JP5399849B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、トレッド部に、溝により区画された複数のブロック列を具える空気入りタイヤに関し、特には、ウエット路面でのタイヤの制動性能を高く確保しつつ、車両の直進時および旋回時の耐ハイドロプレーニング性能を向上させる技術を提案するものである。
車両に装着されるタイヤの低燃費性能の向上および、タイヤの転動時の通過騒音の低減、ブロックエッジによる水膜切断作用の向上等を目的として、出願人は先に、溝により区画した、五角形以上の角数の、相互に独立した複数個の多角形ブロックを互いに密集させて配設してなるブロック群を、トレッド部の少なくとも一部に設け、ブロック群の単位実接地面積当りのブロックの個数密度を所定の範囲内まで高めるとともに、ブロックをトレッド周方向に千鳥状に配置してなる空気入りタイヤを提案した。
このタイヤでは、ブロック一つ当りの表面積を十分に小さくして、それを密集配置したことによって、ブロックの倒れ込みが生じるような路面からの入力に対しては、密集するブロックが互いに支持し合ってこれに抵抗して、接地面内でのトレッド部の接地面積を大きくできるため、路面に対する摩擦力を十分に高めることができ、また、ブロックのトータルエッジ長さを長くすること、およびブロック表面の中央域から周縁までの距離を小さくすることにより、ブロックの接地等に、薄い水膜をブロックエッジをもって切断し、併せて、ブロックを区画する細溝をもって水膜を有効に吸水除去することができ、これらの結果として、薄い水膜のウエット路面に対する制動性能が向上することになる。
ところで、五角形以上の角数の多角形ブロックをトレッド周方向に千鳥状に配置してなるこの提案タイヤでは、トレッド接地面上の水膜が厚くなった場合には、ブロック間を区画する細溝の吸水作用のみによっては、その水膜を十分に除去することができないため、厚い水膜を効果的に除去することにより、特に、車両に装着したタイヤの、旋回時に車両の外側に位置することとなるトレッドショルダー領域への、大きな接地圧の作用に起因して発生するおそれのあるハイドロプレーニング現象を有効に防止することが強く望まれるに到っている。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、トレッド部に、溝により区画された複数のブロック列を具える提案技術のタイヤの有する、低燃費性能、低騒音性能および、薄い水膜のウエット路面に対する制動性能はそのままに、タイヤの排水性能をより高めて、車両の直進時および旋回時の耐ハイドロプレーニング性能を一層向上させた空気入りタイヤを提供することにある。
この発明の空気入りタイヤは、トレッド部に、少なくとも2本の周方向主溝を、トレッド幅方向に互いに間隔をおいて配設するとともに、直線状に延びる溝により区画した、五角形以上の角数の、相互に独立した複数個の多角形ブロックを互いに密集させてなるブロック群を、トレッド部の少なくとも一部に設け、そのブロック群におけるブロックの基準ピッチ長さをP(mm)、ブロック群の幅をW(mm)、基準ピッチ長さPと幅Wで区画される、ブロック群の基準区域内に存在する前記ブロックの個数をa(個)、基準区域内のネガティブ率をN(%)とした場合に、a/(P×W×(1−N/100))で与えられる、ブロック群の単位実接地面積当りのブロックの個数密度Sを0.003個/mm以上0.04個/mm以下の範囲内とするとともに、それぞれのブロックを、トレッド周方向に千鳥状に配置して設けてなる空気入りタイヤにおいて、周方向主溝のうち、車両への装着時に最も車両の外側に位置することとなる周方向主溝の、少なくともトレッドショルダー側の溝壁を、溝底に向けて溝幅を狭める向きに傾斜させるとともに、その溝壁の、ブロック表面に立てた法線に対する交角を5°以上としてなり、トレッド周方向に隣接するブロック間距離が、トレッド周方向に対して斜め方向に隣接するブロック間距離よりも大きいものである。
ここで、「周方向主溝」とは、トレッド周方向への直線状の延在形態のみならず、ジグザグ形状、波線形状、湾曲形状、クランク形状等の形態で延在する、接地面内で対向溝壁が相互に接触しない溝をいうものとする。
「ブロックの基準ピッチ長さP」とは、ブロック群を構成する対象ブロック列における、トレッド周方向の、ブロックの繰り返し模様の最小単位を指すものとし、例えば一のブロックとそのブロックを区画する溝とによってパターンの繰り返し模様が規定されている場合には、ブロック一個分のトレッド周方向長さと、このブロックのトレッド周方向に隣接する溝一本分のトレッド周方向長さとを加算したものをブロックの基準ピッチ長さとする。
「ブロック群の基準区域内のブロック個数a」は、ブロックが基準区域の内外にわたって存在していることによって、一個として数えることができない場合には、ブロックの全表面積に対する、基準区域内に存在するブロック部分の表面積の比率を用いて数え、例えば、基準区域の内外にわたって存在して、基準区域内に半分の表面積しか存在しないブロックの場合は、1/2個と数えるものとする。
「ブロック群の幅W」とは、ブロックを密集配置してなるブロック群のトレッド幅方向長さを指し、例えばブロック群がトレッド全体に存在する場合は、トレッド接地幅をいうものとする。
一方、基準区域内に周方向主溝が存在する場合には、この周方向主溝の、基準区域内に存在する部分の幅を減算したものをいう。
「基準区域内のネガティブ率N」は、基準区域内に周方向主溝が存在する場合には、この周方向主溝がないものとした場合の基準区域内の、見掛けの全接地面積で溝面積を割って、これを百分率で表した値をいうものとする。
ブロック群の「実接地面積」とは、ブロック群の基準区域内に存在する全てのブロックの総表面積をいうものとし、具体的には、基準ピッチ長さPと幅Wとの積で規定される、上記基準区域の面積から個々のブロックを区画している溝の面積を減算した面積を指すものである。
上記長さ等は、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation) STANDARDS MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等に規定されたリムに、タイヤを組み付けて、JATMA等の規格にタイヤサイズに応じて規定された、最高空気圧を充填して状態で測定したものとする。
ここで好ましくは、車両への装着時に最も車両の外側に位置する周方向主溝の両対向溝壁をともに、溝底に向けて溝幅を狭める向きに、ブロック表面に立てた法線に対して5°以上傾斜させる。
また好ましくは、車両への装着時に最も車両の外側に位置することとなる周方向主溝の溝壁のうち、トレッドショルダー側の溝壁の、溝底に向けて溝幅を狭める向きに傾斜する角度を、他のいずれの周方向主溝の溝壁の、溝底に向けて溝幅を狭める向きに傾斜する角度よりも大きいものとする。
そしてまた好ましくは、いずれの周方向主溝の溝幅も5mm以上とする。
この発明の空気入りタイヤによれば、五角形以上の角数の、相互に独立した複数個の多角形ブロックを互いに密集させてなるブロック群の、単位実接地面積当りのブロックの個数密度Sを0.003個/mm以上で0.04個/mm以下の範囲内として、このブロック群をトレッド部の少なくとも一部に形成したことによって、密集配置したブロックが互いに支え合って、路面からの入力によるブロックの倒込み変形を抑制してこの変形を均一化するので、タイヤの転がり抵抗が低減される他、接地面内でのトレッド部の接地面積が確保されて、路面に対する摩擦力が高められ、また、トータルエッジ長さを長くしたブロックエッジをもって薄い水膜が切断されるとともに、ブロックを区画する細溝による薄い水膜の吸水除去が有効に行われることから、トレッド接地面上の薄い水膜に対しては、十分な駆動および制動性能を発揮させることができる。
ここにおいて、ブロック群の単位実接地面積当りのブロックの個数密度Sを0.003個/mm以上0.04個/mm以下の範囲内としているのは、薄い水膜を効果的に吸水除去するとともに、トレッド部の接地面積を十分に確保するためである。
すなわち、Sが0.003未満の場合には、ブロック表面の中央域からそれの周縁までの距離が大きくなって、ブロックを区画する細溝による薄い水膜の吸水除去が十分に行われないおそれがあるのに対し、Sが0.04を超えると、ブロック一個当りの表面積が小さくなって、所望のブロック剛性の実現が困難になる。
この一方で、トレッド接地面上の水膜が厚くなった場合には、密集配置したブロックを区画する溝幅の小さい細溝のみにては、厚い水膜を十分に吸水除去することができずに、排水機能の低下が余儀なくされることになって、ハイドロプレーニング現象の発生のおそれがあるので、この発明の空気入りタイヤでは、トレッド部に少なくとも2本の周方向主溝を配設することによって、それらの周方向主溝による水膜除去を可能とすることで、排水性能を有効に向上させて、ハイドロプレーニング現象の発生のおそれを十分に取り除く。
従って、この発明の空気入りタイヤでは、路面に対する摩擦力を十分に高めるとともに、薄い水膜は、ブロックエッジをもって切断された水膜の、ブロックを区画する細溝による吸水等によって除去することができ、また、厚い水膜に対しては、主には、トレッド部に配設した周方向主溝によって、タイヤの前方側等に排水することで有効に除去することができるので、水膜の厚薄にかかわらず、ウエット路面に対して常に優れた制動性能および、耐ハイドロプレーニング性能を発揮させることができる。
ところで、車両の旋回時には、その旋回の外側に装着したタイヤの、車両の外側に位置するトレッドショルダー領域に、大きな垂直荷重および、旋回の内側方向に向く大きなコーナーリングフォース等の路面からの入力が作用することによって、トレッド部に配設した周方向主溝のうち、車両の外側に位置する周方向主溝の、トレッドショルダー側の溝壁が、溝センター側へ膨出変形するため、その周方向主溝の横断面積が減少して、周方向主溝による排水機能の悪化を招くおそれがある。
ここで、この発明の空気入りタイヤによれば、車両への装着時に最も車両の外側に位置することになる周方向主溝の溝壁のうち、少なくともトレッドショルダー側の溝壁を、溝底に向けて溝幅を狭める向きに、ブロック表面に立てた法線に対して5°以上傾斜させることによって、ブロック剛性が増加されることとなって、その変形を抑制することができるので、車両の旋回時であっても、車両の外側に位置する周方向主溝の溝横断面積が確保されることになり、これがため、その周方向主溝による排水性能が所期した通りに確保されることになって、旋回時の耐ハイドロプレーニング性能がより一層向上されることになる。
ここにおいて、溝壁の、ブロック表面に立てた法線に対する傾斜角度を5°以上としているのは、それより小さい傾斜角度では、車両の旋回時に生じる旋回の内側方向への大きなコーナーリングフォースの発生に対し、その溝壁の、溝センター側への膨出変形を有効に抑制することができず、周方向主溝による、旋回時の排水性能を十分に確保することができないからである。
また、車両への装着時に最も車両の外側に位置する周方向主溝の、トレッドショルダー側の溝壁のみならず、トレッドセンター側の溝壁をも5°以上傾斜させたときは、直進走行時等に、トレッドセンター付近のブロック群が高い接地圧を受けて圧縮されても、その周方向主溝のトレッドセンター側の溝壁の、溝センター側への膨出変形を、ブロックの圧潰剛性の増加によって抑制することができるので、周方向主溝に排水機能を十分に発揮させて、高い操縦安定性能の発揮を担保することができる。
そしてまた、車両への装着時に最も車両の外側に位置することとなる周方向主溝の溝壁のうち、トレッドショルダー側の溝壁の、溝底に向けて溝幅を狭める向きの傾斜角度を、他のいずれの周方向主溝の溝壁の、溝底に向けて溝幅を狭める向きの傾斜角度よりも大きくした場合は、車両の外側に位置する周方向主溝以外の周方向主溝の溝横断面積を十分大きく確保して、厚い水膜をも確実に除去するに足る大きな溝容積を十分に確保することで、直進時および旋回時の耐ハイドロプレーニング性能をいずれもバランスよく向上させることができる。
ここでまた、いずれの周方向主溝の溝幅も5mm以上としたときは、周方向主溝と、ブロックを区画する細溝との溝幅の差が大きくなって、周方向主溝の配設位置と、密集配置したブロック群の配設位置とが明確に区別されることとなるので、周方向主溝による耐ハイドロプレーニング性能および、ブロック群による駆動および制動性能の、両性能をともに、効果的に向上させることができる。
この発明の空気入りタイヤの実施形態を示すトレッドパターンの部分展開図である。 図1のA−A切断部の拡大横断面図である。 他の実施形態の溝壁を示す、図1のA−A切断部の拡大横断面図である。 従来例タイヤを示すトレッドパターンの部分展開図である。
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の空気入りタイヤの実施形態を示すトレッドパターンの部分展開図である。
なお、図示は省略するが、この空気入りタイヤも、一般的なラジアルタイヤと同様に、一対のビードコアを配設したビード部からトロイド状に延びるカーカスと、そのカーカスのタイヤ径方向外側に配設したベルト、トレッドゴム等とを具えてなるものである。
図中1はトレッド踏面を示し、この空気入りタイヤでは、トレッド踏面1に、少なくとも二本、図では二本の周方向主溝2、3を、トレッド踏面1の全周にわたって連続させて配設する。直線状、ジグザグ状等の延在形態を有するものとすることができるこれらの周方向主溝2、3のそれぞれは、トレッド幅方向に間隔をおいて位置させるものとし、また、接地面内でそれらの対向溝壁が相互に接触しない程度の溝幅を有するものとする。
また、図1に示すところでは、一方の周方向主溝2と一方のトレッド側縁4との間に、二本のジグザグ細溝6を、互いに半ピッチ分位相を異ならせて、トレッド踏面1の全周にわたって延在させて設けて、周方向主溝2とトレッド側縁4との間に、一方のジグザグ細溝6とトレッド側縁4とに開口させて設けた、幾分広幅の横溝7と、二本のジグザグ細溝6を相互に連通させる、これも幾分広幅の横溝8および、他方のジグザグ細溝6と周方向主溝2とに開口させて設けた狭幅の横溝9とで三列のブロック列10、11、12を区画して、ショルダー側ブロック群GS1を形成する。
ショルダー側ブロック群GS1を構成するこれらの各ブロック列10、11、12は、五角形以上の角数の複数のブロックにより形成することができるが、図では、ショルダー側ブロック群GS1の、トレッド側縁4側に位置するブロック列10のブロック13を六角形とするとともに、中央に位置するブロック列11のブロック14を八角形とし、周方向主溝2に隣接するブロック列12の各ブロック15を異形八角形としている。
そして、ショルダー側ブロック群GS1では、相互に隣接するブロック列のそれぞれのブロック13、14、15をトレッド周方向に千鳥状に配設する。
他方の周方向主溝3と他方のトレッド側縁5との間に配置するショルダー側ブロック群GS2は、図示のトレッドパターンでは、ショルダー側ブロック群GS1と同様の三列のブロック列20、21、22で構成したものである。
すなわち、このショルダー側ブロック群GS2では、周方向主溝3とトレッド側縁5との間に、二本のジグザグ細溝16を、互いに半ピッチ分位相を相違させて、トレッド踏面1の全周にわたって設けるとともに、トレッド側縁5と一方のジグザグ細溝16とに開口させる、幾分広幅の横溝17、これらのジグザグ細溝16を互いに連通させる、幾分広幅の横溝18および、他方のジグザグ細溝16と周方向主溝3とに開口させる狭幅の横溝19を設けて、これらの溝によって区画される三列のブロック列20、21、22を形成する。
そしてまた、ブロック群GS1に配置したブロック列10、11、12と同様に、相互に隣接するブロック列20、21および22のそれぞれのブロック23、24および25をトレッド周方向に千鳥状に配設して、トレッド側縁5側に位置するブロック列20のブロック23を六角形とし、中央に位置するブロック列21のブロック24を八角形とするとともに、周方向主溝3に隣接するブロック列22のブロック25を異形八角形とする。
ここにおいて、二本の周方向主溝2、3の間には、図1に示すように、トレッド踏面1の全周にわたって延びる三本のジグザグ細溝26を配設するとともに、一方の周方向主溝2と、この周方向主溝2側に位置するジグザグ細溝26とに開口させる狭幅の横溝27、他方の周方向主溝3と、この周方向主溝3側に位置するジグザグ細溝26とに開口させる狭幅の横溝30および、三本のジグザグ細溝26のうち、隣り合う二本のそれぞれを連通させる広幅の横溝28および29を配設する。
そして、二本の周方向主溝2、3および三本のジグザグ細溝26と、横溝27、28、29および30のそれぞれとによって、四列のブロック列31、32、33および34を区画する。
そしてここでは、ブロック列31および34のブロック35および38を異形の八角形とするとともに、それらのブロック列31、34の間に位置するブロック列32および33のブロック36および37を八角形とし、互いに隣接するブロック列のそれぞれのブロック35、36、37、38を千鳥状に配置したこのブロック群をセンターブロック群Gとする。ここで、ブロック35、36、37、38は、五角形以上の他の角数で形成することもできる。
なお、図示のトレッドパターンでは、周方向主溝2、3に隣接するブロック列のブロック15、35、38および25をすべて同一形状とするとともに、各ブロック群の中央に位置するブロック列のブロック14、36、37および24をすべて同一形状とし、最もトレッド側縁側のブロック列のブロック13および23を同一形状とする。
また、周方向主溝2、3に隣接する各ブロック列のブロックをトレッド周方向に区画する横溝9、27、30および19と、ジグザグ細溝6、26および16は、すべて同じ大きさの溝幅を有し、これよりも大きい溝幅を有する他の横溝はいずれも同じ大きさの溝幅としている。
以上のようなブロック群GS1、GS2、Gにおいて、ブロックの基準ピッチ長さをP(mm)、ブロック群の幅をW(mm)、基準ピッチ長さPと幅Wで区画される、ブロック群の基準区域内に存在する前記ブロックの個数をa(個)、基準区域内のネガティブ率をN(%)とした場合に、ブロック群の単位実接地面積当りのブロックの個数密度Sは、
S=a/(P×W×(1−N/100))
で与えられ、この個数密度Sが0.003個/mm以上で0.04個/mm以下の範囲内となるように、各ブロックのサイズ、ブロックを区画する溝幅等を決定する。
なお、この空気入りタイヤでは、「ブロック群の幅W」は、前述したとおり、基準区域内に周方向主溝が存在する場合には、基準区域内に存在する周方向主溝の溝幅を減算したものとすることから、図に示すところでは、このブロック群の幅Wは、ショルダー側ブロック群GS1の幅WS1、センターブロック群Gの幅Wおよび、ショルダー側ブロック群GS2の幅WS2をすべて加算した値となる。
また、「基準区域内のネガティブ率N」には、これも前述したとおり、周方向主溝2、3がないものとした場合の基準区域内のネガティブ率を用いる。
ここにおいて、図1に示すタイヤは、それを車両に装着した場合に、トレッド側縁4が車両の外側に位置し、トレッド側縁5が車両の内側に位置するように、内外の装着方向を特定したものとし、この空気入りタイヤでは、図2に、最もトレッド側縁4側に位置する周方向主溝2を拡大横断面図で例示するように、少なくともトレッド側縁4側の溝壁17aを、溝底18に向けて溝幅を狭める向きに傾斜させるとともに、その溝壁17aの、ブロック15の表面に立てた法線n1に対する交角αを5°以上とする。
溝壁17aをこのように傾斜させることで、ブロック15の、横方向入力、踏面圧潰入力等に対する剛性が高まるので、車両の旋回時に、路面からの大きな入力がブロック群GS1に作用しても、ブロック15の側面を形成する、周方向主溝2の溝壁17aの、その周方向主溝2のセンター側への膨出変形が抑制されて、周方向主溝2の溝横断面積が大きく維持されることになり、その結果、周方向主溝2による排水機能が十分に確保されることとなって、旋回時の耐ハイドロプレーニング性能が有効に向上されることになる。
ここで、図示の周方向主溝2では、傾斜させたそれの溝壁17aの壁面を平坦面としているが、これを、周方向主溝2の溝センター側に対して凸又は凹となる曲面形状とすることもできる。
また好ましくは、図3に拡大横断面図で示すように、周方向主溝2に関し、トレッド側縁4側の溝壁17aのみならず、トレッドセンターC側の溝壁17bをも、また、溝底18に向けて溝幅を狭める向きに傾斜させることができ、この溝壁17bの、ブロック35の表面に立てた法線n2に対する交角βを、交角αと同様に5°以上とする。
溝壁17aを傾斜させることに加えて、溝壁17bをも傾斜させた場合には、たとえば直進走行時等に、トレッドセンターC付近に作用する大きな接地圧によるブロック35の圧潰入力に対する剛性が高まるため、溝壁17bの膨出変形を抑制することができ、これによって、周方向主溝2に排水機能を十分に発揮させて、操縦安定性能を向上させることができる。
ところで、この空気入りタイヤでは、最もトレッド側縁4側に位置する周方向主溝2以外の周方向主溝、図1に示すところでは周方向主溝3の、図示しない溝壁を、溝底に向けて溝幅を狭める向きに傾斜させることもできる。
この場合において、厚い水膜をも確実に除去できる溝容積を十分に確保して、直進時および旋回時の耐ハイドロプレーニング性能をいずれもバランスよく向上させるためには、トレッド側縁4側に位置する周方向主溝2の、トレッド側縁4側の溝壁17aの、溝底18に向けて溝幅を狭める向きの傾斜角度αを、周方向主溝3の溝壁の傾斜角度よりも大きいものとすることが好ましい。
次に、サイズが195/65R15の、実施例タイヤ、比較例タイヤおよび従来例タイヤを試作し、薄い水膜(0.6mm)のウエット路面に対する制動性能、水深6.0mmでの直進時の耐ハイドロプレーニング性能および、同水深での旋回時の耐ハイドロプレーニング性能の各性能評価を行ったので、以下に説明する。
実施例タイヤは、トレッド部に図1に示すトレッドパターンを有するタイヤとし、車両に装着した場合に車両の外側に位置することとなる周方向主溝2の、トレッドショルダー側の溝壁17aを、図2に示すように、溝底18に向けて溝幅を狭める向きに傾斜させるとともに、その溝壁の、ブロック表面に立てた法線n1に対する交角αを20°とし、対向溝壁を含む、他のすべての溝壁はいずれも法線に沿うものとしたタイヤである。
従来例タイヤは、図4に示すトレッドパターンを具えてなるタイヤであり、それの周方向主溝の溝壁の前記交角はいずれも0°とした。
比較例タイヤは、それの周方向主溝の溝壁の前記交角をいずれも0°としたことを除いて、実施例タイヤと同様の構成としたものである。
これらの各供試タイヤの諸元を表1に示す。
なおここでは、各供試タイヤについてウエット路面に対する制動性能等を比較評価するため、タイヤの排水性能に与える影響が大きいと考えられる各周方向主溝の横断面積を加算した値は、いずれの供試タイヤについても252mmとした。
Figure 0005399849
これらの各供試タイヤについて、以下に示す方法により、薄い水膜のウエット路面に対する制動性能、直進時の耐ハイドロプレーニング性能および、旋回時の耐ハイドロプレーニング性能の各性能の評価を行った。その結果を表2に指数で示す。
なお、これらの指数値はいずれも、数値が大きいほどその性能が優れていることを示すものとした。
Figure 0005399849
(ウエット路面に対する制動性能の評価方法)
各供試タイヤを装着した車両を、水深0.6mmの路面上で、時速60kmでの走行状態でフルロック制動をさせたときの制動距離を測定し、この測定値を、従来例タイヤの測定値をコントロールとした指数をもって評価した。
(直進時の耐ハイドロプレーニング性能の評価方法)
水深6mmの路面上で、各供試タイヤを装着した車両を、タイヤにハイドロプレーニング現象が生じる速度で走行させ、従来例タイヤのハイドロプレーニング現象の発生速度をコントロールとした指数をもって評価した。
(旋回時の耐ハイドロプレーニング性能の評価方法)
各供試タイヤを装着した車両を、水深6mmの路面上で、半径100mの円を描くように旋回走行させて、その際に車両に作用する横加速度(横G)の最大値を計測し、その測定値を、従来例タイヤの測定値を基準とする指数によって評価した。
表2の結果から明らかなように、実施例タイヤは、従来例タイヤに比して、水膜が薄いウエット路面に対して優れた制動性能を発揮できるとともに、水膜が厚い路面で直進走行させた場合に、ハイドロプレーニング現象の発生を十分に抑制できる。
また、車両の外側に位置する周方向主溝2の、トレッドショルダー側の溝壁17aを傾斜させてなる実施例タイヤは、従来例タイヤと比較して、水膜が厚い路面での旋回時の耐ハイドロプレーニング性能を有効に向上できることが解かる。
これに対し、比較例タイヤは、それの周方向主溝2の、トレッドショルダー側の溝壁17aの交角を0°としたことから、溝壁17aの、溝センター側への膨出変形が有効に抑制されず、実施例タイヤと比較して、旋回時のハイドロプレーニング性能の十分に発揮できないことが解かる。
1:トレッド踏面
2、3:周方向主溝
4、5:トレッド側縁
6、16、26:ジグザグ細溝
7、8、9、17、18、19、27、28、29、30:横溝
10、11、12、20、21、22、31、32、33、34:ブロック列
13、14、15、23、24、25、35、36、37、38:ブロック
17a、17b:溝壁
18:溝底
C:トレッドセンター
S1、GS2:ショルダー側ブロック群
:センターブロック群
P:ブロック群の基準ピッチ長さ
S1、WS2:ショルダー側ブロック群の幅
:センターブロック群の幅
n1、n2:ブロック15、35の表面に立てた法線
α:溝壁17aの、ブロック11の表面に立てた法線に対する交角
β:溝壁17bの、ブロック15の表面に立てた法線に対する交角

Claims (4)

  1. トレッド部に、少なくとも2本の周方向主溝を、トレッド幅方向に互いに間隔をおいて配設するとともに、
    直線状に延びる溝により区画した、五角形以上の角数の、相互に独立した複数個の多角形ブロックを互いに密集させてなるブロック群を、トレッド部の少なくとも一部に設け、そのブロック群におけるブロックの基準ピッチ長さをP(mm)、ブロック群の幅をW(mm)、基準ピッチ長さPと幅Wで区画される、ブロック群の基準区域内に存在する前記ブロックの個数をa(個)、基準区域内のネガティブ率をN(%)とした場合に、a/(P×W×(1−N/100))で与えられる、ブロック群の単位実接地面積当りのブロックの個数密度Sを0.003個/mm以上0.04個/mm以下の範囲内とするとともに、それぞれのブロックを、トレッド周方向に千鳥状に配置して設けてなる空気入りタイヤにおいて、
    周方向主溝のうち、車両への装着時に最も車両の外側に位置することとなる周方向主溝の、少なくともトレッドショルダー側の溝壁を、溝底に向けて溝幅を狭める向きに傾斜させるとともに、その溝壁の、ブロック表面に立てた法線に対する交角を5°以上としてなり、
    トレッド周方向に隣接するブロック間距離が、トレッド周方向に対して斜め方向に隣接するブロック間距離よりも大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 車両への装着時に最も車両の外側に位置することとなる周方向主溝の両対向溝壁をともに、溝底に向けて溝幅を狭める向きに傾斜させるとともに、その両対向溝壁の、ブロック表面に立てた法線に対する交角を、いずれも5°以上としてなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 車両への装着時に最も車両の外側に位置することとなる周方向主溝の溝壁のうち、トレッドショルダー側の溝壁の、溝底に向けて溝幅を狭める向きの傾斜角度を、他のいずれの周方向主溝の溝壁の、溝底に向けて溝幅を狭める向きの傾斜角度よりも大きいものとしてなる請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. いずれの周方向主溝の溝幅も5mm以上としてなる請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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