JP5344523B2 - 立体選択的にストレッカー反応を進行させ得る触媒、およびそれを用いたα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法 - Google Patents

立体選択的にストレッカー反応を進行させ得る触媒、およびそれを用いたα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、立体選択的にストレッカー反応を進行させ得る触媒に関する。本発明はさらに、当該触媒を用いて、α−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法に関する。
式HNCH(R)COOHで表されるα−アルキル−α−アミノ酸は、天然に存在する非常に重要なα−アミノ酸である。α炭素がL配置を有するα−アルキル−α−アミノ酸は、動物、植物、微生物などに存在するタンパク質(ポリペプチド鎖)の構成成分である。また、α−アルキル−α−アミノ酸のD体は、植物、菌類、微生物に非タンパク性化合物の構成成分として存在する。そして、このような特性から、α−アルキル−α−アミノ酸は、増強された活性を有するペプチド、有効な酵素インヒビター、および種々の生物学的活性を有する化合物を合成するためのキラルビルディングブロックなどとして利用が考えられる。このような非タンパク性のα−アミノ酸については、α炭素の立体化学を選択的に構築する合成方法が検討されてきたが、いまだに実用的方法は見出されていない。
グリシン誘導体の立体選択的アルキル化を可能にするキラル相間移動触媒は、利用し易いことおよびその適用範囲が広いことから、プロセス化学の分野で重要性が高まっている。そして、主としてシンコナアルカロイド誘導体を使用して、相間移動触媒の設計についての多くの研究が行われ、すでにいくつかの有用な方法が報告されている(例えば、Shioiri,T.ら、Stimulating Concepts in Chemistry,Vogtle,F.ら編,WILEY−VCH:Weinheim,2000年,p.123およびO’Donnell,M.J.、Aldrichimica Acta,2001年,34巻,p.3参照)。しかし、このような相間移動触媒を用いた反応では、ハロゲン系溶媒を使用すること、反応に長時間を要すること、低温条件が必要であることなどの種々の問題があった。
本発明者らは、軸不斉を有する光学活性な4級アンモニウム塩を調製し、α−アルキル−α−アミノ酸およびα,α−ジアルキル−α−アミノ酸を立体選択的に合成する相間移動触媒として利用できることを明らかにした(特開2001−48866号公報および特開2003−81976号公報、Ooi,T.ら,J.Am.Chem.Soc.,2000年,122巻,p.5228参照)。例えば、以下の式:
Figure 0005344523
(ここで、PhFは3,4,5−トリフルオロフェニル基を表す)
で表されるスピロ型の化合物は、グリシン誘導体からα−アルキル−α−アミノ酸誘導体を立体選択的に製造するに非常に有効である。
しかし、このようなアルキル化反応によって、所望のα−アミノ酸およびその誘導体が必ずしも全て製造され得るものではない。すなわち、基質となる化合物の構造によっては、上記アルキル化反応が適切に進行しないことがあるからである。例えば、tert−ブチルブロミドのような反応性の低いアルキルハライドを、アルキル化剤として用いた場合には、アルキル化反応は進行せず、ハライドが残存し、目的とするグリシン誘導体を得ることが困難である。よって、α−アミノ酸またはその誘導体のうち、特に非天然型のα−アミノ酸またはその誘導体の製造あたっては、現実的に製造可能なバリエーションを拡大することが所望されている。
本発明は、従来のアルキル化反応では困難であったα−アミノ酸およびその誘導体をも容易に製造することのできる、α−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための触媒および当該製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の式(I−1)または式(I−2)のいずれかの式:
Figure 0005344523
で表される光学活性な4級アンモニウム塩からなる、立体選択的にストレッカー反応を進行させ得る触媒を提供し、
ここで、RおよびR1’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)
(iii)シアノ基;
(iv)ニトロ基;
(v)カルバモイル基;
(vi)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(vii)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(viii)−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである);
(ix)ハロゲン原子;
(x)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
(xi)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(xii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(xiii)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(xiv)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
(xvi)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;ならびに
(xvii)−S(O)−R20(ここで、nは0、1、または2であり、そしてR20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である);
からなる群より選択される基であり、
、R8’、R、およびR9’は、それぞれ独立して、
水素原子であるか;
ハロゲン原子であるか;
ハロゲン原子および/またはアリール基で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基であるか;あるいは
ハロゲン原子および/またはアリール基で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;であり、
、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R10およびR10’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである);
(iii)シアノ基;
(iv)ニトロ基;
(v)カルバモイル基;
(vi)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(vii)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(viii)−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである);
(ix)ハロゲン原子;
(x)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
(xi)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(xii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(xiii)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(xiv)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいCC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ハロゲン原子、および
−S(O)−R20(ここで、nは0、1、または2であり、そしてR20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、mは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
(xvi)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;ならびに
(xvii)−S(O)−R20(ここで、nは0、1、または2であり、そしてR20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である);
からなる群より選択される基であり、
およびR7’はそれぞれ独立して、
(i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキニル基;
(iv)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
(v)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
(vi)−(CHOCONR2122(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(4)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(5)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(6)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、該ヘテロアリール部分が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(7)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(8)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCO19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(vii)−(CHCONR1213(ここで、R12およびR13はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(viii)−(CHNR12COR13(ここで、R12およびR13はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(ix)−(CHNR1213(ここで、R12およびR13はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(x)−(CHY−OR12(ここで、Yは分岐していてもよいC〜Cの二価の飽和炭化水素基であり、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(xi)−(CH−OR12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(xii)−(CH−S−R12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(xiii)−(CH−SO−R12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);ならびに
(xiv)−(CH−SO−R12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
からなる群より選択される基であるか、あるいは、
およびR7’は一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である);
Figure 0005344523
(ここで、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R32、R33およびR34はそれぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)が、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
カルバモイル基;
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である)
からなる群より選択される二価の基を表し、そして
は、ハロゲン化物アニオンである。
1つの実施態様では、上記触媒の上記光学活性な4級アンモニウム塩のRおよびR1’は、それぞれ独立して、
(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
である。
1つの実施態様では、上記触媒の上記光学活性な4級アンモニウム塩のRおよびR7’は、それぞれ独立して、(i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基;である。
1つの実施態様では、上記触媒の上記光学活性な4級アンモニウム塩は、上記式(I−1)で表される化合物である。
本発明はまた、以下の式(II):
Figure 0005344523
で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法を提供し、該方法は、
以下の式(III):
Figure 0005344523
で表されるアルデヒドと、以下の式(IV):
Figure 0005344523
で表されるアミンとを、アルカリ金属シアン化物および酸の存在下、光学活性な4級アンモニウム塩であって、以下の式(I−1)または式(I−2)のいずれかの式:
Figure 0005344523
で表される光学活性な4級アンモニウム塩を含む溶媒中にて反応させる工程、を包含し、
ここで、式(I−1)および式(I−2)において、
、R1’、R、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R、R8’、R、R9’、R10およびR10’は、それぞれ独立して、上記触媒について定義されたものと同様であり、
およびR7’はそれぞれ独立して、一価の有機基であるか、あるいは一緒になって二価の有機基を表し、そして
は、ハロゲン化物アニオンであり、
式(II)および式(III)において、
41は、
(1)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
(2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
(3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
(4)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
(5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
(6)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
(7)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(8)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
(9)カルバモイル基;
(10)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
(11)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である);
からなる群より選択される基を表し、
式(II)および式(IV)において、
42は、
(1)水素原子;
(2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
(3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルコキシ基;
(4)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
(5)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
(6)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
(7)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
(8)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
(9)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(10)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
(11)カルバモイル基;
(12)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(13)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である);ならびに
(14)−SO43
(ここで、R43は、
(i)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
(iv)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
(v)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
(vi)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
(vii)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(viii)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
(ix)カルバモイル基;
(x)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;もしくは
(xi)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である);
である)
からなる群より選択される基を表し、そして
式(II)において
*は、新たに生成する不斉中心を示す。
本発明はまた、以下の式(V):
Figure 0005344523
で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法を提供し、該方法は、
以下の式(VI):
Figure 0005344523
で表されるアルジミン誘導体を、アルカリ金属シアン化物の存在下、光学活性な4級アンモニウム塩であって、以下の式(I−1)または式(I−2)のいずれかの式:
Figure 0005344523
で表される光学活性な4級アンモニウム塩を含む溶媒中にて反応させる工程、を包含し、
ここで、式(I−1)および式(I−2)は、上記式(II)で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法において定義されたものと同様であり、
式(V)および式(VI)において、
41は、
(1)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
(2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
(3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
(4)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
(5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
(6)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
(7)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(8)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
(9)カルバモイル基;
(10)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
(11)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である);
からなる群より選択される基を表し、
43は、
(i)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
(iv)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
(v)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
(vi)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
(vii)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(viii)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
(ix)カルバモイル基;
(x)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;もしくは
(xi)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である);
である)
からなる群より選択される基を表し、そして
式(V)において
*は、新たに生成する不斉中心を示す。
本発明はまた、以下の式(V):
Figure 0005344523
で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法を提供し、該方法は、
以下の式(XXVIII):
Figure 0005344523
で表されるα−アミドスルホンを、アルカリ金属シアン化物の存在下、光学活性な4級アンモニウム塩であって、以下の式(I−1)または式(I−2)のいずれかの式:
Figure 0005344523
で表される光学活性な4級アンモニウム塩を含む溶媒中にて反応させる工程、を包含し、
ここで、式(I−1)および式(I−2)は、上記式(II)で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法において定義されたものと同様であり、
式(V)は、上記式(V)で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法において定義されたものと同様であり、
式(XXVIII)において、
41およびR43は、上記式(V)で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法において定義されたものと同様であり、そして
11は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基である。
1つの実施態様では、上記いずれのα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法においても、上記式(I−1)または式(I−2)は、上記触媒と同様である。
本発明はまた、光学活性なα−アミノ酸またはその誘導体の製造方法を提供し、該方法は、
上記方法により得られた式(II):
Figure 0005344523
で表される光学活性なα−アミノニトリル誘導体を酸で加水分解する工程、を包含し、
ここで、
41およびR42は、上記式(II)で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法において定義されたものと同様である。
本発明はまた、光学活性なα−アミノ酸またはその誘導体の製造方法を提供し、該方法は、
上記方法により得られた式(V):
Figure 0005344523
で表される光学活性なα−アミノニトリル誘導体を酸で加水分解する工程、を包含し、
ここで、
41およびR43は、上記式(V)で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法において定義されたものと同様である。
本発明はまた、以下の式(I−1b):
Figure 0005344523
で表される化合物の製造方法を提供し、該方法は、
以下の式(XXII−1b):
Figure 0005344523
をテトラメチルピペリジンマグネシウムの存在下、溶媒中で反応させ、かつ臭素を添加して、以下の式(XXIII−1b):
Figure 0005344523
で表される化合物を得る工程;
該式(XXIII−1b)で表される化合物を、溶媒中、金属ヒドリドと反応させて以下の式(XXIV−1b):
Figure 0005344523
で表される化合物を得る工程;
該式(XXIV−1b)で表される化合物を、溶媒中、PBrと反応させて以下の式(XXV−1b):
Figure 0005344523
で表される化合物を得る工程;
該式(XXV−1b)で表される化合物を、溶媒中、R7b−NHと反応させて以下の式(XXVI−1b):
Figure 0005344523
で表される化合物を得る工程;
該式(XXVI−1b)で表される化合物を、溶媒中、パラジウム触媒の存在下にて、R−B(OH)またはR1’−B(OH)で表される少なくとも1種のボロン酸誘導体と反応させて、以下の式(XXVII−1b):
Figure 0005344523
で表される化合物を得る工程;ならびに
該式(XXVII−1b)で表される化合物を、溶媒中、R7b’−Xで表されるハロゲン化アルキルと反応させる工程;
を包含し、
ここで、
式(I−1b)および式(XXVII−1b)において、
およびR1’は、上記式(I−1)で表される触媒において定義されたものと同様であり、
式(I−1b)、式(XXII−1b)、式(XXVII−1b)、式(XXIV−1b)、式(XXV−1b)、式(XXVI−1b)および式(XXVII−1b)において、
、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、およびR6’は、上記式(I−1)で表される触媒において定義されたものと同様であり、
式(I−1b)および該R7b’−Xにおいて、
7b’は、(i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基であり、Xは、ハロゲン原子であり、
式(XXII−1b)および式(XXIII−1b)において、
50およびR50’はそれぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキル基であり、そして
式(XXVI−1b)、式(XXVII−1b)および該R7b−NHにおいて、
7bは、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基である。
1つの実施態様では、上記式(I−1b)で表される化合物および上記式(XXVII−1b)で表される化合物のRおよびR1’は、それぞれ独立して、(xv)アリール基(上記式(I−1)で表される触媒において定義されたものと同様)である。
本発明はまた、以下の式(XXVI−1b):
Figure 0005344523
で表される化合物を提供し、該化合物は、上記式(I−1b)で表される化合物の合成中間体であり、
ここで、
、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’およびR7bは、上記式(I−1)で表される触媒において定義されたものと同様である。
本発明はまた、以下の式(XXVII−1b):
Figure 0005344523
で表される化合物を提供し、該化合物は、上記式(I−1b)で表される化合物の合成中間体であり、
ここで、
、R1’、R、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’およびR7bは、上記式(I−1)で表される触媒において定義されたものと同様である。
本発明はまた、以下の式(I−2b):
Figure 0005344523
で表される化合物の製造方法を提供し、該方法は、
以下の式(XXII−2b):
Figure 0005344523
をテトラメチルピペリジンマグネシウムの存在下、溶媒中で反応させ、かつ臭素を添加して、以下の式(XXIII−2b):
Figure 0005344523
で表される化合物を得る工程;
該式(XXIII−2b)で表される化合物を、溶媒中、金属ヒドリドと反応させて以下の式(XXIV−2b):
Figure 0005344523
で表される化合物を得る工程;
該式(XXIV−2b)で表される化合物を、溶媒中、PBrと反応させて以下の式(XXV−2b):
Figure 0005344523
で表される化合物を得る工程;
該式(XXV−2b)で表される化合物を、溶媒中、R7b−NHと反応させて以下の式(XXVI−2b):
Figure 0005344523
で表される化合物を得る工程;
該式(XXVI−2b)で表される化合物を、溶媒中、パラジウム触媒の存在下にて、R−B(OH)またはR1’−B(OH)で表される少なくとも1種のボロン酸誘導体と反応させて、以下の式(XXVII−2b):
Figure 0005344523
で表される化合物を得る工程;ならびに
該式(XXVII−2b)で表される化合物を、溶媒中、R7b’−Xで表される少なくとも1種のハロゲン化アルキルと反応させる工程;
を包含し、
ここで、
式(I−2b)および式(XXVII−2b)において、
およびR1’は、上記式(I−2)で表される触媒において定義されたものと同様であり、
式(I−2b)、式(XXII−2b)、式(XXIII−2b)、式(XXIV−2b)、式(XXV−2b)、式(XXVI−2b)および式(XXVII−2b)において、
、R8’、R、R9’、R10およびR10’は、上記式(I−2)で表される触媒において定義されたものと同様であり、
式(XXII−2b)および式(XXIII−2b)において、
50およびR50’はそれぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキル基であり、そして
式(XXVI−2b)、式(XXVII−2b)および該R7b−NHにおいて、
7bは、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基である。
1つの実施態様では、上記式(I−2b)で表される化合物および上記式(XXVII−2b)で表される化合物のRおよびR1’は、(xv)アリール基(上記式(I−2)で表される触媒において定義されたものと同様)である。
本発明はまた、以下の式(XXVI−2b):
Figure 0005344523
で表される化合物を提供し、該化合物は、上記式(I−2b)で表される化合物の合成中間体であり、
ここで、
、R8’、R、R9’、R10、R10’およびR7bは、上記式(I−2)で表される触媒において定義されたものと同様である。
本発明はまた、以下の式(XXVII−2b):
Figure 0005344523
で表される化合物を提供し、該化合物は、上記式(I−2b)で表される化合物の合成中間体であり、
ここで、
、R1’、R、R8’、R、R9’、R10、R10’およびR7bは、上記式(I−2)で表される触媒において定義されたものと同様である。
本発明によれば、ストレッカー反応における反応生成物に対して立体選択性を提供することができる。特に、本発明によれば、α−アミノニトリル誘導体を立体選択的かつ容易に製造することができる。また、本発明により得られたα−アミノニトリル誘導体を用いて、所定の光学活性なα−アミノ酸および/またはその誘導体を容易に製造することもできる。
図1は、実施例4で得られた再結晶後のキラルアンモニウム塩((R)−1−PF)についてのX線構造解析におけるORTEPダイアグラムである。溶媒分子(THF)および全ての水素原子は明瞭さのため省略する。
図2は、実施例4で得られた再結晶後のキラルアンモニウム塩((R)−2a)についてのX線構造解析におけるORTEPダイアグラムである。溶媒分子(CHCl)および全ての水素原子は明瞭さのため省略する。
以下、本明細書中で用いられる用語を定義する。
用語「分岐または環を形成していてもよい、C〜Cのアルキル基」(ここでnは整数)は、炭素数1〜nの任意の直鎖アルキル基、炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルキル基、および炭素数3〜nの任意の環状アルキル基を包含する。例えば、炭素数1〜6の任意の直鎖アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、およびn−ヘキシルが挙げられ、炭素数3〜6の任意の分岐鎖アルキル基としては、イソプロピル、イソブチル、tert−ブチル、イソペンチルなどが挙げられ、そして炭素数3〜6の任意の環状アルキル基としては、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。さらに、例えば、用語「分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキル基」という場合は、炭素数1〜12の直鎖アルキル基、炭素数3〜12の任意の分岐鎖アルキル基、および炭素数3〜12の任意の環状アルキル基を包含し、これらの任意の位置の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。このようなアルキル基としては、n−ヘプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−デシル、n−ドデシルなどが挙げられる。
なお、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基およびN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイルにおいて、「C〜Cアルキル」は、C〜Cの直鎖アルキル基またはC〜Cの分岐鎖アルキル基を意味する。
用語「分岐または環を形成していてもよい、C〜Cのアルケニル基」(ここでnは整数)は、炭素数2〜nの任意の直鎖アルケニル基、炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルケニル基、および炭素数3〜nの任意の環状アルケニル基を包含する。例えば、炭素数2〜6の任意の直鎖アルケニル基としては、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニルなどが挙げられ、炭素数3〜6の任意の分岐鎖アルケニル基としては、イソプロペニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−メチル−2−ブテニル、などが挙げられ、そして炭素数3〜6の任意の環状アルケニル基としては、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなどが挙げられる。さらに、例えば、用語「分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルケニル基」という場合は、炭素数2〜12の直鎖アルケニル基、炭素数3〜12の任意の分岐鎖アルケニル基、および炭素数3〜12の任意の環状アルケニル基を包含し、これらの任意の位置の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。このようなアルケニル基としては、1−ヘプテニル、2−ヘプテニル、1−オクテニル、1−デセニル、1−ドデセニルなどが挙げられる。
用語「分岐または環を形成していてもよい、C〜Cのアルキニル基」(ここでnは整数)は、炭素数2〜nの任意の直鎖アルキニル基、炭素数4〜nの任意の分岐鎖アルキニル基、および炭素数4〜nの任意の環状アルキニル基を包含する。例えば、炭素数2〜6の任意の直鎖アルキニル基としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニル、1−ヘキシニルなどが挙げられ、炭素数4〜6の任意の分岐鎖アルキニル基としては、1−メチル−2−プロピニルなどが挙げられ、そして炭素数4〜6の任意の環状アルキニル基としては、シクロプロピルエチニル、シクロブチルエチニルなどが挙げられる。さらに、例えば、用語「分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキニル基」という場合は、炭素数2〜12の直鎖アルキニル基、炭素数4〜12の任意の分岐鎖アルキニル基、および炭素数4〜12の任意の環状アルキニル基を包含し、これらの任意の位置の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。このようなアルキニル基としては、1−ヘプチニル、1−オクチニル、1−デシニル、1−ドデシニルなどが挙げられる。
用語「分岐していてもよいC〜Cのアルコキシ基」(ここでnは整数)は、炭素数1〜nの任意の直鎖アルキル基を有するアルコキシ基および炭素数3〜nの任意の分岐鎖アルキル基を有するアルコキシ基を包含する。例えば、メチルオキシ、エチルオキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、tert−ブチルオキシなどが挙げられる。
本発明において、用語「アラルキル基」の例としては、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、3−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、4−フェニルブチルおよび2−フェニルブチルなどが挙げられる。
本発明における用語「ヘテロアラルキル基」の例としては、ピリジルメチル、インドリルメチル、フリルメチル、チエニルメチル、ピロリルメチル、2−ピリジルエチル、1−ピリジルエチルおよび3−チエニルプロピルなどが挙げられる。
本発明において、用語「アリール基」の例としては、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどが挙げられる。
本発明における用語「ヘテロアリール基」の例としては、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、フリル、インドリル、ベンゾチオフェン−2−イル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、3,4−メチレンジオキシフェニル、3,4−エチレンジオキシフェニル、およびテトラゾリルが挙げられる。
本発明において、用語「ハロゲン原子」の例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子およびフッ素原子が挙げられる。なお、本発明において、用語「ハロゲン化物アニオン」とは、ハロゲンイオンのことを意味し、例としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、およびフッ化物イオンが挙げられる。
本発明において、用語「分岐または環を形成していてもよい、C〜Cのアリル基または置換アリル基」(ここでnは整数)は、アリル基、あるいは1および/または2および/または3位に置換基を有する任意の合計炭素数4〜nの置換アリル基を意味する。例えば、2−ブテニル、1−シクロペンテニルメチル、3−メチル−2−ブテニルなどが挙げられる。
本発明において、用語「分岐していてもよい、C〜Cのプロパルギル基または置換プロパルギル基」(ここでnは整数)は、プロパルギル基、あるいは1および/または3位に置換基を有する任意の合計炭素数4〜nの置換プロパルギル基を意味する。例えば、2−ブチニル、3−トリメチルシリル−2−プロピニルなどが挙げられる。
なお、以下、本明細書において、
「分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
シアノ基、
−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
ニトロ基、
カルバモイル基、
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
ハロゲン原子
からなる群」を、「群(Q)」と省略していう場合がある。
さらに、以下、本明細書において、
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい」という記載を、「所定の置換基Aで置換されていてもよい」と省略して記載することがある。
以下、本発明について詳述する。
<立体選択的にストレッカー反応を進行させ得る触媒>
本発明の触媒は、立体選択的にストレッカー反応を進行させることができる。
本明細書における用語「ストレッカー反応」とは、1850年にドイツの化学者ストレッカー(Strecker)により見出された化学反応を主体とするものであって、α−アミノニトリル誘導体の合成法、ならびに当該α−アミノニトリル誘導体を用いたα−アミノ酸および/またはその誘導体の合成法を包含していう。例えば、(1)アルデヒドまたはケトンとシアノ化剤との反応工程;(2)アルデヒドとアミンとの反応から得られるアルジミン誘導体とシアノ化剤との反応工程;(3)ケトンとアミンとの反応から得られるケチミン誘導体とシアノ化剤との反応工程;ならびに(4)アルジミン誘導体の前駆体であるα−アミドスルホンにシアノアルカリを作用させることにより反応系中で発生するアルジミン誘導体とシアノ化剤との反応工程;のような反応工程バリエーションを包含する、化学反応をいう。さらに、本明細書中における用語「立体選択的にストレッカー反応を進行させ得る」とは、当該ストレッカー反応において得られるα−アミノニトリルおよびその誘導体、ならびにα−アミノ酸およびその誘導体が、それぞれ立体選択的に(すなわち、ラセミ体ではない状態で)製造され得ることをいう。
さらに、本発明の「立体選択的にストレッカー反応を進行させ得る触媒」は、ストレッカー反応において光学活性な反応生成物を生成し得る触媒であって、例えば、ストレッカー反応においてα−アミノニトリルおよびその誘導体、ならびにα−アミノ酸およびその誘導体がそれぞれ立体選択的に(すなわち、ラセミ体ではない状態で)製造されるにあたりその立体選択的反応を触媒し得る化合物または薬剤、あるいはストレッカー反応において、反応生成物の立体選択的合成を促進し得る化合物または薬剤(いわゆる立体選択的反応促進剤)である。すなわち、立体選択的なストレッカー反応用触媒として用いられる。
本発明の、立体選択的にストレッカー反応を進行させ得る触媒は、以下の式(I−1)または式(I−2)のいずれかの式:
Figure 0005344523
で表される光学活性な4級アンモニウム塩からなる。
ここで、上記式(I−1)および式(I−2)において、RおよびR1’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)
(iii)シアノ基;
(iv)ニトロ基;
(v)カルバモイル基;
(vi)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(vii)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(viii)−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである);
(ix)ハロゲン原子;
(x)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
(xi)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(xii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(xiii)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(xiv)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
(xvi)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;ならびに
(xvii)−S(O)−R20(ここで、nは0、1、または2であり、そしてR20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である);
からなる群より選択される基であり、
好ましくは、それぞれ独立して、
(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいが、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;である。
あるいは、本発明においては、上記式(I−1)または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩のRとR1’とが、同一であることが好ましい。
さらに、上記式(I−1)および式(I−2)において、
、R8’、R、およびR9’は、それぞれ独立して、
水素原子であるか;
ハロゲン原子であるか;
ハロゲン原子および/またはアリール基で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基であるか;あるいは
ハロゲン原子および/またはアリール基で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;であり、
、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R10およびR10’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである);
(iii)シアノ基;
(iv)ニトロ基;
(v)カルバモイル基;
(vi)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(vii)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(viii)−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである);
(ix)ハロゲン原子;
(x)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
(xi)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(xii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(xiii)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(xiv)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
群(Q)および−S(O)−R20(ここで、nは0、1、または2であり、そしてR20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、mは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
(xvi)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;ならびに
(xvii)−S(O)−R20(ここで、nは0、1、または2であり、そしてR20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である);
からなる群より選択される基である。
あるいは、本発明においては、上記式(I−1)または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩のRとR2’とが、同一であることが好ましい。
あるいは、本発明においては、上記式(I−1)または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩のRとR3’とが、同一であることが好ましい。
あるいは、本発明においては、上記式(I−1)または式(Iー2)で表される4級アンモニウム塩のRとR4’とが、同一であることが好ましい。
あるいは、本発明においては、上記式(I−1)または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩のRとR5’とが、同一であることが好ましい。
あるいは、本発明においては、上記式(I−1)または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩のRとR6’とが、同一であることが好ましい。
さらに、上記式(I−1)および式(I−2)において、RおよびR7’はそれぞれ独立して、一価の基(例えば、一価の有機基)であるか、あるいは一緒になって二価の基(例えば、二価の有機基)を表し、そしてXは、ハロゲン化物アニオンである。
上記式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩は、例えば、後述するα−アミノニトリル誘導体、および/またはα−アミノ酸およびその誘導体を立体選択的に(好ましくは優れた光学純度で)製造するための、ストレッカー反応における触媒または立体選択的反応促進剤として有用に機能する。より具体的には、式(III)で表されるアルデヒドおよび式(IV)で表されるアミンを用いたストレッカー反応により式(II)で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するために、および/または式(VI)で表されるアルジミン誘導体を用いたストレッカー反応により、式(V)で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するために、上記式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩を触媒(例えば、相間移動触媒)として用いる場合、当該4級アンモニウム塩のカチオンを構成するアンモニウム部分:
Figure 0005344523
が、該ストレッカー反応におけるシアノ化に寄与し、かつ以下のビナフチル部分:
Figure 0005344523
(ここで、R、R1’、R、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、RおよびR6’は、それぞれ独立して上で定義した基と同様である)、またはまたは以下のビフェニル部分:
Figure 0005344523
(ここで、R、R8’、R、R9’、R10およびR10’は、それぞれ独立して上で定義した基と同様である)が、該ストレッカー反応の立体選択性に寄与する。したがって、式(I−1)、または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩におけるRおよびR7’は、1つの実施態様においては、上記カチオンのアンモニウム部分とビナフチル部分またはビフェニル部分とに由来する触媒活性および選択性を保持し得る(あるいは、これら触媒活性および選択性をともに阻害しない)基である。上記4級アンモニウム塩におけるRおよびR7’は、例えば、上記アンモニウム部分およびビナフチル部分、または上記アンモニウム部分およびビフェニル部分と比較して不活性な一価の有機基または二価の有機基であり得る。言い換えれば、RおよびR7’は、それら自体(またはそれ自体)が反応性に富む基である必要はなく、後述するα−アミノニトリル誘導体、および/またはアミノ酸またはその誘導体の製造における反応に悪影響を及ぼさない基であればよい。あるいは、上記式(I−1)または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩を、後述するα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための触媒(好ましくは、相間移動触媒)として使用する場合、上記式(I−1)または式(I−2)において、RおよびR7’は、それぞれ独立して、
(i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキニル基;
(iv)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
(v)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
(vi)−(CHOCONR2122(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(4)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(5)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(6)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、該ヘテロアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(7)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(8)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(vii)−(CHCONR1213(ここで、R12およびR13はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(viii)−(CHNR12COR13(ここで、R12およびR13はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(ix)−(CHNR1213(ここで、R12およびR13はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(x)−(CHY−OR12(ここで、Yは分岐していてもよいC〜Cの二価の飽和炭化水素基であり、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(xi)−(CH−OR12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(xii)−(CH−S−R12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(xiii)−(CH−SO−R12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);ならびに
(xiv)−(CH−SO−R12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
からなる群より選択される基(一価の有機基)であるか、あるいは、
およびR7’は一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である);
Figure 0005344523
(ここで、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R32、R33およびR34はそれぞれ独立して、
水素原子;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい(すなわち、所定の置換基Aか、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、で置換されていてもよい)、アリール基;
所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
所定の置換基Aで置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
カルバモイル基;
N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である)
からなる群より選択される二価の基(二価の有機基)を表す。
あるいは、本発明においては、上記式(I−1)または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩のRおよびR7’は、それぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基であることが好ましい。さらに好ましいRおよびR7’は、それぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜C12のアルキル基であるか、もしくは分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC13〜C30のアルキル基(さらにより好ましくは分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC13〜C22のアルキル基)である。あるいは、上記式(I−1)または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩において、RおよびR7’は、それぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基であり、そして当該アルキル基を構成する炭素原子数の下限は、好ましくは1以上、より好ましくは3以上であるか、または好ましくは13以上、またさらに好ましくは15以上、またさらにより好ましくは17以上、またさらに好ましくは18以上であり、かつ当該アルキル基を構成する炭素原子数の上限は、好ましくは30以下、より好ましくは22以下、さらにより好ましくは21以下、またさらに好ましくは20以下であるか、または好ましくは12以下、より好ましくは8以下、さらにより好ましくは5以下である。
あるいは、本発明においては、上記式(I−1)または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩のRとR7’とが、同一であることが好ましい。
本発明に用いられる上記式(I−1)または式(I−2)で表される4級アンモニウム塩およびその製造方法は、例えば、特開2001−48866号公報、特開2002−326992号公報、特開2003−81976号公報、国際公開第2005/0073196号パンフレットなどにおいて当業者に公知である。
あるいは、本発明に用いられる上記4級アンモニウム塩のうち、式(I−2)に包含される4級アンモニウム塩の一部の化合物(以下、4級アンモニウム塩(I−2a)または化合物(I−2a)と省略することがある)は、例えば、以下のようにして製造することができる。
本発明に用いられる4級アンモニウム塩(I−2a)は、例えば、以下の式(VII):
Figure 0005344523
で表される化合物を、有機溶媒中、酸捕捉剤の存在下にて、
以下の式(VIII):
Figure 0005344523
で表される2級アミンと反応させることにより製造することができる。
ここで、上記式(VII)において、
、R8’、R、およびR9’は、それぞれ独立して、
水素原子であるか;
ハロゲン原子であるか;
ハロゲン原子および/またはアリール基で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基であるか;あるいは
ハロゲン原子および/またはアリール基で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;であり、
10およびR10’は、それぞれ独立して、
ハロゲン原子であるか;
ハロゲン原子および/またはアリール基で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基であるか;あるいは
ハロゲン原子および/またはアリール基で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;であり、
およびR1’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)
(iii)シアノ基;
(iv)ニトロ基;
(v)カルバモイル基;
(vi)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(vii)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(viii)−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである);
(ix)ハロゲン原子;
(x)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
(xi)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(xii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(xiii)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(xiv)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいが、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
(xvi)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;ならびに
(xvii)−S(O)−R20(ここで、nは0、1、または2であり、そしてR20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である);
からなる群より選択される基であり、そして
Zはハロゲン原子である。
他方、上記式(VIII)において、
およびR7’はそれぞれ独立して、
(i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキニル基;
(iv)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基;
(v)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;
(vi)−(CHOCONR2122(ここで、R21およびR22はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(4)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(5)アラルキル基であって、該アラルキル基を構成するアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(6)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、該ヘテロアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(7)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(8)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(vii)−(CHCONR1213(ここで、R12およびR13はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(viii)−(CHNR12COR13(ここで、R12およびR13はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(ix)−(CHNR1213(ここで、R12およびR13はそれぞれ独立して、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(x)−(CHY−OR12(ここで、Yは分岐していてもよいC〜Cの二価の飽和炭化水素基であり、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(xi)−(CH−OR12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(xii)−(CH−S−R12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
(xiii)−(CH−SO−R12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);ならびに
(xiv)−(CH−SO−R12(ここで、R12は、
(1)水素原子、
(2)分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
(3)アリール基であって、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アリール基、ならびに
(4)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基、
からなる群より選択される基であり、そしてnは1から12の整数である);
からなる群より選択される基であるか、あるいは、
およびR7’は一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である);
Figure 0005344523
(ここで、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R32、R33およびR34はそれぞれ独立して、上記化合物(I−2)について定義された基と同様である)
からなる群より選択される二価の基を表す。
本発明においては、上記4級アンモニウム塩(I−2a)のR、R8’、R、R9’、R10、およびR10’のすべてが、好ましくは、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基である。入手または合成が容易であることを考慮すれば、上記式(VII)で表される化合物のR、R8’、R、R9’、R10、およびR10’のすべてがメトキシ基であることが好ましい。
あるいは、本発明においては、上記式(VII)で表される化合物のRおよびR1’が、好ましくは、それぞれ独立して、
(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
である。
上記式(VII)の化合物は、例えば、以下のような第一の方法、第二の方法、または第三の方法を用いて合成することができる。
第一の方法としては、まず、以下の式(IX):
Figure 0005344523
(ここで、R、RおよびR10は、それぞれ独立して、上記に定義した基と同様である)で表される化合物を有機溶媒(例えば、クロロホルム)に溶解し、この溶液にN−ブロモスクシンイミド(NBS)を添加して、還流下にて加熱する。これにより、2位が臭素化された式(X)の化合物を得ることができる。なお、式(IX)の化合物の具体的な一例としては、3,4,5−トリメトキシ安息香酸が挙げられ、これは、例えば、アルドリッチ社より市販されている。
次いで、上記で得られた式(X)の化合物を、例えば(i)SOClと反応させ酸塩化物に変換した後、THFなどの溶媒中にて(ii)(S)−または(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールと反応させることにより、以下の式(XI)の化合物を得ることができる。なお、この反応において、(S)−1,1’−ビ−2−ナフトールまたは(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールのいずれかを用いることにより、後述する工程を経て、上記式(VII)の化合物の絶対配置(S体またはR体)を容易に選別することができる。
Figure 0005344523
なお、上記においては、1種類の式(X)で表される化合物を用いた例を説明したが、本発明は特にこれに限定されない。上記式(X)の化合物とともに、式(X)で表されるが互いに異なる化合物(すなわち、Rの代わりに(Rとは異なる)R8’を有し、Rの代わりに(Rとは異なる)R9’を有し、および/またはR10の代わりに(R10とは異なる)R10’を有する、式(X)で表される化合物)を用いることにより、以下の式(XI)’:
Figure 0005344523
で表される化合物(ここで、R、R8’、R、R9’、R10およびR10’はそれぞれ独立して、上で定義した基と同様である)も容易に製造することができる。
再び上記式(XI)で表される化合物に言及すると、その後、上記で得られた式(XI)の化合物は、有機溶媒(例えば、DMF)中に懸濁した活性銅粉末と加熱還流下にて反応させることにより、分子内でカップリングさせた式(XII)で表される化合物に変換することができる。この式(XII)で表される化合物は、これを水素化アルミニウムリチウムを含有するTHF懸濁液中に添加し、所定時間攪拌することによって、以下の式(XIII)で表されるビフェニルジメタノール化合物とすることができる:
Figure 0005344523
さらに、この式(XIII)で表されるビフェニルジメタノール化合物を、三臭化リン(PBr)のようなハロゲン化剤と反応させることにより、式(XIV)で表される化合物(すなわち、上記式(VII)に包含される化合物であって、RおよびR1’がともに水素原子である化合物)を得ることができる。
Figure 0005344523
本発明において、上記式(VII)で表される化合物のうち、RおよびR1’が水素原子である化合物を得ることが所望される場合は、上記式(XIV)の化合物をそのまま使用することができる。一方、上記式(VII)で表される化合物のうち、RおよびR1’が水素原子以外の基である化合物を得たい場合は、さらに以下の反応スキーム1を経て、上記式(VII)の化合物を製造することができる。なお、簡略化するために、RおよびR1’が同一である場合について説明する。
Figure 0005344523
上記反応スキーム1を参照すれば、得られた式(XIV)で表わされる化合物について、当該分野に周知の手段を用いて脱ハロゲン化を行ない、式(XV)の化合物とする。次いで、この式(XV)で表わされる化合物をピリジンなどの有機溶媒に溶解し、これに臭素を添加することによって、3位および3’位が臭素化された式(XVI)で表わされる化合物に変換することができる。
その後、式(XVI)の化合物は、THFなどの有機溶媒中、パラジウム触媒の存在下にて、R−B(OH)またはR’−B(OH)で表される少なくとも1種のボロン酸誘導体(ここで、RおよびR1’はそれぞれ独立して、上記に定義した基と同様である)とのスズキ−ミヤウラ(Suzuki−Miyaura)カップリング反応に供される。このことにより、3位および3’位の臭素原子が、R基またはR1’基で置換された式(XVII)の化合物が生成する。
得られた式(XVII)の化合物は、最終的に、当該分野において周知の手段によってハロゲン化され、R(および/またはR1’)が水素原子以外の基でなる上記式(VII)で表される化合物を製造することができる。
次に、上記式(VII)の化合物を合成するための、第二の方法について説明する。
当該第二の方法は、一般に市販されているエラグ酸を出発物質として使用する方法である。すなわち、当該出発物質を用いて、O.T.Schmidtらの方法(O.T.Schmidt,K.Demmler,Justus Liebigs Ann.Chem.,1952,576,85)により、以下の式(XVIII):
Figure 0005344523
で表されるジカルボン酸化合物の光学活性体を得ることができる。あるいは、上記式(XVIII)で表される化合物は、例えば、上記式(XII)で表される化合物を塩基性水溶液で処理することによっても得られる。これらの方法によれば、上記式(XVIII)で表わされる化合物のS体、R体のいずれであっても、選択的に製造することができる。その後、以下の反応スキーム2を経て、上記式(VII)の化合物を製造することができる。なお、簡略化するために、RおよびR1’が同一である場合について説明する。
Figure 0005344523
上記反応スキーム2を参照すれば、得られた式(XVIII)の化合物について、当該化合物のジカルボン酸部分が、THFなどの有機溶媒中、BH・MeSによってジメタノール(式(XIX)で表される化合物)に変換される。次いで、この式(XIX)の化合物を、ピリジンなどの有機溶媒中、臭素と反応させることにより、3位および3’位が臭素化された式(XX)の化合物が生成される。
その後、式(XX)の化合物は、THFなどの有機溶媒中、パラジウム触媒の存在下にて、R−B(OH)またはR’−B(OH)で表される少なくとも1種のボロン酸誘導体(ここで、RおよびR1’はそれぞれ独立して、上記に定義した基と同様である)とスズキ−ミヤウラ(Suzuki−Miyaura)カップリング反応に供される。このことにより、3位および3’位の臭素原子がR基またはR1’基で置換された式(XXI)の化合物が生成される。
得られた式(XXI)の化合物は、最終的に、三臭化リン(PBr)のようなハロゲン化剤と反応させることにより、R(および/またはR1’)が水素原子以外の基でなる上記式(VII)で表される化合物に変換することができる。
次に、本発明に用いられる式(VII)の化合物を合成するための、第三の方法について説明する。
当該第三の方法は、上記第二の方法と同様に、以下の式:
Figure 0005344523
で表されるジカルボン酸化合物の光学活性体を出発物質として使用する方法である。以下の反応スキーム3を経て、上記式(VII)の化合物が製造される。なお、簡略化するために、RおよびR1’が同一である場合について説明する。
Figure 0005344523
上記反応スキーム3を参照すれば、得られた式(XVIII)の化合物について、当該化合物のジカルボン酸部分が、アセトンなどの有機溶媒中、無機塩基存在下、ハロゲン化アルキルによってエステル(式(XXX)で表される化合物)に変換される。また、得られた式(XVIII)の化合物について、当該化合物のジカルボン酸部分が、塩化チオニルなどで処理することで酸塩化物とした後、ピリジンなどの有機塩基存在下、アルコールで処理することによってエステル(式(XXX)で表される化合物)に変換される。
次いで、この式(XXX)の化合物を、アセトニトリルなどの有機溶媒中、臭素と反応させることにより、3位および3’位が臭素化された式(XXXI)の化合物が生成される。
その後、式(XXXI)の化合物は、DMEなどの有機溶媒中、パラジウム触媒の存在下にて、R−B(OH)または’−B(OH)で表される少なくとも1種のボロン酸誘導体(ここで、RおよびR1’はそれぞれ独立して、上記に定義した基と同様である)とスズキ−ミヤウラカップリング反応に供される。当該ボロン酸誘導体のより具体的な例としては、3,4,5−トリフルオロフェニルボロン酸が挙げられる。このことにより、3位および3’位の臭素原子がR基またはR1’基で置換された式(XXXII)の化合物が生成される。
さらに、得られた式(XXXII)の化合物は、当該化合物のエステル部分シクロペンチルメチルエーテル(CPME)などの有機溶媒中、水素化リチウムアルミニウム(LAH)で還元することでジメタノール(式(XXI)で表される化合物)に変換される。
得られた式(XXI)の化合物は、最終的に、三臭化リン(PBr)のようなハロゲン化剤と反応させることにより、R(および/またはR1’)が水素原子以外の基でなる上記式(VII)で表される化合物に変換することができる。
このように、上記第一の方法、第二の方法、または第三の方法を用いて、上記式(VII)の化合物を効率良く製造することができる。
一方、本発明に用いられる4級アンモニウム塩(I−2a)の製造方法において、上記式(VIII)の2級アミンは、市販されているものが多く、入手が容易であるため、適宜選択することができる。
本発明に用いられる4級アンモニウム塩(I−2a)の製造のための反応工程に用いられる有機溶媒としては、ニトリル系溶媒(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリルなど)、エーテル系溶媒(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、イソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、2−メトキシエチルエーテルなど)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなど)などが挙げられる。本発明においては、特に、アセトニトリルが好ましい。酸捕捉剤としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基が挙げられる。
上記反応において、式(VIII)の2級アミンは、式(VII)の化合物に対して好ましくは0.9〜4当量、より好ましくは1〜3当量で用いられる。酸捕捉剤は、式(VII)の化合物に対して好ましくは1〜4当量、より好ましくは約1〜2当量で用いられる。式(VII)の化合物と式(VIII)の2級アミンとの反応は、酸捕捉剤の存在下、適切な有機溶媒中、攪拌しながら行われる。反応温度は、好ましくは、室温から有機溶媒の沸点までであり、より好ましくは加熱還流下で反応が行われる。反応時間は、好ましくは30分〜24時間、より好ましくは6〜12時間である。このとき、有機溶媒は、式(VII)の化合物に対して容積(mL)/質量(g)比で、好ましくは5〜50倍、より好ましくは5〜30倍の量を用いる。反応終了後、反応混合物を、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルムなどによる抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィーなどによって単離・精製して、本発明に用いられる4級アンモニウム塩(I−2a)を得ることができる。
このようにして得られたX−がハロゲン化物アニオンである、4級アンモニウム塩(I−2a)の化合物は、軸不斉に関して純粋な形態であり、ストレッカー反応における触媒(例えば、相間移動触媒)として使用され得る。ここで、「軸不斉に関して純粋」とは、軸不斉に基づいて考えられる各種立体異性体のうち、1つの特定の異性体の存在率が、他の異性体より多いことをいう。好ましくは、当該異性体の特定な一つの存在率は、90%以上、より好ましくは95%以上、さらにより好ましくは98%以上である。
あるいは、本発明の、ストレッカー反応に用い得る触媒は、以下の式(I−1b)または式(I−2b):
Figure 0005344523
のいずれかで表される4級アンモニウム塩からなる。
ここで、
式(I−1b)および式(I−2b)において、
およびR1’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)
(iii)シアノ基;
(iv)ニトロ基;
(v)カルバモイル基;
(vi)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(vii)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(viii)−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである);
(ix)ハロゲン原子;
(x)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
(xi)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(xii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(xiii)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(xiv)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
(xvi)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;ならびに
(xvii)−S(O)−R20(ここで、nは0、1、または2であり、そしてR20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である);
からなる群より選択される基であり、
7bおよびR7b’はそれぞれ独立して、(i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基であり、Xは、ハロゲン原子であり、そして
はハロゲン化アニオンである。
さらに、上記式(I−1b)および(I−2b)において、
、R8’、R、およびR9’は、それぞれ独立して、
水素原子であるか;
ハロゲン原子であるか;
ハロゲン原子および/またはアリール基で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルキル基であるか;あるいは
ハロゲン原子および/またはアリール基で置換されていてもよく、および/または分岐または環を形成していてもよい、C〜Cアルコキシ基;であり、そして
、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R10およびR10’は、それぞれ独立して、
(i)水素原子;
(ii)−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである);
(iii)シアノ基;
(iv)ニトロ基;
(v)カルバモイル基;
(vi)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(vii)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(viii)−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである);
(ix)ハロゲン原子;
(x)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;
(xi)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;
(xii)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;
(xiii)アラルキル基であって、ここで、該アラルキル基を構成するアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、アラルキル基;
(xiv)ヘテロアリール部分を有するヘテロアラルキル基であって、ここで、該ヘテロアリール部分が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;
(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
群(Q)および−S(O)−R20(ここで、nは0、1、または2であり、そしてR20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である)からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、mは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基;
(xvi)ヘテロアリール基であって、該ヘテロアリール基が、群(Q)より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;ならびに
(xvii)−S(O)−R20(ここで、nは0、1、または2であり、そしてR20は分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基である);
からなる群より選択される基である。
上記式(I−1b)または式(I−2b)で表される4級アンモニウム塩は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、以下の式(XXII−1b)または式(XXII−2b):
Figure 0005344523
(ここで、R、R1’、R、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R、R8’、R、R9’、R10およびR10’は、それぞれ独立して上で定義した基と同様であり、R50およびR50’はそれぞれ独立して、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C12のアルキル基である)のいずれかで表される化合物を、テトラメチルピペリジンマグネシウム(Mg(TMP))の存在下、溶媒中で反応させ、かつ臭素を添加して、以下の式(XXIII−1b)または式(XXIII−2b):
Figure 0005344523
(ここで、R、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R、R8’、R、R9’、R10、R10’、R50、およびR50’は、それぞれ独立して上で定義した基と同様である)で表される化合物が合成される。
上記式(XXII−1b)で表される化合物または上記式(XXII−2b)で表される化合物はそれぞれ、例えば、以下の式:
Figure 0005344523
で表される公知のジカルボン酸を当業者に周知の手法でエステル化することによって容易に入手することができる。
上記式(XXII−1b)で表される化合物または上記式(XXII−2b)で表される化合物と、テトラメチルピペリジンマグネシウム(Mg(TMP))との反応において使用される溶媒は、特に限定されないが、好ましくは有機溶媒であり、例えば、テトラヒドロフラン(THF)が挙げられる。
使用する溶媒に対する上記式(XXII−1b)または式(XXII−2b)で表される化合物、テトラメチルピペリジンマグネシウム、および臭素の使用量は特に限定されず、当業者が任意に使用量を設定することができる。さらに、上記反応は、好ましくは室温以下、さらに好ましくは−10℃〜−85℃の温度で行われ得る。
このようにして、上記式(XXIII−1b)または式(XXIII−2b)で表される化合物を得ることができる。得られた式(XXIII−1b)または式(XXIII−2b)で表される化合物は、必要に応じて、当業者に周知の手段(例えば、カラムクロマトグラフィー)を用いて精製が行われてもよい。
次いで、当該式(XXIII−1b)または式(XXIII−2b)で表される化合物を、溶媒中、金属ヒドリドと反応させることにより、以下の式(XXIV−1b)または式(XXIV−2b):
Figure 0005344523
(ここで、R、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R、R8’、R、R9’、R10、およびR10’は、それぞれ独立して上で定義した基と同様である)で表される化合物が合成される。
当該式(XXIII−1b)または式(XXIII−2b)で表される化合物を用いる上記工程に使用され得る金属ヒドリドは、特に限定されないが、例えば、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)、およびリチウムアルミニウムヒドリドが挙げられる。上記工程における反応が比較的スムーズに進行しやすいとの理由から、ジイソブチルアルミニウムヒドリドを用いることが好ましい。
当該式(XXIII−1b)または式(XXIII−2b)で表される化合物を用いる上記工程に使用され得る溶媒は、特に限定されないが、好ましくは有機溶媒であり、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、メチルt−ブチルエーテル(MTBE)、およびシクロペンチルメチルエーテル(CPME)が挙げられる。
使用する溶媒に対する上記式(XXIII−1b)または式(XXIII−2b)で表される化合物および金属ヒドリドの使用量は、当業者によって任意に設定され得る。さらに、上記反応は、好ましくは室温以下、さらに好ましくは−5℃〜5℃の温度で行われ得る。
このようにして、上記式(XXIV−1b)または式(XXIV−2b)で表される化合物を得ることができる。得られた式(XXIV−1b)または式(XXIV−2b)で表される化合物は、必要に応じて、当業者に周知の手段(例えば、カラムクロマトグラフィー)を用いて精製が行われてもよい。
次いで、当該式(XXIV−1b)または式(XXIV−2b)で表される化合物を、溶媒中、PBrと反応させることにより、以下の式(XXV−1b)または式(XXV−2b):
Figure 0005344523
(ここで、R、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R、R8’、R、R9’、R10、およびR10’は、それぞれ独立して上で定義した基と同様である)で表される化合物が合成される。
当該式(XXIV−1b)または式(XXIV−2b)で表される化合物を用いる上記工程に使用され得る溶媒は、特に限定されないが、好ましくは有機溶媒であり、例えば、クロロホルムおよびジクロロメタンが挙げられる。
使用する溶媒に対する上記式(XXIV−1b)または式(XXIV−2b)で表される化合物およびPBrの使用量は、当業者によって任意に設定され得る。さらに、上記反応は、好ましくは室温以下、さらに好ましくは−5℃〜5℃の温度で行われ得る。
このようにして、上記式(XXV−1b)または式(XXV−2b)で表される化合物を得ることができる。得られた式(XXV−1b)または式(XXV−2b)で表される化合物は、必要に応じて、当業者に周知の手段(例えば、カラムクロマトグラフィー)を用いて精製が行われてもよい。
次いで、当該式(XXV−1b)または式(XXV−2b)で表される化合物を、溶媒中、R7b−NHと反応させることにより、以下の式(XXVI−1b)または式(XXVI−2b):
Figure 0005344523
(ここで、R、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R、R8’、R、R9’、R10、およびR10’は、それぞれ独立して上で定義した基と同様であり、そしてR7bは、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜C30のアルキル基である)で表される化合物が合成される。
当該式(XXV−1b)または式(XXV−2b)で表される化合物を用いる上記工程に使用され得る、R7b−NHで表される化合物(ここで、R7bは、分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜C30のアルキル基である)は、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミンおよびイソブチルアミンが挙げられる。上記工程における反応が比較的スムーズに進行しやすいとの理由から、メチルアミンを用いることが好ましい。
当該式(XXV−1b)または式(XXV−2b)で表される化合物を用いる上記工程に使用され得る溶媒は、特に限定されないが、好ましくは有機溶媒であり、例えば、テトラヒドラフランが挙げられる。
使用する溶媒に対する上記式(XXV−1b)または式(XXV−2b)で表される化合物およびR7b−NHで表される化合物の使用量は特に限定されず、当業者が任意に使用量を設定することができる。さらに、上記反応は、好ましくは室温以下、さらに好ましくは−5℃〜5℃の温度で行われ得る。
このようにして、上記式(XXVI−1b)または式(XXVI−2b)で表される化合物を得ることができる。得られた式(XXVI−1b)または式(XXVI−2b)で表される化合物は、必要に応じて、当業者に周知の手段(例えば、カラムクロマトグラフィー)を用いて精製が行われてもよい。
次いで、当該式(XXVI−1b)または式(XXVI−2b)で表される化合物を、溶媒中、パラジウム触媒の存在下にて、R−B(OH)またはR1’−B(OH)(ここで、RおよびR1’は、それぞれ独立して、上で定義した基と同様である)で表される少なくとも1種のボロン酸誘導体と反応させることにより、以下の式(XXVII−1b)または式(XXVII−2b):
Figure 0005344523
(ここで、R、R1’、R、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R、R8’、R、R9’、R10、R10’およびR7bは、それぞれ独立して上で定義した基と同様である)で表される化合物が合成される。
当該式(XXV−1b)または式(XXV−2b)で表される化合物を用いる上記工程は、いわゆるスズキ−ミヤウラカップリング反応と呼ばれるものであり、当該反応は当業者に公知である。
上記工程に使用されるボロン酸誘導体は、特に限定されないが、例えば、2−ビフェニルボロン酸、2−フェニル−1−ナフチルボロン酸、2,4−ジフェニル−1−ナフチルボロン酸、2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−ナフチルボロン酸などが挙げられる。これらのボロン酸誘導体は、その構造自体は公知であり、市販されているか、あるいはT.Kamikawaら、Tetrahedron Letters,1997年,第38号,p.7087−7090またはJ.Yinら、Journal of the American Chemical Society,2000年,第122号,p.12051−12052に記載の方法から当業者は容易に合成することができる。
また、上記工程に使用され得るパラジウム触媒の例としては、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム触媒(Pd(PPh);ならびに、酢酸パラジウム(Pd(OAc))とトリフェニルホスフィン(PPh)とを反応系中に添加することにより発生する触媒;が挙げられる。さらにまた、使用され得る溶媒は、特に限定されないが、好ましくは有機溶媒であり、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)が挙げられる。
使用する溶媒に対する上記式(XXVI−1b)または式(XXVI−2b)で表される化合物、上記ボロン酸誘導体、およびパラジウム触媒の使用量は特に限定されず、当業者が任意に使用量を設定することができる。さらに、上記反応は、好ましくは還流下、さらに好ましくは80℃〜100℃の温度で行われ得る。
このようにして、上記式(XXVII−1b)または式(XXVII−2b)で表される化合物を得ることができる。得られた式(XXVII−1b)または式(XXVII−2b)で表される化合物は、必要に応じて、当業者に周知の手段(例えば、カラムクロマトグラフィー)を用いて精製が行われてもよい。
その後、当該式(XXVII−1b)または式(XXVII−2b)で表される化合物は、適切な溶媒中、R7b’−X(ここで、R7b’は、上記に定義した基と同様である)で表されるハロゲン化アルキルと反応させられる。
上記ハロゲン化アルキルの具体的な例としては、例えば、ヨウ化メチルが挙げられる。
上記式(XXVII−1b)または式(XXVII−2b)で表される化合物に対する上記ハロゲン化アルキルの使用量は、当業者によって任意に設定され得る。さらに、上記反応は、好ましくは室温にて行われ得る。
このようにして、立体選択的にストレッカー反応を進行させ得る触媒である、式(I−1b)または式(I−2b)で表される4級アンモニウム塩を得ることができる。得られた当該4級アンモニウム塩は、必要に応じて、当業者に周知の手段(例えば、カラムクロマトグラフィー)を用いて精製が行われてもよい。
本発明に用いられる上記4級アンモニウム塩は、好ましくは軸不斉に関して純粋な形態である。ここで、「軸不斉に関して純粋」とは、軸不斉に基づいて考えられる各種立体異性体のうち、1つの特定の異性体の存在率が、他の異性体より多いことをいう。好ましくは、当該異性体の特定な一つの存在率は、90%以上、より好ましくは95%以上、さらにより好ましくは98%以上である。さらに、本発明に用いられる上記4級アンモニウム塩は、ストレッカー反応における触媒(好ましくは、相間移動触媒)として機能し得る。
なお、本発明の、立体選択的にストレッカー反応を進行させ得る触媒は、必ずしも上記式(I−1)または式(I−2)に包含される光学活性な4級アンモニウム塩に限定されず、例えば、他の光学活性な4級アンモニウム塩(例えば、光学活性なシンコナアルカノイド型4級アンモニウム塩を包含する)および/または金属原子で錯形成された光学活性な相間移動触媒なども包含される。このような他の光学活性な4級アンモニウム塩の例としては、
Figure 0005344523
(ここで、当該他の光学活性な4級アンモニウム塩を表す上記式における、RはHまたはアリル基であり、そしてZはClまたはBrである)
Figure 0005344523
で表される光学活性な4級アンモニウム塩、ならびにそれら鏡像体が挙げられる。
<α−アミノニトリル誘導体の製造方法(A)>
次に、式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム化合物を相間移動触媒として用いて、α−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造する方法の一例(以下、方法(A)ということがある)について説明する。
本発明の方法(A)によって製造され得るα−アミノニトリル誘導体は、例えば、以下の式(II):
Figure 0005344523
(ここで、
41は、
(1)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
(2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
(3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
(4)所定の置換基Aか、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、で置換されていてもよい、アリール基;
(5)所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
(6)所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
(7)所定の置換基Aで置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(8)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
(9)カルバモイル基;
(10)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
(11)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である);
からなる群より選択される基を表し、
42は、
(1)水素原子;
(2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
(3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルコキシ基;
(4)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
(5)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
(6)所定の置換基Aか、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、で置換されていてもよい、アリール基;
(7)所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
(8)所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
(9)所定の置換基Aで置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(10)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
(11)カルバモイル基;
(12)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
(13)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である);ならびに
(14)−SO43
(ここで、R43は、
(i)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
(iv)所定の置換基Aか、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、で置換されていてもよい、アリール基;
(v)所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
(vi)所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
(vii)所定の置換基Aで置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(viii)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
(ix)カルバモイル基;
(x)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;もしくは
(xi)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である);
である)
からなる群より選択される基を表し、そして
*は不斉中心を示す)で表される化合物である。
本発明の方法(A)について詳述すると、上記式(II)で表されるα−アミノニトリル誘導体は、以下の式(III):
Figure 0005344523
で表されるアルデヒドと、以下の式(IV):
Figure 0005344523
で表されるアミンとを、アルカリ金属シアン化物および酸の存在下、上記式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩をを含む溶媒中(例えば、当該光学活性な4級アンモニウム塩を含有または懸濁させてなる溶媒中)にて反応させることにより、製造することができる。
ここで、
式(III)において、R41は、上で定義したものと同様であり、
式(IV)において、R42は、上で定義したものと同様である。
本発明の方法(A)において、式(III)で表されるアルデヒドの例としては、n−ブチルアルデヒド、n−ペンチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、シクロペンチルカルボキサアルデヒド、ピバロアルデヒド、およびシクロオクタンカルボキサアルデヒドが挙げられる。また、式(IV)で表されるアミンの例としては、アニリン、p−メトキシアニリン、ベンジルアミン、ブチルアミン、およびアリルアミンが挙げられる。
上記アルカリ金属シアン化物は、ストレッカー反応全般に用いられるシアノ化剤の一種であり、その例としては、シアン化リチウム、シアン化ナトリウム、およびシアン化カリウムが挙げられる。さらに、酸の例としては、蟻酸、酢酸などの弱酸が挙げられ、好ましくは溶媒として水を用い、水溶液の形態で使用されることが好ましい。式(III)のアルデヒドおよび/または式(IV)のアミンの溶解性を高めるためである。
上記酸および式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩の存在下での、式(III)のアルデヒド、式(IV)のアミン、アルカリ金属シアン化物の反応に用いられるこれら反応成分の量は、当業者によって適宜設定され得る。また、この反応における反応温度もまた、当業者によって適宜設定され得る。
本発明の方法(A)によれば、上記反応によって所望の式(II)で表されるα−アミノニトリル誘導体を、立体選択的(好ましくは優れた光学純度で)に製造することができる。得られた式(II)のα−アミノニトリル誘導体は、必要に応じて、当業者に公知の手段によって精製されてもよい。
<α−アミノニトリル誘導体の製造方法(B)>
次に、式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム化合物を相間移動触媒として用いて、α−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造する方法の他の例(以下、方法(B)ということがある)について説明する。
本発明の方法(B)によって製造され得るα−アミノニトリル誘導体は、例えば、以下の式(V):
Figure 0005344523
(ここで、R41は、
(1)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20ルキル基;
(2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
(3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
(4)所定の置換基Aか、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、で置換されていてもよい、アリール基;
(5)所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
(6)所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
(7)所定の置換基Aで置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(8)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
(9)カルバモイル基;
(10)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
(11)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である);
からなる群より選択される基を表し、
43は、
(i)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
(ii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
(iii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
(iv)所定の置換基Aか、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、で置換されていてもよい、アリール基;
(v)所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
(vi)所定の置換基Aで置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
(vii)所定の置換基Aで置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
(viii)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
(ix)カルバモイル基;
(x)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;もしくは
(xi)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である);
である)
からなる群より選択される基を表し、そして
*は不斉中心を示す)で表される化合物である。
本発明の方法(B)について詳述すると、上記式(V)で表されるα−アミノニトリル誘導体は、以下の式(VI):
Figure 0005344523
(ここで、R41およびR43はそれぞれ独立して、上で定義された基と同様である)で表されるアルジミン誘導体を、アルカリ金属シアン化物の存在下、上記式(I−1)または式(I−2)のいずれかで表される光学活性な4級アンモニウム塩を含む溶媒中(例えば、当該光学活性な4級アンモニウム塩を含有または懸濁させてなる溶媒中)にて反応させることにより製造することができる。
本発明の方法(B)に用いられる式(VI)のアルジミン誘導体は、上記方法(A)で使用する式(III)のアルデヒドおよび式(IV)のアミンと同様に、アルデヒドとアミンとの間の一般的なストレッカー反応において得られ得る反応中間体であり得る。本発明の方法(B)に用いられる式(VI)のアルジミン誘導体は、それ自体安定であり、後述する溶媒に対して可溶性を示す化合物であることが好ましい。
本発明の方法(B)に使用され得る式(VI)で表されるアルジミン誘導体は当業者に公知であり、例えば、F.Chemlaら、Synthesis,2000年,p.75−77に記載の手順に従って当業者が任意に合成することができる。
本発明の方法(B)に使用され得るアルカリ金属シアン化物は、ストレッカー反応全般に用いられるシアノ化剤の一種であり、その例としては、シアン化リチウム、シアン化ナトリウム、およびシアン化カリウムが挙げられる。反応がよりスムーズに進行するとの理由から、シアン化カリウムを用いることが好ましい。
本発明の方法(B)に用いられる溶媒は、好ましくは有機溶媒、あるいは有機溶媒と水との混合溶媒または二相系溶媒であり、有機溶媒の例としては、トルエン、メシチレン、メチル−t−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、およびキシレンが挙げられる。有機溶媒としてトルエンを使用することが好ましい。また、当該有機溶媒と水とを混合する場合、それらの容積比は、特に限定されないが、好ましくは10/1(v/v)〜1/10(v/v)である。
本発明の方法(B)に使用される上記式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩の量もまた、使用する式(VI)のアルジミン誘導体の種類、使用量によって変動し得るため必ずしも限定されないが、式(VI)のアルジミン誘導体1モルに対し、好ましくは0.005モル%〜10モル%であり、より好ましくは0.01モル%〜5モル%である。
さらに、本発明の方法(B)の上記反応工程では、例えば、−30℃から室温までの適切な温度、好ましくは−20℃〜10℃で、例えば、空気中あるいは不活性ガス(例えば、アルゴンまたは窒素ガス)雰囲気下で行われる。この工程では、反応が充分に進行するまで適切な時間にわたって、攪拌しながら行われ得る。反応時間は、必ずしも限定されないが、例えば、30分〜48時間、好ましくは1時間〜24時間である。
このようにして、本発明の方法(B)を用いて、式(V)で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に(好ましくは優れた光学純度で)製造することができる。得られた式(V)のα−アミノニトリル誘導体は、必要に応じて、当業者に公知の手段によって精製されてもよい。
<α−アミノニトリル誘導体の製造方法(C)>
次に、式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム化合物を相間移動触媒として用いて、α−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造する方法のさらに別の例(以下、方法(C)ということがある)について説明する。
本発明の方法(C)によって製造され得るα−アミノニトリル誘導体は、例えば、以下の式(V):
Figure 0005344523
(ここで、R41およびR43は、それぞれ独立して、上記方法(B)の説明において定義した基と同様である)で表される化合物である。
本発明の方法(C)について詳述すると、上記式(V)で表されるα−アミノニトリル誘導体は、以下の式(XXVIII):
Figure 0005344523
で表されるα−アミドスルホン(ここで、R41およびR43はそれぞれ独立して、上で定義された基と同様であり、そしてR11は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基である)を、アルカリ金属シアン化物の存在下、上記式(I−1)または式(I−2)のいずれかで表される光学活性な4級アンモニウム塩をを含む溶媒中(例えば、当該光学活性な4級アンモニウム塩を含有または懸濁させてなる溶媒中)にて反応させることにより製造することができる。
本発明の方法(C)に用いられる式(XXVIII)のα−アミドスルホンは、上記式(VI)のアルジミン誘導体の前駆体の一種であり、上記方法(A)で使用する式(III)のアルデヒドおよび式(IV)のアミン、ならびに上記方法(B)で使用する式(V)のアルジミン誘導体と同様に、広義のストレッカー反応において用いられ得る基質である、本発明の方法(C)に用いられる式(XXVIII)のα−アミドスルホンは、それ自体安定であり、後述する溶媒に対して可溶性を示す化合物であることが好ましい。
本発明の方法(C)に使用され得る式(XXVIII)で表されるα−アミドスルホン自体は当業者に公知であり、例えば、F.Chemlaら、Synthesis,2000年,p.75−77に記載の手順に従って当業者が任意に合成することができる。
本発明の方法(C)に使用され得るアルカリ金属シアン化物は、ストレッカー反応全般に用いられるシアノ化剤の一種であり、その例としては、シアン化リチウム、シアン化ナトリウム、およびシアン化カリウムが挙げられる。
本発明の方法(C)に用いられる溶媒は、好ましくは有機溶媒、あるいは有機溶媒と水との混合溶媒または二相系溶媒であり、有機溶媒の例としては、トルエン、メシチレン、メチル−t−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、およびキシレンが挙げられる。有機溶媒としてトルエンを使用することが好ましい。また、当該有機溶媒と水とを混合する場合、それらの容積比は、特に限定されないが、好ましくは10/1(v/v)〜1/10(v/v)である。
本発明の方法(C)に使用される上記式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩の量もまた、使用する式(VI)のアルジミン誘導体の種類、使用量によって変動し得るため必ずしも限定されないが、式(XXVIII)のα−アミドスルホン1モルに対し、好ましくは0.005モル%〜10モル%であり、より好ましくは0.01モル%〜5モル%である。
さらに、本発明の方法(C)の上記反応工程では、例えば、−30℃から室温までの適切な温度、好ましくは−20℃〜10℃で、例えば、空気中あるいは不活性ガス(例えば、アルゴンまたは窒素ガス)雰囲気下で行われる。この工程では、反応が充分に進行するまで適切な時間にわたって攪拌しながら行われ得る。反応時間は、必ずしも限定されないが、例えば、30分間〜48時間、好ましくは1時間〜24時間である。
このようにして、本発明の方法(C)を用いて、式(V)で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に(好ましくは優れた光学純度で)製造することができる。得られた式(V)のα−アミノニトリル誘導体は、必要に応じて、当業者に公知の手段によって精製されてもよい。
<光学活性なα−アミノ酸およびその誘導体の製造方法>
本発明においては、上記方法(A)から得られた、光学活性な式(II)で表されるα−アミノニトリル誘導体または上記方法(B)または(C)から得られた、光学活性な式(V)で表されるα−アミノニトリル誘導体を用いて、光学活性なα−アミノ酸および/またはその誘導体を容易に製造することができる。
具体的には、上記より得られた式(II)または式(V):
Figure 0005344523
(ここで、各式において、R41、R42およびR43は上で定義した基と同様である)で表される光学活性なα−アミノニトリル誘導体が酸で加水分解される。この光学活性なα−アミノ酸および/またはその誘導体の製造に用いられる酸は、ストレッカー反応一般におけるα−アミノ酸および/またはその誘導体を得るための加水分解に使用される酸であれば特に限定されず、例えば、塩酸および硫酸が挙げられる。このような酸を用いた加水分解は当該分野において周知であり、当業者は適切な酸を用いて、上記光学活性なα−アミノニトリル誘導体から所望の光学活性なα−アミノ酸および/またはその誘導体を得ることができる。
なお、上記式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩を用いた、上記本発明の方法(A)〜(C)のそれぞれと本発明の方法(D)との関係については、以下のような反応スキームを用いて表すことができる。
Figure 0005344523
上記反応スキームを参照すれば、本発明の方法(A)では、式(III)のアルデヒドを出発物質として用いることにより、上記式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩およびシアン化剤の存在下にて反応(ストレッカー反応)が行われ、式(II)で表されるα−アミノニトリル誘導体が立体選択的に製造され得る。
本発明の方法(B)では、式(VI)のアルジミン誘導体を用いることにより、上記式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩およびシアン化剤の存在下にて反応(ストレッカー反応)が行われ、式(V)で表されるα−アミノニトリル誘導体が立体選択的に製造され得る。ここで、上記式(VI)のアルジミン誘導体は、例えば、式(III)のアルデヒドから当業者に周知の方法を用いることによって容易に合成することができる。
すなわち、式(III)のアルデヒドから、式(VI)のアルジミン誘導体を合成する場合において、例えば、式(VI)を構成するR41が比較的大きな原子団でなる場合は、当該アルデヒドとR43SONH(ここで、R43は上記に定義された基と同様である)で表されるアミンとを直接反応させること(Pr1)により、容易に式(VI)のアルジミン誘導体を得ることができる。あるいは、式(III)のアルデヒドを、蟻酸および水の存在下にて、例えば、R43SONHで表されるアミンおよびR11SONaと反応させること(Pr2)により、一旦式(XXVIII)で表されるα−アミドスルホンを合成し、その後、これを塩基と反応させること(Pr3)によって、式(VI)のアルジミン誘導体を容易に得ることができる。
これに対し、本発明の方法(C)では、例えば、上記(Pr2)の方法を用いて得た式(XXVIII)のα−アミドスルホンを、直接、上記式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩およびシアン化剤の存在下で反応することにより、式(V)のα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造することができる。この方法(C)では、まず、式(XXVIII)のα−アミドスルホンとシアン化剤とが優先的に反応し、反応系内にて、中間体として式(VI)で表されるアルジミン誘導体が生成すると考えられる。次いで、この中間体である式(VI)のアルジミンが、上記式(I−1)または式(I−2)で表される光学活性な4級アンモニウム塩およびシアン化剤の存在下でさらに反応(ストレッカー反応)することにより、目的の式(V)のα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に得ることができる。
その後、上記方法(A)、(B)または(C)のいずれかの方法で得られた、式(II)または式(V)のα−アミノニトリル誘導体を、酸で加水分解することにより、所望の光学活性なα−アミノ酸またはその誘導体を効率良く製造することができる。
このようにして、目的の光学活性なα−アミノ酸および/またはその誘導体が、従来のアルキル化工程では困難とされてきた所定の構造を有する誘導体であるとしても、この光学活性なα−アミノ酸および/またはその誘導体を、その構造上の制約を受けることなく、効率的かつ任意に製造することができる。
また、本発明の、α−アミノニトリル誘導体の当該製造方法では、当業者は、使用する基質の種類に応じて少なくとも3つの反応バリエーション(方法(A)〜(C))から、より適切な方法を任意に選択することができる。このため、式(V)のα−アミノニトリル誘導体の製造効率を、その種類に応じて高めることが可能である。
以下、本発明を実施例によって具体的に記述するが、これらによって本発明は制限されるものではない。
なお、以下の実施例においては、特に記載のない限り以下の条件にて測定した。
赤外(IR)スペクトルを、島津製作所社製IR Pestige−21スペクトロメータで測定した。H NMRスペクトルを、日本電子(株)製JNM−FX400(400MHz)スペクトロメータで測定した。ケミカルシフトを、内部標準としてのテトラメチルシランを用い、ppmで測定した。13C NMRスペクトルを、完全なプロトンデカップリングを用いて日本電子(株)製JNM−FX400(100MHz)スペクトロメータで測定した。ケミカルシフトを、残留溶媒を内部標準とし、ppmで測定した。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を、ダイセル化学社製Chiralpak AD−H(4.6mm×2.5cmカラム)を用いた島津製作所社製10A装置で行った。高分解マススペクトル(HRMS)を、アプライドバイオシステムズ社製Mariner8295API−TOFワークステーションおよび日本電子(株)製JMS−HX100を用いて測定した。旋光度を、日本分光(株)製DIP−1000デジタル旋光計で測定した。以下における薄層クロマトグラフィー(TLC)分析には、メルク社製プレコートTKCプレート(precoated TLC plate)(シリカゲル60GF254,0.25mm)を使用した。生成物を、シリカゲル60(メルク社製1.09386.9025,230メッシュ〜400メッシュ)を用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。
<実施例1:中間体の調製>
Figure 0005344523
<実施例1−1:(R)−2,2’−ビス(カルボン酸ネオペンチルエステル)−1,1’−ビナフチル((R)−8)の合成>
30mLの丸底フラスコ内の塩化チオニル(5mL)に、(R)−1,1’−ビナフチル−2,2’ジカルボン酸(1.71g,5.0mmol/田辺製薬(株)製)を0℃で少量ずつ添加し、そしてこの混合物をアルゴン雰囲気下で3時間還流した。過剰の塩化チオニルを減圧下で除去し、そしてネオペンチルアルコール(1.76g,20mmol)の蒸留CHCl溶液(5ml)およびピリジン(1ml)を続けて添加した。この混合物を2時間加熱還流した。これを1Nの冷塩酸でクエンチし、相分離した。水相を酢酸エチルで抽出し、そして合わせた有機相をNaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:10(容量比)を用いた)により精製し、無色オイルとして化合物((R)−8)(2.32g,4.80mmol)を96%の収率で得た。
得られた化合物(R)−8の分析結果を表1に示す。
Figure 0005344523
<実施例1−2:(R)−3,3’−ジブロモ−2,2’−ビス(カルボン酸ネオペンチルエステル)−1,1’−ビナフチル((R)−9)の合成>
まず、テトラメチルピペリジンマグネシウム(Mg(TMP))を、大井ら、The Journal of Organic Chemistry,2003年,第68号,p.4576−4578に記載の手順により調製した。
Mg(TMP)のTHF溶液(0.31M)(48.4ml)に、実施例1−1で得られた化合物((R)−8)(1.74g,3.0mmol)の蒸留THF溶液(3.0mL)を、0℃にてアルゴン雰囲気下で滴下し、そして混合物を室温下で12時間攪拌した。−78℃まで冷却した後、臭素(1.58ml,30mmol)を添加し、攪拌を室温で1時間継続した。得られた混合物を、1Nの冷塩酸に注ぎ、飽和NaSO水溶液で洗浄し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:20から1:10(容量比)を用いた)により精製し、白色固体としての化合物(R)−9(1.24g,2.13mmol)を71%の収率で得た。
得られた化合物(R)−9の分析結果を表2に示す。
Figure 0005344523
<実施例1−3:(R)−2,6−ジブロモ−4−メチル−4,5−ジヒドロ−3H−4−アザシクロヘプタ[2,1−a;3,4−a’]ジナフタレン((R)−10)の合成>
実施例1−2で得られた化合物(R)−9(1.17g,2.0mmol)のジクロロメタン(6.0mL)溶液に、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAH)(1.0Mのトルエン溶液,8.8mL)を0℃で滴下し、そしてこの混合物を、反応が終了するまで室温で攪拌した。この混合物を、0℃にて1N塩酸で処理し、そして酢酸エチルで抽出した。当該抽出の間に形成した沈殿物を、少量のTHFに溶解させた。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、濃縮した。得られた粗(R)−3,3’−ジブロモ−2,2’−ビス(ヒドロキシメチル)−1,1’−ビナフチルを、さらに精製することなく、その後の臭素化に使用した。(R)−3,3’−ジブロモ−2,2’−ビス(ヒドロキシメチル)−1,1’−ビナフチルのジクロロメタン溶液(6.0mL)を、0℃まで冷却し、PBr(0.50ml,4.8mmol)を滴下した。この反応混合物を室温で1時間攪拌し、そして飽和NaHCO水溶液に0℃で注いだ。酢酸エチルを用いて抽出操作を行い、そして合わせた抽出物を、NaSOで乾燥した。溶媒を除去し、得られた粗ビス(ブロミド)をTHFに溶解させ、そして0℃まで冷却した。次いで、この溶液に、28%のモノメチルアミン(MeNH)水溶液を添加し、混合物を1時間攪拌した。揮発成分を除去した後、残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、メタノール/ジクロロメタン=1:100(容量比)を用いた)により精製し、僅かに黄色味を帯びた粉末として化合物(R)−10(538mg,1.28mmol(3工程))を64%の収率で得た。
得られた化合物(R)−10の分析結果を表3に示す。
Figure 0005344523
<実施例2:ボロン酸(W)の調製>
Figure 0005344523
なお、2−フェニル−1−ナフチルボロン酸(W2D)については、T.Kamikawaら(前出)およびJ.Yinら(前出)に記載の方法に従って調製した。
<実施例2−1:2,4−ジブロモ−1−ナフチルアミン(W3A)の合成>
1−ナフチルアミン(716mg,5.0mmol)のジクロロメタン(15ml)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(NBS)(1.91g,10.5mmol)を0℃にて少量ずつ添加した。同温で30分間攪拌した後、混合物を飽和NaHCO水溶液に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、ジクロロメタン/ヘキサン=1:3から1:2(容量比)を用いた)により精製し、2,4−ジブロモ−1−ナフチルアミン(W3A)(1.07g,3.55mmol)を71%の収率で得た。
<実施例2−2:2,4−ジフェニル−1−ナフチルアミン(W3B)の合成>
DMF(3mL)中の、実施例2−1で得られた2,4−ジブロモ−1−ナフチルアミン(301mg,1.0mmol)とフェニルボロン酸(233mg,2.4mmol)と酢酸パラジウム(11.6mg,0.05mmol)とトリフェニルホスフィン(40.1mg,0.15mmol)とCsCO(987mg,3.0mmol)との混合物を脱気し、そしてアルゴン雰囲気下とした。この混合物を90℃で12時間攪拌した。室温まで冷却した後、得られた混合物を水中に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。有機抽出物をNaSOで乾燥した。溶媒を留去し、そして残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:30から1:10を用いた)により精製し、2,4−ジフェニル−1−ナフチルアミン(W3B)(201mg,0.68mmol)を68%の収率で得た。
得られた化合物(W3B)(2,4−ジフェニル−1−ナフチルアミン)の分析結果を表4に示す。
Figure 0005344523
<実施例2−3:1−ヨード−2,4−ジフェニルナフタレン(W3C)の合成>
実施例2−2で得られた2,4−ジフェニル−1−ナフチルアミン(W3B)(201mg,0.68mmol)を、還流冷却器を備えた丸底フラスコに仕込み、そして6NのHSO(2mL)で処理した。混合物を、50℃で8時間攪拌した。0℃まで冷却した後、これに水(1mL)中のNaNO(70mg,1.0mmol)を添加し、そして同温でさらに30分間攪拌を継続した。次いで、水(1ml)中のヨウ化カリウム(451mg,2.72mmol)を添加し、そして混合物全体を4時間加熱還流した。室温まで冷却した後、NaSOを添加し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、ジクロロメタン/ヘキサン=1:100(容量比)を用いた)により精製し、白色固体としての1−ヨード−2,4−ジフェニルナフタレン(W3C)(218mg,0.54mmol)を79%の収率で得た。
<実施例2−4:2,4−ジフェニル−1−ナフチルボロン酸(W3D)の合成>
実施例2−3で得られた1−ヨード−2,4−ジフェニルナフタレン(W3C)(218mg,0.54mmol)の蒸留THF(1.0ml)溶液に、n−BuLi(1.6Mのヘキサン溶液,0.371mL,0.594mmol)を−78℃で滴下し、そしてこの溶液を30分間攪拌した。同温で、トリメトキシボロン(120μl,1.08mmol)を一度に添加し、そして1Nの塩酸を添加して、攪拌を室温にて数時間持続させた。得られた混合物を酢酸エチルで抽出し、そして有機相をNaSOで乾燥した。揮発成分を留去した後、残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:4から1:3(容量比)を用いた)により精製し、2,4−ジフェニル−1−ナフチルボロン酸(W3D)(147mg,0.454mmol)を84%の収率で得た。
得られた化合物(W3D)(2,4−ジフェニル−1−ナフチルボロン酸)の分析結果を表5に示す。
Figure 0005344523
<実施例2−5:2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−ナフチルアミン(W4B)の合成>
フェニルボロン酸の代わりに、4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸を用いたこと以外は実施例2−2と同様にして、2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−ナフチルアミン(W4B)を得た。
得られた化合物(W4B)(2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−ナフチルアミン)の分析結果を表6に示す。
Figure 0005344523
<実施例2−6:1−ヨード−2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ナフタレン(W4C)の合成>
実施例2−2で得られた2,4−ジフェニル−1−ナフチルアミン(W3B)の代わりに、実施例2−5で得られた2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−ナフチルアミンを用いたこと以外は実施例2−3と同様にして、1−ヨード−2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ナフタレン(W4C)を得た。
得られた化合物(W4C)(1−ヨード−2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ナフタレン)の分析結果を表7に示す。
Figure 0005344523
<実施例2−7:2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−ナフチルボロン酸(W4D)の合成>
実施例2−3で得られた1−ヨード−2,4−ジフェニルナフタレン(W3C)の代わりに、実施例2−6で得られた1−ヨード−2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ナフタレン(W4C)を用い、かつn−BuLiを滴下した後の攪拌時間を30分間の代わりに15分間としたこと以外は実施例2−4と同様にして、2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−ナフチルボロン酸(W4D)を得た。
得られた化合物(W4D)(2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−ナフチルボロン酸)の分析結果を表8に示す。
Figure 0005344523
<実施例3−1:触媒前駆体の調製/(R)−2,6−ビス(2−ビフェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−3H−4−アザシクロヘプタ[2,1−a;3,4−a’]ジナフタレン((R)−11)の合成>
ゴム製隔膜(rubber septum)を備える、フレーム乾燥した2mlのバイアルに、実施例1−3で得られた化合物(R)−10(46.8mg,0.1mmol)、2−ビフェニルボロン酸(W1D)(475mg,0.24mmol,アルドリッチ社製)、酢酸パラジウム(2.3mg,0.01mmol)、トリフェニルホスフィン(6.7mg,0.03mmol)、CsCO(98.8mg,0.3mmol)および乾燥DMF(0.6mL)を仕込んだ。この混合物を脱気し、数回かけてアルゴン雰囲気とし、次いで、90℃まで加熱し、そして12時間攪拌した。室温まで冷却した後、得られた混合物を飽和NaHCO水溶液に注ぎ、そしてジクロロメタンで抽出した。有機抽出物をNaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ジクロロメタン/ヘキサン=1:2:10から1:2:5(容量比)を用いた)により精製し、対称な生成物(メジャー)と非対称なジアステレオマー(マイナー)との混合物として、化合物(R)−11を得た(なお、ジアステレオ比は4:1であり、別の可能性のある対称なジアステレオマーはH NMRによって検知されなかった。この工程はまだ最適化されていない)。この混合物は次の工程にそのまま使用した。
得られた化合物(R)−11の分析結果を表9に示す。
Figure 0005344523
<実施例3−2:触媒の調製/キラルアンモニウムヨウ化物((R)−1)の合成>
Figure 0005344523
実施例3−1で得られた化合物(R)−11の立体異性体混合物をヨウ化メチル(2.0ml)に溶解させ、そしてこの溶液を8時間攪拌した。過剰のヨウ化メチルを取除き、そして残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、メタノール/ジクロロメタン=1:50から1:20(容量比)を用いた)により精製して、立体化学的に純粋な標題化合物(R)−1(484mg,0.64mmol)を収率64%(2工程)で得た。
得られた化合物(R)−1の分析結果を表10に示す。
Figure 0005344523
<実施例3−3:触媒前駆体の調製/化合物((R)−12a)の合成>
2−ビフェニルボロン酸の代わりに、実施例2で調製した2−フェニル−1−ナフチルボロン酸(W2D)(0.24mmol)を用いたこと以外は、実施例3−1と同様にして、化合物((R)−12a)を良好な収率で得た(なお、ジアステレオ比は3.3:1であり、別の可能性のある対称なジアステレオマーはH NMRによって検知されなかった)。
得られた化合物((R)−12a)の分析結果を表11に示す。
Figure 0005344523
<実施例3−4:触媒の調製/キラルアンモニウムヨウ化物((R)−2a)の合成>
Figure 0005344523
実施例3−1で得られた化合物(R)−11の立体異性体混合物の代わりに、実施例3−3で得られた化合物(R)−12aの立体異性体混合物を用いたこと以外は実施例3−2と同様にして立体化学的に純粋な標題化合物(R)−2aを収率70%(2工程)で得た。
得られた化合物(R)−2aの分析結果を表12に示す。
Figure 0005344523
<実施例3−5:触媒前駆体の調製/化合物((R)−12b)の合成>
2−ビフェニルボロン酸の代わりに、実施例2−4で得られた2,4−ジフェニル−1−ナフチルボロン酸(W3D)を用いたこと以外は、実施例3−1と同様にして、化合物((R)−12b)を得た。
得られた化合物((R)−12b)の分析結果を表13に示す。
Figure 0005344523
<実施例3−6:触媒の調製/キラルアンモニウムヨウ化物((R)−2b)の合成>
Figure 0005344523
実施例3−1で得られた化合物(R)−11の立体異性体混合物の代わりに、実施例3−5で得られた化合物(R)−12bの立体異性体混合物を用いたこと以外は実施例3−2と同様にして立体化学的に純粋な標題化合物(R)−2bを収率68%(2工程)で得た。
得られた化合物(R)−2bの分析結果を表14に示す。
Figure 0005344523
<実施例3−7:触媒前駆体の調製/化合物((R)−12c)の合成>
この化合物((R)−12c)を、コロバート(colobert)が見出したスズキ−ミヤウラカップリング条件(Colobert,F.ら、European Journal of Organic Chemistry,2005年,p.1113−1128)に従って調製した。すなわち、2−ビフェニルボロン酸の代わりに実施例2−7で得られた2,4−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−ナフチルボロン酸(W4D)(0.24mmol)を用い、CsCOの代わりに使用前に減圧下で乾燥させたCsF(7.2当量)を用い、反応混合物を12時間の代わりに24時間攪拌したこと以外は、実施例3−1と同様にして、化合物((R)−12c)を得た。
得られた化合物((R)−12c)の分析結果を表15に示す。
Figure 0005344523
<実施例3−8:触媒の調製/キラルアンモニウムヨウ化物((R)−2c)の合成>
Figure 0005344523
実施例3−1で得られた化合物(R)−11の立体異性体混合物の代わりに、実施例3−7で得られた化合物(R)−12cの立体異性体混合物を用いたこと以外は実施例3−2と同様にして立体化学的に純粋な標題化合物(R)−2cを収率63%(2工程)で得た。
得られた化合物(R)−2cの分析結果を表16に示す。
Figure 0005344523
<実施例4:キラルアンモニウム塩((R)−1−PF)およびキラルアンモニウム塩((R)−2a)のX線構造解析>
CHClおよびHO(容量比1:1)中の、実施例3−2で得られたキラルアンモニウム塩((R)−1)の溶液に、1.5当量のKPFを添加した。CHCl層を水で洗浄し、濃縮した。残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、メタノール/CHCl=1:50から1:20(容量比)を用いた)により精製して、キラルアンモニウム塩((R)−1−PF)を得た。この塩((R)−1−PF)を、0℃にてTHF/ヘキサン溶媒系で再結晶した。
得られた再結晶キラルアンモニウム塩((R)−1−PF)の分析結果を表17に示す。
Figure 0005344523
他方、実施例3−4で得られたキラルアンモニウム塩((R)−2a)をTHF/ヘキサン溶媒系で再結晶した。
上記で得られたキラルアンモニウム塩((R)−1−PFおよび(R)−2a)の単結晶を、CryoLoop(Hampton Research Co.LTD.製)に固定した。X線回折のデータを、グラファイトにより単色化したMoKαのX線(λ=0.71075オングストローム)を用いて、2θの最大値をそれぞれ、55.0°および50.0°までイメージングプレート単結晶自動X線構造解析装置((株)リガク製R−AXIS RAPID)により収集した。すべての計算を、(株)リガクおよびMolecular Structure CorporationのCrystalStructureソフトウェアパッケージを用いて行った。初期構造については直接法により解き、そしてSIR−2002のフルマトリックス最小二乗法により精密化した。すべての非水素原子および水素原子は、それぞれ異方性温度因子および等方性温度因子として精密化した。結晶学的データを、図1(再結晶されたキラルアンモニウム塩((R)−1−PF)のORTEPダイアグラム)および図2(再結晶されたキラルアンモニウム塩((R)−2a)のORTEPダイアグラム))、ならびに表18に示す。
Figure 0005344523
図1、図2および表18に示されるように、いずれのキラルアンモニウム塩も絶対立体配置を有することがわかる。
<参考例1:N−スルホニルイミン前駆体の合成>
Figure 0005344523
上記N−メシチレンスルホニルイミンを、Chemla,F.ら、Synthesis,2000年,p.75−77に記載の手順に準じて以下のように合成した。
<参考例1−1a:N−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミンの合成>
蟻酸(3mL)と水(3mL)中で、シクロヘキサンカルボキサアルデヒド(363μl,3.0mmol)、メシチレンスルホンアミド(598mg,3.0mmol)およびp−トルエンスルフィン酸ナトリウム(481mg,3.0mmol)の混合物を、室温にて12時間攪拌した。得られた白色の沈殿物を濾別し、水とヘキサンとで洗浄した。次いで、濾液を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物(301mg,2.01mmol)を結晶化物として67%の収率で得た。
得られた標題化合物の分析結果を表19に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−1b:シクロヘキサンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3a)の合成>
参考例1−1aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(901mg,2.01mmol)を、CHCl(2ml)に溶解させた。次いで、この溶液に飽和NaHCO水溶液(1mL)を添加し、混合物を1時間攪拌した。相分離させ、そして水相をCHClで抽出した。合わせた有機相をNaHCOで乾燥し、そして減圧下にて濃縮して、シクロヘキサンカルボキサアルデヒドN−(メシチレンスルホニル)イミン(3a)(566mg,1.93mmol)を96%の収率で得た。
得られた化合物(3a)の分析結果を表20に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−2a:N−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロオクチルメチルアミンの合成>
シクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりに、シクロオクタンカルボキサアルデヒドを用いたこと以外は参考例1−1aと同様にして、標題化合物を良好な収率で得た。
得られた標題化合物の分析結果を表21に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−2b:シクロオクタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3b)の合成>
参考例1−1aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミンの代わりに、参考例1−2aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロオクチルメチルアミンを用いたこと以外は参考例1−1bと同様にして、シクロオクタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3b)を得た。
得られた化合物(3b)の分析結果を表22に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−3a:N−(メシチレンスルホニル)−2−メチル−1−(p−トルエンスルホニル)プロピルアミンの合成>
シクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりに、イソブチルアルデヒドを用いたこと以外は参考例1−1aと同様にして、標題化合物を得た。
得られた標題化合物の分析結果を表23に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−3b:イソブチルアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3c)の合成>
参考例1−1aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミンの代わりに、参考例1−3aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−2−メチル−1−(p−トルエンスルホニル)プロピルアミンを用いたこと以外は参考例1−1bと同様にして、イソブチルアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3c)を得た。
得られた化合物(3c)の分析結果を表24に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−4a:N−(メシチレンスルホニル)−3−フェニル−1−(p−トルエンスルホニル)プロピルアミンの合成>
シクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりに、3−フェニルプロピオンアルデヒドを用いたこと以外は参考例1−1aと同様にして、標題化合物を得た。
得られた標題化合物の分析結果を表25に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−4b:3−フェニルプロピオンアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3d)の合成>
参考例1−1aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミンの代わりに、参考例1−4aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−3−フェニル−1−(p−トルエンスルホニル)プロピルアミンを用いたこと以外は参考例1−1bと同様にして、3−フェニルプロピオンアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3d)を得た。
得られた化合物(3d)の分析結果を表26に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−5a:N−(メシチレンスルホニル)−3−メチル−1−(p−トルエンスルホニル)ブチルアミンの合成>
シクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりに、イソバレルアルデヒドを用いたこと以外は参考例1−1aと同様にして、標題化合物を得た。
得られた標題化合物の分析結果を表27に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−5b:イソバレルアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3e)の合成>
参考例1−1aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミンの代わりに、参考例1−5aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−3−メチル−1−(p−トルエンスルホニル)ブチルアミンを用いたこと以外は参考例1−1bと同様にして、イソバレルアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3e)を得た。
得られた化合物(3e)の分析結果を表28に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−6:ピバルアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3f)の合成>
モレキュラーシーブス3Aを含むディーンスタークを備える丸底フラスコ中で、ピバルアルデヒド(343μl,3.0mmol)およびメシチレンスルホンアミド(598mg,3.0mmol)の混合物を含むベンゼン(15ml)を2時間加熱還流した。次いで、BF・エタノール(63μl,0.5mmol)を添加して、当該還流をさらに15時間継続した。得られた混合物を室温まで冷却し、そして酢酸エチル/ヘキサン溶液を使って、少量のシリカゲルに通して濾過した。溶媒を除去し、そして残渣の混合物を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:4(容量比)を用いた)により精製して、標題化合物(3f)を白色個体として得た(431mg,1.8mmol,収率60%)。
得られた化合物(3f)の分析結果を表29に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−7:2−メチル−2−フェニルプロピオンアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3g)の合成>
ピバルアルデヒドの代わりに、2−メチル−2−フェニルプロピオンアルデヒドを用いたこと以外は参考例1−6と同様にして、標題化合物(3g)を得た。
得られた化合物(3g)の分析結果を表30に示す。
Figure 0005344523
<参考例1−8:1−アダマンタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3h)の合成>
ピバルアルデヒドの代わりに、1−アダマンタンカルボキサアルデヒドを用いたこと以外は参考例1−6と同様にして、標題化合物(3h)を得た。
得られた化合物(3f)の分析結果を表31に示す。
Figure 0005344523
<実施例5:KCN水溶液を用いる相間移動条件下でのアルジミン誘導体の不斉ストレッカー反応(A)>
Figure 0005344523
以下の実施例5−1から5−6ならびに比較例1−1および1−2について、上記反応スキームに基づいて、出発物質として後述するアルジミン誘導体(3a)または(3’)のいずれかを用いることにより、不斉ストレッカー反応を通じてα−アミノニトリル誘導体(4a)または(4’)をそれぞれ以下のようにして合成した。
<実施例5−1:α−アミノニトリル誘導体の合成(A1)>
トルエン(1ml)および水(3ml)中で、参考例1−1bで得られたシクロヘキサンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3a)(58.7mg,0.20mmol)、および相間移動触媒としての実施例3−8で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−2c(2.6mg,0.002mmol)の混合物を、0℃まで冷却し、2MのKCN水溶液(150μl,0.3mmol,1.5当量)を滴下した。反応混合物を、同温で2時間かけて激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、そして混合物をCHClで抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥した。溶媒を留去し、そして粗生成物を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:4(容量比)を用いた)により精製して、N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)(57.0mg,0.178mmol)を収率89%で得た。
得られた化合物(4a)の分析結果を表32および表33に示す。なお、得られた化合物の絶対配置を、参考例2のように対応するアミノニトリル塩酸塩(7)へ誘導した後に、Effenberger,F.ら、Tetrahedron Asymetry,1996年,第7号,p.607−618記載の旋光性に関する値と比較することにより、決定した。
Figure 0005344523
<実施例5−2:α−アミノニトリル誘導体の合成(A2)>
反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに4時間に設定し、かつ滴下する2MのKCN水溶液の量を1.5当量から1.2当量に変更したこと以外は実施例5−1と同様にしてN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)を収率89%で得た。さらに、得られた当該化合物(4a)を、実施例5−1と同様にして分析を行った。本実施例で得られた化合物(4a)の分析結果を表33に示す。
<実施例5−3:α−アミノニトリル誘導体の合成(A3)>
相間移動触媒として、実施例3−8で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−2cの代わりに実施例3−6で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−2b(1モル%)を用い、反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに4時間に設定し、かつ滴下する2MのKCN水溶液の量を1.5当量から1.2当量に変更したこと以外は実施例5−1と同様にしてN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)を収率90%で得た。さらに、得られた当該化合物(4a)を、実施例5−1と同様にして分析を行った。本実施例で得られた化合物(4a)の分析結果を表33に示す。
<実施例5−4:α−アミノニトリル誘導体の合成(A4)>
相間移動触媒として、実施例3−8で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−2cの代わりに実施例3−4で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−2a(1モル%)を用い、反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに4時間に設定し、かつ滴下する2MのKCN水溶液の量を1.5当量から1.2当量に変更したこと以外は実施例5−1と同様にしてN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)を収率83%で得た。さらに、得られた当該化合物(4a)を、実施例5−1と同様にして分析を行った。本実施例で得られた化合物(4a)の分析結果を表33に示す。
<実施例5−5:α−アミノニトリル誘導体の合成(A5)>
相間移動触媒として、実施例3−8で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−2cの代わりに実施例3−2で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−1(1モル%)を用い、反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに8時間に設定し、かつ滴下する2MのKCN水溶液の量を1.5当量から1.2当量に変更したこと以外は実施例5−1と同様にしてN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)を収率81%で得た。得られた当該化合物(4a)を、実施例5−1と同様にして分析を行った。本実施例で得られた化合物(4a)の分析結果を表33に示す。
<実施例5−6:α−アミノニトリル誘導体の合成(A6)>
参考例1−1bで得られたシクロヘキサンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3a)の代わりに、当該分野において公知の方法により調製したシクロヘキサンカルボキサアルデヒド N−(p−トルエンスルホニル)イミンを用い、相間移動触媒として、実施例3−8で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−2cの代わりに実施例3−2で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−1(1モル%)を用い、かつ滴下する2MのKCN水溶液の量を1.5当量から1.2当量に変更したこと以外は実施例5−1と同様の操作を行って、N−(p−トルエンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4’)を収率84%で得た。得られた当該化合物(4’)を、実施例5−1と同様にして分析を行った。本実施例で得られた化合物(4’)の分析結果を表33に示す。
<比較例1−1:α−アミノニトリル誘導体の合成(A7)>
参考例1−1bで得られたシクロヘキサンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3a)の代わりに、シクロヘキサンカルボキサアルデヒド N−(p−トルエンスルホニル)イミン(0.20mmol)を用い、相間移動触媒として、実施例3−8で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−2cの代わりに、当該分野において公知なテトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)(5モル%)を用い、反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに30分間に設定し、かつ滴下する2MのKCN水溶液の量を1.5当量から1.2当量に変更したこと以外は実施例5−1と同様の操作を行って、N−(p−トルエンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4’)を収率76%で得た。得られた当該化合物(4’)を、実施例5−1と同様にして分析を行った。本比較例で得られた化合物(4’)の分析結果を表33に示す。
<比較例1−2:α−アミノニトリル誘導体の合成(A8)>
参考例1−1bで得られたシクロヘキサンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3a)の代わりに、シクロヘキサンカルボキサアルデヒド N−(p−トルエンスルホニル)イミン(0.20mmol)を用い、相間移動触媒として、実施例3−8で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−2cの代わりに、いずれの触媒も添加せず、反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに30分間に設定し、かつ滴下する2MのKCN水溶液の量を1.5当量から1.2当量に変更したこと以外は実施例5−1と同様の操作を行って、N−(p−トルエンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4’)を収率15%で得た。得られた当該化合物(4’)を、実施例5−1と同様にして分析を行った。本比較例で得られた化合物(4’)の分析結果を表33に示す。
Figure 0005344523
表33に示されるように、本発明の触媒((R)−1、(R)−2a、(R)−2bおよび(R)−2c)を用いた上記不斉ストレッカー反応は、いずれも反応生成物が立体選択的に製造され得ることがわかる。また、当該反応では、従来の相間移動触媒であるTBABを用いた系と比較して、いずれも優れた収率で反応生成物を製造し得ることもわかる。またさらに、本発明の触媒のうち、特に(R)−2a、(R)−2b、および(R)−2cの触媒は、反応生成物をより優れた光学純度で製造し得ることもわかる。
<実施例6:KCN水溶液を用いる相間移動条件下でのアルジミン誘導体の不斉ストレッカー反応(B)>
Figure 0005344523
以下の実施例6−1から5−7について、上記反応スキームに基づいて、出発物質として上記実施例により調製したアルジミン誘導体(3b)〜(3h)のいずれか1つを用いることにより、不斉ストレッカー反応を通じてα−アミノニトリル誘導体(4b)〜(4h)をそれぞれ以下のようにして合成した。
<実施例6−1:N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロオクチルメチルアミン(4b)の合成(B1)>
トルエン(1ml)および水(3ml)中で、参考例1−2bで得られたシクロオクタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3b)(0.20mmol)、および相間移動触媒としての実施例3−8で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−2c(2.6mg,0.002mmol)の混合物を、0℃まで冷却し、2MのKCN水溶液(150μl,0.3mmol,1.5当量)を滴下した。反応混合物を、同温で2時間かけて激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、そして混合物をCHClで抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥した。溶媒を留去し、そして粗生成物を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:4(容量比)を用いた)により精製して、N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロオクチルメチルアミン(4b)を収率88%で得た。
得られた化合物(4b)の分析結果を表34および表41に示す。
Figure 0005344523
<実施例6−2:N−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−2−メチルプロピルアミン(4c)の合成(B2)>
参考例1−2bで得られたシクロオクタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3b)の代わりに、参考例1−3bで得られたイソブチルアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3c)を用い、かつ反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに3時間に設定したこと以外は実施例6−1と同様にして、標題のN−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−2−メチルプロピルアミン(4c)を収率85%で得た。
得られた化合物(4c)の分析結果を表35および表41に示す。
Figure 0005344523
<実施例6−3:N−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−3−フェニルプロピルアミン(4d)の合成(B3)>
参考例1−2bで得られたシクロオクタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3b)の代わりに、参考例1−4bで得られた3−フェニルプロピオンアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3d)を用いたこと以外は実施例6−1と同様にして、標題のN−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−3−フェニルプロピルアミド(4d)を収率81%で得た。
得られた化合物(4d)の分析結果を表36および表41に示す。
Figure 0005344523
<実施例6−4:N−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−3−メチルブチルアミン(4e)の合成(B4)>
参考例1−2bで得られたシクロオクタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3b)の代わりに、参考例1−5bで得られたイソバレルアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3e)(0.20mmol)を用い、かつ反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに3時間に設定したこと以外は実施例6−1と同様にして、標題のN−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−3−メチルブチルアミン(4e)を収率82%で得た。
得られた化合物(4e)の分析結果を表37および表41に示す。
Figure 0005344523
<実施例6−5:N−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−2,2−ジメチルプロピルアミン(4f)の合成(B5)>
参考例1−2bで得られたシクロオクタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3b)の代わりに、参考例1−6で得られたピバルアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3f)(0.20mmol)を用い、かつ反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに3時間に設定したこと以外は実施例6−1と同様にして、標題のN−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−2,2−ジメチルプロピルアミン(4f)を収率94%で得た。
得られた化合物(4f)の分析結果を表38および表41に示す。
Figure 0005344523
<実施例6−6:N−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−2−メチル−2−フェニルプロピルアミン(4g)の合成(B6)>
参考例1−2bで得られたシクロオクタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3b)の代わりに、参考例1−7で得られた2−メチル−2−フェニルプロピオンアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3g)(0.20mmol)を用い、かつ反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに8時間に設定したこと以外は実施例6−1と同様にして、標題のN−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−2−メチル−2−フェニルプロピルアミン(4g)を収率95%で得た。
得られた化合物(4g)の分析結果を表39および表41に示す。
Figure 0005344523
<実施例6−7:N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)アダマンチルメチルアミン(4h)の合成(B7)>
参考例1−2bで得られたシクロオクタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3b)の代わりに、参考例1−8で得られた1−アダマンタンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3h)(0.20mmol)を用い、かつ反応混合物を攪拌する際の時間を2時間の代わりに8時間に設定したこと以外は実施例6−1と同様にして、標題のN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)アダマンチルメチルアミン(4h)を収率98%で得た。
得られた化合物(4h)の分析結果を表40および表41に示す。
Figure 0005344523
Figure 0005344523
表41に示されるように、本発明の触媒((R)−2c)を用いれば、不斉ストレッカー反応を通じて、種々のアルジミン誘導体に対し、極端に長い反応時間を要することなく、極めて高い収率および光学純度で所望のα−アミノニトリル誘導体を製造し得ることがわかる。特に強調すれば、本発明を用いることにより、ピパルアルジミン(実施例6−5〜実施例6−7)のようなα−tert−アルキル置換基を有する基質に対し、より適切に不斉ストレッカー反応を進行させることができる。そのことにより、tert−ロイシンおよびその種々のアナログをエナンチオ選択的に高収率で製造することができ、従来、グリシン誘導体からの不斉アルキル化では困難であった有用性のある多くのキラルビルディングブロックをも容易に製造し得ることがわかる。
<参考例2:メシチレンスルホニル基の脱保護、およびN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)の絶対配置の帰属>
Figure 0005344523
丸底フラスコ中に仕込まれた、実施例5−1で得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)(57.0mg,0.178mmol,95%ee)に、室温にて0.15Mメタンスルホン酸のTFA/チオアニソール(容量比9:1、2ml)溶液を加え、そしてこの溶液を2時間攪拌した。揮発成分を減圧下で除去した後、残渣の混合物をCHClに溶解させ、そしてKCO(98.9mg,0.712mmol)、水(1ml)およびベンゾイルクロリド(31μl,0.267mmol)を連続的に添加した。有機層をNaSOで乾燥し、そして濃縮した。粗生成物を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:10から1:4を用いた)により精製して、N−(ベンゾイル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(6)(390mg,0.160mmol)をエナンチオ選択性の損失なく、収率90%で得た。
得られた化合物(6)の分析結果を表42に示す。
Figure 0005344523
また、中間体であるα−シクロヘキシルアミノニトリル(5)については、メシチレンスルホニル基を脱保護した後、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:2から1:1(容量比)を用いた)によって得た。このα−シクロヘキシルアミノニトリル(5)を丸底フラスコ内に仕込み、HClのジオキサン溶液(4M)で処理した。揮発成分を除去し、そして残渣の生成物をジエチルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥し、塩酸塩(7)を得た。
α−シクロヘキシルアミノニトリル(5)の分析結果を表43に示す。
Figure 0005344523
なお、上記では絶対配置について、Effenberger,F.ら(前出)に報告の値を用いたα−シクロヘキシルアミノニトリルヒドロクロリド(7)の旋光性の比較に基づいてS体であることを確認した。
<実施例7:種々のキラルアンモニウム塩に対する、KCN水溶液を用いる相間移動条件下でのアルジミン誘導体の不斉ストレッカー反応(C)>
Figure 0005344523
以下の実施例7−1から7−4について、上記反応スキームに基づいて、出発物質として上記実施例により調製したアルジミン誘導体(3a)を用いることにより、不斉ストレッカー反応を通じてα−アミノニトリル誘導体(4a)をそれぞれ以下のようにして合成した。
<実施例7−1:KCN水溶液を用いる相間移動条件下でのアルジミン誘導体の不斉ストレッカー反応(C1)>
トルエン(1ml)および水(3ml)中で、参考例1−1bで得られたシクロヘキサンカルボキサアルデヒド N−(メシチレンスルホニル)イミン(3a)(58.7mg,0.20mmol)、および相間移動触媒としての実施例3−2で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−1(1モル%)の混合物を、0℃まで冷却し、2MのKCN水溶液(150μl,03mmol,1.5当量)を滴下した。反応混合物を、同温で8時間かけて激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、そして混合物をCHClで抽出した。合わせた抽出物をNaSOで乾燥した。溶媒を留去し、そして粗生成物を、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:4(容量比)を用いた)により精製して、N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)を収率81%で得た。
なお、得られた化合物の絶対配置は、上記のように塩酸塩(7)に誘導化後、Effenberger,F.ら(前出)に記載の旋光性に関する値と比較することにより決定した。
本実施例の結果を表44に示す。
<実施例7−2:KCN水溶液を用いる相間移動条件下でのアルジミン誘導体の不斉ストレッカー反応(C2)>
まず、特開2001−48866号公報および特開2003−81976号公報に記載の方法を用いて、以下の構造を有するキラルアンモニウム塩((R)−13a)を合成した。
Figure 0005344523
次いで、相間移動触媒として実施例3−2で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−1の代わりに、上記キラルアンモニウム塩((R)−13a)(1モル%)を用い、かつ反応混合物を攪拌する際の時間を8時間の代わりに10時間に設定したこと以外は実施例7−1と同様にしてN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)を収率83%で得た。さらに、得られた当該化合物(4a)を、実施例7−1と同様にして分析を行った。本実施例の結果を表44に示す。
<実施例7−3:KCN水溶液を用いる相間移動条件下でのアルジミン誘導体の不斉ストレッカー反応(C3)>
まず、特開2001−48866号公報および特開2003−81976号公報に記載の方法を用いて、以下の構造を有するキラルアンモニウム塩((R)−13b)を合成した。
Figure 0005344523
次いで、相間移動触媒として実施例3−2で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−1の代わりに、上記キラルアンモニウム塩((R)−13b)(1モル%)を用い、かつ反応混合物を攪拌する際の時間を8時間の代わりに10時間に設定したこと以外は実施例7−1と同様にしてN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)を収率83%で得た。さらに、得られた当該化合物(4a)を、実施例7−1と同様にして分析を行った。本実施例の結果を表44に示す。
<実施例7−4:KCN水溶液を用いる相間移動条件下でのアルジミン誘導体の不斉ストレッカー反応(C4)>
まず、国際公開第2005/0073196号パンフレットに記載の方法を用いて、以下の構造を有するキラルアンモニウム塩((R)−14)を合成した。
Figure 0005344523
次いで、相間移動触媒として実施例3−2で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−1の代わりに、上記キラルアンモニウム塩((R)−14)(1モル%)を用いたこと以外は実施例7−1と同様にしてN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)を収率69%で得た。さらに、得られた当該化合物(4a)を、実施例7−1と同様にして分析を行った。本実施例の結果を表44に示す。
<実施例7−5:KCN水溶液を用いる相間移動条件下でのアルジミン誘導体の不斉ストレッカー反応(C5)>
まず、国際公開第2005/0073196号パンフレットに記載の方法を用いて、以下の構造を有するキラルアンモニウム塩((R)−15a)を合成した。
Figure 0005344523
次いで、相間移動触媒として実施例3−2で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−1の代わりに、上記キラルアンモニウム塩((R)−15a)(1モル%)を用い、かつ反応混合物を攪拌する際の時間を8時間の代わりに6時間に設定したこと以外は実施例7−1と同様にしてN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)を収率77%で得た。さらに、得られた当該化合物(4a)を、実施例7−1と同様にして分析を行った。本実施例の結果を表44に示す。
<実施例7−6:KCN水溶液を用いる相間移動条件下でのアルジミン誘導体の不斉ストレッカー反応(C6)>
まず、国際公開第2005/0073196号パンフレットに記載の方法を用いて、以下の構造を有するキラルアンモニウム塩((R)−15b)を合成した。
Figure 0005344523
次いで、相間移動触媒として実施例3−2で得られたキラルアンモニウムヨウ化物(R)−1の代わりに、上記キラルアンモニウム塩((R)−15b)(1モル%)を用い、かつ反応混合物を攪拌する際の時間を8時間の代わりに6時間に設定したこと以外は実施例7−1と同様にしてN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4a)を収率72%で得た。さらに、得られた当該化合物(4a)を、実施例7−1と同様にして分析を行った。本実施例の結果を表44に示す。
Figure 0005344523
表44に示されるように、実施例7−1から実施例7−6で使用したキラルアンモニウム塩はいずれも不斉ストレッカー反応において触媒としての機能を奏し、生成物を優れた収率で製造し得ることがわかる。さらに、実施例7−1から実施例7−6で使用したキラルアンモニウム塩はいずれも、立体選択的に不斉ストレッカー反応を進行させることができる触媒あるいは立体選択的反応促進剤として機能し得ることがわかる。
<実施例8:その他の立体選択的に不斉ストレッカー反応を進行させることができる触媒の合成>
以下の参考例3−1から参考例3−7、ならびに実施例8−1を用いて、本発明の立体選択的に不斉ストレッカー反応を進行させることができる触媒として有用な他の化合物を製造した。
<参考例3−1:4級アンモニウム塩の合成のための出発物質(化合物32a)の合成>
Figure 0005344523
3,4,5−トリメトキシ安息香酸(化合物31a)(21,22g,100mmol)のCHCl(200mL)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(NBS)(21.36g,120mmol)を添加した。この溶液を還流下で8時間加熱した。次いで、CHClを減圧下で除去し、残渣を1NのNaOH溶液(150ml)に溶解した。CHCl(15mL)で3回洗浄した後、このアルカリ溶液を濃塩酸で酸性にした。得られた沈殿物を濾取し、1NのHClで洗浄し、乾燥させて、標題の化合物32a(2−ブロモ−3,4,5−トリメトキシ安息香酸)を得た(23.3g,80mmol/収率:80%)。得られた化合物32aのNMRスペクトルを表45に示す。
Figure 0005344523
<参考例3−2:4級アンモニウム塩の合成のための出発物質(化合物33a)の合成>
Figure 0005344523
アルゴン雰囲気下、二口フラスコに参考例3−1で得た化合物32a(2.33g,8.0mmol)および塩化チオニルSOCl(6mL)を仕込んだ。この反応混合物を還流下にて4時間加熱した。次いで、過剰の塩化チオニルを減圧下に留去した。残渣にTHF(15mL)、ピリジン(1.5mL)および(S)−1,1’−ビ−2−ナフトール(1.14g,4.0mmol)を添加した。3時間還流した後、反応混合物に1NのNaOH、次いで1NのHClを加え、エーテルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥して、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液として、エーテル/ヘキサン=1/1)により精製し、標題の化合物33a((S)−2,2’−ビス(2−ブロモ−3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−1,1’−ビナフタレン)(3.33g,4.0mmol)を定量的収率で得た。得られた化合物33aのNMRスペクトルを表46に示す。
Figure 0005344523
<参考例3−3:4級アンモニウム塩の合成のための出発物質(化合物35a)の合成>
Figure 0005344523
活性Cu粉末(11.8g,184mmol)のDMF(60mL)懸濁液を激しく攪拌しながら、加熱下温和に還流させた。次いで、この混合物に参考例3−2で得られた化合物33a(3.33g,4.0mmol)のDMF(50mL)溶液を、アルゴン雰囲気下、7時間かけて添加した。12時間加熱還流した後、反応混合物を濾過し、減圧下にてDMFを除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液として、ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で部分的に精製し、分子内カップリング生成物(化合物34a)と脱臭素化した副生成物の混合物を得た。これを、さらなる精製を施すことなく、次の還元工程にそのまま使用した。
LiAlH(0.760g,16mmol)を含むTHF(15mL)懸濁液に、上で得た化合物34a(部分精製品)を0℃にて滴下した。反応混合物を室温で4時間攪拌した後、1Nの冷HClで注意深くクエンチした。混合物を酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液として酢酸エチル)で精製して、標題の化合物35a((S)−4,5,6,4’,5’,6’−ヘキサメトキシビフェニル−2,2’−ジメタノール)を得た(0.790g,2.0mmol/収率:50%)。得られた化合物35aのNMRスペクトルを表47に示す。
Figure 0005344523
鏡像体過剰率をHPLC分析により測定した(Daicel Chiralcel OD,ヘキサン/2−プロパノール=8:1,流速=0.5mL/分,保持時間:R体=23.1分,S体=35.2分)。絶対配置を、当該保持時間と、公知の手段(J.Org.Chem.,2003,68,9533)により別途合成した標品の保持時間との比較により決定した。
<参考例3−4:4級アンモニウム塩の合成のための出発物質(化合物37a)の合成>
Figure 0005344523
参考例3−3で得られた化合物35a(0.790g,2.0mmol)のCHCl(5mL)溶液に、三臭化リン(0.380mL,4.0mmol)を0℃にて添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。次いで、これに水を加え、エーテルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮して、化合物36a((S)−4,5,6,4’,5’,6’−ヘキサメトキシビフェニル−2,2’−ジメチルブロミド)を得た。これはさらに精製することなく、次の還元工程に用いた。
LiAlH(0.190g,4.0mmol)のTHF懸濁液(15mL)にを含むに0℃にて、上記で得られた化合物6aを添加した。反応混合物を室温で4時間攪拌した。1Nの冷HClで注意深くクエンチした後、酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液として、ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製して、標題の化合物37a((S)−4,5,6,4’,5’,6’−ヘキサメトキシビフェニル−2,2’−ジメタン)を得た(0.690g,1.9mmol/収率:94%)。得られた化合物37aのNMRスペクトルを表48に示す。
Figure 0005344523
<参考例3−5:4級アンモニウム塩の合成のための出発物質(化合物38a)の合成>
Figure 0005344523
参考例3−4で得られた化合物37a(0.690g,1.88mmol)およびピリジン(0.760mL,9.4mmol)のCHCl(5mL)溶液に、臭素(0.480ml,9.4mmol)を0℃にて滴下した。30分間攪拌した後、反応混合物を飽和NaSO水溶液に注ぎ、エーテルで抽出した。合わせた有機層を1NのHClで洗浄し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液として、ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で精製し、標題の化合物38a((S)−3,3’−ジブロモ−4,5,6,4’,5’,6’−ヘキサメトキシビフェニル−2,2’−ジメタン)(0.980g,1.88mmol)を定量的収率で得た。得られた化合物38aのNMRスペクトルを表49に示す。
Figure 0005344523
<参考例3−6:4級アンモニウム塩の合成のための出発物質(化合物39a)の合成>
Figure 0005344523
参考例3−5で得られた化合物38a(0.521g,1.0mmol)、3,4,5−トリフルオロフェニルボロン酸(0.704g,4.0mmol)、酢酸パラジウム(0.0449g,0.20mmol),トリ−o−トリルホスフィン(0.244g,0.80mmol)、リン酸カリウムn水和物(1.69g,8.0mmol)およびTHF(10mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下75℃で加熱、攪拌した。出発物質の消失をTLCで確認した後、懸濁液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液として、ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製して、標題の化合物39a((S)−3,3’−ビス(3,4,5−トリフルオロフェニル)−4,5,6,4’,5’,6’−ヘキサメトキシビフェニル−2,2’−ジメタン)を得た(0.560g,0.90mmol/収率:90%)。得られた化合物39aのNMRスペクトルを表50に示す。
Figure 0005344523
<参考例3−7:4級アンモニウム塩の合成のための出発物質(化合物40a)の合成>
Figure 0005344523
参考例3−6で得られた化合物39a(0.560g,0.90mmol)、N−ブロモスクインイミド(0.352g,1.98mmol)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN;0.0148g,0.09mmol)のベンゼン(5mL)溶液を、80℃で4時間加熱した。飽和NaSO溶液を加えて反応をクエンチし、エーテルで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液として、ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製して、標題の化合物40a((S)−3,3’−ビス(3,4,5,−トリフルオロフェニル)−4,5,6,4’,5’,6’−ヘキサメトキシビフェニル−2,2’−ジメチルブロミド)(0.702g,0.9mmol)を定量的収率で得た。得られた化合物40aのNMRスペクトルを表51に示す。
Figure 0005344523
<実施例8−1:4級アンモニウム塩((S)−31)の合成>
Figure 0005344523
参考例3−7で得られた化合物40a(0.156g,0.20mmol)と炭酸カリウム(0.0553g,0.40mmol)のアセトニトリル懸濁液(5mL)に、アルゴン雰囲気下にてジブチルアミン(0.067mL,0.40mmol)を添加した。この反応混合物を80℃で10時間加熱した。次いで、これを1NのHBr水溶液中に注ぎ、CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥して、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液として、メタノール/CHCl=1/10)で精製して、標題の光学活性な4級アンモニウムブロミド(化合物(S)−31)(S体)を得た(0.148g,0.178mmol/収率:89%)。なお、R体についても、上記と同様の手順を用いて合成することができる。本実施例で得られた化合物(S)−31のNMRスペクトルを表52に示す。
Figure 0005344523
上記のようにして製造された化合物(S)−31もまた、本発明の立体選択的に不斉ストレッカー反応を進行させることができる触媒あるいは立体選択的反応促進剤として有用である。
<参考例4−a:α−アミドスルホン(4−a)(N−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン)の合成>
シクロヘキサンカルボキサアルデヒド(363μL,3.0mmol)、メシチレンスルホンアミド(598mg,3.0mmol)およびp−トルエンスルフィン酸ナトリウム(481mg,3.0mmol)の混合物を含む、HCOH(4.5mL)と水(4.5mL)の溶液を、室温で12時間攪拌した。得られた白色沈殿物を濾別し、水およびヘキサンで洗浄した。次いで、沈殿物を酢酸エチル/ヘキサンで再結晶して、結晶状の標題化合物(4−a)を得た(301mg,2.01mmol,収率67%)。
得られた化合物(4−a)の分析結果を表53に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−b:α−アミドスルホン(4−b)(N−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロオクチルメチルアミン)の合成>
参考例4−aで用いたシクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりに、シクロオクタンカルボキサアルデヒドを用いたこと以外は参考例4−aと同様にして、標題化合物(4−b)を得た。
得られた化合物(4−b)の分析結果を表54に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−c:α−アミドスルホン(4−c)(N−(メシチレンスルホニル)−2−メチル−1−(p−トルエンスルホニル)プロピルアミン)の合成>
参考例4−aで用いたシクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりに、イソブチルアルデヒドを用いたこと以外は参考例4−aと同様にして、標題化合物(4−c)を得た。
得られた化合物(4−c)の分析結果を表55に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−d:α−アミドスルホン(4−d)(N−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−4−ピペリジニル]メチルアミン)の合成>
参考例4−aで用いたシクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりに、N−(ベンジルオキシカルボニル)−4−ピペリジニルカルボキサアルデヒドを用いたこと以外は参考例4−aと同様にして、標題化合物(4−d)を得た。
得られた化合物(4−d)の分析結果を表56に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−e:α−アミドスルホン(4−e)(N−(メシチレンスルホニル)−3−フェニル−1−(p−トルエンスルホニル)プロピルアミン)の合成>
参考例4−aで用いたシクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりに、ヒドロシンナムアルデヒドを用いたこと以外は参考例4−aと同様にして、標題化合物(4−e)を得た。
得られた化合物(4−e)の分析結果を表57に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−f:α−アミドスルホン(4−f)(N−(メシチレンスルホニル)−3−メチル−1−(p−トルエンスルホニル)ブチルアミン)の合成>
参考例4−aで用いたシクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりにイソペンチルアルデヒドを用いたこと以外は参考例4−aと同様にして、標題化合物(4−f)を得た。
得られた化合物(4−f)の分析結果を表58に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−g:α−アミドスルホン(4−g)(N−(メシチレンスルホニル)−1−(p−トルエンスルホニル)ヘプチルアミン)の合成>
参考例4−aで用いたシクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりに、ヘプチルアルデヒドを用いたこと以外は参考例4−aと同様にして、標題化合物(4−g)を得た。
得られた化合物(4−g)の分析結果を表59に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−h:α−アミドスルホン(4−h)(N−(メシチレンスルホニル)−2−フェニル−1−(p−トルエンスルホニル)エチルアミン)の合成>
参考例4−aで用いたシクロヘキサンカルボキサアルデヒドの代わりに、フェニルアセトアルデヒドを用いたこと以外は参考例4−aと同様にして、標題化合物(4−h)を得た。
得られた化合物(4−h)の分析結果を表60に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−i:α−アミドスルホン(4−i)(N−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−3−フェニル−1−(p−トルエンスルホニル)プロピルアミン)の合成>
NaH(2.40g,60mmol)を含むTHF(60mL)の懸濁液に、2,3,5−トリメチルフェノール(5.56g,40mmol)を0℃にて滴下し、そしてこの混合物を1時間攪拌した。次いで、MeI(5mL)を滴下し、そして反応混合物をさらに3時間攪拌した。これを水でクエンチしそしてジエチルエーテルで抽出した。揮発分を除去し、そして残渣をシリカゲルを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:20(容量比)を用いた)により精製して、2,3,5−トリメチルアニソール(5.53g,36.8mmol)を無色液体として得た(収率92%)。
この2,3,5−トリメチルアニソールのCHCl溶液(1M溶液,36.8mmol)を0℃まで冷却し、そしてクロロ硫酸のCHCl溶液(3M溶液,110mmol)をこの温度で滴下した。1時間攪拌した後、これを飽和NaHCO水溶液でクエンチし、分液をした後に水層は酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホン酸クロライドを得た。これをTHFに溶解させ、0℃に冷却し、25%のアンモニア水(8mL)を加え、2時間攪拌した。揮発分を除去した後に、残渣の固体を水とヘキサンで洗浄し、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホンアミド(5.99g,26.1mmol)を白色固体として得た(収率2ステップで71%)。
次いで、HCOH(9mL)と水(9mL)中で、3−フェニルプロピルアルデヒド(6.0mmol)、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホンアミド(3.0mmol)およびp−トルエンスルフィン酸ナトリウム(6.0mmol)を混合した。この混合物を室温で24時間攪拌後、得られた白色沈殿をろ過し、水とヘキサンで洗浄した。そして、沈殿をTHF/ヘキサンから再結晶することにより精製し、標題化合物(4−i)を得た。
得られた化合物(4−i)の分析結果を表61に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−j:α−アミドスルホン(4−j)(N−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−3−メチル−1−(p−トルエンスルホニル)ブチルアミン)の合成>
参考例4−iで用いたプロピルアルデヒドの代わりに、イソペンチルアルデヒドを用いたこと以外は参考例4−iと同様にして、標題化合物(4−j)を得た。
得られた化合物(4−j)の分析結果を表62に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−k:α−アミドスルホン(4−k)(N−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−1−(p−トルエンスルホニル)ヘプチルアミン)の合成>
参考例4−iで用いたプロピルアルデヒドの代わりに、ヘプチルアルデヒドを用いたこと以外は参考例4−iと同様にして、標題化合物(4−k)を得た。
得られた化合物(4−k)の分析結果を表63に示す。
Figure 0005344523
<参考例4−l:α−アミドスルホン(4−l)(N−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−2−フェニル−1−(p−トルエンスルホニル)エチルアミン)の合成>
参考例4−iで用いたプロピルアルデヒドの代わりに、フェニルアセトアルデヒドを用いたこと以外は参考例4−iと同様にして、標題化合物(4−l)を得た。
得られた化合物(4−l)の分析結果を表64に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−1:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D1)>
Figure 0005344523
トルエン(1mL)および水(3ml)中の、参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)(89.9mg,0.20mmol)および実施例3−8で得られたキラルアンモニウムヨウ化物((R)−2c)(2.6mg,0.002mmol)の混合物を0℃まで冷却し、そして2MのKCN水溶液(105μL,0.210mmol,1.05当量)を滴下した。反応混合物を同様の温度で2時間かけて激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、そして混合物をCHClで抽出した。あわせた抽出物をNaSOで乾燥した。溶媒を留去し、そして粗生成物を、シリカゲルを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:4(容量比)を用いる)により精製して、N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(S体)(実施例5−1で得られた生成物と同様の化合物である)を定量的(64.1mg,0.2mmol)に得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak AD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:10,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;13.3分(R)および14.7分(S))。当該化合物の光学純度は97%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表65に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−2:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D2)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−bで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロオクチルメチルアミン(4−b)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロオクチルメチルアミン(S体)(実施例6−1で得られた生成物と同様の化合物である)を収率99%で得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak AD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:10,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;14.6分(マイナー)および17.9分(メジャー))。当該化合物の光学純度は98%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表66に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−3:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D3)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−cで得られたN−(メシチレンスルホニル)−2−メチル−1−(p−トルエンスルホニル)プロピルアミン(4−c)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−2−メチルプロピルアミン(S体)(実施例6−2で得られた生成物と同様の化合物である)を収率99%で得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak AD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:10,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;13.7分(マイナー)および15.5分(メジャー))。当該化合物の光学純度は97%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表67に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−4:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D4)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−dで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−4−ピペリジニル]メチルアミン(4−d)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−4−ピペリジニル]メチルアミン(S体)を得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak AD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:3,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;16.2分(マイナー)および18.5分(メジャー))。当該化合物の光学純度は99%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表68に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−5:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D5)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−eで得られたN−(メシチレンスルホニル)−3−フェニル−1−(p−トルエンスルホニル)プロピルアミン(4−e)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−3−フェニルプロピルアミン(S体)(実施例6−3で得られた生成物と同様の化合物である)を収率99%で得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak AD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:10,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;20.0分(マイナー)および22.0分(メジャー))。当該化合物の光学純度は94%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表69に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−6:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D6)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−fで得られたN−(メシチレンスルホニル)−3−メチル−1−(p−トルエンスルホニル)ブチルアミン(4−f)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−3−メチルブチルアミン(S体)(実施例6−4で得られた生成物と同様の化合物である)を収率99%で得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak AD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:10,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;13.0分(マイナー)および15.9分(メジャー))。当該化合物の光学純度は91%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表70に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−7:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D7)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−gで得られたN−(メシチレンスルホニル)−1−(p−トルエンスルホニル)ヘプチルアミン(4−g)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−ヘプチルアミン(S体)を収率96%で得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak AD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:10,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;13.1分(マイナー)および15.1分(メジャー))。当該化合物の光学純度は84%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表71に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−8:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D8)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−hで得られたN−(メシチレンスルホニル)−2−フェニル−1−(p−トルエンスルホニル)エチルアミン(4−h)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(メシチレンスルホニル)−1−シアノ−2−フェニルエチルアミン(S体)を収率93%で得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak AD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:10,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;21.3分(マイナー)および26.4分(メジャー))。当該化合物の光学純度は85%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表72に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−9:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D9)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−iで得られたN−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−3−フェニル−1−(p−トルエンスルホニル)プロピルアミン(4−i)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−1−シアノ−3−フェニルプロピルアミン(S体)を収率98%で得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak OD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:3,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;22.1分(マイナー)および31.9分(メジャー))。当該化合物の光学純度は96%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表73に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−10:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D10)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−jで得られたN−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−3−メチル−1−(p−トルエンスルホニル)ブチルアミン(4−i)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−1−シアノ−3−メチルブチルアミン(S体)を収率99%で得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak OD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:3,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;14.3分(マイナー)および11.0分(メジャー))。当該化合物の光学純度は92%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表74に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−11:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D11)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−kで得られたN−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−1−(p−トルエンスルホニル)ヘプチルアミン(4−k)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−1−シアノ−ヘプチルアミン(S体)を収率96%で得た。
本実施例で得られた生成物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak OD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:3,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;25.9分(マイナー)および15.5分(メジャー))。当該化合物の光学純度は89%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表75に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
<実施例9−12:種々のα−アミドスルホンを用いる相間移動条件下での不斉ストレッカー反応(D12)>
参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、参考例4−lで得られたN−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−2−フェニル−1−(p−トルエンスルホニル)エチルアミン(4−l)を用いたこと以外は実施例9−1と同様にして、N−(2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホニル)−1−シアノ−2−フェニルエチルアミン(S体)を収率86%で得た。
本実施例で得られた生物をHPLC分析した(ダイセル社製Chiralpak OD−H,2−プロパノール/ヘキサン=1:3,流速0.5mL/分,λ=254nm,保持時間;22.9分(マイナー)および16.7分(メジャー))。当該化合物の光学純度は86%eeであった。
本実施例で得られた生成物の分析結果を表76に示し、本実施例での結果を表77に示す。
Figure 0005344523
Figure 0005344523
表77に示すように、α−アミドスルホンを出発物質に使用した場合(実施例9−1〜9−9)ではいずれも、得られるα−アミノニトリル誘導体の収率および光学純度が著しく高くなった。また、同一のα−アミノニトリル誘導体を製造するにあたり、当該誘導体の収率および光学純度について、出発物質としてα−アミドスルホンを用いた場合と、アルジミン誘導体を用いた場合との間で比較すると(実施例9−1と実施例5−1、実施例9−2と実施例6−1、実施例9−3と実施例6−2、実施例9−5と実施例6−3、ならびに実施例9−6と、実施例6−4)、いずれも出発物質としてα−アミドスルホンを用いた場合の方が、得られる生成物の収率および光学純度がさらに向上した。このことから、本発明のキラルアンモニウム塩を相間移動触媒として用いる場合には、α−アミドスルホンから従来より周知の方法によって一旦アルジミン誘導体を合成することなく、このアミドスルホンを直接上記実施例9−1〜9−9のように使用することによっても、所望のα−アミノニトリル誘導体を効率良く製造し得ることがわかる。
<実施例10−1:種々のKCN水溶液における相間移動条件下でのα−アミドスルホンの不斉ストレッカー反応(E1)>
Figure 0005344523
トルエン(1mL)および水(3ml)中の、参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)(89.9mg,0.20mmol)および実施例3−2で得られたキラルアンモニウムヨウ化物((R)−1)(1.5mg,0.002mmol)の混合物を0℃まで冷却し、そして2MのKCN水溶液(105μL,0.210mmol,1.05当量)を滴下した。反応混合物を同様の温度で1.5時間かけて激しく攪拌した。次いで、飽和NHCl水溶液を添加し、そして混合物をCHClで抽出した。あわせた抽出物をNaSOで乾燥した。溶媒を留去し、そして粗生成物を、シリカゲルを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液として、酢酸エチル/ヘキサン=1:4(容量比)を用いる)により精製して、N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(S体)を収率99%(63.4mg,0.20mmol)で得た。
本実施例で得られた生成物を実施例9−1と同様にして、HPLC分析およびスペクトル分析した。当該化合物の光学純度は63%eeであった。本実施例で得られた結果を表78に示す。
<実施例10−2:種々のKCN水溶液における相間移動条件下でのα−アミドスルホンの不斉ストレッカー反応(E2)>
実施例10−1で使用したKCN水溶液の量を1.2当量に変更したこと以外は実施例10−1と同様にして、N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(S体)を収率99%で得た。得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミンの光学純度は61%であった。本実施例で得られた結果を表78に示す。
<実施例10−3:種々のKCN水溶液における相間移動条件下でのα−アミドスルホンの不斉ストレッカー反応(E3)>
実施例10−1で使用したKCN水溶液の量を2.0当量に変更し、かつ反応時間を1.5時間の代わりに2時間としたこと以外は実施例10−1と同様にして、N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(S体)を収率99%で得た。得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミンの光学純度は60%であった。本実施例で得られた結果を表78に示す。
<実施例10−4:種々のKCN水溶液における相間移動条件下でのα−アミドスルホンの不斉ストレッカー反応(E4)>
実施例10−1で使用したKCN水溶液の量を1.5当量に変更し、参考例4−aで得られたN−(メシチレンスルホニル)−α−(p−トルエンスルホニル)シクロヘキシルメチルアミン(4−a)の代わりに、N−メシチレンスルホニルイミン(3a)を用い、反応時間を1.5時間の代わりに8時間としたこと以外は実施例10−1と同様にして、N−(メシチレンスルホニル)−α−(シアノ)シクロヘキシルメチルアミン(4’)(S体)を収率81%で得た。得られた生成物の光学純度は57%eeであった。本実施例で得られた結果を表78に示す。
Figure 0005344523
表78に示されるように、本発明の触媒の1つである、実施例3−2で得られたキラルアンモニウムヨウ化物((R)−1)もまた、α−アミドスルホンを出発物質とした場合、生成物を優れた収率で得ることができることがわかる、また、使用するKCNの量は、出発物質である基質とほぼ等量において、優れた収率で生成物を得ることができた。
本発明によれば、立体選択的にストレッカー反応を進行させることにより、反応生成物を立体選択的に製造することができる。特に、本発明によって得られた光学活性なα−アミノニトリル誘導体は、従来のアルキル化反応では困難とされていた所定構造のα−アミノ酸およびその誘導体を容易に製造することができる。このようにして合成されるα−アミノ酸およびその誘導体は、増強された活性(薬理的活性、生理活性など)を有するペプチドの設計において、および有効な酵素インヒビターとして、ならびに種々の生物学的活性を有する化合物の合成用キラルビルディングブロックとして、重要で特別な役割を果たす。したがって、新規な食品や医薬品の開発に有用である。

Claims (6)

  1. 以下の式(I−1):
    Figure 0005344523
    で表される光学活性な4級アンモニウム塩からなる、立体選択的にストレッカー反応を進行させるための触媒:
    ここで、RおよびR1’は、それぞれ独立して、(xv)アリール基であって、ここで、該アリール基が、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、
    分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、
    ハロゲン原子、分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、シアノ基、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、ニトロ基、カルバモイル基、N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、または−NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)で置換されていてもよい、アリール基、
    シアノ基、
    −NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、
    ニトロ基、
    カルバモイル基、
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基、
    −NHCOR19(ここで、R19は水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)、および
    ハロゲン原子
    からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されていてもよいか、あるいは3,4位が一緒になって−O−(CH−O−(ここで、pは1または2である)で置換されていてもよい、アリール基であり、
    、R2’、R、R3’、R、R4’、R、R5’、RおよびR6’は、それぞれ独立して、(i)水素原子であり、
    およびR7’はそれぞれ独立して、
    (i)分岐または環を形成していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C30のアルキル基であるか、あるいは、
    およびR7’は一緒になって、−(CH−(ここで、mは2から8の整数である);
    Figure 0005344523
    (ここで、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R32、R33およびR34はそれぞれ独立して、
    水素原子;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
    分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    カルバモイル基;
    N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基である)
    からなる群より選択される二価の基を表し、そして
    は、ハロゲン化物アニオンである。
  2. 以下の式(II):
    Figure 0005344523
    で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法であって、
    以下の式(III):
    Figure 0005344523
    で表されるアルデヒドと、以下の式(IV):
    Figure 0005344523
    で表されるアミンとを、アルカリ金属シアン化物および酸の存在下、請求項1に記載の触媒を含む溶媒中にて反応させる工程、を包含し、
    式(II)および式(III)において、
    41は、
    (1)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
    (2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
    (3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
    (4)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (6)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (7)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (8)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (9)カルバモイル基;
    (10)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    (11)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);
    からなる群より選択される基を表し、
    式(II)および式(IV)において、
    42は、
    (1)水素原子;
    (2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
    (3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルコキシ基;
    (4)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
    (5)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
    (6)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (7)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (8)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (9)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (10)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (11)カルバモイル基;
    (12)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
    (13)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);ならびに
    (14)−SO43
    (ここで、R43は、
    (i)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
    (ii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
    (iv)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (v)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (vi)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (vii)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (viii)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (ix)カルバモイル基;
    (x)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;もしくは
    (xi)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);
    である)
    からなる群より選択される基を表し、そして
    式(II)において
    *は、新たに生成する不斉中心を示す、方法。
  3. 以下の式(V):
    Figure 0005344523
    で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法であって、
    以下の式(VI):
    Figure 0005344523
    で表されるアルジミン誘導体を、アルカリ金属シアン化物の存在下、請求項1に記載の触媒を含む溶媒中にて反応させる工程、を包含し、
    式(V)および式(VI)において、
    41は、
    (1)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
    (2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
    (3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
    (4)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (6)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (7)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (8)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (9)カルバモイル基;
    (10)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    (11)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);
    からなる群より選択される基を表し、
    43は、
    (i)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
    (ii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
    (iv)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (v)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (vi)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (vii)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (viii)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (ix)カルバモイル基;
    (x)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    (xi)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);
    らなる群より選択される基を表し、そして
    式(V)において
    *は、新たに生成する不斉中心を示す、方法。
  4. 以下の式(V):
    Figure 0005344523
    で表されるα−アミノニトリル誘導体を立体選択的に製造するための方法であって、
    以下の式(XXVIII):
    Figure 0005344523
    で表されるα−アミドスルホンを、アルカリ金属シアン化物の存在下、請求項1に記載の触媒を含む溶媒中にて反応させる工程、を包含し、
    式(V)および式(XXVIII)において、
    41は、
    (1)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
    (2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
    (3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
    (4)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (6)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (7)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (8)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (9)カルバモイル基;
    (10)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    (11)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);
    からなる群より選択される基を表し、
    43は、
    (i)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
    (ii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
    (iv)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (v)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (vi)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (vii)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (viii)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (ix)カルバモイル基;
    (x)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    (xi)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);
    らなる群より選択される基を表し、
    式(XXVIII)において、
    11は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基であり、そして
    式(V)において
    *は、新たに生成する不斉中心を示す、方法。
  5. 光学活性なα−アミノ酸またはその誘導体の製造方法であって、
    請求項2に記載の方法により得られた式(II):
    Figure 0005344523
    で表される光学活性なα−アミノニトリル誘導体を酸で加水分解する工程、を包含し、
    ここで、
    41は、
    (1)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
    (2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
    (3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
    (4)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (6)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (7)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (8)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (9)カルバモイル基;
    (10)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    (11)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);
    からなる群より選択される基を表し、
    42は、
    (1)水素原子;
    (2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
    (3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルコキシ基;
    (4)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
    (5)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
    (6)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (7)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (8)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (9)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (10)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (11)カルバモイル基;
    (12)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;
    (13)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);ならびに
    (14)−SO43
    (ここで、R43は、
    (i)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
    (ii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
    (iv)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (v)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (vi)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (vii)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (viii)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (ix)カルバモイル基;
    (x)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;もしくは
    (xi)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);
    である)
    からなる群より選択される基を表し、そして
    *は不斉中心を示す、方法。
  6. 光学活性なα−アミノ酸またはその誘導体の製造方法であって、
    請求項3または4に記載の方法により得られた式(V):
    Figure 0005344523
    で表される光学活性なα−アミノニトリル誘導体を酸で加水分解する工程、を包含し、
    ここで、
    41は、
    (1)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキル基;
    (2)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルケニル基;
    (3)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜C20アルキニル基;
    (4)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (6)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (7)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (8)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (9)カルバモイル基;
    (10)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    (11)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);
    からなる群より選択される基を表し、
    43は、
    (i)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキル基;
    (ii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルケニル基;
    (iii)分岐または環を形成していてもよく、および/またはハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cアルキニル基;
    (iv)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール基;
    (v)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、ヘテロアリール基;
    (vi)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、アリール部分を有する、アラルキル基;
    (vii)ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基か、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基か、シアノ基か、ハロゲン原子か、ニトロ基か、−NR3031(ここで、R30およびR31は、それぞれ独立して、水素原子か、または分岐していてもよくかつハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基かである)か、あるいはC〜Cアルキレン基で環を構成してなる環状アミノ基か、で置換されていてもよい、ヘテロアリール部分を有する、ヘテロアラルキル基;
    (viii)(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;
    (ix)カルバモイル基;
    (x)N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびに
    (xi)N,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい);
    らなる群より選択される基を表し、そして
    *は不斉中心を示す、方法。
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