10の前後方向(矢印FR参照)に連続しており、処理装置10の幅方向(矢印W参照)に間隔を置いて配置されている。隣り合う縦壁33bの間の複数の隙間が、容器収容孔40bと容器収容孔42bとを繋ぐ移動経路33cとなる。移動経路33cは、断熱部33の幅方向(すなわち、長手方向)において等間隔で形成される。一例として、移動経路33cは、平面視にて矩形状かつ直線状とされている。言い換えると、容器収容孔40bの開口部50と容器収容孔42bの開口部52とは対向しており、直線状の移動経路33cを介して容器収容孔40bと容器収容孔42bとが接続されている。
移動経路33cの幅、すなわち処理装置10の幅方向(矢印W参照)の幅は、容器収容孔40bの開口部50及び容器収容孔42bの開口部52の幅と等しい。これにより、検体容器5は、容器収容孔40bから移動経路33cを通って容器収容孔42bに移送可能とされている。容器収容孔40b、移動経路33c及び容器収容孔42bは、加熱ブロック31から断熱部33を介して冷却ブロック32に渡るスロット30aを構成する。
図3~図6Bに示すように、押圧部20は、温度調整部30の上方に配置されており、温度調整部30の上方において、上下方向(すなわち、垂直方向)に対して直交する水平方向に移動自在に取り付けられている。具体的には、押圧部20は、処理装置10の前後方向(矢印FR方向参照)に移動自在であり、加熱ブロック31の上方に位置する加熱位置H1(図6A参照)と、冷却ブロック32の上方に位置する冷却位置C1(図6B参照)との間で移動自在である。すなわち、押圧部20は、検体容器5を押圧することにより、各スロット30a内において検体容器5を加熱ブロック31から冷却ブロック32に移送する。
検体容器5は、押圧部20の上方から押圧部20を介してスロット30aに収容される。図5に示すように、検体容器5がスロット30aに収容された状態では、検体容器5の上部側の約半分はスロット30aの上方に露出する。検体容器5は、押圧部20を介してスロット30aに収容されると、検体容器5の下方部分がスロット30aに収容され、かつ、検体容器5の長手方向の中間部分に押圧部20が位置する状態になる。
押圧部20は、一例として長方形の板状体であり、押圧部20の厚み方向が上下方向となるように配置されている。一例として、押圧部20の長手方向は、処理装置10の幅方向(矢印W方向参照)とされている。押圧部20には、長手方向において間隔をおいて、検体容器5が挿通される複数の容器挿入孔20bが形成されている。押圧部20の長手方向において、複数の容器挿入孔20bは、複数のスロット30aの間隔に対応して等間隔で形成されている。各容器挿入孔20bは、押圧部20の上面20aから下面(符号省略)に向かって貫通している。容器挿入孔20bの上面20a側の開口縁には、上方に向かうにつれて内径が徐々に拡大する傾斜面が形成されている。傾斜面は、検体容器5を容器挿入孔20bの中心にガイドするガイド面として機能する。
処理装置10は、複数個の検体容器5に対して、同時に前処理を行うことが可能である。そのため、第1実施形態の押圧部20においては、複数個の容器挿入孔20b、一例としてスロット30aの数に対応して10個の容器挿入孔20bが設けられている。このため、押圧部20の容器挿入孔20bには、最大10個までの検体容器5を挿入することが可能である。容器挿入孔20bの内径は、検体容器5の外径よりもわずかに大きく形成されている。そのため、容器挿入孔20bに対して検体容器5は上下方向に移動可能である。
押圧部20は、検体容器5を移送するため、軽量であることが好ましい。軽量であるほど、移送機構12の駆動力を小さくできるなど、構成の簡略化に寄与するためである。そのため、押圧部20を構成する材料は、比重が小さい材料であることが好ましい。また、押圧部20を構成する材料は、熱容量が小さいことも重要であるため、金属ではなく、樹脂材料が好ましい。例えば、押圧部20を構成する材料として、滑り性の良いポリアセタール(POM)、又は、アクリロニトリルとブタジエンとスチレンの共重合樹脂(すなわち、ABS樹脂)などを用いることができる。
アクチュエータ22は、本体部22aと、本体部22aに対して進退可能とされたロッド22bと、を備える。アクチュエータ22は、例えば、ソレノイドであり、ロッド22bは本体部22aから突出するプランジャである。ロッド22bの先端部は、押圧部20の長手方向の中間部の側面、すなわち処理装置10の前方側(矢印FR参照)の側面に連結されている。一例として、ロッド22bの軸方向は、押圧部20の長手方向と直交する方向とされている。ロッド22bが本体部22aに対して進退することにより、押圧部20は、処理装置10の前後方向(矢印FR参照)に沿って直線的に移動する。また、アクチュエータ22は、押圧部20を加熱ブロック31から冷却ブロック32に水平方向に移動させる。
図5及び図6Aに示すように、本体部22aに対してロッド22bの突出量が最も少ない位置が押圧部20の初期位置となる加熱位置H1である。例えば、押圧部20が加熱位置H1にある状態で、検体容器5はスロット30aにセットされる。そして、図5及び図6Bに示すように、本体部22aに対してロッド22bの突出量が最も多い位置が押圧部20の冷却位置C1である。加熱位置H1においてスロット30aにセットされた検体容器5は、ロッド22bの突出により押圧部20が冷却位置C1に移動する際に、押圧部20からの押圧を受ける。押圧部20により押圧されることで、検体容器5は、スロット30a内において加熱ブロック31から冷却ブロック32に向けて移送される。なお、図6A及び図6B等では、温度調整部30に1つの検体容器5がセットされているが、温度調整部30に2以上10以下の検体容器5がセットされていてもよい。
図5、図6A及び図6Bに示すように、押圧部20が加熱位置H1にある状態では、検体容器5は、加熱ブロック31に収容された状態で、ブロック本体40における容器収容孔40bの凹状面51に接触する。加熱位置H1においては、検体容器5が容器収容孔40bの凹状面51に接触し、この状態で、検体容器5内の検体溶液Cが加熱される(図6A参照)。また、押圧部20が冷却位置C1にある状態では、検体容器5は、容器収容孔42bに収容される。容器収容孔42bには穴部54が設けられているため、検体容器5が容器収容孔42bに進入すると、穴部54に落下し、かつブロック本体40における容器収容孔42bの凹状面53に接触する。この状態で、検体容器5内の検体溶液Cが冷却される(図6B参照)。
図9に示すように、制御部11は、CPU(Central Processing Unit)14aと、メモリ14bと、制御用のプログラム15が格納されたストレージ14cと、を備える。メモリ14bは、CPU14aがプログラム15を実行する際に使用するワークメモリであり、例えば揮発性メモリが使用される。ストレージ14cは、種々のデータを格納するための不揮発性メモリであり、フラッシュメモリなどが使用される。図示を省略するが、制御部11は、移送機構12の作動タイミングを計測するためのタイマを備えていてもよい。例えば、タイマは、押圧部20に保持された検体容器5の加熱時間及び冷却時間を計測する。CPU14aは、プログラム15を実行することにより、ヒータ41を制御するヒータ制御部11b、冷却素子43bを制御する冷却制御部11c、および移送機構12を制御する移送機構制御部11aとして機能する。
<測定装置>
図10は、測定装置60の構成を示す概略図である。図10に示すように、測定装置60は、検体容器5に対して測定光を照射するLED61と、検体容器5を挟んでLED61と対向する位置に配されたフォトダイオード62と、LED61およびフォトダイオード62の制御、およびフォトダイオード62の検出結果に基づいて検体溶液E中のエンドトキシン量の測定を行う測定制御部63と、を備える。測定制御部63は、フォトダイオード62の検出結果に基づいて検体溶液E中のエンドトキシン量の測定を行う。また、測定制御部63は、LED61およびフォトダイオード62を制御する。検体容器5内には、前処理後の検体溶液Cに対してライセート試薬Dとが混合された検体溶液Eが収容される。
図10は、測定装置60の構成を示す概略図である。図10に示すように、測定装置60は、検体容器5に対して測定光を照射するLED61と、検体容器5を挟んでLED61と対向する位置に配されたフォトダイオード62と、LED61およびフォトダイオード62の制御、およびフォトダイオード62の検出結果に基づいて検体溶液E中のエンドトキシン量の測定を行う測定制御部63と、を備える。測定制御部63は、フォトダイオード62の検出結果に基づいて検体溶液E中のエンドトキシン量の測定を行う。また、測定制御部63は、LED61およびフォトダイオード62を制御する。検体容器5内には、前処理後の検体溶液Cに対してライセート試薬Dとが混合された検体溶液Eが収容される。
測定制御部63は、CPU(Central Processing Unit)63aと、メモリ63bと、制御用プログラムが格納されたストレージ63cと、を備えている。メモリ63bは、CPU63aが制御用プログラムおよび測定用プログラムを実行する際に使用するワークメモリであり、例えば揮発性メモリが使用される。ストレージ63cは、種々のデータを格納するための不揮発性メモリであり、フラッシュメモリなどが使用される。測定制御部63は、制御用プログラムを実行することにより、LED61およびフォトダイオード62の各部を制御する制御部として機能する。また、測定制御部63は、測定用プログラムを実行することにより、フォトダイオード62の検出結果に基づいて検体溶液E中のエンドトキシン量の測定を行う測定部として機能する。
測定装置60におけるエンドトキシン測定の手法としては、上述のとおり比濁法が用いられる。比濁法は、エンドトキシンの作用によりライセート試薬Dがゲル化する過程での濁度変化を指標とする手法である。検体溶液E中のエンドトキシンの量と、前処理後の検体溶液Cに対してライセート試薬Dを添加してからの経過時間とに応じて、検体溶液Eの濁度に変化が生じる。検体溶液Eの濁度が変化すると、検体溶液Eを透過する測定光の光量が変化するため、フォトダイオード62により透過光量の経時変化を測定することにより、検体溶液Eの濁度の状態および推移を測定することができる。測定制御部63は、検体溶液Eの濁度の状態および推移に基づいて、検体溶液E中のエンドトキシン量の演算を行う。
[前処理の流れ]
図11は、処理装置10における前処理の流れを説明するためのフローチャートである。
図11は、処理装置10における前処理の流れを説明するためのフローチャートである。
まず、検体Aに緩衝液Bを加えて希釈することにより検体溶液Cが生成される。制御部11は、移送機構制御部11aにより移送機構12を制御して押圧部20を断熱部33の上方に移動させておく。この状態で、制御部11は、予めヒータ41を駆動し、加熱ブロック31を予熱することで、加熱ブロック31を目標温度に到達させる。すなわち、ヒータ41は、予め目標温度に温度調整されている。ユーザは、検体溶液Cが収容された検体容器5を、押圧部20の容器挿入孔20bを介して、断熱部33の移動経路33cにセットする(ステップS100参照)。
制御部11は、前処理開始指示が有るか否かの判定を行う(ステップS101参照)。ステップS101において、前処理開始指示が無いと判定された場合(すなわち、判定結果No)、制御部11は、前処理開始指示が有るまで待機する。
ステップS101において、前処理開始指示が有ると判定された場合(すなわち、判定結果Yes)、制御部11は、押圧部20に保持された検体容器5を加熱ブロック31側に移送する(ステップS102参照)。具体的には、制御部11は、移送機構制御部11aにより移送機構12を制御して押圧部20を加熱ブロック31の上方の加熱位置H1に移動させる。押圧部20の移動により、検体容器5が加熱ブロック31に移送され、かつ、検体容器5が容器収容孔40bに進入すると、容器収容孔40bの凹状面51に接触する。これにより、検体容器5の移送が完了する。
検体容器5の加熱ブロック31への移送が完了すると、制御部11は、検体容器5の加熱を開始する(ステップS103参照)。これにより、検体容器5内の検体溶液Cの加熱が開始される。制御部11は、ヒータ制御部11bによりヒータ41を制御することで、ブロック本体40の加熱を通じて検体容器5内の検体溶液Cが加熱される。その際、上記のように、ヒータ41が予め目標温度に温度調整されていることで、加熱ブロック31に移送された検体容器5に対して加熱を迅速に開始することができる。
制御部11は、加熱時間Th(第1実施形態では、10分)が経過したか否かの判定を行う(ステップS104参照)。ステップS104おいて、加熱時間Thが経過していないと判定された場合(すなわち、判定結果No)、制御部11は、加熱時間Thが経過するまで待機する。
ステップS104において、加熱時間Thが経過したと判定された場合(すなわち、判定結果Yes)、制御部11は、加熱が終了したと判定する。そして、制御部11は、検体容器5を加熱ブロック31から冷却ブロック32側に移送する(ステップS105参照)。すなわち、制御部11は、移送機構制御部11aにより移送機構12を制御して押圧部20を加熱位置H1から冷却位置C1に向けて移動することにより、検体容器5を冷却ブロック32に移送する。検体容器5が冷却ブロック32に移送され、かつ、検体容器5が容器収容孔42bに進入すると、容器収容孔42bの穴部54に落下する。これにより、検体容器5の移送が完了する。
検体容器5の移送が完了すると、制御部11は、検体容器5の冷却を開始する(ステップS106参照)。制御部11は、例えば、検体容器5の移送が完了する前に予め冷却装置43を駆動しておく。これにより、冷却ブロック32に移送された検体容器5に対して冷却を迅速に開始することができる。
次に、制御部11は、冷却開始から冷却時間Tc(第1実施形態では3分)が経過したか否かの判定を行う(ステップS107参照)。ステップS107において、冷却時間Tcが経過していないと判定された場合(すなわち、判定結果No)、制御部11は、冷却時間Tcが経過するまで待機する。
ステップS107において、冷却時間Tcが経過したと判定された場合(すなわち、判定結果Yes)、制御部11は、処理を終了する。
[作用効果]
第1実施形態の処理装置10は、以上で説明したように、移送機構12により、検体容器5を押圧する押圧部20を直線的に移動させることにより、検体容器5をブロック本体40の容器収容孔40bからブロック本体42の容器収容孔42bに移送する。これにより、容器収容孔40bの検体容器5は、ブロック本体40の側方の開口部50から排出され、さらに検体容器5は、ブロック本体42の側方の開口部52から容器収容孔42bに挿入される。このため、処理装置10では、把持部の昇降動作と水平動作の組み合わせによって検体容器を移送する従来の技術と比べて、装置構成を簡易な構成とすることができる。
第1実施形態の処理装置10は、以上で説明したように、移送機構12により、検体容器5を押圧する押圧部20を直線的に移動させることにより、検体容器5をブロック本体40の容器収容孔40bからブロック本体42の容器収容孔42bに移送する。これにより、容器収容孔40bの検体容器5は、ブロック本体40の側方の開口部50から排出され、さらに検体容器5は、ブロック本体42の側方の開口部52から容器収容孔42bに挿入される。このため、処理装置10では、把持部の昇降動作と水平動作の組み合わせによって検体容器を移送する従来の技術と比べて、装置構成を簡易な構成とすることができる。
また、第1実施形態の処理装置10では、ブロック本体42の容器収容孔42bの下部には、検体容器5の周囲を囲む穴部54が設けられており、押圧部20の移動により、容器収容孔42bに移送された検体容器5は、穴部54に重力により落下する。このため、検体容器5において、検体溶液Cが収容される下方部分の周囲を穴部54で囲むことができるため、検体容器5内の検体溶液Cを効率よく冷却することができる。
また、第1実施形態の処理装置10では、加熱ブロック31と冷却ブロック32との間には、検体容器5が移動する移動経路33cを囲む断熱部33が設けられているから、加熱ブロック31と冷却ブロック32との間の熱伝導が抑制される。このため、検体容器5内の検体溶液Cを効率よく加熱及び冷却することができる。
また、第1実施形態の処理装置10では、移送機構12は、押圧部20を加熱ブロック31から冷却ブロック32に水平方向に移動させる。このため、押圧部20の移動により、ブロック本体40の容器収容孔40b内の検体容器5をブロック本体40の開口部50から側方に押し出し、検体容器5をブロック本体42の側方の開口部52から容器収容孔42bに挿入することができる。押圧部20を水平方向に移動させるため、押圧部20を直線的に移動させる構成で済むので、移送機構12の構成が簡単になる。
また、第1実施形態の処理装置10では、加熱ブロック31及び冷却ブロック32は、複数の検体容器5を収容可能な構成とされている。このため、加熱ブロック31及び冷却ブロック32により複数の検体容器5内の検体溶液Cに対して同時に前処理をすることができるため、処理効率が向上する。
また、第1実施形態の処理装置10では、冷却ブロック32は、ブロック本体42における容器収容孔42bの下部に、検体容器5の結露によって生じた液滴を排出する排出孔55を備える。このため、処理装置10では、冷却ブロック32の容器収容孔42b内の検体容器5に結露が生じても、結露によって生じた液滴を容器収容孔42bの下部の排出孔55から排出することができる。
また、第1実施形態の処理装置10は、移送機構12に対して検体容器5がブロック本体40の容器収容孔40bに収容されてから、検体容器5をブロック本体42の容器収容孔42bへ移送する時間を予め設定された加熱時間Thに行わせるための移送機構制御部11aを備えている。このため、処理装置10では、移送機構制御部11aにより、加熱ブロック31による検体容器5内の検体溶液Cの加熱を予め設定された加熱時間Thに制御することができる。
また、第1実施形態の処理装置10は、加熱ブロック31を加熱するためのヒータ41を備え、ヒータ41の温度は、60℃以上80℃以下とされている。このため、処理装置10では、比濁法によるエンドトキシン測定に適した前処理を行うことができる。
また、第1実施形態の処理装置10は、冷却ブロック32を冷却するための冷却素子43bを備え、冷却素子43bの温度は、0℃以上10℃以下とされている。このため、処理装置10では、比濁法によるエンドトキシン測定に適した前処理を行うことができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の処理装置について説明する。なお、第2実施形態の処理装置の基本的な構成は、第1実施形態の処理装置10と同様である。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
次に、第2実施形態の処理装置について説明する。なお、第2実施形態の処理装置の基本的な構成は、第1実施形態の処理装置10と同様である。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図12及び図13は、第2実施形態の処理装置110を示す断面図であり、図14及び図15は、第2実施形態の処理装置110の一部を示す平面図である。第2実施形態の処理装置110は、断熱部33の構成のみを変更しおり、その他の構成は、第1実施形態の処理装置10と同様である。なお、図14及び図15は、構成を分かりやすくするため、押圧部20を省略している。
図12~図14に示すように、断熱部33の移動経路33cには、移動経路33cの両側の縦壁33bから延びた規制部112が設けられている。規制部112は、移動経路33cの一方の縦壁33bから略直交する方向に延びた第1壁部112aと、移動経路33cの他方の縦壁33bから略直交する方向に延びた第2壁部112bと、を有する。第2実施形態では、第1壁部112a及び第2壁部112bは、ゴムなどの弾性材料で構成されている。これにより、第1壁部112aは、一方の縦壁33bに接触する方向に弾性変形が可能であり、第2壁部112bは、他方の縦壁33bに接触する方向に弾性変形が可能である(図15参照)。
第1壁部112a及び第2壁部112bは、処理装置110の前後方向(矢印FR参照)から見て略矩形状とされており、弾性変形しない状態で、第1壁部112aの先端部と第2壁部112bの先端部とは、互いに重なっている(図12~図14参照)。第1壁部112a及び第2壁部112bにより、移動経路33cが塞がれることで、加熱ブロック31と冷却ブロック32との間の空気の対流が規制される。
また、検体容器5が移動経路33cを通過する際には、検体容器5が第1壁部112a及び第2壁部112bと接触することによって、第1壁部112aが一方の縦壁33bに接触する方向に弾性変形し、第2壁部112bが他方の縦壁33bに接触する方向に弾性変形する(図15参照)。これにより、移動経路33cが開放される。また、検体容器5が規制部112を通過した後は、第1壁部112a及び第2壁部112bが移動経路33cを塞ぐ初期状態に復帰する(図14参照)。
上記の処理装置110では、第1実施形態と同様な構成による効果を得ることができる。
また、処理装置110では、移動経路33cを塞ぐことにより、加熱ブロック31と冷却ブロック32との間の空気の対流を規制する規制部112が設けられている。規制部112は弾性材料で形成されており、検体容器5が通過する際には検体容器5との接触によって弾性変形することにより移動経路33cを開放する。また、規制部112は、検体容器5が通過した後は、移動経路33cを塞ぐ初期状態に復帰する。
このため、処理装置110では、規制部112により、加熱ブロック31と冷却ブロック32との間の空気の対流が規制されることで、検体容器5に入った検体溶液Cを効率よく加熱及び冷却することができる(図12及び図13参照)。また、処理装置10では、加熱ブロック31から冷却ブロック32への検体容器5の移送時に、規制部112との接触により規制部112が弾性変形することにより移動経路33cを開放するから、検体容器5の移動が規制部112によって妨げられることがない。また、検体容器5が通過した後は、規制部112は移動経路33cを塞ぐ初期状態に復帰するから、移動経路33cが開放されたままになることがない。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の処理装置について説明する。なお、第3実施形態の処理装置の基本的な構成は、第1実施形態の処理装置10と同様である。第3実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
次に、第3実施形態の処理装置について説明する。なお、第3実施形態の処理装置の基本的な構成は、第1実施形態の処理装置10と同様である。第3実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図16及び図17は、第3実施形態の処理装置120の一部を示す平面図である。図16及び図17に示すように、第3実施形態の処理装置120は、ブロック本体40の容器収容孔122bの形状と、ブロック本体42の容器収容孔123bの形状と、断熱部33の移動経路124bの形状と、押圧部20の容器挿入孔125bの形状を変更している。その他の構成は、第1実施形態の処理装置10と同様である。ブロック本体40の容器収容孔122bは、第1収容部の一例であり、ブロック本体42の容器収容孔123bは、第2収容部の一例である。
処理装置120の平面視において、ブロック本体40には湾曲形状の容器収容孔122bが形成され、ブロック本体42には湾曲形状の容器収容孔123bが形成され、断熱部33には湾曲形状の移動経路124bが形成されている。容器収容孔122bと移動経路124bと容器収容孔123bとは、連続した湾曲形状とされており、押圧部20の移動により、検体容器5は容器収容孔122bから移動経路124bを介して容器収容孔123bに移送可能とされている。
処理装置120の平面視において、押圧部20には、長円状の容器挿入孔125bが形成されている。容器挿入孔125bは、長手方向が押圧部20の長手方向、すなわち処理装置120の幅方向(矢印W方向参照)と一致するように配置されている。容器挿入孔125bの処理装置120の前後方向(矢印FR方向参照)の内径は、検体容器5の外径より僅かに大きい。これにより、検体容器5は、押圧部20の容器挿入孔125bに挿通された状態で、容器挿入孔125bの長手方向に移動可能とされている。
処理装置120では、アクチュエータ22により押圧部20が加熱ブロック31から冷却ブロック32に直線的に移動することで、押圧部20の容器挿入孔125bに挿通された検体容器5が押圧部20により押圧される。これにより、検体容器5は、ブロック本体40の容器収容孔122bから移動経路124bを介してブロック本体42の容器収容孔123bに移送される。その際、検体容器5は、容器収容孔122bと移動経路124bと容器収容孔123bの孔壁の位置に応じて、押圧部20の容器挿入孔125bを長手方向に移動する。
上記の処理装置120では、第1実施形態と同様な構成による効果を得ることができる。
また、処理装置120では、押圧部20を加熱ブロック31から冷却ブロック32に直線的に移動させることにより、検体容器5を湾曲形状の容器収容孔122bと移動経路124bと容器収容孔123bに沿って移送することができる。
なお、第1~第3実施形態において、押圧部20を断熱部33の上方にセットした状態で検体容器5を断熱部33にセットし、その後に検体容器5を加熱ブロック31に移送する例で説明した。これに代えて、押圧部20を加熱ブロック31の上方にセットし、ヒータ41を駆動して加熱ブロック31を目標温度にした後に、検体容器5を加熱ブロック31にセットするようにしてもよい。本開示の技術では、加熱ブロック31を目標温度にするまでには時間が掛るため、加熱ブロック31を予め目標温度にした後に、検体容器5を加熱ブロック31にセットすることが好ましい。このような条件を満たせば、前処理の手順については適宜変更が可能である。
[変形例]
上記実施形態は、一例であり、以下に示すように種々の変形が可能である。
上記実施形態は、一例であり、以下に示すように種々の変形が可能である。
例えば、検体容器の加熱ブロックから冷却ブロックへの移動は、直線的な経路ではなく、途中で移動方向が変化する曲線的な経路とするなど、どのような態様としてもよい。また、加熱ブロックおよび冷却ブロックの移動は、水平方向に代えて、傾斜方向への移動としてもよい。また、上記実施形態において、押圧部は、複数の検体容器をまとめて押圧する構成であるが、独立に動作可能な複数の押圧部を設け、各押圧部によって複数の検体容器を個別に押圧する構成でもよい。こうすれば、検体容器毎に前処理の開始タイミングを変化させるといったことが可能である。
また、エンドトキシン測定に用いるライセート試薬としては、LAL試薬に限らず、アメリカカブトガニとは別種のカブトガニ(Tachypleus tridentatus)の血球抽出物から調製されるTAL(Tachypleus Amebocyte Lysate)試薬を用いてもよい。
また、エンドトキシン試験の手法としては、上記実施形態で説明した比濁法に限らず、エンドトキシンの作用によるライセート試薬のゲル形成を指標とするゲル化法、または、合成基質の加水分解による発色を指標にする比色法を用いてもよい。
また、カブトガニ血球抽出物を用いた測定は、エンドトキシン測定に限らず、β-グルカン測定としてもよい。
また、測定装置において行う測定は、カブトガニ血球抽出物を用いた測定に限らず、他の測定としてもよい。
また、検体溶液に対する前処理は、上記実施形態で説明した、10分加熱後に3分冷却する処理に限らず、検体溶液に対して行う測定に合わせて、適宜変更してもよい。
上記実施形態において、移送機構制御部11a、ヒータ制御部11b、及び冷却制御部11cといった各種の処理を実行する処理部(Processing Unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(Processor)を用いることができる。各種のプロセッサには、上述したように、ソフトウェアを実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ、および/または、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
なお、以上に示した記載内容および図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、および効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、および効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容および図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことはいうまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容および図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識などに関する説明は省略されている。
日本特許出願2020-011819の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
Claims (13)
- 検体と処理液とを混合した検体溶液の温度を変化させる処理を行う処理装置であって、
前記検体溶液が入った検体容器を収容する第1収容部を有し、前記検体容器内の前記検体溶液を第1温度に加熱する加熱ブロックであって、前記第1収容部の側方には、前記検体容器を搬出するための第1開口部が形成された加熱ブロックと、
前記検体容器を収容する第2収容部を有し、前記検体容器内の前記検体溶液を第1温度よりも低い第2温度に冷却する冷却ブロックであって、前記第2収容部の側方には、前記検体容器を挿入するための第2開口部が形成されており、かつ前記第1開口部と前記第2開口部が対向する位置に配置されている冷却ブロックと、
前記検体容器を押圧する押圧部を有しており、前記押圧部を直線的に移動させることにより、前記第1開口部及び前記第2開口部を通じて、前記検体容器を前記第1収容部から前記第2収容部に移送する移送機構と、
を備える処理装置。 - 前記第2収容部の下部には、前記検体容器の周囲を囲む穴部が設けられており、前記第2収容部に移送された前記検体容器が前記穴部に重力により落下する構成とされている請求項1に記載の処理装置。
- 前記加熱ブロックと前記冷却ブロックとの間には、前記検体容器が移動する移動経路を囲む断熱部が設けられている請求項1又は請求項2に記載の処理装置。
- 前記移動経路には、前記移動経路を塞ぐことにより、前記加熱ブロックと前記冷却ブロックとの間の空気の対流を規制する規制部が設けられており、
前記規制部は弾性材料で形成されており、前記検体容器が通過する際には前記検体容器との当接によって弾性変形することにより前記移動経路を開放し、かつ、前記検体容器が通過した後は、前記移動経路を塞ぐ初期状態に復帰する請求項3に記載の処理装置。 - 前記移送機構は、前記押圧部を前記加熱ブロックから前記冷却ブロックに水平方向に移動させる構成とされている請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の処理装置。
- 前記加熱ブロック及び前記冷却ブロックは、複数の前記検体容器を収容可能な構成とされている請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の処理装置。
- 前記第2収容部の下部には、前記検体容器の結露によって生じた液滴を排出する排出部が設けられている請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の処理装置。
- 前記移送機構に対して前記検体容器が前記第1収容部に収容されてから前記検体容器の前記第2収容部への移送を予め設定された時間に行わせるための制御部を備えている、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の処理装置。
- 前記加熱ブロックを加熱するためのヒータを備え、
前記ヒータの温度は、30℃以上80℃以下とされている請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の処理装置。 - 前記ヒータの温度は、60℃以上80℃以下とされている請求項9に記載の処理装置。
- 前記冷却ブロックを冷却するための冷却部を備え、
前記冷却部の温度は、0℃以上10℃以下とされている請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の処理装置。 - 前記検体溶液は、カブトガニ血球抽出物を含む試薬を用いた測定の測定対象であり、
前記加熱ブロックと前記冷却ブロックによって前記検体溶液の温度を変化させる処理は、前記測定を実行する前に行われる前処理である、請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の処理装置。 - 請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の処理装置と、
前記検体溶液に対する測定を行う測定装置と、
を有する測定システム。
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