JP6439892B1 - 接続モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】外部接続バスバの組み付け性が悪化することを抑制する。【解決手段】本明細書によって開示される接続モジュールは、正極および負極の電極端子73を有する蓄電素子71が複数個並べられた蓄電素子群70に取り付けられる接続モジュール20であって、板状の延伸部46を有し、電極端子73と電気的に接続された状態となる負極外部接続バスバ41と、負極外部接続バスバ41を保持する第2プロテクタ60とを備え、第2プロテクタ60は、延伸部46が載置される載置部67と、載置部67と対向する係止面66Dを有する係止部66とを含み、延伸部46には、延伸部46から係止面66Dに向かって延出して形成された延出係止片49が設けられている構成とした。【選択図】図1

Description

本明細書によって開示される技術は、接続モジュールに関する。
従来、蓄電素子群の出力電極端子に接続される外部接続バスバを有する蓄電モジュールとして、例えば、特開2014−127229号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。この蓄電モジュールの蓄電素子群の両端には、一対の出力電極端子が設けられており、この一対の出力電極端子に外部接続バスバが接続されている。各外部接続バスバは、蓄電素子の電極端子同士を接続するバスバとともに、樹脂プロテクタに設けられた係止片などによって保持されている。
特開2014−127229号公報
ところで、蓄電素子群からの電力供給が、蓄電素子群の同一端側から行われる場合、一対の出力電極端子の一方に接続される外部接続バスバを蓄電素子群の他端まで延ばして配設する必要がある。
しかしながら、外部接続バスバの板厚が幅寸法に対して薄く形成されており、外部接続バスバが幅方向両端部を互いに近づけるようにして変形し易い場合には、外部接続バスバを樹脂プロテクタの係止片に組み付ける際に外部接続バスバが係止片によって変形し、組み付け性が悪化してしまう虞がある。
本明細書では、外部接続バスバの組み付け性が悪化することを抑制する技術を開示する。
本明細書によって開示される技術は、正極および負極の電極端子を有する蓄電素子が複数個並べられた蓄電素子群に取り付けられる接続モジュールであって、前記蓄電素子の並び方向に延びる板状の延伸部を有し、前記蓄電素子群において前記蓄電素子の並び方向の端部に配された前記電極端子と電気的に接続された状態となる外部接続バスバと、前記外部接続バスバを保持する絶縁プロテクタとを備え、前記絶縁プロテクタは、前記延伸部が載置される載置部と、前記載置部と対向する係止面を有する係止部とを含み、前記延伸部には、前記延伸部から前記係止部の前記係止面に向かって延出して形成され、前記外部接続バスバが前記絶縁プロテクタから離脱する方向に前記係止面と係止する延出係止片が設けられている構成とした。
このような構成の接続モジュールによると、延伸部において延出係止片が設けられた部分における板厚方向の剛性が高くなり、係止部の係止面に対して延出係止片が大きく傾斜することを抑制し、係止面と延出係止片との係止を強固にすることができる。つまり、絶縁プロテクタの係止部によって延伸部が撓んで変形することが抑制される。これにより、絶縁プロテクタに対する外部接続バスバの組み付け性が悪化することを抑制すると共に、外部接続バスバが絶縁プロテクタから脱落することを抑制することができる。
本明細書によって開示される接続モジュールは、以下の構成としてもよい。
前記係止部は、前記載置部から当該載置部の載置面と直交する方向に延びて前記載置面に沿う方向に弾性変位可能な弾性片と、前記係止面を有した状態で前記弾性片に突設された係止突起とを有し、前記延出係止片は、前記弾性片に近接して沿うように前記延伸部の板面と直交する方向に延出して設けられている構成としてもよい。
このような構成によると、延出係止片が係止部の弾性片に近接して沿うように配されているから、延伸部が撓み変形しようとした際に、延出係止片が係止部の弾性片に当接し、延伸部の撓み変形が抑制される。これにより、絶縁プロテクタに対する外部接続バスバの組み付け性が悪化することをさらに抑制することができる共に、外部接続バスバが絶縁プロテクタから脱落することを更に抑制できる。
前記延出係止片は、前記延伸部の延び方向と直交する方向である幅方向の側縁に連なって設けられており、前記延出係止片において前記延伸部に連なる部分は、丸みを帯びるように屈曲して形成され、前記外部接続バスバを前記絶縁プロテクタに組み付ける際に前記係止部の前記係止部と接触する屈曲部とされている構成としてもよい。
このような構成によると、外部接続バスバを前記絶縁プロテクタに組み付ける際に、係止部に対して丸みを帯びた屈曲部が接触して弾性片が弾性変位するから、例えば、屈曲部が角張っている場合に比べて、絶縁プロテクタの係止部に対して外部接続バスバの延出係止片を滑らかに組み付けることができ、絶縁プロテクタに対する外部接続バスバの組み付け性を向上させることができる。また、係止部に対して外部接続バスバの延出係止片を滑らかに組み付けることで、係止部が損傷することを抑制することができる。これにより、係止部が損傷することに起因して外部接続バスバが絶縁プロテクタから脱落することを抑制することができる。
前記延伸部は、前記載置部に設けられた嵌合係止片が嵌合する係止孔と、前記係止孔の側方において前記係止孔の幅方向の長さ寸法以上に幅方向に張り出す張出部とを有しており、前記延出係止片の延出寸法は、前記張出部の張出寸法以下に設定されている構成としてもよい。
延伸部に孔などを設けると、延伸部の幅方向の断面積が減少してしまうため、係止孔の側方に幅方向に張り出す張出部を設けることで、延伸部における幅方向の断面積を確保することができる。そして、屈曲部を屈曲させる前の外部接続バスバの展開状態では、延出係止片は、張出部の張出寸法以下に設定されている。
つまり、延伸部において幅方向の断面積を確保する為に設けられた張出部を打ち抜き加工などによって形成する際に、廃棄する部分を有効利用して延出係止片を設けることができる。これにより、例えば、延出係止片の延出寸法が突出片の突出寸法よりも大きいなど、母材において廃棄する部分以外の領域において延出係止片を形成する場合に比べて、材料の無駄を削減し、外部接続バスバの歩留まりを向上させることができる。
本明細書によって開示される技術によれば、外部接続バスバの組み付け性が悪化することを抑制することができる。
蓄電モジュールの平面図 図1のA−A線断面図 図1のB−B線断面図 バスバが組み付けられた第1プロテクタに外部の平面図 外部接続バスバが組み付けられた第2プロテクタの平面図 蓄電素子群の平面図 第2プロテクタの平面図 負極外部接続バスバの平面図 図5のC−C線断面図 図5のD−D線断面図
<実施形態>
本明細書に開示された技術における一実施形態について図1から図10を参照して説明する。
本実施形態は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両に搭載されて、車両を駆動するための動力源として使用される蓄電モジュール10を例示している。蓄電モジュール10は、図1から図3に示すように、蓄電素子71を複数並べて構成される蓄電素子群70と、この蓄電素子群70に取り付けられる接続モジュール20とを備えて構成されている。
各蓄電素子71は、例えば、二次電池であって、図6に示すように、複数個(本実施形態では5個)の蓄電素子71が平面視略矩形状のフレーム75内に収容されることで蓄電素子群70が構成されている。
各蓄電素子71の上面における左右方向の両端部寄りの位置には、図6に示すように、一対の扁平な電極端子73が配置されている。電極端子73のうちの一方は正極端子73Pとされ、他方は負極端子73Nとされている。
また、蓄電素子71は、図6に示すように、前後に隣り合う2つの蓄電素子71において、異なる極性の電極端子73が互いに隣り合うように(つまり、1つの蓄電素子71の正極端子73Pと、これと隣接する他の蓄電素子71の負極端子73Nとが互いに隣り合うように)前後方向に一列に並べられた状態でフレーム75内に収容されている。
各蓄電素子71の上部における一対の電極端子73の間には、図6に示すように、接続モジュール20に設けられた図示しない嵌合係止部が嵌合する被係止部77が設けられている。嵌合係止部が被係止部77に嵌合し、嵌合係止部と被係止部77とが上下方向に係止することで、接続モジュール20が蓄電素子群70上に保持固定されるようになっている。
接続モジュール20は、図1から図3に示すように、前後に隣り合う蓄電素子71の正極端子73Pと負極端子73Nとを接続する複数のバスバ21と、蓄電素子群70の蓄電素子71の並び方向の前後両端に位置する一方の電極端子73に接続される端部バスバ25と、端部バスバ25に接続されると共に、図示しない外部機器が接続される一対の外部接続バスバ30と、これらのバスバ21,41を互いに絶縁して保持する絶縁プロテクタ40とを備えて構成されている。
バスバ21は、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼(SUS)などの導電性に優れた金属板や、アルミニウム板と銅板とを貼り合せた金属板などをプレス加工するなどして左右方向に僅かに長い略矩形状の平板状に形成されている(図4を参照)。
バスバ21は、図2および図3に示すように、前後に隣り合う蓄電素子71の電極端子73に跨がるように隣り合う蓄電素子71の電極端子73上に載置される大きさとされており、バスバ21の前後方向両端部とそれぞれの電極端子73とが溶接などによって電気的に接続されることで隣り合う蓄電素子71を直列接続している。
なお、本実施形態では、隣り合う蓄電素子71において異なる極性の電極端子73を互いに隣り合うように配置することで、隣り合う蓄電素子71を直列接続している。しかしながら、蓄電素子群70における一部の隣り合う蓄電素子71において、同一極性の電極端子73を互いに隣り合うように配置することで、蓄電素子群70の一部の隣り合う蓄電素子71を並列接続してもよい。
端部バスバ25は、例えば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼(SUS)などの導電性に優れた金属板などをプレス加工するなどして左右方向に細長い略矩形状の平板状に形成されており、図4に示すように、前後方向の長さ寸法は、バスバ21の約半分とされている。本実施形態では、端部バスバ25は、後端部左側と前端部右側とに配置されており、後端部左側に配された端部バスバ25は、最後部に配された蓄電素子71の負極端子73Nに接続される負極端部バスバ25Nとされ、前端部右側に配された端部バスバ25は、最前部に配された蓄電素子71の正極端子73Pに接続される正極端部バスバ25Pとされている。
一対の外部接続バスバ30のうちの一方は、前後方向に短尺な正極外部接続バスバ31とされ、一対の外部接続バスバ30のうちの他方は前後方向に長尺な負極外部接続バスバ(「外部接続部材」の一例)41とされている。本実施形態では、図1および図2に示すように、正極外部接続バスバ31が右側に配され、図1および図3に示すように、負極外部接続バスバ41が左側に配されている。
正極外部接続バスバ31は、図1および図2に示すように、蓄電素子群70の正極端部バスバ25Pに接続される第1バスバ接続部32と、図示しない外部機器に設けられた正極端子TPにボルト締結される第1端子接続部34と、第1バスバ接続部32と第1端子接続部34とを繋ぐ短尺連結部33とを備えて構成されている。
短尺連結部33は、第1バスバ接続部32よりも一段高い位置に配されるようにして第1バスバ接続部32の前端縁に連なって形成されている。一方、第1端子接続部34は短尺連結部33の前端縁から上方に向かって延びるように短尺連結部33の前縁に連なって形成されている。
第1バスバ接続部32は、正極端部バスバ25Pの上面に沿うようにして正極端部バスバ25P上に配置され、溶接などによって正極端部バスバ25Pに電気的に接続されている。したがって、接続モジュール20が蓄電素子群70に組み付けられ、複数の蓄電素子71がバスバ21によって直列に接続されると、蓄電素子群70の正極の電力が正極端部バスバ25Pを通じて正極外部接続バスバ31に出力されるようになる。
第1端子接続部34は、絶縁プロテクタ40の前面に沿って配置されており、第1端子接続部34には、締結ボルトBTが挿通可能なボルト孔35が設けられている。
負極外部接続バスバ41は、図1および図3に示すように、蓄電素子群70の負極端部バスバ25Nの上面に接続される第2バスバ接続部42と、図示しない外部機器に設けられた負極端子TNにボルト締結される第2端子接続部44と、第2バスバ接続部42と第2端子接続部44とを繋ぐ長尺連結部43とを備えて構成されている。
第2バスバ接続部42は、負極端部バスバ25Nの上面に沿うようにして負極端部バスバ25N上に配置されており、溶接などによって負極端部バスバ25Nに電気的に接続されている。したがって、接続モジュール20が蓄電素子群70に組み付けられ、複数の蓄電素子71がバスバ21によって直列に接続されると、蓄電素子群70の負極の電力が負極端部バスバ25Nを通じて負極外部接続バスバ41に出力されるようになる。
第2端子接続部44は、絶縁プロテクタ40の前面に沿うようにして配置されており、第2端子接続部44には、締結ボルトBTが挿通可能なボルト孔45が設けられている。
長尺連結部43は、短尺連結部33よりも長尺であって、負極端部バスバ25Nの位置から正極端部バスバ25Pが配された側の端部まで前後に延びる形態をなしている。また、長尺連結部43は、図3に示すように、第2バスバ接続部42の前端縁から短尺連結部33よりも高い位置まで斜め前方に傾斜して延びる傾斜部43Aと、傾斜部43Aの前端縁から前方に向かって延びる延伸部46と、延伸部46の前縁から上方に向かって延びた後、前方に屈曲して延びるL字部43Bとを備えて構成されている。
延伸部46は、負極端部バスバ25Nの位置から左側前端部に配されたバスバ21の位置まで前後に延びる前後に長い形態をなしており、延伸部46の板厚寸法は、図9および図10に示すように、延伸部46における左右方向の幅寸法に比べて、非常に小さく設定されている。したがって、延伸部46は、非常に肉薄であって、延伸部46の両側縁が互いに近づく方向(延伸部46が左右方向に縮む方向)に撓み変形し易くなっている。
L字部43Bは、第2端子接続部44の上端縁に連なっており、L字部43Bが第2端子接続部44と連なることで、L字部43Bは第2端子接続部44と共に、後述する第2プロテクタ60の第1バスバ保持部62を上方から覆うように第1バスバ保持部62に組み付けられている。
絶縁プロテクタ40は、複数のバスバ21と一対の端部バスバ25とを保持する第1プロテクタ50と、一対の外部接続バスバ30を保持する第2プロテクタ60とを備えて構成されている。
第1プロテクタ50は、合成樹脂製の絶縁部材からなり、略矩形枠状のプロテクタ本体51を有している。プロテクタ本体51の内部は、隔壁53によって区切られることで複数のバスバ21と一対の端部バスバ25を個別に保持するバスバ保持部55が設けられている。
バスバ保持部55は、平面視略矩形状をなし、上下に開口すると共にバスバ21もしくは端部バスバ25を内部に保持する。バスバ保持部55の上端開口は、バスバ21もしくは端部バスバ25の外形とほぼ同じ略矩形状に形成されており、バスバ保持部55の底部に設けられた支持部56によってバスバ21がバスバ保持部55内に保持されるようになっている。
バスバ保持部55は、図2に示すように、プロテクタ本体51の左右方向略中央部に設けられた前後方向に延びる配線路52を基準に左右方向両側に同じ数ずつ(本実施形態では3つずつ)設けられている。
バスバ保持部55のうち配線路52の右側に配されたバスバ保持部55は、右側前端部のバスバ保持部55が正極端部バスバ25Pを保持し、後側の2つのバスバ保持部55がバスバ21をそれぞれ保持している。一方、バスバ保持部55のうち配線路52の左側に配されたバスバ保持部55は、左側後端部のバスバ保持部55が負極端部バスバ25Nを保持し、前側の2つのバスバ保持部55がバスバ21をそれぞれ保持している。
したがって、第1プロテクタ50のバスバ保持部55は、配線路52を境にバスバ保持部55が前後にずれた配置とされており、第1プロテクタ50の複数のバスバ保持部55に保持されたバスバ21によって複数の蓄電素子71が直列に接続されるようになっている。
第2プロテクタ60は、合成樹脂製の絶縁部材からなり、図5に示すように、第1プロテクタ50とは別体に形成されている。第2プロテクタ60は、負極外部接続バスバ41の前端部と正極外部接続バスバ31とが載置される第1バスバ保持部62と、負極外部接続バスバ41の長尺連結部43が載置される第2バスバ保持部65とを備えて構成されている。
第1バスバ保持部62は、図1および図5に示すように、左右方向に長い形態をなしており、第1バスバ保持部62の両端部に設けられた一対の前側係止片62Aと第1プロテクタ50の図示しない被係止部とが上下方向に係止することで第2プロテクタ60を第1プロテクタ50に固定する。
第1バスバ保持部62の左右方向略中央部よりも左側には、図1および図6に示すように、一対のバスバ係止片62Bが設けられている。一対のバスバ係止片62Bは、負極外部接続バスバ41の長尺連結部43における延伸部46の前端両側縁の上方に配されている。したがって、一対のバスバ係止片62Bと延伸部46の前端両側縁部とが上下方向に係止することで、第1バスバ保持部62に対して延伸部46の前端部が浮き上がることが抑制されている。
第1バスバ保持部62の左右方向略中央部よりも右側には、正極外部接続バスバ31が下方から組み付けられて、図示しない固定手段によって固定されている。
第1バスバ保持部62の左右方向両端部には、図2および図3に示すように、正極外部接続バスバ31の第1端子接続部34におけるボルト孔35および負極外部接続バスバ41の第2端子接続部44におけるボルト孔45と同軸となるナットNが組み付けられている。これらのナットNの前面に外部機器に設けられた正極端子TPおよび負極端子TNを配して締結ボルトBTを締め付けることで、蓄電モジュール10と外部機器とが電気的に接続されるようになっている。
第2バスバ保持部65は、図1、図5および図7に示すように、第1バスバ保持部62とは別体に形成されており、負極外部接続バスバ41の延伸部46が載置される載置部67と、載置部67の左右方向両側縁から左右に延びる一対の固定片68とを備えて構成されている。
載置部67は、第1バスバ保持部62の位置から負極端部バスバ25Nの位置まで前後方向に延びる平板状に形成されている。また、載置部67は、負極外部接続バスバ41の延伸部46よりも左右方向の幅寸法が大きく形成されており、載置部67上に負極外部接続バスバ41の延伸部46が載置されると、バスバ21と延伸部46との間が載置部67によって絶縁されるようになっている。
載置部67の後端部における幅方向(左右方向)中央部には、一対の嵌合係止片69が設けられている。一対の嵌合係止片69は、載置部67から上方に向かって立設する形態をなしており、互いに近づくように幅方向に弾性変位可能とされている。各嵌合係止片69の先端部には、互いに離れるように幅方向に突出する嵌合突起69Aが備えられており、嵌合突起69Aにおいて載置部67と上下方向に対向する下面は、負極外部接続バスバ41の延伸部46を上方から係止する後端係止面69Bとされている。
一方、延伸部46の後端部には、一対の嵌合係止片69が下方から嵌合可能な係止孔47が設けられている。係止孔47は、延伸部46を板厚方向である上下方向に貫通して設けられており、図8に示すように、平面視略矩形状をなしている。係止孔47には、第2プロテクタ60に負極外部接続バスバ41を組み付ける際に、一対の嵌合係止片69が係止孔47の開口縁に乗り上げて弾性変位しつつ進入する。そして、第2プロテクタ60に対して負極外部接続バスバ41が正規位置に組み付けられると、各嵌合係止片69の嵌合突起69Aが係止孔47を通過して嵌合突起69Aの後端係止面69Bが係止孔47の開口縁上に配され、嵌合突起69Aの後端係止面69Bと係止孔47の開口縁とが上下方向に係止することで、第1バスバ保持部62に対して長尺連結部43の後端部が浮き上がることが抑制されている。
延伸部46は、図8に示すように、後端部の両側縁に幅方向に張り出す張出部48を有している。張出部48は、延伸部46において係止孔47が設けられた部分の側方に位置する側縁にそれぞれ設けられており、各張出部48の張出寸法L1は、係止孔47の幅寸法L2のほぼ半分に設定されている。つまり、延伸部46において係止孔47が設けられた部分の幅方向の断面積は、延伸部46において係止孔47が設けられていない部分における幅方向の断面積とほぼ同一となっている。これにより、延伸部46は、延び方向の全長に亘って幅方向の断面積を一定以上に維持することができ、負極外部接続バスバ41の一部において発熱量が大きくなることを防ぐことができるようになっている。
固定片68は、図1および図5に示すように、載置部67の後部から第1プロテクタ50の左右方向両端部まで延出された形態をなしており、固定片68の延出端部には、第1プロテクタ50の図示しない被係止部と上下方向に係止可能な一対の後側係止片68Aが設けられている。一対の後側係止片68Aは、第1バスバ保持部62の一対の前側係止片62Aと共に、第1プロテクタ50の被係止部に係止し、第2プロテクタ60を第1プロテクタ50に固定するようになっている。
さて、第2保持部における載置部67の前後方向略中央部には、図1および図5に示すように、一対の係止部66が設けられており、負極外部接続バスバ41における延伸部46の前後方向略中央部には、一対の係止部66と上下方向に係止可能な一対の延出係止片49が設けられている。
一対の係止部66は、図1、図5および図7に示すように、載置部67の前後方向略中央部において左右方向に拡幅された拡幅部67Aにそれぞれ設けられている。各係止部66は、図9に示すように、載置部67において延伸部46が載置される載置面67Bと直交する方向である上方に向かって延出された弾性片66Aと、弾性片66Aの延出端である上端部に設けられた係止突起66Bとを備えて構成されている。
一対の係止部66における弾性片66Aの間の距離は、負極外部接続バスバ41における延伸部46の幅寸法とほぼ同じに設定されており、各弾性片66Aは、載置面67Bに沿う方向である左右方向に弾性変位可能とされている。
一対の係止部66における係止突起66Bは、互いに対向するように内側に向かって突設されおり、各係止突起66Bは、内側に向かうほど下方に傾斜する傾斜面66Cと、載置面67Bと上下方向に対向する係止面66Dとを有している。
一方、一対の延出係止片49は、図8に示すように、延伸部46の延び方向である前後方向と直交する方向である幅方向の側縁に連なって設けられており、図9に示すように、延伸部46の板面46Aと直交するように延伸部46が離脱する方向である上方に延出した形態とされている。したがって、一対の延出係止片49が設けられた延伸部46の側縁は、延出係止片49が設けられていない側縁に比べて、板厚方向の剛性が高くなっている。
また、延出係止片49において延伸部46に連なる部分は、丸みを帯びるように屈曲した屈曲部49Aとされており、各延出係止片49において上方に向かって延びる部分の延出寸法は、屈曲部49Aを屈曲させる前の展開状態では、張出部48が延伸部46から張り出す張出寸法以下に設定されている。図8には、負極外部接続バスバ41において、屈曲部49Aを屈曲させる前の展開状態の延出係止片49を示しており、延出係止片49の延出寸法L3は、張出部48の張出寸法L1とほぼ同じ寸法に設定されている。
つまり、延伸部46の幅方向における断面積を確保する為に設けられた張出部48を打ち抜き加工などによって形成する際に、廃棄する部分を有効利用して延出係止片49を設けることができるようになっている。これにより、例えば、延出係止片の延出寸法が突出片の突出寸法よりも大きいなど、母材において廃棄する部分以外の領域で延出係止片を形成する場合に比べて、材料である母材の無駄を削減することができ、負極外部接続バスバ41の歩留まりを向上させることができる。
また、一対の延出係止片49の間の距離は、一対の係止部66における係止突起の間の距離よりも大きく設定されており、各延出係止片49の前後方向の長さ寸法は、載置部67の係止部66における前後方向の長さ寸法よりも大きく設定されている。
したがって、各延出係止片49は、第2プロテクタ60に対して負極外部接続バスバ41を組み付ける際に、各屈曲部49Aが対応する係止突起66Bの傾斜面66Cに接触して乗り上げ、それぞれの弾性片66Aを外側に弾性変位させる。そして、第2プロテクタ60に対して負極外部接続バスバ41が正規位置に組み付けられると、図9に示すように、各延出係止片49が係止突起66Bの係止面66Dの下方に嵌まり込むと共に、延出係止片49が係止部66の弾性片66Aの内側に近接して沿うように配され、延出係止片49の延出端部と係止突起66Bの係止面66Dとが上下方向に対向した状態となる。
また、図1および図5に示すように、各延出係止片49の前後方向の長さ寸法が、係止部66の前後方向の長さ寸法よりも大きく設定されているから、例えば、製造公差や組付公差に起因して載置部67に対する負極外部接続バスバ41の配置が前後方向に多少ずれて配置されても延出係止片49の延出端部と係止突起66Bの係止面66Dとが上下方向に対向させることができるようになっている。
これにより、延出係止片49の延出端部と係止突起66Bの係止面66Dとが上下方向に確実に係止し、延伸部46が第2バスバ保持部65の載置部67から浮き上がることを抑制することができる。
本実施形態は、以上のような構成であって、続いて、接続モジュール20の作用および効果について説明する。
本実施形態における負極外部接続バスバ41の延伸部46は、前後方向に長く、延伸部46の板厚寸法は、左右方向の幅寸法に比べて、非常に肉薄に形成されている。このため、負極外部接続バスバ41は、延伸部46において左右方向両側縁を互いに近づける方向(延伸部46が幅方向に縮む方向)に撓み変形し易くなっている。
したがって、例えば、一対の弾性係止片の係止面において、一対の延出係止片が設けられていないような延伸部46の両側縁部を上方から係止する場合には、延伸部46を左右方向に押圧する外力が作用すると、延伸部46が左右方向両側縁を互いに近づける方向に撓み変形することで、一対の弾性係止片における係止面に対して延伸部46の両側縁部が大きく傾斜し、係止面と延伸部46の両側縁部との係止が解除されてしまうことが懸念される。
ところが、本実施形態によると、延伸部46において、第2バスバ保持部65における一対の係止部66と対応する位置には、延出係止片49がそれぞれ設けられている。
つまり、延伸部46において一対の延出係止片49が設けられた部分は、他の延伸部46に比べて、延伸部46における板厚方向の剛性が高くなっているから、例えば、接続モジュールを搬送などする場合に、他の部材が当接して延伸部46に左右方向に押圧する外力が作用する場合でも、延伸部46が左右方向両側縁を互いに近づける方向(延伸部46が幅方向に縮む方向)に撓み変形することを抑制し、絶縁プロテクタ40に対する負極外部接続バスバ41の組み付け性が悪化することを抑制することができる。また、係止部66の係止面66Dに対して延出係止片49が大きく傾斜することを抑制し、係止部66の係止面66Dと延出係止片49との係止が解除されることを抑制することができるから、延伸部46が撓み変形することに起因して、負極外部接続バスバ41が絶縁プロテクタ40から脱落することを抑制することができる。
また、本実施形態によると、第2プロテクタ60に対して負極外部接続バスバ41が正規位置に組み付けられると、図9に示すように、各延出係止片49が係止部66の弾性片66Aの内側に近接して沿うように配される。したがって、延伸部46が左右方向両側縁を互いに近づける方向(延伸部46が幅方向に縮む方向)に撓み変形しようとすると、延出係止片49が弾性片66Aに内側から当接し、延伸部46の撓み変形を抑制することができる。これにより、絶縁プロテクタ40に対する負極外部接続バスバ41の組み付け性の悪化を抑制すると共に、負極外部接続バスバ41が絶縁プロテクタ40から脱落することをさらに抑制することができる。
ところで、延伸部46において一対の延出係止片49が設けられた部分は、他の延伸部46に比べて、延伸部46の板厚方向の剛性が高くなっているため、第2プロテクタ60に対して負極外部接続バスバ41を組み付ける際には、第2プロテクタ60と負極外部接続バスバ41とが摺動する部分に互いに大きな外力が作用することになる。
ところが、本実施形態によると、第2プロテクタ60に対して負極外部接続バスバ41を組み付ける際には、丸みを帯びた屈曲部49Aが係止部66の係止突起66Bにおける傾斜面66Cに乗り上げて弾性片66Aを外側に弾性変位させるようになっている。これにより、例えば、屈曲部が角張っている場合に比べて、第2プロテクタ60に対する負極外部接続バスバ41の組み付け作業を円滑に実施することができると共に、係止部66における係止突起66Bが損傷することを抑制することができる。
つまり、絶縁プロテクタ40に対する負極外部接続バスバ41の組み付け性を向上させることができると共に、係止部66の係止突起66Bが損傷することに起因して、負極外部接続バスバ41が絶縁プロテクタ40から脱落することを抑制することができる。
また、本実施形態によると、一対の延出係止片49の上下方向に延びる延出寸法L3が、張出部48が延伸部46から張り出す張出寸法L1とほぼ同じ寸法に設定されている。
つまり、延伸部46の幅方向における断面積を確保する為に設けられた張出部48を打ち抜き加工などによって形成する際に、廃棄する部分を有効利用して延出係止片49を設けている。すなわち、例えば、延出係止片の延出寸法が突出片の突出寸法よりも大きいなど、母材において廃棄する部分以外の領域で延出係止片を形成する場合に比べて、材料の無駄を削減することができ、負極外部接続バスバ41の歩留まりを向上させることができる。
ところで、本実施形態では、延伸部46の前端部は、延伸部46の前後方向略中央部とは異なり、一対の延出係止片49を設けずに、第1バスバ保持部62に設けられた一対のバスバ係止片62Bによって浮き上がりを抑制しているため、延伸部46の撓みに起因してバスバ係止片62Bと延伸部46との係止が解除されることが懸念される。
しかしながら、本実施形態では、延伸部46の前端縁には上方に向かって延びるL字部43Bが連なって形成されており、延伸部46の前端部では板厚方向の剛性が高くなっているから、第1バスバ保持部62においても負極外部接続バスバ41の組み付け性が悪化することを抑制することができると共に、延伸部46の撓みに起因してバスバ係止片62Bと延伸部46との係止が解除されることを抑制することができるようになっている。
さらに、延伸部46の後端部では、一対の嵌合係止片69における嵌合突起69Aの後端係止面69Bと係止孔47の開口縁とが上下方向に係止することで第2プロテクタ60に対する延伸部46の後端部の浮き上がりが防止されており、延伸部46の後端部と延伸部46の前後方向略中央部とでは、その係止位置が延伸部46の幅方向中央部と幅方向両側縁部とで切り換えられている。
すなわち、本実施形態によると、例えば、延伸部46の後端部と前後方向略中央部とで、係止位置が幅方向で切り換えられていない場合に比べて、延伸部46の後半部分が、左右方向両側縁を互いに近づける方向(延伸部46が幅方向に縮む方向)に撓み変形することが抑制される。これにより、第2プロテクタ60に対する負極外部接続バスバ41の組み付け性が悪化することを抑制すると共に、第2プロテクタ60から負極外部接続バスバ41が脱落することを抑制することができる。
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では、負極外部接続バスバ41の延伸部46は、後端部において係止孔47の開口縁と一対の嵌合係止片69とが上下方向に係止し、前後方向略中央部において一対の延出係止片49と一対の係止部66とが上下方向に係止する構成とした。しかしながら、これに限らず、延伸部の後端部において一対の延出係止片と一対の係止部とが上下方向に係止し、延伸部の前後方向略中央部において係止孔の開口縁と一対の嵌合係止片とが上下方向に係止する構成にしてもよい。
(2)上記実施形態では、第2プロテクタ60の前端部に負極外部接続バスバ41の第2端子接続部44を配置するために、負極外部接続バスバ41を正極外部接続バスバ31よりも前後方向に長い形態に構成した。しかしながら、これに限らず、正極外部接続バスバを負極外部接続バスバよりも前後方向に長くに形成して第2プロテクタの後端部に正極外部接続バスバの第1端子接続部を配置する構成にしてもよい。つまり、蓄電素子における電極端子の並びを変更することにより、前後方向に長い外部接続バスバを正極外部接続バスバとして構成してもよい。
(3)上記実施形態では、延出係止片49の前後方向の長さ寸法が、係止部66の前後方向の長さ寸法よりも大きくなるように構成とした。しかしながら、これに限らず、延出係止片と係止部とが上下方向に係止可能であれば、延出係止片の前後方向の長さ寸法が、係止部の前後方向の長さ寸法以下になるように構成してもよい。
20:接続モジュール
30:外部接続バスバ
31:正極外部接続バスバ
40:絶縁プロテクタ
41:負極外部接続バスバ(「外部接続バスバ」の一例)
44:延伸部
47:係止孔
48:張出部
49:延出係止片
49A:屈曲部
66:係止部
66A:弾性片
66B:係止突起
66D:係止面
67:載置部
67A:載置面
69:嵌合係止片
70:蓄電素子群
71:蓄電素子
73:電極端子
73N:負極端子(「電極端子」の一例)
73P:正極端子(「電極端子」の一例)
L1:張出寸法
L3:延出寸法

Claims (4)

  1. 正極および負極の電極端子を有する蓄電素子が複数個並べられた蓄電素子群に取り付けられる接続モジュールであって、
    前記蓄電素子の並び方向に延びる板状の延伸部を有し、前記蓄電素子群において前記蓄電素子の並び方向の端部に配された前記電極端子と電気的に接続された状態となる外部接続バスバと、
    前記外部接続バスバを保持する絶縁プロテクタとを備え、
    前記絶縁プロテクタは、前記延伸部が載置される載置部と、前記載置部と対向する係止面を有する係止部とを含み、
    前記延伸部には、前記延伸部から前記係止部の前記係止面に向かって延出して形成され、前記外部接続バスバが前記絶縁プロテクタから離脱する方向に前記係止面と係止する延出係止片が設けられている接続モジュール。
  2. 前記係止部は、前記載置部から当該載置部の載置面と直交する方向に延びて前記載置面に沿う方向に弾性変位可能な弾性片と、前記係止面を有した状態で前記弾性片に突設された係止突起とを有し、
    前記延出係止片は、前記弾性片に近接して沿うように前記延伸部の板面と直交する方向に延出して設けられている請求項1に記載の接続モジュール。
  3. 前記延出係止片は、前記延伸部の延び方向と直交する方向である幅方向の側縁に連なって設けられており、
    前記延出係止片において前記延伸部に連なる部分は、丸みを帯びるように屈曲して形成され、前記外部接続バスバを前記絶縁プロテクタに組み付ける際に前記係止部の前記係止部と接触する屈曲部とされている請求項1または請求項2に記載の接続モジュール。
  4. 前記延伸部は、前記載置部に設けられた嵌合係止片が嵌合する係止孔と、前記係止孔の側方において前記係止孔の幅方向の長さ寸法以上に幅方向に張り出す張出部とを有しており、
    前記延出係止片の延出寸法は、前記張出部の張出寸法以下に設定されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の接続モジュール。
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