JP5344892B2 - インクジェット用インク組成物、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Description
インクジェット方式を用いた画像記録方法の一つとして、放射線の照射により、硬化可能なインクジェット記録用インクを用いた記録方法がある。この記録方法によれば、インク射出後直ちに又は一定の時間後に放射線照射し、インク液滴を硬化させることで、印字の生産性が向上した、鮮鋭な画像を形成することができる。
また、硬化感度が高く、良好な画質の画像を与えるインクジェット用インク組成物として、フッ素基含有ポリマー、長鎖アルキル基含有ポリマー、及び脂環基含有ポリマーからなる群より選択される少なくとも一つの疎水性ポリマーを含むインクジェット用インク組成物が知られている(例えば、特許文献6参照。)。
しかしながら、これらのインクジェット用インク組成物では、形成された画像のベトツキや、低分子量成分が画像表面より滲出する現象(所謂、なき出し)などが生じ、耐ブッロキング性が不充分であるといった問題を有していた。
しかしながら、これらの光重合開始剤を用いた場合、インク組成物の硬化の感応度が低いため、画像形成における像露光に長時間を要していた。このため細密な画像を形成する場合には、操作にわずかな振動があると良好な画質の画像が再現されず、さらに露光の光源のエネルギー放射量を増大しなければならないために、それに伴う多大な発熱の放射を考慮する必要があった。
さらに、インクジェット用インク組成物には、吐出安定性も求められる。
本発明のインクジェット用インク組成物が含有する特徴的な成分の一つである、一般式(I)で表される増感剤は、300nmから400nmに充分な吸収を有しており、かつ三重項エネルギーが高い増感剤である。このため、活性放射線が照射されると、当該相関剤から光重合開始剤に対して効率的に三重項エネルギー移動が進行することで、ラジカルの発生が促進されることから、インクジェット用インク組成物の高感度化が達成できたものと考えられる。
また、三重項エネルギー移動増感には、増感剤と開始剤との接触が重要であるところ、一般式(I)で表される増感剤は溶解性が高いという特徴をも有する。このため、インクジェット用インク組成物のごとく低粘度であることが必要なインク組成物において、一般式(I)で表される増感剤は、分子拡散のしやすさの観点で、粘度の低い領域で特に有効に機能するものと推測される。
本発明のインクジェット用インク組成物は、(i)下記一般式(I)で表される増感剤(以下、適宜、「特定増感剤」と称する。)、(ii)光重合開始剤、及び(iii)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、を含有することを特徴とする。
以下、本発明のインクジェット用インク組成物に必須の成分について説明する。
本発明のインクジェット用インク組成物は、光重合開始剤の活性光線照射による分解を促進させるために増感剤を含有するが、その増感剤として、以下に詳述する特定増感剤を必須成分として含有する。
ここでアルキル基の総炭素数とは、R3で表されるアルキル基が更に置換基を有する場合には、当該置換基が有するアルキル鎖の炭素原子の数を含めることを意味する。
前掲した例示化合物(I−1)及び(I−11)の合成例を、以下に具体的に示す。他の特定増感剤についても、これと同様の方法で合成することができる。
本発明においては、前記した特定増感剤に加え、その他の公知の増感剤(以下、適宜、「その他の増感剤」と総称する。)を、本発明の効果を損なわない限りにおいて併用することができる。その他の増感剤は、特定増感剤に対して、質量比(特定増感剤:その他の増感剤)で、好ましくは1:5〜100:1、より好ましくは、1:1〜100:1、さらに好ましくは、2:1〜100:1の量で添加することが可能である。
その他の増感剤としてより具体的には、例えば下記のものが挙げられる。
チオキサントン類の例としては、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メルカプトチオキサントン、2−ドデシルチオキサントン、2,4−ジ−エチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントンなどが挙げられる。
ベンゾフェノン類の例としては、ベンゾフェノン、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−(4−メチルチオフェニル)ベンゾフェノンなどが挙げられる。
チオクロマノン類の例としては、チオクロマノン、6−クロロチオクロマノン、2,2,6−トリメチルチオクロマノンなどの下記一般式(II)で表される増感剤、米国特許出願公開第2008/0182031A1号明細書に記載の化合物等が挙げられる。
カルバゾール類の例としては、9−エチルカルバゾール、9−ビニルカルバゾール、9−フェニルカルバゾール、3−(2−メチルベンゾイル)−9−エチルカルバゾール、特開2005−343847号公報に記載の化合物等が挙げられる。
本発明のインクジェット用インク組成物は、光重合開始剤を含有する。
本発明における光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤を使用することができる。本発明における光重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
光重合開始剤は、一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のインクジェット用インク組成物が含有しうる好ましいラジカル重合開始剤としては、(a)芳香族ケトン類、(b)アシルフォスフィン化合物、(c)芳香族オニウム塩化合物、(d)有機過酸化物、(e)チオ化合物、(f)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(g)ケトオキシムエステル化合物、(h)ボレート化合物、(i)アジニウム化合物、(j)メタロセン化合物、(k)活性エステル化合物、(l)炭素ハロゲン結合を有する化合物、及び(m)アルキルアミン化合物等が挙げられる。
上述したラジカル重合開始剤の例としては、例えば、特開2006−085049号公報の段落番号[0135]〜[0208]に記載されたラジカル重合開始剤を挙げることができる。
本発明のインクジェット用インク組成物は、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を含有する。本発明に好適に使用しうる該重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどのようなものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。
具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられ、更に具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性乃至架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
さらに、単官能、二官能、三官能以上の多官能モノマーの少なくとも3種の重合性化合物を併用する態様が、安全性を維持しつつ、更に、感度、滲み、被記録媒体との密着性をより改善することができるという観点から好ましい。
モノアクリレートと併用しうるオリゴマーとしては、エポキシアクリレートオリゴマー、ウレタンアクリレートオリゴマーが特に好ましい。
なお、メタクリレートは、皮膚低刺激性がアクリレートより良好である。
上記化合物の中でもアルコキシアクリレートを70質量%未満の量で使用し、残部をアクリレートとする場合、良好な感度、滲み特性、臭気特性を有するため好ましい。
本発明のインクジェット用インク組成物は、種々の色相を有する着色剤を含有してもよい。
顔料としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料及び無機顔料、又は顔料を、分散媒として不溶性の樹脂等に分散させたもの、或いは顔料表面に樹脂をグラフト化したもの等を用いることができる。また、樹脂粒子を染料で染色したもの等も用いることができる。
これらの顔料としては、例えば、伊藤征司郎編「顔料の辞典」(2000年刊)、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」、特開2002−12607号公報、特開2002−188025号公報、特開2003−26978号公報、特開2003−342503号公報に記載の顔料が挙げられる。
顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体等を挙げることができる。また、Noveon社のSolsperseシリーズなどの市販の高分子分散剤を用いることも好ましい。
また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量部に対し、1質量部〜50質量部添加することが好ましい。
顔料粒子の平均粒径を上記好ましい範囲となるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、本発明のインクジェット用インク組成物をインクジェット記録に適用した場合、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することができる。
本発明に用いることのできる染料は、油溶性のものが好ましい。具体的には、25℃での水への溶解度(水100gに溶解する色素の質量)が1g以下であるものを意味し、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下である。従って、所謂、水に不溶性の油溶性染料が好ましく用いられる。
油溶化基としては、長鎖、分岐アルキル基、長鎖、分岐アルコキシ基、長鎖、分岐アルキルチオ基、長鎖、分岐アルキルスルホニル基、長鎖、分岐アシルオキシ基、長鎖、分岐アルコキシカルボニル基、長鎖、分岐アシル基、長鎖、分岐アシルアミノ基長鎖、分岐アルキルスルホニルアミノ基、長鎖、分岐アルキルアミノスルホニル基及びこれら長鎖、分岐置換基を含むアリール基、アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールカルボニルオキシ基、アリールアミノカルボニル基、アリールアミノスルホニル基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げられる。
また、カルボン酸、スルホン酸を有する水溶性染料に対して、長鎖、分岐アルコール、アミン、フェノール、アニリン誘導体を用いて油溶化基であるアルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノスルホニル基、アリールアミノスルホニル基に変換することにより染料を得てもよい。
また、退色、特にオゾンなどの酸化性物質に対する耐性や硬化特性を向上させるために、酸化電位が貴である(高い)ことが望ましい。このため、本発明で用いる油溶性染料として、酸化電位が1.0V(vs SCE)以上であるものが好ましく用いられる。酸化電位は高いほうが好ましく、酸化電位が1.1V(vsSCE)以上のものがより好ましく、1.15V(vs SCE)以上のものが特に好ましい。
特に好ましい染料は、特開2004−250483号公報の段落番号[0034]に記載されている一般式(Y−II)〜(Y−IV)で表される染料であり、具体例として特開2004−250483号公報の段落番号[0060]から[0071]に記載の化合物が挙げられる。なお、該公報記載の一般式(Y−I)の油溶性染料はイエローのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号公報の段落番号[0084]から[0122]に記載されている一般式(M−1)〜(M−2)で表されるアゾ染料であり、具体例として特開2002−121414号公報の段落番号[0123]から[0132]に記載の化合物が挙げられる。なお、該公報記載の一般式(3)、(4)、(M−1)〜(M−2)の油溶性染料はマゼンタのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号公報の段落番号[0133]から[0196]に記載されている一般式(C−I)、(C−II)で表されるフタロシアニン染料であり、更に一般式(C−II)で表されるフタロシアニン染料が好ましい。この具体例としては、特開2002−121414号公報の段落番号[0198]から[0201]に記載の化合物が挙げられる。なお、前記式(I)〜(IV)、(IV−1)〜(IV−4)、(C−I)、(C−II)の油溶性染料はシアンのみでなく、ブラックインクやグリーンインクなどのいかなる色のインクに用いてもよい。
本発明における染料の酸化電位の値(Eox)は、当業者が容易に測定することができる。この方法に関しては、例えばP.Delahay著“New Instrumental Methods in Electrochemistry”(1954年,Interscience Publishers社刊)や、A.J.Bard他著“Electrochemical Methods”(1980年、John Wiley &
Sons社刊)、藤嶋昭他著“電気化学測定法”(1984年 技報堂出版社刊)に記載されている。
具体的に酸化電位は、過塩素酸ナトリウムや過塩素酸テトラプロピルアンモニウムといった支持電解質を含むジメチルホルムアミドやアセトニトリルのような溶媒中に、被験試料を1×10−2〜1×10−6モル/リットル溶解して、サイクリックボルタンメトリーや直流ポーラログラフィー装置により、作用極として炭素(GC)を、対極として回転白金電極を用いて酸化側(貴側)に掃引したときの酸化波を直線で近似して、この直線と残余電流・電位直線との交点と、直線と飽和電流直線との交点(又はピーク電位値を通る縦軸に平行な直線との交点)と、で作られる線分の中間電位値をSCE(飽和カロメル電極)に対する値として測定する。この値は、液間電位差や試料溶液の液抵抗などの影響で、数10ミルボルト程度偏位することがあるが、標準試料(例えばハイドロキノン)を入れて電位の再現性を保証することができる。また、用いる支持電解質や溶媒は、被験試料の酸化電位や溶解性により適当なものを選ぶことができる。用いることができる支持電解質や溶媒については藤嶋昭他著“電気化学測定法”(1984年 技報堂出版社刊)101〜118ページに記載がある。
以下、これら任意の成分について以下に説明する。
本発明のインクジェット用インク組成物は、共増感剤を含有することもできる。本発明において共増感剤は、増感剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、或いは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
本発明のインクジェット用インク組成物には、得られる画像の耐候性向上、退色防止の観点から、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤、などが挙げられる。
紫外線吸収剤の添加量は、目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.5質量%〜15質量%であることが好ましい。
本発明のインクジェット用インク組成物の安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。
酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
酸化防止剤の添加量は、目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1質量%〜8質量%であることが好ましい。
本発明のインクジェット用インク組成物には、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。
有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類、などが挙げられる。
また、金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
褪色防止剤の添加量は、目的に応じて適宜選択されるが、固形分換算で0.1質量%〜8質量%であることが好ましい。
本発明のインクジェット用インク組成物には、吐出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
本発明のインクジェット用インク組成物には、被記録媒体との密着性を改良するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、などが挙げられる。
この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量はインクジェット用インク組成物全体に対し0.1質量%〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1質量%〜3質量%の範囲である。
本発明のインクジェット用インク組成物には、膜物性を調整するため、各種高分子化合物を添加することができる。
高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。これらのうち、アクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。更に、高分子結合材の共重合組成として、「カルボキシル基含有モノマー」、「メタクリル酸アルキルエステル」、又は「アクリル酸アルキルエステル」を構造単位として含む共重合体も好ましく用いられる。
本発明のインクジェット用インク組成物には、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
なお、界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。
有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
この他にも、本発明のインクジェット用インク組成物には、必要に応じて、例えば、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の被記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤーなどを含有させることができる。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報のpp.5〜6に記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などである。
本発明のインクジェット用インク組成物は、上述のように、、(i)特定増感剤(ii)光重合開始剤、及び(iii)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物を含有することを要し、更に任意成分として、他の増感剤、着色剤等を含有するものである。
これらの成分は、インクジェット用インク組成物全体の質量に対して、着色剤が好ましくは1〜30質量%、より好ましくは、2〜25質量%、全重合性化合物が、好ましくは5〜97質量%、より好ましくは30〜95質量%である。光重合開始剤が、0.1〜30質量%、好ましくは1.0〜20質量%の範囲であることがより好ましく、より好ましくは3.0〜15.0質量%の範囲となるように含有することが適当である。
本発明のインクジェット用インク組成物は、インクジェット記録用インクとして好適に用いられる。インクジェット記録用インクとしての使用態様における好ましい物性について説明する。
本発明のインクジェット用インク組成物は、25℃での粘度が、5mPa・s〜100mPa・sの範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。この範囲において、本発明における特定増感剤と光重合開始剤の組み合わせが特に有効に機能する。即ち、インクジェット用インク組成物の粘度が、5mPa・s〜100mPa・sの範囲であることで、インク組成物の硬化性、硬化膜の膜物性、及びインクの吐出性のいずれもがより向上したものとなる。吐出性を考慮すれば、吐出時の温度(例えば、40〜80℃、好ましくは25〜50℃)において、インクジェット用インク組成物の粘度は、好ましくは5mPa・s〜30mPa・sであり、より好ましくは5mPa・s〜20mPa・sである。
本発明のインクジェット用インク組成物の25℃での粘度は、好ましくは5mPa・s〜50mPa・sの範囲であり、より好ましくは5mPa・s〜30mPa・sの範囲であり、もっとも好ましくは10mPa・s〜25mPa・sの範囲である。
次に、本発明のインクジェット記録方法、及び当該記録方法に適用しうるインクジェット記録装置について説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット用インク組成物を被記録媒体(支持体、被記録材料、等)上に吐出し、被記録媒体上に吐出されたインクジェット用インク組成物に活性放射線を照射して、該インク組成物を硬化する方法である。
本発明のインクジェット記録方法によれば、上記(1)工程及び(2)工程を含むことにより、被記録媒体上において硬化したインクジェット用インク組成物により画像が形成される。
本発明のインクジェット記録方法における(1)工程には、以下に詳述するインクジェット記録装置を用いることができる。
本発明の記録方法に用いられるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成しうる公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。即ち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明のインクジェット記録方法の(1)工程における被記録媒体へのインクの吐出を実施することができる。
インク供給系は、例えば、本発明のインクジェット用インク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、1pl〜100pl、好ましくは、8pl〜30plのマルチサイズドットを例えば、320×320〜4000×4000dpi、好ましくは、400×400〜1600×1600dpi、より好ましくは、720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
被記録媒体上に吐出されたインクジェット用インク組成物は、活性放射線を照射することによって硬化する。これは、本発明のインクジェット用インク組成物に含まれる(ii)光重合開始剤が活性放射線の照射により分解して、ラジカル、酸、塩基などの開始種を発生し、その開始種の機能により、(iii)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物の重合反応が、生起、促進されてインクジェット用インク組成物が硬化するためである。このとき、インクジェット用インク組成物において光重合開始剤とともに(i)特定増感剤が存在することにより、系中の増感剤が活性放射線を吸収して励起状態となり、光重合開始剤と接触することによって光重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成する。
また、活性放射線は、露光面照度が、例えば、10mW/cm2〜2,000mW/cm2、好ましくは、20mW/cm2〜1,000mW/cm2で照射されることが適当である。
また、LEDの被記録媒体上での最高照度は10mW/cm2〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20mW/cm2〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、特に好ましくは50mW/cm2〜800mW/cm2である。
活性放射線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。活性放射線の照射は、インク着弾後、一定時間(例えば、0.01秒〜0.5秒、好ましくは、0.01秒〜0.3秒、より好ましくは、0.01秒〜0.15秒)をおいて行われることになる。
このようにインク着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、被記録媒体に着弾したインクが硬化前に滲むことを防止するこが可能となる。また、多孔質な被記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えられ、その結果として臭気を低減することができる。
更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。国際公開第99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明の記録方法に適用することができる。
このようにして、本発明のインクジェット用インク組成物は、活性放射線の照射により高感度で硬化し、疎水性画像を被記録媒体表面上に形成する。
ここでインク組成物の硬化に用いられる活性放射線源或いはその好ましい照射条件もまた、インクジェット記録方法において述べたのと同様である。
表1に示す各成分(単位は質量部)を混合し、1時間スターラーで撹拌した。撹拌後の混合物をビーズミル分散にて分散し、各色の顔料分散物を得た。分散条件は直径0.65mmのジルコニアビーズを70%の充填率で充填し、周速を9m/sとし、分散時間は、マゼンタ顔料Aは4時間、それ以外は2時間で行った。
・シアン顔料A:PB15:3(IRGALITE BLUE GLO;チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・マゼンタ顔料A:PV19(CINQUASIA MAGENTA RT−355D;チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・イエロー顔料A:PY155(NOVOPERM YELLOW 4G−01;クラリアント社製)
・カーボンブラック:SPECIAL BLACK 250(デグサ社製)
・二酸化チタン:CR60−2(石原産業(株)製)
・分散剤A:BYK−168(ビックケミー社製)
・分散剤B:ソルスパース36000(ノベオン社製)
・重合性化合物A:PEA(フェノキシエチルアクリレート;第一工業製薬(株)製)
表2〜表5に示す各成分(単位は質量部)を撹拌混合溶解し、インクジェット用インク組成物(実施例1〜5、8〜11、13〜15及び18、比較例1〜5)を得た。
なお、これらのインクジェット用インク組成物の表面張力を、表面張力計(協和界面科学(株)製、表面張力計CBVP−Z等)を用いて、ウィルヘルミー法で液温25℃にて測定したところ、いずれのインクジェット用インク組成物の表面張力も、23mN/m〜25mN/mの範囲内であった。
また、各インクジェット用インク組成物の25℃における粘度をE型粘度計(東機産業(株)製)を用いて測定したところ、いずれのインクジェット用インクの粘度も、10mPa・s〜25mPa・sの範囲内であった。
・重合性化合物B:DPGDA(ジプロピレングリコールジアクリレート;ダイセル・サイテック(株)製)
・重合性化合物C:A−TMPT(トリメチロールプロパントリアクリレート;新中村化学工業(株)製)
・重合性化合物D:FA−512A(ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト;新中村化学工業(株)製)
・界面活性剤A:BYK―307(ビックケミー社製、界面活性剤)
・禁止剤A:FIRSTCURE ST−1(Albemarle社製)
・増感剤A(下記構造の化合物)
・開始剤B:Irgacure 907(Ciba Specialty Chemicals社製光重合開始剤)
・開始剤C:Irgacure OXE01(Ciba Specialty Chemicals社製光重合開始剤)
・開始剤D(下記構造の化合物)
・増感剤I−2、I−3、I−6、I−8、I−11、I−12、I−17、I−26は、特定増感剤の具体例として前掲した例示化合物に対応する。
本実施例では、インク組成物の吐出は、ピエゾ型インクジェットノズルを有する市販のインクジェット記録装置により行い、硬化のための発光ダイオード(UV−LED)は、日亜化学製NCCU033を用いた。前記LEDは1チップから波長365nmの紫外光を出力するものであって、約500mAの電流を通電することにより、チップから約100mWの光が発光される。これを7mm間隔に複数個配列し、被記録媒体(以下、メディアとも言う。)表面で0.3W/cm2のパワーが得られる。打滴後露光されるまでの時間、及び露光時間はメディアの搬送速度及びヘッドとLEDの搬送方向の距離により変更可能である。本実施例では着弾後、約0.5秒後に露光される。
メディアとの距離及び搬送速度の設定に応じて、メディア上の露光エネルギーを0.01〜15J/cm2の間で調整することができる。
印刷後の表面のベトツキが無くなる露光エネルギーによって硬化感度を定義した。
印刷後の表面のベトツキの有無は、印刷直後に普通紙(富士ゼロックス社製コピー用紙C2)を押し付け、色移りが起きる場合は「ベトツキ有り」、色移りが起きない場合は「ベトツキ無し」と判断した。値が低いほど感度が高いと評価し、以下の基準で評価した。◎及び○が実用上問題のないレベルである。
◎:露光エネルギー1000mJ/cm2以下で表面のベトツキがなくなった。
○:露光エネルギー1000mJ/cm2を超え、1500mJ/cm2以下で表面のベトツキがなくなった。
△:露光エネルギー1500mJ/cm2を超え、2000mJ/cm2以下で表面のベトツキがなくなった。
×:表面のベトツキがなくなるのに2000mJ/cm2を超える露光エネルギーが必要であった。
印刷後の印刷物における印刷面と基材面(裏面)を重ね合わせ、一定時間後に剥ぎ取った時に、印刷面の膜の破れや基材面への転写の有無を評価した。
なお、ブロッキング試験に用いた印刷物は、いずれも硬化感度(タックフリー感度)評価において、2,000mJ/cm2の露光エネルギーで露光したものを用いた。
また、印刷物の保管は、印刷面と基材面を重ね合わせた上に、重りによって均一な加重(1kg/cm2)を印刷物全体にかけた状態を24時間(45℃恒温槽保管)で行った。24時間後、印刷面と基材面を剥ぎ取り、目視によって下記基準に従い評価した。○が実用上問題のないレベルである。
評価は、以下の3段階で行った。
○:印刷面には膜の破れ等がなく、かつ、基材面にはインクの転写が無い
△:印刷面には膜の破れや膜の内部破壊が一部に見られるか、又は、基材面にインクの転写が一部に見られる(ここで一部とは全面積の50%未満をいう。)
×:印刷面には膜の破れや膜の内部破壊が全面に見られるか、又は、基材面にインクの転写が全面に見られる(ここで一部とは全面積の50%以上をいう。)
得られたインクジェット用インク組成物を室温で4週間保存後、ピエゾ型インクジェットノズルを有する市販のインクジェット記録装置を用いて、前記硬化感度の評価と同様にして、被記録媒体への記録を行い、常温で48時間連続印字したときの、ドット抜けおよびインクの飛び散りの有無を目視にて観察し、下記基準により評価した。○及び△が実用上問題のない程度である。
結果を表5に示す。
○:ドット抜けまたはインクの飛び散りが発生しないか、発生が3回以下。
△:ドット抜けまたはインクの飛び散りが4〜10回発生。
×:ドット抜けまたはインクの飛び散りが11回以上発生。
実施例1、8〜11、13〜15及び18、比較例1〜5の白色インク組成物ついては、印刷物の白色度を目視で評価した。印刷物はブロッキング試験に用いたものと同じものを用いた。
黄着色が見られ場合、色再現性が悪いと判断した。
また、一般式(I)における置換基R3の総炭素数が4〜8のアルキル基である増感剤I−6、I−8、又はI−11を含有する実施例1〜5、10〜11、13のインク組成物、及び増感剤I−17を含有する実施例9のインク組成物は、低い露光量でも硬化性が良好であり、耐ブロッキング性、吐出安定性も良好であることがわかる。
Claims (4)
- (i)下記一般式(I)で表される増感剤、(ii)光重合開始剤、及び(iii)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、を含有するインクジェット用インク組成物。
[一般式(I)中、R1、R6、及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、直鎖又は分岐状の置換されていてもよいアルキル基、又は置換されていてもよいアルコキシ基を表す。R2、R4、R5、及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖又は分岐状のアルキル基、ハロゲン原子、又はシアノ基を表す。R3は、水素原子、直鎖又は分岐状の置換されていてもよい総炭素数4〜8個のアルキル基、又はシクロアルキル基を表す。R3が直鎖又は分岐状の総炭素数4〜8個のアルキル基を表す場合、該アルキル基は一つ以上の酸素原子を介して連結した2つ以上のアルキル鎖から構成されていてもよい。R 1 、R 6 、及びR 8 で表されるアルキル基又はアルコキシ基、並びにR 3 で表される総炭素数4〜8個のアルキル基が置換されている場合、該置換基は、−NR 9 R 10 基、ヒドロキシ基、アクリロイルオキシ基、又はメタクリロイルオキシ基であり、R 9 及びR 10 は、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R 9 及びR 10 が互いに結合して環を形成してもよい。] - 前記(ii)光重合開始剤が、α−アミノケトン類及びアシルフォスフィンオキシド類からなる群より選択された少なくとも一つの光重合開始剤である請求項1に記載のインクジェット用インク組成物。
- (1)被記録媒体上に、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット用インク組成物を吐出する工程、及び、
(2)吐出されたインクジェット用インク組成物に活性放射線を照射して、該インクジェット用インク組成物を硬化する工程、
を含むインクジェット記録方法。 - 前記活性放射線が、発光ピーク波長が340nm〜370nmの範囲にあり、かつ被記録媒体表面での最高照度が10mW/cm2〜2,000mW/cm2となる紫外線を発生する発光ダイオードにより照射される紫外線である請求項3に記載のインクジェット記録方法。
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