JP5782736B2 - 感熱記録媒体 - Google Patents
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Description
更に、有機質抗菌防虫剤、無機質抗菌防カビ剤を粘着剤に混合したテープ、タックシールの提案がされている(特許文献3参照)。しかし、この提案においても、天然系抗菌剤を用いており、感熱記録材料に適用した場合、経時での感熱記録画像の劣化が見られるため適用できない。
また、感熱記録媒体にグルコン酸クロロヘキシジンやハロアルキルチオフタルイミド系抗菌剤を含有させる提案がなされている(特許文献4及び5参照)が、高温高湿環境下において感熱記録層の感度低下や、地肌かぶりが発生してしまう。
更に、無機イオン系抗菌剤を含有した感熱記録体の提案がなされている(特許文献6参照)。しかし、この提案では、抗菌剤と細菌等の微生物が直接接触しない用途の場合は、効果が期待できない。
更に、ヨード系化合物及びヨウ素−デキストリン包接化合物を含有させる提案(特許文献8、特許文献9、及び特許文献10参照)がされているが、紙製品に適用した場合、ヨウ素色の着色が起き、デキストリン包接化合物にした場合でも、経時で同様の問題を引き起こしてしまう。
また、上記課題を解決するためにジヨードメチル−p−トリルメチルスルホンを紙製品に適用させる提案がなされている(特許文献11及び12参照)。しかし、この提案は、感熱記録媒体に適用したものではなく、感熱記録媒体における課題を開示していない。
<1> 支持体と、該支持体上に、ロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱記録層を少なくとも有する感熱記録媒体であって、
前記感熱記録媒体が、ジヨードメチル−p−トリルスルホン、及び3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトの少なくともいずれかを含有することを特徴とする感熱記録媒体である。
<2> ロイコ染料が、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン及び6−[エチル(4−メチルフェニル)アミノ]−3−メチル−2−アニリノフルオランの少なくともいずれかを含む前記<1>に記載の感熱記録媒体である。
<3> 感熱記録層上に、更にオーバーコート層を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<4> オーバーコート層が、ジヨードメチル−p−トリルスルホン及び3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトの少なくともいずれかを含有する前記<3>に記載の感熱記録媒体である。
<5> 支持体と感熱記録層との間に、更にアンダーコート層を有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<6> アンダーコート層が、ジヨードメチル−p−トリルスルホン及び3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトの少なくともいずれかを含有する前記<5>に記載の感熱記録媒体である。
<7> 支持体の感熱記録層とは反対側の面に、更にバックコート層を有する前記<1>から<6>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<8> バックコート層が、ジヨードメチル−p−トリルスルホン及び3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトの少なくともいずれかを含有する前記<7>に記載の感熱記録媒体である。
<9> 支持体の感熱記録層とは反対側の面上に、更にアクリル系粘着剤層及び剥離紙をこの順に有する前記<1>から<8>のいずれかに記載の感熱記録媒体である。
<10> 粘着剤層が、ジヨードメチル−p−トリルスルホン及び3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトの少なくともいずれかを含有する前記<9>に記載の感熱記録媒体である。
前記感熱記録媒体を構成する層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば支持体、感熱記録層、オーバーコート層、アンダーコート層、バックコート層、粘着剤層などが挙げられる。これらの1層、又は2層以上に含有させることができる。これらの中でも、オーバーコート層、アンダーコート層、バックコート層、粘着剤層が好ましい。
前記感熱記録層は、ロイコ染料及び顕色剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記ロイコ染料は電子供与性を示す化合物であり、単独で又は2種以上混合して適用される。ロイコ染料自体は無色又は淡色の染料前駆体であり、特に限定されることなく従来公知のものを用いることができる。例えば、トリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチジアン系、チオフェルオラン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系等のロイコ化合物などが好ましく用いられる。
前記顕色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、没食子酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、4,4′−イソプロピリデンジフェノール、1,1′−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−ジクロロフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、4,4′−s−ブチリデンジフェノール、4,4′−シクロヘキシリデンビスフェノール、4,4′−シクロヘキシリデンビス(2−メチルフェノール)、4−t−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、3,5−キシレノール、チモール、メチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−ヒドロキシアセトフェノン、ノボラック型フェノール樹脂、2,2′−チオビス(4,6−ジクロロフェノール)、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログリシン、フロログリシンカルボン酸、4−t−オクチルカテコール、2,2′−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−ジヒドロキシジフェニル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−o−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−メチルベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−n−オクチル、安息香酸、サリチル酸亜鉛、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸亜鉛、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−クロロジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、2−ヒドロキシ−p−トルイル酸、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸スズ、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、ステアリン酸、4−ヒドロキシフタル酸、ホウ酸、チオ尿素誘導体、4−ヒドロキシチオフェノール誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−プロピル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェネチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−プロピル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ−4′−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−s−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−t−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−フェノキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(m−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(p−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(o−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(p−クロロベンジロキシ)ジフェニルスルホンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末などが挙げられる。
前記支持体に好ましく用いられる原紙は、木材パルプと填料とを主成分として構成される。木材パルプとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等のパルプなどが挙げられる。更に、前記支持体は、必要に応じて従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上用いて混合することができる。
前記感熱記録媒体は、前記感熱記録層上に、更にオーバーコート層を設けることが好ましい。前記オーバーコート層を設けることにより、通常、ロール状で保管又は使用される感熱記録媒体中の発色性阻害要因が、剥離紙を突き抜けて感熱記録層に悪影響を及ぼすことを防止できる。一方、前記感熱記録層上にオーバーコート層がないと十分なバリア性が得られず、使用環境によっては、発色性の低下を起こす原因となる。
前記樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂が好ましく、例えば公知の方法で製造され、ポリ酢酸ビニルの鹸化物以外に、他のビニルエステルと共重合しうる単量体を含有していてもよく、前記単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類又はその塩;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸又はその塩などが挙げられる。
前記オーバーコート層には、上記の樹脂及びフィラーの他に、従来から用いられている補助添加成分、例えば、界面活性剤、熱可融性物質、滑剤、圧力発色防止剤などを併用することができる。この場合、熱可融性物質の具体例としては、前記感熱記録層の説明で例示したものと同様なものなどが挙げられる。
前記感熱記録媒体は、前記支持体と前記感熱記録層との間に、粘着剤の感熱記録層へのマイグレート防止、発色感度、平滑性、接着性の向上などの目的で、必要に応じて、バインダー、フィラー、熱可融性物質などを含有するアンダーコート層を更に設けることが好ましい。
前記アンダーコート層は、乾燥後の付着量が2g/m2〜10g/m2となるように設けることが好ましく、中空率80%以上で重量平均粒子径0.8μm〜5μmの大きさの中空粒子を含有し、乾燥後の付着量が2.5g/m2〜7g/m2の範囲のものがより好ましい。これにより、画像印字時の感度が高い感熱記録用粘着ラベルを提供できる。
前記感熱記録媒体は、前記支持体の感熱記録層とは反対側にバックコート層を更に設けることが好ましい。前記感熱記録媒体にバックコート層が設けられていない場合、粘着加工した後、長時間保管してから使用すると、粘着剤層中に含まれる発色阻害要因が感熱記録層へ浸透し、発色阻害を引き起こす原因となることがある。
前記バックコート層の付着量は、乾燥後に0.5g/m2〜3.5g/m2が好ましく、1.0g/m2〜3.4g/m2がより好ましい。前記バックコート層の付着量が、0.5g/m2未満であると、低湿環境下でのカールを抑えることができず、3.5g/m2を超えると、ロール状に保管した時に、ブロッキングを引き起こしやすくなる。
前記バックコート層に用いられるポリビニルアルコール樹脂としては、特に制限はなく、公知の方法で製造され、ポリ酢酸ビニルの鹸化物以外に、他のビニルエステルと共重合し得る単量体を含有していてもよい。
前記単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類、あるいはその塩、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸又はその塩などが挙げられる。
前記助剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム;ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム塩、アルギン酸塩、脂肪酸金属塩等の分散剤;ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤;炭酸マグネシウム、カルサイト系軽質炭酸カルシウム、アラゴナイト系軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン、アルカリ変性シリカ、微粒子状無水シリカ、コロイダルシリカ等の無機顔料;スチレン−マイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー等の有機顔料などが挙げられる。
前記感熱記録媒体は、支持体の前記感熱記録層とは反対側に、更にアクリル系粘着剤層を設けることができる。前記粘着剤層を設けることにより、前記感熱記録媒体は、感熱記録用粘着ラベルとして好適に用いることができる。
前記粘着剤層は、前記支持体の前記感熱記録層とは反対側に設けられていれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記支持体の前記感熱記録層とは反対側に設けられた前記バックコート層の下に、更に積層されてもよい。
ここで「主成分」とは、必要に応じて配合する浸透剤、造膜助剤、消泡剤、防錆剤、増粘剤、濡れ剤、防腐剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、無機充填剤などの添加剤を除き前記樹脂のみからなることを意味する。また、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル又はメタクリル」を意味する。
また、この成分以外に、必要に応じてカルボキシル基含有ラジカル重合性不飽和単量体、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びカルボキシル基含有ラジカル重合性不飽和単量体の各不飽和単量体と共重合可能なラジカル重合性不飽和単量体を加えてもよい。
前記粘着剤の付着量は、乾燥後に8g/m2〜30g/m2が好ましい。前記粘着剤の付着量が、8g/m2未満であると、十分な粘着力が得られず、特にダンボールのような粗面被着体へ貼り付けることができないことがあり、30g/m2を超えると、粘着力が飽和し、経済的にも好ましくない。
前記感熱記録媒体が、前記粘着剤層を有する場合、前記支持体の前記感熱記録層とは反対側に設けられた前記粘着剤層に、更に剥離紙が積層されることが好ましい。
前記剥離剤を塗布する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バーコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、エアーナイフコーター、多段ロールコーターなどが挙げられる。
前記リン酸ジルコニウム系抗菌剤は、抗菌性金属イオンをリン酸ジルコニウムに担持させたものであり、例えば、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン等を担持させたものが挙げられる。これらの中でも、銀イオンを担持させたリン酸ジルコニウム−銀が、特に好ましい。
本発明の感熱記録媒体の用途としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、食品POS、医療用のラベルの用途として、高温高湿環境下での保存性に優れ、抗菌作用がある極めて実用性の高い感熱記録紙、感熱性記録用粘着ラベルとして好適に利用できる。
以下の実施例1〜3、5〜11、参考例4、及び比較例1〜3の処方により、感熱記録紙を作製した。
<感熱記録層液の調製>
下記組成からなる[A液]及び[B液]を、それぞれ平均粒径が2μm以下になるようにサンドミルを用いて分散し、染料分散液[A液]、顕色剤分散液[B液]を調製した。
・6-[エチル(4-メチルフェニル)アミノ]-3-メチル-2-アニリノフルオラン・・・10部
・イタコン酸変性ポリビニルアルコール、KL−318(クラレ社製)の10%水溶液・・・10部
・水・・・30部
・4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン・・・30部
・シュウ酸ジ−(p−メチルベンジル)・・・10部
・イタコン酸変性ポリビニルアルコール、KL−318(クラレ社製)の10%水溶液・・・50部
・シリカ・・・15部
・水・・・197部
[C液]
・染料分散液[A液]・・・50部
・顕色剤分散液[B液]・・・302部
下記組成物についてサンドミルを用いて、24時間分散して、[D液]を調製した。
[D液]
・水酸化アルミニウム
(平均粒径0.6μm、昭和電工株式会社製、ハイジライトH−43M)・・・20部
・イタコン酸変性ポリビニルアルコールの10%水溶液・・・20部
・水・・・60部
[E1液]
・上記[D液]・・・75部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液・・・100部
・N−アミノポリアクリルアミド(分子量10,000、ヒドラジド化率50%)の10%水溶液・・・15部
・ジヨードメチル−p−トリルスルホン・・・0.12部
・アンモニアの1%水溶液・・・5部
・水・・・105部
市販の上質紙(坪量60g/m2)の表面に、感熱記録層液[C液]の乾燥後質量が2.85g/m2、及びオーバーコート層液[E1液]の乾燥後質量が3.0g/m2になるようにそれぞれ塗布し、乾燥させて、キャレンダー掛けにより、表面の王研式平滑度が約2,000秒になるように処理して、感熱記録紙を作製した。
実施例1において、オーバーコート層液[E1液]のジヨードメチル−p−トリルスルホンを3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトとした以外は、実施例1と同様にして、感熱記録紙を作製した。
実施例1において、染料分散液[A液]の6−[エチル(4−メチルフェニル)アミノ]−3−メチル−2−アニリノフルオランを3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランとした以外は、実施例1と同様にして、感熱記録紙を作製した。
実施例1において、染料分散液[A液]の6−[エチル(4−メチルフェニル)アミノ]−3−メチル−2−アニリノフルオランを6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)−3−メチル−2−アニリノフルオランとした以外は、実施例1と同様にして、感熱記録紙を作製した。
実施例1において、アンダーコート層液である下記[F1液]を調製し、感熱記録層と支持体の間に、乾燥後付着量が3.0g/m2となるように塗布し、アンダーコート層を設けた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録紙を作製した。
下記組成物を混合攪拌して、[F1液]を調製した。
[F1液]
・非発泡性プラスチック微小中空粒子(塩化ビニルデン及びアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂、中空率90%、固形分32%)・・・30部
・スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス(PA−9159(日本エイアンドエル社製、固形分濃度47.5%)・・・10部
・水・・・60部
実施例5において、バックコート層液である下記[G1液]を調製し、支持体の裏面に乾燥後付着量が1.5g/m2になるようにバックコート層を設けた以外は、実施例5と同様にして、感熱記録紙を作製した。
下記組成物を混合攪拌して、[G1液]を調製した。
[G1液]
・ポリビニルアルコールの10%水溶液・・・100部
・カオリン(エンゲルハード社製、ウルトラホワイト90)・・・10部
・リン酸ジルコニウム−銀・・・0.04部
・2−(4−チアゾリル)−ベンツイミダゾール・・・0.04部
・水・・・90部
実施例6において、オーバーコート層液[E1液]のジヨードメチル−p−トリルスルホンの添加部数を0.012部とした以外は、実施例6と同様にして、感熱記録紙を作製した。
実施例6において、オーバーコート層液[E1液]のジヨードメチル−p−トリルスルホンの添加部数を0.57部とした以外は、実施例6と同様にして、感熱記録紙を作製した。
アンダーコート層液[F2液]を調製し、感熱記録層と支持体の間に、乾燥後付着量が3.0g/m2となるように塗布し、アンダーコート層を設けた以外は、実施例5と同様にして、感熱記録紙を作製した。
・非発泡性プラスチック微小中空粒子(塩化ビニルデン及びアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂、中空率90%、固形分32%)・・・30部
・スチレン/ブタジエン共重合体ラテック(PA−9159、日本エイアンドエル社製、固形分濃度47.5%)・・・10部
・ジヨードメチル−p−トリルスルホン・・・0.06部
・水・・・60部
実施例1において、オーバーコート層液[E1液]を下記[E2液]とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録紙を作製した。
[E2液]
・上記[D液]・・・75部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液・・・100部
・N−アミノポリアクリルアミド(分子量10,000、ヒドラジド化率50%)の10%水溶液・・・15部
・アンモニアの1%水溶液・・・5部
・水・・・105部
実施例1において、オーバーコート層液[E2液]を感熱記録層上に乾燥後質量が3.0g/m2になるように塗布し、アンダーコート層液[F1液]を調製し、感熱記録層と支持体の間に、乾燥後付着量が3.0g/m2となるように塗布してアンダーコート層を設け、バックコート層液[G2液]支持体の裏面に乾燥後付着量が1.5g/m2になるようにバックコート層を設けた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録紙を得た。
[G2液]
・ポリビニルアルコールの10%水溶液・・・100部
・カオリン(エンゲルハード社製、ウルトラホワイト90)・・・10部
・ジヨードメチル−p−トリルスルホン・・・0.08部
・水・・・90部
実施例1において、オーバーコート層液[E1液]を下記[E3液]とした以外は、実施例1と同様にして、感熱記録紙を作製した。
[E3液]
・上記[D液]・・・75部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液・・・100部
・N−アミノポリアクリルアミド(分子量10,000、ヒドラジド化率50%)の10%水溶液・・・15部
・銀−ゼオライト・・・0.12部
・アンモニアの1%水溶液・・・5部
・水・・・105部
実施例1において、オーバーコート層液[E1液]を下記[E4液]とした以外は、実施例1と同様にして、感熱記録紙を作製した。
[E4液]
・上記[D液]・・・75部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコールの10%水溶液・・・100部
・N−アミノポリアクリルアミド(分子量10,000、ヒドラジド化率50%)の10%水溶液・・・15部
・ヒノキチオール・・・0.12部
・アンモニアの1%水溶液・・・5部
・水・・・105部
実施例1において、オーバーコート層液[E1液]からジヨードメチル−p−トリルスルホンを除いた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録紙を作製した。
東洋精機社製熱傾斜試験機を用い各サンプルが飽和濃度を示す温度の熱ブロックで2kg/cm2、1秒の条件で印字して試験前画像サンプルを作製し、印字濃度をマクベス濃度計RD−914で測定した。
試験サンプルを80℃、24時間放置後の発色濃度をマクベス濃度計RD−914で測定し耐温湿性を評価した。判定基準は表1に示すとおりである。
試験サンプルを40℃で90%RH、48時間放置後の発色濃度をマクベス濃度計RD−914で測定して耐温湿性を評価した。判定基準は表1に示すとおりである。
JIS Z2801の抗菌試験方法に基づき、実施例及び比較例で得られた感熱記録紙を1辺5cmの正方形に切り取り、試験片とした。Escherichia coli(エスケリチィア コリ)を1.5×106個に調製し、試験片へ滴下し、ポリエチレンフィルムを密着させ、37℃で保存し、24時間後の生菌数を測定し、次の数式1により、抗菌活性値を算出した。判定基準は表1に示すとおりである。
〔数式1〕
R={log(B/A)−log(C/A)}=log(B/C)
R:抗菌活性値
A:無加工試験片の接種直後の生菌数の平均値(個)
B:無加工試験片の24時間後の生菌数の平均値(個)
C:抗菌加工試験片の24時間後の生菌数の平均値(個)
なお、試験する試験片は、感熱記録面、及び裏面(感熱記録面の反対側の面)とした。
以下の実施例12〜19及び比較例4〜6の処方により、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
<感熱記録材料の作製>
市販の上質紙(坪量60g/m2)の表面に、感熱記録層液[C液]の乾燥後質量が2.85g/m2、及びオーバーコート層液[E2液]の乾燥後質量が3.0g/m2になるようにそれぞれ塗布し、乾燥させて、キャレンダー掛けにより、表面の王研式平滑度が約2,000秒になるように処理して感熱記録材料を作製した。
下記組成物を混合攪拌して、[H1液]を調製した。
[H1液]
・ジヨードメチル−p−トリルスルホン・・・0.12部
・感圧粘着剤アクリルエマルジョン(BPW6111:固形分60%、東洋インキ製造社製)・・・100部
次に、粘着剤層液をワイヤバーで剥離紙(LSW、リンテック社製)に乾燥後付着量20g/m2となるように塗工乾燥後、この粘着剤塗工物を上記感熱記録材料に貼り合せ、23℃で50%RHの恒温室で10kg/(20cm×30cm)の荷重下に48時間放置し、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
実施例12において、粘着剤層液[H1液]を、下記[H2液]とした以外は、実施例12と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
[H2液]
・3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイト・・・0.12部
・感圧粘着剤アクリルエマルジョン(BPW6111:固形分60%、東洋インキ製造社製)・・・100部
実施例12において、アンダーコート層液[F1液]を調製し、感熱記録層と支持体の間に、乾燥後付着量が3.0g/m2となるように塗布しアンダーコート層を設けた以外は、実施例12と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
バックコート層液[G1液]を調製し、支持体の裏面に乾燥後付着量が1.5g/m2になるようにバックコート層を設けた以外は、実施例14と同様にして、感熱記録用ラベルを作製した。
実施例15において、粘着剤層液[H1液]を、下記[H3液]とした以外は、実施例15と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
[H3液]
・ジヨードメチル−p−トリルスルホン・・・0.024部
・感圧粘着剤アクリルエマルジョン(BPW6111、固形分60%、東洋インキ製造社製)・・・100部
実施例15において、粘着剤層液[H1液]を、下記[H4液]とした以外は、実施例15と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
[H4液]
・ジヨードメチル−p−トリルスルホン・・・1.23部
・感圧粘着剤アクリルエマルジョン(BPW6111、固形分60%、東洋インキ製造社製)・・・100部
実施例12において、実施例12で作製した感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料(感熱記録紙)に変更した以外は、実施例12と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
実施例12において、実施例12で作製した感熱記録材料を実施例9の感熱記録材料(感熱記録紙)に変更した以外は、実施例12と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
実施例12の粘着剤層液[H1液]を下記[H5液]とした以外は、実施例12と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
[H5液]
・銀−ゼオライト・・・0.12部
・感圧粘着剤アクリルエマルジョン(BPW6111、固形分60%、東洋インキ製造社製)・・・100部
実施例12の粘着剤層液[H1液]を下記[H6液]とした以外は、実施例12と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
[H6液]
・ヒノキチオール・・・0.12部
・感圧粘着剤アクリルエマルジョン(BPW6111、固形分60%、東洋インキ製造社製)・・・100部
実施例12の粘着剤層液[H1液]からジヨードメチル−p−トリルスルホンを除いた以外は、実施例12と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
各感熱記録用粘着ラベルを25mm×100mmの長方形にカットし、次いで、被着体(SUS板)に加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、30分間後に剥離角度180度、剥離速度300mm/minの条件で剥離させた。その時の粘着力をフォースゲージで測定し、0.1秒間隔でデータを読み取り、平均化した数値を表3に示した。なお、単位はN/25mmである。この試験は、常温環境(23℃、50%RH)下で実施した。
JIS Z 2801の抗菌試験方法に基づき、実施例及び比較例で得られた感熱記録紙を1辺5cmの正方形に切り取り、試験片とした。Escherichia coli(エスケリチィア コリ)を1.5×106個に調製し、試験片へ滴下し、ポリエチレンフィルムを密着させ、37℃で保存し、24時間後の生菌数を測定し、次の数式2により、抗菌活性値を算出した。判定基準は表1に示すとおりである。
〔数式2〕
R={log(B/A)−log(C/A)}=log(B/C)
R:抗菌活性値
A:無加工試験片の接種直後の生菌数の平均値(個)
B:無加工試験片の24時間後の生菌数の平均値(個)
C:抗菌加工試験片の24時間後の生菌数の平均値(個)
なお、試験する試験片は、感熱記録面、及び粘着面(感熱記録面の反対側の面)とした。
Claims (9)
- 支持体と、該支持体上に、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、及び6−[エチル(4−メチルフェニル)アミノ]−3−メチル−2−アニリノフルオランの少なくともいずれかから選ばれるロイコ染料、及び顕色剤を含有する感熱記録層を少なくとも有する感熱記録媒体であって、
前記感熱記録媒体が、ジヨードメチル−p−トリルスルホン、及び3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトの少なくともいずれかを含有することを特徴とする感熱記録媒体。 - 感熱記録層上に、更にオーバーコート層を有する請求項1に記載の感熱記録媒体。
- オーバーコート層が、ジヨードメチル−p−トリルスルホン及び3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトの少なくともいずれかを含有する請求項2に記載の感熱記録媒体。
- 支持体と感熱記録層との間に、更にアンダーコート層を有する請求項1から3のいずれかに記載の感熱記録媒体。
- アンダーコート層が、ジヨードメチル−p−トリルスルホン及び3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトの少なくともいずれかを含有する請求項4に記載の感熱記録媒体。
- 支持体の感熱記録層とは反対側の面に、更にバックコート層を有する請求項1から5のいずれかに記載の感熱記録媒体。
- バックコート層が、ジヨードメチル−p−トリルスルホン及び3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトの少なくともいずれかを含有する請求項6に記載の感熱記録媒体。
- 支持体の感熱記録層とは反対側の面上に、更にアクリル系粘着剤層及び剥離紙をこの順に有する請求項1から7のいずれかに記載の感熱記録媒体。
- 粘着剤層が、ジヨードメチル−p−トリルスルホン及び3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイトの少なくともいずれかを含有する請求項8に記載の感熱記録媒体。
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