JP5056425B2 - 自動販売機 - Google Patents

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Description

本発明は、缶、ビン、パック、ペットボトル等の容器に入れた飲料等の商品を冷 媒回路にて冷却または加熱して販売に供する自動販売機に関する。
近年の地球温暖化に対して二酸化炭素の排出量削減が課題となっており、自動 販売機も省エネ型が開発されている。その1方式として従来は排熱していた凝縮器 の熱を庫内の加熱に利用するヒートポンプ方式の自動販売機が注目されている(例 えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この自動販売機は、庫内側の熱交換器を冷却時には蒸発器として 使用し、加温時には凝縮器として使用するため、自動販売機の冷却加熱の運転モー ドによって、冷媒の流し方を変更させる必要がある結果、冷凍回路の配管が複雑に なりコスト高を招来するという問題がある。
また、CO2冷媒を使用して、製造コストを低減させるために1つの商品収納庫 に冷却用熱交換器と加熱用熱交換器を2つの配管回路を設けて冷媒回路を構成する ことが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−298210号公報 特開2006−11493号公報
しかしながら、特許文献2に記載の冷媒回路を臨界内の温度で使用する場合で、 かつ、加熱用熱交換器を複数用いる場合において、商品収納庫1室を加熱する運転 モードから商品収納庫2室を加熱する運転モードに切り替える時、もともと冷却運 転をしていた商品収納庫は、庫内が10℃以下の低温に冷やされているため、庫内 の加熱熱交換器に高温高圧冷媒が流れ込んでもすぐに凝縮して寝込む。一方、もと もと加熱運転をしていた商品収納庫では、冷媒が凝縮して溜まることなく低圧側へ と流れる。このため、加熱運転に切り替った商品収納庫の加熱熱交換器の出口が塞 がれることになり、加熱熱交換器に冷媒が流れにくくなり、加熱特性が低下すると いう問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みなされたもので、商品収納庫1室を加熱する運転モー ドから当該加熱されていた商品収納庫を含む商品収納庫2室を加熱する運転モード に切り替える時、効率よく加熱運転を行う自動販売機を提供することを目的とする 。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る自動販売機は、複数の商 品収納庫を有し、冷却加熱の運転モードにより各商品収納庫を選択的に冷却もしく は加熱するための自動販売機であって、
冷媒を圧縮する圧縮機と、庫外に設け冷媒を凝縮する凝縮器と、該凝縮器の出口側 に冷媒を膨張させる膨張手段と、膨張手段より膨張した冷媒を分配する分配器と、 庫内に設け冷媒を蒸発して庫内を冷却する複数の蒸発器と、庫内に設け冷媒を凝縮 して庫内を加熱する加熱熱交換器と、庫内に設け庫内を加熱する加熱ヒータと、庫 内温度を検知する庫内温度検知手段と、これらを制御する制御手段を有する自動販 売機において、商品収納庫1室を加熱する運転モードから商品収納庫2室を加熱す る運転モードに切り替える時、加熱する2室の庫内温度差により前記加熱ヒータを 加熱駆動させることを特徴とする
また、本発明の請求項2に係る自動販売機は、請求項1において、加熱する2室 の庫内温度差が第1の判定値以上の場合には、庫内温度の低い商品収納庫を加熱ヒ ータにより加熱させ、かつ、庫内温度の高い商品収納庫を加熱熱交換器により加熱 させ、加熱する2室の庫内温度差が第1の判定値より低い第2の判定値以下に達し たときには、2室の商品収納庫を加熱熱交換器により加熱させることを特徴とする 。
また、本発明の請求項3に係る自動販売機は、請求項1において、加熱する2室 の庫内温度差が第3の判定値以上の場合には、両室の商品収納庫を加熱ヒータによ り加熱させることを特徴とする
本発明に係る請求項1−3の自動販売機は、複数の商品収納庫を有し、冷却加熱 の運転モードにより各商品収納庫を選択的に冷却もしくは加熱するための自動販売 機であって、冷媒を圧縮する圧縮機と、庫外に設け冷媒を凝縮する凝縮器と、該凝 縮器の出口側に冷媒を膨張させる膨張手段と、膨張手段より膨張した冷媒を分配す る分配器と、庫内に設け冷媒を蒸発して庫内を冷却する複数の蒸発器と、庫内に設 け冷媒を凝縮して庫内を加熱する加熱熱交換器と、庫内に設け庫内を加熱する加熱 ヒータと、庫内温度を検知する庫内温度検知手段と、これらを制御する制御手段を 有する自動販売機において、商品収納庫1室を加熱する運転モードから商品収納庫 2室を加熱する運転モードに切り替える時、加熱する2室の庫内温度差により前記 加熱ヒータを加熱駆動させることにより、冷却運転に使用されていた庫内を加温す るので、加熱運転に切り替った商品収納庫の加熱熱交換器の出口で冷媒が塞がれる ことを抑制できる結果、商品収納庫1室を加熱する運転モードから商品収納庫2室 を加熱する運転モードに切り替える時、効率よく加熱運転を行うことができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動販売機の好適な実施例を詳細に説 明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
(実施例1)
まず、本発明の実施例1に係る自動販売機について図1〜10を参照しつつ説明 する。図1は本発明の実施例に係る自動販売機を示す斜視図、図2は、図1に示し た自動販売機の断面図であり、図3は本発明の実施例に係る冷媒回路図である。図 4は制御装置のブロック図を示し、図5は運転モードCCCの冷媒の流れを示す回 路図であり、図6は運転モードCHCの冷媒の流れを示す回路図であり、図7は運 転モードHHCの冷媒の流れを示す回路図である。図8は実施例1に係るモード切 替制御のフローチャートを示し、図9は実施例1に係る制御の電磁弁、ヒータの動 作表を示す。図10は、図8のフローチャートのステップS14での冷媒の流れを 示す回路図である。
これら図において、自動販売機は、前面が開口した直方状の断熱体として形成さ れた本体キャビネット10と、その前面に設けられた外扉20および内扉30と、 本体キャビネット10の内部を上下2段に底板11にて区画形成し、上部を例えば 2つの断熱仕切板40wによって仕切られた3つの独立した商品収納庫40a、4 0b、40cと、下部に商品収納庫40a、40b、40cを冷却もしくは加熱す る冷却/加熱ユニット60を収納する機械室50と、外扉20の内側に配設され、 商品収納庫40a、40b、40c内の庫内温度センサTa、Tb、Tcにより自 動販売機の冷却、加熱運転などを制御する制御手段90と、を有して構成されてい る。
より詳細に説明すると、外扉20は、本体キャビネット10の前面開口を開閉す るためのものであり、図には明示していないが、この外扉20の前面には、販売す る商品の見本を展示する商品展示室、販売する商品を選択するための選択ボタン、 貨幣を投入するための貨幣投入口、払い出された商品を取り出すための商品取出口 21等々、商品の販売に必要となる構成が配置してある。
内扉30は、商品収納庫40a、40b、40cの前面を開閉し、内部の商品を 保温するものであり、上下2段に分割され内部に断熱体を有する箱型形状の構造体 である。上側の内扉30aは、一端を外扉20に枢軸し、他端を外扉20に係着し て、外扉20の開放と同時に上側の内扉30aを開放させて、商品の補充を容易に するものである。下側の内扉30bは、一端を本体キャビネット10に枢軸し、他 端を本体キャビネット10に不図示の掛金にて掛着して、外扉20を開放したとき には、閉止した状態であり、商品収納庫40a、40b、40c内の冷気もしくは 暖気が流出することを防ぎ、メンテナンス時など必要に応じて開放できるものであ る。
商品収納庫40a、40、40は、缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品 を所望の温度に維持した状態で収容するためのものであり、その収納庫の容量は商 品収納庫40a、40c、40bの順番に大きな態様で配分されている。本実施例 は、商品収納庫40aを冷却専用とし、商品収納庫40c、40bを冷却加熱兼用 としている。その商品収納庫40a、40b、40cには、それぞれ、商品を上下 方向に沿って並ぶ態様で収納し、販売信号により1個ずつ商品を排出するための商 品搬出機構を備えた商品収納ラックR、排出された商品Sを内扉30bに取設され た搬出扉31を介して外扉の販売口21へ搬出する商品搬出シュート42を有して いる。
冷却/加熱ユニット60は、冷凍サイクルを構成する圧縮機61、凝縮器62、 膨張弁63、分流器64と、底板11を跨いで庫内の蒸発器65a、65b、65 cとを冷媒配管で連結した冷却部と、圧縮機61から加熱熱交換器66b、66c とを冷媒配管で連結した加熱部と、商品収納庫40c、40bに取設された加熱ヒ ータ80c、80bとから構成され、運転モードに応じて、庫内に冷風または温風 を循環させて商品収納ラックR内の商品Sを冷却または加熱するものである。
凝縮器62の後部にはファン62fが取設され、ファン62fは機械室50の前 面開口部より空気を吸入し、凝縮器62による凝縮熱を吸収するとともに、圧縮機 61の排熱を吸収して、機械室50の背面開口部へ排気するためのものである。
蒸発器65a、65b、65cは、商品収納庫40a、40b、40cを冷却す るためのものであり、各商品収納庫の下部に取設されている。また、加熱熱交換器 66b、66cは、蒸発器65b、65cの前に取設され、商品収納庫40b、4 0cを加熱するためのものである。蒸発器65a、65b、65c、加熱熱交換器 66b、66cは、各商品収納庫40a、40b、40cにおいて、風胴67で囲 繞され、その前方にファン65fが取設され、後方にはダクト67dが取設されて いる。商品収納庫内の冷却/加熱は、蒸発器65a、65b、65c、加熱熱交換 器66b、66cにより冷却もしくは加熱された空気を商品収納庫内の商品Sに送 風し、ダクト67dより回収することで行われる。
冷却/加熱ユニット60の冷媒回路構成について図3を用いて詳述する。図3に 示すように圧縮機61から出た配管は電磁弁68を介して凝縮器62に接続され、 凝縮器62から出た配管は逆止弁71を介して膨張弁63(膨張手段、キャピラリ でも良い)に接続されている。膨張弁63から出た配管は分流器64に接続し、分 流器64より電磁弁70a、70b、70cを介して蒸発器65a、65b、65 cに接続されて、蒸発器65a、65b、65cからの配管は集合してアキュムレ ータ78を介して圧縮機61に接続されている。なお、図3中の破線は、商品収納 庫40a、40b、40cを示し、商品収納庫40a、40b、40c内に庫内温 度センサTa、Tb、Tcおよび商品収納庫40b、40cに加熱ヒータ80b、 80cが取設されていることを示す。
一方、圧縮機61から出た配管は電磁弁68b、68cを介して加熱熱交換器6 6b、66cに接続され、加熱熱交換器66b、66cを出た配管は、逆止弁71 、71を介して集合し、庫外熱交換器76に接続されている。また、庫外熱交換器 76から出た配管は、電子膨張弁79を介して膨張弁63の下流側に接続されてい る。
冷媒は、臨界圧力内で使用する冷媒、例えばフロン冷媒でR134aを使用して いる。
制御手段90は、商品収納庫40a、40b、40cの運転モードにより冷却も しくは加熱を制御するものであり、図4に示すように内部にCPU、メモリを有し 、運転モード設定SW91の設定により冷媒回路の電磁弁開閉の制御を行う。運転 モードは、商品収納庫40a、40b、40cの冷却もしくは加熱の運転をC、H で示すものであり、商品収納庫の左側から順(40c、40b、40a)に、例え ば、すべてが冷却の場合にはCCCモード、左の商品収納庫のみが加熱の場合には HCCモードと記す。制御手段90は、庫内温度センサTa、Tb、Tcにより各 庫内の温度を検知して、サーモサイクル運転を行う。具体的には、庫内温度がサー モOFF設定温度(例えば、冷却の場合は−2℃、加熱の場合は61℃)になった ときにはその庫内の蒸発器、加熱熱交換器に関する電磁弁を閉成し、庫内温度がサ ーモON設定温度(例えば、冷却の場合は8℃、加熱の場合は41℃)になったと きにはその庫内の蒸発器、加熱熱交換器に関する電磁弁を開成して、庫内を適温に 制御する。
また、制御手段90は、ヒータ80b、80cと接続し、運転モード切替時に後 述するようにヒータ80b、80cを制御する。
かかる構成で運転モードをCCCモードに設定すると、制御手段90は、電磁弁 68、70a、70b、70cを開成し、電磁弁68b、68cを閉成する。図5 で示すように圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、凝縮器62に凝縮され液冷媒と なり、膨張弁63で膨張して低温の気液2相流となり、分流器64で3方に分流さ れ蒸発器65a、65b、65cで蒸発し、商品収納庫40a、40b、40cが 冷却される。気体となった冷媒は、液冷媒を貯留するアキュムレータ78を介して 気液分離させて圧縮機61に戻る。この冷却は、制御装置90にて庫内温度センサ Ta、Tb、Tcによるサーモサイクル運転により庫内温度が適温に制御される。
次に、運転モードを中央の1室を加熱するCHCモードに設定すると、制御手段 90は、電磁弁68b、70c、70aを開成し、電磁弁68、68c、70bを 閉成する。図6で示すように圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、加熱熱交換器6 6bに流入して凝縮され、商品収納庫40cを加熱する。加熱熱交換器66bで凝 縮され高温冷媒は、さらに庫外熱交換器76で凝縮され、電子膨張弁79で膨張さ れる。電子膨張弁79で膨張された冷媒は、低温の気液2相流となり、分流器64 で分流され蒸発器65a、65cで蒸発し、商品収納庫40a、40bが冷却され る。蒸発器65a、65cで気体となった冷媒は、圧縮機61に戻る。この冷却加 熱運転も前述のようにサーモサイクル運転で庫内が適温に維持される。
次に、運転モードを左側と中央の2室を加熱するHHCモードに設定すると、制 御手段90は、電磁弁68b、68c、70aを開成し、電磁弁68、70b、7 0cを閉成する。図7で示すように圧縮機61で圧縮された高温冷媒は、加熱熱交 換器66b、66cに流入して凝縮され、商品収納庫40b、40cを加熱する。 加熱熱交換器66b、66cで凝縮された高温冷媒は、さらに庫外熱交換器76で 凝縮され、電子膨張弁79で膨張される。電子膨張弁79で膨張された冷媒は、低 温の気液2相流となり、分流器64を経由して蒸発器65aで蒸発し、商品収納庫 40aが冷却される。蒸発器65aで気体となった冷媒は、圧縮機61に戻り冷凍 サイクル運転がされる。そして、前述のようにサーモサイクル運転が行われ、庫内 が適温に制御される。
次に、商品収納庫1室を加熱する運転モードから当該加熱されていた商品収納庫 を含む商品収納庫2室を加熱する運転モードに切り替える時の制御をCHCからH HCモードに切り替える場合を例にして、図8のフローチャート、図9の動作表を 参照しつつ説明をする。なお、説明の便宜上、以下、商品収納庫40a、40b、 40cを右室40a、中室40b、左室40cといい、冷却運転する商品収納庫を 冷却室、加熱運転する商品収納庫を加熱室という。
まず、庫内温度を読み込み(S11)、加熱室である中室40b、左室40cの 庫内温度の差を求めて第1の判定値(例えば、30℃)と比較する(S12)。中 室40b、左室40cの庫内温度の差が第1の判定値を超える場合には(S12/ Yes)、冷却室である右室40aの庫内温度を調べ、サーモON条件を満足して いるかを判定する(S13)。サーモON条件を満足していれば(S13/Yes )、図9の動作表のように、庫内温度の低い左室40cに対応する電磁弁68cを 閉成し、庫内温度の高い中室40bに対応する電磁弁68b、および冷却室の右室 40aに対応する電磁弁70aを開成し、左室40cの加熱ヒータ80cを通電す る(S14)。このときの冷媒は、図10に示すように流れ、右室40aは蒸発器 65aで冷却し、中室40bは加熱熱交換器66bで加熱され、左室40cは加熱 ヒータ80cで加熱される。また、庫内温度の低い左室40cに冷媒が流れないの で、加熱熱交換器65cの出口が塞がれることによる加熱特性が低下はない。
図8の次のステップでは、中室40b、左室40cの庫内温度の差を求めて第2 の判定値(例えば、20℃)と比較する(S15)。両室の温度差が第2の判定値 以上であれば(S15/No)最初のステップS11に戻り、両室の温度差が第2 の判定値より小さければ(S15/Yes)、図9の動作表のように、電磁弁68 cを開成し、ヒータ80cの通電を停止し、図7に示すような通常のHHC運転を 行う(S16)。
なお、ステップS13で、冷却室である右室40aの庫内温度を調べ、サーモO N条件を満足していなければ(S13/No)、すなわち、右室40aが十分に冷 却されている状態であれば、圧縮機61を停止して、左室40c、中室40bを加 熱ヒータ80b、80cによる加熱運転に切り替える。
このように、商品収納庫1室を加熱する運転モードから当該加熱されていた商品 収納庫を含む商品収納庫2室を加熱する運転モードに切り替える時、加熱する2室 の庫内温度差により前記加熱ヒータを加熱駆動させることにより、加熱運転に切り 替った商品収納庫の加熱熱交換器の出口で冷媒が塞がれることを抑制できる結果、 商品収納庫1室を加熱する運転モードから当該加熱されていた商品収納庫を含む商 品収納庫2室を加熱する運転モードに切り替える時、効率よく加熱運転を行うこと ができる。
(実施例2)
本発明の実施例2に係る自動販売機について図11〜13を参照としつつ説明す る。実施例1と相違する点は、商品収納庫1室を加熱する運転モードから当該加熱 されていた商品収納庫を含む商品収納庫2室を加熱する運転モードに切り替える時 の制御方法であり、その説明を図11のフローチャートを用いて詳述し、その他は 実施例1と実質的に同一であるので、その説明を省略する。なお、図12は実施例 2に係る制御の電磁弁、ヒータの動作表を示し、図13は、図11のフローチャー トのステップS24での冷媒の流れを示す回路図である。運転モードの切り替えは 、前述のようにCHCからHHCになる時を例として説明をする。
まず、庫内温度を読み込み(S21)、加熱室である中室40b、左室40cの 庫内温度の差を求めて第3の判定値(例えば、30℃)と比較する(S22)。中 室40b、左室40cの庫内温度の差が第3の判定値を超える場合には(S22/ Yes)、冷却室である右室40aの庫内温度を調べ、サーモON条件を満足して いるかを判定する(S23)。サーモON条件を満足していれば(S23/Yes )、図12の動作表のように電磁弁68c、68bを閉成し、電磁弁70aを開成 して中室40b、左室40cの加熱ヒータ80b、80cを通電する(S24)。 このときの冷媒は、図13に示すように流れて冷却単独運転となり、右室40aは 蒸発器65aで冷却され、中室40b、左室40cは加熱ヒータ80b、80cで 加熱される。
図11の次のステップでは、中室40bおよび左室40cの庫内温度がサーモO FF条件を満たすかを判定する(S25)。この条件を満たさなければ(S25/ No)最初のステップS21に戻り、中室40bおよび左室40cの庫内温度がサ ーモOFF条件を満たせば(S25/Yes)、すなわち中室40bおよび左室4 0cともに適温に加温されている状態になると、図7に示すような通常のHHC運 転を行う(S26)。一度両加熱室が適温に加温されると、低温により加熱熱交換 器内で凝縮して寝込むことがなく、効率よく冷却加熱運転を行うことができる。
なお、ステップS23で、冷却室である右室40aの庫内温度を調べ、サーモO N条件を満足していなければ(S23/No)、すなわち、右室40aが十分に冷 却されている状態であれば、圧縮機61を停止して、左室40c、中室40bを加 熱ヒータ80b、80cによる加熱運転に切り替える。
このように、商品収納庫1室を加熱する運転モードから当該加熱されていた商品 収納庫を含む商品収納庫2室を加熱する運転モードに切り替える時、加熱する2室 の庫内温度差により前記加熱ヒータを加熱駆動させることにより、加熱運転に切り 替った商品収納庫の加熱熱交換器の出口で冷媒が塞がれることを抑制できる結果、 商品収納庫1室を加熱する運転モードから当該加熱されていた商品収納庫を含む商 品収納庫2室を加熱する運転モードに切り替える時、効率よく加熱運転を行うこと ができる。
以上のように、本発明に係る自動販売機は、缶、ビン、パック、ペットボトル等 の容器に入れた飲料等の商品を冷媒回路にて冷却または加熱するのに適している。
本発明の実施例1に係る自動販売機を示す斜視図である。 図1に示した自動販売機の断面図である。 本発明の実施例1に係る冷媒回路図である。 制御装置のブロック図である。 運転モードCCCの冷媒の流れを示す回路図である。 運転モードCHCの冷媒の流れを示す回路図である。 運転モードHHCの冷媒の流れを示す回路図である。 実施例1に係るモード切替制御のフローチャートである。 実施例1に係る制御の電磁弁、ヒータの動作表である。 図8のフローチャートのステップS14での冷媒の流れを示す回路 図である。 実施例1に係るモード切替制御のフローチャートである。 実施例2に係る制御の電磁弁、ヒータの動作表である。 図11のフローチャートのステップS24での冷媒の流れを示す回 路図である。
符号の説明
10 本体キャビネット
20 外扉
30 内扉
40a、40b、40c 商品収納庫
60 冷却/加熱ユニット
61 圧縮機
62 凝縮器
63 膨張弁(膨張手段)
65a、65b、65c 蒸発器
68b、68c 電磁弁
80b、80c 加熱ヒータ
90 制御装置
91 運転モード選択SW
Ta、Tb、Tc 庫内温度センサ

Claims (3)

  1. 複数の商品収納庫を有し、冷却加熱の運転モードにより各商品収納庫を選択的に冷 却もしくは加熱するための自動販売機であって、
    冷媒を圧縮する圧縮機と、庫外に設け冷媒を凝縮する凝縮器と、該凝縮器の出口側 に冷媒を膨張させる膨張手段と、膨張手段より膨張した冷媒を分配する分配器と、 庫内に設け冷媒を蒸発して庫内を冷却する複数の蒸発器と、庫内に設け冷媒を凝縮 して庫内を加熱する加熱熱交換器と、庫内に設け庫内を加熱する加熱ヒータと、庫 内温度を検知する庫内温度検知手段と、これらを制御する制御手段を有する自動販 売機において、
    商品収納庫1室を加熱する運転モードから当該加熱されていた商品収納庫を含む商 品収納庫2室を加熱する運転モードに切り替える時、加熱する2室の庫内温度差に より前記加熱ヒータを加熱駆動させることを特徴とする自動販売機。
  2. 加熱する2室の庫内温度差が第1の判定値以上の場合には、庫内温度の低い商品収 納庫を加熱ヒータにより加熱させ、かつ、庫内温度の高い商品収納庫を加熱熱交換 器により加熱させ、加熱する2室の庫内温度差が第1の判定値より低い第2の判定 値以下に達したときには、2室の商品収納庫を加熱熱交換器により加熱させること を特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
  3. 加熱する2室の庫内温度差が第3の判定値以上の場合には、両室の商品収納庫を加 熱ヒータにより加熱させることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。

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