JP6737190B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は,使い捨ておむつに関する。具体的に説明すると,本発明は,おむつのウエスト端部に,クッション性の高いウエストギャザーを形成することのできる使い捨ておむつに関するものである。
従来から,乳幼児用や高齢者用の使い捨てのおむつが知られている。使い捨ておむつの型には様々なものがあり,例えば,パンツ型の使い捨ておむつや,テープ型の使い捨ておむつが知られている(特許文献1,特許文献2,及び特許文献3)。
パンツ型の使い捨ておむつは,前身頃と後身頃の両側部が予め接合されたタイプの使い捨ておむつである。パンツ型使い捨ておむつとしては,吸収性本体が載置される外装体が前身頃から後身頃に掛けて一体となった一体型(特許文献1)や,外装体が前身頃及び後身頃で分離され,前身頃外装体と後身頃外装体の間に吸収性本体が架け渡すように連結された分離型(特許文献2)が知られている。また,テープ型の使い捨ておむつは,前身頃又は後身頃の両側部に接着テープが取り付けられ,着用時に接着テープを利用して前身頃と後身頃を接着させるタイプの使い捨ておむつである(特許文献3)。
パンツ型使い捨ておむつは,一般的に,前身頃と後身頃を接着して形成されたウエスト開口部の周縁に,複数の伸縮部材が伸長状態で固定されている。これら伸縮部材が,着用者のウエスト周りを締めこむことによって,着用者の動きや排泄物の重さに伴っておむつが下にずり落ちずに着用できるようにしている。このため,ウエスト開口部の周縁に伸縮部材を設けて,おむつのずり落ちを防止するための機能は,重要な機能となる。
一方,おむつのウエスト周りの締め付けが強くなり過ぎると,着用者が締め付け感を強く感じることがある。また,締め付けが強くなると密着性が高まる反面,通気性が悪くなる。
ここで,従来から,使い捨ておむつのウエスト周りに適度な締付け力を付与するために,ウエストギャザーを形成する技術が知られている。すなわち,使い捨ておむつのウエスト周りを構成するカバーシートの間に,複数の伸縮部材を伸長状態で固定しておくことにより,それらの伸縮部材が収縮した際に,ウエスト開口部の近傍のカバーシートに皺が生じる。この皺により,ウエスト開口部の近傍にウエストギャザーが形成される。このウエストギャザーは,着用者の肌に当接して,使い捨ておむつの密着性を向上させることができるため,ウエスト周りのフィット感が向上する。また,ウエストギャザーは,伸縮部材による着用者への締め付けを緩和するためのクッションの役割を果たす。
さらに,特許文献4には,ウエストギャザー全体に柔軟性とクッション性を有する使い捨ておむつを提供する技術が開示されている。このウエストギャザーに関する技術は,「フルート構造」とも呼ばれる。フルート構造は,ウエスト伸縮部材を挟んで固定するための一対のシートと,その上に間欠的な接合部によって接合された皺形成用のシート(クッション形成シート)を有する。フルート構造では,ウエスト伸縮部材が収縮すると,クッション形成シートが,接合されていない部分(非接合部)において浮いた状態となる。このようにして,クッション形成シートと,ウエスト伸縮部材を挟んだ一対のシートの間に通気路(空間)を形成することにより,ウエスト伸縮部材を挟んだ一対のシートの硬さが直接肌に伝わりにくくなる。このため,フルート構造を形成することで,ウエストギャザー全体に通気性,柔軟性,及びクッション性を付与することができる。
特開2009−254662号公報 特開2010−233733号公報 特開2005−323685号公報 特開2011−254996号公報
ところで,特許文献4に開示された使い捨ておむつにおいて,「フルート構造」を形成するための接合部は,当該おむつの長手方向における長さが全て揃ったものとなっている。このため,使い捨ておむつの幅方向全域に亘って,「フルート構造」によってもたらされる通気性は殆ど同程度となっていた。しかしながら,使い捨ておむつの着用時において,蒸れが発生しやすい部分はある程度局所的に固まっている。例えば,使い捨ておむつのウエスト周りにおいては,幅方向の中央部分(へそ周りや背骨周り)よりも幅方向の左右外側部分(腰骨の出っ張っている部分)の方が使い捨ておむつの締め付けが強くなり,その結果,その左右外側部分に蒸れが生じやすくなる場合が多い。このような蒸れが発生しやすい部分の通気性をより高めることが好ましい。このように,使い捨ておむつは,ウエスト周りの部分に応じて求められる通気性の程度が異なるが,従来の使い捨ておむつでは,ウエスト周りの通気性を一律に良化することしか検討されていなかった。
そこで,本発明は,フルート構造を備え,ウエスト周りの通気性が部分的に調整された使い捨ておむつを提供することを目的とする。
本発明の発明者は,上記目的を達成する手段について鋭意検討した結果,フルート構造を形成するために間欠的に設けられた接合部の長さを部位に応じて異ならせることにより,接合部が長く形成されている部位においては,ウエスト周りの通気性をより高くすることができるという知見を得た。そして,本発明者は,上記知見に基づけば,上記の目的を達成できることに想到し,本発明を完成させた。具体的に説明すると,本発明は以下の構成を有する。
本発明の第1の側面は,使い捨ておむつに関する。本発明の使い捨ておむつは,その長手方向(Y方向)に,前身頃1と,後身頃2と,この前身頃1と後身頃2の間に位置する股下部3とに区分される。また,本発明の使い捨ておむつは,前身頃1と後身頃2の両方又はいずれか一方に,クッション部40が形成されている。
クッション部40は,内側シート41と,外側シート42と,一又は複数の弾性伸縮部材43,46と,クッション形成シート44とを含んで構成されている。外側シート42は,内側シート41の肌非対向面側に位置する。弾性伸縮部材43,46は,使い捨ておむつの幅方向(X方向)に沿って伸長した状態で,内側シート41と外側シート42の間に挟んで固定されている。クッション形成シート44は,内側シート41と外側シート42の両方又はいずれか一方に対して,長手方向に延びる接合部51と非接合部52とが幅方向に沿って交互に連続するように間欠的に接合されている。
ここで,本発明において,接合部51の長手方向の長さは部分的に異なっている。すなわち,少なくとも1箇所以上の接合部51の長さが,他の接合部51よりも長く延在している。なお,接合部51は,長手方向に沿って延びる1本の直線状の接合線であってもよい。この場合,「接合部の長手方向の長さ」とは,当該1本の直線状の接合線の長手方向の長さとなる。また,接合部51は,ドット状や直線状等の複数の接合点が長手方向に沿って間欠的に並べられた接合点の群であってもよい。この場合,「接合部の長手方向の長さ」とは,接合点の群の長手方向の長さ(ウエスト開口部側の端部から股下部側の端部までの長さ)となる。
上記構成のように,接合部51の長さを部分的に異ならせることで,フルート構造によってもたらされるウエスト周りの通気性を調整することができる。すなわち,接合部51の長さを長くすることで,その部分においては通気性が比較的高くなり,他方で接合部51の長さを短くすることで,その部分においては通気性が比較的低くなる。これにより,ウエスト周りの通気性を,部分ごとに要求される程度に適合させることが可能となる。
本発明において,クッション形成シート44は,幅方向にみて,内側領域6と,当該内側領域6の幅方向左右外側に位置する外側領域7とに区分される。この場合に,外側領域7に位置する接合部51の全部又は一部は,長手方向の長さが,内側領域6に位置する接合部51の全部又は一部よりも長いことが好ましい。少なくとも,外側領域7に位置する全ての接合部51は,長手方向の長さが,内側領域6に位置する接合部51と同じであるか又は長いことが好ましい。
上記構成のように,外側領域7に位置する接合部51の長さを長くすることで,この外側領域7の通気性を内側領域6よりも高くすることができる。使い捨ておむつのウエスト周りにおいては,幅方向の中央部分(へそ周りや背骨周り)よりも幅方向の左右外側部分(腰骨の出っ張っている部分)の方が使い捨ておむつの締め付けが強くなり,その結果その左右外側部分に蒸れが生じやすくなる場合が多い。このため,外側領域7の通気性を高めることで,腰周りに生じる局所的な蒸れを効果的に解消することができる。
本発明において,外側領域7に位置する接合部51は,幅方向の外側に向かうにつれて,長手方向の長さが徐々(段階的に)に長くなることとしてもよい。また,外側領域7に位置する接合部51は,幅方向の内側に向かうにつれて,長手方向の長さが徐々(段階的に)に長くなることとしてもよい。
着用者の中には幅方向のより外側に近い部分に蒸れが発生しやすい者がいる。その場合には,上記構成のように,幅方向の外側に向かうにつれて接合部51の長さを徐々に長くすることで,着用感を向上させることができる。また,着用者の中には幅方向の内側寄り(吸収性本体に近い部分)に蒸れが発生しやすい者がいる。その場合には,上記構成のように,幅方向の内側に向かうにつれて接合部51の長さを徐々に長くすることで,着用感を向上させることができる。このように,着用者の体質に合わせて通気性を高める部分を調整することが可能である。
本発明の使い捨ておむつは,股下部3から前身頃1及び後身頃2まで長手方向に設けられた吸収性本体30を備える。この場合に,クッション形成シート44は,内側領域6において吸収性本体30と部分的に重なる。なお,クッション形成シート44は,外側領域7においては,吸収性物品30とは重ならない。また,クッション形成シート44は,長手方向にみて,吸収性本体30と重なる股下側領域8と,当該股下側領域8の長手方向の上方側に位置する上側領域9とに区分される。ここで,内側領域6に位置する接合部51は,上側領域9内に位置することが好ましい。つまり,内側領域6に位置する接合部51は,股下側領域8にまでは延びていない。他方で,外側領域7に位置する接合部51の全部又は一部は,前記上側領域9から股下側領域8に亘って延在していることが好ましい。
上記構成のように,外側領域7に位置する接合部51を,吸収性本体30が重なっている領域(股下側領域8)にまで長く延在させる。吸収性本体30の幅方向左右両側の領域は,蒸れが発生しやすい領域であるものの,従来の使い捨ておむつのフルート構造では通気性が確保されていなかった。従って,この領域にまで接合部51を延在させることで,従来の使い捨ておむつに比べて通気性を向上させることができる。
本発明によれば,フルート構造を備えた使い捨ておむつにおいて,ウエスト周りの通気性を部分的に調整することができる。
図1は,本発明の一実施形態に係る使い捨ておむつの外観斜視図である。 図2は,本発明の一実施形態に係る使い捨ておむつの展開平面図である。 図3は,図2で示したIII−III線における断面図である。 図4は,クッション部の構造を概念的に示している。図4(a)は,クッション部の構成要素を模式的に示しており,図4(b)〜(d)は,クッション部の断面状態を模式的に示している。 図5は,クッション部の一例を示した部分拡大図である。 図6は,クッション部の一例を示した部分拡大図である。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
なお,本明細書において,「前身頃」とは,着用者におむつを装着した際に,着用者の腹側(身体前方)を覆う部分を意味する。また,「股下部」とは,着用者におむつを装着した際に,着用者の股下を覆う部分を意味する。また,「後身頃」とは,着用者におむつを装着した際に,着用者の背側(身体後方)を覆う部分を意味する。
また,本願明細書において,「長手方向」とは,基本的に,使い捨ておむつの前身頃と後身頃を結ぶ方向(Y方向)を意味する。また,「幅方向」とは,基本的に,使い捨ておむつの長手方向に直交する方向(X方向)を意味する。
また,本願明細書において,「A〜B」とは,「A以上B以下」であることを意味する
[1.使い捨ておむつの全体構成]
本発明は,例えば,公知のパンツ型の使い捨ておむつ及びテープ型の使い捨ておむつに広く適用可能である。パンツ型の使い捨ておむつとは,前身頃と後身頃の両側部が予め接合されたタイプの使い捨ておむつである(例えば特許文献1)。また,テープ型の使い捨ておむつとは,前身頃又は後身頃の両側部に接着テープが取り付けられ,着用時に接着テープを利用して前身頃と後身頃を接着させるタイプの使い捨ておむつである(例えば特許文献3)。また,パンツ型の使い捨ておむつには,前身頃から後身頃にかけて外装体が一体になった一体タイプのもの(例えば特許文献1)や,前身頃の外装体と後身頃の外装体が分離した分離タイプのもの(例えば特許文献2)がある。以下では,これらの種々のタイプの使い捨ておむつのうち,パンツ型使い捨ておむつの分離タイプを例に挙げて,本発明の内容を具体的に説明する。
図1は,使い捨ておむつ100を前身頃側から見た例を示す斜視図である。また,図2は,使い捨ておむつの例を示す展開図であって,使い捨ておむつを肌対向面側から見た状態を示している。図2の展開図に示されるように,使い捨ておむつ100は,その長手方向に,装着された際に着用者の腹部に接する前身頃1と,着用者の背部に接する後身頃2と,着用者の股下にあてがわれる股下部3とに区分される。本実施形態において,使い捨ておむつ100は,前身頃外装体10によって前身頃1が構成され,後身頃外装体20によって後身頃2が構成される。そして,前身頃外装体10と後身頃外装体20の間の股下部3には,吸収性本体30が架け渡すように配置されている。つまり,吸収性本体30の一端は,前身頃外装体10に固定され,吸収性本体30の他端は,後身頃外装体20に固定されている。
図2に示された展開状態から,前身頃外装体10と後身頃外装体20の幅方向両端部を接合することにより,図1に示される状態に組み上がる。図1に示されるように,前身頃外装体10の上端縁と後身頃外装体20の上端縁により,ウエスト開口部4が形成される。また,前身頃外装体10と後身頃外装体20の両端部同士が接合されることにより,装着時に着用者の脚部周りに位置するレッグ開口部5が形成される。このため,着用者は,ウエスト開口部4から両脚部を入れ,それぞれの脚部をレッグ開口部5から出すことで,使い捨ておむつ100を装着できる。
また,図2に示されるように,本実施形態において,前身頃外装体10と後身頃外装体20には,それぞれ,クッション部40が形成されている。クッション部40は,ウエスト開口部4を形成する端縁に沿って,幅方向に延びるように形成されたものである。クッション部40は,複数のウエスト伸縮部材43を含む。また,クッション部40には,複数のタミー伸縮部材46が含まれていてもよい。複数のウエスト伸縮部材43は,ウエスト開口部4の開口縁に相当する前身頃外装体10の端部と後身頃外装体20の端部に沿って,使い捨ておむつの幅方向に延びている。複数のウエスト伸縮部材43は,伸長状態で固定されており,この複数のウエスト伸縮部材43が収縮することにより,ウエスト開口部4近傍に,ウエストギャザーが形成される。また,複数のタミー伸縮部材46は,ウエスト伸縮部材43よりも股下部寄りの位置において,幅方向に沿って延びている。複数のタミー伸縮部材46は,伸長状態で固定されており,この複数のタミー伸縮部材46が収縮することにより,タミーギャザーが形成される。なお,図2に示されるように,タミー伸縮部材46は,吸収性本体30重なる部分において切断することにより収縮力を失わせることが好ましい。これにより,タミー伸縮部材46が収縮したときに,吸収性本体30が撓むことを回避できる。
本実施形態において,クッション部40は,前身頃外装体10と後身頃外装体20の両方に設けられている。ただし,本発明において,クッション部40は,前身頃外装体10と後身頃外装体20の少なくともいずれか一方に設けられていればよい
[2.使い捨ておむつの各部構成]
次に,図面を用いて,使い捨ておむつ100の各部の構成の一例について説明する。
[2−1.クッション部の基本構成]
図3は,図2に示したIII−III線における断面図を示している。なお,図3の断面図では,使い捨ておむつを構成する各種のシート部材に概念的な厚みをもたせて描画しているが,通常,使い捨ておむつを構成するシート部材は,非常に薄いものである。
図3に示されるように,前身頃外装体10と後身頃外装体20(以下,併せて「外装体10,20」という)は,クッション部40を含んで構成されている。クッション部40は,使い捨ておむつのウエスト開口部4の周縁に,ウエストギャザーを形成する手段であり,複数のシート部材と伸縮部材とから構成される。
図3の断面図に示されるように,クッション部40は,肌対向面側に位置する内側シート41と,肌非対向面側に位置する外側シート42と,これらの内側シート41と外側シート42の間に固定された複数のウエスト伸縮部材43及びタミー伸縮部材46(以下,合わせて「弾性伸縮部材43,46」ともいう)とを含む。図3に示されるように,内側シート41と外側シート42は,共に,使い捨ておむつの長手方向の端縁を形成している。つまり,内側シート41と外側シート42は,使い捨ておむつのウエスト開口部4に沿った端縁を形成するものである。また,図2の平面図に示されているように,複数の弾性伸縮部材43,46は,使い捨ておむつの幅方向に沿って平行に延びている。また,複数の弾性伸縮部材43,46は,使い捨ておむつの長手方向に所定間隔をあけて配置されている。なお,図3に示した例において,内側シート41と外側シート42はそれぞれ分離されているが,これらのシート41,42は,繋がって一体的に形成されていてもよい。つまり,一枚のシート部材をウエスト端縁において折り返して,肌対向面側の部分を内側シート41とし,肌非対向面側の部分を外側シート42としてもよい。
複数の弾性伸縮部材43,46は,幅方向に沿って伸長した状態で,内側シート41と外側シート42の間に固定されている。複数のウエスト伸縮材43が固定される際の伸張率は,例えば,150〜400%,200〜380%,又は250〜360%であることが好ましい。なお,「伸張率」とは,非伸張状態(自由状態)の伸縮部材の長さ(原寸)を100%としたときに,伸張状態とされた伸縮部材の長さを示した値である。このように,内側シート41と外側シート42の間に伸長状態にある弾性伸縮部材43,46が形成されているため,弾性伸縮部材43,46が収縮したときに,内側シート41と外側シート42に皺(ギャザー)が形成される。なお,弾性伸縮部材43,46としては,糸状弾性ゴム又は帯状弾性ゴムを適用することが好ましい。このようなゴム材としては,スチレン系ゴム,オレフィン系ゴム,ウレタン系ゴム,エステル系ゴム,ポリウレタン,ポリエチレン,ポリスチレン,スチレンブタジエン,シリコーン,又はポリエステル等の素材を用いることができる。
弾性伸縮部材43,46を内側シート41と外側シート42の間に挟み込んで固定するときには,例えば,弾性伸縮部材43,46自体に接着剤を塗布し,接着剤が塗布された弾性伸縮部材43,46を内側シート41と外側シート42の間に挟み込めばよい。また,例えば,内側シート41と外側シート42の両方又はいずれか一方に接着剤を塗布した後,これらのシート41の間に弾性伸縮部材43,46を挟み込んで固定することもできる。
さらに,本実施形態において,クッション部40は,内側シート41の肌対向面側に配置されたクッション形成シート44を含む。クッション形成シート44は,使い捨ておむつの装着者の肌に直接触れるシート部材であり,内側シート41の肌対向面側に,皺(ギャザー)形成する機能を持つ。なお,クッション形成シート44は,さらに,外側シート42の肌非対向面側に配置されていてもよい。また,内側シート41に重ねられたクッション形成シート44と,外側シート42に重ねられたクッション形成シート44は,一体的に繋がっていてもよい。
ここで,図4を参照して,クッション部40に含まれるクッション形成シート44が皺を形成する構造について説明する。図4は,クッション部40を構成する各種の要素を概念的に示した模式図である。図4(a)に示されるように,クッション部40は,内側シート41と,外側シート42と,これらのシート41,42の間に固定された複数の弾性伸縮部材43,46と,内側シート41に重ねられたクッション形成シート44と,を含んで構成されている。なお,クッション形成シート44は,外側シート42に重ねられていてもよいし,内側シート41と外側シート42の両方に重ねられていてもよい。
図4(a)に示されるように,クッション形成シート44と内側シート41の接合部51は,おむつの幅方向(X方向)に沿って間欠的に形成されている。すなわち,クッション形成シート44と内側シート41は,おむつの幅方向に沿って,接合部51と非接合部52が交互に連続するようにして接合されている。接合部51の幅方向の間隔(S)(図4参照)は,例えば,5〜20mm,6〜18mm,又は7〜16mmであることが好ましい。接合部51においては,ホットメルト接着剤等によってクッション形成シート44と内側シート41を接合することとしてもよいし,ヒートシールや超音波シールによってクッション形成シート44と内側シート41を融着してもよい。また,図4(a)に示されるように,接合部51は,基本的に,おむつの長手方向(Y方向)に沿って直線的に形成されている。各接合部51は,1本の直線状の接合線によって形成されていてもよい。また,各接合部51は,複数の直線状又はドット状(点状)の接合点が長手方向(Y方向)に間欠的に形成された接合点の郡によって形成されていてもよい。図に示した例では,1つの接合部51が,複数の直線状の接合点の郡によって形成されており,各接合点の間には所定の空隙(0.5〜2mm程度)が設けられている。少なくとも,ある接合部51を構成する各接合点同士の長手方向の間隔は,接合部51同士の幅方向の間隔よりも小さくなる。
図4(b)は,図面の下側(肌非当接面側)から順に,外側シート42,弾性伸縮部材43,46,内側シート41,及びクッション形成シート44の順番で重ね合わせた状態の断面図を示している。図4(b)は,弾性伸縮部材43,46が収縮していない状態を示すものである。図4(b)に示されるように,弾性伸縮部材43,46は,内側シート41と外側シート42の間に,伸長状態で挟み込んで固定されている。また,クッション形成シート44は,幅方向に間欠的に形成された接合部51において,内側シート41の肌対向面側に接合されている。
次に,図4(c)は,弾性伸縮部材43,46が少し収縮した様子を示し,図4(d)は,弾性伸縮部材43,46が大きく収縮した様子を示している。図4(c)(d)に示されるように,弾性伸縮部材43,46の収縮に伴って,クッション形成シート44に皺が形成される。つまり,弾性伸縮部材43,46が収縮すると,非接合部52において,クッション形成シート44が,内側シート41から離れて,クッション形成シート44と内側シート41との間に,通気路(空間)70が形成される。このような構造を,本願明細書では「フルート構造」と称している。このようにして,間欠的に形成された接合部51の間において,通気路70を形成することにより,弾性伸縮部材43,46を挟んでいる内側シート41の硬さが,着用者の直接肌に伝わりにくくなる。また,「フルート構造」を形成することで,ウエストギャザー全体に通気性,柔軟性,及びクッション性を付与することができる。
図4に示されるように,弾性伸縮部材43,46が収縮すると,クッション形成シート44は,隣り合う接合部51の間の非接合部52において,内側シート41から離れる。このため,クッション形成シート44と内側シート41の間に,通気路(空間)70が形成される。また,クッション形成シート44には,複数の開孔60が形成されている。この開孔60は,クッション形成シート44を貫通しており,通気路70の内部に繋がっている。このため,開孔60を通じて,通気路70の内部に空気が導入されたり,通気路70の内部の空気が外部に排出されるようになる。従って,クッション形成シート44に複数の開孔60を形成することで,クッション形成シート44の通気性が向上する。また,開孔60を形成することで,クッション形成シート44の手触りをより柔らかくすることができる。
また,図5に示されるように,クッション形成シート44は,間欠的接合領域44aと,全面的接合領域44bに,上下に区分されている。間欠的接合領域44aは,使い捨ておむつのウエスト端縁寄りの位置(図5の上方)に設けられ,全面的接合領域44bは,使い捨ておむつの股下部3寄りの位置(図5の下方)に設けられている。図5に示されるように,間欠的接合領域44aでは,上述したように,幅方向に間欠的に設けられた複数の接合部51によって,クッション形成シート44が内側シート41に対して接合されている。このため,間欠的接合領域44aにおいては,弾性伸縮部材43,46が収縮したときに,上述した「フルート構造」が形成される。他方,全面的接合領域44bにおいて,クッション形成シート44は,内側シート41に対して,接着剤53などによって,全面的に接合されている。つまり,弾性伸縮部材43,46が収縮した場合でも,全面的接合領域44bにおいては,クッション形成シート44は内側シート41から離れない。このため,全面的接合領域44bにおいては,クッション形成シート44と内側シート41との間に通気路(空間)70が形成されないようになっている。
また,本実施形態では,図3に示されるように,内側シート41が,おむつの股下部3の方向へと延在している。そして,内側シート41の一部は,吸収性本体30の長手方向の端部の上(肌対向面)に重畳している。このように,内側シート41の一部を吸収性本体30に重畳させることで,吸収性本体30が,外装体10,20にしっかりと固定されて,外れにくくなる。
また,外装体10,20は,インナーシート45と,タミー伸縮部材46と,をさらに含んで構成されている。すなわち,図3に示されるように,本実施形態において,外側シート42は,股下部3の方向へと延在し,その一部が,吸収性本体30の肌非対向面側に位置している。ここで,外側シート42の延在部分の肌対向面側には,インナーシート45が配置されている。そして,外側シート42の延在部分とインナーシート45との間には,一又は複数本のタミー伸縮部材46が,挟んで固定されている。タミー伸縮部材46は,弾性伸縮部材43,46と同様に,おむつの幅方向に沿った伸長状態で,外側シート42の延在部分とインナーシート45との間に固定される。
[2−2.接合部のパターン]
続いて,図5及び図6を参照して,上記したフルート構造を形成するための接合部51のパターンについてさらに詳しく説明する。
図5(a)は,接合部51のパターンの一例を示している。図5(a)に示した例において,クッション形成シート44は,幅方向に,内側領域6と外側領域7とに区分される。内側領域6は,幅方向の中央に位置する領域であり,外側領域7は,内側領域6の幅方向左右外側に位置する領域である。特に本実施形態においては,クッション形成シート44のうち,長手方向に吸収性本体30が存在する領域を内側領域6とし,長手方向に吸収性本体30が存在しない領域を外側領域7としている。また,図5(a)に示した例では,クッション形成シート44は,内側領域6において,吸収性本体30と部分的に重なっている。特に,内側領域6のうちの股下部寄りの領域が,吸収性本体30と重なる領域となる。つまり,クッション形成シート44は,長手方向に,股下側領域8と上側領域9とに区分される。股下側領域8は,吸収性本体30と重なる領域であり,実際に重なっている部分とその幅方向外側の領域を含む。また,上側領域9は,股下側領域8の長手方向の上方側に位置する領域9である。上側領域9においては,クッション形成シート44と吸収性本体30とが重なる部分は存在しない。
ここで,図5(a)に示されるように,複数の接合部51は,長手方向の長さが部分的に異なっている。すなわち,複数の接合部51の中には,他の接合部51と長手方向の長さが異なるものが存在する。ここで,接合部51の長手方向の長さとは,図5(a)において符号Lで示した長さである。すなわち,図5(a)に示されるように,接合部51が,長手方向に間欠的に並べられた複数の線状又はドット状の接合点の郡からなるものである場合,接合部51の長手方向の長さLとは,接合部51に含まれる接合点のうち,最もウエスト開口部寄りに位置する接合点の端部から,最も股下部寄りに位置する接合点の端部まで距離を意味する。また,図示は省略するが,接合部51が,一本の直線状の接合線からなる場合もある。その場合には,接合部51の長手方向の長さLとは,接合線の長手方向の長さを意味する。図5(a)に示した例では,幅方向の中央に位置する接合部51よりも,幅方向の外側に位置する接合部の方が,長手方向の長さが長く延びている。このようにして,複数の接合部51の長手方向の長さが部分的に異ならせている。
具体的に説明すると,複数の接合部51のうち,外側領域7に位置している接合部51には,内側領域6に位置している接合部51よりも,長手方向の長さが長く延びているものが存在する。少なくとも,外側領域7に位置している接合部51は,長手方向の長さが,内側領域6に位置している接合部51と同じであるかそれ以上である。図5(a)に示した例では,内側領域6に位置している接合部51は,全て長手方向の長さが同じである。他方で,外側領域7に位置している接合部51は,幅方向の外側に近づくにつれて,徐々に(段階的に)長手方向の長さが長くなっている。このため,外側領域7に位置している接合部51の股下部寄りの端部を仮想線で結ぶと,その仮想線は使い捨ておむつの幅方向(X軸)に対して傾斜していることとなる。例えば,内側領域6に位置している接合部51のうちの最も長いものの長さを100%とした場合,外側領域7に位置している接合部51のうちの最も長いものの長さは,110〜300%又は150〜250%であることが好ましい。
また,図5(a)に示されるように,内側領域6に位置する接合部51は,全て上側領域9内に位置し,股下側領域8には達していない。他方で,外側領域7に位置する接合部51のうちの全部又は一部は,上側領域9から股下側領域8に亘って長く延在している。このように,クッション形成シート44が吸収性本体30と重なる場合には,吸収性本体30の幅方向の左右両側の領域に,接合部51を延在させることが好ましい。図5(a)に示した例では,外側領域7に位置する接合部51は,幅方向外側に向かうにつれて,股下側領域8に位置している部分の長さが徐々に長くなるようになっている。なお,吸収性本体30と重なる接合部51は存在しないようになっている。
図5(b)は,図5(a)とは異なる接合部51のパターンを示している。図5(b)に示したパターンでは,図5(a)とは異なり,外側領域7に位置する接合部51は,幅方向内側に向かうにつれて,股下側領域8に位置している部分の長さが徐々に長くなるようになっている。その他の点については,基本的に図5(a)に示したパターンと同じである。
上記のように,外側領域7に位置する接合部51の長さを長くすることで,この外側領域7の通気性を内側領域6よりも高くすることができる。使い捨ておむつのウエスト周りにおいては,幅方向の中央部分(へそ周りや背骨周り)よりも幅方向の左右外側部分(腰骨の出っ張っている部分)の方が使い捨ておむつの締め付けが強くなり,その結果その左右外側部分に蒸れが生じやすくなる場合が多い。このため,外側領域7の通気性を高めることで,腰周りに生じる局所的な蒸れを効果的に解消することができる。また,着用者の中には幅方向のより外側に近い部分に蒸れが発生しやすい者がいる。その場合には,図5(a)に示されたパターンのように,幅方向の外側に向かうにつれて接合部51の長さを徐々に長くすることで,着用感を向上させることができる。また,着用者の中には幅方向の内側寄り(吸収性本体に近い部分)に蒸れが発生しやすい者がいる。その場合には,図5(a)に示されたパターンのように,幅方向の内側に向かうにつれて接合部51の長さを徐々に長くすることで,着用感を向上させることができる。このように,着用者の体質に合わせて通気性を高める部分を調整することが可能である。
図6(a)は,上記した接合部51のパターンの変形例を示している。図6(a)に示されるように,外側領域7に位置する接合部51は,上側領域9から股下側領域8まで長く延びており,またその長手方向の長さが全て揃っている。この点において,図6(a)に示した接合部のパターンは,幅方向の外側又は内側に向かうにつれて徐々に長くなる図5(a)(b)のパターンとは異なる。このように,外側領域7に位置する接合部51は,股下側領域8に位置している部分の長さを統一してもよい。
図6(b)は,クッション形成シート44が吸収性本体30と重ならない場合の例を示している。すなわち,クッション形成シート44は,吸収性本体30の端部からウエスト開口4までの間に配置されている。この場合,クッション形成シート44は,長手方向において,前述した股下側領域8を有さず,上側領域9のみとなる。この場合においても,複数の接合部51は,長手方向の長さが部分的に異なる。すなわち,複数の接合部51の中には,他の接合部51と長手方向の長さが異なるものが存在する。具体的には,複数の接合部51のうち,外側領域7に位置している接合部51には,内側領域6に位置している接合部51よりも,長手方向の長さが長く延びているものが存在する。少なくとも,外側領域7に位置している接合部51は,長手方向の長さが,内側領域6に位置している接合部51と同じであるかそれ以上である。図6(b)に示した例では,内側領域6に位置している接合部51は,全て長手方向の長さが同じである。他方で,外側領域7に位置している接合部51は,幅方向の外側に近づくにつれて,徐々に(段階的に)長手方向の長さが長くなっている。なお,図示は省略するが,図6(b)に示した例においても,図5(b)のパターンに倣い,外側領域7に位置している接合部51を,幅方向の内側に近づくにつれて,徐々に長手方向の長さが長くなるようにすることもできる。
以上,接合部51のパターンの一例について説明したが,このパターンは上述したものに限定されない。例えば,内側領域6に位置する接合部51の長手方向の長さを,外側領域7に位置する接合部51よりも長くすることも可能である。
[2−3.吸収性本体]
図2や図3に示されるように,吸収性本体30は,前身頃外装体10と後身頃外装体20の間に架け渡された状態で保持され,使い捨ておむつ100の着用時おいて,着用者の股下部に位置し,着用者が排泄した尿などの液体を吸収保持する。吸収性本体30は,使い捨ておむつの股下部3を中心に,前身頃1及び後身頃2にかけて配置される。図2や図3に示されるように,吸収性本体30は,吸収体31と,トップシート32と,バックシート33と,カバーシート34と,一対の立体ギャザー35を備えている。
吸収体31は,尿などの液体を吸収し,吸収した液体を保持するための部材である。吸収体31は,液透過性のトップシート32と,液不透過性のバックシート33の間に配置される。吸収体31は,トップシート32を透過した液体を吸収する機能を有し,吸収性材料により構成される。吸収体31を構成する吸収性材料には,公知の材料を採用することができる。吸収性材料としては,例えば,フラップパルプ,高吸収性ポリマー,又は親水性シートを用いることとしてもよい。吸収体31は,コアラップシート36よって,被包することが好ましい。コアラップシート36としては,ティシュペーパー,吸収紙,親水化処理を行った不織布等を適宜用いることができる。
トップシート32は,着用者の股下部の肌に直接接し,尿などの液体を吸収体31へ透過させるための部材である。このため,トップシート32は,柔軟性が高い液透過性材料で構成される。また,トップシート32は,吸収体31の肌当接面側を被覆するように配置される。トップシート32を構成する液透過性材料の例は,織布,不織布,又は多孔性フィルムである。また,トップシート32としては,例えばポリプロピレンやポリエチレン,ポリエステル,ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理してさらに不織布にしたものを用いることとしてもよい。
バックシート33は,トップシート32を透過し吸収体31に吸収された液体が,おむつの外側へ漏出することを防止するための部材である。このため,バックシート33は,液不透過性材料によって構成される。バックシート33は,吸収体31の底面からの液漏れを防止するため,吸収体31を肌非当接面側から被覆する。バックシート33を構成する不透過材料の例は,ポリエチレン樹脂からなる液不透過性のフィルムである。特に,0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
カバーシート34は,バックシート33を補強し,かつ,その手触りを良くするための部材である。カバーシート34は,バックシート33の肌非当接面側に貼り合わせられる。カバーシート34を構成する材料としては,織布や不織布が用いられる。特に,カバーシート34を構成する材料として,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布又は湿式不織布を用いることが好ましい。
一対の立体ギャザー35は,吸収体31の両側縁部沿って起立し,着用者が排泄した尿の横漏れを防止するための部材である。立体ギャザー35のそれぞれには,その先端部に,立体ギャザー伸縮材が配置されており,伸縮材が収縮した際に,着用者の肌当接方向に向かって立ち上がる。このため,一対の立体ギャザー35は,尿の防漏壁となり,トップシート32を透過しなかった尿や,吸収体31により吸収しきれなった尿が,使い捨ておむつの脚部周り開口部などから漏出する横漏れを防止する。立体ギャザー35は,従来の使い捨ておむつに用いられている公知の構成を採用することができる。立体ギャザー35は,例えば,撥水性シートの層間に伸張状態の立体ギャザー伸縮材を挟み込んで固定することにより,形成することができる。撥水性シートとしては,例えば,カードエンボスやスパンボンド等の製法により得られた不織布シートを使用することができ,特に防水性が高いSMSやSMMS等の不織布シートを用いることが好ましい。
以上,本願明細書では,本発明の内容を表現するために,図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行った。ただし,本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく,本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
例えば,本発明では,図4に示したようなクッションシートを,使い捨ておむつとは別体で製造し,使い捨ておむつのウエスト周りに,貼り合わせるようにして,クッション性を付与することもできる。
すなわち,図4(a)に示されるように,クッションシートは,複数のシート部材の間に一又は複数の弾性伸縮部材が平行に固定されたシート状部材である。クッションシートは,内側シート41と,外側シート42と,一又は複数の弾性伸縮部材43と,クッション形成シート44と,を含む。一又は複数の弾性伸縮部材43は,一定方向(X方向)に沿って伸長した状態で,内側シート41と外側シート42の間に挟んで固定されている。クッション形成シート44は,内側シート41と外側シート42の両方又はいずれか一方に重ねられて,これらに対して,一定方向(X方向)に接合部51と非接合部52が交互に連続するように間欠的に接合されている。さらに,クッション形成シート44は,接合部51の長手方向の長さが部分的に異なる。
上記のように,使い捨ておむつとは別に,クッションシートを製造することで,既成の使い捨ておむつにも簡単にクッション性を付与することができるようになる。このため,クッションシートのみを製造することも,本発明の好ましい形態である。
本発明は,使い捨ておむつの製造業などにおいて好適に利用し得る。
1…前身頃 2…後身頃
3…股下部 4…ウエスト開口部
5…レッグ開口部 6…内側領域
7…外側領域 8…股下側領域
9…上側領域 10…前身頃外装体
20…後身頃外装体 30…吸収性本体
31…吸収体 32…トップシート
33…バックシート 34…カバーシート
35…立体ギャザー 36…コアラップシート
40…クッション部 41…内側シート
42…外側シート 43…ウエスト伸縮部材
44…クッション形成シート 45…インナーシート
46…タミー伸縮部材 51…接合部
52…非接合部 70…通気路(空間)

Claims (3)

  1. 長手方向に,前身頃(1),後身頃(2),及び前記前身頃(1)と前記後身頃(2)の間に位置する股下部(3)に区分され,前記前身頃(1)と前記後身頃(2)の両方又はいずれか一方にクッション部(40)が形成され,前記股下部(3)から前記前身頃(1)及び前記後身頃(2)まで前記長手方向に設けられた吸収性本体(30)を備えた使い捨ておむつであって,
    前記クッション部(40)は,
    内側シート(41)と,
    前記内側シート(41)の肌非対向面側に位置する外側シート(42)と,
    前記使い捨ておむつの幅方向に沿って伸長した状態で,前記内側シート(41)と前記外側シート(42)の間に挟んで固定されている一又は複数の弾性伸縮部材(43,46)と,
    前記内側シート(41)と前記外側シート(42)の両方又はいずれか一方に対して,前記長手方向に延びる接合部(51)と非接合部(52)が前記幅方向に沿って交互に連続するように間欠的に接合されたクッション形成シート(44)と,を含み,
    前記接合部(51)の前記長手方向の長さが部分的に異なり,
    前記クッション形成シート(44)は,前記幅方向にみて,内側領域(6)と,当該内側領域(6)の前記幅方向左右外側に位置する外側領域(7)とに区分され,
    前記クッション形成シート(44)は,前記内側領域(6)において前記吸収性本体(30)と部分的に重なっており,
    前記クッション形成シート(44)は,前記長手方向にみて,前記吸収性本体(30)と重なる股下側領域(8)と,当該股下側領域(8)の前記長手方向の上方側に位置する上側領域(9)とに区分され,
    前記内側領域(6)に位置する前記接合部(51)は,前記上側領域(9)内に位置し,
    前記外側領域(7)に位置する前記接合部(51)の全部又は一部は,前記上側領域(9)から前記股下側領域(8)に亘って延在している
    使い捨ておむつ。
  2. 前記外側領域(7)に位置する前記接合部(51)は,前記幅方向の外側に向かうにつれて,前記長手方向の長さが徐々に長くなる
    請求項に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記外側領域(7)に位置する前記接合部(51)は,前記幅方向の内側に向かうにつれて,前記長手方向の長さが徐々に長くなる
    請求項に記載の使い捨ておむつ。
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