JP6454499B2 - ドアサッシュ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のドアの窓枠等に用いられるドアサッシュに関する。
自動車のドアの窓枠等に用いられるドアサッシュは、一般的に、一枚の金属帯板である板材から図8に示す形状にロール成形されて設けられる。図8に示したドアサッシュ1は、板材が重ねられて長手方向に沿って溶接される重合部2と、重合部2の一端部に形成された、断面視で略D字状の筒状部3と、重合部2の他端部から、両側方にそれぞれ突出して形成されたフランジ部4、5と、重合部2に対して筒状部3の反対側に設けられ、板材の端部を略半円形に湾曲して形成されるホルダー6とから構成される。
また、筒状部3と図8の下方向、即ち窓ガラスW側に突出するフランジ部4との間には、図示省略するガラスチャンネルが嵌め込まれる。一方、ホルダー6と図8の上方向、即ち車両本体B側に突出するフランジ部5との間にウエザストリップ7が嵌め込まれる。ウエザストリップ7が嵌め込まれる際、フランジ部の凸部5aがウエザストリップ7の凹部7aに嵌合され、ホルダー6がウエザストリップ7の凹部7bに嵌合される。尚、特許文献1には同種のドアサッシュが開示されている
特開平8−104139号公報
しかしながら、図8に示したドアサッシュ1は、重合部2の板材が2重に重なった部分とホルダー6との間に隙間8が形成される。隙間8は、外部に露出する部分であるため、隙間8に水が溜まりやすく、毛細管現象により、重合部2を構成する板材間に水が浸入し、錆が発生する原因となる。このような錆の発生を防止するためには、ドアサッシュ1の長手方向に沿って隙間8にシール材を塗布し、シールする必要があるが、シール材を塗布するという工程が追加されるため、製造工程の効率化を妨げると共に、隙間8は塗料が付着しにくい部分であるため、確実にシール材を塗布するには労力を要する。
本発明は、上記課題に鑑み提案するものであって、錆の発生を防止することができると共に、溶接面の密着性が高いドアサッシュを提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明のドアサッシュは、一枚の板材からロール成形により形成され、ウエザストリップが嵌め込まれるドアサッシュであって、前記板材を2重に重ねて形成された第1重合部(11a)と、前記板材を3重に重ねて形成された第2重合部(11b)と、前記第2重合部(11b)の車内側端部から延設されて、形成された筒状部(13)と、前記第1重合部(11a)の車外側端部から両側方にそれぞれ突出して形成されたフランジ部(14,15)と、を有し、前記第1重合部(11a)は、窓ガラスが配置される側の側方に突出する前記フランジ部(14)から前記筒状部(13)に向かって繋がるように延設されている板材(19a)と、前記ウエザストリップが嵌め込まれる側の側方に突出する前記フランジ部(15)から前記筒状部(13)に向かって延設されている板材(19b)とが重なり合って構成され、前記第2重合部(11b)は、前記第1重合部を構成する両板材(19a、19b)に加え、前記筒状部(13)から前記フランジ部(14)に向かって延設された前記板材(19c)の一端部周辺が、前記第1重合部を構成する両板材(19a、19b)の内、前記ウエザストリップが嵌め込まれる側の側方に突出する前記フランジ部(15)から前記筒状部(13)に向かって延設されている板材(19b)と重なり合って形成され、前記ロール成形される際に変形が生じた前記第2重合部(11b)を形成する、前記ウエザストリップが嵌め込まれる側の側方に突出する前記フランジ部(15)から前記筒状部(13)に向かって延設されている前記板材(19b)の他端部(12)近傍が、前記第2重合部(11b)を形成する、前記窓ガラスが配置される側の側方に突出する前記フランジ部(14)から前記筒状部(13)に向かって繋がるように延設されている前記板材(19a)と接触しない位置まで前記筒状部(13)の内側に向けて延設される一方、前記窓ガラスが配置される側の側方に突出する前記フランジ部(14)から前記筒状部(13)に向かって繋がるように延設されている前記板材(19a)と前記筒状部(13)の板材とからなる隅部を形成する前記筒状部(13)の板材の内面より前記筒状部(13)の内側までは突出していないことを特徴とする。
この構成により、錆の発生を防止し、且つ重合部がレーザー溶接等により溶接されて形成される、重合部における溶接面の密着性を向上させることができる。
また、本発明のドアサッシュは、前記板材の端部近傍が、前記重合部と隅部を形成する前記筒状部の板材の内面より、前記筒状部の内側へ突出していないことを特徴とする。
この構成により、重合部における溶接面の密着性を確保しつつ、ドアサッシュ全体の軽量化を図ることができる。
また、本発明のドアサッシュは、前記第2重合部が、前記ドアサッシュの長手方向と直交する断面重心から近い箇所で溶接されることを特徴とする。
この構成により、ドアサッシュの湾曲形状を形成する曲げ加工が容易になると共に、曲げ加工の精度が向上する。
また、本発明のドアサッシュは、前記第1重合部の車内側端部から延設され、窓ガラスが配置される側へ屈曲して、段差が形成された段差部を有し、前記板材の端部が、前記ウエザストリップが嵌め込まれる側の前記第1重合部の面及び前記筒状部の面より、前記ウエザストリップが嵌め込まれる側へ突出しない位置に形成されることを特徴とする。
この構成により、ウエザストリップとの密着性を向上させることができる。
本発明のドアサッシュによれば、錆の発生を防止し、且つ重合部がレーザー溶接等により溶接されて形成される、重合部における溶接面の密着性を向上させることができる。
(a)は本発明に係る第1実施形態のドアサッシュの断面図、(b)は(a)に示したドアサッシュにウエザストリップを取り付けた状態を示す断面図である。 第1実施形態の筒状部を構成する側の板材を折り曲げて重合部に重ねる工程を説明する説明図である。 ロール成形される際に変形が生じた、重合部を形成する板材の端部近傍が、筒状部の内側へ突出していない場合における溶接面の状態を示す模式図である。 本発明に係るドアサッシュが適用された車両ドアの一例を示す側面図である。 (a)は本発明に係る第2実施形態のドアサッシュの断面図、(b)は(a)に示したドアサッシュにウエザストリップを取り付けた状態を示す断面図である。 第2実施形態の筒状部を構成する側の板材を折り曲げて重合部に重ねる工程を説明する説明図である。 (a)は本発明に係る変形例のドアサッシュの断面図、(b)は(a)に示したドアサッシュにウエザストリップを取り付けた状態を示す断面図である。 (a)は従来例のドアサッシュの断面図、(b)は(a)に示したドアサッシュにウエザストリップを取り付けた状態を示す断面図である。
〔第1実施形態のドアサッシュの構成〕
以下、本発明による第1実施形態のドアサッシュについて、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1(a)は本発明に係る第1実施形態のドアサッシュの断面図、図1(b)は図1(a)に示したドアサッシュにウエザストリップを取り付けた状態を示す断面図である。
第1実施形態のドアサッシュ10は、図4に示すように自動車の車両ドア100を構成する。車両ドア100は、車両本体Bのドア開口を開閉し、ドア本体101とドア本体101の上部に窓ガラスWが上下する開口を形成するドアサッシュ10とを有する。図1は、図4のA−A線における断面形状を示す。
第1実施形態のドアサッシュ10は、例えば自動車に取り付けられるドアサッシュ10であって、一枚の板材である金属帯板がロール成形されることにより形成され、ウエザストリップ17が嵌め込まれる。図1に示すように、ドアサッシュ10は、板材を重ねて形成された重合部11と、重合部11の車内側(矢印X方向)端部から延設され、形成された筒状部13と、重合部11の車外側(矢印Y方向)端部から両側方にそれぞれ突出して形成されたフランジ部14、15とを有する。また、筒状部13から延設された板材19cの端部周辺が、ウエザストリップ17が嵌め込まれる側の重合部11を形成する板材19bに沿って接触するように形成されると共に、ロール成形される際に変形が生じた、重合部11を形成する板材19bの端部12近傍が、筒状部13の内側へ突出している。
重合部11は、板材19a、19bが2重に重なり合う第1重合部11aと、板材119a、19b、19cが3重に重なり合う第2重合部11bとから構成される。具体的には、第1重合部11aは、窓ガラスWが配置される側の側方に突出するフランジ部14から筒状部13に向かって繋がるように延設されている板材19aと、ウエザストリップ17が嵌め込まれる側の側方に突出するフランジ部15から筒状部13に向かって延設されている板材19bとが重なり合って構成されている。第2重合部11bは、板材19aと板材19bとに加え、筒状部13からフランジ部15に向かって延設され、先端部周辺が略く字状に屈曲されたホルダー16が重なり合って形成されている。
また、第2重合部11bを形成する板材19bの端部12近傍は、筒状部13の内側へ突出している。ここで、第1実施形態のドアサッシュ10を始め、一般的に、1枚の板材をロール成形によりドアサッシュが形成される場合、当該板材の幅方向への位置ズレを防止するため、当該板材の幅方向両側にガイドが設けられている。そして、当該板材が成形ロールへ搬送される際、当該板材の両端部がガイドと接触することにより、当該両端部が僅かに変形してしまうことがある。仮に、端部12近傍が変形した板材を筒状部13の内側へ突出させない状態で、ロール成形した後、第2重合部11bの所定箇所に対し、レーザー溶接等によって溶接(図3に示すW1を参照)すると、図3に示すように変形した端部12aが第2重合部11bを構成する他の板材19a、19cに接触することになり、隙間Sが生じ、重合部11における溶接面の密着性が低下する。
そこで、第1実施形態では、ロール成形される際に変形が生じた、板材19bの端部12近傍が筒状部13の内側へ突出していることにより、ドアサッシュ10の長手方向、即ち図1に対して垂直方向に連続的に間隔を開けずに連続シーム溶接若しくはレーザー溶接等で溶接されたとしても、板材19bの端部12近傍が、第2重合部11bを構成する板材19a、19cに接触することがない。よって、板材19a、19b、19c間に隙間が形成されることはないため、溶接面の密着性を向上させることができる。尚、第2重合部11bを形成する板材19bの端部12近傍が、窓ガラスWが配置される側の側方に突出するフランジ部14から筒状部13に向かって延設されている板材19aと筒状部13の板材とからなる隅部を形成する筒状部13の板材の内面より筒状部13の内側までは突出していないことが好ましい。即ち、板材19bの端部12近傍を筒状部13の内側へ突出させる分の寸法を考慮して、金属帯板の幅寸法を設定するとよい。

筒状部13は、断面視で略D字状に形成される。筒状部13とフランジ部14との間には、図示省略するガラスチャンネルが嵌め込まれる。一方、フランジ部15側には、ウエザストリップ17が設けられる。ウエザストリップ17は、フランジ部15と当接する側に凹部17aと、重合部11と当接する側に凹部17bとを有する。凹部17aがフランジ部15に突出形成された凸部15aと嵌合すると共に、凹部17bがホルダー16と嵌合することにより、ウエザストリップ17がドアサッシュ10に固定される。
〔第1実施形態のドアサッシュの製造方法〕
次に、第1実施形態のドアサッシュ10の製造方法について、以下説明する。一般的に、1枚の板材をロール成形によりドアサッシュが形成される場合、当該板材の幅方向への位置ズレを防止するため、当該板材の幅方向両側にガイドが設けられている。そして、当該板材の両端部がガイドと接触しつつ、当該板材が成形ロールへ搬送される。
一枚の板材である金属帯板を複数組の成形ロールの間を通過させることにより、図2に示す断面形状にロール成形する。その際、成形ロールへ搬送される際に変形が生じた、重合部11を形成する板材19bの端部12近傍が、筒状部13の内側へ突出するようにして、ロール成形される。尚、第2重合部11bを形成する板材19bの端部12近傍が、第2重合部11bと隅部を形成する筒状部13の板材の内面より、筒状部13の内側へ突出していないようにするとより好ましい。板材19bの端部12近傍が筒状部13の内側へ突出する量を最低限に抑えることにより、金属帯板の幅寸法を小さくすることができ、ドアサッシュ10全体の軽量化を図ることができる。ここで、板材19bの端部12近傍を筒状部13の内側へ突出させることなく、ロール成形した場合には、板材19bの端部12近傍に生じた変形領域が板材19aや板材19cと接触することにより隙間が生じてしまい、溶接面の密着性が低下する。そこで、ロール成形を実施する前に板材19bの端部12近傍に生じた変形領域を両幅方向から挟持するようにプレス加工することにより、当該変形を隙間が生じない形状に修正する必要がある。
ロール成形の最終段階では、図2の二点鎖線で示すように、筒状部13を構成する板材19cを漸次曲げていき、両側方のフランジ部14、15からそれぞれ延設される板材19aと板材19bとが重なり合う部分の一部の車両本体B側に、筒状部13を構成する板材19cの途中部分を沿って当接するように配置する。当該配置により、板材19aと板材19bとが2重に重なり合う第1重合部11aと、板材19aと板材19bと板材19cとが3重に重なり合う第2重合部11bとが構成される。尚、板材19cの先端部周辺は略く字状に屈曲させることにより、ホルダー16を形成する。
そして、第2重合部11bを、ドアサッシュ10の長手方向に沿って、即ち図1に対し垂直方向に連続的に連続シーム溶接若しくはレーザー溶接等する。本実施形態では、板材19bの端部12近傍が筒状部13の内側へ突出しているため、連続シーム溶接若しくはレーザー溶接等で溶接されたとしても、板材19bの端部12近傍が第2重合部11bを構成する板材19a、又は板材19cと接触しないことから、板材19a、19b、及び19c間に隙間が形成されることがなく、重合部11における溶接面の密着性を向上させることができる。
当該溶接箇所は、ドアサッシュ10の長手方向と直交する断面重心から近い第2重合部11bの所定箇所で溶接されると好ましい。ドアサッシュ10の長手方向と直交する断面の断面重心は、予めAuto−CAD等のCADソフトウェア等を用いることで、算出することができる。断面重心から近い箇所で溶接されることにより、ドアサッシュ10の湾曲形状を形成する曲げ加工が容易になると共に、曲げ加工の精度が向上する。
その後、筒状部13とフランジ部14との間に図示省略するガラスチャンネルを嵌め込んで取り付けると共に、ウエザストリップ17の凹部17aをフランジ部15に突出形成された凸部15aと嵌合させると共に、ウエザストリップ17の凹部17bをホルダー16と嵌合させることにより、ウエザストリップ17をドアサッシュ10に固定する。
〔第1実施形態のドアサッシュの効果〕
第1実施形態のドアサッシュ10は、従来のドアサッシュ1で形成されていた隙間8が形成されないため、重合部11の板材19a、19b間に水が浸入しない構成となり、錆の発生を防止することができる。
また、第1実施形態のドアサッシュ10は、成形ロールへ搬送される際に変形が生じた、板材19bの端部12近傍が第2重合部11bを構成する板材19a、又は板材19cに接触せず、板材19a、19b、及び19c間に隙間が形成されないため、溶接面の密着性を向上させることができる。さらに、第1実施形態のドアサッシュ10は、板材19bの端部12近傍に変形が生じたとしても、板材19bの端部12近傍が第2重合部11bを構成する板材19a、又は板材19cに接触することがなく、ロール成形を行う前に、板材19bの端部12近傍の変形を修正する加工が不要となり、加工コストを低減できる。
また、第1実施形態のドアサッシュ10は、第2重合部11bを形成する板材19bの端部12近傍が、第2重合部11bと隅部を形成する筒状部13の板材の内面より、筒状部13の内側へ突出していないため、板材19bの端部12近傍の筒状部13の内側へ突出する量を最低限に抑えることができることにより、金属帯板の幅寸法を小さくすることができ、ドアサッシュ10全体の軽量化を図ることができる。
また、第1実施形態のドアサッシュ10は、ドアサッシュ10の湾曲形状を形成する曲げ加工が容易になると共に、曲げ加工の精度が向上する。
〔第2実施形態のドアサッシュの構成〕
次に、本発明による第2実施形態のドアサッシュについて、添付図面に基づいて詳細に説明する。図5(a)は本発明に係る第2実施形態のドアサッシュの断面図、図5(b)は図5(a)に示したドアサッシュにウエザストリップを取り付けた状態を示す断面図である。
第2実施形態のドアサッシュ20は、下記の点以外は、第1実施形態のドアサッシュ10と同様な構成である。第2実施形態のドアサッシュ20は、第1実施形態のホルダー16に該当する構成を有しない点で、第1実施形態のドアサッシュ10と相違する。尚、以下の説明では、上記第1実施形態と同一もくしは相当する部分には、同一ないしは関連する符号を付して、その説明を省略ないしは簡略化し、相違点についてのみ詳述する。
第2実施形態のドアサッシュ20は、第1実施形態のホルダー16に該当する構成がなく、ウエザストリップ27は、凹部27aをフランジ部15に突出形成された凸部15aと嵌合させると共に、取付けクリップ28により筒状部13に固定する。
〔第2実施形態のドアサッシュの製造方法〕
第2実施形態のドアサッシュ20の製造方法は、上述した第1実施形態のドアサッシュ10の製造方法とほぼ同様の工程を経て、製造されるため、詳細な説明は省略する。
〔第2実施形態のドアサッシュの効果〕
第2実施形態のドアサッシュ20は、ウエザストリップ27と嵌合するためのホルダーが形成されていないため、ホルダー分の軽量化及び材料費の低減を図ることができる。
また、第2実施形態のドアサッシュ20は、板材19bの端部12が第2重合部11bを構成する板材19a、又は板材19cに接触せず、板材19a、19b、及び19c間に隙間が形成されないため、溶接面の密着性を向上させることができる。第2実施形態のドアサッシュ20は、板材19bの端部12近傍に変形が生じたとしても、板材19bの端部12近傍が第2重合部11bを構成する板材19a、又は板材19cに接触することがなく、ロール成形を行う前に、板材19bの端部12近傍の変形を修正する加工が不要となり、加工コストを低減できる。さらに、第2実施形態のドアサッシュ20は、ドアサッシュ20の湾曲形状を形成する曲げ加工が容易になると共に、曲げ加工の精度が向上する。
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明や実施形態の構成の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含み、下記の変形例等も包含する。
本実施形態の変形例として、図7に示すドアサッシュ30がある。図7に示すように、重合部31の車内側(矢印X方向)端部から延設され、窓ガラスWが配置される側(図7下方)へ屈曲して、段差が形成された段差部32を設けた構成としても良い。さらに、板材39cの端部36aが、ウエザストリップ37が嵌め込まれる側の重合部31の面311、及び筒状部33の面331とより、ウエザストリップ37が嵌め込まれる側へ突出しない位置に形成される。具体的には、端部36aが、重合部31の面311、及び筒状部33の面331とより、ウエザストリップ37が嵌め込まれる側へ突出しない位置までプレス加工される。尚、端部36aがプレス加工された分は、段差部32を形成する板材が変形することにより、全て吸収されるため、重合部31、又は筒状部33に歪み等が生じることはない。
ドアサッシュ30は、ドアサッシュ30にウエザストリップ37を嵌め込む際、端部36aがウエザストリップ37と干渉することがなく、両者の密着性を向上させることができる。
10、20、30…ドアサッシュ
11、31…重合部
11a…第1重合部
11b…第2重合部
13、33…筒状部
14、15…フランジ部
15a…凸部
16…ホルダー
17、27、37…ウエザストリップ
17a、17b…凹部
19a、19b、19c、39a、39b、39c…板材
28…取付けクリップ
36a…端部
100…車両ドア
101…ドア本体
B…車両本体
W…窓ガラス

Claims (3)

  1. 一枚の板材からロール成形により形成され、ウエザストリップが嵌め込まれるドアサッシュであって、
    前記板材を2重に重ねて形成された第1重合部(11a)と、
    前記板材を3重に重ねて形成された第2重合部(11b)と、
    前記第2重合部(11b)の車内側端部から延設されて、形成された筒状部(13)と、
    前記第1重合部(11a)の車外側端部から両側方にそれぞれ突出して形成されたフランジ部(14,15)と、を有し、
    前記第1重合部(11a)は、窓ガラスが配置される側の側方に突出する前記フランジ部(14)から前記筒状部(13)に向かって繋がるように延設されている板材(19a)と、前記ウエザストリップが嵌め込まれる側の側方に突出する前記フランジ部(15)から前記筒状部(13)に向かって延設されている板材(19b)とが重なり合って構成され、
    前記第2重合部(11b)は、前記第1重合部を構成する両板材(19a、19b)に加え、前記筒状部(13)から前記フランジ部(14)に向かって延設された前記板材(19c)の一端部周辺が、前記第1重合部を構成する両板材(19a、19b)の内、前記ウエザストリップが嵌め込まれる側の側方に突出する前記フランジ部(15)から前記筒状部(13)に向かって延設されている板材(19b)と重なり合って形成され、
    前記ロール成形される際に変形が生じた前記第2重合部(11b)を形成する、前記ウエザストリップが嵌め込まれる側の側方に突出する前記フランジ部(15)から前記筒状部(13)に向かって延設されている前記板材(19b)の他端部(12)近傍が、前記第2重合部(11b)を形成する、前記窓ガラスが配置される側の側方に突出する前記フランジ部(14)から前記筒状部(13)に向かって繋がるように延設されている前記板材(19a)と接触しない位置まで前記筒状部(13)の内側に向けて延設される一方、前記窓ガラスが配置される側の側方に突出する前記フランジ部(14)から前記筒状部(13)に向かって繋がるように延設されている前記板材(19a)と前記筒状部(13)の板材とからなる隅部を形成する前記筒状部(13)の板材の内面より前記筒状部(13)の内側までは突出していないことを特徴とするドアサッシュ。
  2. 前記第2重合部が、前記ドアサッシュの長手方向と直交する断面重心から近い箇所で溶接されることを特徴とする請求項1記載のドアサッシュ。
  3. 前記第1重合部の車内側端部から延設され、窓ガラスが配置される側へ屈曲して、段差が形成された段差部を有し、
    前記板材の一端部が、前記ウエザストリップが嵌め込まれる側の前記第1重合部の面及び前記筒状部の面より、前記ウエザストリップが嵌め込まれる側へ突出しない位置に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のドアサッシュ。
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