JP6384649B2 - 潤滑油基油 - Google Patents

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Description

本発明は、幅広い温度範囲で使用しても適正な粘度を維持し、また蒸発減量の少ない潤滑油基油に関する。
ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、DVDのモータの回転軸受には、ボールベアリングや流体動圧軸受が使用されている。
ボールベアリングは長時間使用すると軸受に対する負荷が大きくなり、振動、騒音が発生しやすい。一方、流体動圧軸受は、軸の回転によって潤滑油が流れることで圧力を発生させて回転を支持し、軸と軸受部が直接触れ合わないため、摩擦抵抗が小さく、低振動、低騒音にも優れる。従って、近年では流体動圧軸受が使用されることが多いが、流体動圧軸受の運転条件により潤滑油の使用環境が大きく変わる。
モータの連続回転時には潤滑油が高温域での運転になり、またモータの始動時には潤滑油が低温域にある。そのため、高温域では潤滑油の粘度が低下し、蒸発減量が大きくなり、低温域では潤滑油の粘度が高くなり、蒸発減量は少なくなる。
潤滑油が高温域にある場合、潤滑油が熱膨張してその粘度が低下すると軸受剛性が低下し、回転体の荷重を十分に支持できなくなる恐れがある。このため、使用する潤滑油には高温域でも安定して一定の使用粘度を維持することが要求される。
一方、潤滑油が低温域にある場合、潤滑油の粘度が高いと回転時の粘性抵抗が大きくなり、モータの電力損失が大きくなる。このため、使用する潤滑油には低温域になっても粘度上昇が小さく、安定して一定の使用粘度を維持することが要求される。
上記のように流体動圧軸受用潤滑油には、高温域では粘度低下せず、かつ低温域になっても粘度上昇しない、という一見相反する粘度特性が要求される。さらに、高温域及び低温域における蒸発減量が少なく、かつ安定していることが要求される。
ジェットエンジンなどの低温から高温までの用途に使用できる合成潤滑油組成物として、RCOOR´で表されるモノエステルのC16-Guerbet Cocoate, n-C16 Guerbet Cocoate, C26-Guerbet Cocoate, C16-Guerbet Cocoate + 7%Acryloid 747, C16-Oxo Cocoate, C16-Oxo C13-Oxoate, C16-Guerbet C13-Oxoateなどが報告されている(特許文献1)。
流体動圧軸受用潤滑油として、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールのジn−オクチル酸エステル等が報告されており、ポリ−α−オレフィン、ジオクチルセバケート、ネオペンチルグリコールとノナン酸とのエステルやペンタエリスリトールのエステル等と比べて、低温流動性に優れていることが報告されている(特許文献2)。
軸受用潤滑油として、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとn−ヘプタン酸及び/又はn−オクタン酸のジエステル等が、広範囲の温度領域で低粘度であると報告されている(特許文献3)。
低粘度で、かつ高温下での低蒸発性に優れ、低温から高温までの広い温度範囲で長期間使用できる潤滑油用基油及び潤滑油として、2-プロピルヘプタノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ヘプチルウンデカノールなどのアルコール及びその混合物とオレイン酸、リノール酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸などの脂肪酸及びその混合物のモノエステル油が報告されている(特許文献4及び特許文献5)。
US2757139 特開2003−321691号公報 特開2003−119482号公報 特開2009−185191号公報 特開2009−203275号公報
既述のとおり、近年では、モータの電力損失を更に少なくする目的で、粘性抵抗の小さい流体動圧軸受用潤滑油が必要とされている。従来の流体動圧軸受用潤滑油は、温度に対する粘度変化が大きいため、高温域での粘度を高くすると、低温域での粘度も大きくなるためモータの電力損失が大きくなる。逆に低温域での粘度を低くすると、高温域での粘度も低くなるため回転体の荷重を十分に支持できなくなる。
従って、本発明が解決しようとする課題は、潤滑油基油が、高温域で流体動圧軸受が回転体の荷重を十分に支持できる粘度領域を満たし、かつ低温域での潤滑基油の粘度上昇を抑制することである。また、高温域及び低温域における潤滑基油の蒸発減量が少なく、かつ安定していることである。
よって、本発明の目的は、高温域で流体動圧軸受が回転体の荷重を十分に支持できる粘度領域を満たし、かつ低温域での粘度の上昇を抑制し、さらに高温域及び低温域における蒸発減量が少なく、かつ安定している潤滑油基油を提供することである。
本発明者らはこの課題に対し、特定の脂肪族アルコールと特定の脂肪族カルボン酸とから構成されるモノエステルにより、上記課題を解決した。
即ち、本発明により、以下の潤滑油基油及び潤滑油を提供する:
1. β-アルキル分岐の脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とから成る、式(1)で表されるモノエステルを含有する潤滑油基油。
Figure 0006384649
[R1は、炭素数が3〜17の直鎖又は分岐アルキル又はアルケニル基である。R2は、炭素数4〜14の直鎖アルキル基である。R3は、炭素数2〜12の直鎖アルキル基である。]
2. 前記β-アルキル分岐の脂肪族アルコールが、2-ヘキシルデカノール、2-ヘキシルドデカノール、2-ヘキシルテトラデカノール、2-ヘプチルデカノール、2-ヘプチルドデカノール、2-ヘプチルテトラデカノール、2-オクチルデカノール、2-オクチルドデカノール、2-オクチルテトラデカノール及びこれらの混合物からなる群から選ばれる1種である、前記1項記載の潤滑油基油。
3. 前記脂肪族カルボン酸がヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸及びこれらの混合物からなる群から選ばれる1種である前記1又は2項記載の潤滑油基油。
4. 前記β-アルキル分岐の脂肪族アルコールが、2-ヘキシルデカノール、2-オクチルデカノール、2-ヘキシルドデカノール及び2-オクチルドデカノールの混合物であり、脂肪族カルボン酸が、オクタン酸、ノナン酸又はデカン酸である、前記1〜3のいずれか1項記載の潤滑油基油。
5. 前記1〜4のいずれか1項記載の潤滑油基油を含有する潤滑油。
本発明によれば、高温域で流体動圧軸受が回転体の荷重を十分に支持できる粘度領域を満たし、かつ低温域での粘度の上昇を抑制できる潤滑油基油を提供できる。本発明の潤滑油基油はまた、蒸発減量が少なく、安定的な流体動圧軸受の使用を可能にする。本発明の潤滑基油はまた、耐加水分解性に優れる。
本発明の潤滑油基油は、β-アルキル分岐の脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とから生成されるモノエステルを含有する。
前記脂肪族アルコールの総炭素数は8〜28、好ましくは14〜26、最も好ましくは18〜22である。β-アルキル分岐の脂肪族アルコールの具体例としては、2-ヘキシルデカノール、2-ヘキシルドデカノール、2-ヘキシルテトラデカノール、2-ヘプチルデカノール、2-ヘプチルドデカノール、2-ヘプチルテトラデカノール、2-オクチルデカノール、2-オクチルドデカノール、2-オクチルテトラデカノールなどである。β-アルキル分岐の脂肪族アルコールは、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。2種以上混合するのが好ましい。2-ヘキシルデカノール、2-オクチルデカノール、2-ヘキシルドデカノール及び2-オクチルドデカノールの混合物が最も好ましい。
脂肪族カルボン酸は、飽和又は不飽和の直鎖又は分岐の脂肪族カルボン酸を使用できる。飽和脂肪族カルボン酸が好ましい。直鎖の脂肪族カルボン酸が好ましい。飽和直鎖脂肪族カルボン酸がより好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数は4〜18、好ましくは7〜12、最も好ましくは8〜10である。
脂肪族カルボン酸の具体例としては、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸等が挙げられる。中でも、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸が好ましい。オクタン酸、ノナン酸、デカン酸がより好ましい。ノナン酸が特に好ましい。脂肪族カルボン酸は単独または2種類以上混合して用いることができる。
前記脂肪族アルコール又は脂肪族カルボン酸のいずれか一方又は両方を、2種以上の混合物として用いた場合、得られるモノエステルは2種以上の混合物になる。本発明の潤滑油基油は、2種以上のモノエステルの混合物であるのが好ましい。
とりわけ、2-ヘキシルデカノール、2-オクチルデカノール、2-ヘキシルドデカノール及び2-オクチルドデカノールの混合物であり、脂肪族カルボン酸がオクタン酸であるモノエステル化合物の混合物が好ましい。
2-ヘキシルデカノール、2-オクチルデカノール、2-ヘキシルドデカノール及び2-オクチルドデカノールの混合物であり、脂肪族カルボン酸がノナン酸であるモノエステル化合物の混合物もまた好ましい。
2-ヘキシルデカノール、2-オクチルデカノール、2-ヘキシルドデカノール及び2-オクチルドデカノールの混合物であり、脂肪族カルボン酸がデカン酸であるモノエステル化合物の混合物もまた好ましい。
本発明の潤滑油基油は、その性能を低下させない範囲で、他の潤滑油基油、すなわち、鉱物油、ポリα−オレフィン、ポリブテン、アルキルベンゼン、動植物油、有機酸エステル、ポリアルキレングリコール、ポリビニールエーテル、ポリフェニルエーテル、アルキルフェニルエーテル、シリコーンからなる群から選ばれる1種又は2種以上を適宣併用することも可能である。併用するその他の基油の量は本発明の潤滑油基油に対して0〜50質量%が好ましく、低温性を損なわないためには本発明の潤滑油基油に対して0〜20質量%であることが好ましい。さらに、低温性及び蒸発減量を損なわないためには本発明の潤滑油基油に対して0〜10質量%であることが特に好ましい。さらに、他の潤滑油基油を含まないのが最も好ましい。
脂肪族分岐アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化反応は、当業界において公知の方法により行うことができる。通常、150〜300℃、好ましくは200〜250℃で行われる。反応時間は、反応のスケール等により変わるため、特に限定されないが、好ましくは1〜10時間である。圧力は常圧または減圧で実施するが、減圧の場合は通常0.1〜80kPaである。エステル中に水酸基が残ると熱安定性が低下するので、脂肪族分岐アルコールと脂肪族モノカルボン酸との仕込みモル比は、好ましくは1.0:1.0〜1.5、さらに好ましくは1.0:1.05〜1.20とすることが望ましい。
エステル化反応においては触媒を使用しても良く、この場合の該触媒の使用量は、原料仕込み量の0.01〜0.5質量%が好ましい。この場合の触媒としては、例えば、硫酸、p−トルエンスルホン酸、スズ酸化物、アルキルチタネート等が挙げられる。
本発明の潤滑油基油の40℃における動粘度は、7〜12mm2/sであるのが好ましく、7〜11mm2/sであるのがより好ましく、7〜10mm2/sであるのが更に好ましい。潤滑油が熱膨張しすぎると粘性が低下して軸受剛性が低下し、回転体の荷重を十分に支持できなくなる恐れがある。
本発明の潤滑油基油の粘度指数は、低温域での粘度上昇を抑制する観点から、128以上であるのが好ましく、より好ましくは130〜160である。なお、粘度指数とは、温度変化に伴う潤滑油の粘度変化を示す実験的に求められる指数である。一般的に、粘度指数が大きい潤滑油ほど、温度変化に伴う粘度の変化が小さく、粘度指数が小さい潤滑油ほど、温度変化に伴う粘度の変化が大きい。
本発明の潤滑油基油の流動点は、−25℃以下であるのが好ましい。
本発明の潤滑油基油は、潤滑油として使用することができる。本発明の潤滑油は、その性能を向上させるため、必要に応じて、酸化防止剤、帯電防止剤等を含ませることができる。
酸化防止剤としては、アミン系酸化防止剤及び、又はフェノール系酸化防止剤を組み合わせて添加する場合が好ましい。特に、アミン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤を組み合わせて添加する場合が好ましい。アミン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤を組み合わせて添加すると、単独で使用したした場合と比較して高温条件下で長期間にわたって優れた低揮発性を潤滑油に付与することができる。アミン系酸化防止剤の含有量は、流体動圧軸受用潤滑油に対して、好ましくは0.01〜5質量%添加される。フェノール系酸化防止剤の含有量は、流体動圧軸受用潤滑油に対して、好ましくは0.01〜5質量%添加される。
帯電防止剤は、流体動圧軸受用潤滑油に対して、好ましくは0.01〜0.1質量%添加される。
上記潤滑油は、流体動圧軸受等に好適に用いることができる。
〔実施例1〕
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、及び冷却器付きの脱水管を取り付けた3Lの4つ口フラスコを用意し、2-ヘキシルデカノール、2-オクチルデカノール、2-ヘキシルドデカノール及び2-オクチルドデカノールの混合物(1238g)(4.6モル)と、n−オクタン酸(792g)(5.5モル)を仕込み、常圧で200℃、8時間反応させた。減圧(0.4kPa)下、過剰の脂肪酸を留去した後、20%の水酸化ナトリウム水溶液(200g)(80℃)で洗浄し、さらに1Lの水で4回水洗し、減圧下脱水(210℃以下、0.4kPa以下)を2時間行い、目的のエステル化合物を得た。
〔実施例2〕
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、及び冷却器付きの脱水管を取り付けた3Lの4つ口フラスコを用意し、2-ヘキシルデカノール、2-オクチルデカノール、2-ヘキシルドデカノール及び2-オクチルドデカノールの混合物(1238g)(4.6モル)と、n−ノナン酸(869g)(5.5モル)を仕込み、常圧で200℃、8時間反応させた。減圧(0.4kPa)下、過剰の脂肪酸を留去した後、20%の水酸化ナトリウム水溶液(200g)(80℃)で洗浄し、さらに1Lの水で4回水洗し、減圧下脱水(210℃以下、0.4kPa以下)を2時間行い、目的のエステル化合物を得た。
〔実施例3〕
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、及び冷却器付きの脱水管を取り付けた3Lの4つ口フラスコを用意し、2-ヘキシルデカノール、2-オクチルデカノール、2-ヘキシルドデカノール及び2-オクチルドデカノールの混合物(1238g)(4.6モル)と、n−デカン酸(946g)(5.5モル)を仕込み、常圧で200℃、8時間反応させた。減圧(0.4kPa)下、過剰の脂肪酸を留去した後、20%の水酸化ナトリウム水溶液(200g)(80℃)で洗浄し、さらに1Lの水で4回水洗し、減圧下脱水(210℃以下、0.4kPa以下)を2時間行い、目的のエステル化合物を得た。
〔比較例1〕
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、及び冷却器付きの脱水管を取り付けた3Lの4つ口フラスコを用意し、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(641.2g)(4モル)と、n−オクチル酸(1730.6g)(12モル)を仕込み、常圧で200℃、8時間反応させた。減圧(3mmHg)下、過剰の脂肪酸を留去した後、20%の水酸化ナトリウム水溶液(630g)(80℃)で洗浄し、さらに1Lの水で4回水洗し、減圧下脱水(275℃以下、4mmHg以下)を2時間行った。さらに上記の残留物から、4mmHg減圧下、280〜283℃で目的の脂肪酸エステルを得た。
〔比較例2〕
攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、及び冷却器付きの脱水管を取り付けた3Lの4つ口フラスコを用意し、2−メチル−1,8−オクタンジオール(121.8g)(0.76モル)及び1,9−ノナンジオール(519.2g)(3.24モル)の混合物と、n−ヘプタン酸(1562.3g)(12モル)を仕込み、常圧で200℃、8時間反応させた。減圧(0.4kPa)下、過剰の脂肪酸を留去した後、20%の水酸化ナトリウム水溶液(200g)(80℃)で洗浄し、さらに1Lの水で4回水洗し、減圧下脱水(210℃以下、0.4kPa以下)を2時間行った。さらに上記の残留物から、0.4kPa減圧下、230〜235℃で目的のジエステルを得た。
<試験方法>
1.動粘度
実施例及び比較例で得たエステル化合物の動粘度を、動粘度測定用精密恒温槽(離合社製、Cat.No.403DS)とウベローデ粘度計(粘度計番号:0B(100℃)、1A(40℃))を用いて、JIS K 2283 3.:1983の規定に従って測定した。
2.粘度指数
100℃及び40℃における動粘度の数値からJIS K 2283 4.:1983の規定に従って粘度指数を算出した。
3.流動点
流動点は、流動点試験器(離合社製、Cat.No.520R・14L)を用いて、JIS K 2269:1987の規定に従って測定した。
4.蒸発減量
20ml試料ビンに油5gと、フェノール系酸化防止剤1g及びアミン系酸化防止剤0.1gを精秤し、120℃の恒温槽で所定時間静置した後の蒸発減量を測定した。
5.耐加水分解性
20ml試料ビンに油5gと、フェノール系酸化防止剤1g及びアミン系酸化防止剤0.1gを精秤し、サンプル(10g)に水(1ml)とp-トルエンスルホン酸のジオキサン溶液(2.4×10-3mol/L、10ml)を加え、90℃の恒温槽で5時間静置した後の全酸価を測定した。
<評価基準>
上記試験項目1.〜4.について、以下の基準で評価した。結果を下記表に示す。試験項目5.については測定値を記載した。
総合評価
1.から5.の全てが○ :◎(合格)
1.から5.の内の一つでも×:×(不合格)
1.動粘度
40℃における動粘度の値で評価した
7〜12mm2/s:○
2.粘度指数
128以上:○
128未満:×
3.流動点
−25℃以下:○
−25℃超 :×
4.蒸発減量
120℃において1000時間静置後の値で評価した。
0.09以下:○
0.09超 :×
Figure 0006384649
Figure 0006384649
上記表から明らかなように、本発明の潤滑油基油は、高温域で流体動圧軸受が回転体の荷重を十分に支持できる粘度領域を満たし、かつ低温域での粘度上昇が小さい優れた粘度特性及び蒸発減量を示す。流動点及び耐加水分解性も満足のいく結果であった。従って、本発明は、潤滑油基油として好適である。

Claims (3)

  1. β-アルキル分岐の脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とから成るモノエステルを含有する潤滑油基油であって、前記β-アルキル分岐の脂肪族アルコールが、2-ヘキシルデカノール、2-オクチルデカノール、2-ヘキシルドデカノール及び2-オクチルドデカノールの混合物であり、前記脂肪族カルボン酸がヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸及びこれらの混合物からなる群から選ばれる1種である前記潤滑油基油。
  2. 脂肪族カルボン酸が、オクタン酸、ノナン酸又はデカン酸である、請求項記載の潤滑油基油。
  3. 請求項1又は2記載の潤滑油基油を含有する潤滑油。
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