JP5968933B2 - インプリント用硬化性組成物、パターン形成方法およびパターン - Google Patents

インプリント用硬化性組成物、パターン形成方法およびパターン Download PDF

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Description

本発明は、インプリント用硬化性組成物、硬化物およびパターン形成方法に関する。
ナノインプリント法は、光ディスク製作ではよく知られているエンボス技術を発展させ、凹凸のパターンを形成した金型原器(一般的にモールド、スタンパ、テンプレートと呼ばれる)を、レジストにプレスして力学的に変形させて微細パターンを精密に転写する技術である。モールドを一度作製すれば、ナノ構造等の微細構造が簡単に繰り返して成型できるため経済的であるとともに、有害な廃棄・排出物が少ないナノ加工技術であるため、近年、さまざまな分野への応用が期待されている。
ナノインプリント法には、被加工材料として熱可塑性樹脂を用いる熱インプリント法(例えば、非特許文献1参照)と、硬化性組成物を用いる光インプリント法(例えば、非特許文献2参照)の2通りの技術が提案されている。熱ナノインプリント法の場合、ガラス転移温度以上に加熱した高分子樹脂にモールドをプレスし、冷却後にモールドを離型することで微細構造を基板上の樹脂に転写するものである。この方法は多様な樹脂材料やガラス材料にも応用可能であるため、様々な方面への応用が期待されている。例えば、特許文献1および2には、熱可塑性樹脂を用いて、ナノパターンを安価に形成するナノインプリントの方法が開示されている。
一方、透明モールドや透明基材を通して光を照射し、光ナノインプリント用硬化性組成物を光硬化させる光ナノインプリント法では、モールドのプレス時に転写される材料を加熱する必要がなく室温でのインプリントが可能になる。最近では、この両者の長所を組み合わせたナノキャスティング法や3次元積層構造を作製するリバーサルインプリント法などの新しい展開も報告されている。
このようなナノインプリント法においては、以下のような応用技術が提案されている。
第一の技術としては、成型した形状(パターン)そのものが機能を持ち、様々なナノテクノロジーの要素部品、あるいは構造部材として応用できる場合である。例としては、各種のマイクロ・ナノ光学要素や高密度の記録媒体、光学フィルム、フラットパネルディスプレイにおける構造部材などが挙げられる。第二の技術は、マイクロ構造とナノ構造との同時一体成型や、簡単な層間位置合わせにより積層構造を構築し、これをμ−TAS(Micro-Total Analysis System)やバイオチップの作製に応用しようとするものである。第3の技術としては、形成されたパターンをマスクとし、エッチング等の方法により基板を加工する用途に利用されるものである。かかる技術では高精度な位置合わせと高集積化とにより、従来のリソグラフィ技術に代わって高密度半導体集積回路の作製や、液晶ディスプレイのトランジスタへの作製、パターンドメディアと呼ばれる次世代ハードディスクの磁性体加工等に応用できる。前記の技術を始め、これらの応用に関するナノインプリント法の実用化への取り組みが近年活発化している。
ナノインプリント法の適用例として、まず、高密度半導体集積回路作製への応用例を説明する。近年、半導体集積回路は微細化、集積化が進んでおり、その微細加工を実現するためのパターン転写技術としてフォトリソグラフィ装置の高精度化が進められてきた。しかし、さらなる微細化要求に対して、微細パターン解像性、装置コスト、スループットの3つを満たすのが困難となってきている。これに対し、微細なパターン形成を低コストで行うための技術としてナノインプリントリソグラフィ(光ナノインプリント法)が提案された。例えば、下記特許文献1および3にはシリコンウエハをスタンパとして用い、25nm以下の微細構造を転写により形成するナノインプリント技術が開示されている。本用途においては数十nmレベルのパターン形成性と基板加工時にマスクとして機能するための高いエッチング耐性とが要求される。
ナノインプリント法の次世代ハードディスクドライブ(HDD)作製への応用例を説明する。HDDは、ヘッドの高性能化とメディアの高性能化とを両輪とし、大容量化と小型化との歴史を歩んできた。HDDは、メディア高性能化という観点においては、面記録密度を高めることで大容量化を達成してきている。しかしながら記録密度を高める際には、磁気ヘッド側面からの、いわゆる磁界広がりが問題となる。磁界広がりはヘッドを小さくしてもある値以下には小さくならないため、結果としてサイドライトと呼ばれる現象が発生してしまう。サイドライトが発生すると、記録時に隣接トラックへの書き込みが生じ、既に記録したデータを消してしまう。また、磁界広がりによって、再生時には隣接トラックからの余分な信号を読みこんでしまうなどの現象が発生する。このような問題に対し、トラック間を非磁性材料で充填し、物理的、磁気的に分離することで解決するディスクリートトラックメディアやビットパターンドメディアといった技術が提案されている。これらメディア作製において磁性体あるいは非磁性体パターンを形成する方法としてナノインプリントの応用が提案されている。本用途においても数十nmレベルのパターン形成性と基板加工時にマスクとして機能するための高いエッチング耐性とが要求される。
次に、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)などのフラットディスプレイへのナノインプリント法の応用例について説明する。
LCD基板やPDP基板の大型化や高精細化の動向に伴い、薄膜トランジスタ(TFT)や電極板の製造時に使用する従来のフォトリソグラフィ法に代わる安価なリソグラフィとして光ナノインプリントリ法が、近年注目されている。そのため、従来のフォトリソグラフィ法で用いられるエッチングフォトレジストに代わる光硬化性レジストの開発が必要になってきている。
さらにLCDなどの構造部材としては、下記特許文献4および5に記載される透明保護膜材料や、あるいは下記特許文献5に記載されるスペーサなどに対する光ナノインプリント法の応用も検討され始めている。このような構造部材用のレジストは、前記エッチングレジストとは異なり、最終的にディスプレイ内に残るため、“永久レジスト”、あるいは“永久膜”と称されることがある。
また、液晶ディスプレイにおけるセルギャップを規定するスペーサも永久膜の一種であり、従来のフォトリソグラフィにおいては、樹脂、光重合性モノマーおよび開始剤からなる光硬化性組成物が一般的に広く用いられてきた(例えば、特許文献6参照)。スペーサは、一般には、カラーフィルタ基板上に、カラーフィルタ形成後、もしくは、前記カラーフィルタ用保護膜形成後、光硬化性組成物を塗布し、フォオトリソグラフィにより10μm〜20μm程度の大きさのパターンを形成し、さらにポストベイクにより加熱硬化して形成される。
さらに、マイクロ電気機械システム(MEMS)、センサ素子、回折格子やレリーフホログラム等の光学部品、ナノデバイス、光学デバイス、フラットパネルディスプレイ製作のための光学フィルムや偏光素子、液晶ディスプレイの薄膜トランジタ、有機トランジスタ、カラーフィルタ、オーバーコート層、柱材、液晶配向用のリブ材、マイクロレンズアレイ、免疫分析チップ、DNA分離チップ、マイクロリアクター、ナノバイオデバイス、光導波路、光学フィルター、フォトニック液晶などの永久膜形成用途においてもナノインプリントリソグラフィは有用である。
これら永久膜用途においては、形成されたパターンが最終的に製品に残るため、耐熱性、耐光性、耐溶剤性、耐擦傷性、外部圧力に対する高い機械的特性、硬度など主に膜の耐久性や強度に関する性能が要求される。
このように従来フォトリソグラフィ法で形成されていたパターンのほとんどがナノインプリントで形成可能であり、安価に微細パターンが形成できる技術として注目されている。
ナノインプリントを産業に利用する上では、良好なパターン形成性に加えて上述のように用途に応じた特性が要求される。例えば基板加工用途においては高いエッチング耐性が要求される。
特許文献7および8において、ドライエッチング耐性向上を目的として、環モノマーを含有する組成物、あるいは特定のパラメータを満たす組成物が提案されている。しかしながら、これら組成物においても、パターン形成性とドライエッチング耐性の両立という観点においては十分ではなかった。
米国特許第5,772,905号公報 米国特許第5,956,216号公報 米国特許第5,259,926号公報 特開2005−197699号公報 特開2005−301289号公報 特開2004−240241号公報 特開2006−310565号公報 特開2007−186570号公報
S.Chou et al.:Appl.Phys.Lett.Vol.67,3114(1995) M.Colbun et al,:Proc.SPIE,Vol. 3676,379 (1999)
上述のとおり、パターン形成性の高い組成物およびドライエッチング耐性の高い組成物は検討されてきた。しかしながら、パターン形成性とドライエッチング耐性の両方に優れた組成物は得られていなかった。本発明の目的は上記課題を解決することを目的としたものであって、パターン形成性とドライエッチング耐性の両立が可能なインプリント用硬化性組成物を提供することを目的とする。
かかる状況のもと、本願発明者が鋭意検討した結果、驚くべきことに、芳香族基を有する(メタ)アクリレートであって、かつ、特定の条件を満たすものを用いることにより、パターン形成性およびドライエッチング耐性の両方について、優れた傾向が得られることが分かった。特に、芳香族基を有するアクリレートの代表であるベンジルアクリレートを用いても、パターン形成性およびドライエッチング耐性に優れたものは得られない一方で、本発明で規定する(メタ)アクリレートを用いることにより、パターン形成性およびドライエッチング耐性の両方に優れたものが得られる点で、本発明の組成物は極めて斬新なものである。
具体的には、以下の手段により、本発明の課題は解決された。
(1)下記一般式(I)で表される重合性単量体(Ax)と光重合開始剤を含有するインプリント用硬化性組成物。
(一般式(I)中、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表し、Zは芳香族基を含有する分子量100以上の基を表す。但し、重合性単量体(Ax)が25℃において液体であるとき、25℃における粘度が500mPa・s以下である。)
(2)一般式(I)中のZが−Z1−Z2で表される基であり、Z1は、単結合または炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよく、Z2は、置換基を有していてもよい芳香族基であり、分子量90以上であることを特徴とする、(1)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(3)重合性単量体(Ax)が下記一般式(II)で表される化合物である、(1)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(一般式(II)中、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表し、X1は単結合または炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Y1は分子量15以上の置換基を表し、n1は0〜3の整数を表す。但し、n1が0のときは、X1は炭素数2以上の炭化水素基である。Arは、1つの芳香環を有する芳香族基、または2つ以上の芳香環が直列に結合した芳香族基である。)
(4)重合性単量体(Ax)が下記一般式(III)で表される化合物である、(1)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(一般式(III)中、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表す。X1は単結合または炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Y1は分子量15以上の置換基を表し、n1は0〜3の整数を表す。但し、n1が0のときは、X1は炭素数2以上の炭化水素基である。)
(4−2) 前記X1が、アルキレン基である、(4)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(4−3) 前記X1が、−CH2−である、(4)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(5)重合性単量体(Ax)が下記一般式(IV)で表される化合物である、(1)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(一般式(IV)中、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表す。X2は単結合、または、炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Y2は分子量15以上の芳香族基を有さない置換基を表し、n2は0〜3の整数を表す。但し、n2が0のときは、X2は炭素数2または3の炭化水素基である。)
(5−2) 前記一般式(IV)において、X2が、アルキレン基である、(5)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(5−3) 前記一般式(IV)において、X2が、−CH2−である、(5)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(6)前記一般式(IV)においてR1は水素原子またはメチル基であり、X2は単結合、または、炭素数1〜3の炭化水素基であり、n2は0〜2の整数を表し、n2が2のときは、X2は、炭素数1の炭化水素基である、(5)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(7)前記一般式(IV)で表される化合物の分子量が175〜250である、(5)または(6)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(8)前記一般式(IV)で表される化合物の25℃における粘度が6mPa・s以下である、(5)〜(7)のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
(9)重合性単量体(Ax)が下記一般式(V)で表される化合物である、(1)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(一般式(V)中、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表し、X3は単結合、または、炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Y3は分子量15以上の芳香族基を有する置換基を表し、n3は1〜3の整数を表す。)
(9−2) 前記一般式(V)において、X3が、アルキレン基である、(9)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(9−3) 前記一般式(V)において、X3が、−CH2−である、(9)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(10)前記一般式(V)において、R1は水素原子またはアルキル基を表し、X3は単結合、または、アルキレン基である、(9)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(11)重合性単量体(Ax)が下記一般式(VI)で表される化合物である、(1)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(一般式(VI)中、X6は(n6+1)価の連結基であり、R1は、それぞれ、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子である。R2およびR3は、それぞれ、置換基であり、n4およびn5は、それぞれ、0〜4の整数である。n6は1または2であり、X4およびX5は、それぞれ、炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。)
(11−2) 前記一般式(VI)において、X4およびX5が、それぞれ、アルキレン基である、(11)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(11−3) 前記一般式(VI)において、X4およびX5が、それぞれ、−CH2−である、(11)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(12)前記一般式(VI)において、X4およびX5は、それぞれ、前記連結基を含まないアルキレン基である、(11)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(13)さらに、重合性単量体(Ax)以外の重合性単量体を含む、(1)〜(12)のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
(14)さらに、重合性単量体(Ax)以外の重合性単量体として、芳香族構造および/または脂環炭化水素構造を有する単官能(メタ)アクリレートを有する、(1)〜(12)に記載のインプリント用硬化性組成物。
(15)さらにフッ素および/またはシリコン原子を有する重合性化合物を含有することを特徴とする、(1)〜(14)のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
(16)さらに、酸化防止剤および/または界面活性剤を含む、(1)〜(15)のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
(17)全重合性単量体の含量に対し、分子量2000以上の化合物の含有量が30質量%以下である、(1)〜(16)のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
(18)(1)〜(17)のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物を硬化させたことを特徴とする硬化物。
(19)(1)〜(17)のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物を基板上に設置してパターン形成する工程と、前記パターン形成層にモールドを押圧する工程と、前記パターン形成層に光照射する工程を含むことを特徴とする硬化物の製造方法。
(20)下記一般式(IV)で表される反応希釈剤。
(一般式(IV)中、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表す。X2は単結合、または、炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Y2は分子量15以上の芳香族基を有さない置換基を表し、n2は0〜3の整数を表す。但し、n2が0のときは、X2は炭素数2または3の炭化水素基である。)
(21)前記重合性単量体(Ax)がベンジル(メタ)アクリレート部分構造を有する、(1)〜(17)のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
(22)前記重合性単量体(Ax)がベンジル(メタ)アクリレート部分誘導体である、(1)〜(17)のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
(23)前記重合性単量体(Ax)がベンジル(メタ)アクリレート部分構造を有する多官能(メタ)アクリレートである、(13)または(14)に記載のインプリント用硬化性組成物。
本発明の組成物は、良好なパターン形成性を有し、且つドライエッチング耐性に優れた硬化物を提供することができる。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
なお、本明細書中において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルおよびメタクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイルおよびメタクリロイルを表す。また、本明細書中において、“単量体”と“モノマー”とは同義である。本発明における単量体は、オリゴマーおよびポリマーと区別され、重量平均分子量が1,000以下の化合物をいう。本明細書中において、“官能基”は重合反応に関与する基をいう。
なお、本発明でいう“インプリント”は、好ましくは、1nm〜10mmのサイズのパターン転写をいい、より好ましくは、およそ10nm〜100μmのサイズ(ナノインプリント)のパターン転写をいう。
尚、本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
[本発明のインプリント用硬化性組成物]
本発明のインプリント用硬化性組成物(以下、単に「本発明の組成物」と称する場合もある)は、一種以上の重合性単量体と、光重合開始剤とを含有する組成物であって、前記重合性単量体として、少なくとも一種の下記一般式(I)で表される重合性単量体(Ax)を含有する。
(一般式(I)中、Zは芳香族基を含有する分子量100以上の基を表し、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表す。但し、重合性単量体(Ax)が25℃において液体であるとき、25℃における粘度が500mPa・s以下である。)
1は、好ましくは、水素原子またはアルキル基であり、水素原子またはメチル基が好ましく、硬化性の観点から、水素原子がさらに好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示され、フッ素原子が好ましい。
Zは、好ましくは置換基を有していても良いアラルキル基、置換基を有していても良いアリール基、または、これらの基が連結基を介して結合した基である。ここでいう連結基は、ヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよく、好ましくは、−CH2−、−O−、−C(=O)−、−S−およびこれらの組み合わせからなる基である。Zに含まれる芳香族基としてはフェニル基が好ましく、フェニル基のみが含まれていることが好ましい。多環芳香族基、ヘテロ芳香族基に比べフェニル基のみの方が粘度が低くパターン形成性が良好で、且つパーティクル欠陥を抑制できる。Zの分子量としては100〜300であることが好ましく、より好ましくは120〜250である。
重合性単量体(Ax)に含まれる重合性基の数と芳香族基の数は
重合性基の数≦芳香族基 の数であることが粘度、ドライエッチング耐性の点から好ましい。この際、ナフタレンなどの縮合芳香環は1つの芳香族基として数え、ビフェニルのような2つの芳香環が結合を解して連結している場合、2つの芳香族基として数える。
重合性単量体(Ax)が25℃において液体であるときの25℃における粘度としては2〜500mPa・sが好ましく、3〜200mPa・sがより好ましく、3〜100mPa・sが最も好ましい。重合性単量体(Ax)は25℃において液体であるか、固体であっても融点が60℃以下であることが好ましく、25℃において液体であることがより好ましい。
Zは−Z1−Z2で表される基であることが好ましい。ここで、Z1は、単結合または炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Z2は、置換基を有していてもよい芳香族基であり、分子量90以上である。
1は、好ましくは、単結合またはアルキレン基であり、該アルキレン基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Z1は、より好ましくは、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含まないアルキレン基であり、さらに好ましくはメチレン基、エチレン基である。ヘテロ原子を含む連結基としては−O−、−C(=O)−、−S−およびこれらとアルキレン基の組み合わせからなる基などが挙げられる。また、炭化水素基の炭素数は1〜3であることが好ましい。
2は、分子量が15以上の置換基を有する芳香族基であることが好ましい。Z2に含まれる芳香族基の一例として、フェニル基及びナフチル基が挙げられ、分子量が15以上の置換基を有するフェニル基がより好ましい例として挙げられる。Z2は、単環の芳香族基から形成される方が好ましい。
2は、2つ以上の芳香族基が、直接にまたは連結基を介して連結した基であることも好ましい。この場合の連結基も、好ましくは、−CH2−、−O−、−C(=O)−、−S−およびこれらの組み合わせからなる基である。
芳香族基が有していても良い置換基としては、置換基の例としては例えばハロゲン原子(フッ素原子、クロロ原子、臭素原子、ヨウ素原子)、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基、カルボキシル基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、ヒドラジノ基、ヘテロ環基などが挙げられる。又、これらの基によってさらに置換されている基も好ましい。
本発明における重合性単量体(Ax)は25℃において液体であることが好ましく、重合性単量体(Ax)は25℃において液体である時、25℃における粘度が500mPa・s以下である。より好ましくは25℃における粘度が300mPa・s以下であり、更に好ましくは200mPa・s以下であり、最も好ましくは100mPa・s以下である。
一般式(I)で表される化合物の組成物中における添加量は、10〜100質量%であることが好ましく、20〜100質量%であることがより好ましく、30〜80質量%であることが特に好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、下記一般式(II)で表される化合物であることが好ましい。
(一般式(II)中、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表し、X1は単結合または炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Y1は分子量15以上の置換基を表し、n1は0〜3の整数を表す。但し、n1が0のときは、X1は炭素数2以上の炭化水素基である。Arは、芳香族基、または芳香族連結基を表し、フェニル基またはフェニレン基が好ましい。)
1は、上記一般式(I)のR1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
1は、上記Z1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
1は、分子量15以上の置換基であり、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子などが挙げられる。これら置換基は更なる置換基を有していても良い。
n1が0のときは、X1は炭素数2または3のアルキレン基であることが好ましく、n1が2のときは、X1は単結合または炭素数1の炭化水素基であることが好ましい。
特に、好ましい様態としてはn1が1で、X1は炭素数1〜3のアルキレン基である。
一般式(II)で表される化合物は、さらに好ましくは、下記一般式(III)で表される化合物である。
(一般式(III)中、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表す。X1は単結合または炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Y1は分子量15以上の置換基を表し、n1は0〜3の整数を表す。但し、n1が0のときは、X1は炭素数2以上の炭化水素基である。)
1は、上記一般式(I)のR1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
1は、上記Z1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
1は、上記一般式(II)におけるY1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
n1は、上記一般式(II)におけるn1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
一般式(III)で表される化合物は、さらに好ましくは、(IV)〜(VI)のいずれかで表される化合物である。
一般式(IV)で表される化合物
(一般式(IV)中、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表す。X2は単結合、または、炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Y2は分子量15以上の芳香族基を有さない置換基を表し、n2は0〜3の整数を表す。但し、n2が0のときは、X2は炭素数2または3の炭化水素基である。)
1は、上記一般式(I)のR1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
2は、炭化水素基である場合、炭素数1〜3の炭化水素基であることが好ましく、置換又は無置換の炭素数1〜3のアルキレン基であることが好ましく、無置換の炭素数1〜3のアルキレン基であることがより好ましく、エチレン基であることがさらに好ましい。このような炭化水素基を採用することにより、より低粘度で低揮発性を有する組成物とすることが可能になる。
2は分子量15以上の芳香族基を有さない置換基を表し、Y1の分子量の上限は80以下であることが好ましい。Y2としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基などの炭素数1〜6のアルキル基、クロロ基、ブロモ基などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基、シクロヘキシルオキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましい例として挙げられる。
n2は、0〜2の整数であることが好ましい。n2が1の場合、置換基Yはパラ位にあるのが好ましい。また、粘度の観点から、n2が2のときは、X2は単結合もしくは炭素数1の炭化水素基が好ましい。
一般式(IV)で表される化合物は(メタ)アクリレート基を1つ有する単官能(メタ)アクリレートであることが好ましい。
低粘度と低揮発性の両立という観点から、一般式(IV)で表される(メタ)アクリレート化合物の分子量は175〜250であることが好ましく、185〜245であることがより好ましい。
また、一般式(IV)で表される(メタ)アクリレート化合物の25℃における粘度が10mPa・sであることが好ましく、6mPa・sであることがより好ましい。
一般式(IV)で表される化合物は、反応希釈剤としても好ましく用いることができる。
一般式(IV)で表される化合物の組成物中における添加量は、組成物の粘度や硬化後のパターン精度の観点から10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが特に好ましい。一方、硬化後のタッキネスや力学強度の観点からは、添加量は95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましく、85質量%以下であることが特に好ましい。
以下に、一般式(IV)で表される化合物を例示するが、本発明がこれらに限定されるものではないことは言うまでも無い。
一般式(V)で表される化合物
(一般式(V)中、R1は水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表し、X3は単結合、または、炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。Y3は分子量15以上の芳香族基を有する置換基を表し、n3は1〜3の整数を表す。)
1は、上記一般式(I)のR1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
1は、上記Z1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
3は、分子量15以上の芳香族基を有する置換基を表し、芳香族基を有する置換基としては芳香族基が単結合、あるいは連結基を介して一般式(V)の芳香環に結合している様態が好ましい。連結基としては、アルキレン基、ヘテロ原子を有する連結基(好ましくは−O−、−S−、−C(=O)O−、)あるいはこれらの組み合わせが好ましい例として挙げられ、アルキレン基または−O−ならびにこれらの組み合わせからなる基がより好ましい。分子量15以上の芳香族基を有する置換基としてはフェニル基を有する置換基であることが好ましい。フェニル基が単結合または上記連結基を介して結合している様態が好ましく、フェニル基、ベンジル基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、フェニルチオ基が特に好ましい。Y3の分子量は好ましくは、230〜350である。
n3は、好ましくは、1または2であり、より好ましくは1である。
一般式(V)で表される化合物の組成物中における添加量は、10質量%以上であることが好ましく、20質量以上であることがより好ましく、30質量%以上であることが特に好ましい。一方、硬化後のタッキネスや力学強度の観点からは、添加量は90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることが特に好ましい。
以下に、一般式(V)で表される化合物を例示するが、本発明がこれらに限定されるものではないことは言うまでも無い。
一般式(VI)で表される化合物
(一般式(VI)中、X6は(n6+1)価の連結基であり、R1は、それぞれ、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子である。R2およびR3は、それぞれ、置換基であり、n4およびn5は、それぞれ、0〜4の整数である。n6は1または2であり、X4およびX5は、それぞれ、炭化水素基であり、該炭化水素基は、その鎖中にヘテロ原子を含む連結基を含んでいてもよい。)
6は、(n6+1)価の連結基を表し、好ましくは、アルキレン基、−O−、−S−、−C(=O)O−、およびこれらのうちの複数が組み合わさった連結基である。アルキレン基は、炭素数1〜8のアルキレン基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基である。また、無置換のアルキレン基が好ましい。
n6は、好ましくは1である。n6が2のとき、複数存在する、R1、X5、R2は、それぞれ、同一であってもよいし、異なっていても良い。
4およびX5は、は、それぞれ、連結基を含まないアルキレン基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基であり、最も好ましくはメチレン基である。
1は、上記一般式(I)のR1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
2およびR3は、それぞれ、置換基を表し、好ましくは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基である。アルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示され、フッ素原子が好ましい。アルコキシ基としては、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましい。アシル基としては、炭素数1〜8のアシル基が好ましい。アシルオキシ基としては、炭素数1〜8のアシルオキシ基が好ましい。アルコキシカルボニル基としては、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基が好ましい。
n4およびn5は、それぞれ、0〜4の整数であり、n4またはn5が2以上のとき、複数存在するR2およびR3は、それぞれ、同一でも異なっていても良い。
一般式(VI)で表される化合物は、下記一般式(VII)で表される化合物が好ましい。
(X6は、アルキレン基、−O−、−S−および、これらのうちの複数が組み合わさった連結基であり、R1は、それぞれ、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子である。)
1は、上記一般式(I)のR1と同義であり、好ましい範囲も同義である。
6がアルキレン基である場合、炭素数1〜8のアルキレン基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基である。また、無置換のアルキレン基が好ましい。
6としては、−CH2−、−CH2CH2−、−O−、−S−が好ましい。
本発明の組成物中における一般式(VI)で表される化合物の含有量は、特に制限はないが、硬化性、組成物粘度の観点から、全重合性単量体中、1〜100質量%が好ましく、5〜70質量%がさらに好ましく、10〜50質量%が特に好ましい。
以下に、一般式(VI)で表される化合物を例示するが、本発明がこれらに限定されるものではないことは言うまでも無い。下記式中におけるR1はそれぞれ、一般式(VI)におけるR1と同義であり、好ましい範囲も同義であり、特に好ましくは水素原子である。
−他の重合性単量体−
本発明の組成物においては、組成物粘度、ドライエッチング耐性、インプリント適性、硬化性等の改良の観点から、必要に応じて重合性単量体(Ax)と、重合性単量体(Ax)以外の重合性単量とを併用することが好ましい。
一般式(IV)で表される化合物と共に、他の重合性単量体を用いる場合、該他の重合性単量体は、多官能重合性単量体が好ましく、多官能(メタ)アクリレートがより好ましく、2官能または3官能の(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
一般式(V)で表される化合物と共に、他の重合性単量体を用いる場合、該他の重合性単量体は、多官能重合性単量体が好ましく、多官能(メタ)アクリレートがより好ましく、2官能または3官能の(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
一般式(VI)で表される化合物と共に、他の重合性単量体を用いる場合、該他の重合性単量体は、単官能(メタ)アクリレートであることが好ましく、芳香族構造および/または脂環炭化水素構造を有する単官能(メタ)アクリレートであることがさらに好ましい。
前記他の重合性単量体としては、例えば、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体;オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物);ビニルエーテル化合物;スチレン誘導体;フッ素原子を有する化合物;プロペニルエーテルまたはブテニルエーテル等を挙げることができ、硬化性の観点から、エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体が好ましい。
前記エチレン性不飽和結合含有基を1〜6個有する重合性不飽和単量体(1〜6官能の重合性不飽和単量体)について説明する。
エチレン性不飽和結合含有基を1個有する重合性不飽和単量体(1官能の重合性不飽和単量体)としては、特開2009−73078号公報の段落番号0046に記載のものを好ましく採用することができる。
これらの中で特に、脂環炭化水素構造を有する単官能(メタ)アクリレートがドライエッチング耐性を改善する観点から好ましい具体例としてはジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレートが好ましい。
他の重合性単量体として、エチレン性不飽和結合含有基を2個有する多官能重合性不飽和単量体を用いることも好ましい。
本発明で好ましく用いることのできるエチレン性不飽和結合含有基を2個有する2官能重合性不飽和単量体としては、特開2009−73078号公報の段落番号0047に記載のものを好ましく採用することができる。
これらの中で特に、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が本発明に好適に用いられる。
エチレン性不飽和結合含有基を3個以上有する多官能重合性不飽和単量体としては、特開2009−73078号公報の段落番号0049に記載のものを好ましく採用することができる。
これらの中で特に、EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が本発明に好適に用いられる。
上記(メタ)アクリレート化合物のうち、アクリレート化合物の方が硬化性の観点から好ましい。
前記オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)としては、例えば、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエテーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物およびエポキシ化ポリブタジエン類等を挙げることができる。これらの化合物は、その一種を単独で使用することもできるし、また、その二種以上を混合して使用することもできる。
本発明に好ましく使用することのできる前記オキシラン環を有する化合物(エポキシ化合物)としては、特開2009−73078号公報の段落番号0053に記載のものを好ましく採用することができる。
これらの中で特に、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。
グリシジル基含有化合物として好適に使用できる市販品としては、UVR−6216(ユニオンカーバイド社製)、グリシドール、AOEX24、サイクロマーA200、(以上、ダイセル化学工業(株)製)、エピコート828、エピコート812、エピコート1031、エピコート872、エピコートCT508(以上、油化シェル(株)製)、KRM−2400、KRM−2410、KRM−2408、KRM−2490、KRM−2720、KRM−2750(以上、旭電化工業(株)製)などを挙げることができる。これらは、一種単独で、または二種以上組み合わせて用いることができる。
また、これらのオキシラン環を有する化合物はその製法は問わないが、例えば、丸善KK出版、第四版実験化学講座20有機合成II、213〜、平成4年、Ed.by Alfred Hasfner,The chemistry of heterocyclic compounds−Small Ring Heterocycles part3 Oxiranes,John & Wiley and Sons,An Interscience Publication,New York,1985、吉村、接着、29巻12号、32、1985、吉村、接着、30巻5号、42、1986、吉村、接着、30巻7号、42、1986、特開平11−100378号公報、特許第2906245号公報、特許第2926262号公報などの文献を参考にして合成できる。
本発明で用いる他の重合性単量体として、ビニルエーテル化合物を併用してもよい。
ビニルエーテル化合物は公知のものを適宜選択することができ、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0057に記載のものを好ましく採用することができる。
これらのビニルエーテル化合物は、例えば、Stephen.C.Lapin,Polymers Paint Colour Journal.179(4237)、321(1988)に記載されている方法、即ち多価アルコールもしくは多価フェノールとアセチレンとの反応、または多価アルコールもしくは多価フェノールとハロゲン化アルキルビニルエーテルとの反応により合成することができ、これらは一種単独あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明で用いる他の重合性単量体としては、スチレン誘導体も採用できる。スチレン誘導体としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、β−メチルスチレン、p−メチル−β−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシ−β−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、等を挙げることができる。
他の重合性単量体として、フッ素及び/又はシリコン原子を有する重合性化合物を含有することも好ましい。フッ素及び/又はシリコン原子を有する重合性化合物を併用することにより更にパターン形成性が向上する。フッ素原子を有する重合性化合物としては炭素数4〜6のパーフロロアルキル基を有する(メタ)アクリレート化合物が好ましく。具体的にはトリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチル−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。シリコン原子を有する重合性化合物としてはポリジメチルシロキサン構造、トリメチルシリル基構造を有する重合性化合物が好ましい。
フッ素及び/又はシリコン原子を有する重合性化合物はフッ素及び/又はシリコン原子を有する官能基と重合性官能基を有するポリマーであってもよい。
フッ素及び/又はシリコン原子を有する重合性化合物の好ましい添加量としては、全重合性単量体に対し、0.01〜10質量%であり、好ましくは0.1〜8質量%、特に好ましくは0.3〜5質量%である。
本発明で用いる他の重合性単量体としては、プロペニルエーテルおよびブテニルエーテルを用いることもできる。前記プロペニルエーテルまたはブテニルエーテルとしては、例えば1−ドデシル−1−プロペニルエーテル、1−ドデシル−1−ブテニルエーテル、1−ブテノキシメチル−2−ノルボルネン、1−4−ジ(1−ブテノキシ)ブタン、1,10−ジ(1−ブテノキシ)デカン、1,4−ジ(1−ブテノキシメチル)シクロヘキサン、ジエチレングリコールジ(1−ブテニル)エーテル、1,2,3−トリ(1−ブテノキシ)プロパン、プロペニルエーテルプロピレンカーボネート等が好適に適用できる。
上述の他の重合性単量体の含有量としては、本発明における重合性単量体(Ax)の含有量によって他の重合性単量体の好ましい含有量も変わるが、例えば、本発明の全重合性単量体中に0〜90質量%含んでいてもよく、好ましくは5〜80質量%、さらに好ましくは20〜80質量%の範囲で含むことがより好ましい。本発明の組成物では、重合性単量体(Ax)を2種類以上含んでいてもよい。
次に、本発明における重合性単量体(Ax)および他の重合性単量体の好ましいブレンド形態について説明する。
1官能の重合性単量体は、通常、反応性希釈剤として用いられ、本発明の硬化性組成物の粘度を低下させる効果を有し、重合性単量体の総量に対して、15質量%以上添加されることが好ましく、20〜90質量%がさらに好ましく、25〜85質量%がより好ましく、30〜80質量%が特に好ましい。上記一般式(VI)で表される化合物は、反応性希釈剤として好ましく用いられる。
重合性反応基を2個有する単量体(2官能重合性単量体)は、全重合性単量体の好ましくは10〜100質量%、より好ましくは20〜100質量%、特に好ましくは40〜100質量%の範囲で添加される。
1官能および2官能重合性単量体の割合は、全重合性単量体の、好ましくは10〜100質量%、より好ましくは30〜100質量%、特に好ましくは50〜90質量%の範囲で添加される。
不飽和結合含有基を3個以上有する多官能重合性単量体の割合は、全重合性単量体の、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下、特に好ましくは、40質量%以下の範囲で添加される。重合性反応基を3個以上有する重合性単量体の割合を80質量%以下とすることにより、組成物の粘度を下げられるため好ましい。
(光重合開始剤)
本発明の硬化性組成物には、光重合開始剤が含まれる。本発明に用いられる光重合開始剤は、光照射により上述の重合性単量体を重合する活性種を発生する化合物であればいずれのものでも用いることができる。光重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が好ましい。また、本発明において、光重合開始剤は複数種を併用してもよい。
本発明に用いられる光重合開始剤の含有量は、溶剤を除く全組成物中、例えば、0.01〜15質量%であり、好ましくは0.1〜12質量%であり、さらに好ましくは0.2〜7質量%である。二種類以上の光重合開始剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
光重合開始剤の含有量が0.01質量%以上であると、感度(速硬化性)、解像性、ラインエッジラフネス性、塗膜強度が向上する傾向にあり好ましい。
本発明で使用されるラジカル光重合開始剤としては、アシルホスフィンオキシド系化合物、オキシムエステル系化合物が硬化感度、吸収特性の観点から好ましい。本発明で使用されるラジカル光重合開始剤は、例えば、市販されている開始剤を用いることができる。これらの例としては、例えば、特開平2008−105414号公報の段落番号0091に記載のものを好ましく採用することができる。
なお、本発明において「光」には、紫外、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光や、電磁波だけでなく、放射線も含まれる。前記放射線には、例えばマイクロ波、電子線、EUV、X線が含まれる。また248nmエキシマレーザー、193nmエキシマレーザー、172nmエキシマレーザーなどのレーザー光も用いることができる。これらの光は、光学フィルターを通したモノクロ光(単一波長光)を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(複合光)でもよい。露光は、多重露光も可能であり、膜強度、エッチング耐性を高めるなどの目的でパターン形成した後、全面露光することも可能である。
特に、本発明の組成物を、ナノインプリント用途に用いる場合、光重合開始剤は、上述の本発明の硬化組成物で挙げた重合開始剤を用いることができるが、モールド加圧・露光中にガスを発生させないものが好ましい。ガスが発生すると、モールドが汚染されるため、頻繁にモールドを洗浄しなければならなくなったり、硬化性組成物がモールド内で変形し、転写パターン精度を劣化させるなどの問題を生じる。
(その他成分)
本発明の硬化性組成物は、上述の重合性単量体および光重合開始剤の他に種々の目的に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、界面活性剤、酸化防止剤、溶剤、ポリマー成分、顔料、染料等その他の成分を含んでいてもよい。本発明の硬化性組成物としては、界面活性剤、並びに、酸化防止剤から選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましい。
−界面活性剤−
本発明の硬化性組成物には、界面活性剤を含有することが好ましい。本発明に用いられる界面活性剤の含有量は、全組成物中、例えば、0.001〜5質量%であり、好ましくは0.002〜4質量%であり、さらに好ましくは、0.005〜3質量%である。二種類以上の界面活性剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。界面活性剤が組成物中0.001〜5質量%の範囲にあると、塗布の均一性の効果が良好であり、界面活性剤の過多によるモールド転写特性の悪化を招きにくい。
前記界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤が好ましく、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびフッ素・シリコーン系界面活性剤の少なくとも一種を含むことが好ましく、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤との両方または、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことがより好ましく、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことが最も好ましい。尚、前記フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤としては、非イオン性の界面活性剤が好ましい。
ここで、“フッ素・シリコーン系界面活性剤”とは、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤の両方の要件を併せ持つものをいう。
このような界面活性剤を用いることによって、半導体素子製造用のシリコンウエハや、液晶素子製造用のガラス角基板、クロム膜、モリブデン膜、モリブデン合金膜、タンタル膜、タンタル合金膜、窒化珪素膜、アモルファスシリコーン膜、酸化錫をドープした酸化インジウム(ITO)膜や酸化錫膜などの、各種の膜が形成される基板上に本発明のナノインプリント硬化性組成物を塗布したときに起こるストリエーションや、鱗状の模様(レジスト膜の乾燥むら)などの塗布不良の問題を解決するが可能となる。また、モールド凹部のキャビティ内への本発明の組成物の流動性の向上、モールドとレジストとの間の剥離性の向上、レジストと基板間との密着性の向上、組成物の粘度を下げる等が可能になる。特に、本発明の組成物は、前記界面活性剤を添加することにより、塗布均一性を大幅に改良でき、スピンコーターやスリットスキャンコーターを用いた塗布において、基板サイズに依らず良好な塗布適性が得られる。
本発明で用いることのできる、非イオン性のフッ素系界面活性剤の例としては、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0072に記載のものを好ましく用いることができる。
また、非イオン性の前記シリコーン系界面活性剤の例としては、商品名SI−10シリーズ(竹本油脂(株)製)、メガファックペインタッド31(大日本インキ化学工業(株)製)、KP−341(信越化学工業(株)製)が挙げられる。
また、前記フッ素・シリコーン系界面活性剤の例としては、商品名 X−70−090、X−70−091、X−70−092、X−70−093、(いずれも、信越化学工業(株)製)、商品名メガフアックR−08、XRB−4(いずれも、大日本インキ化学工業(株)製)が挙げられる。
−酸化防止剤−
さらに、本発明の硬化性組成物には、公知の酸化防止剤を含有することが好ましい。本発明に用いられる酸化防止剤の含有量は、重合性単量体に対し、例えば、0.01〜10質量%であり、好ましくは0.2〜5質量%である。二種類以上の酸化防止剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
前記酸化防止剤は、熱や光照射による退色およびオゾン、活性酸素、NOx、SOx(Xは整数)などの各種の酸化性ガスによる退色を抑制するものである。特に本発明では、酸化防止剤を添加することにより、硬化膜の着色を防止や、分解による膜厚減少を低減できるという利点がある。このような酸化防止剤としては、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げることができる。この中でも、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が硬化膜の着色、膜厚減少の観点で好ましい。
前記酸化防止剤の市販品としては、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0074に記載のものを好ましく用いることができる。これらは単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
−重合禁止剤−
さらに、本発明の硬化性組成物には、重合禁止剤を含有することが好ましい。重合禁止剤の含有量としては、全重合性単量体に対し、0.001〜1質量%であり、より好ましくは0.005〜0.5質量%、さらに好ましくは0.008〜0.05質量%である、重合禁止剤を適切な量配合することで高い硬化感度を維持しつつ経時による粘度変化が抑制できる。
−溶剤−
本発明の硬化性組成物には、種々の必要に応じて、溶剤を用いることができる。特に膜厚500nm以下のパターンを形成する際には溶剤を含有していることが好ましい。好ましい溶剤としては常圧における沸点が80〜200℃の溶剤である。溶剤の種類としては組成物を溶解可能な溶剤であればいずれも用いることができるが、好ましくはエステル構造、ケトン構造、水酸基、エーテル構造のいずれか1つ以上を有する溶剤である。具体的に、好ましい溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、ガンマブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルから選ばれる単独あるいは混合溶剤であり、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する溶剤が塗布均一性の観点で最も好ましい。
本発明の組成物中における前記溶剤の含有量は、溶剤を除く成分の粘度、塗布性、目的とする膜厚によって最適に調整されるが、塗布性改善の観点から、全組成物中0〜99質量%が好ましく、0〜97質量%がさらに好ましい。特に膜厚500nm以下のパターンを形成する際には20〜99質量%が好ましく、40〜99質量%がさらに好ましく、70〜98質量%が特に好ましい。
−ポリマー成分−
本発明の組成物では、架橋密度をさらに高める目的で、前記多官能の他の重合性単量体よりもさらに分子量の大きい多官能オリゴマーを、本発明の目的を達成する範囲で配合することもできる。光ラジカル重合性を有する多官能オリゴマーとしてはポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート等の各種アクリレートオリゴマーが挙げられる。オリゴマー成分の添加量としては組成物の溶剤を除く成分に対し、0〜30質量%が好ましく、より好ましくは0〜20質量%、さらに好ましくは0〜10質量%、最も好ましくは0〜5質量%である。
本発明の硬化性組成物はドライエッチング耐性、インプリント適性、硬化性等の改良を観点からも、さらにポリマー成分を含有していてもよい。前記ポリマー成分としては側鎖に重合性官能基を有するポリマーが好ましい。前記ポリマー成分の重量平均分子量としては、重合性単量体との相溶性の観点から、2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。ポリマー成分の添加量としては組成物の溶剤を除く成分に対し、0〜30質量%が好ましく、より好ましくは0〜20質量%、さらに好ましくは0〜10質量%、最も好ましくは2質量%以下である。本発明の組成物において溶剤を除く成分中、分子量2000以上の化合物の含有量が30質量%以下であると、パターン形成性が向上することからは、該成分は、少ない方が好ましく、界面活性剤や微量の添加剤を除き、樹脂成分を含まないことが好ましい。
剥離性をさらに向上する目的で、本発明の組成物には、離型剤を任意に配合することができる。具体的には、本発明の組成物の層に押し付けたモールドを、樹脂層の面荒れや版取られを起こさずにきれいに剥離できるようにする目的で添加される。離型剤としては従来公知の離型剤、例えば、シリコーン系離型剤、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー(テフロンは登録商標)等の固形ワックス、弗素系、リン酸エステル系化合物等が何れも使用可能である。また、これらの離型剤をモールドに付着させておくこともできる。
シリコーン系離型剤は、本発明で用いられる上記光硬化性樹脂と組み合わせた時にモールドからの剥離性が特に良好であり、版取られ現象が起こり難くなる。シリコーン系離型剤は、オルガノポリシロキサン構造を基本構造とする離型剤であり、例えば、未変性または変性シリコーンオイル、トリメチルシロキシケイ酸を含有するポリシロキサン、シリコーン系アクリル樹脂等が該当し、一般的にハードコート用組成物で用いられているシリコーン系レベリング剤の適用も可能である。
変性シリコーンオイルは、ポリシロキサンの側鎖および/または末端を変性したものであり、反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルとに分けられる。反応性シリコーンオイルとしては、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端反応性、異種官能基変性等が挙げられる。非反応性シリコーンオイルとしては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、フッ素変性等が挙げられる。
一つのポリシロキサン分子に上記したような変性方法の2つ以上を行うこともできる。
変性シリコーンオイルは組成物成分との適度な相溶性があることが好ましい。特に、組成物中に必要に応じて配合される他の塗膜形成成分に対して反応性がある反応性シリコーンオイルを用いる場合には、本発明の組成物を硬化した硬化膜中に化学結合よって固定されるので、当該硬化膜の密着性阻害、汚染、劣化等の問題が起き難い。特に、蒸着工程での蒸着層との密着性向上には有効である。また、(メタ)アクリロイル変性シリコーン、ビニル変性シリコーン等の、光硬化性を有する官能基で変性されたシリコーンの場合は、本発明の組成物と架橋するため、硬化後の特性に優れる。
トリメチルシロキシケイ酸を含有するポリシロキサンは表面にブリードアウトし易く剥離性に優れており、表面にブリードアウトしても密着性に優れ、金属蒸着やオーバーコート層との密着性にも優れている点で好ましい。
上記離型剤は1種類のみ或いは2種類以上を組み合わせて添加することができる。
離型剤を本発明の組成物に添加する場合、組成物全量中に0.001〜10質量%の割合で配合することが好ましく、0.01〜5質量%の範囲で添加することがより好ましい。離型剤の割合が上記範囲未満では、モールドとインプリント用硬化性組成物層の剥離性向上効果が不充分となりやすい。一方、離型剤の割合が上記範囲を超えると組成物の塗工時のはじきによる塗膜面の面荒れの問題が生じたり、製品において基材自身および近接する層、例えば、蒸着層の密着性を阻害したり、転写時に皮膜破壊等(膜強度が弱くなりすぎる)を引き起こす等の点で好ましくない。
離型剤の割合が0.01質量%以上とすることにより、モールドとインプリント用硬化性組成物層の剥離性向上効果が充分となる。一方、離型剤の割合が上記範囲を10質量%以内だと、組成物の塗工時のはじきによる塗膜面の面荒れの問題が生じにくく、製品において基材自身および近接する層、例えば、蒸着層の密着性を阻害しにくく、転写時に皮膜破壊等(膜強度が弱くなりすぎる)を引き起こしにくい等の点で好ましい。
本発明の組成物には、微細凹凸パターンを有する表面構造の耐熱性、強度、或いは、金属蒸着層との密着性を高めるために、有機金属カップリング剤を配合してもよい。また、有機金属カップリング剤は、熱硬化反応を促進させる効果も持つため有効である。有機金属カップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、スズカップリング剤等の各種カップリング剤を使用できる。
本発明におけるシランカップリング剤としては、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0083に記載のシランカップリング剤を好ましく用いることができる。
本発明におけるチタンカップリング剤としては、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0084に記載のチタンカップリング剤を好ましく用いることができる。
本発明におけるジルコニウムカップリング剤としては、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0085に記載のチタンカップリング剤を好ましく用いることができる。
本発明におけるアルミニウムカップリング剤としては、例えば、特開2009−73078号公報の段落番号0086に記載のチタンカップリング剤を好ましく用いることができる。
上記有機金属カップリング剤は、インプリント用硬化性組成物の固形分全量中に0.001〜10質量%の割合で任意に配合できる。有機金属カップリング剤の割合を0.001質量%以上とすることにより、耐熱性、強度、蒸着層との密着性の付与の向上についてより効果的な傾向にある。一方、有機金属カップリング剤の割合を10質量%以下とすることにより、組成物の安定性、成膜性の欠損を抑止できる傾向にあり好ましい。
紫外線吸収剤の市販品としては、Tinuvin P、234、320、326、327、328、213(以上、チバガイギー(株)製)、Sumisorb110、130、140、220、250、300、320、340、350、400(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられる。紫外線吸収剤は、インプリント用硬化性組成物の全量に対して任意に0.01〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
光安定剤の市販品としては、Tinuvin 292、144、622LD(以上、チバガイギー(株)製)、サノールLS−770、765、292、2626、1114、744(以上、三共化成工業(株)製)等が挙げられる。光安定剤は組成物の全量に対し、0.01〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
老化防止剤の市販品としては、Antigene W、S、P、3C、6C、RD−G、FR、AW(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられる。老化防止剤は組成物の全量に対し、0.01〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
本発明の組成物には基板との接着性や膜の柔軟性、硬度等を調整するために可塑剤を加えることが可能である。好ましい可塑剤の具体例としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン、ジメチルアジペート、ジエチルアジペート、ジ(n−ブチル)アジペート、ジメチルスベレート、ジエチルスベレート、ジ(n−ブチル)スベレート等があり、可塑剤は組成物中の30質量%以下で任意に添加することができる。好ましくは20質量%以下で、より好ましくは10質量%以下である。可塑剤の添加効果を得るためには、0.1質量%以上が好ましい。
本発明の組成物には基板との接着性等を調整するために密着促進剤を添加しても良い。密着促進剤として、ベンズイミダゾール類やポリベンズイミダゾール類、低級ヒドロキシアルキル置換ピリジン誘導体、含窒素複素環化合物、ウレアまたはチオウレア、有機リン化合物、8−オキシキノリン、4−ヒドロキシプテリジン、1,10−フェナントロリン、2,2'−ビピリジン誘導体、ベンゾトリアゾール類、有機リン化合物とフェニレンジアミン化合物、2−アミノ−1−フェニルエタノール、N−フェニルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン,N−エチルジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミンおよび誘導体、ベンゾチアゾール誘導体などを使用することができる。密着促進剤は、組成物中の好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。密着促進剤の添加は効果を得るためには、0.1質量%以上が好ましい。
本発明の組成物を硬化させる場合、必要に応じて熱重合開始剤も添加することができる。好ましい熱重合開始剤としては、例えば過酸化物、アゾ化合物を挙げることができる。具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチル−パーオキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル等を挙げることができる。
本発明の組成物は、パターン形状、感度等を調整する目的で、必要に応じて光塩基発生剤を添加してもよい。例えば、2−ニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、トリフェニルメタノール、O−カルバモイルヒドロキシルアミド、O−カルバモイルオキシム、[[(2,6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]シクロヘキシルアミン、ビス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキサン1,6−ジアミン、4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、N−(2−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン、ヘキサアンミンコバルト(III)トリス(トリフェニルメチルボレート)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2'−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2',4'−ジニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン等が好ましいものとして挙げられる。
本発明の組成物には、塗膜の視認性を向上するなどの目的で、着色剤を任意に添加してもよい。着色剤は、UVインクジェット組成物、カラーフィルタ用組成物およびCCDイメージセンサ用組成物等で用いられている顔料や染料を本発明の目的を損なわない範囲で用いることができる。本発明で用いることができる顔料としては、例えば、特開平2008−105414号公報の段落番号0121に記載のものを好ましく採用することができる。着色剤は組成物の全量に対し、0.001〜2質量%の割合で配合するのが好ましい。
また、本発明の組成物では、機械的強度、柔軟性等を向上するなどの目的で、任意成分としてエラストマー粒子を添加してもよい。
本発明の組成物に任意成分として添加できるエラストマー粒子は、平均粒子サイズが好ましくは10nm〜700nm、より好ましくは30〜300nmである。例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/α−オレフィン系共重合体、エチレン/α−オレフィン/ポリエン共重合体、アクリルゴム、ブタジエン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン/ブタジエンブロック共重合体、スチレン/イソプレンブロック共重合体などのエラストマーの粒子である。またこれらエラストマー粒子を、メチルメタアクリレートポリマー、メチルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体などで被覆したコア/シェル型の粒子を用いることができる。エラストマー粒子は架橋構造をとっていてもよい。
エラストマー粒子の市販品としては、例えば、レジナスボンドRKB(レジナス化成(株)製)、テクノMBS−61、MBS−69(以上、テクノポリマー(株)製)等を挙げることができる。
これらエラストマー粒子は単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。本発明の組成物におけるエラストマー成分の含有割合は、好ましくは1〜35質量%であり、より好ましくは2〜30質量%、特に好ましくは3〜20質量%である。
本発明の組成物には、硬化収縮の抑制、熱安定性を向上するなどの目的で、塩基性化合物を任意に添加してもよい。塩基性化合物としては、アミンならびに、キノリンおよびキノリジンなど含窒素複素環化合物、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物などが挙げられる。これらの中でも、光重合成モノマーとの相溶性の面からアミンが好ましく、例えば、オクチルアミン、ナフチルアミン、キシレンジアミン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジメチルアニリン、キヌクリジン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミンおよびトリエタノールアミンなどが挙げられる。
本発明の組成物には、光硬化性向上のために、連鎖移動剤を添加しても良い。具体的には、4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)を挙げることができる。
本発明の硬化性組成物は、上述の各成分を混合して調整することができる。また、前記各成分を混合した後、例えば、孔径0.003μm〜5.0μmのフィルターで濾過することによって溶液として調製することもできる。硬化性組成物の混合・溶解は、通常、0℃〜100℃の範囲で行われる。濾過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、濾過した液を再濾過することもできる。濾過に使用するフィルターの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッソ樹脂、ナイロン樹脂などのものが使用できるが特に限定されるものではない。
(粘度)
本発明の組成物は溶剤を除く全成分の混合液の粘度が100mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1〜70mPa・s、さらに好ましくは2〜50mPa・s、最も好ましくは3〜30mPa・sである。
(表面張力)
本発明の組成物は、表面張力が、18〜30mN/mの範囲にあることが好ましく、20〜28mN/mの範囲にあることがより好ましい。このような範囲とすることにより、表面平滑性を向上させるという効果が得られる。
(水分量)
なお、本発明の組成物は、調製時における水分量が好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.5質量%、さらに好ましくは1.0質量%以下である。調製時における水分量を2.0質量%以下とすることにより、本発明の組成物の保存性をより安定にすることができる。
(調製)
本発明の組成物は、上記各成分を混合した後、例えば、孔径0.05μm〜5.0μmのフィルターで濾過することによって溶液として調製することができる。前記インプリント用硬化性組成物の混合・溶解は、通常、0℃〜100℃の範囲で行われる。濾過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、濾過した液を再濾過することもできる。濾過に使用する材質は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂などのものが使用できるが特に限定されない。
[パターン形成方法]
次に、本発明のインプリント用硬化性組成物を用いたパターン(特に、微細凹凸パターン)の形成方法について説明する。本発明のパターン形成方法では、本発明のインプリント用硬化性組成物を基板または支持体(基材)上に設置してパターン形成層を形成する工程と、前記パターン形成層表面にモールドを圧接する工程と、前記パターン形成層に光を照射する工程と、を経て本発明の組成物を硬化することで、微細な凹凸パターンを形成することができる。
ここで、本発明のインプリント用硬化性組成物は、光照射後にさらに加熱して硬化させることが好ましい。具体的には、基材(基板または支持体)上に少なくとも本発明の組成物からなるパターン形成層を設置し、必要に応じて乾燥させて本発明の組成物からなる層(パターン形成層)を形成してパターン受容体(基材上にパターン形成層が設けられたもの)を作製し、当該パターン受容体のパターン形成層表面にモールドを圧接し、モールドパターンを転写する加工を行い、微細凹凸パターン形成層を光照射により硬化させる。本発明のパターン形成方法による光インプリントリソグラフィは、積層化や多重パターニングもでき、通常の熱インプリントと組み合わせて用いることもできる。
本発明のインプリント用硬化性組成物は、光ナノインプリント法により微細なパターンを低コスト且つ高い精度で形成すること可能である。このため、従来のフォトリソグラフィ技術を用いて形成されていたものをさらに高い精度且つ低コストで形成することができる。例えば、基板または支持体上に本発明の組成物を塗布し、該組成物からなる層を露光、硬化、必要に応じて乾燥(ベーク)させることによって、液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる、オーバーコート層や絶縁膜などの永久膜や、半導体集積回路、記録材料、あるいはフラットパネルディスプレイなどのエッチングレジストとして適用することも可能である。特に本発明のインプリント用硬化性組成物を用いて形成されたパターンは、エッチング性にも優れ、フッ化炭素等を用いるドライエッチングのエッチングレジストとしても好ましく用いることができる。
液晶ディスプレイ(LCD)や半導体製造などの用途においては、レジスト中の金属あるいは有機物のイオン性不純物の混入を極力避けることがのぞましく、その濃度としては、通常、100ppm以下、好ましくは1ppm以下、更に好ましくは10ppb以下にすることが好ましい。
以下において、本発明のインプリント用硬化性組成物を用いたパターン形成方法(パターン転写方法)について具体的に述べる。
本発明のパターン形成方法においては、まず、本発明の組成物を基材上に適用してパターン形成層を形成する。
本発明のインプリント用硬化性組成物を基材上に適用する方法としては、一般によく知られた適用方法、通常は、塗布を採用できる。
本発明の適用方法としては、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法、あるいはインクジェット法などにより基材上に液滴を挙げることができる。また、本発明の組成物からなるパターン形成層の膜厚は、使用する用途によって異なるが、0.03μm〜30μm程度である。また、本発明の組成物を、多重塗布により塗布してもよい。インクジェット法などにより基材上に液滴を設置する方法において、液滴の量は1pl〜20pl程度が好ましい。さらに、基材と本発明の組成物からなるパターン形成層との間には、例えば平坦化層等の他の有機層などを形成してもよい。これにより、パターン形成層と基板とが直接接しないことから、基板に対するごみの付着や基板の損傷等を防止することができる。尚、本発明の組成物によって形成されるパターンは、基材上に有機層を設けた場合であっても、有機層との密着性に優れる。
本発明のインプリント用硬化性組成物を塗布するための基材(基板または支持体)は、種々の用途によって選択可能であり、例えば、石英、ガラス、光学フィルム、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni,Cu,Cr,Feなどの金属基板、紙、SOG(Spin On Glass)、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等のポリマー基板、TFTアレイ基板、PDPの電極板、ガラスや透明プラスチック基板、ITOや金属などの導電性基材、絶縁性基材、シリコン、窒化シリコン、ポリシリコン、酸化シリコン、アモルファスシリコンなどの半導体作製基板など特に制約されない。また、基材の形状も特に限定されるものではなく、板状でもよいし、ロール状でもよい。また、後述のように前記基材としては、モールドとの組み合わせ等に応じて、光透過性、または、非光透過性のものを選択することができる。
次いで、本発明のパターン形成方法においては、パターン形成層にパターンを転写するために、パターン形成層表面にモールドを押接する。これにより、モールドの押圧表面にあらかじめ形成された微細なパターンをパターン形成層に転写することができる。
本発明で用いることのできるモールド材について説明する。本発明の組成物を用いた光インプリントリソグラフィは、モールド材および/または基材の少なくとも一方に、光透過性の材料を選択する。本発明に適用される光インプリントリソグラフィでは、基材の上に本発明の硬化性組成物を塗布してパターン形成層を形成し、この表面に光透過性のモールドを押接し、モールドの裏面から光を照射し、前記パターン形成層を硬化させる。また、光透過性基材上に硬化性組成物を塗布し、モールドを押し当て、基材の裏面から光を照射し、硬化性組成物を硬化させることもできる。
前記光照射は、モールドを付着させた状態で行ってもよいし、モールド剥離後に行ってもよいが、本発明では、モールドを密着させた状態で行うのが好ましい。
本発明で用いることのできるモールドは、転写されるべきパターンを有するモールドが使われる。前記モールド上のパターンは、例えば、フォトリソグラフィや電子線描画法等によって、所望する加工精度に応じてパターンが形成できるが、本発明では、モールドパターン形成方法は特に制限されない。
本発明において用いられる光透過性モールド材は、特に限定されないが、所定の強度、耐久性を有するものであればよい。具体的には、ガラス、石英、PMMA、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が例示される。
本発明において光透過性の基材を用いた場合に使われる非光透過型モールド材としては、特に限定されないが、所定の強度を有するものであればよい。具体的には、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基板、SiC、シリコン、窒化シリコン、ポリシリコン、酸化シリコン、アモルファスシリコンなどの基板などが例示され、特に制約されない。また、モールドの形状も特に制約されるものではなく、板状モールド、ロール状モールドのどちらでもよい。ロール状モールドは、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。
本発明のパターン形成方法で用いられるモールドは、硬化性組成物とモールド表面との剥離性を向上させるために離型処理を行ったものを用いてもよい。このようなモールドとしては、シリコン系やフッソ系などのシランカップリング剤による処理を行ったもの、例えば、ダイキン工業(株)製のオプツールDSXや、住友スリーエム(株)製のNovec EGC−1720等、市販の離型剤も好適に用いることができる。
本発明の組成物を用いて光インプリントリソグラフィを行う場合、本発明のパターン形成方法では、通常、モールド圧力を10気圧以下で行うのが好ましい。モールド圧力を10気圧以下とすることにより、モールドや基板が変形しにくくパターン精度が向上する傾向にある。また、加圧が低いため装置を縮小できる傾向にある点からも好ましい。モールド圧力は、モールド凸部の硬化性組成物の残膜が少なくなる範囲で、モールド転写の均一性が確保できる領域を選択することが好ましい。
本発明のパターン形成方法中、前記パターン形成層に光を照射する工程における光照射の照射量は、硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、硬化性組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて適宜決定される。
また、本発明に適用される光インプリントリソグラフィにおいては、光照射の際の基板温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。光照射の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、モールドと硬化性組成物との密着性向上に効果があるため、真空状態で光照射してもよい。また、本発明のパターン形成方法中、光照射時における好ましい真空度は、10-1Paから常圧の範囲である。
本発明の硬化性組成物を硬化させるために用いられる光は特に限定されず、例えば、高エネルギー電離放射線、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光または放射線が挙げられる。高エネルギー電離放射線源としては、例えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロトロン等の加速器によって加速された電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使用されるが、その他に放射性同位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。放射線には、例えばマイクロ波、EUVが含まれる。また、LED、半導体レーザー光、あるいは248nmのKrFエキシマレーザー光や193nmArFエキシマレーザーなどの半導体の微細加工で用いられているレーザー光も本発明に好適に用いることができる。これらの光は、モノクロ光を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(ミックス光)でもよい。
露光に際しては、露光照度を1mW/cm2〜50mW/cm2の範囲にすることが望ましい。1mW/cm2以上とすることにより、露光時間を短縮することができるため生産性が向上し、50mW/cm2以下とすることにより、副反応が生じることによる永久膜の特性の劣化を抑止できる傾向にあり好ましい。露光量は5mJ/cm2〜1000mJ/cm2の範囲にすることが望ましい。5mJ/cm2未満では、露光マージンが狭くなり、光硬化が不十分となりモールドへの未反応物の付着などの問題が発生しやすくなる。一方、1000mJ/cm2を超えると組成物の分解による永久膜の劣化の恐れが生じる。
さらに、露光に際しては、酸素によるラジカル重合の阻害を防ぐため、チッソやアルゴンなどの不活性ガスを流して、酸素濃度を100mg/L未満に制御してもよい。
本発明のパターン形成方法においては、光照射によりパターン形成層を硬化させた後、必要におうじて硬化させたパターンに熱を加えてさらに硬化させる工程を含んでいてもよい。光照射後に本発明の組成物を加熱硬化させる熱としては、150〜280℃が好ましく、200〜250℃がより好ましい。また、熱を付与する時間としては、5〜60分間が好ましく、15〜45分間がさらに好ましい。
[パターン]
上述のように本発明のパターン形成方法によって形成されたパターンは、液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる永久膜(構造部材用のレジスト)やエッチングレジストとして使用することができる。また、前記永久膜は、製造後にガロン瓶やコート瓶などの容器にボトリングし、輸送、保管されるが、この場合に、劣化を防ぐ目的で、容器内を不活性なチッソ、またはアルゴンなどで置換しておいてもよい。また、輸送、保管に際しては、常温でもよいが、より永久膜の変質を防ぐため、−20℃から0℃の範囲に温度制御してもよい。勿論、反応が進行しないレベルで遮光することが好ましい。
本発明のパターン形成方法によって形成されたパターンは、エッチングレジストとしても有用である。本発明のインプリント用組成物をエッチングレジストとして利用する場合には、まず、基材として例えばSiO2等の薄膜が形成されたシリコンウエハ等を用い、基材上に本発明のパターン形成方法によってナノオーダーの微細なパターンを形成する。その後、ウェットエッチングの場合にはフッ化水素等、ドライエッチングの場合にはCF4等のエッチングガスを用いてエッチングすることにより、基材上に所望のパターンを形成することができる。本発明の硬化性組成物は、特にドライエッチングに対するエッチング耐性が良好である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
[実施例1]
[R−1−1〜R−1−7の合成]
後述する表に示した単官能アクリレートモノマーR−1−1〜R−1−7は、前駆体であるアルコールをアクリル化して合成し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。
<その他の単官能モノマー>
R−1−8:ベンジルアクリレート(ビスコート#160、大阪有機化学社製)
R−1−9:2−エチルヘキシルアクリレート(日本触媒製)
R−1−10:シクロヘキシルエチルアクリレート(前駆体であるアルコールをアクリル化して合成)
R−1−11:ジシクロペンタニルアクリレート(ファンクリルFA−513A、日立化成製)
<モノマーの分子量の測定>
モノマーの分子量はCS Chem Draw Drawingを用いた計算値で算出したものを採用した。
<モノマー粘度の測定>
R−1−1〜R−1−11の粘度の測定は、東機産業(株)社製のRE−80L型回転粘度計を用い、25±0.2℃で測定した。
測定時の回転速度は、0.5mPa・s以上5mPa・s未満は100rpm、5mPa・s以上10mPa・s未満は50rpm、10mPa・s以上30mPa・s未満は20rpm、30mPa・s以上60mPa・s未満は10rpmで、それぞれ行い、その粘度範囲に応じて次のように分類し、評価した。
A:6mPa・s未満
B:6mPa・s以上10mPa・s未満
C:10mPa・s以上
<モノマー揮発性の評価>
R−1−1〜R−1−11の評価は、それぞれのモノマー0.5gを秤量してアルミカップに塗り広げ、0.2Torr未満の減圧下で5分間保持した後の重量残存率[%]を測定し、その範囲に応じて次のように分類し、評価した。
A:残存率95%以上
B:残存率90%以上95%未満
C:残存率90%未満
<2官能モノマー>
S−1:ネオペンチルグリコールジアクリレート(日本化薬社製)
S−2:アクリル酸−2−アクリロイルオキシ−3−アリルオキシ−プロピルエステル
構造式
以下の合成方法により合成した。
アリルグリシジルエーテル(東京化成製、品番A0221)500gとアクリル酸(東京化成製、品番A0141)331.5gをテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド14.0g(東京化成製、品番T0054)存在下で反応させて得られる生成物にトリエチルアミン(和光純薬製、品番202−02046)570.5gとアクリル酸クロリド(東京化成製、品番A0147)471.0gを作用させてS−2の粗生成物を得た。得られた粗生成物を減圧蒸留(3.7mmHg、125℃)にて精製し、S−2を656g得た。
T−1:トリメチロールプロパントリアクリレート(アロニックスM−309、東亞合成社製)
<酸化防止剤>
A−1:スミライザーGA80(住友化学(株)製、ヒンダードフェノール系)
A−2:アデカスタブAO503(アデカジャパン(株)製、チオエーテル系)
A−3:Irganox1035FF(Ciba社製、ヒンダードフェノール+チオエーテル系)
A−4:アデカスタブLA−57(アデカジャパン(株)製、ヒンダードアミン系)
A−5:TINUVIN144(Ciba社製、ヒンダードアミン系+ヒンダードフェノール系)
<光重合開始剤>
P−1:2,4,6−トリメチルベンゾイル−エトキシフェニル−ホスフィンオキシド(Lucirin TPO−L、BASF社製)
<非イオン性界面活性剤>
W−1−1:非フッ素系界面活性剤(竹本油脂(株)製、パイオニンD6315)
W−1−2:フッ素系界面活性剤(大日本インキ化学工業(株)製、メガファックF780F)
[実施例1−1]
(インプリント用硬化性組成物の調製)
重合性モノマーR−1−1(40質量%)、重合性モノマーS−1(30質量%)、重合性モノマーT−1(30質量%)、光重合開始剤P−1(重合性モノマーの合計量に対して0.5質量%)、酸化防止剤A−1(重合性モノマーの合計量に対して1.5質量%)および酸化防止剤A−2(重合性モノマーの合計量に対して0.5質量%)、界面活性剤W−1−1(重合性モノマーの合計量に対して0.1質量%)および界面活性剤W−1−2(重合性モノマーの合計量に対して0.04質量%)を加えて実施例1−1のインプリント用硬化性組成物を調製した。
(光照射による硬化)
上記組成物を膜厚3.0μmとなるようにガラス基板上にスピンコートした。スピンコートした塗布基膜をORC社製の高圧水銀灯(ランプパワー2000mW/cm2)を光源とするインプリント装置にセットした。次いで、モールドとして、10μmのライン/スペースパターンを有し、溝深さが4.0μmのポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング(株)製の「SILPOT184」を80℃、60分で硬化させたもの)を材質とするものを用いた。装置内を真空とした後(真空度10Torr、約1.33kPa)、モールドを基板に圧着させ、窒素パージ(1.5気圧:モールド押し圧)を行って装置内を窒素置換した。これにモールドの裏面から照度10mW/cm2、露光量240mJ/cm2の条件で露光した。露光後、モールドを離し、レジストパターンを得た。
(加熱による硬化)
上述の方法により露光して得られたレジストパターンをオーブンで230℃、30分間加熱することにより完全に硬化させた。
[実施例1−2〜1−7]
後述する表に記載のとおり、実施例1−2〜1−7のインプリント用硬化性組成物を調製し、実施例1と同様に光照射による硬化および加熱による硬化を行ってレジストパターンを得た。
[比較例1−1]
実施例1−1において、R−1−1をR−1−8に置き換えた以外は同様にして比較例1−1の組成物を調製し、レジストパターンを得た。
[比較例1−2]
実施例1−1において、R−1−1をR−1−9に置き換えた以外は同様にして比較例1−2の組成物を調製し、レジストパターンを得た。
[比較例1−3]
実施例1−1において、R−1−1をR−1−10に置き換えた以外は同様にして比較例1−3の組成物を調製し、レジストパターンを得た。
[比較例1−4]
実施例1−1において、R−1−1をR−1−11に置き換えた以外は同様にして比較例1−4の組成物を調製し、レジストパターンを得た。
実施例および比較例の組成を下記に示す。
<光インプリントリソグラフィの評価>
上記実施例および比較例の組成物の各々について、下記評価方法に従って測定・評価した。
<組成物粘度の評価>
組成物(硬化前)の粘度の測定は、東機産業(株)社製のRE−80L型回転粘度計を用い、25±0.2℃で測定した。
測定時の回転速度は、0.5mPa・s以上5mPa・s未満は100rpm、5mPa・s以上10mPa・s未満は50rpm、10mPa・s以上30mPa・s未満は20rpm、30mPa・s以上60mPa・s未満は10rpmで、それぞれ行い、その粘度範囲に応じて次のように分類し、評価した。
A:10mPa・s未満
B:10mPa・s以上14mPa・s未満
C:14mPa・s以上
<パターン精度の観察>
上記で作成したレジストパターンの形状を走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡にて観察し、以下のように評価した。
A:モールドのパターン形状の元となる原版のパターンとほぼ同一である
B:モールドのパターン形状の元となる原版のパターン形状と一部異なる部分(原版のパターンと10%未満の範囲)がある
C:モールドのパターン形状の元となる原版のパターン形状と一部異なる部分(原版のパターンと10%以上20%未満の範囲)がある
D:モールドのパターン形状の元となる原版のパターンとはっきりと異なる、あるいはパターンの膜厚が原版のパターンと20%以上異なる
<ドライエッチング耐性>
Siウェハ上に上記で調整した硬化性組成物を塗布した後、モールドを圧着せず、窒素雰囲気下で露光量240mJ/cm2で露光した。これを日立ハイテクノロジー(株)製ドライエッチャー(U−621)を用いてAr/C46/O2=100:4:2のガスでプラズマドライエッチングを行い、残膜量を測定し、1秒間当りのエッチングレートを算出した。得られたエチングレートを比較例1−1の値が1となるように規格化し、これとの比較において各実施例および比較例を評価した。値が小さいほどドライエッチング耐性が良好であることを示す。
これらの測定結果を下記表に示した。
実施例1−1〜実施例1−7は、組成物の粘度、硬化物のパターン精度とも、良好な結果を示した。比較例1−1〜比較例1−3の組成物は、本発明の組成物と同様の低粘度でありながら、パターン精度が劣るという結果であった。これは揮発性の高い希釈剤を用いているために、液を塗布してからパターンを形成するまでに希釈剤の一部が揮発して、残留組成物液の粘度が上昇したためと考えられる。比較例1−4の組成物は、本発明の組成物に比べて高粘度であり、パターン精度に劣るという結果であった。すなわち、重合性単量体(Ax)を用いることにより、粘度およびパターン精度の両方に優れたインプリント用組成物が得られることが分かった。
[実施例2]
[合成例1]
(重合性単量体I−1の合成)
ジフェニルエーテル30g、パラホルムアルデヒド21.2gに、25%臭化水素酸/酢酸溶液を100ml加え、50℃で3時間反応させた。25%臭化水素酸/酢酸溶液を100ml加え、さらに3時間反応させた。反応液を氷に注ぎ、得られた固体をアセトンに溶解させて、水に注ぎ、紛体をろ取、水洗した。これをメタノールで洗浄し、乾燥すると4、4‘−ビスブロモメチルジフェニルエーテルが30g得られた。これにN−メチルピロリドン300ml、炭酸カリウム35g、アクリル酸18gを加え、50℃で3時間反応させた。反応液に水500mlを加え、これを酢酸エチルで抽出、有機相を水洗、乾燥、濃縮すると粗生成物が得られた。これをカラムクロマトグラフィーにて精製すると重合性単量体I−1が23g得られた。重合性単量体I−1は25℃において液体であり、25℃における粘度は63mPa・sであった。
1H−NMR(CDCl3):δ5.2(s,4H)、δ5.85(d,2H)、δ6.2(dd,2H)、δ6.45(d,2H)、δ7.0(d,4H)、δ7.4(d,4H)
[合成例2]
(重合性単量体I−2の合成)
ジフェニルメタン21.5g、パラホルムアルデヒド20gに、85%リン酸水溶液52ml、30%臭化水素酸/酢酸溶液を100ml加え、110℃で6時間反応させた。放冷後、析出した固体を水洗、アセトンでリスラリー、乾燥すると4、4‘−ビスブロモメチルジフェニルメタンが16g得られた。これにN−メチルピロリドン150ml、炭酸カリウム18g、アクリル酸9gを加え、60℃で2時間反応させた。反応液に水500mlを加え、これを酢酸エチルで抽出、有機相を水洗、乾燥、濃縮すると粗生成物が得られた。これをカラムクロマトグラフィーにて精製すると重合性単量体I−2が15g得られた。重合性単量体I−2は25℃において固体であった。
1H−NMR(CDCl3):δ4.0(s,2H)、δ5.2(s,4H)、δ5.85(d,2H)、δ6.2(dd,2H)、δ6.45(d,2H)、δ7.2(d,4H)、δ7.3(d,4H)
[合成例3]
上記合成例1と同様の手法を用いて、重合性単量体I−3およびI−4を合成した。
(硬化性組成物の調製)
下記表に示す重合性単量体に、実施例1と同様の重合開始剤P−1(2質量%)、下記界面活性剤W−2−1(0.1質量%)、下記界面活性剤W−2−2(0.04質量%)、実施例1と同様の酸化防止剤A−1(1質量%)および酸化防止剤A−2(1質量%)を加えた。さらに重合禁止剤として4−メトキシフェノールが重合性単量体に対して200ppmとなるように加えて調整した。これを0.1μmのテトラフロロエチレン製フィルターでろ過し、硬化性組成物を調製した。
<重合性単量体(Ax)>
<その他の重合性単量体>
R−2−1:ベンジルアクリレート(ビスコート#160:大阪有機化学(株)製)
R−2−2:1−ナフチルメチルアクリレート
R−2−3:テトラエチレングリコールジアクリレート(V#335HP:大阪有機化学(株)製)
R−2−4:下記に示すエトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(NKエステA-BPE-10:新中村化学(株)製)
R−2−5:2−エチルヘキシルアクリレート(Aldrich社製)
(評価)
得られた各実施例および比較例の硬化性組成物について以下の評価を行った。結果を下記表2に示す。
<硬化性組成物の光硬化性>
Siウェハ上に上記で調整した硬化性組成物を塗布した後、モールドを圧着せず、窒素雰囲気下で露光量240mJ/cm2で露光した。得られた露光膜は、いずれも、タックフリーであり、良好な硬化膜が得られた。
<ドライエッチング耐性>
Siウェハ上に上記で調整した硬化性組成物を塗布した後、モールドを圧着せず、窒素雰囲気下で露光量240mJ/cm2で露光した。これを日立ハイテクノロジー(株)製ドライエッチャー(U−621)を用いてAr/C46/O2=100:4:2のガスでプラズマドライエッチングを行い、残膜量を測定し、1秒間当りのエッチングレートを算出した。得られたエチングレートを比較例2−1の値が1となるように規格化し、これとの比較において各実施例および比較例を評価した。値が小さいほどドライエッチング耐性が良好であることを示す。
<パターン形成性評価>
上記で調整した硬化性組成物をシリコン基板上にスピンコートした。得られた塗布膜に線幅100nm、溝深さが100nmの矩形ライン/スペースパターン(1/1)を有し、パターン表面がフッ素系処理された石英モールドをのせ、インプリント装置にセットした。装置内を真空とした後窒素パージを行って装置内を窒素置換した。25℃で0.5MPaの圧力でモールドを基板に圧着させ、これにモールドの裏面から240mJ/cm2の条件で露光し、露光後、モールドを離し、パターンを得た。得られたパターンプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察し、以下のように評価した。
A:モールドに忠実な矩形パターンが得られた
B:パターントップが丸みを帯びていた
C:パターントップが丸みを帯び、かつ、パターン高さが低かった。
本発明の重合性単量体を用いた実施例2−1〜2−6は、ドライエッチング耐性およびパターン形成性の両方に優れていた。さらに、実施例2−1〜2−5はドライエッチング性に特に優れていた。これに対し、公知の重合性単量体を用いた、比較例2−1ではドライエッチング耐性が不十分であった。また、比較例2−2においてはドライエッチング耐性、パターン形成性いずれもが劣っていた。特に、比較例2−2のように本願発明に近似する化合物であっても、その効果の差は顕著であることが認められた。
[実施例3]
[合成例]
3−フェノキシベンジルアクリレート(V−1)の合成
3−フェノキシベンジルアルコール25gをアセトン300mlに溶解させ、これにトリエチルアミン16.4g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.1gを加えた。氷冷下、これにアクリル酸クロリド12.5gを加え、室温で2時間反応させた。水を加えて30分攪拌した後、これを酢酸エチルで抽出、有機相を希塩酸水溶液、NaHSO3水溶液、水で洗浄した。有機相を乾燥、濃縮すると3−フェノキシベンジルアクリレートが29g得られた。25℃において液体であり、25℃における粘度は14.5mPa・sであった。
4−アクリルオキシメチルジフェニルメタン(V−2)の合成
4−ブロモメチルジフェニルメタン6.3gをアセトニトリル100mlに溶解させ、これにアクリル酸2.3g、炭酸カリウム5.0g加え、70℃で3時間反応させた。反応液に酢酸エチルを加え、これを水洗、乾燥、濃縮すると4−アクリルオキシメチルジフェニルメタンが4.3g得られた。25℃において液体であり、25℃における粘度は11.9mPa・sであった。
4−ベンジルオキシベンジルアクリレート(V−3)の合成
3−フェノキシベンジルアクリレートの合成と同様の手法で合成した。25℃において液体であり、25℃における粘度は25.4mPa・sであった。
(硬化性組成物の調製)
下記表8に示す重合性単量体に、実施例1と同様の重合開始剤P−1(2質量%)、界面活性剤W−2−1(0.1質量%)、界面活性剤W−2−2(0.04質量%)、実施例1と同様の酸化防止剤A−1(1質量%)および酸化防止剤A−2(1質量%)、パーフロロヘキシルエチルアクリレート(1質量%)を加えた。さらに重合禁止剤として4−メトキシフェノールが重合性単量体に対して200ppmとなるように加えて調整した。これを0.1μmのテトラフロロエチレン製フィルターでろ過し、硬化性組成物を調製した。
<その他の重合性単量体>
T−1:トリメチロールプロパントリアクリレート(アロニックスM−309、東亞合成社製)
R−3−1:ベンジルアクリレート(ビスコート#160:大阪有機化学(株)製)
R−3−2:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
得られた各実施例および比較例の硬化性組成物について実施例2と同じ方法を用いてドライエッチング耐性およびパターン形成性評価を行った。ドライエッチング耐性は得られたエチングレートを比較例3−1の値が1となるように規格化し、これとの比較において各実施例および比較例を評価した。値が小さいほどドライエッチング耐性が良好であることを示す。結果を下記表9に示す。
本発明のインプリント用硬化性組成物は、種々のインプリント技術に用いることができるが、特に、ナノサイズの微細パターンの形成のための硬化性組成物として好ましく用いることができる。具体的には、半導体集積回路、フラットスクリーン、マイクロ電気機械システム(MEMS)、センサ素子、光ディスク、高密度メモリーディスク等の磁気記録媒体、回折格子やレリーフホログラム等の光学部品、ナノデバイス、光学デバイス、フラットパネルディスプレイ製作のための光学フィルムや偏光素子、液晶ディスプレイの薄膜トランジタ、有機トランジスタ、カラーフィルタ、オーバーコート層、柱材、液晶配向用のリブ材、マイクロレンズアレイ、免疫分析チップ、DNA分離チップ、マイクロリアクター、ナノバイオデバイス、光導波路、光学フィルター、フォトニック液晶等の作製に用いられることができる。

Claims (23)

  1. 下記一般式(III)で表される重合性単量体(Ax)と光重合開始剤を含有するインプリント用硬化性組成物であって、重合性単量体(Ax)の量が前記インプリント用硬化性組成物の20〜80質量%であり、前記インプリント用硬化性組成物を基板上に設置してパターン形成層を形成する工程と、前記パターン形成層にモールドを押圧する工程と、前記パターン形成層に光照射する工程を含むことを特徴とするインプリントパターンの製造方法に用いる、インプリント用硬化性組成物。
    (一般式(III)中、R1は水素原子またはメチル基を表す。X1は炭素数1〜3の炭化水素基である。Y1は分子量15以上の置換基を表し、n1は0〜3の整数を表す。但し、n1が0のときは、X1は炭素数2または3の炭化水素基である。但し、重合性単量体(Ax)が25℃において液体であるとき、25℃における粘度が6mPa・s以下である。)
  2. 重合性単量体(Ax)が下記一般式(IV)で表される化合物である、請求項1に記載のインプリント用硬化性組成物。
    (一般式(IV)中、R1は水素原子またはメチル基を表す。X2は炭素数1〜3の炭化水素基である。Y2は分子量15以上の芳香族基を有さない置換基を表し、n2は0〜3の整数を表す。但し、n2が0のときは、X2は炭素数2または3の炭化水素基である。)
  3. 前記一般式(IV)において、Y2は分子量15以上80以下の芳香族基を有さない置換基である、請求項2に記載のインプリント用硬化性組成物。
  4. 前記一般式(IV)において、Y2は炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子または炭素数1〜6のアルコキシ基である、請求項2または3に記載のインプリント用硬化性組成物。
  5. 前記一般式(IV)で表される化合物が、下記に示されるいずれかの化合物である、請求項2に記載のインプリント用硬化性組成物。
    (前記化合物中、R1は水素原子またはメチル基を表す)
  6. 前記一般式(III)においてn1は0〜2の整数を表し、n1が2のときは、X1は、炭素数1の炭化水素基である、または、
    前記一般式(IV)においてn2は0〜2の整数を表し、n2が2のときは、X2は、炭素数1の炭化水素基である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  7. 前記一般式(III)または前記一般式(IV)で表される化合物の分子量が175〜250である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  8. 前記一般式(III)または前記一般式(IV)で表される化合物の25℃における粘度が6mPa・s以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  9. 重合性単量体(Ax)が下記一般式(V)で表される化合物である、請求項1に記載のインプリント用硬化性組成物。
    (一般式(V)中、R1は水素原子またはメチル基を表し、X3は炭素数1〜3の炭化水素基を表し、Y3は分子量15以上の芳香族基を有する置換基を表し、n3は1〜3の整数を表す。)
  10. 前記一般式(V)において、Y3はフェニル基、ベンジル基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基またはフェニルチオ基である、請求項9に記載のインプリント用硬化性組成物。
  11. 前記一般式(V)で表される化合物が、下記に示されるいずれかの化合物である、請求項9または10に記載のインプリント用硬化性組成物。
  12. 下記一般式(VI)で表される重合性単量体(Ax)と光重合開始剤を含有するインプリント用硬化性組成物であって、重合性単量体(Ax)の量が前記インプリント用硬化性組成物の20〜80質量%であり、前記インプリント用硬化性組成物を基板上に設置してパターン形成層を形成する工程と、前記パターン形成層にモールドを押圧する工程と、前記パターン形成層に光照射する工程を含むことを特徴とするインプリントパターンの製造方法に用いる、インプリント用硬化性組成物。
    (一般式(VI)中、X6は(n6+1)価の連結基であり、R1は、それぞれ、水素原子またはメチル基である。R2およびR3は、それぞれ、置換基であり、n4およびn5は、それぞれ、0〜4の整数である。n6は1または2であり、X4およびX5は、それぞれ、炭素数1〜3の炭化水素基である。重合性単量体(Ax)が25℃において液体であるとき、25℃における粘度が6mPa・s以下である。)
  13. 一般式(VI)中、X6は、炭素数0〜3の2価または3価の連結基である、請求項12に記載のインプリント用硬化性組成物。
  14. 前記一般式(VI)において、X4およびX5は、それぞれ、炭素数1〜3のアルキレン基である、請求項12または13に記載のインプリント用硬化性組成物。
  15. 前記一般式(VI)で表される化合物が、下記に示されるいずれかの化合物である、請求項12〜14のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
    (前記化合物中、R1は、それぞれ、水素原子またはメチル基を表す。)
  16. さらに、重合性単量体(Ax)以外の重合性単量体を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  17. さらに、重合性単量体(Ax)以外の重合性単量体として、芳香族構造および/または脂環炭化水素構造を有する単官能(メタ)アクリレートを有する、請求項1〜15のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  18. さらに、重合性単量体(Ax)以外の重合性単量体として、2官能(メタ)アクリレートおよび/または3官能の(メタ)アクリレートを含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  19. さらに、酸化防止剤および/または界面活性剤を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  20. 全重合性単量体の含量に対し、分子量2000以上の化合物の含有量が30質量%以下である、請求項1〜19のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  21. 溶剤を除く全成分の混合液の25℃における粘度が3〜30mPa・sである、請求項1〜20のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物。
  22. 請求項1〜21のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物硬化
  23. 請求項1〜21のいずれか1項に記載のインプリント用硬化性組成物を基板上に設置してパターン形成層を形成する工程と、前記パターン形成層にモールドを押圧する工程と、前記パターン形成層に光照射する工程を含むことを特徴とする硬化物の製造方法。
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