JP6207808B2 - 歯ブラシ - Google Patents

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Description

本発明は、複数本のブリッスルを束ねてなるタフトが植毛台に複数植設されている歯ブラシに関する。
歯ブラシは、複数本のブリッスルを束ねてなるタフトを、例えば植毛台の植毛面に形成された複数の植毛穴に、平線を打ち込む方法や熱で融着させる方法等によって植設固定することにより形成される。また、歯ブラシは、前歯、奥歯等の歯の種類や、歯間部、歯面部、歯頸部、歯裏部等の歯の部位に応じた適切な刷掃を効率良く行って、歯垢等を効果的に除去できるように、また刷掃時に良好な感触が得られるように、毛束の配置やブリッスルの先端部分の形状等に様々な工夫がなされている。
例えば、ブリッスルの先端部分を先細りのテーパー形状に形成することで、ブリッスルの毛先を狭い部分に入り込み易くして、清掃が困難な歯間部の奥部や歯周ポケット、或いは歯ぐきの境目等に対する清掃力を向上させると共に、歯ぐきを傷つけないソフトな感触が得られるようにした歯ブラシが開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、ブリッスルの断面形状を円形以外の多角形断面とすることで、ブリッスルを面で接触させ易くすると共に、多角形断面の角部によって汚れを掻き取り易くさせて、歯垢除去効果を向上させた歯ブラシが開発されている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特開2007−44226号公報 特開2011−200352号公報 特開平6−233709号公報 特開平11−290133号公報
しかしながら、タフトを構成するブリッスルの先端部分の形状が、先細りのテーパー形状となっていると、毛先が狭い部分に入り込み易くなる一方で、ブリッスルの先細部にコシがなくなるためしっかりと歯面に当り難くなる。
一方、タフトを構成するブリッスルの植毛台側の基端部における断面形状が、円形以外の多角形断面となっていると、歯垢除去効果を向上させることができる一方で、ブリッスルのたわみに方向性が出てしまうことで、柔軟性に劣ることになり硬い感触しか得られなくなる。
本発明は、ブリッスルの先細りの先端部分に適度な柔軟性と剛性を併せ持たせることで、毛先を狭い部分に入り込み易くしたまま、毛先を歯面にしっかりと当り易くすることができ、且つブリッスルを歯面に面で接触させ易くして、歯垢除去効果を向上させることができると共に、硬い感触となるのを効果的に回避することのできる歯ブラシを提供することを目的とする。
本発明は、複数本のブリッスルを束ねてなるタフトが植毛台に複数植設されている歯ブラシであって、前記タフトは、先細りブリッスルを有しており、該先細りブリッスルは、前記植毛台側の基端部における断面形状が円形又は略円形となっていると共に、先端に向けて先細りとなるように形成された先端側先細り部を備えており、前記先端側先細り部は、断面の形状が略正方形、略菱形又は略矩形となっており、前記先端側先細り部は、前記先細りブリッスルの先端側の25%以上の長さ領域にわたり形成されている歯ブラシを提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の歯ブラシによれば、ブリッスルの先細りの先端部分に適度な柔軟性と剛性を併せ持たせることで、毛先を狭い部分に入り込み易くしたまま、毛先を歯面にしっかりと当り易くすることができ、且つブリッスルを歯面に面で接触させ易くして、歯垢除去効果を向上させることができると共に、硬い感触となるのを効果的に回避することができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシを説明する、植毛台の短手方向から見た略示側面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシを説明する、略示平面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシを説明する、植毛台の長手方向から見た略示正面図である。 先端側先細り部を備える先細りブリッスルを説明する略示斜視図である。 歯垢除去率の評価方法の説明図である。 実施例1、実施例2、比較例1、比較例2の歯ブラシの歯垢除去率の評価結果を説明するチャートである。 本発明の好ましい他の実施形態に係る歯ブラシを説明する、植毛台の長手方向から見た略示正面図である。
図1〜図4に示す本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシ10は、把持部(図示せず)と植毛台11とこれらを連結する首部12とからなる歯ブラシ本体の植毛台11に形成された複数の植毛穴13a,13bに、複数本のブリッスル14を束ねてなるタフト(毛束)15a,15bを各々植毛(植設)することによって構成される。本実施形態の歯ブラシ10は、各々のタフト15a,15bを構成するブリッスル14に、先端側に先細り部分を備える先細りブリッスル14’(図4参照)が含まれており、これらの先細りブリッスル14’の機能によって、毛先を歯間部等の狭い部分に入り込み易くしたまま、毛先を歯面にしっかりと当り易くすることができようになっている。また、これらの先細りブリッスル14’の機能によって、ブリッスルを面で接触させ易くして、歯垢除去効果を向上させることができるようになっていると共に、各々のタフト15a,15bが硬い感触となるのを効果的に回避することができるようになっている。
そして、本実施形態の歯ブラシ10は、図1〜図3に示すように、複数本のブリッスル14を束ねてなるタフト15a,15bが植毛台11に複数植設されている歯ブラシであって、タフト15a,15bは、先細りブリッスル14’を有しており、先細りブリッスル14’は、図4に示すような、植毛台11側の基端部14b’における断面形状が円形又は略円形となっていると共に、先端に向けて先細りとなるように形成された先端側先細り部14a’を備えている。先端側先細り部14a’の断面14c’の形状は、略正方形、略平行四辺形又は略矩形となっており、先端側先細り部14a’は、先細りブリッスル14’の先端側の25%以上の長さ領域h1に形成されている。
本実施形態では、歯ブラシ本体は、例えばポリプロピレン、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂等の合成樹脂からなる公知のものである。歯ブラシ本体の先端部分を構成する植毛台11の平坦な植毛面には、図1〜図3に示すように、好ましくは4箇所の角部が弧状に面取りされた、略正方形又は略菱形状の開口形状を有する複数の植毛穴13a,13bが、これらの一方の対角方向を植毛台11の長手方向に配すると共に、当該長手方向に延びる4列に分散配置されて開口形成されている(図2参照)。すなわち、植毛台11の幅方向中央部分に配置された、2列の中央植毛穴13aには、中央タフト15aが各々植設されて、植毛台11の長手方向に延びる2列の中央タフト列16aを構成している。植毛台11の幅方向外側部分に配置された、各1列の外側植毛穴13bには、外側タフト15bが各々植設されて、植毛台11の長手方向に延びる各1列の外側タフト列16bを構成している。
また、本実施形態では、各中央植毛穴13aは、略正方形の開口形状の植毛台11の幅方向の幅bが、2mm以上、且つ、植毛台11の長手方向の幅cが、2mm以上となっていることで、これらの中央植毛穴13aに植設される各々の中央タフト15aは、大径タフトとなっている。
さらに、本実施形態では、各々の中央タフト列16aや外側タフト列16bにおいて、植毛穴13a,13bは、植毛台11の長手方向に例えば2.5〜6mm程度の中心間ピッチP1で連設配置されて形成されている。2列の中央タフト列16aの各中央植毛穴13aは、植毛台11の短手方向に例えば2.5〜4mm程度の中心間ピッチP2で配置されて形成されている。2列の中央タフト列16aを構成する中央タフト15aは、植毛台11の短手方向から見て、互いに重なるように、より好ましくは、短手方向に並んで配置されて中央植毛穴13aに各々植設されている。
さらにまた、本実施形態では、両側の外側タフト列16bを構成する外側植毛穴13bは、各外側タフト列16bと隣接する中央タフト列16aを構成する中央植毛穴13aの、植毛台11における長手方向の各中間部分に配置されて、各々形成されている。これによって、外側タフト列16bを構成する外側タフト15bと、この外側タフト列16bと隣接する中央タフト列16aを構成する中央タフト15aとは、千鳥状に配置されて各々植設されることになる。
本実施形態では、中央植毛穴13aに植設される中央タフト15aや外側植毛穴13bに植設される外側タフト15bは、例えばナイロン等の合成樹脂からなる例えば5〜9mil程度の太さを有するフィラメント材であるブリッスル14を、40本〜400本束ねることによって得られる。中央タフト15aは中央植毛穴13aに、平線植毛や融着植毛によって植設されて、中央タフト列16aを形成すると共に、外側タフト15bは外側植毛穴13bに、平線植毛や融着植毛によって植設されて、外側タフト列16bを形成する。
なお、本実施形態では、中央タフト15aや外側タフト15bを構成するブリッスル14は、後述する先細りブリッスル14’以外に、その先端部がラウンド形状となっているものの他、テーパー形状等、その他の種々の先端形状を備えているものを含んでいても良い。
そして、本実施形態では、中央タフト列16aを構成する中央タフト15aは、上述のように、植毛台11の幅方向の幅bが2mm以上3mm以下の略正方形の開口形状を有する中央植毛穴13aに植設されていることにより、基端部における植毛台11の幅方向の幅が2mm以上3mm以下の大径タフトとなっている。また中央タフト15aは、植毛台11の植毛面から好ましくは垂直又は略垂直に立設して、例えば8〜12mm程度の高さ(毛丈)となるように植設されると共に、各々、図3に示すように、植毛台11の長手方向から見て、植毛台11の幅方向中央側から外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう片側に傾斜する、片流れの先端形状を有するように植設されている。これによって、各々の中央タフト15aは、植毛高さの異なる複数本のブリッスル14を束ねて構成されることになる。
ここで、中央タフト列16aを構成する各中央タフト15aの、植毛台11の長手方向から見て、植毛台11の幅方向中央側から外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう片側に傾斜する片流れの先端形状の、傾斜角度θは、植毛台11の植毛面と平行な面に対して15〜45°の角度となっていることが好ましい。各中央タフト15aの先端形状の片流れの傾斜角度θが15〜45°となっていることにより、各中央タフト15aの中央側のブリッスル14が長くなって、当該中央側のブリッスル14に力が優先してかかりやすくなると共に、中央側のブリッスル14の外側への動きが外側のブリッスル14によって制限されるため、行き場の無くなった中央側のブリッスル14は隙間の奥に向かいやすくなる。その結果、歯間部等の狭い部位の深い位置の歯面をしっかり磨くことが可能になる。一方、傾斜角度θが15°より大きいことで、各中央タフト15aのブリッスル14の長さの長短が大きくなり、力が特定のブリッスル14だけにかかりやすくなるため、歯列の凸凹にフィットしやすくなる。また、傾斜角度θが45°より小さいことで、特定のブリッスル14以外にも適度に力がかかるため、安定して磨くことが可能となる。
さらに、本実施形態では、中央タフト15aは、各々、図1に示すように、植毛台11の短手方向から見て、各中央タフト15aの中央部から両側に向けて低くなった、山形の先端形状を有するように植設されている。また本実施形態では、植毛台11の短手方向から見た各中央タフト15aの山形の先端形状は、外側に凸に湾曲する弧状先端傾斜縁部17を介して、中央部から両側に向けて徐々に低くなっていることが好ましい。
本実施形態では、外側タフト列16bを構成する外側タフト15bは、植毛台11の幅方向の幅b’が2mm以上の略正方形(略菱形状)の開口形状を有する外側植毛穴13bに植設されていることにより、中央タフト15aと同様に、基端部における植毛台11の幅方向の幅が2mm以上の大径タフトとなっている。また外側タフト15bの最も高い毛丈は、植毛台11の植毛面から例えば垂直又は略垂直に立設して、好ましくは中央タフト15aの最も高い毛丈よりも低い、例えば6〜10mm程度の高さ(毛丈)となるように植設されている。中央タフト15aの最も高い毛丈と、外側タフト15bの最も高い毛丈との長さの差は、好ましくは0.5〜5mmであり、より好ましくは1〜4mmであり、さらに好ましくは2〜3mmである。さらに、本実施形態では、外側タフト15bは、図3に示すように、植毛台11の長手方向から見て、植毛台11の幅方向中央側から外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう片側に傾斜する、片流れの先端形状を有するように植設されている。これによって、各々の外側タフト15bは、植毛高さの異なる複数本のブリッスル14を束ねて構成されることになる。
ここで、外側タフト15bが中央タフト15aよりも低い高さで植設されていることにより、中央タフト15aに力が優先してかかりやすくなると共に、中央タフト15aの外側への動きが外側タフト15bによって制限されるため、行き場の無くなった中央タフト15aは隙間の奥に向かいやすくなる。その結果、歯間部等の狭い部位の深い位置の歯面を、しっかり磨くことが可能になる。
また、外側タフト15bが、植毛台11の幅方向中央側から外側に向けて、片側に傾斜する片流れの先端形状を有していることにより、外側タフト15bの中央側のブリッスル14に力が優先してかかりやすくなると共に、中央側のブリッスル14の外側への動きが外側のブリッスル14によって制限されるため、行き場の無くなった中央側のブリッスル14は隙間の奥に向かいやすくなる。その結果、歯間部等の狭い部位の深い位置の歯面を、しっかり磨くことが可能になる。外側タフト15bにおける、植毛台11の長手方向から見て、植毛台11の幅方向中央側から外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう片側に傾斜する片流れの先端形状の傾斜角度θ’は、中央タフト15aにおける、先端形状の傾斜角度θと同様に、15〜45°となっていることが好ましい。
そして、本実施形態では、各々のタフト15a,15bを構成するブリッスルの少なくとも一部は、先端に向けて先細りとなるように形成された先端側先細り部14a’を備える、先細りブリッスル14’となっている。
すなわち、先細りブリッスル14’は、図4に示すように、植毛台11側の基端部14b’における断面形状が円形又は略円形となっていると共に、先端に向けて先細りとなるように形成された先端側先細り部14a’を備えている。また、先端側先細り部14a’の断面14c’の形状は、略正方形、略平行四辺形又は略矩形(本実施形態では略矩形)となっており、先端側先細り部14a’は、先細りブリッスル14’の先端側の25%以上の長さ領域h1に形成されている。
ここで、先端側先細り部14a’が、先細りブリッスル14’の植毛台11の植毛面からの長さh0に対して、先端側の25%以上の長さ領域h1、好ましくは40%以上の長さ領域h1に形成されていることにより、歯垢除去効果を向上させるとことが出来ると共に、使用感の硬い感触となるのを効果的に回避することが可能になる。先端側先細り部14a’が形成された先細りブリッスル14’の先端側の長さ領域h1は、先細りブリッスル14’の長さh0に対して25〜80%の領域であることが好ましく、40〜65%の領域であることが更に好ましい。
また、本実施形態では、先細りブリッスル14’の先端側先細り部14a’は、基端部14b’側の円形又は略円形の断面形状から、略正方形、略平行四辺形又は略矩形の形状を備える断面14c’を有しつつ先細りブリッスルの先端部14d’に向けて、先細りブリッスル14’の先端側の25%以上の長さ領域h1において、その断面形状を滑らかに連続して変化させてゆく外周面形状を有している。
このような先細りブリッスル14’の先端側先細り部14a’は、好ましくは、円柱形状のブリッスルの先端側部分を、外周面にワイヤーブラシを備える公知の回転ドラムを用いて4方向から研削する、いわゆる四面研削方法によって容易に形成することができる。
さらに、本実施形態では、各々のタフト15a,15bを構成するブリッスル14に、先細りブリッスル14’が30%以上含まれていることが好ましい。各々のタフト15a,15bを構成するブリッスル14に、先細りブリッスル14’が30%以上含まれていることにより、歯垢除去効果を向上させるとことが出来ると共に、硬い感触となるのを効果的に回避することが可能になる。先細りブリッスル14’は、各々のタフト15a,15bを構成するブリッスル14に、30〜100%含まれていることが更に好ましく、32〜80%含まれていることが特に好ましい。
なお、単一のタフト中において、植毛高さの低いブリッスル群と、植毛高さの高いブリッスル群とに本数において2分割した場合、植毛高さの高いブリッスル群の平均毛丈と、植毛高さの低いブリッスル群の平均毛丈との長さの差は、好ましくは0.5〜5mmであり、より好ましくは1〜4mmであり、さらに好ましくは2〜3mmである。このように、単一のタフト中において、毛丈に差を設けることで、四面研削時に、植毛高さの高いブリッスル群に、植毛高さの低いブリッスル群よりも、先端側先細り部の断面の形状が略正方形、略平行四辺形又は略矩形となっているブリッスルが多く含まれ、その結果、歯間部の奥部や歯周ポケット、歯ぐきの境目等の狭い隙間に入り易くなることで、これらの狭い隙間の汚れを効果的に掻き取ることが可能になると共に、硬くないソフトで優しい感触を得ることが可能になる。
すなわち、単一のタフト中において、植毛高さの低いブリッスル群と、植毛高さの高いブリッスル群とに本数において2分割した場合、植毛高さの高いブリッスル群に、植毛高さの低いブリッスル群よりも、先端側先細り部の断面の形状が略正方形、略平行四辺形又は略矩形となっているブリッスルが多く含まれていることが好ましい。これによって、歯間部の奥部や歯周ポケット、歯ぐきの境目等の狭い隙間に入り易くなることで、これらの狭い隙間の汚れを効果的に掻き取ることが可能になると共に、硬くないソフトで優しい感触を得ることが可能になる。
そして、上述の構成を備える本実施形態の歯ブラシ10によれば、先細りブリッスル14’の先端側先細り部14a’に適度な柔軟性と剛性を併せ持たせることで、毛先を狭い部分に入り込み易くしたまま、毛先を歯面にしっかりと当り易くすることができ、且つ先細りブリッスル14’を面で接触させ易くして、歯垢除去効果を向上させることができると共に、硬い感触となるのを効果的に回避することが可能になる。
すなわち、本実施形態の歯ブラシ10によれば、各々のタフト15a,15bを構成するブリッスル14の少なくとも一部は、植毛台11側の基端部14b’における断面形状が円形又は略円形となっていると共に、先端に向けて先細りとなるように形成された先端側先細り部14a’を備える先細りブリッスル14’となっている。また先端側先細り部14a’の断面14c’の形状は、略正方形、略平行四辺形又は略矩形となっており、先端側先細り部14a’は、先細りブリッスル14’の先端側の、25%以上の相当の長さ領域h1に形成されている。
これによって、相当の長さ領域h1に先端側先細り部14a’を備える先細りブリッスル14’は、毛先に適度な柔軟性と剛性を併せ持たせることが可能になると共に、先端側先細り部14a’は、先端側部分の4方の面によって歯面と接触し易くなるので、歯面との汚れを効率良く掻き取って、歯垢除去効果を効果的に向上させることが可能になる。また、適度な剛性を備える先端側先細り部14a’は、歯間部の奥部や歯周ポケット、歯ぐきの境目等の狭い隙間に入り易く、これらの狭い隙間の汚れを効果的に掻き取ることが可能になると共に、先端側先細り部14a’の先細形状によって、硬くないソフトで優しい感触を得ることが可能になる。さらに、各々のタフト15a,15bに、相当の長さ領域h1に先端側先細り部14a’を備える先細りブリッスル14’が含まれていることで、硬い感触となるのを効果的に回避することが可能になる。さらにまた、各々のタフト15a,15bを構成するブリッスル14は、植毛台11側の基端部における断面形状が、円形又は略円形となっているので、基端部における断面形状が多角形断面となっていて、ブリッスルのたわみに方向性が出てしまうもののように、硬い感触となるのを効果的に回避することが可能になる。
また、本実施形態の歯ブラシ10によれば、ブリッスル14aの、植毛台側の基端部における断面形状が円形又は略円形となっているためブリッスルのたわみに方向性が出ず、柔軟性とコシの強さを保持しつつ、歯間部等の狭い部位の深い位置までブリッスル14aの毛先を到達し易くして、歯間部等の狭い部位の深い位置の歯面にも、歯ぐきのキワの歯面にも、毛先を面でしっかりと当たらせることで、歯垢除去効果を全体的に高めることが可能になる。
また更に、本実施形態の歯ブラシ10によれば、2列の中央タフト列16aを構成する中央タフト15aは、植毛台11の長手方向から見て、植毛台11の幅方向中央側から外側に向けて、中央側が高く外側が低くなるよう片側に傾斜する片流れの先端形状を有していると共に、植毛台11の短手方向から見て、各中央タフト15aの中央部から両側に向けて低くなった山形の先端形状を有している。
これによって、中央タフト15a内のブリッスル14に適切な高低差があることによって、歯間部等の狭い部位に多くのブリッスル14が集中しにくくなって、歯間部等の狭い部位のより深い位置までブリッスル14の毛先が到達し易くなるので、狭い部位の歯面をしっかりと磨くことが可能になる。また、各中央タフト15aは、植毛台11の短手方向から見て山形の先端形状を有しているので、特に歯石が形成され易い下顎前歯裏側の歯ぐきのキワのような、歯間部に歯ぐきが大きく切れ込んだ部位にフィットし易くなって、歯石の元となる歯垢を効果的に除去することが可能になる。これらによって、歯間部等の狭い部位の深い位置の歯面にも、歯ぐきのキワの歯面にも、中央タフト15aの毛先がしっかりと当たることになると共に、毛先が歯列に効率良く密着することになるので、全体的に歯垢除去効果を向上させた歯ブラシ10が得られることになる。
また、本実施形態の歯ブラシ10によれば、2列の中央タフト列16aを構成する中央タフト15aは、植毛台11の短手方向から見て互いに重なるように配置されていると共に、外側タフト列16bを構成する外側タフト15bと、この外側タフト列16bと隣接する中央タフト列16aを構成する中央タフト15aとは、植毛台11の長手方向の位置をずらして千鳥状に配置されているので、短手方向から見ると、高さが高い中央タフト15aと高さが低い外側タフト15bが交互に植設されて、ブラシ全体で大きな凸凹が形成されることになるので、下顎前歯裏側の歯ぐきのキワのような、歯間部に歯ぐきが大きく切れ込んだ部位によりフィットし易くなる。
図7は、本発明の好ましい他の実施形態に係る歯ブラシを説明するものである。図7に示す歯ブラシは、外側タフトの先端形状の片流れの傾斜角度θ’を0°として揃えたこと以外は、上記実施形態の歯ブラシ10と同様の構成を備えている。図7に示す歯ブラシによっても、上記実施形態の歯ブラシ10と同様の作用効果が奏される。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、複数本のブリッスルを束ねてなるタフトは、植毛穴の植毛台の幅方向の幅が2mm未満のタフトであっても良い。また、タフトは、略同様の植毛高さのブリッスルを束ねたものであっても良い。さらに、植毛台における植毛穴の形状や配置は、上記実施形態のものに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例により、本発明の歯ブラシをさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上記第1実施形態の歯ブラシと同様の構成を備える、タフトが先細りブリッスルを有している歯ブラシを、実施例1、実施例2の歯ブラシとした。なお、実施例1、実施例2の歯ブラシでは、中央植毛孔13a及び外側植毛孔13bは、1.8×1.8mm(r=0.5mm)の略正方形を45°回転させた略菱形状(幅b=2.13mm)とした。また、中央植毛孔13aと外側植毛孔13bの長手方向の中心間ピッチP1は4.2mmとし、2列に並んだ中央植毛孔13aの中心間ピッチP2は3.0mmとした。中央タフト15aを構成するブリッスル14aの太さは、実施例1の歯ブラシでは8mil、実施例2の歯ブラシでは7milとし、外側タフト15bを構成するブリッスル14bの太さは、実施例1の歯ブラシでは7mil、実施例2の歯ブラシでは6milとした。各中央タフト15aと各外側タフト15bの先端形状の片流れの傾斜角度θ,θ’は20°とした。中央タフト15aの最も長い部分の毛丈は10.5mmとし、外側タフト15bの最も短い部分の毛丈は8.0mmとした。実施例1、実施例2の歯ブラシの先細りブリッスル14a’は、図6に示すように、植毛台側の基端部における断面形状が円形又は略円形となっていると共に、先端に向けて先細りとなるように形成された先端側先細り部を備えており、先端側先細り部の断面の形状は、略正方形、略平行四辺形又は略矩形となっている。また、先端側先細り部は、先細りブリッスルの先端側の25%以上の長さ領域として、先細りブリッスルの先端から、6.5mmの長さ領域にわたって形成されている。
タフトが有する先細りブリッスルの先端側先細り部の形状が、実施例1の歯ブラシのものとは相違していること以外は、実施例1の歯ブラシと同様の構成を備える歯ブラシを、比較例1の歯ブラシとした。比較例1の歯ブラシの先細りブリッスルは、図6に示すように、植毛台側の基端部における断面形状が円形又は略円形となっていると共に、先端に向けて先細りとなるように形成された先端側先細り部を備えており、先端側先細り部は、先端が尖った円錐形状となっている。また、先端側先細り部は、先細りブリッスルの先端側の25%以上の長さ領域として、先細りブリッスルの先端から、6.5mmの長さ領域にわたって形成されている。
タフトが有する先細りブリッスルの先端側先細り部の形状が、実施例1の歯ブラシのものとは相違していること以外は、実施例1の歯ブラシと同様の構成を備える歯ブラシを、比較例2の歯ブラシとした。比較例2の歯ブラシの先細りブリッスルは、図6に示すように、植毛台側の基端部における断面形状が円形又は略円形となっていると共に、先端に向けて先細りとなるように形成された先端側先細り部を備えており、先端側先細り部の断面の形状は、略正方形、略平行四辺形又は略矩形となっている。また、先端側先細り部は、先細りブリッスルの先端側の25%未満の長さ領域として、先細りブリッスルの先端から、2.5mmの長さ領域に形成されている。
実施例1、比較例1、及び比較例2の歯ブラシについて、下記の方法によって歯垢除去率を評価した。評価結果を図6に示す。
〔歯垢除去率の評価方法〕
(1)図5に示すように、角部にR(曲率半径)が4mmの曲面を備える角型のアルミブロックの曲面同士を向き合わせて並置した歯モデルを作成する。
(2)(1)の歯モデルの歯面の歯垢又は着色汚れモデルとして、ビデオテープ(西友プライベートブランドの「S'RIBBON」スタンダードタイプ(120分、型番3T120SR))を取り付け、これをビデオテープ磁性層とする。
(3)作成した歯垢又は着色汚れモデルを取り付けた歯モデル(アルミブロック)を試験台に装着し、ブラッシングマシーンを用い、各歯ブラシによる刷掃を行う。
(4)刷掃条件は、荷重200g、振幅30mm、速度120rpm、刷掃回数80(往復)として、歯磨剤0.5g(ガードハローC(花王製))を使用した。
(5)刷掃後、ビデオテープを展開し、(2πR/2+12)mm×12.5mmの領域を画像解析し、磁性層が剥がれて白くなった部分の面積の比率を計算して、歯垢除去率とした。
試験結果を表1に示す。表1に示す試験結果では、実施例1の歯ブラシによる歯垢除去率を100%とすると共に、比較例1、比較例2の歯ブラシによる歯垢除去率を、実施例1の歯ブラシに対する相対評価として表した。
表1の評価結果によれば、実施例1の歯ブラシは、比較例1、比較例2の歯ブラシと比較して、高い歯垢除去率が得られることが判明する。
10 歯ブラシ
11 植毛台
12 首部
13a 中央植毛穴
13b 外側植毛穴
14 ブリッスル
14’ 先細りブリッスル
14a’ 先端側先細り部
14b’ 先細りブリッスルの基端部
14c’ 先端側先細り部の断面
14d’ 先細りブリッスルの先端部
15a 中央タフト
15b 外側タフト
16a 中央タフト列
16b 外側タフト列
h0 先細りブリッスルの植毛台の植毛面からの長さ
h1 先細りブリッスルの先端側の先端側先細り部の長さ領域

Claims (4)

  1. 複数本のブリッスルを束ねてなるタフトが植毛台に複数植設されている歯ブラシであって、
    前記複数本のブリッスルは、先細りブリッスルを含んでおり、該先細りブリッスルは、前記植毛台側の基端部における断面形状が円形又は略円形となっていると共に、先端に向けて先細りとなるように形成された先端側先細り部を備えており、
    前記先端側先細り部は、断面の形状が略正方形、略平行四辺形又は略矩形となっていると共に、4方の面が研削された面となっており、
    前記先端側先細り部は、前記先細りブリッスルの先端側の25%以上の長さ領域にわたり形成されており、
    各々の前記タフトは、植毛高さの異なる複数本のブリッスルを束ねて構成されており、単一のタフト中において、植毛高さの低いブリッスル群と、植毛高さの高いブリッスル群とに本数において2分割した場合、植毛高さの高いブリッスル群の平均毛丈と、植毛高さの低いブリッスル群の平均毛丈との長さの差が、0.5〜5mmとなっている歯ブラシ。
  2. 前記先細りブリッスルの前記先端側先細り部は、基端部側の円形又は略円形の断面形状から、略正方形又は略矩形の断面の形状を備える先端部に向けて、前記先細りブリッスルの先端側の25%以上の長さ領域において、その断面形状を滑らかに連続して変化させてゆく外周面形状を有している請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 各々の前記タフトを構成するブリッスルに、前記先細りブリッスルが30%以上含まれている請求項1又は2項記載の歯ブラシ。
  4. 各々の前記タフトは、当該タフトが植設される植毛穴の前記植毛台の幅方向の幅が2mm以上となっている請求項1〜3のいずれか1項記載の歯ブラシ。
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