JP6803290B2 - ラゲージドア構造 - Google Patents
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Description
尚、インナーパネル50にあっては、図示するようにパネル中央部において、軽量化を図るために、バー部材53のみで構成するのが一般的である。
このようにラゲージドア60のパネル変形が走行時の路面からの入力に同期して繰り返し生じると、ラゲージドアにおいて大きな共振が生じることになり、そのこもり音が大きいという課題があった。
さらに、図10に、車両前後方向のパネル部断面図を示すようにアウターパネル55とインナーパネル50との間に弾性体としてのPPシート(ポリプロピレンシート)75を介在させ、剛性を上げるという方法が採られていた。
しかしながら、マスダンパ70を追加することにより、重量及び部品点数が増え、コストも高くなるという課題があった。即ち、近年の車種開発においてニーズの高い、軽量化や低コストの目的に背反するという課題があった。
尚、高さ方向において、前記耐ノイズ/振動リインフォースは、前記耐ノイズ/振動リインフォースの車幅方向端部を除き、前記ヒンジリインフォースよりも前記アウターパネル側に位置するように、前記アウターパネル側に凸形状に形成されていることが望ましい。
また、前記耐ノイズ/振動リインフォースは、車両前後方向の断面が逆U 字形に形成され、前記インナーパネルに対して、内部空間を閉じた状態に結合していることが好ましい。
また、前記耐ノイズ/振動リインフォースは、前記アウターパネルに対して、軟性樹脂からなるクッション部材を介して結合していることが好ましい。
また、耐ノイズ/振動リインフォースとアウターパネルとの間に、例えばマスチックのような軟質樹脂からなるクッション部材が設けられることにより、耐ノイズ/振動リインフォースはインナーパネルとアウターパネルとに接続される。そのため、アウターパネルとインナーパネルとの間の断面崩れを抑制することができる。
また、耐ノイズ/振動リインフォースは、車両前後方向の断面が逆U字状とされると、内部が中空の部材となり、剛性を向上しつつラゲージドアの重量増加を抑制することができる。
インナーパネル2は、鋼材により形成されており、その外周部を形成する外フレーム部4と、外フレーム部4の内側に配置されたクロスバー5と、車両(図示せず)に対しラゲージドア1を縦方向に回動自在に取り付けるために車幅方向の両端側に設けられた一対のヒンジ部6とを備える。
また、図3に示すように、耐ノイズ/振動リインフォース10は、車両前後方向の断面が逆U字状に形成されており、その前後部分がインナーパネル2に接合されることにより、内部空間が略閉じた状態となされており、重量増加を抑制しつつ、剛性が向上するように構成されている。
この構成によりラゲージドア1の前部においては、軽量かつ剛性が向上し、ラゲージドア1の曲げ変形、アウターパネル3とインナーパネル2との間の断面崩れ、ラゲージドア1のヒンジ部の角度変形等が抑制されることになる。
また、従来のマスダンパ部材を追加した構成よりも部品点数及び重量を低減し、コストの増加を抑制することができる。
また、図3に示したように、耐ノイズ/振動リインフォース10は、内部が中空の部材であるため、剛性を向上しつつラゲージドアの重量増加を抑制することができる。
実験条件としては、ラゲージドア前端部を加振した時の、同位置での加速度を測定して周波数を分析した(実施例1)。
また、比較例1として、振動対策をしていないラゲージドアについて、同様にして振動レベルを測定した。
この実施例1、比較例1の実験結果を図4のグラフに示す。図4のグラフにおいて、横軸は周波数(Hz)、縦軸は振動(dB)である。
図4に示すように比較例1に比べ振動レベルを大幅に低減することができた(具体的には2dB改善)。
図5に示すように、比較例2にあっては、実施例1と同様に振動レベルが低減された。
以上の実施例の結果から、本発明(実施例1)によれば、従来のマスダンパを用いた対策と同様の振動レベル低減の効果を得ることができることを確認した。
尚、実施例1の構成によれば、従来のマスダンパを用いた構成(比較例2)よりも部品点数及び重量を低減することができるというメリットがある。
2 インナーパネル
3 アウターパネル
4 外フレーム部
4a 開口部
5 クロスバー
6 ヒンジ部
7 ヒンジリインフォース
8 ヒンジリインフォース
10 耐ノイズ/振動リインフォース
20 クッション部材
Claims (4)
- 外周部を形成する外フレーム部を有するインナーパネルと、前記インナーパネルの上に該インナーパネルと結合されたアウターパネルと、車幅方向の両端側に設けられた一対のヒンジ部とを具備するラゲージドア構造であって、
前記アウターパネルと前記インナーパネルとの間の空間において車幅方向の両端側にそれぞれ設けられ、前記一対のヒンジ部を補強する一対のヒンジリインフォースと、
前記一対のヒンジリインフォースの間において、車幅方向に延設された耐ノイズ/振動リインフォースとを備え、
前記耐ノイズ/振動リインフォースは、その車幅方向端部が前記一対のヒンジリインフォースの車両前後方向における前後端の間に結合されるとともに、少なくとも前記インナーパネルに対し結合されていることを特徴とするラゲージドア構造。 - 高さ方向において、前記耐ノイズ/振動リインフォースは、前記耐ノイズ/振動リインフォースの車幅方向端部を除き、前記ヒンジリインフォースよりも前記アウターパネル側に位置するように、前記アウターパネル側に凸形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載されたラゲージドア構造。
- 前記耐ノイズ/ 振動リインフォースは、車両前後方向の断面が逆U字形に形成され、前記インナーパネルに対して、内部空間を閉じた状態に結合していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたラゲージドア構造。
- 前記耐ノイズ/ 振動リインフォースは、前記アウターパネルに対して、軟性樹脂からなるクッション部材を介して結合していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたラゲージドア構造。
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