JP6269069B2 - 集光装置、光発電装置、集光装置の製造方法 - Google Patents

集光装置、光発電装置、集光装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、集光装置、その集光装置を備える光発電装置、その集光装置の製造方法に関する。
表面から入射した光を裏面から出射する第1プリズム部材と、その第1プリズム部材の裏面に対向して設けられた第2プリズム部材とを備える集光装置が知られている(特許文献1)。
国際公開第2013/058381号
特許文献1に記載の集光装置では、図12に示されるように、第2プリズム部材320は、その入射面321が、導光面3211と連絡面3213が反射面3212から周期的に突出する複雑な形状を有している。このような複雑な形状の光学部材は、アクリルなどの樹脂材料を用いれば形成し易い。しかし、樹脂材料は紫外域と赤外域の光の透過率が低い。太陽光は第2プリズム部材320中の比較的長い距離を進むため、第2プリズム部材320が樹脂材料により形成されている場合には、太陽光に含まれている紫外光や赤外光が吸収されて集光効率が低下してしまう。特に、赤外光については相当量が吸収されてしまう。第2プリズム部材320がガラスにより形成されている場合には、樹脂により形成した場合に比べて集光率は高い。しかし、ガラスにより第2プリズム部材320のような複雑な形状を加工することは難しい。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、太陽光の透過率が優れた第2プリズム部材を用いることにより、集光効率に優れた集光装置、その集光装置を備える光発電装置、および、その集光装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明による集光装置は、互いに対向する第1の表面と第1の裏面とを有する第1の光学部材と、互いに対向する第2の表面と第2の裏面とを有し、第2の表面が第1の裏面に対向するように配置される第2の光学部材と、を備え、第1の光学部材は、第1の表面に入射する光束を集光する複数の集光構造が互いに平行に第1の表面に配列されるとともに、複数の集光構造によって集光された集光光束をそれぞれ偏向する複数の偏向構造が互いに平行に複数の集光構造に対応するように第1の裏面に配列され、複数の集光構造の各々は、光束の入射側に凸構造を有し、複数の偏向構造の各々は、偏向面と出射面とを有し、偏向面によって偏向された集光光束を出射面から出射し、第2の光学部材は、出射面から出射された集光光束を受光する複数の受光構造が互いに平行に複数の偏向構造に対応するように第2の表面に突設され、複数の受光構造の各々が受光した集光光束を第2の裏面が反射し、第2の光学部材の本体部はガラス材料からなり、複数の受光構造の各々は樹脂材料からなり、本体部に接合されていることを特徴とする。
本発明によれば、集光効率に優れた集光装置、その集光装置を備える光発電装置、およびその集光装置の製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態における集光装置を用いた光発電装置の概略構成図である。 (a)AM1.5(Air Mass 1.5)の測定条件で測定された太陽光の直達日射量の波長特性を示す図である。(b)樹脂材料の一例であるPMMA(ポリメチルメタクリレート)と、ガラスの一例であるBK7の各透過率の波長特性を示す図である。 多接合型の光電変換素子の構造の一例を模式的に表した図である。 多接合型の光電変換素子の各層の量子効率の波長特性を示す。 (a)PMMAを介して多接合型の光電変換素子に太陽光を導いた場合の、PMMAの厚さと各層の単位受光面積あたりの出力電流の関係示す図である。(b)BK7を介して多接合型の光電変換素子に太陽光を導いた場合の、BK7の厚さと各層の単位受光面積あたりの出力電流の関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における集光装置を用いた光発電装置の概略構成図である。 本発明の第2の実施の形態における集光装置に備わる第2プリズム部材の樹脂部の近傍を拡大した図である。 (a),(b)本発明の第2の実施の形態における集光装置に備わる第2プリズム部材の樹脂部の成形方法を示す図である。 本発明に係る集光装置の生産方法の一例を示すフローチャートである。 第1プリズム部材を第2プリズム部材から剥離する方法を示す図である。 本発明に係る集光装置の平面図の一例である。 従来の集光装置における接合部周辺の拡大図である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における集光装置を用いた光発電装置の概略構成図である。図1に例示される光発電装置1は、第1プリズム部材310aおよび第2プリズム部材320aからなる集光装置300aと、多接合型の光電変換素子330とを備える。
第1プリズム部材310aは、図12に示す特許文献1の第1プリズム部材310と同一である。すなわち、第1プリズム部材310aは、光を入射させる表面に複数の集光構造311が互いに平行に配列されるとともに、集光構造311に集光された集光光束を斜めに偏向させて出射させる複数の偏向構造315が互いに平行に裏面に配列されている。複数の集光構造311と複数の偏向構造315は、x軸方向に同一ピッチで配列されており、一対一の対応関係がある。
第2プリズム部材320aは、第2プリズム部材320aの表面が第1プリズム部材310aの裏面に対向するように設けられる。第2プリズム部材320aは、三角柱形状の本体部327と、本体部327の上面3271の上にx軸方向に周期的に配列された複数の凸部328とを有する。本体部327には、太陽光の広い波長域に対して高い透過率を有するガラス、例えば光学ガラスBK7を用いる。
第2プリズム部材320aの凸部328は、第1プリズム部材310aの出射光を受光する受光構造を構成する。第2プリズム部材320aは、凸部328で受光した、すなわち凸部328に入射した光を出射面325に導く。出射面325は、上面3271および反射構造322のそれぞれと接しているとともに、光電変換素子330が接着されている。光電変換素子330は、出射面325に導かれ出射面325から出射した光を受光して光電変換する。
凸部328には、複雑な形状を容易に形成可能な紫外線硬化樹脂を用いる。凸部328の屈折率は、本体部327の屈折率と略同一であることが好ましい。凸部328は、適当な型を用意し、本体部327の上面3271に紫外線硬化樹脂を塗布した後、型を紫外線硬化樹脂に押し当て、その状態で紫外線を照射して硬化させることで形成することができる。
偏向構造315の第2面317(図12参照)と、凸部328の導光面3211とは、接合部319により接合されている。接合部319の屈折率は、第1プリズム部材310aの屈折率と第2プリズム部材320aの屈折率と略同一であることが好ましい。
偏向構造315から出射した光は、接合部319を透過して導光面3211(図12参照)から第2プリズム部材320aに入射する。第2プリズム部材320aに入射した光は、本体部327と凸部328との境界を透過して、本体部327の反射構造322で全反射され、再び本体部327と凸部328との境界を透過して、凸部328の反射面3212で全反射される。第2プリズム部材320aの入射光は、本体部327の反射構造322と凸部328の反射面3212との間で繰り返し全反射して出射面325へ導かれる。
次に、集光装置300aに用いる材料について説明する。図2(a)は、AM1.5の測定条件で測定された太陽光の直達日射量の波長特性を示す。図2(a)から明らかなように、太陽光は、紫外光と、可視光と、赤外光とを含み、特に、赤外域に広い波長域にわたる光を含む。
図2(b)は、PMMAおよび光学ガラスBK7の厚さ10mmあたりのそれぞれ分光透過率を示す。図2(b)からわかる通り、PMMAは、BK7に比べて紫外域および赤外域の透過率が低い。第2プリズム部材320aの内部では、太陽光は比較的長い距離を伝播する。従って、第2プリズム部材320aの材料としてPMMAを用いた場合、かなりの量の紫外光および赤外光が第2プリズム部材320aにより吸収されてしまう。一方、第2プリズム部材320aの材料としてBK7を用いた場合には、このような吸収を大幅に抑制できる。本発明にかかる集光装置では、太陽光が長い距離を伝播する第2プリズム部材320aの本体部327にはガラスを用い、ガラスでは形成しにくい凸部328のみに樹脂材料(例えば、紫外線硬化樹脂)を用いることにより、太陽光が伝播する樹脂部の長さ(厚さ)をできるだけ小さくして、紫外光および赤外光の吸収を抑制する。
(光発電装置の発電効率)
図3は、光電変換素子330の構造の一例を模式的に表した図である。図3に例示された光電変換素子330は、光の入射面から順に、所定波長域の光を選択的に光電変換するL1層、L2層、L3層が配置され、これらは電気的に直列に接続される。
図4は、L1層、L2層、L3層の量子効率の波長特性を示す。ここで、量子効率とは、入射した光子の数と光子により励起したキャリアの数との比である。図4に示した例では、L1層は約650nm以下の波長の光に対して量子効率が高く、L2層は約650nmから約900nmの光に対して量子効率が高く、L3層は約900nm以上の波長の光に対して量子効率が高い。
太陽光に含まれる波長が約650nm以下の光は、L1層で光電変換される。太陽光に含まれる波長が約650nmから約900nmの光は、L1層を通過してL2層で光電変換される。太陽光に含まれる波長が約900nm以上の波長の光は、L1層とL2層を通過してL3層で光電変換される。
L1層、L2層、L3層は、直列接続されるため、光電変換素子330の出力電流iは、L1層の出力電流iL1、L2層の出力電流iL2、L3層の出力電流iL3のうちの最小値となる。
太陽光が透過率τ(λ)の光学材料を透過してL1層に入射した際のL1層の出力電流iL1は、下式(1)で表される。
L1=∫{q・QL1(λ)・S・Pin(λ)・τ(λ)・λ/(h・c)}dλ …(1)
λ:光の波長
q:電子1個あたりの電荷1.602176487×10−19〔C〕
L1(λ):図5に示す波長λにおけるL1層の量子効率
S:L1層の受光面積〔m
in(λ):図3(a)に示す波長λの光の強度〔W/m
τ(λ):波長λの光に対する厚さ10mmの光学材料の透過率
h:プランク定数6.62606896×10−34〔J・s〕
c:光速2.99792458×10〔m/s〕
太陽光が透過率τ(λ)の光学材料を透過してL2層およびL3層に入射した場合のL2層およびL3層の出力電流iL2およびiL3も同様にして計算することができる。
図5(a)は、PMMAを介して光電変換素子に太陽光を導いた場合の、PMMAの厚さとL1層、L2層、L3層の単位受光面積(cm)あたりの出力電流〔mA/cm〕の各計算値を示す。図5(a)に示されるように、L3層の単位受光面積あたりの出力電流は、PMMAによる赤外光の吸収の影響により、PMMAが厚くなるに従って大きく減少し、厚さが約28mmを超えると、L1層、L2層の出力電流よりも小さくなる。
一方、図5(b)には、BK7を介して光電変換素子に太陽光を導いた場合の、BK7の厚さとL1層、L2層、L3層の単位受光面積あたりの出力電流〔mA/cm〕の各計算値を示す。図5(b)に示されるように、BK7は赤外光をよく透過するため、PMMAの場合のような出力電流の低下は起きていない。従って、太陽光がPMMA中を伝播する距離はできるだけ小さくし、長い距離を伝播する部分はガラスにより構成されることが望ましいことがわかる。
上述した第1の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)第1の実施の形態による集光装置300aの第2プリズム部材320aは、ガラス材料で構成された本体部327に樹脂材料で構成された凸部328が接合されている。凸部328は、第1プリズム部材310aの偏向構造315に対応するように、第2プリズム部材320aの表面に一方向に配列されるとともに第1プリズム部材310aの出射面から出射された集光光束を受光する複数の受光構造として用いられる。したがって、集光装置300a、その集光装置300aを備える光発電装置1は、集光効率に優れている。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態における集光装置300bを用いた光発電装置の概略構成図である。図6に例示される光発電装置2は、裏面形状が第1プリズム部材310aと異なる第1プリズム部材310bを第1プリズム部材310aの代わりに備える点が第1の実施の形態による光発電装置1と異なっている。
第2の実施の形態では、第1プリズム部材310bの裏面を、集光光束の偏向だけでなく、第2プリズム部材320aの凸部328を形成するための型としても用いる。図7は、第1プリズム部材310bの裏面と第2プリズム部材320aの表面との対向部を拡大した様子を示す。図7に示されるように、第1プリズム部材310bの裏面の形状は、成形すべき凸部328の形状に対応している。即ち、導光面3211は、第1プリズム部材310bの第2面317に対応する。また、第2プリズム部材320aの連絡面3213は、第1プリズム部材310bの第2面317に接続する第4面3171に対応する。第2プリズム部材の反射面3212は、第4面3171と接続する第5面3172に対応する。
第1プリズム部材310bには、空隙部3173が設けられ、空隙部3173は開口部3173aにより、第3面318と第5面3172とを隔てている。空隙部3173は第1プリズム部材310bの第1面316において太陽光を全反射させるために設けられている。開口部3173aは、凸部328を成形する際に、例えば紫外線硬化樹脂が空隙部3173に入り込むことを防ぐ意味から、第1プリズム部材310bを製造可能な範囲でできるだけ狭いことが好ましい。
凸部328の形成は次のように行う。まず、図8(a)に示すように、凸部328を形成すべき第2プリズム部材320aの上面3271に紫外線硬化樹脂3281を塗布する。紫外線硬化樹脂の塗布方法としては、ディスペンサーによる滴下、スピンコートによる塗布、スプレーによる塗布等、使用する紫外線硬化樹脂に適した種々の方法から選択することができる。次に、図8(b)に示すように、塗布された紫外線硬化樹脂に第1プリズム部材310bの裏面を押し当て、その状態を維持して紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させる。次に、硬化した紫外線硬化樹脂から第1プリズム部材310bの裏面を剥離することで、凸部328の形成は完了する。
(集光装置300の生産方法)
ここでは、第1プリズム部材310bの裏面を型として用いて凸部328を形成する手順について説明する。図9は、集光装置300の製造方法の一例を示すフローチャートである。
ステップS10では、図8(a)に示したように、第2プリズム部材320aの本体部327の上面3271に紫外線硬化樹脂3281を塗布する。なお、紫外線硬化樹脂の塗布に先立って、第2プリズム部材320aの上面3271に対してシランカップリング処理をしておくことが望ましい。これは、紫外線硬化樹脂が硬化した際に確実に第2プリズム部材320aの上面3271に付着させるためである。
ステップS20では、図8(b)に例示するように、第2プリズム部材320aの上面3271に第1プリズム部材310bを押し付ける。これにより、第2プリズム部材320aの本体部327と第1プリズム部材310bの裏面との間に紫外線硬化樹脂が閉じ込められる(充填される)。なお、第2プリズム部材320aの上面3271に第1プリズム部材310bを押し付ける前に第1プリズム部材319bの裏面に離型剤を塗ることにしてもよい。離型剤には、例えばフッ素化合物などを用いればよい。離型剤は、第1プリズム部材310bの光学的な性能に影響を与えない程度に非常に薄く塗ることが好ましい。
ステップS30では、紫外線硬化樹脂に紫外光を照射することにより紫外線硬化樹脂を硬化させ、凸部328を形成する。紫外光は第1プリズム部材310bの上面から照射してもよいし、第2プリズム部材320aの裏面(反射構造)側から照射してもよい。
ステップS40では、第2プリズム部材320aの上面3271の上に硬化した紫外線硬化樹脂層から第1プリズム部材310bを剥離する。図10は、剥離方法の一例を示す。図10に示すように、第1プリズム部材310bの一方の端面(z軸に直交する側面の一方)に空隙部3173を塞ぐ封止部材600を密接させ、反対側の端面に空隙部3173に窒素ガスを注入するための流路521を有する注入部材601を密接させる。その状態で、流路521を介して空隙部3173に所定圧力の窒素ガスを注入する。窒素ガスは、第1プリズム部材310bと第2プリズム部材320aとの隙間に浸入し、第1プリズム部材310bを第2プリズム部材320a上に形成された紫外線硬化樹脂層328から剥離する。
ステップS50では、第1プリズム部材310bの第3面318と第2プリズム部材320aの反射面3212との間に適当な厚さの空気層が介在するように固定する。
ステップS60では、必要に応じて、第1プリズム部材310bの第2面317と、第2プリズム部材320aの導光面3211との隙間に接合部319を形成する。例えば、第1プリズム部材310bの第2面317と、第2プリズム部材320aの導光面3211との隙間に毛細管現象により紫外線硬化樹脂を浸透させて、ステップS30のように集光構造311に紫外光を照射する。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)第2の実施の形態による集光装置300bの第2プリズム部材320aは、ガラス材料で構成された本体部327に樹脂材料で構成された凸部328が接合されている。凸部328は、第1プリズム部材310bの偏向構造315に対応するように、第2プリズム部材320aの表面に一方向に配列されるとともに第1プリズム部材310bの出射面から出射された集光光束を受光する複数の受光構造として用いられる。したがって、集光装置300b、その集光装置300bを備える光発電装置2は、集光効率に優れている。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)上記の実施の形態では、本体部327の材料をBK7としたが、他のガラスでもよい。例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラスなどでもよい。
(変形例2)上記の実施の形態では、第1プリズム部材310aの第2面317と、第2プリズム部材320aの導光面3211との隙間に接合部319を設けたが、設けないことにしてもよい。
(変形例3)上記の実施の形態では、第1プリズム部材310a、第1プリズム部材310b、第2プリズム部材320aは、z軸方向に延在する形状を有するものとして説明したが、その形状に限定しない。例えば、第1プリズム部材310aおよび310bの表面側から見た集光装置300aおよび300bの平面図が図11に示すようなほぼ同心円状の形状を有するものであってもよい。図11のX−X断面は、図1に示す集光装置300aや図6に示す集光装置300bの形状と同様の形状となる。
(変形例4)上記の実施の形態では、本体部327の断面形状を楔形としたが、上面3271と反射構造322との間をつなぐと共に出射面325と対向する面を本体部327にさらに設けて、本体部327の断面形状を台形として設けることにしてもよい。
(変形例5)上記の実施の形態では、ステップS40において第1プリズム部材310bを第2プリズム部材320aから剥離する際に空隙部3173に窒素ガスを注入することにした。しかし、窒素ガスを用いる代わりに、例えば、乾燥した空気やアルゴンガスなどを空隙部3173に注入することにしてもよい。
(変形例6)上記の実施の形態では、第2プリズム部材320の本体部327の上面3271に形成する凸部328の材料として紫外線硬化樹脂を用いたが、紫外線硬化樹脂以外の樹脂を塗布することにしてもよい。例えば、熱硬化性樹脂を用いてもよい。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1,2 光発電装置
300a,300b 集光装置
310,310a,310b 第1プリズム部材
311 集光構造
315 偏向構造
316 第1面
317 第2面
318 第3面
319 接合部
320,320a 第2プリズム部材
321 入射面
322 反射構造
325 出射面
327 本体部
328 凸部(受光構造)
330 光電変換素子

Claims (6)

  1. 互いに対向する第1の表面と第1の裏面とを有する第1の光学部材と、
    互いに対向する第2の表面と第2の裏面とを有し、前記第2の表面が前記第1の裏面に対向するように配置される第2の光学部材と、を備え、
    前記第1の光学部材は、前記第1の表面に入射する光束を集光する複数の集光構造が互いに平行に前記第1の表面に配列されるとともに、前記複数の集光構造によって集光された集光光束をそれぞれ偏向する複数の偏向構造が互いに平行に前記複数の集光構造に対応するように前記第1の裏面に配列され、
    前記複数の集光構造の各々は、光束の入射側に凸構造を有し、
    前記複数の偏向構造の各々は、偏向面と出射面とを有し、前記偏向面によって偏向された集光光束を前記出射面から出射し、
    前記第2の光学部材は、
    前記出射面から出射された集光光束を受光する複数の受光構造が互いに平行に前記複数の偏向構造に対応するように前記第2の表面に突設され、
    前記複数の受光構造の各々が受光した集光光束を前記第2の裏面が反射し、
    前記第2の光学部材の本体部はガラス材料からなり、
    前記複数の受光構造の各々は樹脂材料からなり、前記本体部に接合されていることを特徴とする集光装置。
  2. 請求項1に記載の集光装置において、
    前記樹脂材料は光硬化性樹脂であることを特徴とする集光装置。
  3. 請求項1または2に記載の集光装置と、
    前記集光装置により集光された光を光電変換する光電変換素子と、
    を備えることを特徴とする光発電装置。
  4. 請求項1または2に記載の集光装置を製造する方法において、
    前記第2の光学部材の前記本体部の表面に液状の前記樹脂材料を塗布する塗布工程と、
    前記樹脂材料が塗布された前記本体部の表面に前記第1の裏面が前記第2の表面に向き合うように前記第1の光学部材を重ねて、前記第2の光学部材の前記本体部の表面と前記第1の光学部材の前記第1の裏面との間に前記樹脂材料を充填する充填工程と、
    前記第1の光学部材が前記第2の光学部材に重ねられた状態で、前記樹脂材料を硬化させる硬化工程とを備えることを特徴とする集光装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の集光装置の製造方法において、
    前記樹脂材料は、紫外線硬化樹脂であり、
    前記硬化工程は、充填された前記紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して、前記紫外線硬化樹脂を硬化することを特徴とする集光装置の製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の集光装置の製造方法において、
    前記複数の偏向構造の各々は、当該偏向構造の前記偏向面と、当該偏向構造に隣接する偏向構造との間に空気層を有し、
    前記硬化工程の後に、剥離用ガスを前記空気層へ注入して前記第1の光学部材を前記第2の光学部材の本体部表面に形成された樹脂層から剥離する剥離工程と、を備えることを特徴とする集光装置の製造方法。
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