JP6917027B2 - ポリイミド繊維およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はポリイミド繊維およびその製造方法に関し、より詳細には溶媒可溶性ポリイミドから製造される高性能ポリイミド繊維、並びにその製造方法に関する。
衣料、タイヤコードや漁網などに用いられる繊維はナイロンやポリエステル繊維が主として使われている。その2倍以上の強度や高融点や高分解温度を示す繊維は高性能繊維と言われている。ポリイミド繊維も高性能繊維として知られている。
特許文献1には、ピロメリット酸二無水物(PMDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DADE)とからなるポリイミド繊維が開示されている。このポリイミドはN−メチルピロリドン(NMP)等の溶媒に難溶であるため、ポリイミド繊維を製造するには、紡糸液として前駆体であるポリアミック酸溶液を使用し、乾式紡糸法によりポリアミック酸繊維を製造し、さらに350℃以上の高温度での熱処理を行うイミド化工程が必要である。
特許文献2には、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)を含むテトラカルボン酸成分と、トルエンジイソシアネートまたはトルエンジアミンを含むジアミン成分との反応から得られたポリイミドの繊維が記載されている。製造方法として、これら成分を非プロトン性極性溶媒中で反応させて得られたポリイミド溶液を紡糸液として、湿式紡糸法(特に、半乾湿式紡糸法)または乾式紡糸法によって繊維を製造する方法が記載されている。しかし、湿式紡糸法(半乾湿式紡糸法)の凝固浴として、水またはエタノールを使用すると、繊維が白化(白濁)する問題があった。また、乾式紡糸法の場合にも、得られた繊維中の溶媒除去のため水での洗浄工程を含むため、高価な乾式紡糸装置を使用する利点が生かされず、工業的には有利な方法ではない。
特許文献3には、ビス(アミノフェノキシ)ビフェニルの両末端のアミノ基にテトラカルボン酸二無水物、具体的には3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)が付加した構造を有するポリイミドから得られた繊維が記載されている。このポリイミドは溶媒可能であるため、ポリイミド溶液を紡糸液とし、且つ凝固浴として水や水およびアルコールの混合溶媒を用いて、湿式紡糸法によりポリイミド繊維を製造することができる。しかし、紡糸溶液を得るための重合工程が、オリゴマーを調製する第一の重合工程と前記オリゴマーにテトラカルボン酸二無水物およびジアミンを反応させてイミドポリマーを調製する第二の重合工程を含む複雑な工程であるため、工業的な製造方法としては不利である。
特開2009−228189号公報 特開2010−180494号公報 特開2013−117015号公報
耐熱性および機械的特性に優れかつ工業的に有利に生産可能なポリイミド繊維およびその製造方法が求められる。本発明は、これらの問題を解決するためになされたものであり、耐熱性および機械的特性に優れた新規なポリイミド繊維、およびその工業的に有利な製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の事項に関する。
1. テトラカルボン酸成分とジアミン成分との反応によって得られる構造を有するポリイミドを含むポリイミド繊維であって、
前記ポリイミドが、下記式(1):

Figure 0006917027
(式中、Xは、テトラカルボン酸成分に由来する4価の基であり、Yは、ジアミン成分に由来する2価の基であり、
前記テトラカルボン酸成分は、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を50〜85モル%含み、前記ジアミン成分は、フェノール性水酸基を含有するジアミン化合物を10モル%以上含む。)
で表される構造を有することを特徴とする、ポリイミド繊維。
2. 前記テトラカルボン酸成分が、さらに、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物及び4,4’−オキシジフタル酸無水物からなる群より選ばれる化合物を含む、上記項1に記載のポリイミド繊維。
3. 前記フェノール性水酸基を含有するジアミン化合物が、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−1,1’−ビフェニルおよび2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、上記項1または2に記載のポリイミド繊維。
4. ガラス転移温度が310℃以上、伸度が5%以上、引張弾性率が2GPa以上、引張強度が100MPa以上であり、太さが0.1〜50デニールである、上記項1〜3のいずれか1項に記載のポリイミド繊維。
5. 上記項1〜3のいずれか1項で定義されたポリイミドが溶解しているポリイミド溶液を用意する工程、および
前記ポリイミド溶液を、気体中でノズルから吐出し、次いで、水を50wt%以上含有する凝固浴に浸漬する工程
を含むポリイミド繊維の製造方法。
6. 前記凝固液から引き取った凝固繊維を、さらに、200〜400℃の温度範囲で延伸する工程を含む、上記項5に記載のポリイミド繊維の製造方法。
本発明によれば、耐熱性および機械的特性に優れかつ工業的に有利に生産可能な新規なポリイミド繊維、およびその工業的に有利な製造方法を提供することができる。
紡糸装置を模式的に示す図である。 熱延伸装置の構成を模式的に示す図である。
本発明のポリイミド繊維は、テトラカルボン酸成分とジアミン成分との反応によって得られるポリイミドを含有する溶液(紡糸ドープ)を紡糸して得られる。
テトラカルボン酸成分は、ポリイミドを製造する原料として使用されるテトラカルボン酸、テトラカルボン酸二無水物、その他テトラカルボン酸シリルエステル、テトラカルボン酸エステル、テトラカルボン酸クロライド等のテトラカルボン酸誘導体を含む。特に限定されるわけではないが、製造上、テトラカルボン酸二無水物を使用することが簡便であり、以下の説明ではテトラカルボン酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用いた例を説明する。また、ジアミン成分は、ポリイミドを製造する原料として使用されるジアミン化合物である。
以下に、本発明のポリイミド繊維を構成するポリイミド、紡糸ドープおよび紡糸方法を説明する。
[ポリイミド]
ポリイミド繊維の製造に使用されるポリイミドは、下記式(1):
Figure 0006917027
で表される構造単位を含有し、式中、Xは、テトラカルボン酸成分に由来する4価の基、即ちテトラカルボン酸から4個のカルボン酸基を除いた残基であり、Yは、ジアミン成分に由来する2価の基、即ちジアミンから2つのアミン基を除いた残基である。
ポリイミドは、テトラカルボン酸成分およびジアミン成分を反応させて得られ、前記式(1)中、XおよびYは、それぞれテトラカルボン酸成分およびジアミン成分に基づいて導入されるため、以下、ポリイミド製造に使用されるテトラカルボン酸成分およびジアミン成分を説明することで、ポリイミドの構造を説明する。
テトラカルボン酸成分は、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)を、好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モル%以上の割合で含む。a−BPDAが少なすぎると、反応溶液がゲル状になる、あるいは不溶物が析出するなどにより紡糸に適したドープを調製することができないことがある。またa−BPDAの割合の上限は、好ましくは90モル%以下、より好ましくは85モル%以下、ある特定の態様ではより好ましくは80モル%以下である。a−BPDAが多すぎると反応溶液の粘度が上がらない場合がある。
テトラカルボン酸成分として、a−BPDAと併用する他のテトラカルボン酸二無水物は、機械的特性や耐熱性の観点から、芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましい。具体的には、例えば3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルフォン二無水物、および2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物などを挙げることができる。併用テトラカルボン酸二無水物は、1種類を使用してもよいし、2種類以上を使用してもよい。これらの中でも、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)、ピロメリット酸二無水物(PMDA)および4,4’−オキシジフタル酸無水物が好ましい。特に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)および/またはピロメリット酸二無水物(PMDA)を含有させると、得られる繊維の機械的特性が向上するので好ましい。
ジアミン成分は、フェノール性水酸基を含有するジアミン化合物を、好ましくは10モル%以上、より好ましくは13モル%以上、ある特定の態様ではより好ましくは20モル%以上の割合で含む。フェノール性水酸基を含有するジアミン化合物を含むことにより、紡糸工程において紡糸ドープを凝固液に浸漬する際に生じる繊維の白化が抑制され、高性能の繊維が得られる。フェノール性水酸基を含有するジアミン化合物は、上記の割合で含有していれば繊維の白化を抑制できるので、必要以上の多量に含有させる必要はなく適宜設定することができる。含有割合は、例えば80モル%以下、より好ましくは70モル%以下などの割合に設定することができる。
フェノール性水酸基を含有するジアミン化合物は、分子中に、少なくとも1つのOH基が結合したベンゼン環を有していればよく、これにより水と適度の親和性を示し、紡糸の際に繊維が白化することを抑制することができる。例えば、ヒドロキシフェニル環を1〜3個有し、フェニル環の間が直接結合または連結基で結合している化合物が挙げられる。より具体的には、例えば式(2−1)および(2−2):
Figure 0006917027
(式中、Wは直接結合または2価の有機基である。)
で表される化合物が挙げられる。2価の有機基としては、例えば、−CH−、−O−、−CO−、−SO−、−S−、−C(CH−、および−C(CF−等を挙げることができる。
具体的な化合物としては、例えば、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン(HOAB)、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−1,1’−ビフェニル(HAB)および2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等を挙げることができる。
ジアミン成分として、フェノール性水酸基を含有するジアミン化合物と併用する他のジアミン化合物は、機械的特性や耐熱性の観点から、芳香族ジアミン化合物が好ましい。具体的には、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、4,4−ジアミノ−3,3’−ジメチル−1,1’−ビフェニル、4,4’ジアミノ−3,3’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル、4,4’−ジアミノジフェミルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DADE)、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(BAPB)、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン(mBAPPS)、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン(BAPPS)、3,5−ジアミノ安息香酸、2,5−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジアニリン、ジアミノシクロヘキサン化合物(1,4−ジアミノシクロへキサン等)などが挙げられる。これらは単独でも2種類以上混合してもよい。
併用する他のジアミン化合物として、上記の中でも、反応溶液の粘度および濃度を高くすることができ、破断伸度を向上させる観点から、DADE、BAPBが好ましい。
[紡糸ドープ]
本発明のポリイミド繊維を製造する際に、ポリイミドを調製した溶液をそのまま紡糸ドープ(紡糸液)として使用することが好ましい。ポリイミドを固体で得た後、溶媒に溶解してポリイミド溶液を製造して、紡糸ドープとして使用することも可能であるが、通常、以下に説明するとおり、テトラカルボン酸成分とジアミン成分を溶媒中で反応させて得られたポリイミド溶液を、そのまま、必要により希釈または濃縮して、紡糸ドープとして使用することが好ましい。
ポリイミド溶液は、テトラカルボン酸成分(例えばテトラカルボン酸二無水物)とジアミン成分(ジアミン化合物)を溶媒中で、重合およびイミド化が進行(完了)するまで反応させることによって調製することができる。重合・イミド化反応は、従来と同様に行うことができる。例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとからポリイミド前駆体を合成し、それをイミド化触媒の共存下にイミド化する方法;同様にポリイミド前駆体を合成し、それを直接加熱することでイミド化する方法;テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、溶媒中で高温重縮合させる方法などの公知の反応・製造方法が挙げられる。また、ポリイミド前駆体を合成し、それに脱水剤、必要により環化触媒を添加して、化学イミド化法も採用することができる。
また、特許文献3(特開2013−117015)に記載されているように、初めに特定の成分の組み合わせによってオリゴマーを調製し(一段目の重合)、このオリゴマーに対してさらにテトラカルボン酸成分およびジアミン成分を反応させる(二段目の重合)方法(二段重合法;二段添加法)により製造することも可能である。しかし、本発明で規定するテトラカルボン酸成分およびジアミン成分の組み合わせによる組成を用いれば、特許文献3のような二段重合法を用いる必要はなく、一段重合反応によって溶媒可溶性ポリイミドを製造することができる。例えば、ジアミン成分を溶媒に添加して溶解させた後に、テトラカルボン酸成分を添加して、反応を進行させればよい。また、ポリイミド前駆体(ポリアミック酸)を一旦製造してから(室温等の比較的低温での反応)、その後イミド化を進めてもよいが、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とを、溶媒中で高温にて重縮合させる方法が簡便で好ましく、本発明の組成を用いればこの方法により溶媒可溶性ポリイミドの製造が可能である。
一段にて高温重縮合を行うに際して、必要によりイミド化触媒、および/または生成水除去剤(例えばトルエン等の共沸溶媒)を添加してもよい。反応温度は、例えば80℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは130℃以上であり、例えば使用する溶媒の沸点以下または300℃以下、より好ましくは250℃以下である。重合反応は、窒素等の不活性ガス雰囲気下で実施することが好ましい。
重縮合溶媒としては、非プロトン極性有機溶媒が好ましく、例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチルイミダゾリドン等が挙げられる。これらは単独で又は混合して用いることができる。
上記のようにして製造されたポリイミド溶液は、そのまま紡糸ドープとして、または必要により希釈または濃縮して紡糸ドープとして使用することができる。
ポリイミド繊維の製造に用いられる紡糸ドープ(または重合後のポリイミド溶液)の粘度は、30℃において20〜3000ポイズが好ましい。さらに曳糸性があり糸切れなく連続的に繊維を得るためには50〜500ポイズが好ましい。数千ポイズの粘度のドープは、ドープを加温することにより50〜500ポイズに粘度を低下させ連続的に糸切れなく紡糸できる。紡糸ドープ(または重合後のポリイミド溶液)中のポリイミド固形分濃度は限定されないが、通常10〜40質量%、好ましくは10〜30質量%である。
紡糸ドープには、必要に応じて添加剤を含有していてもよく、例えば、滑剤、フィラー等を挙げることができる。
[ポリイミド繊維およびその製造方法]
本発明のポリイミド繊維は、湿式紡糸法(半乾湿式紡糸法を含む)または乾式紡糸法により製造することができる。しかし、本発明の組成を用いることにより、コスト的に有利な水系の凝固浴を用いる湿式紡糸法を採用しても繊維が白化しないので、機械的特性の優れたポリイミド繊維の製造が可能になる。そのため、本発明においては湿式紡糸法が好ましく、特に、半乾湿式紡糸法が好ましい。
半乾湿式紡糸法の一例を、図面を参照して説明する。図1は、半乾湿式紡糸法の例を模式的に簡略化して示す図である。紡糸ドープ10をノズル11から押し出して、気体層(例えば空気中)にフィラメント状(フィラメント液体1)に吐出した後、フィラメント液体1を凝固浴20に導いて、ローラ(12,13,14)で搬送しながら、凝固液20中で凝固させ凝固糸2として凝固浴から引き上げ、巻取り装置15(例えばボビン)に巻き取る。
フィラメント液体1が吐出される気体層の距離(ノズル先端からフィラメントが凝固浴に触れるまで)は、限定されないが、短すぎると液面の波動によりノズルに貧溶媒が接触し、十分な流動延伸ができない場合があり、長すぎるとモノフィラメントが揺れて互いに接触して合糸することがある。通常、気体層の距離は5〜30mmが好ましい。
凝固浴に使用する凝固液は、特に限定されるものではないが、本発明では環境に負荷をかけない水系凝固液を使用することが可能であり、具体的には、水、および水と混合可能な有機溶媒の混合物、例えば水とアルコール(好ましくはエタノール、プロパノール等の炭素数3以下のアルコール)の混合溶媒等が挙げられる。吐出フィラメントの凝固浴中での滞留時間は少なくとも凝固糸が引き取れる程度に凝固させる時間が必要である。
凝固浴から引き上げられた凝固糸2を、巻取り装置15(例えばボビン)に巻き取る。凝固糸は、多量の溶媒を含有しているので、例えば、50→100℃→200℃と順次加熱して残留溶媒を蒸発除去させる。この乾燥は、巻取り装置に巻き取る前後に行うことも可能であるが、ボビンに巻いた状態で乾燥することも好ましい。紡糸ノズル径や紡糸ドラフト比(V1/V0;ここでV1は巻取り装置15による巻取り速度、V0はノズル11からの吐出速度)は、目的とする繊維径や製造工程の安定性等を考慮して決めることができる。一例として、紡糸ノズル径は10μm〜1mm程度の範囲で、紡糸ドラフト比は2〜100程度の範囲で適宜設定することができる。
本発明は、このようにポリイミド溶液から、湿式紡糸法にて繊維を製造することが可能であるので、ポリイミド繊維の製造工程を簡略化できる利点がある。
溶媒を除去した繊維は、用途によってはそのまま使用が可能であるが、さらに熱延伸することで、繊維の引張強度、弾性率等の機械的特性を向上することができる。NMP等の溶媒を含むポリイミド繊維(凝固糸を含む)を加熱炉に通すと、溶融して糸が切れて連続的に熱処理できないため、乾燥により溶媒を低減したものを加熱延伸処理することが好ましい。加熱延伸処理を行うポリイミド繊維中の残留溶媒量は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
加熱延伸処理は、例えば、図2に示すように、溶媒の乾燥処理済みのポリイミド繊維3を、ロール31(例えばボビン)から繰り出して、加熱炉30に通しながら、延伸をかけて延伸後のポリイミド繊維4を得る。延伸倍率は、巻取り装置32の巻取り速度V3と、ロール31の送り出し速度V2の比V3/V2で決めることができる。加熱温度は、例えば200〜400℃であり、また延伸倍率は1超から例えば20程度である。
本発明のポリイミド繊維は、簡単な製造方法で製造できることに加えて、耐熱性と機械的特性に優れる。本発明のポリイミド繊維は、ガラス転移温度は310℃以上、好ましくは320℃以上であり、通常は380℃以下であり、破断伸度は5%以上、好ましくは10%以上であり、通常は100%以下であり、引張弾性率は2GPa以上、好ましくは4GPa以上であり、通常は150GPa以下であり、引張強度は100MPa以上、好ましくは200MPa以上であり、通常は1000MPa以下であり、太さは0.1〜50デニールである。
得られたポリイミド繊維は、必要により、表面に界面活性剤や油剤、その他の薬剤を塗布することもできる。また、本発明のポリイミド繊維の断面は、円形に限られず種々の形状にすることもできる。本願発明のポリイミド繊維は、強度や耐熱性が要求される種々の用途において使用することができる。例えば、繊維径が細く強度が強いためスクリーン印刷版の繊維等にも適している。
以下の実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
[測定方法]
熱分析
試料には、ポリイミド溶液をガラス板に流延し、温度150℃で30分乾燥し、生成したフィルムをガラス板から剥離し、金属枠に固定し300℃で30分乾燥したフィルムを用いた。
熱重量分析(TGA)及び示差熱分析(DTA)には、同時測定装置として島津製作所製DTG−60を使用した。示差走査熱量分析(DSC)には、測定装置として島津製作所製DSC−60を使用した。
ガラス転移温度はエスアイアイ・ナノテクノロジー社の測定装置を使用し動的熱機械測定(DMA)より求めた。
分子量
分子量の測定は、測定装置として東ソー製HLC−83206PC Eco SECを使用した。標準ポリスチレンを基準として分子量を計算した。
機械的特性(弾性率、伸度、強度)
引張試験を、JIS L 1095に準拠してインストロン社製の万能材料試験機33442測定装置を使用し、チャック間距離20mmで行い、弾性率、破断伸度および破断強度を測定した。
ポリイミド溶液粘度の測定
ポリイミド溶液の粘度は、BLOOK FIELD DV−E VISCOMETERを用い、30℃で測定した。
以下の略語を使用する。
HOAB:ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン
HAB:4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−1,1’−ビフェニル
BAPB:4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル
DADE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
BAPPS:ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン
mBAPPS:ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン
a−BPDA:2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
s−BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
PMDA:ピロメリット酸二無水物
[ポリイミドの調製]
(実施例1)
0.5Lの容量の3つ口フラスコに溶媒NMP 190g、HOAB 6.33g、BAPB 12.72gを添加し撹拌した。溶解を確認したのちa−BPDA 15.03gおよびs−BPDA 5.01gを加え、生成する水をトルエンとの共沸により系外に除去しながら、180℃で4時間撹拌して、粘調ポリイミド紡糸ドープを調製した。得られた重合液の粘度は600ポイズ、重量平均分子量は13.9万であった。
(実施例2〜13)
表1に示したテトラカルボン酸成分とジアミン成分を用いた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド紡糸ドープを調製した。その結果を表1a〜eに示した。
Figure 0006917027
Figure 0006917027
Figure 0006917027
Figure 0006917027
Figure 0006917027
(比較例1〜3)
表2に示すテトラカルボン酸成分とジアミン成分を用いた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド紡糸ドープを調製した。その結果を表2に示す。テトラカルボン酸成分としてa−BPDAのみを用いた比較例1および2では重合液の粘度が上昇せず、紡糸に適した粘調なドープが得られなかった。
Figure 0006917027
(比較例4)
特許文献3(特開2013−117015)の方法(重合法A)による重合
s−BPDA(5.84g)、HOAB(5.60g)、DADE(4.0g)、バレロラクトン(2.0g)、ピリジン(3.0g)を加え、NMP(180g)とトルエン(20g)を加えた。室温で窒素を通じながら撹拌し、10分後オイルバスを用いて反応器を180℃に加熱し、180rpm(撹拌)で40分間反応した(一段目の重合)。その後、空冷してs−BPDA(11.76g)とBAPB(7.36g)及びNMP(190g)を加え、180℃で反応した(二段目の重合)。3時間反応後、反応器をオイルバスから引き上げて反応を停止した。600ポイズのポリイミド溶液が得られた。
(比較例5、6)
表3に示すテトラカルボン酸成分とジアミン成分を用いた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド紡糸ドープを調製した。
Figure 0006917027
表3に示すとおり、2段重合を採用した比較例4では、ポリイミド紡糸ドープの製造が可能であるが、工程が複雑である。比較例5では、比較例4と同じ組成を用いて、実施例1と同じ一段重合を採用して重合を行ったが、黄色沈殿物が生成し紡糸に適したドープが得られなかった。比較例6の組成は、a−BPDAを含有するが、量が少ないために重合液がゲル状になり、紡糸に適したドープが得られなかった。
[ポリイミド繊維の製造]
表1に示した実施例1〜13および比較例3のポリイミド紡糸ドープを用いてポリイミド繊維を製造した。製造装置は、図1に示す紡糸装置、および図2に示す加熱延伸装置を用いた。ノズルとして、孔径300μm×5ホールを使用して、紡糸ドープを水(室温)の凝固浴に吐出した。背圧を調整して、吐出速度(V0)を1〜20m/minとし、巻取り速度(V1)を10〜100(Max)m/minで、糸切れなく連続的に巻き取れるまでV1の速度を速めた。ドラフト比(V1/V0)は、5〜20とした。
紡糸した凝固糸を温度50℃で乾燥または風乾したのちアルミボビンに巻き戻し、200℃で30分加熱して、繊維中のNMPを除去した繊維を熱処理用繊維として用いた。実施例1の紡糸した繊維を乾燥した繊維の残留NMPは2.3%であった。加熱延伸装置の加熱炉(電気炉)長は、90cmであり、温度200〜400℃に保った。図2に示すように、送り出し速度V2を2.21m/minとし、巻取り速度V3を4.42m/min〜22.1m/minとした。延伸倍率(V3/V2)は2〜10である。
比較例3のドープは連続的に安定して紡糸できたが、得られた繊維は表面が白化し引張強度が低く高性能繊維が得られなかった。表4に紡糸、乾燥、熱延伸した繊維の特性を示す。
Figure 0006917027
表4に示すように、ガラス転移温度が310℃以上であって、破断伸度が5%以上、弾性率が2GPa以上、破断強度が100MPa以上の耐熱性と機械的特性に優れたポリイミド繊維が、簡単な製造方法により得られることがわかった。
本発明により提供されるポリイミド繊維は非常に優れた耐熱性と機械的特性を有しており、耐熱性、難燃性および高い機械的特性を要求される分野において利用可能である。
1 フィラメント液体
2 凝固糸
3 溶媒乾燥が済んだポリイミド繊維
4 延伸後のポリイミド繊維
10 紡糸ドープ
11 ノズル
12,13,14 ローラ
15 巻取り装置
20 凝固浴
30 加熱炉
31 ロール
32 巻取り装置

Claims (6)

  1. テトラカルボン酸成分とジアミン成分との反応によって得られる構造を有するポリイミドを含むポリイミド繊維であって、
    前記ポリイミドが、下記式(1):

    Figure 0006917027
    (式中、Xは、テトラカルボン酸成分に由来する4価の基であり、Yは、ジアミン成分に由来する2価の基であり、
    前記テトラカルボン酸成分は、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を50〜85モル%含み、前記ジアミン成分は、フェノール性水酸基を含有するジアミン化合物を10モル%以上含む。)
    で表される構造を有することを特徴とする、ポリイミド繊維。
  2. 前記テトラカルボン酸成分が、さらに、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物及び4,4’−オキシジフタル酸無水物からなる群より選ばれる化合物を含む、請求項1に記載のポリイミド繊維。
  3. 前記フェノール性水酸基を含有するジアミン化合物が、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−1,1’−ビフェニルおよび2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載のポリイミド繊維。
  4. ガラス転移温度が310℃以上、伸度が5%以上、引張弾性率が2GPa以上、引張強度が100MPa以上であり、太さが0.1〜50デニールである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリイミド繊維。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項で定義されたポリイミドが溶解しているポリイミド溶液を用意する工程、および
    前記ポリイミド溶液を、気体中でノズルから吐出し、次いで、水を50wt%以上含有する凝固浴に浸漬する工程
    を含むポリイミド繊維の製造方法。
  6. 前記凝固液から引き取った凝固繊維を、さらに、200〜400℃の温度範囲で延伸する工程を含む、請求項5に記載のポリイミド繊維の製造方法。
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