JP6315637B1 - 塗布具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は内部に貯留させる液状塗布材、すなわちバルク液につき、複数種類存在するバルク液に対応でき、しかもそのバルク液の粘度が異なる場合であっても同じ規格の塗布具を用いることが出来、それぞれ液漏れが起こらないように構成し、芯材への貯留部からのバルク液の含浸が調整出来て、たとえバルク液の量が少なくなってきたとしても最後まで液切れしない塗布具を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は略円筒状をなすボディと、略円柱状に形成された塗布部材と、液状塗布材を貯留する貯留部と、前記ボディ内において前記塗布部材の後端側につき、穿設された貫通孔を貫挿させて保持すると共に、該塗布部材後端側の先端部を、貯留部側へ露出させてなり、前記貫通孔の形状は、貫通孔と該貫通孔を貫挿する塗布部材との間の隙間の幅が調整できる形状とされた略円柱状をなすプラグとを備えたことを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばアイライナーやアイブローのような化粧用具、あるいは頭髪や眉毛などの部分白髪染め具など内部に貯留した液状塗布材を塗布部材に浸潤させ、これを先端塗布部より塗布あるいは描画して使用する塗布具に関するものである。
従来より、アイライナーなど内部に液状塗布材を貯留し、この液状塗布材を繊維部材などからなる芯材により構成された塗布部材に吸収、浸潤させ、該塗布部材の先端塗布部によって塗布あるいは描画する塗布具が一般に知られている。
これら塗布具については、内部に貯留されている液状塗布材のバルク出量調整をするため、通常、前記芯材を覆う吸収体が設けられており、この吸収体により、芯材に送出される液状塗布材の出量を調整するものとしていた。
従来は、吸収体については一般的に外周面を蛇腹状の凹凸面に形成した樹脂成形品によって作製されており、その設計には多くの調整が必要で、また高額な金型費用が必要とされていた。
また、内部に液状塗布材を貯留する貯留部の領域も確定していて、この領域を変更できる構成にはなっていなかった。
ところで、前記液状塗布材は、使用の態様によって、その粘性や材質が多数異なっており、また前記貯留部に貯留させる液状塗布材の貯留量も様々異なるものである。
よって、上記のように、複数種類存在する液状塗布材に対応させ、しかもその貯留量の異なる場合も含めて同じ形状で同じ大きさの構造をなす塗布具や内部の吸収体を使用することは困難なこととされていた。
すなわち、長さなどを変更した樹脂成形品からなる吸収体を別部品として作製することは、高額な金型費用を必要とし、また、前記貯留量を変更するには塗布具の大きさそのものを変更しなければならないとの課題があるからである。
そして、前記バルクの粘度は、バルク液の種類によって異なっており、粘度の異なったバルク液にあわせて、液漏れが起こらないようそれぞれ塗布具の形状を変更することはきわめてコスト高になり、到底容認されるものではなかった。
そこで前記バルクの粘度が異なる場合であっても、同じ規格の塗布具を用いることが出来、しかもそれぞれ液漏れが起こらないように構成された塗布具が要請されていた。
さらに、一般的な塗布具は、塗布具内に貯留されたバルク液が少なくなると、芯材に送出される液状塗布材の出量が保持できなくなる傾向にあった。なぜなら塗布具の使用状態はそれを平行にして使用するか或いは少し後端側を下げて使用することが多く、その様な使用状態であると、芯材への貯留部からのバルク液の含浸がうまく調整出来ないからである。
特開平11−48678号公報 特開2013−102910号公報 特開2004−344858号公報
かくして、本発明による塗布具は、前記従来の課題を解決するために創案されたものであって、内部に貯留させる液状塗布材、すなわちバルク液につき、その粘性や材質の異なるものが複数種類存在し、また前記貯留部に貯留させる液状塗布材の貯留量も様々異なるものであったとしても、この複数種類存在するバルク液に対応でき、しかもそのバルク液の粘度が異なる場合であっても、例えば大きさや形状など同じ規格の塗布具を用いることが出来、それぞれ液漏れが起こらないように構成し、さらには塗布具を平行にして使用するか或いは少し後端側を下げて使用した状態が長くなったとしても、芯材への貯留部からのバルク液の含浸が調整出来て、たとえバルク液の量が少なくなってきたとしても最後まで液切れしない塗布具を提供することを目的とするものである。
本発明による塗布具は、
略円筒状をなすボディと、該ボディ内に収納される、繊維部材の外周面を保護シートで被覆されて略円柱状に形成された塗布部材と、該塗布部材の後端部から塗布部材の外径より小径の外径を有する略円柱状をなし、塗布部材後端面略中心部から塗布部材の軸方向へ突出させて形成された突起部と、前記繊維部材に含浸する液状塗布材を貯留する貯留部と、前記ボディ内において前記塗布部材の後端側につき、穿設された貫通孔を貫挿させて保持すると共に、前記突起部先端部を、貯留部側へ露出させた略円柱状をなすプラグと、
を備え、
前記プラグの貫通孔は、多角形状に形成され、孔の内周面が塗布部材の外周面に当接すると共に、孔の隅角部内側に前記塗布部材の外周面との間に隙間を有する第1貫通孔と、多角形状に形成され、孔の内周面が突起部材の外周面に当接すると共に、孔の隅角部内側に前記突起部の外周面との間に隙間を有する第2貫通孔とを備え、第1貫通孔と第2貫通孔との境には段差部が形成されると共に、該段差部には、前記第1貫通孔と第1貫通孔が貫挿する塗布部材との間に生ずる隙間と、前記第2貫通孔と第2貫通孔が貫挿する前記突起部との間に生ずる隙間とを連通させる連通が形成され、
前記第2貫通孔と該第2貫通孔を貫挿する突起部との間の隙間から、前記連通溝を通り、第1貫通孔と該第1貫通孔を貫挿する塗布部材との間の隙間を通過して、前記塗布部材の先端側の外部へ連通する空気流通路が形成され、前記貯留部に前記塗布部材の先端側の外部から空気が入り込めるよう形成された、
ことを特徴とし、
または、
前記プラグと塗布部材先端側との間のボディ内に、前記塗布部材の長手方向へ直列に取り付けられた円柱状をなす複数個の吸収体と、前記複数個の吸収体をボディ内で塗布部材の長手方向へ向かい圧縮する圧縮部材とが設けられた、
ことを特徴とし、
または、
前記略円柱状をなすプラグの外周面には外側に向かいリング状に張り出すシーリング突条が設けられ、ボディの内面とプラグの外面との間をシールしてなる、
ことを特徴とし、
または、
前記液状塗布材を貯留する貯留部内には、液状塗布材を攪拌するボールが設けられ、前記プラグの前記貯留部側端面からは、突出する前記突起部への前記ボールの衝突を防止する衝突防止突起が設けられた、
ことを特徴とし、
または、
前記圧縮部材は略円柱状をなし、前記ボディと圧縮部材との間にはシール部材によりシールされてなる、
ことを特徴とし、
または、
前記貯留部は、前記プラグ及び止栓によって形成され、前記止栓の取り付け位置を変更可能とすることにより液状塗布材の貯留領域が増減可能に構成した、
ことを特徴とし、
または、
前記止栓は前記ボディの後端部に蓋をする尾栓と連結杆を介して一体化された、
ことを特徴とするものである。
本発明による塗布具であれば、内部に貯留させる液状塗布材につき、その粘性や材質の異なるものが複数種類存在し、また前記貯留部に貯留させる液状塗布材の貯留量も様々異なるものであったとしても、この複数種類存在する液状塗布材に対応でき、しかもそのバルク液の粘度が異なる場合であっても、例えば大きさや形状につき同じ規格の塗布具を用いることが出来、それぞれ液漏れが起こらないよう構成し、さらには塗布具を平行にして使用するか或いは少し後端側を下げて使用した状態が長くなったとしても、芯材への貯留部からのバルク液の含浸が調整出来て、たとえバルク液の量が少なくなってきたとしても最後まで液切れしない塗布具を提供できるとの優れた効果を奏する。
本発明による塗布具の構成を説明する説明図(1)である。 本発明による塗布具の構成を説明する説明図(2)である。 プラグの構成を説明する説明図(1)である。 プラグの構成を説明する説明図(2)である。 プラグの構成を説明する説明図(3)である。 プラグの構成を説明する説明図(4)である。 プラグの構成を説明する説明図(5)である。
以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
まず、図1、図2に基づいて本発明による塗布具1の構成を説明する。
本発明による塗布具1は、略円筒状をなすボディ2を有している。また、キャップ3及びインナーキャップ4を有している。
ボディ2内には芯状をなす塗布部材5が保持されている。当該塗布部材5は通常繊維部材で構成され、その外周面は保護シート材29により被覆されている。前記保護シート材29の材質について何ら限定はないが、該保護シート材29の外周面からは内部の塗布部材5側に液状塗布材6が含浸しない材質となっている。
そして、塗布部材5は、略円柱状をなして形成され、保護シート材29で被覆された外周面からは液状塗布材6があまり含浸せず、その軸方向両端部は前記保護シート材29が、例えば切削されて被覆されず、もってこの軸方向両端部から毛細管現象などによって液状塗布材6が含浸できるように構成されるものとなる。
すなわち、塗布部材5の両端部側は、切削されて前記保護シート材29が剥がされ、先端側は略針状の尖端形状をなし、後端側は塗布部材5の径より小径の略円柱状をなす突起部18として構成されるものである。
符号7は、吸収体を示す。図から理解出来る様に、当該吸収体7は、外周面に何らの凹凸形状も施さない円柱状に構成され、その軸方向中心部には、軸方向に向かって貫通する貫通孔8が設けられている。
そして、この貫通孔8に前記塗布部材5が貫挿して取り付けられている。従来この吸収体7は、外周が蛇腹状の凹凸面として構成された樹脂成形品で作製されていたが、前記したように、前記樹脂成形品の金型費用が比較的高額であり、そのため複数種類の形態をなす異なった吸収体を作製すると塗布具自体のコストが高価となってしまっていた。
しかして、本発明の吸収体7は、例えば、内部に連続気泡を有するフォーム材などの含浸力を有する柔軟部材で構成されており、その大きさや長さを簡単に切断することにより形状が変更できるものとなっている。さらに、長手方向や直径方向へ圧縮することにより形状を容易に変更できるように構成してある。
そして、本発明において吸収体7は、塗布部材5の軸方向に複数個直列にして取り付けるものとしてある。本発明で吸収体7を複数個取り付けた意義については後述する。
符号9はノーズピースであり、前記芯状をなす塗布部材5の先端側を保持して、ボディ2の先端部に固着している。尚、前記塗布部材5の先端側には描画部材10が被嵌して取り付けられており、該描画部材10により含浸した液状塗布材6を使って、描画あるいは塗布するように構成されている。
図1、図2において、符号11は、プラグであり、ボディ2内において塗布部材5の後端側を、穿設された貫通孔8に貫挿させて保持すると共に、その後塗布部材5の後端部を隣に形成された貯留部12側へ露出させている。尚、プラグ11は前述のように、塗布部材5の後端側につき、貫通孔8内を貫挿させて塗布部材5を保持しているが、この貫通孔8の形状は四角状あるいは六角形状などの多角形状にしてある。これは液状塗布材6の粘性や材質に対応して貫通孔8とこれを貫挿する塗布部材5との間の隙間の大きさを調整し、吸収体7側に浸潤する液状塗布材6の量を調整しようとしたものである。ここで、前記隙間は、貯留部12と外部とを連通させる空気流通路として機能するものとなり、前記貯留部12には液状塗布材6が貯留されるものとなる。
図1、図2において、符号13は、前記貯留部12を形成するための止栓を示す。しかして、図2においては、該止栓13はボディ2の長手方向においていずれの箇所にも取り付け可能とされており、もって、貯留部12の領域は簡単に変更できるものとなっている。
尚、図1から理解されるように、この止栓13と尾栓17とをつなげて一体化し、それをボディ2の後端から嵌入して止栓兼用の尾栓17として使用するタイプも存在する。この場合、貯留部12の容量を変更するには、前記尾栓17の長さを変更したものを使用すればよい。
図1、図2において、符号14はボールであり、貯留部12に液状塗布材6を貯留した後、当該ボール14を該貯留部12に入れることにより、液状塗布材6の塗布部材5への含浸を促進でき、最後まで無駄なく液状塗布材6を使用できるものとなっている。尚、ボール14を有しないタイプの塗布具1も存在する。
ボディ2内の先端側にはノーズピース9を介して描画部材10が取り付けられ、後端側には、所望の長さの圧縮部材20と所望の長さにカットされた複数個の吸収体7とプラグ11が取り付けられた芯状の塗布部材5が取り付けられる。その後、ボディ2の後端開口15から液状塗布材6を、所望の領域空間とした貯留部12内に充填し、止栓13により蓋をし、あるいは止栓兼用の尾栓17により蓋をし、液状塗布材6を貯留部12内に貯留する。尚、止栓13と尾栓17とが別部品の場合は、尾栓17でボディ2の後端に蓋をする。
とこで、前記液状塗布材6は、その種類によって粘度がまちまちであり、そのため粘度の小さな液状塗布材6の場合には、前記塗布部材5の先端に取り付けられた描画部材10側より液漏れが生じてしまうことがあった。
しかして、従来ではこの液漏れを防止するために、1個の吸収体7を使用するものとし、該吸収体7の長さを変更したり、前記貯留部12の大きさを変えて塗布具を構成していたが、本発明ではさらに改良を加え液漏れの完全な解消を達成するものとした。
図1、図2に示す発明では、たとえ同じ長さで同じ大きさの塗布具1であっても、それぞれの種類のバルク粘度にあわせて液漏れの生じない塗布具1が、あるいはバルク粘度が大きいものであっても液のかすれが生じない塗布具1を前記一種類の大きさからなる塗布具1で構成できる発明としたのである。
特に、飛行機に搭乗して高い高度の上空にある場合に塗布具1を使用するとき、気圧の変化により液漏れすることが多いものとなる。本発明はその様な状況にあっても液漏れしない塗布具1を開発した。
すなわち、塗布具1のボディ2内に複数個の吸収体7を軸方向に直列に取り付け、この取り付けた複数個の吸収体7に隣接して略円柱状をなし、所定長さに設定した圧縮部材20を取り付け、これにより複数個の吸収体7につき各々圧縮の程度を変えて圧縮できるようにしたのである。
そして、前記圧縮の程度が異なると、複数個の吸収体7の長さがそれぞれ異なるものとなり、その結果、液状塗布材6の吸い上げの効率がそれぞれの吸収体7で異なるものとなるのである。
吸収体7は軸方向に圧縮されるとき、その圧縮の程度が異なると連続気泡を有するフォーム材であるため内部の気泡密度が変化する。すると液状塗布材6を吸い上げる毛細管現象も異なることになり、取り付けられた複数個の吸収体7の軸方向においても液状塗布材6の吸い上げの効率が変化することになる。
図1、図2から理解されるように、圧縮部材20は、通常描画部材10側に所定の長さのものが1個取り付けられる。そして、この圧縮部材20に隣接する吸収体7が最も圧縮の程度が高く、その結果、液状塗布材6の毛細管現象による吸い上げの効率が高くなる。
しかし、圧縮部材20に接しない吸収体7にあっては、前記隣接する吸収体7と異なり、それほど圧縮されない。よってこの箇所での液状塗布材6の毛細管現象による吸い上げの効率はそれほど高くないのである。
この様に、塗布部材5の軸方向に複数個の吸収体7を直列に並べて取り付け、これを圧縮部材20によって、各々の吸収体7の圧縮の程度を変えて圧縮し、もって、各々の吸収体7の毛細管現象による液状塗布材6の吸い上げの効率を変化させれば、粘度の異なる液状塗布材6に対応できて、液漏れを生じさせない塗布具1を形成できるものとなる。
ここで、吸収体7は前述のように、内部に連続気泡を有するフォーム材で形成してある。そして、この吸収体7は、図から理解される様に、軸方向に塗布部材5が貫通する貫通孔8を有している。
そして、吸収体7の一方側に圧縮部材20を介在させれば、介在させた圧縮部材20の長さの分だけ、吸収体7は長手方向に圧縮されることになる。すなわち、例えば、吸収体7が合計20mmの長さであるとき、4mmの長さの圧縮部材20を介在させれば、吸収体7は合計16mmの長さに圧縮され、縮むことになる。
複数個の吸収体7がそれぞれの圧縮の程度で圧縮されると、内部に連続気泡を有するフォーム材で形成された吸収体7は、貫通孔8に貫挿された塗布部材5との密着性が高まり、塗布部材5側に浸透した液状塗布材6を毛細管現象によって吸い上げるものとなる。よって塗布部材5や描画部材10側には余分な液状塗布材6が含浸せず、その結果液状塗布材6の液漏れが防止出来るものとなる。
次に、図1、図2及び図3乃至図7に基づいて本発明によるプラグ11の構成につき説明する。
プラグの貫通孔8は、前記図から理解されるように、塗布部材5が貫挿する径を有する第1貫通孔30を有している。
さらに、この第1貫通孔30に連通する第2貫通孔31を有している。そして、該第2貫通孔31は前記突起部18が貫挿する径を有するものとして、すなわち第1貫通孔30の径より小径の孔として形成されている。
さらに、図から理解されるように、前記第1貫通孔30と第2貫通孔31との境には段差部32が形成されている。そして、該段差部32には、前記第1貫通孔30と第1貫通孔30が貫挿する塗布部材5との間に生ずる隙間33と、前記第2貫通孔31と第2貫通孔31が貫挿する前記突起部18との間に生ずる隙間34とを連通させる連通35が形成されている。
この様な本発明のプラグ11であれば、塗布部材5はプラグ11の段差部32に塗布部材5と突起部18の境に形成された段差壁が係止し、塗布部材5を確実に塗布具1内に固定出来るものとなる。
さらに、貯留部12と描画部材10が取り付けられている近傍位置の外部とは空気通過路となって形成され、貯留部12から塗布部材5へスムーズな液状塗布材6の含浸が達成できるものとなっている。
すなわち、前記空気通過路は、前記第2貫通孔31と該第2貫通孔31を貫挿する突起部18との間の隙間34から、前記連通35を通り、さらに第1貫通孔30と該第1貫通孔30を貫挿する塗布部材5との間の隙間33を通過して、複数の吸収体7の貫通孔8及び圧縮部材20の貫通孔8を通過して外部へ連通するように形成されて、貯留部12から液状塗布材6が塗布部材5に含浸された容量の分、外部から空気が入り込めるよう構成されているのである。
次に、前記した本発明による略円柱状をなすプラグ11には、その外周面において外側に向かいリング状に張り出すシーリング突条36が設けられ、ボディ2の内周面とプラグ11の外面との間をシールしてあり、この間から液状塗布材6が外に漏れないように形成されている。
さらに、圧縮部材20の外周面とボディ2の内周面との間についてもシーリングしてある。そのシーリング箇所を符号37で示す。このシーリング箇所により、この圧縮部材20の外周面とボディ2の内周面との間から液状塗布材6が液漏れするのが阻止されるものとなる。しかして、このシーリング箇所37での方法については何ら限定されるものではなく、圧縮部材20の外周面にシーリング突条を設けても構わないし、ボディ2の内周面にシーリング突条を内側に向けて形成したものでも構わない(図1参照)
尚、前述したように、前記液状塗布材6を貯留する貯留部12内には、液状塗布材6を攪拌するボール14が設けられているが、前記プラグ11の前記貯留部12側の端面からは、突出する前記突起部18への前記ボール14の衝突を防止する衝突防止突起38が設けられている。該衝突防止用突起38は前記突起部18を囲むように複数設けられており、これによりボール14が突起部18の先端に当たり、もって突起部18の形状が変化して塗布部材5の液状塗布材6を含浸する含浸効率が変化し、その結果、液漏れ結びつくのを防止しているのである。
1 塗布具
2 ボディ
3 キャップ
4 インナーキャップ
5 塗布部材
6 液状塗布材
7 吸収体
8 貫通孔
9 ノーズピース
10 描画部材
11 プラグ
12 貯留部
13 止栓
14 ボール
15 後端開口
17 尾栓
18 突起部
20 圧縮部材
29 保護シート材
30 第1貫通孔
31 第2貫通孔
32 段差部
33 第1貫通孔と塗布部材外周面との間の隙間
34 第2貫通孔と突起部外周面との間の隙間
35 連通
36 シーリング突条
37 シーリング箇所
38 衝突防止突起

Claims (7)

  1. 略円筒状をなすボディと、該ボディ内に収納される、繊維部材の外周面を保護シートで被覆されて略円柱状に形成された塗布部材と、該塗布部材の後端部から塗布部材の外径より小径の外径を有する略円柱状をなし、塗布部材後端面略中心部から塗布部材の軸方向へ突出させて形成された突起部と、前記繊維部材に含浸する液状塗布材を貯留する貯留部と、前記ボディ内において前記塗布部材の後端側につき、穿設された貫通孔を貫挿させて保持すると共に、前記突起部先端部を、貯留部側へ露出させた略円柱状をなすプラグと、
    を備え、
    前記プラグの貫通孔は、多角形状に形成され、孔の内周面が塗布部材の外周面に当接すると共に、孔の隅角部内側に前記塗布部材の外周面との間に隙間を有する第1貫通孔と、多角形状に形成され、孔の内周面が突起部材の外周面に当接すると共に、孔の隅角部内側に前記突起部の外周面との間に隙間を有する第2貫通孔とを備え、第1貫通孔と第2貫通孔との境には段差部が形成されると共に、該段差部には、前記第1貫通孔と第1貫通孔が貫挿する塗布部材との間に生ずる隙間と、前記第2貫通孔と第2貫通孔が貫挿する前記突起部との間に生ずる隙間とを連通させる連通が形成され、
    前記第2貫通孔と該第2貫通孔を貫挿する突起部との間の隙間から、前記連通溝を通り、第1貫通孔と該第1貫通孔を貫挿する塗布部材との間の隙間を通過して、前記塗布部材の先端側の外部へ連通する空気流通路が形成され、前記貯留部に前記塗布部材の先端側の外部から空気が入り込めるよう形成された、
    ことを特徴とする塗布具。
  2. 前記プラグと塗布部材先端側との間のボディ内に、前記塗布部材の長手方向へ直列に取り付けられた円柱状をなす複数個の吸収体と、前記複数個の吸収体をボディ内で塗布部材の長手方向へ向かい圧縮する圧縮部材とが設けられた、
    ことを特徴とする請求項1記載の塗布具。
  3. 前記略円柱状をなすプラグの外周面には外側に向かいリング状に張り出すシーリング突条が設けられ、ボディの内面とプラグの外面との間をシールしてなる、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の塗布具。
  4. 前記液状塗布材を貯留する貯留部内には、液状塗布材を攪拌するボールが設けられ、前記プラグの前記貯留部側端面からは、突出する前記突起部への前記ボールの衝突を防止する衝突防止突起が設けられた、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の塗布具。
  5. 前記圧縮部材は略円柱状をなし、前記ボディと圧縮部材との間にはシール部材によりシールされてなる、
    ことを特徴とする請求項2、請求項3または請求項4記載の塗布具。
  6. 前記貯留部は、前記プラグ及び止栓によって形成され、前記止栓の取り付け位置を変更可能とすることにより液状塗布材の貯留領域が増減可能に構成した、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の塗布具。
  7. 前記止栓は前記ボディの後端部に蓋をする尾栓と連結杆を介して一体化された、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6記載の塗布具。
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