JP5302737B2 - 凝固割れ予測方法、これを用いた鋳造方法、凝固割れ予測装置、及び凝固割れ予測プログラム - Google Patents
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なお、一般的に、凝固温度範囲が広いほど(凝固する際の温度変化量が大きいほど)凝固割れが生じ易いと考えられており、これが極力小さくなるような最適合金組成を定めることが望ましいとされているが、必ずしも凝固割れの発生を防止できるわけではない。
例えば、特許文献1のように、連鋳条件、特に冷却方法の最適化を行ったり、特許文献2のように、熱・熱ひずみ解析を実施して割れ易さを把握したりする方法が用いられている。
また例えば、特許文献3のように、割れ難い合金成分とその組成を限定的に規制して用いている。
特許文献1、2の技術には、合金成分毎にその条件は異なってくるため、基本的には合金組成を変更するときに同様の手法で凝固割れのし易さを確認することが必要となる。
また、特許文献3の技術には、成分組成が限定的に規定されているので、所望の合金成分からなるAl合金の鋳造品を鋳造することができない。
そして、これらの技術のいずれにおいても、所望の合金成分からなるAl合金の鋳造品を鋳造する際の凝固割れの難易を予測することができない。
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
前記再設定手段で再設定した内容で前記算出手段から再実行させる再実行手段として機能させることを特徴としている。
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
また、本発明に係る凝固割れ予測装置によれば、予め入力したAl合金に添加する添加元素の種類と許容添加量の数値範囲内、鋳造速度の許容速度の数値範囲内、及び鋳造品の許容断面積の数値範囲内で、添加元素の種類と添加量、鋳造速度、及び鋳造品の断面積を再設定し、再設定した内容で算出手段から再実行し、凝固割れし難いと予測されるまでこれを繰り返すため、凝固割れし難い添加元素の種類と添加量、及び凝固速度を予測することができる。
また、本発明に係る凝固割れ予測プログラムによれば、コンピュータに、予め入力したAl合金に添加する添加元素の種類と許容添加量の数値範囲内、鋳造速度の許容速度の数値範囲内、及び鋳造品の許容断面積の数値範囲内で、添加元素の種類と添加量、鋳造速度、及び鋳造品の断面積を再設定し、再設定した内容で算出手段から再実行し、凝固割れし難いと予測されるまでこれを繰り返させるため、凝固割れし難い添加元素の種類と添加量、凝固速度、及び鋳造品の断面積を予測させることができる。
また、本発明に係る凝固割れ予測装置によれば、予め入力したAl合金に添加する添加元素の種類と許容添加量の数値範囲内、及び鋳造速度の許容速度の数値範囲内で、添加元素の種類と添加量、及び鋳造速度を再設定し、再設定した内容で算出手段から再実行し、凝固割れし難いと予測されるまでこれを繰り返すため、凝固割れし難い添加元素の種類と添加量、及び凝固速度を予測することができる。
また、本発明に係る凝固割れ予測プログラムによれば、コンピュータに、予め入力したAl合金に添加する添加元素の種類と許容添加量の数値範囲内、及び鋳造速度の許容速度の数値範囲内で、添加元素の種類と添加量、及び鋳造速度を再設定し、再設定した内容で算出手段から再実行し、凝固割れし難いと予測されるまでこれを繰り返させるため、凝固割れし難い添加元素の種類と添加量、及び凝固速度を予測させることができる。
以下、本発明の第1実施形態に係る凝固割れ予測方法、これを用いた鋳造方法、凝固割れ予測装置、及び凝固割れ予測プログラムについて詳細に説明する。
本発明の第1実施形態に係る凝固割れ予測方法は、Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測方法である。
図1に示すように、DC鋳造を行うDC鋳造装置1は、Al合金の溶湯2の入ったローンダー3と、ローンダー3の下に設けられ、Al合金の溶湯2を横方向に流すフロートシステムなどの湯面制御システム4と、湯面制御システム4を囲むようにして設けられた鋳型5と、鋳型5の下方に設けられ、図示しない油圧シリンダーによって下方に引き下げられるボトムブロック6とを含んで構成されている。前記した鋳型5内には冷却水7が満たされており、溶湯2を冷却することで鋳造品8が所定の形状を呈するようにしている。また、当該鋳型5の底部には、ボトムブロック6によって引き下げられたAl合金の鋳造品8に向けて冷却水7を吐出し、鋳造品8を冷却するための吐出部9が備えられている。鋳造品8が所定の長さになると、鋳型5への溶湯2の注入とボトムブロック6の引き下げを停止することで所定の形状、大きさを有する鋳造品8を製造している。なお、湯面制御システム4としては、図1に例示したフロートシステムだけではなく、湯面高さを検知して溶湯供給量を調整するノズルストッパシステム(図示せず)などを用いても構わない。
入力ステップS1では、Al合金への添加を許容できる添加元素の種類と添加量、鋳造速度、及び前記鋳造品の断面積を入力する。なお、各温度におけるAl合金の固相率は、添加元素の種類と添加量によって決まる(より詳しくは、Al合金の固相率は、各温度において液相に残存している添加元素の残存量によって決まる。)。
ΔT=(TFsL−TFsH)×{(FsH−FsL)/0.2} ・・・(式1-1)
その理由としては、図3、図4及び図5に示すように、Al合金の固相率が0から0.75±0.05未満の領域Iでは、ひずみが発生して隙間が生じても未凝固の液相が多いため、生じた隙間に液相が容易に補給されるので凝固割れに至らないことによる。また、固相率が0.95±0.03を超えた領域IIIでは、ひずみが発生して隙間が生じた場合、生じた隙間に液相は補給されないものの、固相どうしが強固且つ複雑に絡み合うため、材料強度以下であれば熱収縮によるひずみが生じても容易に離れず、拘束点となり凝固割れし難くなることによる。ここで、図4における右肩下がりの曲線は液相線を表す。なお、液相線とは、液相部での平衡状態の液相線温度を結んだ線をいい、液相線温度とは液相部での平衡状態を保つことのできる温度をいう。液相線と固相率fs1.00とが交わる部分でAl合金が完全に固相状態となり、そのときの温度を固相線温度という。
かかる温度変化量ΔTは、その値が大きいほど凝固割れし易く、小さいほど凝固割れし難くなる。それは、温度変化量ΔTが大きいと、添加された元素が液相中に濃縮されて凝固温度が低下し、凝固過程の固相に発生した熱応力によるひずみにより凝固割れが発生するからである。従って、温度変化量ΔT(式1-1)で算出し、これを評価指標とすることとした。
この表面の凝固層の厚さは一般に凝固時間の平方根に比例し、また、凝固時間は速度の逆数に比例するため、凝固割れのし易さは鋳造速度の逆数に比例する。
従って、1/√v(v:鋳造速度(mm/min))に凝固割れ感度は比例することになる。
そして、前記したように本発明では、温度変化量ΔTが前記した(式1-2)を満たす場合、当該Al合金は鋳造条件の変化に伴う鋳造割れに対する感受性が低いと考えられるため、凝固割れし難いと予測することができる。これに対し、これらの関係が前記(式1-2)を満たさない場合、当該Al合金は鋳造条件の変化に伴う鋳造割れに対する感受性が高いと考えられるため、凝固割れし易いと予測することができる。
なお、(式1-2)における定数1660は実験的に求められたものであるので、これについては後述する。
用いられるAl合金としては、例えば、Al−Si系合金、Al−Mg系合金、Al−Cu系合金、Al−Mn系合金、Al−Si−Mg系合金、Al−Si−Cu系合金などを挙げることができる。
また、対象とする凝固割れとしては、鋳造品の表面で生じる表面割れを挙げることができる。
k=CS/CL ・・・(式4)
(但し、前記(式4)において、kは固液分配係数、CSは固相中の溶質濃度、CLは液相中の溶質濃度を示す。)
CL=C0×(1−fs)(k-1) ・・・(式5)
(但し、前記(式5)において、CLは液相中の溶質濃度、C0は初期液相中の溶質濃度、fsは固相率、kは固液分配係数を示す。)
本発明の第1実施形態に係る凝固割れ予測方法を用いてAl合金の鋳造品を鋳造する鋳造方法は、図6に示すように、入力ステップS11と、記憶ステップS15と、算出ステップS2と、予測ステップS3と、再設定ステップS5と、再実行ステップS6とを含み、予測ステップS3で凝固割れし難いと予測された場合は、当該凝固割れし難いと予測された添加元素の種類と添加量、鋳造速度、及び鋳造品の断面積で鋳造品の鋳造を行うというものである。
ここで、鋳造品を鋳造する鋳造条件自体は、通常行われる条件であれば問題なく適用することができる。
なお、Al合金への添加を許容できる添加元素の種類は、例えば、第1候補、第2候補…というように順位付けしておき、当該順位に従って添加元素を置換又は付加等して再設定するのが好ましい。ここで、添加元素の置換と付加は任意に設定できるようにするのが好ましい。このようにすれば、例えば、Al−Mn系合金からAl−Mg系合金へ、或いはAl−Mg系合金からAl−Mn系合金へ、又は、Al−Si−Mg系合金からAl−Si−Cu系合金へ、或いはAl−Si−Cu系合金からAl−Si−Mg系合金へというように添加元素を置換することができる。また、例えば、Al−Mg系合金からAl−Si−Mg系合金へというように添加元素を付加することができる。
また、変更可能な最小数値単位は、算出に用いる装置や当該装置にインストールされているソフトウェアによって任意に設定し得るが、例えば、前記した許容添加量であれば0.0001質量%や0.001質量%、0.01質量%などとすることができ、前記した鋳造速度の許容速度であれば、1mm/minや0.1mm/minなどとすることができ、前記した鋳造品の許容断面積であれば、100mm2や10mm2などとすることができる。
入力手段11は、例えば、文字や数字を入力するキーボードなどであり、これによってAl合金への添加を許容できる添加元素の種類(つまり、Al合金の成分)と添加量、添加元素の許容添加量の数値範囲、鋳造速度、及び鋳造速度の許容速度の数値範囲、鋳造品の断面積、及び鋳造品の許容断面積の数値範囲といった情報をコンピュータに入力することができる。
従って、プログラムによってこの制御部12は、Al合金の固相率が0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率FsLから前記固相率が0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率FsHまで変化するときの温度変化量ΔTを前記した(式1-1)に基づいて算出する算出手段121、算出した温度変化量ΔTと、入力した鋳造速度v(mm/min)と入力した鋳造品の断面積S(mm2)の関係が前記した(式1-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測する予測手段122としてコンピュータを機能させることができ、当該コンピュータを凝固割れ予測装置10とすることができる。
出力手段14は、例えば、モニターやプリンターなどであり、画面上又は紙面上に凝固割れの難易についての結果や、(式1-1)及び(式1-2)における算出結果、凝固割れし難い添加元素の種類と添加量、鋳造速度、及び鋳造品の断面積などを必要に応じて表示することができる。
なお、入力手段11と、出力手段14は、一実施形態に係る凝固割れ予測装置10と同様であるので説明を省略し、主に制御部22について説明する。
次いで、本発明の第2実施形態に係る凝固割れ予測方法、これを用いた鋳造方法、凝固割れ予測装置、及び凝固割れ予測プログラムについて詳細に説明する。
本発明の第2実施形態に係る凝固割れ予測方法も、Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測方法である。なお、縦型直接水冷方式のDC鋳造装置1については、図1を参照して第1実施形態で詳述しているので説明を省略する。
入力ステップS21では、Al合金への添加を許容できる添加元素の種類と添加量、及び鋳造速度を入力する。
そして、算出ステップS22で、Al合金の固相率fsがFsLのときの単位固相率あたりの温度変化量と、固相率fsがFsHのときの単位固相率あたりの温度変化量との比Aの算出を下記(式2-1)に基づいて算出する。
かかる比Aは、その値が大きいほど凝固割れし易く、小さいほど凝固割れし難くなる。それは、固相率の高い凝固した部分よりも少し内側の、固相率が低く温度の高い部分が拘束部となって、内側が凝固する際に、固相率の高い凝固した部分がその熱収縮を妨げることになるため、かかる熱収縮によって固相率の高い凝固した部分に凝固割れが生じるからである。
一方で、液相から固相へ変化するときの温度変化は主に凝固潜熱に支配され、その凝固潜熱量は固相率変化に比例するため、鋳造品の表面の近くにある、領域II内の固相率が0.95近傍である部分と、鋳造品の内側にある、領域II内の固相率が0.75近傍である部分との固相率変化は同じ速度と考えられる。
また、領域II内の固相率が0.75近傍である部分と領域II内の固相率が0.95近傍である部分が隣り合う部分における熱収縮量差が大きくなる程、熱収縮が大きい領域II内の固相率が0.95近傍である部分の方(鋳造品の表面に近い方)が凝固割れし易くなる。
従って、凝固層の厚さは一般に凝固時間の平方根に比例し、また、凝固時間は速度の逆数に比例するため、凝固割れのし易さは鋳造速度の逆数に比例する。つまり、凝固割れの難易は、凝固層の厚さを表す1/√vに比例することになる。しかし、局所的な歪み現象であるため、鋳造品の断面積との相関を得ることはできない。
なお、(式2-2)における定数121は実験的に求められたものであるので、これについては後述する。
用いられるAl合金としては、例えば、Al−Si系合金、Al−Mg系合金、Al−Cu系合金、Al−Mn系合金、Al−Si−Mg系合金、Al−Si−Cu系合金などを挙げることができる。
液相完全混合モデルであるScheilの式又はScheilモジュールを用いて比Aを算出すると、固相率がFsL近傍(例えば、固相率FsL±0.01の範囲)のときの∂T/∂fsと、固相率がFsH近傍(例えば、固相率FsH±0.01の範囲)のときの∂T/∂fsとを好適に算出することができる。なお、比Aを液相完全混合モデルであるScheilの式又はScheilモジュールを用いて算出することが好ましいことは、第1実施形態に係る凝固割れ予測方法で説明したのと同様であるのでその説明を省略する。
本発明の第1実施形態に係る凝固割れ予測方法を用いてAl合金の鋳造品を鋳造する鋳造方法は、図11に示すように、入力ステップS211と、記憶ステップS215と、算出ステップS22と、予測ステップS23と、再設定ステップS25と、再実行ステップS26とを含み、予測ステップS23で凝固割れし難いと予測された場合は、当該凝固割れし難いと予測された添加元素の種類と添加量、及び鋳造速度で鋳造品の鋳造を行うというものである。
ここで、鋳造品を鋳造する鋳造条件自体は、通常行われる条件であれば問題なく適用することができることは第1実施形態と同様である。
なお、Al合金への添加を許容できる添加元素の種類は、例えば、第1候補、第2候補…というように順位付けしておき、当該順位に従って添加元素を置換又は付加等して再設定するのが好ましい。ここで、添加元素の置換と付加は任意に設定できるようにするのが好ましい。このようにすれば、例えば、Al−Mn系合金からAl−Mg系合金へ、或いはAl−Mg系合金からAl−Mn系合金へ、又は、Al−Si−Mg系合金からAl−Si−Cu系合金へ、或いはAl−Si−Cu系合金からAl−Si−Mg系合金へというように添加元素を置換することができる。また、例えば、Al−Mg系合金からAl−Si−Mg系合金へというように添加元素を付加することができる。
また、変更可能な最小数値単位は、算出に用いる装置や当該装置にインストールされているソフトウェアによって任意に設定し得るが、例えば、許容添加量であれば0.0001質量%や0.001質量%、0.01質量%などとすることができ、鋳造速度の許容速度であれば、1mm/minや0.1mm/minなどとすることができる。
入力手段11は、例えば、文字や数字を入力するキーボードなどであり、これによってAl合金への添加を許容できる添加元素の種類(つまり、Al合金の成分)と添加量、添加元素の許容添加量の数値範囲、鋳造速度、及び鋳造速度の許容速度の数値範囲といった情報をコンピュータに入力することができる。
従って、プログラムによってこの制御部32は、Al合金の固相率がFsL(0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率)のときの単位固相率あたりの温度変化量と、固相率がFsH(0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率)のときの単位固相率あたりの温度変化量との比Aの算出を前記した(式2-1)に基づいて算出する算出手段321、算出した前記比Aと入力した鋳造速度v(mm/min)の関係が(式2-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測する予測手段322としてコンピュータを機能させることができ、当該コンピュータを凝固割れ予測装置30とすることができる。
出力手段14は、例えば、モニターやプリンターなどであり、画面上又は紙面上に凝固割れの難易についての結果や、(式2-1)及び(式2-2)における算出結果、凝固割れし難い添加元素の種類と添加量、及び鋳造速度などを必要に応じて表示することができる。
なお、入力手段11と、出力手段14は、一実施形態に係る凝固割れ予測装置30と同様であるので説明を省略し、主に制御部42について説明する。
Al合金の鋳造品を鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れを検証するため、表1に示す合金組成からなる(1)〜(18)の合金番号のAl合金を用意した。
第1実施例では、表1に示す(1)〜(18)のAl合金のいずれかと、下記表2に示すA〜Eの鋳造条件と、下記《鋳造条件》に記載した共通する鋳造条件とにより、下記表3に示すNo.1〜18に係る試験片を作製した。なお、下記表2には、A〜Eの鋳造条件とともに、鋳造速度とこれの平方根及び鋳造品の断面積とこれの対数(log)、及びlogS・√vを併せて記載している。
《鋳造条件》
・鋳造方式:縦型DC鋳造
・冷却水:0.55リットル/min・cm
カラーチェックは、KOHZAI社製のミクロチェック洗浄液、ミクロチェック浸透液(赤色液)、及びミクロチェック現像液(白)を使用した。具体的には、ミクロチェック洗浄液で表面を洗浄した後、ミクロチェック浸透液(赤色液)を吹きつけて浸透させ、ミクロチェック洗浄液で再洗浄した後、ミクロチェック現像液(白)を吹きつけて目視観察することにより行った。目視観察で浸透液が赤く染みしたところを凝固割れ(表面割れ)が生じていると判断した。かかる鋳造結果(凝固割れの有無)を合金組成及び条件ともに表3及び図14に示した。凝固割れが生じていないものを合格として「○」で表し、凝固割れが生じていたものを不合格として「×」で表した。
一方、No.4〜18については、温度変化量ΔT≦1660/(logS・√v)の関係が成り立たないこと、及び予測結果として割れる(割れ易い)といえることが分かった。
次に、第2実施例では、前記表1に示した(1)〜(18)のAl合金のいずれかと、前記表2に示したA〜Eの鋳造条件と、前記《鋳造条件》に記載した共通する鋳造条件とにより、下記表5に示すNo.19〜41に係る試験片を作製した。なお、No.27〜41は、第1実施例のNo.12〜26と同じ合金成分及び鋳造条件で鋳造したものである。
一方、No.27〜41については、A≦121/√vの関係が成り立たないこと、及び予測結果として割れ易いといえることが分かった。
S2 算出ステップ
S3 予測ステップ
S4 出力ステップ
I,II,III 領域
S11 入力ステップ
S15 記憶ステップ
S5 再設定ステップ
S6 再実行ステップ
1 DC鋳造装置
2 溶湯
3 ローンダー
4 湯面制御システム
5 鋳型
6 ボトムブロック
7 冷却水
8 鋳造品
9 吐出部
10 予測装置
11 入力手段
12 制御部
121 算出手段
122 予測手段
13 記憶手段
14 出力手段
20 予測装置
22 制御部
221 算出手段
222 予測手段
223 再設定手段
224 再実行手段
S21 入力ステップ
S22 算出ステップ
S23 予測ステップ
S24 出力ステップ
S25 再設定ステップ
S26 再実行ステップ
S211 入力ステップ
S215 記憶ステップ
30 予測装置
32 制御部
321 算出手段
322 予測手段
40 予測装置
42 制御部
421 算出手段
422 予測手段
423 再設定手段
424 再実行手段
Claims (16)
- Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測方法であって、
前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類と添加量、鋳造速度、及び前記鋳造品の断面積を入力する入力ステップと、
前記Al合金の固相率が0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率FsLから前記固相率が0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率FsHまで変化するときの温度変化量ΔTを下記(式1-1)に基づいて算出する算出ステップと、
算出した前記温度変化量ΔTと、入力した前記鋳造速度v(mm/min)と入力した前記鋳造品の断面積S(mm2)の関係が下記(式1-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測する予測ステップと、
前記予測ステップによって予測された結果を出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする凝固割れ予測方法。
ΔT=(TFsL−TFsH)×{(FsH−FsL)/0.2} ・・・(式1-1)
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
(但し、前記(式1-1)及び前記(式1-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
TFsLは、固相率が前記FsLであるときの温度を表し、
TFsHは、固相率が前記FsHであるときの温度を表し、
Sは鋳造品の断面積(mm2)を表し、
vは鋳造速度(mm/min)を表す。) - 汎用熱力学データベースを利用して前記温度変化量ΔTを算出する場合であって、
前記Al合金が2元系以上のAl合金である場合は、前記汎用熱力学データベースの液相完全混合モデルであるScheilモジュールを用いて前記固相率が前記FsLのときの温度TFsL と、前記固相率が前記FsHのときの温度TFsH と、を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の凝固割れ予測方法。 - 前記凝固割れが、表面割れであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の凝固割れ予測方法。
- 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の凝固割れ予測方法を用いてAl合金の鋳造品を鋳造する鋳造方法であって、
前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類と添加量、前記添加元素の許容添加量の数値範囲、鋳造速度、前記鋳造速度の許容速度の数値範囲、前記鋳造品の断面積、及び前記鋳造品の許容断面積の数値範囲を入力する入力ステップと、
前記入力ステップで入力された前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類、前記添加元素の許容添加量の数値範囲、前記鋳造速度の許容速度の数値範囲、及び前記鋳造品の許容断面積の数値範囲を記憶しておく記憶ステップと、
前記Al合金の固相率が0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率FsLから前記固相率が0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率FsHまで変化するときの温度変化量ΔTを下記(式1-1)に基づいて算出する算出ステップと、
算出した前記温度変化量ΔTと、入力した前記鋳造速度v(mm/min)と入力した前記鋳造品の断面積S(mm2)の関係が下記(式1-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測する予測ステップと、
前記予測ステップで凝固割れし易いと予測された場合は、前記添加元素の種類、前記添加元素の添加量の数値、前記鋳造速度、及び前記断面積を、前記記憶ステップで記憶した前記添加元素の種類、前記添加元素の許容添加量の数値範囲内、前記鋳造速度の許容速度の数値範囲内、及び前記鋳造品の許容断面積の数値範囲内で再設定する再設定ステップと、
前記再設定ステップで再設定した内容で前記算出ステップから再実行させる再実行ステップと、を含み、
前記予測ステップで凝固割れし難いと予測された場合は、当該凝固割れし難いと予測された添加元素の種類と添加量、鋳造速度、及び断面積で鋳造品の鋳造を行う
ことを特徴とする鋳造方法。
ΔT=(TFsL−TFsH)×{(FsH−FsL)/0.2} ・・・(式1-1)
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
(但し、前記(式1-1)及び前記(式1-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
TFsLは、固相率が前記FsLであるときの温度を表し、
TFsHは、固相率が前記FsHであるときの温度を表し、
Sは鋳造品の断面積(mm2)を表し、
vは鋳造速度(mm/min)を表す。) - Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測装置であって、
前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類と添加量、鋳造速度、及び前記鋳造品の断面積を入力する入力手段と、
前記Al合金の固相率が0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率FsLから前記固相率が0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率FsHまで変化するときの温度変化量ΔTを下記(式1-1)に基づいて算出する算出手段と、
算出した前記温度変化量ΔTと、入力した前記鋳造速度v(mm/min)と入力した前記鋳造品の断面積S(mm2)の関係が下記(式1-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測する予測手段と、
前記予測手段によって予測された結果を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする凝固割れ予測装置。
ΔT=(TFsL−TFsH)×{(FsH−FsL)/0.2} ・・・(式1-1)
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
(但し、前記(式1-1)及び前記(式1-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
TFsLは、固相率が前記FsLであるときの温度を表し、
TFsHは、固相率が前記FsHであるときの温度を表し、
Sは鋳造品の断面積(mm2)を表し、
vは鋳造速度(mm/min)を表す。) - Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測装置であって、
前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類と添加量、前記添加元素の許容添加量の数値範囲、鋳造速度、前記鋳造速度の許容速度の数値範囲、前記鋳造品の断面積、及び前記鋳造品の許容断面積の数値範囲を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類、前記添加元素の許容添加量の数値範囲、前記鋳造速度の許容速度の数値範囲、及び前記鋳造品の許容断面積の数値範囲を記憶しておく記憶手段と、
前記Al合金の固相率が0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率FsLから前記固相率が0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率FsHまで変化するときの温度変化量ΔTを下記(式1-1)に基づいて算出する算出手段と、
算出した前記温度変化量ΔTと、入力した前記鋳造速度v(mm/min)と入力した前記鋳造品の断面積S(mm2)の関係が、下記(式1-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測し、これらの関係が、下記(式1-2)を満たさない場合に凝固割れし易いと予測する予測手段と、
前記予測手段で凝固割れし易いと予測された場合は、前記添加元素の種類、前記添加元素の添加量の数値、前記鋳造速度、及び前記断面積を、前記記憶手段で記憶した前記添加元素の種類、前記添加元素の許容添加量の数値範囲内、前記鋳造速度の許容速度の数値範囲内、及び前記鋳造品の許容断面積の数値範囲内で再設定する再設定手段と、
前記再設定手段で再設定した内容で前記算出手段から再実行させる再実行手段と、
前記予測手段によって予測された結果を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする凝固割れ予測装置。
ΔT=(TFsL−TFsH)×{(FsH−FsL)/0.2} ・・・(式1-1)
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
(但し、前記(式1-1)及び前記(式1-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
TFsLは、固相率が前記FsLであるときの温度を表し、
TFsHは、固相率が前記FsHであるときの温度を表し、
Sは鋳造品の断面積(mm2)を表し、
vは鋳造速度(mm/min)を表す。) - Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測プログラムであって、
コンピュータを、
前記Al合金の固相率が0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率FsLから前記固相率が0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率FsHまで変化するときの温度変化量ΔTを下記(式1-1)に基づいて算出する算出手段、及び
算出した前記温度変化量ΔTと、入力した鋳造速度v(mm/min)と入力した前記鋳造品の断面積S(mm2)の関係が下記(式1-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測する予測手段
として機能させることを特徴とする凝固割れ予測プログラム。
ΔT=(TFsL−TFsH)×{(FsH−FsL)/0.2} ・・・(式1-1)
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
(但し、前記(式1-1)及び前記(式1-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
TFsLは、固相率が前記FsLであるときの温度を表し、
TFsHは、固相率が前記FsHであるときの温度を表し、
Sは鋳造品の断面積(mm2)を表し、
vは鋳造速度(mm/min)を表す。) - Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測プログラムであって、
コンピュータを、
前記Al合金の固相率が0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率FsLから前記固相率が0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率FsHまで変化するときの温度変化量ΔTを下記(式1-1)に基づいて算出する算出手段、
算出した前記温度変化量ΔTと、鋳造速度v(mm/min)と前記鋳造品の断面積S(mm2)の関係が、下記(式1-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測し、これらの関係が下記(式1-2)を満たさない場合に凝固割れし易いと予測する予測手段、
前記予測手段で凝固割れし易いと予測された場合は、前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類、前記添加元素の添加量の数値、前記鋳造速度、及び前記断面積を、予め入力手段によって入力され、記憶手段で記憶した前記添加元素の種類、前記添加元素の許容添加量の数値範囲内、前記鋳造速度の許容速度の数値範囲内、及び前記鋳造品の許容断面積の数値範囲内で再設定する再設定手段、及び
前記再設定手段で再設定した内容で前記算出手段から再実行させる再実行手段
として機能させることを特徴とする凝固割れ予測プログラム。
ΔT=(TFsL−TFsH)×{(FsH−FsL)/0.2} ・・・(式1-1)
ΔT≦1660/(logS・√v) ・・・(式1-2)
(但し、前記(式1-1)及び前記(式1-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
TFsLは、固相率が前記FsLであるときの温度を表し、
TFsHは、固相率が前記FsHであるときの温度を表し、
Sは鋳造品の断面積(mm2)を表し、
vは鋳造速度(mm/min)を表す。) - Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測方法であって、
前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類と添加量、及び鋳造速度を入力する入力ステップと、
前記Al合金の固相率fsがFsLのときの単位固相率あたりの温度変化量と、固相率fsがFsHのときの単位固相率あたりの温度変化量との比Aの算出を下記(式2-1)に基づいて算出する算出ステップと、
算出した前記比Aと入力した前記鋳造速度v(mm/min)の関係が(式2-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測する予測ステップと、
前記予測ステップによって予測された結果を出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする凝固割れ予測方法。
A=[∂T/∂fs]fs=FsH/[∂T/∂fs]fs=FsL ・・・(式2-1)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
(但し、前記(式2-1)及び前記(式2-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
[∂T/∂fs]は、fsによって与えられる単位固相率あたりの温度変化量を表し、
vは、鋳造速度(mm/min)を表す。) - 汎用熱力学データベースを利用して前記温度変化量を算出する場合であって、
前記Al合金が2元系以上のAl合金である場合は、前記汎用熱力学データベースの液相完全混合モデルであるScheilモジュールを用いて前記固相率fsが前記FsLのときの∂T/∂fsと、前記固相率fsが前記FsHのときの∂T/∂fsと、を算出する
ことを特徴とする請求項9に記載の凝固割れ予測方法。 - 前記凝固割れが、表面割れであることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の凝固割れ予測方法。
- 請求項9から請求項11のうちのいずれか1項に記載の凝固割れ予測方法を用いてAl合金の鋳造品を鋳造する鋳造方法であって、
前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類と添加量、前記添加元素の許容添加量の数値範囲、鋳造速度、及び前記鋳造速度の許容速度の数値範囲を入力する入力ステップと、
前記入力ステップで入力された前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類、前記添加元素の許容添加量の数値範囲、及び前記鋳造速度の許容速度の数値範囲を記憶しておく記憶ステップと、
前記Al合金の固相率fsがFsLのときの単位固相率あたりの温度変化量と、固相率fsがFsHのときの単位固相率あたりの温度変化量との比Aの算出を下記(式2-1)に基づいて算出する算出ステップと、
算出した前記比Aと入力した前記鋳造速度v(mm/min)の関係が下記(式2-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測する予測ステップと、
前記予測ステップで凝固割れし易いと予測された場合は、前記添加元素の種類、前記添加元素の添加量の数値、及び前記鋳造速度を、前記記憶ステップで記憶した前記添加元素の種類、前記添加元素の許容添加量の数値範囲内、及び前記鋳造速度の許容速度の数値範囲内で再設定する再設定ステップと、
前記再設定ステップで再設定した内容で前記算出ステップから再実行させる再実行ステップと、を含み、
前記予測ステップで凝固割れし難いと予測された場合は、当該凝固割れし難いと予測された添加元素の種類と添加量、及び鋳造速度で鋳造品の鋳造を行う
ことを特徴とする鋳造方法。
A=[∂T/∂fs]fs=FsH/[∂T/∂fs]fs=FsL ・・・(式2-1)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
(但し、前記(式2-1)及び前記(式2-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
[∂T/∂fs]は、fsによって与えられる単位固相率あたりの温度変化量を表し、
vは、鋳造速度(mm/min)を表す。) - Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測装置であって、
前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類と添加量、及び鋳造速度を入力する入力手段、
前記Al合金の固相率fsがFsLのときの単位固相率あたりの温度変化量と、固相率fsがFsHのときの単位固相率あたりの温度変化量との比Aの算出を下記(式2-1)に基づいて算出する算出手段、
算出した前記比Aと入力した前記鋳造速度v(mm/min)の関係が(式2-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測する予測手段、
前記予測手段によって予測された結果を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする凝固割れ予測装置。
A=[∂T/∂fs]fs=FsH/[∂T/∂fs]fs=FsL ・・・(式2-1)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
(但し、前記(式2-1)及び前記(式2-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
[∂T/∂fs]は、fsによって与えられる単位固相率あたりの温度変化量を表し、
vは、鋳造速度(mm/min)を表す。) - Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測装置であって、
前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類と添加量、前記添加元素の許容添加量の数値範囲、鋳造速度、及び前記鋳造速度の許容速度の数値範囲を入力する入力手段と、
前記入力手段で入力された前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類、前記添加元素の許容添加量の数値範囲、及び前記鋳造速度の許容速度の数値範囲を記憶しておく記憶手段と、
前記Al合金の固相率fsがFsLのときの単位固相率あたりの温度変化量と、固相率fsがFsHのときの単位固相率あたりの温度変化量との比Aの算出を下記(式2-1)に基づいて算出する算出手段と、
算出した前記比Aと入力した前記鋳造速度v(mm/min)の関係が、下記(式2-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測し、これらの関係が下記(式2-2)を満たさない場合に凝固割れし易いと予測する予測手段と、
前記予測手段で凝固割れし易いと予測された場合は、前記添加元素の種類、前記添加元素の添加量の数値、及び前記鋳造速度を、前記記憶手段で記憶した前記添加元素の種類、前記添加元素の許容添加量の数値範囲内、及び前記鋳造速度の許容速度の数値範囲内で再設定する再設定手段と、
前記再設定手段で再設定した内容で前記算出手段から再実行させる再実行手段と、
前記予測手段によって予測された結果を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする凝固割れ予測装置。
A=[∂T/∂fs]fs=FsH/[∂T/∂fs]fs=FsL ・・・(式2-1)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
(但し、前記(式2-1)及び前記(式2-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
[∂T/∂fs]は、fsによって与えられる単位固相率あたりの温度変化量を表し、
vは、鋳造速度(mm/min)を表す。) - Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測プログラムであって、
コンピュータを、
前記Al合金の固相率fsがFsLのときの単位固相率あたりの温度変化量と、固相率fsがFsHのときの単位固相率あたりの温度変化量との比Aの算出を下記(式2-1)に基づいて算出する算出手段、及び
算出した前記比Aと入力した鋳造速度v(mm/min)の関係が(式2-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測する予測手段
として機能させることを特徴とする凝固割れ予測プログラム。
A=[∂T/∂fs]fs=FsH/[∂T/∂fs]fs=FsL ・・・(式2-1)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
(但し、前記(式2-1)及び前記(式2-2)において、
FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
[∂T/∂fs]は、fsによって与えられる単位固相率あたりの温度変化量を表し、
vは、鋳造速度(mm/min)を表す。) - Al合金の鋳造品を縦型直接水冷方式にて半連続鋳造する際の凝固過程でみられる凝固割れの難易を予測するための凝固割れ予測プログラムであって、
コンピュータを、
前記Al合金の固相率fsがFsLのときの単位固相率あたりの温度変化量と、固相率fsがFsHのときの単位固相率あたりの温度変化量との比Aの算出を下記(式2-1)に基づいて算出する算出手段、
算出した前記比Aと入力した鋳造速度v(mm/min)の関係が、下記(式2-2)を満たす場合に凝固割れし難いと予測し、これらの関係が下記(式2-2)を満たさない場合に凝固割れし易いと予測する予測手段、
前記予測手段で凝固割れし易いと予測された場合は、前記Al合金への添加を許容できる添加元素の種類、前記添加元素の添加量の数値、及び前記鋳造速度を、予め入力手段によって入力され、記憶手段で記憶した前記添加元素の種類、前記添加元素の許容添加量の数値範囲内、及び前記鋳造速度の許容速度の数値範囲内で再設定する再設定手段、及び
前記再設定手段で再設定した内容で前記算出手段から再実行させる再実行手段
として機能させることを特徴とする凝固割れ予測プログラム。
A=[∂T/∂fs]fs=FsH/[∂T/∂fs]fs=FsL ・・・(式2-1)
A≦121/√v ・・・(式2-2)
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FsLは、0.75±0.05の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
FsHは、0.95±0.03の間におけるいずれか一点の固相率を表し、
[∂T/∂fs]は、fsによって与えられる単位固相率あたりの温度変化量を表し、
vは、鋳造速度(mm/min)を表す。)
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